JP3669920B2 - 被覆電線 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被覆電線に関し、更に詳しくは、自動車部品、電気・電子機器部品などの配線に好適に用いられる、難燃性樹脂組成物を導体に被覆した被覆電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車部品、電気・電子機器部品などの配線に用いられる被覆電線の被覆材としては、一般に、難燃性に優れたポリ塩化ビニル樹脂が用いられており、これに耐摩耗性や引張強さ等の機械的特性、柔軟性及び加工性等の各種必要特性に応じて、可塑剤や安定剤等の配合剤が適宜配合され、また、これら配合剤の種類や配合量が調整されてきた。
【0003】
しかしながら、ポリ塩化ビニル樹脂は、それ自身難燃性を備える反面、分子鎖中にハロゲン元素を有しているため、自動車の火災時や電気・電子機器の焼却廃棄時等の燃焼時に有害なハロゲン系ガスを大気中に放出し、環境汚染の原因になるという問題を有している。
【0004】
このような背景から、近年、ハロゲン成分を含まない難燃性樹脂組成物が種々研究されており、例えば、特開平5−301996号公報には、ポリオレフィンに高密度ポリエチレンを混合した混合物に難燃剤として金属水和物を配合したノンハロゲン系難燃性樹脂組成物が開示されている。
【0005】
また例えば、特公平7−110912号公報には、熱可塑性エラストマーと低結晶性ポリオレフィンを混合した混合物に無機難燃剤を配合したノンハロゲン系難燃性樹脂組成物が開示されている。
【0006】
更に例えば、特開平7−78518号公報には、融点120℃以上のポリオレフィンとカルボン酸変性ポリマを混合した混合物に表面処理された水酸化マグネシウムを配合してなる樹脂組成物を導体上に被覆し、架橋させた被覆電線が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−301996号公報に示されるノンハロゲン系難燃性樹脂組成物の場合、自己消火性を有するほど難燃化するためには、難燃剤である金属水和物を多量に配合する必要があり、このような組成物は、耐摩耗性や引張強さ等の機械的特性が著しく低下するといった問題がある。
【0008】
一方、機械的特性を向上させるため、結晶性を有し、比較的硬度の高い高密度ポリエチレンの混合量を増加させることもできるが、非晶質部分が少なくなって難燃剤を少量しか配合できなくなり、難燃性が低下するとともに柔軟性が損なわれ、また、被覆電線の被覆材として用いた場合の加工性や押出成形性も極めて悪くなるなど、各特性に優れた樹脂組成物を得ることができないといった問題がある。
【0009】
また、特公平7−110912号公報に示されるノンハロゲン系難燃性樹脂組成物の場合も、自己消火性を有するほど難燃化するためには、無機難燃剤を多量に配合する必要があり、前者と同様に、耐摩耗性や引張強さ等の機械的特性が著しく低下し、更には熱可塑性エラストマーの有する柔軟性が損なわれるといった問題が生じる。一方、機械的特性を向上させるため、低結晶性ポリオレフィンの混合量を減少させると、非晶質部分が少なくなって無機難燃剤を少量しか配合できなくなり、難燃性が低下するといった問題が生じ、各特性に優れた樹脂組成物を得ることができないといった問題がある。
【0010】
また、特開平7−78518号公報に示される被覆電線の場合、架橋を施さなければならないことから、被覆電線の生産における架橋設備の導入、製造工程の増加、コストアップ等の問題が生じる。
【0011】
このように上記のような難燃性樹脂組成物を用いた被覆電線では、優れた電線特性を得ることができないといった問題があった。
【0012】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、燃焼時にハロゲン系ガスを発生することなく、十分な難燃性を有すると共に、耐摩耗性、引張強さ、引張伸び等の機械的特性、柔軟性及び加工性を兼ね備えた難燃性樹脂組成物を被覆材として用いた被覆電線を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明に係る被覆電線は、導体の最外周に特定の難燃性樹脂組成物を被覆したことを要旨とするものである。
【0014】
ここで、その難燃性樹脂組成物としては、プロピレン系樹脂60〜97重量部及び不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマー3〜40重量部の混合割合で混合されてなる混合物合計100重量部に対して、金属水和物を30〜200重量部配合したものを用いる。
【0015】
この難燃性樹脂組成物は、ハロゲン元素を含有していないので、燃焼時に有害なハロゲン系ガスを発生することがない。また、オレフィン系樹脂の中でも比較的融点の高いプロピレン系樹脂を60〜97重量部混合してあるので、架橋することなく耐熱性を向上させることができる。
【0016】
