JP2539737B2 - コ―ド状ヒ―タ - Google Patents

コ―ド状ヒ―タ

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JP2539737B2
JP2539737B2 JP5125454A JP12545493A JP2539737B2 JP 2539737 B2 JP2539737 B2 JP 2539737B2 JP 5125454 A JP5125454 A JP 5125454A JP 12545493 A JP12545493 A JP 12545493A JP 2539737 B2 JP2539737 B2 JP 2539737B2
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cross
cord
acid ester
shaped heater
silicone rubber
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典男 池ケ谷
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KURABE KK
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KURABE KK
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  • Resistance Heating (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐油性及び電
気特性に優れたコード状ヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりコード状ヒータは、金属抵抗線
をガラス繊維紐やポリエステル繊維紐にスパイラル状に
巻装したものを発熱芯とし、その上に絶縁層として塩化
ビニル樹脂、シリコーンゴム、フッ素樹脂などが被覆さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塩化ビ
ニル樹脂は耐熱性が劣り、耐熱性に優れるシリコーンゴ
ムとフッ素樹脂については、前者は耐油性及び耐溶剤性
が劣り、後者は可撓性に欠けるという欠点がある。
【0004】一方、電線の分野では、塩化ビニル樹脂や
シリコーンゴムと比べると価格は高いものの、優れた耐
熱性、耐油性及び電気特性を有する4フッ化エチレン−
プロピレン系共重合体を主成分とする組成物を絶縁層ま
たは外層とした絶縁電線が、自動車、工作機械、発電
機、モーター口出線等に利用され始めている。この4フ
ッ化エチレン−プロピレン系共重合体を主成分とする組
成物を絶縁層または外層とする絶縁電線は、その組成物
中に架橋助剤としてアリル化合物、架橋剤として有機過
酸化物を含み、前記組成物を導体上に押出被覆した後、
製品中にボイドが発生しないように加圧水蒸気や加圧液
体等により加圧加熱架橋をするか、あるいはベント型押
出機を使い、組成物中に少量含まれる水分、ガス等を真
空吸引した後、導体上に押出被覆し、常圧にて加熱架橋
する方法がとられている。
【0005】そこで、この4フッ化エチレン−プロピレ
ン系共重合体を主成分とする組成物をコード状ヒータの
絶縁層または外層として使用することが考えられる。し
かしながら、コード状ヒータも前記のような絶縁電線と
同様の方法で製造されるため、加圧加熱架橋する場合に
は、加圧蒸気を発生させるためのボイラーや液体を加圧
させる装置が必要となり、一方、常圧下で加熱架橋可能
なベント型押出機を用いる場合には、通常使用する押出
機と異なり段取りにかなりの時間を要するとともに、真
空ポンプの真空度が下がらないように常時注意していな
ければならなく、更にベント型押出機は複数のシリンダ
ーかそれに相当する大きなシリンダーと真空ポンプを必
要とする特殊構造の大きな装置であるため、高価なもの
になるばかりではなく、広い設置空間も必要となり、そ
の上前記シリンダー内には多くのコンパウンドが残るな
ど通常使用する押出機に比べ工程上の経費が高く、経済
的に不利である。
【0006】本発明はこのような点に基づいてなされた
もので、その目的とするところは、耐熱性、耐油性及び
電気特性に優れるとともに、ベント型押出機を用いるこ
となく常圧で加熱架橋しても製品中にボイドの発生しな
いコード状ヒータを安価に提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本発明によるコード状ヒータは、4フッ化エチレン−プ
ロピレン系共重合体に、架橋助剤であるメタクリル酸エ
ステルまたはアクリル酸エステルと、架橋剤である有機
過酸化物とを混合し、これにシリコーンゴムを4フッ化
エチレン−プロピレン系共重合体100重量部に対して
40重量部以上200重量部以下添加した混合物を主成
分とする組成物を、常圧加熱して架橋してなる絶縁層ま
たは外層を有することを特徴とするものである。
【0008】4フッ化エチレン−プロピレン系共重合体
は、架橋助剤としてアリル化合物を、また架橋剤として
有機過酸化物を用い、これらを併用して架橋するのが通
常であるが、本発明においては架橋助剤としてメタクリ
ル酸エステルまたはアクリル酸エステルを用い、架橋剤
である有機過酸化物と併用して架橋する。架橋助剤とし
てメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルに代
えてアリル化合物、オキシム化合物、イオウ、マレイミ
ド化合物等の架橋助剤を使用した場合、あるいはメタク
リル酸エステルまたはアクリル酸エステルを有機過酸化
物と併用しないで単独に使用した場合、更には架橋剤単
独で使用した場合などには架橋に長時間を要するととも
に、常圧では製品中に無数のボイドが発生してしまう。
【0009】架橋助剤として用いられるメタクリル酸エ
ステルまたはアクリル酸エステルとしては、例えばトリ
メチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、エチレンジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエ
チレングリコールジアクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレー
ト、アルミニウムメタクリレート、アルミニウムアクリ
レート、ジンクメタクリレート、ジンクアクリレートな
どが挙げられる。これらは単独あるいは二種類以上混合
して使用される。架橋剤として用いられる有機過酸化物
