JP7294118B2 - 樹脂組成物、絶縁電線および絶縁電線の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、絶縁電線および絶縁電線の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物、絶縁電線および絶縁電線の製造方法に関するものである。
絶縁電線(電線)は、導体と、前記導体の周囲に設けられる絶縁層(被覆材)とを有している。この絶縁層は、ゴムや樹脂を主原料とした樹脂組成物(電気絶縁性材料)からなる。近年、環境問題に鑑みて、燃焼時に有害ガスを発生させる恐れがあるフッ素、塩素、臭素などのハロゲン元素を含まないノンハロゲン樹脂組成物により絶縁層を構成した絶縁電線(以下、ノンハロゲン絶縁電線という)が広く用いられるようになってきた。特に、ノンハロゲン絶縁電線は、人的接触の可能性が比較的高い配電盤・制御盤の盤内配線またはモータ口出線などに用いることが好適である。
ノンハロゲン樹脂組成物は、一般的に難燃性が低いため、難燃剤を添加して使用することが多い。例えば、特許文献1には、水酸化マグネシウムなどのノンハロゲン難燃剤を含んだ樹脂によって絶縁層を形成した電線などが記載されている。
特開2002-324440号公報
ここで、本発明者の検討事項について説明する。絶縁電線の製造方法は、例えば、導体の周囲を被覆するように、樹脂組成物を押出して、絶縁層を形成する工程(以下、絶縁層被覆工程という)を有する。一般に、絶縁電線の絶縁層に柔軟性(可撓性)や耐熱性などの特性を付与するために、樹脂組成物に含まれる分子間を化学的に結合させる架橋工程が必要である。絶縁電線の製造方法として、(1)絶縁層被覆工程後にインラインで架橋工程を行い、ドラムに絶縁電線を巻き取るインライン架橋、(2)絶縁層被覆工程後に絶縁層が未架橋の状態でドラムに巻き取り、その後に別工程にて架橋を行う後架橋の2つが考えられる。
(1)インライン架橋の場合は、押出機に連結された架橋管内を高圧蒸気で満たすことで、高温・高圧条件で架橋させる方式が一般に適用される。高圧雰囲気であることから、導体の内部への樹脂組成物の潜り込みを防止するため、導体と絶縁層との間にセパレータを設けることが望ましい。一方、(2)後架橋の場合は、例えば電子線を照射するなどの高圧を必要とせずに架橋させる方式が一般に適用されるため、導体の内部へ樹脂組成物が潜り込む可能性が低く、セパレータを設ける必要がなくなる。そのため、絶縁電線の製造コスト削減や配線作業の効率化の観点からは、いわゆるセパレータレスの絶縁電線を製造できる(2)後架橋が好ましい。
また、(2)後架橋に使用される架橋方法としては、例えば、電子線照射法やシラン架橋法が挙げられる。特に、電子線照射法は、ほぼ全ての樹脂組成物の架橋に適用することができ、樹脂組成物の配合組成も比較的簡素化できるため好ましい。
しかし、本発明者は(2)後架橋について、以下のような問題を確認している。(2)後架橋において、電子線照射法を採用する場合には、一般的に、絶縁層被覆工程の後に、絶縁電線を一度ドラムなどに巻き取った後に、別工程でドラムから絶縁電線を引き出し、この絶縁電線に電子線を照射することになる。この際、未架橋の絶縁電線の表面がドラム(後述の図2に示すドラム29参照)や絶縁電線を繰り出すためのプーリーなどの治具と擦れたり、電線同士で擦れ合ったりすることで、電線が傷ついたり白化したりする。その結果、絶縁電線の外観が悪化するという問題が生じる。
また、この問題は、電子線照射法に限らず、シラン架橋法を採用する場合でも同様に発生する。シラン架橋法の場合には、未架橋の絶縁電線をドラムなどに巻き取った後に、空気中の水分により架橋を進行させるため、未架橋の絶縁電線をドラムなどに巻き取る点で共通するからである。
なお、このような問題を解決するためには、樹脂組成物の組成を検討する必要があるが、同時に、例えば、配電盤・制御盤の盤内配線またはモータ口出線などの用途に要求される絶縁電線の絶縁層としての難燃性や柔軟性を確保することも不可欠である。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、未架橋時の耐白化性、難燃性および柔軟性に優れた樹脂組成物および絶縁電線を提供することを目的とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
[1]樹脂組成物は、ベースポリマと、難燃剤とを含む。前記難燃剤は、シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムと、シランカップリング剤以外の処理剤で表面処理された水酸化アルミニウムおよび/または表面処理されていない水酸化アルミニウムとにより構成されている。前記ベースポリマは、極性基を有するポリマを含む。前記樹脂組成物は、前記ベースポリマ100質量部に対して前記難燃剤を40質量部を超えて80質量部以下含有する。前記樹脂組成物は、前記難燃剤100質量部中、前記シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを10質量部以上70質量部以下含有する。
