JP3832801B2 - 難燃ケーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーブルに係り、特に、可撓性を有し、施工性に優れた難燃ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ケーブルのシース被覆材料には、安価で、難燃性が高く、可撓性に優れたポリ塩化ビニルが使用されている。このポリ塩化ビニル樹脂組成物をシース被覆材料に用いた従来のケーブルにあっては、例えば、焼却廃却処分するためにケーブルを燃焼すると、ポリ塩化ビニル樹脂組成物から腐食性を有する塩化水素ガスが発生するという問題がある。そこで、最近、地球環境に優しい製品化が進む中、塩化ビニルの規制が少しずつ進行している。
そこで、近年、ハロゲン化物を用いないポリエチレン等のオレフィン系樹脂組成物を自動車のワイヤハーネス等、高温を発する箇所のケーブルのシース材に用いる試みがなされている。しかし、このオレフィン系樹脂組成物をシース材として用いた場合、オレフィン系樹脂組成物それ自体は、塩化ビニルが持つ難燃性、可撓性を持たないという大きな欠点があった。そこで、オレフィン系樹脂組成物は、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物を混合して難燃性を持たせている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のオレフィン系樹脂を難燃化した被覆用高分子材料をケーブルのシース材料に用いた場合、難燃性を持たせるために難燃剤である水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物を多量に添加することが行われている。
このように難燃性に関しては、ハロゲン、重金属を全く含まないオレフィン系樹脂等のノンハロゲン難燃樹脂組成物で対処できるが、所望の難燃性を確保するため難燃剤を多量に添加することになり、諸特性(機械的特性等)を低下させるという問題を有している。
また、従来のオレフィン系樹脂組成物をシース材として用いた場合、オレフィン系樹脂組成物そのものは、可撓性を有しておらず、施工性が著しく悪く、上手く取り扱うことができないという問題点を有している。
【0004】
本発明の目的は、ケーブルにシース材として被覆する塩化ビニルと同等の難燃性及び可撓性を持たせることができるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の難燃ケーブルは、導体の上にポリオレフィン系樹脂からなる絶縁体を被覆してなる絶縁線心を2本合わせた外周に、樹脂温度200℃以上の高温領域で動的架橋し、硬度が90以下で、常温付近でのヤング率が100(kg/mm 2 )以下で、酸素指数が25以上あり、物に触れたときに白化しない難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物からなるシースを被覆して構成したものである。
熱可塑性エラストマーは、常温で加流ゴムと同様なゴム弾性を持ち高温に加熱すると溶融可塑化され、通常のプラスチック成形機で成形加工可能な高分子材料である。そして、難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物は、スチレン系熱可塑性エラストマーに金属水酸化物等を配合して構成される樹脂組成物である。
この金属水酸化物は、スチレン系熱可塑性エラストマーに用いられる無機系難燃剤で、スチレン系熱可塑性エラストマーに難燃作用を持たせるものであり、この金属水酸化物がスチレン系熱可塑性エラストマーに配合されないで加熱加工成形されたスチレン系樹脂組成物は、難燃性を全く示さないものとなる。この金属水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、硼酸亜鉛、メタ硼酸亜鉛、炭酸カルシウム、酸化モリブテン、赤燐、燐酸エステル、ポリリン酸アンモニウム、チタン酸カリウム等がある。
この金属水酸化物をスチレン系樹脂に配合することによってスチレン系樹脂が燃焼した時、配合されている金属水和物に含まれる結晶水が噴出して消火作用を行うためスチレン系樹脂が燃焼し難くなり、燃焼した際にも燃え殻を炭化させ保形性を持たせる作用を有することになる。これらの金属水酸化物は、1種類(例えば、水酸化マグネシウム)を選択して配合することも、2種類以上(例えば、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウム)選択して配合することもできる。
このように構成することにより請求項1に記載の発明によると、ケーブルにシース材として被覆する塩化ビニルと同等の難燃性及び可撓性を持たせることができる。
【0006】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の難燃ケーブルは、導体の上にポリオレフィン系樹脂からなる絶縁体を被覆してなる絶縁線心を複数本撚り合わせ介在物を介在して成形した外周に、樹脂温度200℃以上の高温領域で動的架橋し、硬度が90以下で、常温付近でのヤング率が100(kg/mm2)以下で、酸素指数が25以上あり、物に触れたときに白化しない難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物からなるシースを被覆して構成したものである。
