JPH0423999B2 - - Google Patents
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- JPH0423999B2 JPH0423999B2 JP60277312A JP27731285A JPH0423999B2 JP H0423999 B2 JPH0423999 B2 JP H0423999B2 JP 60277312 A JP60277312 A JP 60277312A JP 27731285 A JP27731285 A JP 27731285A JP H0423999 B2 JPH0423999 B2 JP H0423999B2
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- shaped
- radiator
- vibration
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Landscapes
- Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
この発明は、ドーム形振動放射体を励振する駆
動素子として、圧電振動素子を利用したドーム形
圧電スピーカに関するものである。
動素子として、圧電振動素子を利用したドーム形
圧電スピーカに関するものである。
[従来の技術]
近年、一般の電子機器はIC化が進み、著しく
軽量、小型化されているが、電気音響機器である
スピーカは他の電子機器と比べてその対応が遅
れ、依然として形状、重量が大きく、その改良化
が要望されている。
軽量、小型化されているが、電気音響機器である
スピーカは他の電子機器と比べてその対応が遅
れ、依然として形状、重量が大きく、その改良化
が要望されている。
この発明の出願人は、先に特願昭59−186979号
として出願した発明、すなわちセラミツクなどの
圧電振動板の重心点付近に粘弾性層を介して重錘
を結合し、振動周波数に対応して動作する可変イ
ンピーダンス素子となる圧電振動素子を形成し、
この圧電振動素子の外縁端部からの凹レンズ状の
振動モードを有する起振力を近似的に定速度に制
御する圧電振動素子に関する発明を提案した。こ
のような構成を有する圧電振動素子の出現によつ
て、従来至難とされていたセラミツクなどの圧電
振動板による定速度駆動を可能とし、広帯域のコ
ーン形圧電スピーカを実現できた。このコーン形
圧電スピーカは、従来の永久磁石と可動コイルよ
り成るスピーカに比べてはるかに軽量、小型化さ
れるようになつたが、さらに一層の小型で性能の
良いスピーカの開発が要求されている。
として出願した発明、すなわちセラミツクなどの
圧電振動板の重心点付近に粘弾性層を介して重錘
を結合し、振動周波数に対応して動作する可変イ
ンピーダンス素子となる圧電振動素子を形成し、
この圧電振動素子の外縁端部からの凹レンズ状の
振動モードを有する起振力を近似的に定速度に制
御する圧電振動素子に関する発明を提案した。こ
のような構成を有する圧電振動素子の出現によつ
て、従来至難とされていたセラミツクなどの圧電
振動板による定速度駆動を可能とし、広帯域のコ
ーン形圧電スピーカを実現できた。このコーン形
圧電スピーカは、従来の永久磁石と可動コイルよ
り成るスピーカに比べてはるかに軽量、小型化さ
れるようになつたが、さらに一層の小型で性能の
良いスピーカの開発が要求されている。
[発明が解決しようとする問題点]
従来の電気音響機器としてのスピーカにおいて
は、音響放射体である振動板には、以前より円錐
形振動板(コーン形振動板)が多く用いられてお
り、その理由としては、円錐形振動板の剛性が頂
端部の駆動点を最大にして、外縁端部に向こうに
したがつて順次に指数函数的に減少する性質を有
するからであり、このような特性を巧みに利用し
たものである。しかしながら、円錐形振動板は開
口頂角θが最大約140°を限度とし、それを越す場
合には、剛性が極端に低下してほとんど役に立た
なくなり、満足な結果が得られないものである。
したがつて、円錐形振動板を採用する限り、座高
の低い扁平薄形のスピーカは到底実現が困難であ
るという問題点があつた。
は、音響放射体である振動板には、以前より円錐