[2][1]記載の樹脂組成物において、前記極性基を有するポリマは、エチレン-酢酸ビニル共重合体である。
[3][1]又は[2]に記載の樹脂組成物において、前記樹脂組成物は、さらに黒色、黄色、白色、赤色又は緑色の着色剤を含む。
[4][1]乃至[3]いずれかに記載の樹脂組成物から形成される絶縁層を備える、絶縁電線。
[5][1]乃至[3]いずれかに記載の樹脂組成物から形成されるシース層を備える、ケーブル。
[6][4]に記載の絶縁電線において、前記樹脂組成物の酸素指数が20以上、かつ、100%伸び時の引張強さが6.0MPa以下である。
[7][4]記載の絶縁電線において、配電盤または制御盤の盤内配線、あるいはモータ口出線として用いられる。
[8]絶縁電線の製造方法は、(a)ベースポリマと、難燃剤とを混練し、樹脂組成物を生成する工程、(b)導体の周囲を被覆するように、前記樹脂組成物を押出して、絶縁層を形成し、未架橋状態の絶縁電線を作製する工程、(c)前記樹脂組成物中の前記ベースポリマを架橋し、架橋された絶縁電線を作製する工程、を含む。前記難燃剤は、シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムと、シランカップリング剤以外の処理剤で表面処理された水酸化アルミニウムおよび/または表面処理されていない水酸化アルミニウムとにより構成されている。前記ベースポリマは、極性基を有するポリマを含む。前記樹脂組成物は、前記ベースポリマ100質量部に対して前記難燃剤を40質量部を超えて80質量部以下含有する。前記樹脂組成物は、前記難燃剤100質量部中、前記シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを10質量部以上70質量部以下含有する。
[9][8]記載の絶縁電線の製造方法において、前記(b)工程の後であって、前記(c)工程の前に、(d)前記未架橋状態の絶縁電線を巻き取る工程、を含む。
[10][8]又は[9]に記載の絶縁電線の製造方法において、前記架橋された絶縁電線は、前記樹脂組成物の酸素指数が20以上、かつ、100%伸び時の引張強さが6.0MPa以下である。
本発明によれば、未架橋時の耐白化性、難燃性および柔軟性に優れた樹脂組成物および絶縁電線を提供することができる。
一実施の形態の絶縁電線の構造を示す横断面図である。 一実施の形態の絶縁電線を製造する押出被覆装置を示す模式図である。
(実施の形態)
<樹脂組成物の構成>
本発明の一実施の形態に係る樹脂組成物(ノンハロゲン樹脂組成物、難燃性樹脂組成物)は、(A)ベースポリマと、(B)難燃剤とを含んでいる。そして、(A)ベースポリマは、(A1)極性基を有するポリマを含む。(A1)極性基を有するポリマは、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体などが挙げられ、好ましくはエチレン-酢酸ビニル共重合体である。
(A1)極性基を有するポリマは、単一のエチレン-酢酸ビニル共重合体でもよいが、後述の実施例に示すように、2種類以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を混合するとより好ましい。ここで、エチレン-酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニル含有量(VA量)が多くなるとガラス転移温度が高くなり、低温特性が低下する。一方、エチレン-酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニル含有量が少なくなると極性が低くなり、耐燃料特性が低下する。そのため、酢酸ビニルの含有率の異なる2種類以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含ませることで、低温特性および耐燃料特性のバランスに優れた樹脂組成物を生成することができる。なお、後述の実施例では、酢酸ビニル含有量(VA量)が15質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合体と、酢酸ビニル含有量(VA量)が28質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合体とを用いている。
