JP4744672B2 - ゴム−スチールコード複合体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラック・バスあるいは乗用車等に使用されるラジアルタイヤのベルトやカーカス部材等、あるいは工業用ベルトに適用されるゴム−スチールコード複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スチールラジアルタイヤではベルトやカーカス用ボディープライにブラスメッキを施したスチールワイヤを複数本撚りあわせたスチールコードを用いてゴムと接着させ補強効果を発揮させている。このため優れた接着性を維持する観点からブラスメッキの銅と亜鉛の割合やメッキ厚さを適正化することがなされ、一定の知見が確立している。しかしこのように製造、設計されたブラスメッキされたスチールコードといえども、接着すべき相手であるゴムに対しては極めて制限された条件を要求する。特に、タイヤを一定の時間内に加硫製造しようとする時、その接着速さと完結性を求める観点から、ゴム中に接着をプロモーターとしてCo塩やNi塩を相当の割合で添加することおよび硫黄を高配合することが必要となる。しかし、このように添加された接着プロモーターや硫黄は接着反応の促進には有効であるが、未加硫ゴムの薬品ブルームによる作業性の低下、あるいは周辺ゴムとの密着、接着性を阻害するばかりでなく、加硫ゴムの劣化すなわち加硫戻りを引き起こし、タイヤ耐久性を低下させる原因にもなっている。これを防止する観点からスチールコードとの接着を必要とするコーティングゴム中のプロモーターを減少させる手立てとして、プロモーターの種類、特にCo塩やNi塩の酸種を変更することやコーティングゴムとコードの間に接着プロモーターを薄膜として存在させ、接着プロモーターを含まないゴム組成物との接着性を改善する試みが例えば特開平10−324753号で開示されている。
【0003】
また、ゴムとブラスメッキスチールの接着に際して用いられるコバルト金属塩などの接着プロモーターは高価で、使用量を減少することはタイヤの性能を向上させるのみでなく配合コストも大きくダウンさせることから省資源の観点からも重要である。
【0004】
このようにブラスメッキスチールコードとコーティングゴムとの接着に要求される性能は、単に初期接着が速ければ良いというものではなく、タイヤが使用され、劣化環境に曝された時、接着界面の劣化を起因とする故障を発生させないことやタイヤ製造工程でのトラブル防止や配合コスト抑制など様々な要求のもとで成り立っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、コーティングゴム組成物に接着プロモーターを添加することなく、そして、さらにスチールコードとコーティングゴムの間に接着プロモーターを薄膜として塗布するのでもなく、極めて効率的にスチールコードとコーティングゴムとの接着性を改良できるブラスメッキのあり方を規定し、これによるゴム−スチールコード複合体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者はブラスメッキを施したスチールとゴムの接着反応を支配する表面因子を従来知られている以上に機器分析的手法を駆使してコントロールし、詳細に表面を造り込み、接着性との対応を検討した結果、ブラスメッキのバルク組成が同じであれば、最表面から15nmの表層領域において酸化亜鉛リッチな層のコバルト含量またはニッケル含量を制御すれば、接着性を改良できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明のゴム−スチールコード複合体の構成は以下のとおりである。
(1)ゴム成分100重量部と、接着プロモーターを添加することなく、コバルト金属として0.1重量部以下のコバルト塩とを配合してなるゴム組成物と、周面に、表面の銅(Cu)濃度が15〜45アトミック%のブラスめっきを施されたスチールフィラメントの該表面からフィラメント半径方向内側に15nmの深さまでの表層領域に限定して該表面から深さ方向に漸減する濃度勾配を示す、コバルト(Co)原子およびニッケル(Ni)原子のうち少なくとも1種を含有してなるスチールフィラメント単独またはこれらを撚り合わせてなるスチールコードとからなる。なお、コードには、スチールフィラメントには、モノフィラメントコードとして、モノフィラメントも含む。
(2)前記ゴム組成物がコバルト塩を含有しないことを特徴とする。
(3)前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量が0.1アトミック%以上かつ前記表層領域のCuの含有量以下であることを特徴とする。
【0007】
(4)前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量が0.5〜5.0アトミック%であることを特徴とする。
(5)前記表層領域で、酸化物に含まれないCo原子およびNi原子が、前記表層領域に含有されるCoおよびNiの総量の50アトミック%以上であることを特徴とする。
(6)前記ブラスめっきの平均厚みが0.13〜0.30μmであることを特徴とする。