形振動板(コーン形振動板)が多く用いられてお
り、その理由としては、円錐形振動板の剛性が頂
端部の駆動点を最大にして、外縁端部に向こうに
したがつて順次に指数函数的に減少する性質を有
するからであり、このような特性を巧みに利用し
たものである。しかしながら、円錐形振動板は開
口頂角θが最大約140°を限度とし、それを越す場
合には、剛性が極端に低下してほとんど役に立た
なくなり、満足な結果が得られないものである。
したがつて、円錐形振動板を採用する限り、座高
の低い扁平薄形のスピーカは到底実現が困難であ
るという問題点があつた。
この発明は、かかる問題点を解決するためにな
さけたもので、ドーム形振動放射体としての機能
を利用すると共に、これと上記した圧電振動素子
とを組み合わせることにより、ほとんど極限に近
い扁平薄形のスピーカを実現できるドーム形圧電
スピーカを得ることを目的とする。
さけたもので、ドーム形振動放射体としての機能
を利用すると共に、これと上記した圧電振動素子
とを組み合わせることにより、ほとんど極限に近
い扁平薄形のスピーカを実現できるドーム形圧電
スピーカを得ることを目的とする。
[問題点を解決するための手段]
この発明に係わるドーム形圧電スピーカは、圧
電振動板の重心点付近に粘弾性層を介して重錘を
結合して圧電振動素子を形成し、この圧電振動素
子の外縁端部を浅いドーム形振動放射体の開口縁
端部に結合し、この開口縁端部に延在する弾性を
有するエツジ部をケースに結合し揺動的に支持し
て成る構成としたものである。
電振動板の重心点付近に粘弾性層を介して重錘を
結合して圧電振動素子を形成し、この圧電振動素
子の外縁端部を浅いドーム形振動放射体の開口縁
端部に結合し、この開口縁端部に延在する弾性を
有するエツジ部をケースに結合し揺動的に支持し
て成る構成としたものである。
[作用]
この発明のドーム形圧電スピーカにおいては、
圧電振動素子は凹レンズ状の振動モードを有し、
この圧電振動素子の外縁端部からの起振力によ
り、ドーム形振動放射体にその曲率半径が変化す
るごとく弯曲変形振動を行わせ、放射音圧を付勢
せしめることができる。
圧電振動素子は凹レンズ状の振動モードを有し、
この圧電振動素子の外縁端部からの起振力によ
り、ドーム形振動放射体にその曲率半径が変化す
るごとく弯曲変形振動を行わせ、放射音圧を付勢
せしめることができる。
[実施例]
第1図はこの発明の一実施例であるドーム形圧
電スピーカの構成を示す断面図、第2図は、第1
図のドーム形圧電スピーカの振動態様を説明する
ための図である。図において、1はセラミツクな
どから成る圧電振動素子であり、この圧電振動素
子1は、円形の圧電振動板2(第1図ではバイモ
ルフ板を示す)の重心点(中心部)付近に粘弾性
層3を介して重錘4を結合して成る可変インピー
ダンス素子をもつて構成される。6はドーム形振
動放射体であり、このドーム形振動放射体6はそ
の曲率半径が比較的に大きいドーム形をなし、そ
の外周の開口縁端部に設けた平坦面7に圧電振動
素子1の外縁端部5を対接して接合する。平坦面
7の外周縁部には波ひだ形のリングエツジ部8
と、これに続く接合部9が延在し、この接合部9
を固定用リング10の端面部に接合し、ドーム形
振動放射対6と圧電振動素子1から成る振動系を
リングエツジ部8の弾性を介して揺動的に支持す
るように構成する。リングエツジ部8は適当な弾
性と粘性抵抗を保有するコンプライアンス要素で
あり、ドーム形振動放射体6と圧電振動素子1を
含む振動系の実効質量と低音共振周波数f0(約150
〜300Hz位)を形成する。固定用リング10の一
端部には端子11をカシメ付け、圧電振動板2の
電極面より導出した可撓線(リード線)12を接
続し、上記電極面に信号電圧eを印加する。ま
た、固定用リング10は装着すべきケース13の
開口部14の端部に固定することにより、ケース
13の有するバツフル効果により低音の放射特性
を向上させ得る。また、通常上記開口部14には
パンチングメタル系の保護網15を設けてドーム
形振動放射体6を保護する。
電スピーカの構成を示す断面図、第2図は、第1
図のドーム形圧電スピーカの振動態様を説明する
ための図である。図において、1はセラミツクな
どから成る圧電振動素子であり、この圧電振動素