難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物は、樹脂温度200℃以上の高温領域で動的架橋される。すなわち、動的架橋は、ポリスチレンにゴム成分と加硫剤を同時に添加して、混練しながら剪断を加えて温度上昇させ加硫をすすめるスチレン系熱可塑性エラストマーの製造プロセスで、押出し被覆する際のスチレン系熱可塑性エラストマー樹脂混練中の樹脂温度200℃以上の高温領域で架橋されることになる。
【0007】
硬度は、剛性とは異なったもので傷のつきやすさ、押し付けたときの局部変形、反発力などによって定められる物性値である。この硬度としては、90以下であることが必要である。この硬度が90以下というのは、塩化ビニルをシース材として用いたときの塩化ビニルシース材料の硬度と同等の硬度という意味である。この硬度は、可撓性に関する特性を示すものである。
【0008】
ヤング率は、単純伸長のことで、常温付近でのヤング率が100(kg/mm2)以下であることが必要である。このヤング率が100(kg/mm2)以下というのは、塩化ビニルをシース材として用いたときの塩化ビニルシース材料のヤング率と同等の弾性率という意味である。このヤング率は、可撓性に関する特性を示すものである。
【0009】
酸素指数は、所定の試験条件下において、材料が燃焼を持続するのに必要な酸素中の容量パーセントで表される最低酸素濃度の数値のことである。すなわち、酸素指数は、試料の上端に点火し、着火後、点火器の炎を取り去り、燃焼時間が3分以上か、燃焼長さが50mm以上に達するのに必要な最低の酸素量である。通常、酸素指数が21より大きい場合は、空気(酸素含有率21%)中で燃えにくいことを示している。そして、酸素指数は、25以上であることが必要である。この酸素指数が25以上というのは、塩化ビニルをシース材として用いたときの塩化ビニルシース材料の酸素指数と同等の酸素指数という意味である。この酸素指数は、難燃性に関する特性を示すものである。
【0010】
物に触れたときの表面の白化は、例えば、金属製ドラムに巻き付けるに当たって金属製ドラムに擦れて、傷跡が白い状態になることである。そして、請求項2における物に触れたときに白化しないということは、ノンハロゲン難燃ポリオレフィン系樹脂の場合、金属と擦れると(例えば、金属製ドラムに巻き付ける際に金属製ドラムと擦れる)傷跡が白く残ってしまうが、塩化ビニルをシース材として用いた場合は、傷跡が残らないので、この塩化ビニルをシース材として用いた場合に合わせたものである。
【0011】
このように構成することにより請求項2に記載の発明によると、ケーブルにシース材として被覆する塩化ビニルと同等の難燃性及び可撓性を持たせることができる。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項3に記載の難燃ケーブルは、難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物を、硬質相(ハードセグメント)がポリスチレン、軟質相(ソフトセグメント)がポリブタジエン又はポリイソプレン、あるいは、それらの水添物を持つもの、すなわち、水素添加ポリブタジエン、水素ポリイソプレン、水素添加ポリブタジエンラバーのいずれかからなる熱可塑性エラストマーで構成したものである。
このように構成することにより請求項3に記載の発明によると、ケーブルにシース材として被覆する塩化ビニルと同等の難燃性及び可撓性を持たせることができる。
【0013】
上記目的を達成するために、請求項4に記載の難燃ケーブルは、難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物に、必要に応じ難燃助剤、酸化防止剤、無水マレイン酸を添加配合して構成したものである。
このように構成することにより請求項4に記載の発明によると、ケーブルにシース材として被覆する塩化ビニルと同等の難燃性及び可撓性を持たせることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る難燃ケーブルの実施の形態について説明する。
図1には、本発明に係る難燃ケーブルの一実施の形態が示されている。
図1において、1は軟銅線によって構成される導体で、この導体1の上にはポリエチレンによって構成される絶縁体2が被覆されており、絶縁線心3が構成されている。この絶縁線心3を2本合わせることによって電線が構成され、絶縁線心3を2本合わせ、この上にシース4が被覆され絶縁電力ケーブル5(例えば、VVFケーブル)が構成されている。このシース4は、難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物によって構成されている。すなわち、このシース4は、少なくともスチレン系熱可塑性エラストマーに難燃剤を配合すると共に、その他必要に応じて加工助剤、酸化防止剤を配合して構成されている。
【0015】
図2には、本発明に係る難燃ケーブルの他の実施の形態が示されている。
図2において、1は軟銅線によって構成される導体で、この導体1の上にはオレフィン系樹脂(ポリエチレン)によって構成される絶縁体2が被覆されており、絶縁線心3が構成されている。この絶縁線心3を複数本(図2では、3本)撚り合わせ、介在6を介在させて丸形に成形し、押え巻きテープ7を巻き付け、この押え巻きテープ7の上にシース4が被覆されて絶縁電力ケーブル8(例えば、VVRケーブル)が構成されている。このシース4は、難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物によって構成されている。すなわち、このシース4は、少なくともスチレン系熱可塑性エラストマーに難燃剤を配合すると共に、その他必要に応じて加工助剤、酸化防止剤を配合して構成されている。