また、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーを3〜40重量部混合してあるので、柔軟性に優れると共に、極性の高い難燃剤である金属水和物と変性スチレン系熱可塑性エラストマーの変性部分との間に強固な結合界面が形成され、柔軟性を損なうことなく耐摩耗性、引張強さ、引張伸び等の機械的特性を向上させることが可能となる。
【0017】
更に、機械的特性、柔軟性のバランスに優れるので、加工性や成形性に優れる。また、金属水和物を30〜200重量部配合してあるので、十分な難燃性を有する。
【0018】
この際、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーが、無水マレイン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマーであり、金属水和物が、水酸化マグネシウムであることが好ましい。このようにした場合には、耐摩耗性等の機械的特性を一層向上させることが可能となる。
【0019】
また、上記被覆電線の被覆材の厚さは、0.2〜0.3mmの範囲にあることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態について詳細に説明する。本願における難燃性樹脂組成物は、プロピレン系樹脂60〜97重量部及び不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマー3〜40重量部の混合割合で混合されてなる混合物合計100重量部に対して、金属水和物を30〜200重量部配合したものからなっている。
【0021】
ここでプロピレン系樹脂とは、プロピレンの重合体、プロピレンを主体とする重合体であって、分子構造中にハロゲン元素を含まないものを言う。これら重合体の構造としては、単独重合体、ランダム重合体、交互重合体、ブロック重合体であっても良く、特に限定されるものではない。
【0022】
具体的には、ポリプロピレン、プロピレンを主成分(50wt%以上)とするプロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン/エチレン−プロピレンブロック共重合体等が挙げられる。尚、これらは1種又は2種以上混合して用いても良く、特に限定されるものではない。
【0023】
また、上記プロピレン系樹脂としては、加工性、押出成形性等を向上させる観点から、JIS K 6758に準拠して測定(温度230℃、加重2.16kg下で測定)したメルトフローレイト(以下「MFR」と言う)が0.1g〜5g/10分の範囲にあるものが好ましい。
【0024】
またここで、不飽和カルボン酸又はその誘導体により変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーにおけるスチレン系熱可塑性エラストマーとは、ハードセグメントとしてのスチレン系樹脂と、ソフトセグメントとしてのゴム系樹脂との共重合体であって、分子構造中にハロゲン元素を含まないものを言う。
【0025】
尚、熱可塑性エラストマーは、架橋点に相当するハードセグメントと、常温付近でゴム状弾性を示すソフトセグメントとをその分子構造中に備えていることから、加熱により軟化し、外力によって塑性変形するが、常温付近でゴム状弾性を示すという性質を有しているものである。
【0026】
具体的には、ハードセグメントとして、ポリスチレン、ポリo−メチルスチレン、ポリm−メチルスチレン、ポリp−メチルスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリβ−メチルスチレン、ポリジメチルスチレン、ポリトリメチルスチレン等が挙げられ、ソフトセグメントとして、ポリブタジエン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体等が挙げられる。尚、これらからなるスチレン系熱可塑性エラストマーは、1種又は2種以上混合して用いても良く、特に限定されるものではない。
【0027】
このようなスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン/エチレン−プロピレン共重合体が好適である。また、スチレン系熱可塑性エラストマーの構造としては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体など特に限定されるものではないが、好ましくは、ブロック共重合体であることが好ましい。より具体的には、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン/エチレン−プロピレンブロック共重合体が特に好適である。
【0028】
また、上記スチレン系熱可塑性エラストマーは、耐熱性を向上させる観点から、分子鎖中の二重結合を水素添加により飽和させた水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーであることが好ましい。より具体的には、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン/エチレン−プロピレンブロック共重合体が最も好適である。