子1は、円形の圧電振動板2(第1図ではバイモ
ルフ板を示す)の重心点(中心部)付近に粘弾性
層3を介して重錘4を結合して成る可変インピー
ダンス素子をもつて構成される。6はドーム形振
動放射体であり、このドーム形振動放射体6はそ
の曲率半径が比較的に大きいドーム形をなし、そ
の外周の開口縁端部に設けた平坦面7に圧電振動
素子1の外縁端部5を対接して接合する。平坦面
7の外周縁部には波ひだ形のリングエツジ部8
と、これに続く接合部9が延在し、この接合部9
を固定用リング10の端面部に接合し、ドーム形
振動放射対6と圧電振動素子1から成る振動系を
リングエツジ部8の弾性を介して揺動的に支持す
るように構成する。リングエツジ部8は適当な弾
性と粘性抵抗を保有するコンプライアンス要素で
あり、ドーム形振動放射体6と圧電振動素子1を
含む振動系の実効質量と低音共振周波数f0(約150
〜300Hz位)を形成する。固定用リング10の一
端部には端子11をカシメ付け、圧電振動板2の
電極面より導出した可撓線(リード線)12を接
続し、上記電極面に信号電圧eを印加する。ま
た、固定用リング10は装着すべきケース13の
開口部14の端部に固定することにより、ケース
13の有するバツフル効果により低音の放射特性
を向上させ得る。また、通常上記開口部14には
パンチングメタル系の保護網15を設けてドーム
形振動放射体6を保護する。
上記ドーム形振動放射体6はリングエツジ部8
と共抄の抄造紙製で形成され(特に、防湿用の場
合にはプラスチツクフイルム製とすることもあ
る)さらに、ドーム形振動放射体6の駆動端部付
近には硬化樹脂塗料を施し、また、波ひだ形のリ
ングエツジ部8には適宜の粘弾性樹脂塗料を施し
て音質の向上を計つている。なお、リングエツジ
部8は、第3図に示すように発泡ゴム環8aで代
用しても良く、上記実施例と同様の効果が得られ
る。また、ドーム形振動放射体6の形状は円形を
原則としているが、収容するケース13の形状に
よつては楕円形でも差し支えなく、この場合には
圧電振動板2も相似形の楕円形にする。
と共抄の抄造紙製で形成され(特に、防湿用の場
合にはプラスチツクフイルム製とすることもあ
る)さらに、ドーム形振動放射体6の駆動端部付
近には硬化樹脂塗料を施し、また、波ひだ形のリ
ングエツジ部8には適宜の粘弾性樹脂塗料を施し
て音質の向上を計つている。なお、リングエツジ
部8は、第3図に示すように発泡ゴム環8aで代
用しても良く、上記実施例と同様の効果が得られ
る。また、ドーム形振動放射体6の形状は円形を
原則としているが、収容するケース13の形状に
よつては楕円形でも差し支えなく、この場合には
圧電振動板2も相似形の楕円形にする。
上記したように構成されたドーム形圧電スピー
カにおいて、今、端子11に信号電圧e(約5〜
10V)を印加する時は、圧電振動板2はピエゾ効
果により弯曲変形振動を生起するが、この発明に
よるドーム形圧電スピーカでは、圧電振動素子1
が圧電振動板2の重心点(中心部)付近に粘弾性
層3を介して重錘4を結合して成る可変インピー
ダンス素子を構成しているので、振動周波数に対
応して圧電振動板2の中心部の運動を拘束する結
果、第2図に示すように圧電振動板2は凹レンズ
状の弯曲変形振動を行う。この時、圧電振動板2
の上方の方向の振幅である弯曲変位d0の対応す
る変位点5aでは、圧電振動板2の半径が△δだ
け縮小するため、ドーム形振動放射体6は第2図
に点線6aで示すごとく変形し、曲率半径raが元
の半径より小さくなり、ドーム形振動放射体6が
上方向に膨らむことになる。その結果、ドーム形
振動放射体6の中央部の音曲変位daは上記圧電振
動板21の弯曲変位d0よりも若干増加し、d0<da
となり力学的に振幅の増幅作用が得られる。同様
に、圧電振動板2下方の方向の振幅である弯曲
変位も上記のように相似的に変形するから非線性
を生じることはない。
カにおいて、今、端子11に信号電圧e(約5〜
10V)を印加する時は、圧電振動板2はピエゾ効
果により弯曲変形振動を生起するが、この発明に
よるドーム形圧電スピーカでは、圧電振動素子1
が圧電振動板2の重心点(中心部)付近に粘弾性
層3を介して重錘4を結合して成る可変インピー
ダンス素子を構成しているので、振動周波数に対
応して圧電振動板2の中心部の運動を拘束する結