(7)前記フィラメントの直径が0.40mm以下であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明を詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、耐ゴム劣化性を確保するため、ゴム組成物中のCo塩の含有量を、ゴム成分100重量部に対して、0.1重量部以下、好ましくはゼロにする。Co含有量を0.1重量部以下とすることにより、ゴム組成物の劣化を抑制し、さらに接着性の確保も可能になり、コスト削減も図れる。また、Co塩を含有する場合、当該Co塩を構成する酸としては、バーサチック酸、ナフテン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレイン酸、脱水ひまし油酸、樹脂酸、ヒドロキシステアリン酸、アビエチン酸、カブリル酸、2−エチルヘキサン酸、オクチル酸、安息香酸、ビバリン酸、n−ヘプタン酸、2,2−ジメチルペンタン酸、2−エチルペンタン酸、4,4−ジメチルペンタン酸、n−オクタン酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、4,4−ジメチルヘキサン酸、2,4,4−トリメチルペンタン酸、n−ノナン酸、2,2−ジメチルヘプタン酸、6,6−ジメチルペプタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、n−デカン酸、2,2−ジメチルオクタン酸、7,7−ジメチルオクタン酸、n−ウンデカン酸、「ベルサティック」10{(商標)、主としてネオデカン酸であり、かつ英国でShell International Company Limited により販売されている合成混合物。}などが挙げられる。
Co塩のブラスめっき中への取り込み法としては、伸線時の潤滑剤中にCo塩を含有させ、伸線時の発熱を利用して、Coをめっき内部に拡散させる等による。
本発明に好適なゴム成分としては、特に制限されないが、天然ゴムの含有量が50重量%以上であることが好ましい。合成ゴムとしては、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、とりわけ臭素化ブチルゴム、パラメチルスチレン基を有するブチルゴム(具体的には、イソブチレンとp−ハロゲン化メチルスチレンとの共重合体等)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、イソプレンゴム等を例示できる。
なお、本発明のゴム組成物には、通常使用される他の添加剤を、通常の使用量で適宜配合することができる。
【0009】
さて、発明者らは、フィラメントの周面に施したブラスめっきについて、めっき表面からその深さ方向における成分組成と初期接着性との関係を明らかにするため、通常使用しているブラスめっきフィラメントへCoイオン注入を行って、接着促進剤を減量もしくは無添加とした被覆ゴムとの接着性を検討した。すなわち、イオンプランテーションの技術を用いて、イオン注入時間とブラスめっき表面のCo含有量との関係、及び例えば図1に示すイオン化率とCo含有量の深さ方向分布との関係を、予め把握して、めっき表層のCo含有量を種々に制御し、初期接着性との関係を調査した。
【0010】
その結果、めっき表面から15nmの深さまでCoを含有させることが、初期接着性の改善に最も有効であることを新たに見出し、この発明を完成するに至ったのである。すなわち、めっき表面から深さ方向にCo含有領域を拡げて、その領域の拡大過程の種々の段階において、初期接着性を評価したところ、Co含有領域を深さ方向に拡げるほど、初期接着性は改善されるが、15nmをこえる深さにまでCo含有領域を拡げても、それ以上に初期接着性が改善されることはなく、その効果が15nmの深さを境に飽和することが、判明した。
【0011】
一方、めっき表面のみのCo含有量を増加して同様に初期接着性を評価したところ、一定の深さまでCoが拡散されていなければ、初期接着性の改善効果は小さく、実際にコバルト金属塩を減量もしくは無添加とした被覆ゴムとの初期接着性が確保されるレベルにないことも判明した。
【0012】
さらに、めっき表面から15nmの深さまでの表層領域におけるCo含有量について検討したところ、その含有量が0.1アトミック%未満では上記の初期接着性の改善効果に乏しく、一方表層領域のCu含有量をこえると初期接着性の改善効果が飽和するため、0.1アトミック%以上表層領域のCu含有量以下の範囲とすることが好ましい。より好ましくは、0.5〜5.0アトミック%の範囲とすることが推奨される。
【0013】
なお、めっき表面から15nmの深さまでの表層領域に限定してCoを含有させる際、イオン注入を用いると、先に図1に例示したように、Coの含有はめっき表面から深さ方向に漸減する濃度勾配を示すことになる。この場合、上記の表層領域におけるCo含有量とは、後述する通り、X線光電子分光(XPS)法を用いて図3のようなデプスプロファイルを作成し、表層領域全体のCu、Zn、Coの全アトミック量に対するCoアトミック%量を算出して得る。Ni含有量についても同様である。