【0029】
そして不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーとは、上記にて説明したスチレン系熱可塑性エラストマーに不飽和カルボン酸又はその誘導体を反応させ、共重合あるいはグラフト変性させたものを言う。
【0030】
変性に用いられる不飽和カルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水フマル酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水イタコン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル等が挙げられる。中でも、耐摩耗性等の機械的特性を一層向上させる観点から、無水マレイン酸が最も好適である。
【0031】
この際、変性スチレン系熱可塑性エラストマーの変性割合としては、0.1〜10重量%の範囲にあることが好ましい。0.1重量%より小さいと、金属水和物表面における化学結合力が低下し、強固な結合界面が得られなくなって、変性による効果が小さくなる傾向があるので好ましくなく、10重量%より大きいと、各種特性のバランスが悪くなる傾向があるので好ましくない。
【0032】
また、難燃剤として配合される金属水和物は、ハロゲン元素を含まないものであり、具体的には、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。中でも、分解温度が360℃近辺と高いことから、水酸化マグネシウムが好適である。これら金属水和物の平均粒径としては、耐摩耗性等の機械的特性をより向上させる観点から、0.1〜20μmのものを用いることが好ましい。
【0033】
この際、ポリマー中への分散性やポリマーとの反応性を高める観点から、金属水和物の粒子表面は、アミノシラン、ビニルシラン、エポキシシラン、メタクリロキシシラン等のシランカップリング剤又はステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸等で表面処理されていても良い。
【0034】
本願における難燃樹脂組成物は、上記において説明したプロピレン系樹脂が60〜97重量部、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーが3〜40重量部の範囲で混合されており、これらの混合物合計100重量部に対して、金属水和物が30〜200重量部配合されていることが好ましい。尚、これら各成分は、通常の方法により混合、混練することにより調整することができるものであり、その調整方法は特に限定されるものではない。
【0035】
プロピレン系樹脂が60重量部より少ないと、耐摩耗性が低下する傾向があり、97重量部より多いと、柔軟性、加工性が損なわれる傾向があるので好ましくない。また、変性スチレン系熱可塑性エラストマーが3重量部より少ないと、柔軟性、加工性が損なわれる傾向があるので好ましくなく、40重量部より多いと、耐摩耗性が損なわれる傾向があるので好ましくない。
【0036】
また、金属水和物が30重量部より少ないと、十分な難燃性が得られず、200重量部より多いと、引張伸びが劣化し、耐摩耗性、柔軟性、及び加工性が損なわれる傾向があるので好ましくない。
【0037】
特に好ましくは、プロピレン系樹脂が70〜90重量部、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーが10〜30重量部の範囲で混合されており、これらの混合物合計100重量部に対して、金属水和物が50〜150重量部配合されていることが好ましい。
【0038】
尚、ハロゲン元素を含有しない酸化防止剤、金属不活性剤(銅外防止剤等)、加工助剤(滑剤、ワックス等)、着色剤、難燃助剤(ホウ酸亜鉛、シリコン系難燃剤等)等の配合剤を各特性を低下させない範囲で適宜配合しても良く、特に限定されるものではない。
【0039】
次に、上記難燃性樹脂組成物の作用について説明する。
【0040】
上記難燃性樹脂組成物は、ハロゲン元素を含有していないので、燃焼時に有害なハロゲン系ガスを発生することがない。そのため、自動車部品、電気・電子機器部品などに用いられる被覆電線の被覆材として用いた場合、自動車火災時や電気・電子機器の焼却廃棄時等にハロゲン系ガスを大気中に放出することがなく、環境汚染の原因になることがない。また、オレフィン系樹脂の中でも比較的融点の高いプロピレン系樹脂を60〜97重量部混合してあるので、架橋することなく、非架橋の状態で耐熱性を向上させることができる。
【0041】
また、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーを3〜40重量部混合してあるので、柔軟性に優れると共に、極性の高い無機難燃剤である金属水和物と変性スチレン系熱可塑性エラストマーの変性部分との間に強固な結合界面が形成されることにより、柔軟性を損なうことなく耐摩耗性、引張強さ、引張伸び等の機械的特性を向上させることが可能となる。また、プロピレン系樹脂と変性スチレン系熱可塑性エラストマーは、相溶性に優れるので、樹脂同士が良く馴染み、各種特性を損なうことなく、均一な組成とすることができる。