果、第2図に示すように圧電振動板2は凹レンズ
状の弯曲変形振動を行う。この時、圧電振動板2
の上方の方向の振幅である弯曲変位d0の対応す
る変位点5aでは、圧電振動板2の半径が△δだ
け縮小するため、ドーム形振動放射体6は第2図
に点線6aで示すごとく変形し、曲率半径raが元
の半径より小さくなり、ドーム形振動放射体6が
上方向に膨らむことになる。その結果、ドーム形
振動放射体6の中央部の音曲変位daは上記圧電振
動板21の弯曲変位d0よりも若干増加し、d0<da
となり力学的に振幅の増幅作用が得られる。同様
に、圧電振動板2下方の方向の振幅である弯曲
変位も上記のように相似的に変形するから非線性
を生じることはない。
上記した圧電振動板2の振動による振幅の増幅
作用のメカニズムは、歴史的に古く、例えば馬
車、トラツク等に現在でも多用されているメガネ
形の板ばねを始め、古代人が狩猟用銃などの武器
として用いた弓矢の力学的な構造と全く類似して
いる。すなわち、弓矢の場合に、圧電振動板2を
弓とし、ドーム形振動放射体6を弦に例えれば、
弦の中央部に矢を当てて引く時は、弓のわずかな
変形に対して弦は大きく変位して、矢には充分に
大きな加速エネルギーが与えられて放出される。
上記したドーム形振動放射体6の増幅作用は、振
幅が大きい低音域に有効であり、放射効率の悪い
小口径スピーカの低音域の付勢には極めて有効で
ある。ドーム形振動放射体6はそのドームの曲率
半径が大きく、浅いものが増幅作用に有利である
が、一方において、曲率半径を大きくすることに
よつてドームの面剛性が急激に低下し、このた
め、高音域に対して不利となるので、ドームの曲
率半径は調和が必要となる。
作用のメカニズムは、歴史的に古く、例えば馬
車、トラツク等に現在でも多用されているメガネ
形の板ばねを始め、古代人が狩猟用銃などの武器
として用いた弓矢の力学的な構造と全く類似して
いる。すなわち、弓矢の場合に、圧電振動板2を
弓とし、ドーム形振動放射体6を弦に例えれば、
弦の中央部に矢を当てて引く時は、弓のわずかな
変形に対して弦は大きく変位して、矢には充分に
大きな加速エネルギーが与えられて放出される。
上記したドーム形振動放射体6の増幅作用は、振
幅が大きい低音域に有効であり、放射効率の悪い
小口径スピーカの低音域の付勢には極めて有効で
ある。ドーム形振動放射体6はそのドームの曲率
半径が大きく、浅いものが増幅作用に有利である
が、一方において、曲率半径を大きくすることに
よつてドームの面剛性が急激に低下し、このた
め、高音域に対して不利となるので、ドームの曲
率半径は調和が必要となる。
上述のように構成されたドーム形圧電スピーカ
の実例としては、例えば口径40mmの超小形スピー
カの場合、再生帯域を約300Hz〜10KHzとして、
音質、感度ともに良好であり、しかも、圧電振動
板2の中心部付近に結合した約1.0〜1.5gの重錘
4を、第1図に示すようにドームの内部に収容
し、スピーカの背面をほとんど平坦にし、スピー
カの座高を約5〜7mm程度の扁平薄形に構成して
も、使用者の要求を満足するものが得られてい
る。
の実例としては、例えば口径40mmの超小形スピー
カの場合、再生帯域を約300Hz〜10KHzとして、
音質、感度ともに良好であり、しかも、圧電振動
板2の中心部付近に結合した約1.0〜1.5gの重錘
4を、第1図に示すようにドームの内部に収容
し、スピーカの背面をほとんど平坦にし、スピー
カの座高を約5〜7mm程度の扁平薄形に構成して
も、使用者の要求を満足するものが得られてい
る。
第4図及び第5図は、それぞれこの発明の他の
実施例であるドーム形圧電スピーカの構成を示す
断面図である。第4図に示す実施例では、1個の
ドーム形振動放射体6に対して2枚の圧電振動板
2a,2bを配設して互いに並列接続し、これに
より、インピーダンスを低減して変換感度の向上
を計つたものである。この場合に、可変インピー
ダンス要素の重錘4は、その両面に粘弾性層3
a,3bを介して両側の各圧電振動板2a,2b
の中心部に結合されるので、各圧電振動板2a,
2bを並列駆動するように協同して付勢せしめる
ことができる。このようなスピーカは、スコー
カ、ツイターなどの中高音域再生に適しており、