【0016】
【実施例】
以下、本発明に係る難燃ケーブルのシースを構成する難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物の具体的実施例について、比較例、従来例と比較して説明する。
【0017】
難燃ケーブルのシース材として用いられる難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物は、スチレン系熱可塑性エラストマーに金属水酸化物(無機難燃剤)を配合してなる樹脂組成物で、このスチレン系熱可塑性エラストマーは、硬質相(ハードセグメント)がポリスチレン、軟質相(ソフトセグメント)がポリブタジエン、ポリイソブレン、あるいは、それらの水添物を持つもの(水素添加ポリブタジエン、水素ポリイソブレン、水素添加ポリブタジエンラバー等)で構成したものである。
なお、本発明に係る難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物には、具体的には、理研ビニル工業(株)から「ANA9979N(トリニティ)」なる商標で市販されている商品を用いている。
【0018】
難燃ケーブルのシース材として用いられる難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物は、スチレン系熱可塑性エラストマーに金属水酸化物(無機難燃剤)を配合してなる樹脂組成物で、このスチレン系熱可塑性エラストマーは、硬質相(ハードセグメント)がポリスチレン、軟質相(ソフトセグメント)がポリブタジエン、ポリイソプレン、あるいは、それらの水添物を持つもの(水素添加ポリブタジエン、水素ポリイソプレン、水素添加ポリブタジエンラバー等)で構成したものである。
なお、本発明に係る難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物には、具体的には、理研ビニル工業(株)から「ANA9979N(トリニティ)」なる商標で市販されている商品を用いている。
【0019】
比較例
比較例は、難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、具体的には、エチレンエチルアクリレート共重合体100重量部に対し、水酸化マグネシウムを80重量部及び酸化防止剤を1重量部配合したものをシース材として用いたものである。
【0020】
従来例
従来例は、塩化ビニル樹脂組成物をシース材として用いたものである。
【0021】
そこで、実施例に基づく組成物を絶縁体2がポリエチレンからなる絶縁線心3を2本撚り合わせたものに樹脂温度が200℃以上になるようにして押し出し被覆してケーブル(EM−EE2×3.5mm2)を作製すると共に、実施例に基づく組成物によってプレス温度200℃で1.0mm厚のプレス成形シート、2.0mm厚のプレス成形シート、3.0mm厚のプレス成形シートのそれぞれを作成した。
【0022】
また、比較例に基づく組成物を絶縁体がポリエチレンからなる絶縁線心を2本撚り合わせたものに押し出し被覆してケーブル(EM−EE2×3.5mm2)を作製すると共に、比較例に基づく組成物によって1.0mm厚のプレス成形シート、2.0mm厚のプレス成形シート、3.0mm厚のプレス成形シートのそれぞれを作成した。
【0023】
さらに、従来例に基づく組成物を絶縁体が塩化ビニル樹脂からなる絶縁線心を2本撚り合わせたものに押し出し被覆してケーブル(VVR2×3.5mm2)を作製すると共に、比較例に基づく組成物によって1.0mm厚のプレス成形シート、2.0mm厚のプレス成形シート、3.0mm厚のプレス成形シートのそれぞれを作成した。
【0024】
これらのケーブルについては、外観を観察した後、シースの引張試験(引張伸び(%)および引張強度(MPa)の測定)を行い、2.0mm厚のプレス成形シートを用いて硬度を測定し、3.0mm厚のプレス成形シートを用いて酸素指数を測定し、1.0mm厚のプレス成形シートを用いてヤング率のそれぞれを測定した。
これらの硬度、引張試験、酸素指数、外観についての測定結果が、表1に示されている。
【0025】
【表1】
この表1中の硬度は、1kgfの荷重を掛け、10秒後にJIS Aの硬度計を用いて測定したものである。
【0026】
表1中の引張強さ(MPa)は、どの程度の荷重(MPa)で引っ張ったときに引き千切れるかを示したもので、引き千切れたときの荷重、すなわち試験片の断面積(mm2 )当りの最大引張荷重(N)で示したものである。したがって、この引張強さの大きさによって機械的強度が判る。この引張強さの基準値は『10MPa以上』である。
また、表1中の引張伸び(%)は、作製したプレスシート(試験片)の一端を固定し、他端を引張って、試験片が引き千切れるまで引張り、千切れたときの長さ(伸び)を元の試験片の長さで除して百分率で表したもの(伸び率)である。すなわち試験片を引き伸ばしたときの試験片の最大の伸びを求めたものである。この引張伸びの基準値は『350%以上』である。
【0027】
さらに、表1中の酸素指数は、試験片(3.0mm厚のプレス成形シート)を試料ホルダーに垂直に取り付け、酸素窒素混合ガスを流しながら試験片の上端に点火し、着火後、点火器の炎を取り去り、燃焼時間と燃焼長さの測定を行い、燃焼時間が3分以上か、燃焼長さが50mm以上に達するのに必要な最低の酸素の酸素指数を求める。この酸素指数の基準値は『25以上』である。