【0042】
また、上記難燃性樹脂組成物は、機械的特性、柔軟性のバランスに優れ、適度な硬さ、しなやかさを有しているので、加工性や成形性に優れる。
【0043】
特に、難燃性樹脂組成物の組成範囲を、プロピレン系樹脂が70〜90重量部、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーが10〜30重量部の範囲で混合し、これらの混合物合計100重量部に対して、金属水和物を50〜150重量部配合するようにした場合には、耐摩耗性、引張強さ、引張伸び等の機械的特性が一層向上すると共に、特性バランスに優れた樹脂組成物とすることができる。
【0044】
次に、上記説明した難燃性樹脂組成物を、導体の最外周に被覆材として被覆して得られる被覆電線について説明する。この被覆電線は、自動車部品、電気・電子機器部品などに用いられる被覆電線として好適に用いられるものである。
【0045】
被覆電線は、導体の最外周に、導体を中心として同心円上に難燃性樹脂組成物が被覆された構成とされており、用いられる導体としては、JIS C 3102に準拠して、軟銅線を複数本撚り合わせたもの、又は軟銅線を複数本寄り合わせて円形圧縮したものが好適である。
【0046】
また、被覆電線の被覆厚さとしては、0.2mm〜0.3mmの範囲にあることが好ましい。被覆厚さが0.2mmより薄い場合には、被覆電線の耐摩耗性が損なわれる傾向があり、0.3mmより厚い場合には、被覆電線の可撓性が低下する傾向が見られるためである。
【0047】
尚、被覆材として被覆される難燃性樹脂組成物と導体との間には、必要に応じて耐水性等の他の性質を備えたハロゲン元素を含有しない樹脂組成物等が複数層被覆されていても良く、特に限定されるものではない。
【0048】
ところで、より優れた電線特性を備えた被覆電線を得るためには、被覆材として被覆される上記難燃性樹脂組成物の組成範囲は、導体断面積と被覆厚さとの組み合わせに合わせて最適な組成範囲を選択する必要がある。
【0049】
具体的には、導体断面積0.35mm〜1.5mm、被覆厚さ0.2mmの場合、被覆材として導体外周に被覆される難燃性樹脂組成物の組成は、プロピレン系樹脂90重量部、変性スチレン系熱可塑性エラストマー10重量部の合計100重量部に対して、金属水和物70重量部の組成とすることが好ましい。
【0050】
また、導体断面積0.22mm〜1.5mm、被覆厚さ0.2mm〜0.3mmの場合には、プロピレン系樹脂80重量部、変性スチレン系熱可塑性エラストマー20重量部の合計100重量部に対して、金属水和物90重量部の組成とすることが好ましい。
【0051】
また、導体断面積1.5mm以上、被覆厚さ0.2mm以上の場合は、プロピレン系樹脂60〜70重量部、変性スチレン系熱可塑性エラストマー30〜40重量部の合計100重量部に対して、金属水和物70〜90重量部の組成範囲とすることが好ましい。
【0052】
この際、特に、被覆電線の線種(線サイズ)が細いものである場合には、十分な難燃性を得るために、被覆材として導体外周に被覆される難燃性樹脂組成物の組成範囲は、プロピレン系樹脂65〜97重量部、変性スチレン系熱可塑性エラストマー3〜35重量部の合計100重量部に対して、金属水和物100〜200重量部の組成範囲とすることが好ましい。
【0053】
より好ましくは、プロピレン系樹脂70〜95重量部、変性スチレン系熱可塑性エラストマー5〜30重量部の合計100重量部に対して、金属水和物120〜180重量部の組成範囲とすることが好ましい。
【0054】
具体的には、導体断面積0.13mm、被覆厚さ0.2mmの場合、プロピレン系樹脂90重量部、変性スチレン系熱可塑性エラストマー10重量部の合計100重量部に対して、金属水和物160重量部の組成とすることが好ましい。
【0055】
次に、上記被覆電線の作用について説明する。
【0056】
上記被覆電線は、上述した難燃性樹脂組成物を被覆材として用いたので、燃焼時にハロゲン系ガスを発生することなく、十分な難燃性を有すると共に、優れた機械的特性、柔軟性及び加工性を兼ね備えている。また、架橋を施す必要がないことから、被覆電線の生産時における架橋設備の導入、製造工程の増加、コストアップ等の問題が生じることがない。
【0057】
尚、この被覆電線は、加工性に優れるため、被覆電線端末皮剥時に被覆材の切断端末にヒゲ状の被覆材が残ることがない。そのため、ヒゲ状の被覆材が残った状態で被覆電線の導体と圧着端子とが圧着されることにより、導体と圧着端子との間にヒゲ状の被覆材が挟まれて被覆電線の抵抗が高くなってしまうという不都合を回避することができ、被覆電線端末皮剥時の作業性にも優れるという効果がある。
【0058】
【実施例】
以下に本発明を実施例により更に詳細に説明する。
【0059】
