JP2536777B2 - 非粘着性フッ素ゴムおよびその製造方法 - Google Patents

非粘着性フッ素ゴムおよびその製造方法

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JP2536777B2 JP63131521A JP13152188A JP2536777B2 JP 2536777 B2 JP2536777 B2 JP 2536777B2 JP 63131521 A JP63131521 A JP 63131521A JP 13152188 A JP13152188 A JP 13152188A JP 2536777 B2 JP2536777 B2 JP 2536777B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は非粘着性フッ素ゴムおよびその製造方法、さ
らに詳細には非粘着性を改良したゴムおよびその製造方
法に関する。
(発明の従来技術) フッ素ゴムは、耐油性に優れていることから、自動車
のエンジンなどの内燃機関の燃料系の弁体、パッキン、
ガスケットなどとして多く使用されている。
上述のようなゴム部品は、例えば弁を例に採ると、こ
のような弁1は、例えば電磁石2あるいはスプリングな
どの作用により軸方向に可動可能になっていると共に、
流体の通路3に開設される弁座4に当接−解除を行なう
ことによって流体通路2内を流通する流体の量を制御し
たり、又はオン−オフを行なう作用を営むものである。
このような弁1は、例えば金属製の弁軸11とその先端
部に設けられた弁体12より成り、この弁体12としては耐
油性および耐磨耗性を要求されることからフッ素ゴムが
使用されている。
このような構造の弁1を使用して流体の制御を行なう
場合、前記弁座4と弁体12は当接−解除を繰り返すこと
になる。このように弁体12を長年使用すると、前記弁体
12が粘着性を有するようになって、前記弁座4と弁体12
の接触部Aが粘着し、弁1が離れにくくなったり、ひど
くなると、粘着して離れなくなったりする事態を生じて
いた。
このような欠点を除去するため、前記弁軸11にフッ素
ゴム性の弁体12を取付けた後、前記弁体12の表面をアミ
ン又はアミン酸塩で表面処理する方法が開発されている
(特許出願公開昭和61年第81437号公報)。
このような方法によれば、フッ素ゴムの非粘着化は従
来の表面処理を行なわない場合の3倍程度改良され、良
好な非粘着化を示す。しかしながら、このようなアミン
処理を行なった場合も、非粘着性は十分とはいえず、さ
らに良好な非粘着性フッ素ゴムが希求されている。
(発明の概要) 本発明は上述の点に鑑みなされたものであり、従来に
比較して良好な非粘着性を有するフッ素ゴムおよびその
製造方法を提供すること、さらに詳細にはフッ素ゴム表
面にフッ素ゴム−シリコーン反応層を形成し、優れた非
粘着性を示すフッ素ゴムおよびその製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明による非粘着性フッ
素ゴムは、加硫したフッ素ゴム表面にフッ素ゴム−シリ
コーン反応層を形成したことを特徴とするものである。
また、本発明は、このような非粘着性フッ素ゴムの製
造方法に関するものであり、フッ素ゴムを加硫してフッ
素ゴムに二重結合を形成させる工程、前記フッ素ゴム表
面に反応性シリコーン樹脂を浸透させる工程、前記浸透
せしめた反応性シリコーン樹脂をフッ素ゴムと反応させ
る工程を含むことを特徴としている。
本発明者らは、フッ素ゴムの非粘着化について鋭意研
究した結果、フッ素ゴム表面に反応性シリコーンとの反
応層を形成することによって、耐久性の良好な非粘着層
が形成されることを見いだし本発明に至ったものであ
る。
(発明の具体的説明) 本発明をさらに詳しく説明する。
本発明によれば、フッ素ゴム表面にフッ素ゴム−シリ
コーン反応層を形成するものである。このような状態を
第2図に示す。
この図より明らかなようにフッ素ゴム5の表面に反応
性シリコーンを浸透させ、反応させたフッ素ゴム−シリ
コーン反応層6を有しており、このフッ素ゴム−シリコ
ーン反応層6が非粘着作用を及ぼす。このフッ素ゴム−