また、(A)ベースポリマは、(A1)極性基を有するポリマ以外に、(A2)その他のポリマを含んでいる。(A2)その他のポリマとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-α-オレフィン共重合体、さらにモノマを加えた三元共重合体、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体、もしくはこれらの変性物(例えば、シラン化合物が共重合またはグラフト重合されたもの、または、マレイン酸変性物など)から選択される少なくとも1種類以上のエチレン系コポリマの混合物などが挙げられる。
後述の実施例では、(A2)その他のポリマとして、エチレン-α-オレフィン共重合体を採用している。エチレン-α-オレフィン共重合体としては、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-ブテン共重合体、エチレン-ペンテン共重合体、エチレン-ヘキセン共重合体、エチレン-ヘプテン共重合体、エチレン-オクテン共重合体などが挙げられ、その他のポリマとしては、エチレン-ブテン共重合体が好ましい。
また、本実施の形態の(B)難燃剤は、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムと、(B2)シランカップリング剤以外の処理剤で表面処理された水酸化アルミニウムおよび/または(B3)表面処理されていない水酸化アルミニウムとにより構成されている。
シランカップリング剤は、不飽和結合性基と、加水分解性のシラン基とを有する有機ケイ素化合物である。シランカップリング剤としては、例えば、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、n-ヘキサデシルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ-ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ-ジアリルアミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。本実施の形態のシランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムは、例えば、シランカップリング剤の溶液を水酸化アルミニウムに噴霧または含浸させた後に、これを乾燥させることで生成することができる。
また、シランカップリング剤以外の処理剤としては、ステアリン酸などの脂肪酸、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、または、チタネート系カップリング剤などが挙げられる。これらの処理剤は、複数種類のものを併用してもよい。
また、本実施の形態の樹脂組成物は、(A)ベースポリマおよび(B)難燃剤以外にも、必要に応じて(C)架橋助剤、(D)酸化防止剤、(E)銅害防止剤、(F)滑剤または(G)着色剤などを含有していてもよい。(C)架橋助剤としては、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、N,N'-メタフェニレンビスマレイミド、エチレングリコールジメタクリレート、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛などが挙げられる。また、(D)酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、フェノール/チオエステル系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、亜リン酸エステル系酸化防止剤などが挙げられる。(E)銅害防止剤としては、例えば、重金属不活性化剤である、N'1,N'12-ビス(2-ヒドロキシベンゾイル)ドデカンジヒドラジド、N,N'-ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、イソフタル酸ビス(2-フェノキシプロピオニルヒドラジン)などのヒドラジドや2-ヒドロキシ-N-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イルベンゾアミド、アルコールカルボン酸エステルなどが挙げられる。(F)滑剤としては、例えば、脂肪酸アミド(アマイド)系、ステアリン酸亜鉛、シリコーン、炭化水素系、エステル系、アルコール系、金属石けん系などが挙げられる。(G)着色剤としては、例えば、カーボンブラック、無機顔料、有機顔料または染料などが挙げられる。
本実施の形態の樹脂組成物は、後述の実施例に示すように、(A)ベースポリマ100質量部に対して(B)難燃剤を40質量部を超えて80質量部以下含有する。(A)ベースポリマ100質量部に対する(B)難燃剤の添加量が40質量部以下であると十分な難燃性が得られない。一方、(A)ベースポリマ100質量部に対する(B)難燃剤の添加量が80質量部を超えると柔軟性が低下する。