実施例1〜5として、プロピレン−エチレンブロック共重合体(密度0.90、温度230℃、荷重2.16kg下におけるMFR=0.5g/10分、以下省略する)、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(密度0.92、温度230℃、荷重2.16kg下におけるMFR=5.0g/10分、以下省略する)、水酸化マグネシウムA(平均粒子径1.0μm、シランカップリング剤表面処理を施したもの、以下省略する)、水酸化マグネシウムB(平均粒子径1.0μm、表面処理を施してないもの、以下省略する)、老化防止剤を表1に示す割合で混練して各樹脂組成物を作製した。
【0060】
一方、比較例1〜5として、プロピレン−エチレンブロック共重合体、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(密度0.91、温度230℃、荷重2.16kg下におけるMFR=5.0g/10分、以下省略する)、水酸化マグネシウムA、水酸化マグネシウムB、老化防止剤を表2に示す割合で混練して各樹脂組成物を作製した。尚、これらは主に実施例1〜5との関係において対比されるものである。
【0061】
そして、これら各樹脂組成物の特性について、電線状態で確認するため、押出成形機を用いて、断面積0.5mmの導体(軟銅線を7本撚り合わせ、この導体外面を平滑にするため、円形に圧縮したもの)上に0.28mm厚に押出被覆し、各被覆電線を作製した。押出成形時に用いたダイス・ニップルは、それぞれ1.40mmφ、0.88mmφのものを使用した。また、押出温度は、ダイス210〜230℃、シリンダ200〜240℃の温度範囲とし、線速は、50m/分とした。
【0062】
また、実施例6〜10として、プロピレン−エチレンブロック共重合体、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、水酸化マグネシウムB、老化防止剤を表3に示す割合で混練して各樹脂組成物を作製した。尚、これらの樹脂組成物は、線種(線サイズ)の細い被覆電線として好適に用いられる組成範囲としたものである。
【0063】
一方、比較例6〜10として、プロピレン−エチレンブロック共重合体、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、水酸化マグネシウムB、老化防止剤を表4に示す割合で混練して各樹脂組成物を作製した。尚、これらは主に実施例6〜10との関係において対比されるものである。
【0064】
そして、これら各樹脂組成物の特性について、電線状態で確認するため、押出成形機を用いて、断面積0.13mmの導体(軟銅線を7本撚り合わせ、この導体外面を平滑にするため、円形に圧縮したもの)上に0.20mm厚に押出被覆し、各被覆電線を作製した。押出成形時に用いたダイス・ニップルは、それぞれ0.50mmφ、0.90mmφのものを使用した。また、押出温度は、ダイス210〜230℃、シリンダ200〜240℃の温度範囲とし、線速は、50m/分とした。
【0065】
尚、上記実施例及び比較例において用いた各樹脂及び配合剤の製造会社及び商品名は次の通りである。すなわち、プロピレン−エチレンブロック共重合体がトクヤマ社製「徳山ポリプロ RB610A」(商品名)、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体が旭化成工業社製「タフテック M1913」(商品名)、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体が旭化成工業社製「タフテック H1041」(商品名)、水酸化マグネシウムA及びBが協和化学工業社製、老化防止剤が吉富製薬社製「トミノックス TT」(商品名)である。
【0066】
以上のように作製した各被覆電線について、難燃性試験、耐摩耗性試験、引張強さ試験、引張伸び試験、柔軟性試験及び加工性試験を行い、本発明品及び比較品の特性評価を行った。以下に各試験及び評価方法について説明する。
【0067】
(難燃性)
難燃性については、社団法人自動車技術会規格「JASO D611−94」に準拠して試験を行った。すなわち、本発明品及び比較品の各被覆電線を300mmの長さに切り出して試験片とした。次に各試験片を鉄製の試験箱に入れて水平に支持し、口径10mmのブンゼンバーナーを用いて、還元炎の先端を試験片中央部の下側から30秒以内で燃焼するまで当て、炎を静かに取り去った後の残炎時間を測定した。この際、残炎時間が15秒以内を合格とし、15秒を越えるものを不合格とした。
【0068】
(耐摩耗性)
耐摩耗性試験については、社団法人自動車技術会規格「JASO D611−94」に準拠し、ブレード往復法により試験を行った。すなわち、本発明品及び比較品の各被覆電線を750mmの長さに切り出して試験片とした。そして、23±5℃の室温下で、台上に固定した各試験片の被覆材表面を軸方向に10mm以上の長さに渡って、ブレードを往復して摩耗させ、ブレードを毎分50回の速さで往復させたときの被覆材の摩耗により、ブレードが導体に接触するまでの往復回数を測定した。この際、ブレードにかける荷重は7Nとした。