第4図に示す具体的構成では、圧電振動板2aの
背面をケース20の小気室21に結合し、そのコ
ンプライアンスで不要な低音域をカツトするよう
にしている。なお、小気室21には吸音材22が
挿入される。
実施例であるドーム形圧電スピーカの構成を示す
断面図である。第4図に示す実施例では、1個の
ドーム形振動放射体6に対して2枚の圧電振動板
2a,2bを配設して互いに並列接続し、これに
より、インピーダンスを低減して変換感度の向上
を計つたものである。この場合に、可変インピー
ダンス要素の重錘4は、その両面に粘弾性層3
a,3bを介して両側の各圧電振動板2a,2b
の中心部に結合されるので、各圧電振動板2a,
2bを並列駆動するように協同して付勢せしめる
ことができる。このようなスピーカは、スコー
カ、ツイターなどの中高音域再生に適しており、
第4図に示す具体的構成では、圧電振動板2aの
背面をケース20の小気室21に結合し、そのコ
ンプライアンスで不要な低音域をカツトするよう
にしている。なお、小気室21には吸音材22が
挿入される。
また、第5図に示す実施例では、直接放射形の
回転体ホーン26を追加して、その放射音の拡大
作用により出力感度を増強するようにしている。
具体的には、ケース20に設けたドーム形振動放
射体6の表面に沿い狭い間隙23を隔ててセンタ
ホーン24をその底面部が対向するように設け、
ドーム形振動放射体6の外側を囲んでアウターホ
ーン25を設けて回転体ホーン26を形成する構
成を有する。センターホーン24はアウターホー
ン25の基部に3本の足部27で固定され、ホー
ンののど部28を形成する。上記した構成のドー
ム形振動放射体6では、放射音は間隙23内で圧
縮され、のど部28を経て回転体ホーン26に導
かれ、その拡大作用によつて一層大きな放射音を
得ることができる。
回転体ホーン26を追加して、その放射音の拡大
作用により出力感度を増強するようにしている。
具体的には、ケース20に設けたドーム形振動放
射体6の表面に沿い狭い間隙23を隔ててセンタ
ホーン24をその底面部が対向するように設け、
ドーム形振動放射体6の外側を囲んでアウターホ
ーン25を設けて回転体ホーン26を形成する構
成を有する。センターホーン24はアウターホー
ン25の基部に3本の足部27で固定され、ホー
ンののど部28を形成する。上記した構成のドー
ム形振動放射体6では、放射音は間隙23内で圧
縮され、のど部28を経て回転体ホーン26に導
かれ、その拡大作用によつて一層大きな放射音を
得ることができる。
さて、上記第1図に示したドーム形圧電スピー
カにおいて、ドーム形振動放射体6の背面が圧電
振動板2により閉鎖され、背面への放射が充分に
行われないために、前面の放射音P0に比べて
背面の放射音P0が幾分低い変則的な非対称ダ
ブレツト音源になる。それゆえ、ほぼ完全に近い
ダブレツト音源を得ようとするには、第6図に示
すように、圧電振動板2の外周部に複数の漏洩小
孔29を開設し、ドーム内の内圧を後方向へ逃が
す構成とするか、あるいは他の手段として、第7
図に示すように、圧電振動板2の背面に前面のド
ーム形振動放射体6と同様なダミードーム30を
付設する構成とすれば良い。いずれにしても、小
口径スピーカの場合には、この種の影響は極めて
僅少で無視して差し支えない。
カにおいて、ドーム形振動放射体6の背面が圧電
振動板2により閉鎖され、背面への放射が充分に
行われないために、前面の放射音P0に比べて
背面の放射音P0が幾分低い変則的な非対称ダ
ブレツト音源になる。それゆえ、ほぼ完全に近い
ダブレツト音源を得ようとするには、第6図に示
すように、圧電振動板2の外周部に複数の漏洩小
孔29を開設し、ドーム内の内圧を後方向へ逃が
す構成とするか、あるいは他の手段として、第7
図に示すように、圧電振動板2の背面に前面のド
ーム形振動放射体6と同様なダミードーム30を
付設する構成とすれば良い。いずれにしても、小
口径スピーカの場合には、この種の影響は極めて
僅少で無視して差し支えない。
[発明の効果]
この発明は以上説明したとおり、圧電振動板の
重心点付近に粘弾性層を介して重錘を結合して圧
電振動素子を形成し、この圧電振動素子の外縁端
部を浅いドーム形振動放射体の開口縁端部に結合
し、この開口縁部に延在する弾性を有するエツジ