また、本実施の形態の樹脂組成物は、後述の実施例に示すように、(B)難燃剤100質量部中、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを10質量部以上70質量部以下含有する。(B)難燃剤100質量部中の(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムの含有量が10質量部未満であると、未架橋時の耐白化性が低下する。一方、(B)難燃剤100質量部中の(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムの含有量が70質量部を超えると、柔軟性が低下する。また、本発明の一実施の形態に係る樹脂組成物は、ハロゲン元素を含有しないノンハロゲン樹脂組成物であることが好ましい。
<絶縁電線の構成>
図1は、本発明の一実施の形態に係る絶縁電線(電線)を示す横断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係る絶縁電線10は、導体1と、導体1の周囲に被覆される絶縁層2とを有している。絶縁層2は、本実施の形態の樹脂組成物からなる。
導体1としては、通常用いられる金属線、例えば銅線、銅合金線のほか、アルミニウム線、金線、銀線などを用いることができる。また、導体1として、金属線の周囲に錫やニッケルなどの金属めっきを施したものを用いてもよい。さらに、導体1として、金属線を撚り合わせた撚り導体を用いることもできる。
図1に示すように、本実施の形態の絶縁電線10は、製造コスト削減や配線作業の効率化の観点から、導体1と絶縁層2との間にセパレータが設けられていない(セパレータレス)ことが好ましいが、これに限定されるものではない。
また、本実施の形態のケーブルの場合は、絶縁層の外周にシース層を備える。この場合には、ケーブルの製造工程中の傷つき防止および白化防止の観点から、少なくとも最外層(最表層)であるシース層を本実施の形態の樹脂組成物により構成することが好ましい。この場合、絶縁層の配合組成は特に限定するものではないが、本実施の形態の樹脂組成物により構成することが好ましい。
本実施の形態の絶縁電線10は、あらゆる用途およびサイズに適用可能であり、鉄道車両用、自動車用、盤内配線用、機器内配線用、電力用の各電線として使用することができる。特に、本実施の形態の絶縁電線10は、配電盤・制御盤の盤内配線またはモータ口出線として使用することが有効であり、その他、狭所での配線作業性(狭所配線性)が求められる用途や、人が直接触れる可能性が高い電線として有効である。
<絶縁電線の製造方法>
まず、本実施の形態の絶縁電線を製造する装置について説明する。図2は、本発明の一実施の形態に係る絶縁電線を製造する押出被覆装置を示す模式図である。
本実施の形態に係る押出被覆装置21は、例えばスクリュ径65mmの単軸押出機(L/D=20)である。押出被覆装置21は、樹脂組成物のペレットを投入するホッパ22と、樹脂組成物を加熱するシリンダ28と、シリンダ28内で樹脂組成物を押し出すスクリュ23と、樹脂組成物の流れを規制し、背圧を高めて混練状態を向上させるブレーカプレート24とを有している。さらに、押出被覆装置21は、導体1の周囲に樹脂組成物を被覆するヘッド25と、シリンダ28とヘッド25とを接続するネック26と、電線の径を決めるダイス27とを有している。スクリュ23はフルフライト形状である。シリンダ28は、5つのシリンダに分かれており、以下では、ホッパ22側から順にシリンダ1~シリンダ5(図示せず、表1参照)と称する。
また、本実施の形態に係る電子線照射装置は、電子線照射部と、絶縁電線をガイドするためのプーリーとを有している(以下、電子線照射装置について図示は省略する。)。
次に、本実施の形態の絶縁電線10の製造方法について説明する。まず、例えばニーダ混練機にて、(A)ベースポリマと(B)難燃剤とを混練し、例えばペレット形状に成形した樹脂組成物(コンパウンド)を生成する(混練工程)。
続いて、図2に示す押出被覆装置21にて、例えば樹脂組成物のペレットをホッパ22に投入する。その後、導体1の周囲を被覆するように、樹脂組成物を押出して、所定厚さの絶縁層2を形成する(絶縁層被覆工程)。こうすることで、未架橋の絶縁電線5が作製される。なお、作製された未架橋の絶縁電線5は、ドラム29に巻き取られた状態で一時保管される。
続いて、電子線照射装置にて、未架橋の絶縁電線5をドラム29から引き出し、プーリーによってガイドして電子線照射部に導入する。そして、電子線照射部において、未架橋の絶縁電線5に対して電子線を照射する(架橋工程)。こうすることで、未架橋の絶縁電線5の絶縁層2を構成する樹脂組成物中の(A)ベースポリマが架橋され、架橋された絶縁電線10を作製することができる。なお、架橋された絶縁電線10は、例えばプーリーにガイドされドラムに巻き取られる。以上の工程により、本実施の形態の絶縁電線10を製造することができる。