【0069】
次いで各試験片を100mm移動させて、時計方向に90度回転し、上記の測定を繰り返した。この測定を同一試験片で計3回行い、実施例1〜5及び比較例1〜5については、最小値が150回以上のものを合格とし、実施例6〜10及び比較例6〜10については、最小値が100回以上のものを合格とした。
【0070】
(引張強さ及び引張伸び)
引張強さ及び引張伸びについては、社団法人自動車技術会規格「JASO D611−94」に準拠して試験を行った。すなわち、本発明品及び比較品の各被覆電線を150mmの長さに切り出し、導体を除いて管状試験片とし、その中央部に50mmの間隔で標線を印した。そして、23±5℃の室温下で各試験片の両端を試験機のチャックに取り付けた後、引張速さ200mm/分にて引張り、各試験片切断時の荷重及び標線間の長さを測定した。この際、引張強さについては、15.7MPa以上、引張伸びについては、125%以上のものを合格とした。
【0071】
(柔軟性)
柔軟性については、各被覆電線を手で折り曲げた際の手感触により良好のものを合格とした。
【0072】
(加工性)
加工性については、次のように試験を行った。すなわち、各被覆電線の端末部の樹脂被覆部を皮剥した際に、ヒゲが形成されるか否かを確認し、ヒゲが形成されないものを合格とした。
【0073】
以上による本発明品及び比較品の各被覆電線についての作製条件と評価結果をまとめたものを表1〜4に示す。
【0074】
【表1】
Figure 0003669920
【0075】
【表2】
Figure 0003669920
【0076】
【表3】
Figure 0003669920
【0077】
【表4】
Figure 0003669920
【0078】
表1及び表2における本発明品及び比較品の評価結果から以下のことが分かる。本発明の一実施例に係る実施例1〜5の各被覆電線は、難燃性、耐摩耗性、引張強さ、引張伸び、柔軟性及び加工性を全て満足しているのに対し、比較例1〜5の各被覆電線は全ての特性を満足するものがないことが分かる。
【0079】
特に、表1に示される実施例3及び5のように、難燃性樹脂組成物の組成範囲が、プロピレン系樹脂70〜90重量部、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマー10〜30重量部の混合割合で混合された混合物合計100重量部に対して、金属水和物を50〜150重量部配合された組成範囲である場合には、耐摩耗性、引張強さ、引張伸び等の機械的特性が一層向上すると共に、特性バランスに優れた樹脂組成物を得ることができることが分かる。
【0080】
しかしながら、表2示されるように、比較例1は、プロピレン−エチレンブロック共重合体の混合割合が多く、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の混合割合が少ないので、柔軟性及び加工性が損なわれたことが分かる。また、比較例2は、プロピレン−エチレンブロック共重合体の混合割合が少なく、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の混合割合が多いので、引張伸びが悪く、耐摩耗性が損なわれたことが分かる。
【0081】
また、比較例3は、難燃剤である水酸化マグネシウムの配合割合が少ないため、十分な難燃性を発現することができず、比較例4は、水酸化マグネシウムの配合割合が多いため、引張伸びが不十分となり、耐摩耗性、柔軟性及び加工性が損なわれたことが分かる。
【0082】
また、比較例5は、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の代わりに、未変性の水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体を混合したため、金属水和物と水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体との間に強固な結合界面が形成されず、耐摩耗性が損なわれたことが分かる。
【0083】
次に、表3及び表4における本発明品及び比較品の評価結果から以下のことが分かる。本発明の一実施例に係る実施例6〜10の各被覆電線は、難燃性、耐摩耗性、引張強さ、引張伸び、柔軟性及び加工性を全て満足しているのに対し、比較例6〜10の各被覆電線は全ての特性を満足するものがないことが分かる。
【0084】
すなわち、表4に示されるように、比較例6は、プロピレン−エチレンブロック共重合体の混合割合が多く、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の混合割合が少ないので、柔軟性及び加工性が損なわれたことが分かる。また、比較例7は、プロピレン−エチレンブロック共重合体の混合割合が少なく、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の混合割合が多いので、耐摩耗性が損なわれたことが分かる。
【0085】
