JP3096053B2 - コード状ヒータ - Google Patents

コード状ヒータ

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JP3096053B2 JP24288390A JP24288390A JP3096053B2 JP 3096053 B2 JP3096053 B2 JP 3096053B2 JP 24288390 A JP24288390 A JP 24288390A JP 24288390 A JP24288390 A JP 24288390A JP 3096053 B2 JP3096053 B2 JP 3096053B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐熱性、耐油性及び耐摩耗性をバランス良
く兼ね備えるとともに、押出加工性に優れたコード状ヒ
ータに関するものである。
(従来の技術) 従来よりコード状ヒータは、金属抵抗線をそのまま或
いは金属抵抗線をガラス繊維やポリエステル繊維紐にス
パイラル巻きしたものを発熱芯とし、その上に絶縁層と
して塩化ビニル、シリコーンゴム、その他合成ゴム、樹
脂などが被覆されている。このうち、高ワット高温用に
はシリコーンゴムが主として使用されている。又、特開
昭62−193084号公報並びに特開昭62−193085号公報に
は、フッ素ゴムとシリコーンゴムの混合物なども高温用
のコード状ヒータの絶縁層として使用することが述べら
れている。
(本発明が解決しようとする課題) しかしながら、シリコーンゴムは耐油性に劣り、耐摩
耗性や耐エッジ性などの機械的強度が弱く、これをカバ
ーするためにガラス編組や金属編組を外周に施す必要が
あり、加工性や作業性に問題があった。一方、フッ素ゴ
ム(テトラフルオロエチレン−α−オレフィン共重合
体)のうち低粘度のものは、押出加工性が良いものの機
械特性が劣り、粘度の高いものは、耐熱性、耐油性、耐
摩耗性等の物性のバランスは良いが押出成形に際しては
組成物の自己発熱が大きくスコーチを起こし易く、又、
成形品の外観も悪いという欠点があった。これに対し、
前記公知文献のようにフッ素ゴムにシリコーンゴムを混
合することは押出加工性を向上させるが、一方では耐摩
耗性を大きく低下させてしまう。
本発明はこのような点に基づいてなされたもので、そ
の目的とするところは、耐熱性、耐油性及び耐摩耗性を
バランス良く兼ね備えるとともに、押出加工性に優れた
コード状ヒータを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するべく本発明によるコード状ヒー
タは、テトラフルオロエチレン−α−オレフィン共重合
体100重量部に対し、エチレン−エチレン性不飽和エス
テル共重合体(ただし、エチレン−酢酸ビニル共重合体
を除く)5重量部以上25重量部以下を含む混合物を主成
分とする組成物を絶縁層又は外層としたことを特徴とす
るものである。
又、本発明の他の態様によるコード状ヒータは、金属
抵抗線をそのまま若しくはファイバーコア上にスパイラ
ル巻きしてなる発熱芯に離型処理が施され、その直上外
周にテトラフルオロエチレン−α−オレフィン共重合体
100重量部に対し、エチレン−エチレン性不飽和エステ
ル共重合体(ただし、エチレン−酢酸ビニル共重合体を
除く)5重量部以上25重量部以下含む混合物を主成分と
する組成物が絶縁層として被覆されたことを特徴とする
ものである。
本発明において用いられるテトラフルオロエチレン−
α−オレフィン共重合体は、テトラフルオロエチレン
と、α−オレフィンとしてプロピレンとを共重合させた
ものが好ましく用いられる。更に、その他の成分とし
て、アクリル酸エチレン類、ヘキサフルオロプロピレ
ン、フッ化ビニリデン、パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル、クロロトリフルオロエチレン、エチレン、ブテ
ン−1、グリシジル(メタ)アクリレート等を共重合さ
せたものを用いても良い。テトラフルエチレン−プロピ
レン共重合体は種々の共重合比、分子量のものが市販さ
れているのでそれを用いても良い。
本発明に用いられるエチレン−エチレン性不飽和エス
テル共重合体は、エチレンとエチレン性不飽和エステル
とを公知の方法により共重合させたものであり、おもに
押出時の組成物粘度を下げるために用いられる。
エチレン性不飽和エステルとしては、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸ブチル等が挙げられる。好ましくは、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルが挙げら
れ、更に好ましくは、メタクリル酸メチルが挙げられ
る。
本発明においては、テトラフルオロエチレン−プロピ
レン共重合体に対するエチレン−エチレン性不飽和エス
テル共重合体の量が押出時の組成物粘度を下げつつ、耐
熱性へのエチレン−エチレン性不飽和エステル共重合体
の悪影響を無視できる程度に抑えるために重要である。
その量としては、テトラフルオロエチレン−プロピレン
共重合体100重量部に対しエチレン−エチレン性不飽和
エステル共重合体5重量部以上25重量部以下である。5
重量部未満では粘度を下げる効果があまり見られず、25
重量部を超えると耐熱性への悪影響が無視できなくな
る。
本発明のヒータの絶縁組成物には、高温での機械的強
度を上げるため必要に応じて炭酸カルシウム、ケイ酸マ
グネシウム系鉱物、ケイ酸アルミニウム系鉱物、ケイ酸
カルシウム系鉱物、シリカ、カーボン、水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム等の充填剤が用いられ、これ
らは適当な表面処理がなされていても良い。その他、顔
料、滑剤、押出助剤、酸化防止剤、受酸剤、安定剤、難