なお、本実施の形態の絶縁電線10にあっては、電子線照射法により架橋される場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、樹脂組成物に架橋剤をあらかじめ添加しておき、未架橋の絶縁電線5の作製後に熱処理などにより架橋を行って架橋された絶縁電線10を作製する化学架橋法であってもよい。すなわち、本実施の形態の樹脂組成物は、架橋前に未架橋の絶縁電線5をドラムなどに巻き取るなど、未架橋の絶縁電線5に対して曲げや擦れなどの外力が加わる工程を含む製造工程によって製造される絶縁電線の絶縁層(ケーブルにあっては、シース層)の材料として好適に採用することができる。
また、本実施の形態の樹脂組成物を作製するための混練装置は、ニーダ混練機に限定されるものではなく、例えば、バンバリーミキサーなどのバッチ式混練機、二軸押出機などの連続式混練機などの公知の混練装置を採用することができる。
<本実施の形態の特徴と効果>
本発明の一実施の形態に係る樹脂組成物は、(A)ベースポリマと、(B)難燃剤とを含んでいる。そして、(A)ベースポリマは、(A1)極性基を有するポリマを含む。また、本実施の形態の(B)難燃剤は、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムと、(B2)シランカップリング剤以外の処理剤で表面処理された水酸化アルミニウムおよび/または(B3)表面処理されていない水酸化アルミニウムとにより構成されている。そして、本実施の形態の樹脂組成物は、(A)ベースポリマ100質量部に対して(B)難燃剤を40質量部を超えて80質量部以下含有する。また、本実施の形態の樹脂組成物は、(B)難燃剤100質量部中、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを10質量部以上70質量部以下含有する。
また、図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る絶縁電線10は、導体1と、導体1の周囲に被覆される絶縁層2とを有し、絶縁層2は、前述した本実施の形態の樹脂組成物からなる。
また、本実施の形態に係る絶縁電線の製造方法は、(a)ベースポリマと、難燃剤とを混練し、樹脂組成物を生成する工程、(b)導体の周囲を被覆するように、前記樹脂組成物を押出して、絶縁層を形成し、未架橋状態の絶縁電線を作製する工程、(c)前記樹脂組成物中の前記ベースポリマを架橋し、架橋された絶縁電線を作製する工程、を含む。(a)工程で生成される樹脂組成物は、前述した本実施の形態の樹脂組成物である。
本実施の形態では、以上のような構成および工程を採用したことにより、未架橋時の耐白化性、難燃性および柔軟性に優れた樹脂組成物および絶縁電線を提供することができる。以下、その理由について具体的に説明する。
前述したように、導体と絶縁層との間にセパレータを設ける必要がなくなるように後架橋を採用すると、未架橋の絶縁電線をドラムなどに巻き取る必要があり、その際に電線が傷ついたり白化したりする。その結果、絶縁電線の外観が悪化するという問題が生じる。ここで、白化現象は、材料に曲げや擦れなどの外力が加わった際に、ベースとなる樹脂(ベースポリマ)と樹脂中に分散されたフィラー(例えば難燃剤)との界面に剥離が生じることで発生すると考えられている。そのため、白化現象の抑制には、樹脂とフィラーとの間の密着性が重要であると考えられる。
この点、本発明の一実施の形態に係る樹脂組成物は、(A)ベースポリマに(A1)極性基を有するポリマを含み、かつ、(B)難燃剤に(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを含んでいる。(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムは、(A1)極性基を有するポリマとの親和性が高いため、(A)ベースポリマと(B)難燃剤との密着性を高めることができる。その結果、本実施の形態の絶縁電線は、この樹脂組成物からなる絶縁層を有するため、未架橋の絶縁電線5の表面が図2に示すドラム29や絶縁電線5を繰り出すためのプーリーなどの治具と擦れたり、絶縁電線5同士で擦れ合ったりした場合であっても、電線が傷ついたり白化したりすることを防止することができる。