また、比較例8は、無水マレイン酸変性水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の代わりに、未変性の水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体混合したため、金属水和物と水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体との間に強固な結合界面が形成されず、耐摩耗性が損なわれたことが分かる。
【0086】
また、比較例9は、難燃剤である水酸化マグネシウムの配合割合が、線種(線サイズ)の細い被覆電線として好適に用いられる組成範囲外であるため、十分な難燃性を発現することができず、比較例10は、水酸化マグネシウムの配合割合が多いため、柔軟性及び加工性が損なわれたことが分かる。
【0087】
以上実施例について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、本実施例では配合剤として老化防止剤を配合したが、それ以外にも、ハロゲン元素を含有しない酸化防止剤、金属不活性剤(銅外防止剤等)、加工助剤(滑剤、ワックス等)、着色剤、難燃助剤(ホウ酸亜鉛、シリコン系難燃剤等)等の配合剤を特性を低下させない範囲で適宜配合しても良く、特に限定されるものではない。
【0088】
【発明の効果】
発明に係る被覆電線は、導体の最外周に被覆する特定の難燃性樹脂組成物として、プロピレン系樹脂60〜97重量部及び不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマー3〜40重量部の混合割合で混合されてなる混合物合計100重量部に対して、金属水和物を30〜200重量部配合したものを用いている。
【0089】
そのため、被覆材である難燃性樹脂組成物が、ハロゲン元素を含有していないので、燃焼時に有害なハロゲン系ガスを発生することがない。また、オレフィン系樹脂の中でも比較的融点の高いプロピレン系樹脂を60〜97重量部混合してあるので、架橋することなく耐熱性を向上させることができる。
【0090】
また、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーを3〜40重量部混合してあるので、柔軟性に優れると共に、極性の高い難燃剤である金属水和物と変性スチレン系熱可塑性エラストマーの変性部分との間に強固な結合界面が形成され、柔軟性を損なうことなく耐摩耗性、引張強さ、引張伸び等の機械的特性を向上させることが可能となる。
【0091】
更に、機械的特性、柔軟性のバランスに優れるので、加工性や成形性に優れる。また、金属水和物を30〜200重量部配合してあるので、十分な難燃性を有する。
【0092】
この際、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーが、無水マレイン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマーであり、金属水和物が水酸化マグネシウムである場合には、耐摩耗性等の機械的特性を一層向上させることが可能となる。
【0093】
このように、本発明に係る被覆電線によれば、燃焼時にハロゲン系ガスを発生することなく、十分な難燃性を有すると共に、優れた機械的特性、柔軟性及び加工性を兼ね備えた被覆電線とすることができる。また、架橋を施す必要がないことから、被覆電線の生産時における架橋設備の導入、製造工程の増加、コストアップ等の問題が生じることがない。
【0094】
以上のように、燃焼時にハロゲン系ガスを発生することなく、十分な難燃性を有すると共に、耐摩耗性、引張強さ、引張伸び等の機械的特性、柔軟性及び加工性を兼ね備えた難燃性樹脂組成物を導体の最外周に被覆することで、優れた電線特性を備えた被覆電線を得ることができる。

Claims (3)

  1. 導体の最外周に難燃性樹脂組成物を被覆してなる被覆電線であって、前記難燃性樹脂組成物は、
    プロピレン系樹脂60〜97重量部及び不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマー3〜40重量部の混合割合で混合されてなる混合物合計100重量部に対して、金属水和物を30〜200重量部配合したものであることを特徴とする被覆電線。
  2. 前記不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された変性スチレン系熱可塑性エラストマーは、無水マレイン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマーであり、前記金属水和物は、水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項に記載の被覆電線。
  3. 前記被覆電線の被覆材の厚さが、0.2〜0.3mmの範囲にあることを特徴とする請求項又はに記載の被覆電線。
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