なお、外観については、金属に擦れたときに白化しにくいものを『○』、金属に擦れたときに白化し易いものを『×』として表した。
【0028】
判定結果を見ると、硬度については、実施例が『84』で、比較例の『92』よりも低く、従来例の『80〜90』内には入っていることにより、従来例と同様の軟らかさを持っていることが判る。
また、引張強さ(MPa)については、実施例が『13』であるのに対し、比較例も『13』と同様の引張強さを有し、従来例の『10〜20』の内、低い引張強さ『10』よりも引張強さを有していることが判る。さらに、引張伸び(%)については、実施例が『400%』であるのに対し、比較例の『550%』には及ばないものの、従来例の『200%〜400%』よりも高い引張強さを有していることが判る。
【0029】
また、酸素指数を見ても、実施例が『30』と規定の酸素指数『25』よりも優れた難燃性を有しており、比較例の『30』と同様の難燃性を有していることが判る。さらに、従来例と比較しても、従来例の『24〜27』よりも難燃性を有していることが判る。
なお、外観については、実施例は、比較例が『×』なのに対し、従来例同様に『○』で良好な状態を示している。
【0030】
1.0mm厚のプレス成形シートを用いて測定したヤング率のそれぞれの測定結果が表2に、これをグラフにまとめた温度−ヤング率曲線が図3に示されている。
【0031】
【表2】
判定結果を見ると、測定した−40℃、−20℃、20℃、40℃、60℃の全ての測定点における実施例のヤング率は、比較例の−40℃、−20℃、20℃、40℃、60℃の全ての測定点におけるヤング率よりも良好である。また、測定した−40℃、−20℃、20℃、40℃、60℃の全ての測定点における実施例のヤング率と従来例のヤング率を比較すると、20℃を下回る温度でのヤング率は、実施例の方が良好であるが、20℃を超える温度においては、従来例の方が良好であるが、実施例のヤング率以下−40℃、−20℃、20℃、40℃、60℃の全ての測定点におけるヤング率よりも良好である。しかし、20℃を下回る温度での実施例のヤング率は、いずれも規定のヤング率(常温付近でのヤング率が100(kg/mm2)以下)を保持しており、特性としては十分なものとなっている。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0033】
請求項1に記載の発明によれば、ケーブルにシース材として被覆する塩化ビニルと同等の難燃性及び可撓性を持たせることができる。
【0034】
請求項2に記載の発明によれば、ケーブルにシース材として被覆する塩化ビニルと同等の難燃性及び可撓性を持たせることができる。
【0035】
請求項3に記載の発明によれば、ケーブルにシース材として被覆する塩化ビニルと同等の難燃性及び可撓性を持たせることができる。
【0036】
請求項4に記載の発明によれば、ケーブルにシース材として被覆する塩化ビニルと同等の難燃性及び可撓性を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2芯の絶縁電力ケーブルの実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る多芯の絶縁電力ケーブルの実施の形態を示す断面図である。
【図3】表2に基づく測定結果をグラフにまとめた温度−ヤング率曲線図である。
【符号の説明】
1………………………………導体
2………………………………絶縁体
3………………………………絶縁線心
4………………………………シース
5………………………………絶縁電力ケーブル
6………………………………介在
7………………………………押え巻きテープ
8………………………………絶縁電力ケーブル
Claims (4)
- 導体の上にポリオレフィン系樹脂からなる絶縁体を被覆してなる絶縁線心を2本合わせた外周に、樹脂温度200℃以上の高温領域で動的架橋し、硬度が90以下で、常温付近でのヤング率が100(kg/mm 2 )以下で、酸素指数が25以上あり、物に触れたときに白化しない難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物からなるシースを被覆してなる難燃ケーブル。
- 導体の上にポリオレフィン系樹脂からなる絶縁体を被覆してなる絶縁線心を複数本撚り合わせ介在物を介在して成形した外周に、樹脂温度200℃以上の高温領域で動的架橋し、硬度が90以下で、常温付近でのヤング率が100(kg/mm2)以下で、酸素指数が25以上あり、物に触れたときに白化しない難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物からなるシースを被覆してなる難燃ケーブル。
- 上記難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物は、硬質相がポリスチレン、軟質相がポリブタジエン又はポリイソプレン、あるいは水素添加ポリブタジエン、水素ポリイソプレン、水素添加ポリブタジエンラバーのいずれかからなる熱可塑性エラストマーである請求項1又は2に記載の難燃ケーブル。
- 上記難燃性スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物には、難燃助剤、酸化防止剤、無水マレイン酸を添加配合したものである請求項1、2又は3に記載の難燃ケーブル。
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