なお、前述したように、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを単独で用いると、(A1)極性基を有するポリマとの親和性が高すぎるため、絶縁電線の絶縁層としての柔軟性が低下してしまう。そのため、本実施の形態にあっては、(B)難燃剤として(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムだけではなく、(B2)シランカップリング剤以外の処理剤で表面処理された水酸化アルミニウムおよび/または(B3)表面処理されていない水酸化アルミニウムも含むように構成している。こうすることで、本実施の形態の樹脂組成物は、絶縁電線の絶縁層としての難燃性および柔軟性を確保しつつ、(A)ベースポリマと(B)難燃剤との密着性を高めることができる。
以上より、本実施の形態の樹脂組成物および絶縁電線にあっては、未架橋時の耐白化性と同時に、例えば、配電盤・制御盤の盤内配線またはモータ口出線などの用途に要求される絶縁電線の絶縁層としての難燃性や柔軟性を確保することができる。
(実施例)
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に示す実施例1~実施例12および比較例1~比較例7は、図1に示す絶縁電線10と同様の構成を有する絶縁電線として構成したものであり、それぞれ、絶縁層2を構成する樹脂組成物の配合を変更したものに相当する。導体1としては、錫メッキ銅撚り線(断面積2mm2)を用いた。また、絶縁層2は、実施例1~実施例12は後述の表2及び表4に、比較例1~比較例7は後述の表3にそれぞれ示す配合の樹脂組成物により構成した。
<実施例1~実施例12および比較例1~比較例7の原料>
実施例1~実施例12および比較例1~比較例7で用いた原料は、後述の表2乃至表4に示す通りであり、以下には概略のみ示す。
(A)ベースポリマ:
(A1)極性基を有するポリマ:エチレン-酢酸ビニル共重合体
(A2)その他のポリマ:エチレン-ブテン共重合体、エチレン-オクテン共重合体
(B)難燃剤:
(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウム(表2~表4では、「シラン処理」と略して表記)
(B2)脂肪酸で表面処理された水酸化アルミニウム(表2~表4では、「脂肪酸処理」と略して表記)
(B3)表面処理されていない水酸化アルミニウム(表2~表4では、「未処理」と略して表記)
(C)架橋助剤:トリメチロールプロパントリメタクリレート
(D)酸化防止剤:
(D1)フェノール系酸化防止剤
(D2)硫黄系酸化防止剤
(E)銅害防止剤:重金属不活性化剤
(F)滑剤:アマイド系滑剤
(G)着色剤:
(G1)カーボンブラック
(G2)カラーマスターバッチ(黄)
(G3)カラーマスターバッチ(緑)
(G4)カラーマスターバッチ(白)
(G5)カラーマスターバッチ(赤)
(G6)カラーマスターバッチ(黒)
<実施例1~実施例12および比較例1~比較例7の製造方法>
実施例1~実施例12および比較例1~比較例7の各サンプルは、以下の方法で作製した。なお、表1には、実施例1~実施例12および比較例1~比較例7の単軸押出機の混練条件をまとめた。
Figure 0007294118000001
後述の表2~表4に示す実施例1~実施例12および比較例1~比較例7の原料を内容量25Lのニーダ混練機にて混練してコンパウンドを作製し、ペレット形状に成形した。このコンパウンドをスクリュ径65mmの単軸押出機(図2に示す押出被覆装置21に相当)を用いて、表1に示す条件で導体(錫メッキ銅撚り線)の周囲を被覆するように、樹脂組成物を押出して、被覆厚さ約1mmの絶縁層を形成し、未架橋の絶縁電線(図2に示す絶縁電線5に相当)を作製した。作製された未架橋の絶縁電線は、一度ドラム(図2に示すドラム29に相当)に巻き取った。
次に、電子線照射装置にて、未架橋の絶縁電線をドラムから引き出し、電子線(加速電圧2MV、電子線照射量10Mrad)を照射し、架橋された絶縁電線(図1に示す絶縁電線10に相当)を作製した。
<実施例1~実施例12および比較例1~比較例7の評価方法>
以下、実施例1~実施例12および比較例1~比較例7の評価方法について説明する。以下に示す(1)~(3)の評価項目を総合的に判断し、全ての評価項目において合格であるものを「○」(合格)、一項目でも不合格であるものを「×」(不合格)として、後述の表2~表4に判定として示した。
(1)こすれ白化性
ドラムに巻き取った未架橋の絶縁電線(図2に示すドラム29に巻き取った未架橋の絶縁電線5に相当)の表面を目視観察することにより、電線製造時のこすれ白化性を評価した。白化が見られないものを「◎」、若干見られるものの製品外観上問題のないものを「○」、製品外観上問題となる程度に白化が見られたものを「×」として、「◎」および「○」を合格、「×」を不合格とした。
(2)酸素指数(難燃性)