燃剤等の添加剤が種々使用可能である。
本発明のヒータの絶縁組成物は、更に多アリル化合
物、多官能(メタ)アクリル酸エステル等の公知の架橋
助剤、ジアシルパーオキシド化合物、パーオキシエステ
ル化合物、モノパーオキシエーテル化合物、ジパーオキ
シエーテル化合物等の公知の架橋剤を混合した後、発熱
芯上に押出し、更に加熱することにより架橋しコード状
ヒータとなる。この時、コード状ヒータの発熱芯となる
金属抵抗線にシリコーンオイル等にて離型処理を施すこ
とが必要である。離型処理によって発熱芯と絶縁層の密
着を防ぐことができ、ストリップ加工時の作業性やゴム
残りなどの不具合を防止することができる。
(作用) 本発明のコード状ヒータは、絶縁層又は外層を形成す
る組成物として、テトラフルオロエチレン−α−オレフ
イン共重合体をベースポリマーとしているので耐熱性、
耐油性及び耐摩耗性に優れ、エチレン−エチレン性不飽
和エステル共重合体を混合することにより、押出加工性
を向上させたものである。
又、本発明のコード状ヒータは、発熱芯上に離型処理
を施し、発熱芯と絶縁層との密着を防止したものであ
る。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明を更に詳細に説明する。
使用材料の特性は表−1に示した。ここでは、エチレン
−エチレン性不飽和エステル共重合体を単にエチレン系
共重合体と表わした。
実施方法としては、表−2に示した材料を12インチオ
ープンロールにて混練し、かくして得られた組成物を40
mmφゴム用押出機にて、実施例1〜3及び比較例1〜3
についてはヘッド70℃、シリンダー60℃、比較例4につ
いてはヘッド、シリンダー共20℃の温度条件下で、外径
約1.0mmのガラス繊維紐1に外径0.18mmの金属抵抗線2
をスパイラル巻きしてなる発熱芯3上に、0.4mm肉厚で
絶縁層4を押出し、実施例1〜3及び比較例1〜3につ
いては、直ちに15気圧の高圧水蒸気中で1分30秒間加熱
し、比較例4については、直ちに400℃の加熱炉中で1
分間加熱し、絶縁層4を架橋させコード状ヒータとし
た。この時、実施例1〜3、比較例1、2については、
発熱芯を酢酸エチルで希釈したシリコーンオイルにて離
型処理を施した。
引張強さ及び伸びは、JISC3005に従い測定した。
耐熱性は、ヒータを250℃、20日間老化させた後、自
己径に巻付けクラックの有無で評価した。
耐油性は、ASTM2号油に150℃、72時間浸漬した後の引
張強さ残率で示した。
カットストリップ性は、コード状ヒータの端末15mmを
ハンドストリッパーにてストリップした後の発熱芯の状
況をチェックした。
エッジ摩耗性は、500gの荷重をかけた0.25Rの金属エ
ッジでコード状ヒータを50mmの長さにわたって毎分20回
の速さで摩耗させ、発熱芯が露出するまでの回数を測定
した。
表−2を見てもわかる通り、実施例1〜3はエチレン
−エチレン性不飽和エステル共重合体の量を変えた場
合、コード状ヒータの特性に及ぼす影響を示している。
いずれの実施例においても押出加工性は良好であり、機
械物性、耐熱性、耐油性及びカットストリップ性のバラ
ンスがとれている。
これに対し、比較例1ではエチレン−エチレン性不飽
和エステル共重合体が少な過ぎる場合、比較例2では多
過ぎる場合であるが、少な過ぎると押出しが不可能とな
り、多過ぎると耐熱性が悪くなってしまう。比較例3は
発熱芯に離型処理を施さなかった場合で、カットストリ
ップ加工時に発熱芯上にゴム残りがあり、接触不良の原
因になる可能性がある。比較例4は従来のシリコーンゴ
ムコード状ヒータであるが耐油性や耐摩耗性に劣る。
(発明の効果) 本発明によれば、テトラフルオロエチレン−α−オレ
フィン共重合体に特定のエチレン−エチレン性不飽和エ
ステル共重合体を特定量混合することにより、耐熱性、
耐油性及び耐摩耗性に優れたコード状ヒータを生産性良
く安定して製造することができる。更に、発熱芯に離型
処理を施すことにより端末加工性に優れたコード状ヒー
タを得ることができ、用途が広がるなど産業上有益であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本実施例及び比較例のコード状ヒータの一部切欠
斜視図である。 1……ガラス繊維紐 2……金属抵抗線 3……発熱芯 4……絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−193085(JP,A) 特開 昭63−284712(JP,A) 特開 昭63−281311(JP,A) 特開 昭62−15244(JP,A) 特開 昭49−12430(JP,A) 実開 昭63−109485(JP,U) 実開 昭63−109484(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テトラフルオロエチレン−α−オレフィン
    共重合体100重量部に対し、エチレン−エチレン性不飽
    和エステル共重合体(ただし、エチレン−酢酸ビニル共
    重合体を除く)5重量部以上25重量部以下を含む混合物
    を主成分とする組成物を絶縁層又は外層としたことを特
    徴とするコード状ヒータ。
  2. 【請求項2】金属抵抗線をそのまま若しくはファイバー
    コア上にスパイラル巻きしてなる発熱芯に離型処理が施
    され、その直上外周にテトラフルオロエチレン−α−オ
    レフィン共重合体100重量部に対し、エチレン−エチレ
    ン性不飽和エステル共重合体(ただし、エチレン−酢酸
    ビニル共重合体を除く)5重量部以上25重量部以下含む
    混合物を主成分とする組成物が絶縁層として被覆された
    ことを特徴とするコード状ヒータ。
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