シリコーン反応層6の上部にシリコーン被膜7を形成さ
せてもよい。このようなシリコーン被膜7はフッ素ゴム
表面に反応性シリコーン樹脂を浸透させ、反応させると
き、一部の反応性シリコーン樹脂が自己重合して形成さ
れるものであり、このシリコーン被膜7もフッ素ゴムの
非粘着化に有効である。このシリコーン被膜7はフッ素
ゴム−シリコーン反応層とも反応して接着するため剥離
強度が大きいという利点がある。
上述のような非粘着フッ素ゴムに使用されるフッ素ゴ
ムは加硫して二重結合を生じるものであれば基本的にい
かなるものでもよい。二重結合は反応性シリコーン樹脂
との反応性を確保するためである。例えば二元系、三元
系などの種々のフッ素ゴムを熱処理し、二重結合を多く
したものを使用することができる。
具体例を上げれば、ビニリデンフルオライド−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体、などの二元糸フッ素ゴ
ム、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレ
ン−テトラフルオロエチレン共重合体、などの一種以上
を使用することができる。
このようなフッ素ゴムは、そのほかに加硫剤、加硫促
進剤、充填剤、加工助剤などを適量添加することができ
るのは明らかである。
本発明による非粘着性フッ素ゴムの製造方法において
は、まず前述のようなフッ素ゴムを熱処理し、二重結合
を多くする工程を含んでいる。
前述のようなフッ素ゴムはアミン架橋剤、ポリオール
架橋剤によって加硫すると、下記の反応式およびに
より二重結合を生じる。
このように二重結合を生じさせたフッ素ゴム表面に対
し反応性シリコーン樹脂を浸透させる。
反応性シリコーン樹脂は、下記に一例を示すように水
素を有するシリコーン樹脂であり、この水素部分とフッ
素ゴム中の二重結合で付加反応を生じるものと考えられ
る。
上述のような一般式において、Rはメチル、エチルな
どのアルキル基など、n、mは正の整数を示す。
この反応シリコーン樹脂は、前述のようにシリコーン
−水素結合を有していれば、基本的にいかなるものでも
よい。
このような反応性シリコーン樹脂をフッ素ゴム表面に
浸透させるものであるが、この時のフッ素ゴムの膨潤度
は80〜150%であるのが好ましい。80%未満であると、
反応性シリコーン樹脂の浸透が少なく、所望の非粘着性
を有するフッ素ゴムが得られない恐れがあり、一方150
%を越えると、反応性シリコーン樹脂の溶媒が浸透し過
ぎて製品の破壊、変形につながる恐れを生じる。
この膨潤度は、反応性シリコーン樹脂を溶解する溶媒
によっても左右されることは明らかである。このような
反応性シリコーン樹脂の溶媒としては、例えば浸透性の
良好なケトン系溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケ
トンおよびテトラビロフラン、トルエンなどの一種以上
を有効に使用することができる。
この反応性シリコーン樹脂を浸透させる方法は本発明
において基本的に限定されるものではなく、例えば塗
布、浸漬などの方法で行なうことができる。しかしなが
ら、一般にフッ素ゴム表面に反応性シリコーン樹脂を浸
透させる場合には浸漬による方法が好ましい。反応性シ
リコーン樹脂が良好にフッ素ゴム表面に浸透するからで
ある。
このようにフッ素ゴムを反応性シリコーン樹脂溶液中
に浸漬する場合、前記反応性シリコーン樹脂溶液中に塩
化白金酸などの触媒を添加しておき、浸漬処理と同時に
フッ素ゴムおよび反応性シリコーン樹脂を反応させるこ
とができる。この場合、反応性シリコーン樹脂溶液の温
度は、好ましくは60℃以下であるのがよい。60℃を越え
ると反応が早すぎて制御が困難になる恐れがあるからで
ある。
また、浸漬時間は、好ましくは5〜25分であるのがよ
い。5分未満であると、十分に反応しない恐れがあり、
一方25分を越えると、溶媒の浸透が大きすぎて製品が破
壊される恐れを生じる。
また反応性シリコーン樹脂溶液の濃度は、好ましくは
30〜60重量%であるのがよい。20重量%未満であると、
フッ素ゴム表面に十分なフッ素ゴム−シリコーン反応層