前述のコンパウンドを、熱プレス機を用いて160℃にて3mm厚にシート片に成形した。このシート片に対して、電子線照射装置にて、電線架橋時と同条件の電子線(加速電圧2MV、電子線照射量10Mrad)を照射し、架橋されたシート片を作製した。そして、OXYGEN INDEXER(東洋精機製)によりJIS K7201-2(2007)に示される方法で、この架橋されたシート片の酸素指数を測定した。酸素指数が20以上であるものを、十分な難燃性を有するものとして「○」(合格)、酸素指数が20未満であるものを、難燃性が不十分であるものとして「×」(不合格)とした。
(3)100%伸び時の引張強さ(柔軟性)
架橋された電線から導体を引き抜き、長さ150mmに切断して中央部に50mmの間隔で標線を記した管状試験片を準備した。この管状試験片をショッパー型引張試験機により引張速度200mm/minの条件で標線間100%伸び時の引張荷重を測定し、以下に示す式1にて引張強さを求めた。100%伸び時の引張強さが6.0MPa以下であるものを、十分な柔軟性を有するものとして「○」(合格)、6.0MPaを超えるものを、柔軟性が不十分であるものとして「×」(不合格)とした。
δ=F/A (δ:引張強さ[MPa])、F:引張荷重[N]、A:試験片の断面積[mm2])・・・(式1)
尚、ここで、試験片の断面積Aは日本産業規格JIS C3005(2014)4.16.1.3(a-1)に示される通り、絶縁電線の外径をマイクロメータで3か所計測し、その最小値Dと導体外径dから式2を用いて求めたものである。
(式2)A=π(D-d)/4
<実施例1~実施例12および比較例1~比較例7の評価結果>
前述の評価方法に基づく評価結果を、表2~表4にまとめた。
Figure 0007294118000002
Figure 0007294118000003
Figure 0007294118000004
表2及び表4に示すように、実施例1~実施例12において、(1)こすれ白化性、(2)酸素指数(難燃性)および(3)100%伸び時の引張強さ(柔軟性)はいずれも合格であり、判定は「○」(合格)であった。一方、表3に示すように、比較例1~比較例7は、判定は「×」(不合格)であった。具体的には、比較例1、比較例2、比較例5および比較例7は、(1)こすれ白化性が不合格であり、比較例4および比較例6は、(2)酸素指数(難燃性)が不合格であり、比較例3は、(3)100%伸び時の引張強さ(柔軟性)が不合格であった。
実施例1~実施例12は、(A)ベースポリマは、(A1)極性基を有するポリマを含み、(A)ベースポリマ100質量部に対して(B)難燃剤を40質量部を超えて80質量部以下含有し、(B)難燃剤100質量部中、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを10質量部以上70質量部以下含有している。こうすることで、未架橋時の耐白化性、難燃性および柔軟性に優れた樹脂組成物となることがわかった。そして、絶縁電線の絶縁層をこの樹脂組成物により構成することで、未架橋時の耐白化性、難燃性および柔軟性に優れた絶縁電線となることがわかった。そして、本実施の形態の絶縁電線の製造方法によれば、未架橋時の耐白化性、難燃性および柔軟性に優れた絶縁電線を製造することができることがわかった。
より具体的には、実施例1~実施例12、比較例1、比較例2、比較例5および比較例7から、耐白化性を満たすためには、樹脂組成物は、(B)難燃剤100質量部中、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを10質量部以上含有し、かつ、(A)ベースポリマは、(A1)極性基を有するポリマを含むことが必要であることがわかった。
特に、比較例7に示すように、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを用いても、(A)ベースポリマに(A1)極性基を有するポリマを含んでいない場合には、耐白化性を満たすことができないことがわかった。そして、比較例1に示すように、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムの代わりに(B2)脂肪酸で表面処理された水酸化アルミニウムを用いたとしても、耐白化性を満たすことができないことがわかった。
なお、比較例6に示すように、樹脂組成物が(B)難燃剤を40質量部を超えない場合には、(B)難燃剤100質量部中(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを10質量部以上含有していなくても、耐白化性に合格することがわかった。
また、実施例1~実施例12、比較例4および比較例6から、難燃性を満たすためには、樹脂組成物は、(A)ベースポリマ100質量部に対して(B)難燃剤を40質量部を超えて含有することが必要であることがわかった。
