JP2539284Y2 - ユニバ−サルジョイント間のトルク伝達装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、トルク伝達のためのス
プライン構造と軸受とが組合わされたユニバ−サルジョ
イント間のトルク伝達装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来図４に示す如く、動力を伝達するス
プライン軸２０の中間部をセンタ−ベアリング２１で支
持し、その内輪２２とスプライン軸右端のスプラインヨ
−ク２３との間に内輪２２をおさえるためスペ−サ−２
４を嵌合し、ボルト２５で締め付け固定するようにして
いた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】上記従来技術にあって
は、スプライン軸には回転方向にガタがあるためスペ−
サ−２４とスプラインヨ−ク２３との当接部２６がすべ
ることがあり、すべり出す時ピキピキと異音を発生する
という問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は上記問題点を解
決することを目的とし、トルク伝達のためのスプライン
構造と軸受とが組合わされたユニバ−サルジョイント間
のトルク伝達装置に於て、軸受内輪を圧接するスペ−サ
−の端部をスプラインヨ−クに固定し、スペ−サ−自体
に捩り方向のたわみしろを持たせたことを特徴とする。

【０００５】

【実施例】図１、図２は本考案の第１実施例である。１
は左側のユニバ−サルジョイント、２は右側のユニバ−
サルジョイント、３はトルク伝達用のスプライン軸で、
中間部をセンタ−ベアリング４の内輪５に嵌合支持され
ている。６は内輪５とスプラインヨ−ク７間のスプライ
ン軸３に嵌合されたスペ−サ−で、ボルト８により内輪
５、スプラインヨ−ク７と一体に締め付け固定されてい
る。

【０００６】この時、スプライン軸３には回転方向にガ
タがあるが、スペ−サ−６は捩り方向にたわみしろがあ
るため、ガタを吸収でき、その分スプラインヨ−ク７と
スペ−サ−６がすべりにくゝなる。このため、スペ−サ
−６の当接部９はスプラインヨ−ク７に追随できるよう
になり、ピキピキ音が発生しなくなる。表面硬度の高い
内輪５端面及びスプラインヨ−ク７端面にはロ−レット
等の突起５ａ，７ａを設け、硬度の低いスペ−サ−６端
面とかみ合せ一体構造として固定するか溶接で固定して
いる。

【０００７】図３は本考案の第２実施例で、スペ−サ−
６に軸方向に沿って多数のスリット６ａを形成し、軸方
向には剛性を有し、捩り方向にはスペ−サ−６とスプラ
インヨ−ク７との滑り力より剛性を低くし、スペ−サ−
の捩り方向のたわみでスプライン軸３のガタ分を吸収さ
せ、滑り異音発生を防止している。

【０００８】

【考案の効果】本考案によると、トルク伝達のためのス
プライン構造と軸受とが組合わされたユニバ−サルジョ
イント間のトルク伝達装置に於て、軸受内輪を圧接する
スペ−サ−の端部をスプラインヨ−クに固定し、スペ−
サ−自体に捩り方向のたわみしろを持たせているので、
スプライン軸が回転し始める時のピキピキ音の発生を防
止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例要部切断正面図である。

【図２】図１の要部分解斜視図である。

【図３】本考案の第２実施例スペ−サ−外観斜視図であ
る。

【図４】従来装置の要部切断正面図である。

【符号の説明】

１ ユニバ−サルジョイント ２ ユニバ−サルジョイント ３ スプライン軸 ４ センタ−ベアリング ５ 内輪 ５ａ 突起 ６ スペ−サ− ７ スプラインヨ−ク ７ａ 突起 ８ ボルト

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 トルク伝達のためのスプライン構造と軸
   受とが組合わされたユニバ−サルジョイント間のトルク
   伝達装置に於て、軸受内輪を圧接するスペ−サ−の端部
   をスプラインヨ−クに固定し、スペ−サ−自体に捩り方
   向のたわみしろを持たせたことを特徴とするユニバ−サ
   ルジョイント間のトルク伝達装置。