部をケースに結合し揺動的に支持して成る構成と
したので、極めて扁平薄形で、音響特性が良好な
ドーム形圧電スピーカが得られるという優れた効
果を奏するものである。
重心点付近に粘弾性層を介して重錘を結合して圧
電振動素子を形成し、この圧電振動素子の外縁端
部を浅いドーム形振動放射体の開口縁端部に結合
し、この開口縁部に延在する弾性を有するエツジ
部をケースに結合し揺動的に支持して成る構成と
したので、極めて扁平薄形で、音響特性が良好な
ドーム形圧電スピーカが得られるという優れた効
果を奏するものである。
第1図はこの発明の一実施例であるドーム形圧
電スピーカの構成を示す断面図、第2図は、第1
図のドーム形圧電スピーカの振動態様を説明する
ための図、第3図は、第1図のドーム形圧電スピ
ーカにおける要部の変形例を示す断面図、第4図
及び第5図は、それぞれこの発明の他の実施例で
あるドーム形圧電スピーカの構成を示す断面図、
第6図及び第7図は、それぞれ第1図のドーム形
圧電スピーカにおける要部の変形例を示す斜視図
及び断面図である。 図において、1……圧電振動素子、2,2a,
2b……圧電振動板、3,3a,3b……粘弾性
層、4……重錘、5……外縁端部、6……ドーム
形振動放射体、7……平坦面、8……リングエツ
ジ部、8a……発泡ゴム環、9……接合部、10
……固定用リング、11……端子、12……可撓
線(リード線)、13,20……ケース、14…
…開口部、15……保護網、21……小気室、2
2……吸音材、23……間隙、24……センタホ
ーン、25……アウタホーン、26……回転体ホ
ーン、27……足部、28……のど部、29……
漏洩小孔、30……ダミードームである。なお、
各図中、同一符号は同一、または相当部分を示
す。
電スピーカの構成を示す断面図、第2図は、第1
図のドーム形圧電スピーカの振動態様を説明する
ための図、第3図は、第1図のドーム形圧電スピ
ーカにおける要部の変形例を示す断面図、第4図
及び第5図は、それぞれこの発明の他の実施例で
あるドーム形圧電スピーカの構成を示す断面図、
第6図及び第7図は、それぞれ第1図のドーム形
圧電スピーカにおける要部の変形例を示す斜視図
及び断面図である。 図において、1……圧電振動素子、2,2a,
2b……圧電振動板、3,3a,3b……粘弾性
層、4……重錘、5……外縁端部、6……ドーム
形振動放射体、7……平坦面、8……リングエツ
ジ部、8a……発泡ゴム環、9……接合部、10
……固定用リング、11……端子、12……可撓
線(リード線)、13,20……ケース、14…
…開口部、15……保護網、21……小気室、2
2……吸音材、23……間隙、24……センタホ
ーン、25……アウタホーン、26……回転体ホ
ーン、27……足部、28……のど部、29……
漏洩小孔、30……ダミードームである。なお、
各図中、同一符号は同一、または相当部分を示
す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 圧電振動板の重心点付近に粘弾性層を介して
重錘を結合し、振動周波数に対応して動作する可
変インピーダンス素子となる圧電振動素子を形成
し、この圧電振動素子の外縁端部を浅いドーム形
振動放射体の開口縁端部に結合し、この開口縁端
部に延在する弾性を有するエツジ部をケースに結
合し揺動的に支持して成る構成を備え、前記圧電
振動素子の外縁端部からの凹レンズ状の振動モー
ドを有する起振力により、前記ドーム形振動放射
体にその曲率半径が変化するごとく弯曲変形振動
を行わせ、放射音圧を付勢せしめることを特徴と
するドーム形圧電スピーカ。 2 前記ドーム形振動放射体の開口縁端部に複数
の前記圧電振動板を結合し、前記重錘の両面を
各々粘弾性層を介して前記各圧電振動板の重心点
付近に結合して成る構成を備え、この各圧電振動
板を並列駆動するように協同して付勢せしめて、
前記ドーム形振動放射体を励振駆動させることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載のドーム形
圧電スピーカ。 3 前記ドーム形振動放射体の前面に狭い間隙を
隔ててセンタホーンを設け、前記ドーム形振動放
射体の外側を囲んでアウタホーンを設けて回転体
ホーンを形成する構成を備え、前記ドーム形振動