が形成されない恐れがあり、一方60重量%を越えると、
未加硫シリコーン表面に残留してべた付きを生じたり、
浸透が十分に行なわれない恐れを生じたりするからであ
る。
以下実施例について説明する。
実施例 架橋添加フッ素ゴム 100重量部 MgO 3重量部 Ca(OH) 6重量部 MTカーボン 20重量部 加工助剤 2重量部 上述のフッ素ゴム組成物を170℃で10分間加硫した
後、 で示される反応性シリコーン樹脂の種々の濃度のアセト
ン溶液中に種々の条件で浸漬処理を行なった。なお溶媒
中には200ppmの塩化白金酸を添加しておいた。
前述のように処理を行なった非粘着性フッ素ゴムのテ
ストピースをNi材に荷重50gで押しつけ、80℃、90%の
条件で20時間保持した後、26℃、湿度25RH%で放置し、
剥離するため必要な荷重を測定することにより粘着性を
測定した。
結果を第2表に示す。
実施例2 実施例1と同じフッ素ゴムを使用し、浸漬時間、反応
性シリコーン樹脂の濃度、浸漬浴の温度を変化させて粘
着力を測定した。反応性シリコーン樹脂の濃度20重量
%、50重量%における浸漬時間と粘着力の関係を第3図
(a),(b)として示す。
この結果より明らかなように、反応性シリコーン樹脂
溶液の濃度20重量%の時、溶液温度が50℃においては浸
漬時間(1〜10分)による粘着力の変化はない(即ち、
1分の浸漬時間で良好な非粘着性がえられる)のに対
し、40℃では浸漬時間が長くなるほど非粘着性は上昇し
ている。
一方、反応性シリコーン樹脂の濃度が50重量%の時に
は、溶液温度が40℃および50℃の両方の場合非粘着性は
減少傾向を示している。
第4図(a),(b)は浸漬時間10分の時の溶液温度
と、浸漬時間の影響を示すものである。この結果より明
らかなように、反応性シリコーン樹脂濃度が上昇するに
連れて非粘着性は低下する傾向にあり、一方浸漬時間が
高いほど非粘着効果があることがわかった。
以上の結果より、最も好ましくは、反応性シリコーン
樹脂濃度は50%以上、溶液温度は40〜60℃、浸漬時間10
分以上の条件で、極めて良好な非粘着性フッ素ゴムが得
られることがわかった。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明による非粘着性フッ素ゴ
ムによれば、良好な非粘着性を有するフッ素ゴムを提供
することができる。
さらに本発明による非粘着性フッ素ゴムの製造方法に
よれば、フッ素ゴム−シリコーン反応層を形成すること
ができると共に、単に被膜を形成した場合と異なり、非
粘着効果が長時間保持できる非粘着性フッ素ゴムを提供
できるという利点を生じる。
【図面の簡単な説明】
第1図は弁機構を模式的に示した図、第2図は本発明に
よる非粘着性フッ素ゴムの構成を示す図、第3図は浸漬
時間と粘着力の関係を示すグラフ、第4図はシリコーン
濃度および浸漬温度に対する非粘着性の関係を示すグラ
フである。 1……弁、12……弁体、5……フッ素ゴム、6……フッ
素ゴム−シリコーン反応層、7……シリコーン被膜。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加硫したフッ素ゴム表面にフッ素ゴム−シ
    リコーン反応層を形成したことを特徴とする非粘着性フ
    ッ素ゴム。
  2. 【請求項2】フッ素ゴムを加硫してフッ素ゴムに二重結
    合を形成させる工程、前記フッ素ゴム表面に反応性シリ
    コーン樹脂を浸透させる工程、前記浸透せしめた反応性
    シリコーン樹脂をフッ素ゴムと反応させる工程を含むこ
    とを特徴とする非粘着性フッ素ゴムの製造方法。
  3. 【請求項3】前記フッ素ゴム表面に反応性シリコーン樹
    脂を浸透させる工程は反応性シリコーン樹脂溶液へフッ
    素ゴムを浸漬させることによって行うことを特徴とした
    請求項2記載の非粘着性フッ素ゴムの製造方法。
  4. 【請求項4】前記フッ素ゴムの膨潤度は80〜150%であ
    ることを特徴とした請求項2又は3記載の非粘着性フッ
    素ゴムの製造方法。
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