また、実施例1~実施例12および比較例3から、柔軟性を満たすためには、樹脂組成物は、(B)難燃剤100質量部中、(B1)シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを70質量部を超えないことが必要であることがわかった。
一方、実施例1および実施例6から、(B)難燃剤を構成する成分として、(B1)シランカップリング剤により表面処理された水酸化アルミニウム以外に含むことができるのは、(B2)脂肪酸で表面処理された水酸化アルミニウムであっても、(B3)表面処理されていない水酸化アルミニウムであってもよいことがわかった。また、この結果から(B2)脂肪酸で表面処理された水酸化アルミニウムと、(B3)表面処理されていない水酸化アルミニウムとは任意の割合で配合させることが可能であると考えられる。
また、実施例1、実施例7、実施例8及び実施例10乃至実施例12から、少なくとも絶縁電線の絶縁層の色相が黒色、白色、赤色、黄色および緑色のものについては、(G)着色剤の種類にかかわらず、(G)着色剤以外の配合を変えることなく、未架橋時の耐白化性、難燃性および柔軟性に優れた絶縁電線を製造することができることがわかった。また実施例9から、(G)着色剤を添加しないものであっても、未架橋時の耐白化性、難燃性および柔軟性に優れた絶縁電線を製造することができることがわかった。
本発明は前記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1 導体
2 絶縁層
5,10 絶縁電線
21 押出被覆装置
22 ホッパ
23 スクリュ
24 ブレーカプレート
25 ヘッド
26 ネック
27 ダイス
28 シリンダ
29 ドラム

Claims (7)

  1. ベースポリマと、難燃剤とを含む樹脂組成物であって、
    前記難燃剤は、シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムと、シランカップリング剤以外の処理剤で表面処理された水酸化アルミニウムおよび/または表面処理されていない水酸化アルミニウムとにより構成され、
    前記ベースポリマは、極性基を有するポリマを含み、
    前記樹脂組成物は、前記ベースポリマ100質量部に対して前記難燃剤を40質量部を超えて80質量部以下含有し、
    前記樹脂組成物は、前記難燃剤100質量部中、前記シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを10質量部以上70質量部以下含有し、
    前記極性基を有するポリマは、エチレン-酢酸ビニル共重合体である、
    樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物において、
    前記樹脂組成物は、さらに黒色、黄色、白色、赤色又は緑色の着色剤を含む、樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物から形成される絶縁層を備える、絶縁電線。
  4. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物から形成されるシース層を備える、ケーブル。
  5. 請求項記載の絶縁電線において、配電盤または制御盤の盤内配線、あるいはモータ口出線として用いられる、絶縁電線。
  6. (a)ベースポリマと、難燃剤とを混練し、樹脂組成物を生成する工程、
    (b)導体の周囲を被覆するように、前記樹脂組成物を押出して、絶縁層を形成し、未架橋状態の絶縁電線を作製する工程、
    (c)前記樹脂組成物中の前記ベースポリマを架橋し、架橋された絶縁電線を作製する工程、
    を含み、
    前記難燃剤は、シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムと、シランカップリング剤以外の処理剤で表面処理された水酸化アルミニウムおよび/または表面処理されていない水酸化アルミニウムとにより構成され、
    前記ベースポリマは、極性基を有するポリマを含み、
    前記樹脂組成物は、前記ベースポリマ100質量部に対して前記難燃剤を40質量部を超えて80質量部以下含有し、
    前記樹脂組成物は、前記難燃剤100質量部中、前記シランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムを10質量部以上70質量部以下含有し、
    前記極性基を有するポリマは、エチレン-酢酸ビニル共重合体である、
    絶縁電線の製造方法。
  7. 請求項記載の絶縁電線の製造方法において、
    前記(b)工程の後であって、前記(c)工程の前に、
    (d)前記未架橋状態の絶縁電線を巻き取る工程、
    を含む、絶縁電線の製造方法。
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