放射体の放射音圧を付勢せしめることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項又は第2項記載のドーム
形圧電スピーカ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27731285A JPS62137000A (ja) | 1985-12-10 | 1985-12-10 | ド−ム形圧電スピ−カ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27731285A JPS62137000A (ja) | 1985-12-10 | 1985-12-10 | ド−ム形圧電スピ−カ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62137000A JPS62137000A (ja) | 1987-06-19 |
JPH0423999B2 true JPH0423999B2 (ja) | 1992-04-23 |
Family
ID=17581783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27731285A Granted JPS62137000A (ja) | 1985-12-10 | 1985-12-10 | ド−ム形圧電スピ−カ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62137000A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0495545U (ja) * | 1991-01-16 | 1992-08-19 | ||
DE69939096D1 (de) | 1998-11-02 | 2008-08-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Piezoelektrischer Lautsprecher |
WO2021064896A1 (ja) * | 2019-10-02 | 2021-04-08 | 株式会社アクション・リサーチ | スピーカ装置およびスピーカ装置の製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5885697A (ja) * | 1981-11-17 | 1983-05-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 圧電スピ−カ |
JPS5946093B2 (ja) * | 1977-07-01 | 1984-11-10 | 日本電気株式会社 | 半導体ウエハのホトレジスト塗布装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51140623U (ja) * | 1975-05-02 | 1976-11-12 | ||
JPS55125693U (ja) * | 1979-03-01 | 1980-09-05 | ||
JPS5946093U (ja) * | 1982-09-18 | 1984-03-27 | オンキヨー株式会社 | 圧電型スピ−カ− |
-
1985
- 1985-12-10 JP JP27731285A patent/JPS62137000A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5946093B2 (ja) * | 1977-07-01 | 1984-11-10 | 日本電気株式会社 | 半導体ウエハのホトレジスト塗布装置 |
JPS5885697A (ja) * | 1981-11-17 | 1983-05-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 圧電スピ−カ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62137000A (ja) | 1987-06-19 |
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