としては、一般的に使用される種々のパーオキサイド化
合物が使用可能である。尚、上記架橋剤、架橋助剤以外
にも必要に応じて、充填剤、補強剤、滑剤、顔料等の添
加剤が使用可能である。
【0010】本発明では4フッ化エチレン−プロピレン
系共重合体に、架橋助剤であるメタクリル酸エステルま
たはアクリル酸エステルと、架橋剤である有機過酸化物
を加えた混合物に、更にシリコーンゴムを添加する。こ
のシリコーンゴムは得られる組成物の粘度を抑えるため
に極めて重要であり、添加量としては、4フッ化エチレ
ン−プロピレン系共重合体100重量部に対して40重
量部以上200重量部以下が望ましい。添加量が40重
量部未満では、組成物の粘度が高くなり押出機のシリン
ダー内における自己発熱によってスコーチが発生し、製
品が外観不良となってしまう。一方、添加量が200重
量部を超えると、耐油性及び耐溶剤性の低下が大きくな
ってしまう。シリコーンゴムとしては、ジメチルシリコ
ーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコーンゴム等が挙げられ、これらは、通常
充填剤等をシリコーンゴム100重量部に対して30〜
100重量部程度含んだものが、シリコーンゴムコンパ
ウンドとして市販されている。尚、上記シリコーンゴム
に代えて、軟化剤として耐熱性に優れたシリコーンオイ
ルを使用することが考えられるが、この場合には引張強
度等の物性が著しく低下してしまい好ましくない。
【0011】本発明によるコード状ヒータの製造方法
は、シリコーンゴムコード状ヒータの工程上の経費が安
価な常圧加熱架橋方法と同様である。即ち、本発明に係
る組成物を発熱芯上に所定の肉厚で押出被覆した後、約
200〜300℃に保持された加熱炉中で30秒〜5分
間程度常圧加熱架橋するものである。このとき、押出機
のシリンダー及びヘッドの温度は本発明に係る組成物が
80℃程度で架橋することを考慮し50℃以下にするこ
とが好ましい。
【0012】
【作用】本発明によれば、4フッ化エチレン−プロピレ
ン系共重合体に架橋助剤であるメタクリル酸エステルま
たはアクリル酸エステルと、架橋剤である有機過酸化物
とを混合することにより、ベント型押出機を用いること
なく常圧で加熱架橋しても製品中にボイドが発生するこ
とがなく、更にシリコーンゴムを所定量添加することに
より、組成物の低粘度化と価格低減を同時に達成するこ
とができ、安価なコード状ヒータを提供することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、図面等を参照して本発明を更に詳しく
説明する。図1はコード状ヒータの一部切欠斜視図であ
る。本実施例では表1に示した材料を12インチオープ
ンロールにて混練し、得られた組成物を40mmφゴム
用押出機にて外径約1.0mmのガラス繊維紐1に、外
径0.18mmの金属抵抗線2をスパイラル状に巻装し
てなる発熱芯3上に肉厚0.8mmに押出被覆して絶縁
層4とし、その後直ちに200℃に保持された加熱炉中
で常圧で5分間加熱し絶縁層4を架橋させコード状ヒー
タとした。このとき、押出機のシリンダー及びヘッドの
温度は50℃とした。尚、表1の組成中、ケイ酸質充填
剤は充填剤として、ステアリン酸ソーダは滑剤として使
用した。
【0014】ここで、本実施例及び比較例1乃至比較例
4のコード状ヒータを所定の長さに切断したものを試験
品として、ボイド発生の有無、引張強さ及び伸び、耐熱
性、耐溶剤性について比較試験を行った。試験方法とし
ては、まずボイド発生の有無については、試験品を数箇
所で切断しその断面を目視にて確認した。引張強さ及び
伸びは、JIS C 3004に従い測定した。耐熱性
は、試験品を220℃に保持された恒温槽内で96時間
加熱した後取り出し、室温まで冷却した後、JIS C
3004に従い引張強さ残率及び伸び残率を求めた。耐
溶剤性については、試験品をJIS K 6301に規定
されている燃料油C中に常温で72時間浸漬した後取り
出し、直ちに外径を測定し外径変化率を求めた。試験結
果は表2に示した。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】この試験結果によれば、架橋助剤としての
メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルと、架
橋剤としての有機過酸化物を併用した実施例1乃至実施
例4は、工程上の経費が安価な常圧加熱架橋をしても試
験品中にボイドが発生していないのに対し、メタクリル
酸エステルまたはアクリル酸エステルの代わりに他の架
橋助剤を使用した比較例1乃至比較例3は、試験品中に
無数のボイドが発生していることが判る。また、架橋助
剤としてメタクリル酸エステルを用いてはいるものの、
シリコーンゴムの添加量が本発明の範囲外である比較例
4は、4フッ化エチレン−プロピレン系共重合体の特徴
である耐油性が失われていることが判る。
【0018】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、既に絶縁層を有するコード状ヒータの外層と
して用いても構わない。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によるコード
状ヒータは、耐熱性、耐油性及び電気特性に優れてい
る。また、このコード状ヒータはベント型押出機を用い
なくても常圧加熱架橋により製造することができ、且つ
4フッ化エチレン−プロピレン系共重合体よりも価格が
安価なシリコーンゴムを混合しているため、極めて経済
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】コード状ヒータの一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
1 ガラス繊維紐 2 金属抵抗線 3 発熱芯 4 絶縁層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4フッ化エチレン−プロピレン系共重合
    体に、架橋助剤であるメタクリル酸エステルまたはアク
    リル酸エステルと、架橋剤である有機過酸化物とを混合
    し、これにシリコーンゴムを4フッ化エチレン−プロピ
    レン系共重合体100重量部に対して40重量部以上
    00重量部以下添加した混合物を主成分とする組成物
    を、常圧加熱して架橋してなる絶縁層または外層を有す
    ることを特徴とするコード状ヒータ。
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