【0014】
ここで、めっき表面から15nmの深さまでの表層領域にCoを含有させることによって初期接着性が改善するのは、Coがめっき表面から15nmの深さまで拡散して初めて、加硫接着時におけるめっき内部のCuの有効な拡散を実現させることができるからである。また、この深さをこえる領域にCoがめっき中に拡散していたとしても、その効果は飽和することが明らかであり、Coの増加によるコスト増をまねくことになる。
上記の知見は、Coの場合に限らず、Niの場合も同様であった。
【0015】
以上、めっき表面から深さ方向にCoを含有させるに当りイオン注入技術を用いたが、ブラスめっきの表層領域にCoまたはNiを入れ込む、他の方法を検討したところ、ブラスめっきを施したフィラメントを、例えば水1l当たりに水100重量部に対して5〜10重量部のコバルト金属塩と適度な界面活性剤とを分散させたコロイドに浸して乾燥させる工程を繰り返した後に、150℃〜250℃の温度で熱処理を施すことによっても、Coを15nm深さのめっき内部まで拡散させることができた。その際、コードを液に浸す回数、乾燥回数及び熱拡散回数のいずれか少なくとも1つを制御することによって、表層のコバルト含有量を調整可能である。かように製造したフィラメントのめっき深さ方向において、Cu、Zn及びCoの光電子分光分析を用いて元素定量した結果の一例を、Co含有量について図2に示す。
【0016】
同様に、スチールコードを製造する際、そのフィラメントの伸線工程において、潤滑剤中に接着促進剤であるCoやNiの金属塩を適量添加し、伸線時の発熱を利用してCoやNiを15nmのめっき内部まで拡散させることも可能である。
【0017】
次に、めっき表面における、Cu含有量について鋭意検討した。すなわち、めっきの基本組成は、初期接着性に加えて、ゴム加硫後の耐熱及び耐湿接着性などの接着耐久性を考慮する必要があり、接着耐久性の観点から、最表面におけるCu含有量を45アトミック%以下、好ましくは40アトミック%以下に制限する必要がある。一方、初期接着性を確保するには一定量以上のCuの含有が必要であり、Cu含有量を15アトミック%以上、好ましくは25アトミック%以上とする。
【0018】
ちなみに、この発明に従ってめっき基本組成及びCo含有量を規制した際の、めっき表層領域を含む、めっき深さ方向の各成分の濃度分布の典型例を、図3に示す。
【0019】
また、表層領域に含有されるCo及びNiの総量の50アトミック%以上が、酸化物に含まれないCo及び/またはNiであることが好ましい。なぜなら、酸素と結びついた酸化コバルト等は強固な結合のため極めて安定であり、CoないしはCoイオンの金属中での拡散や移動が不可能となる。その結果としてCoとCuとの交換反応や置換反応が進まなくなり、接着促進剤としての役割を果たし得なくなるからである。
【0020】
なお、表層領域に含有される酸化物に含まれないCoまたはNiの定量は、めっき表面をX線光電子分光法にて測定した結果に基づく、例えば図4に示すCoのスペクトル模式図における、酸化物と金属との面積比から両者の存在比から求めることができる。
【0021】
さらに、ブラスめっきの平均厚みを0.13〜0.30μmとすることが有利である。すなわち、めっき平均厚みが0.13μm未満になると、鉄地が露出する部分が増加し初期接着性が阻害され、0.30μmを超えると、ゴム物品使用中の熱によって過剰に接着反応が進行し脆弱な接着しか得らなくなるからである。
【0022】
なお、フィラメント直径は0.40mm以下であることが有利である。なぜなら、0.40mmを超えると、使用したゴム物品が曲げ変形下で繰り返し歪を受けたときに、表面歪が大きくなり、座屈を引き起し易くなるからでる。
【0023】
また、めっきにおけるCoの定量は、X線光電子分光法を用いて、めっき表面からSiO2 のエッチングスピード換算で15nm以上の深さまで、Cu、Zn、Co、O及びCの特徴的な光電子をモニターにしてアルゴンエッチングを行いながら、各深さiに存在する元素量を定量し、Cuiアトミック%及びCoiアトミック %をそれぞれ求め、さらに15nmまでのデプスプロファイル(図3参照)を作成し、その領域でのCu、Zn及びCoの相対面積から表層領域のCoアトミック%を算出した。なお、めっき厚さは、0.25μmである。
【0024】
ここで、Cuiアトミック%及びCoiアトミック%は、
Cuiアトミック %=[fcu Cuin/(fcuCuin+fznZnin+fcoCoin)]×100
Coiアトミック %=[fco Coin/(fcuCuin+fznZnin +fcoCoin)]×100
ただし、fcu, fzn, fco は各元素の感度係数であり、Cuin、Znin、Coinは深さiの位置での各元素のカウント数で単位はcount per secondである。
【0025】
【実施例】
本発明を具体的に説明する。
表1記載の配合に従い、ゴム組成物を調製し、これによりスチールコードをコーティングし、以下の条件で加硫後、下記の方法で性能を測定した。結果も表1に記載する。
スチールコードA(ブラスめっき):Cu63重量%、Zn37重量%
スチールコードB(ブラスめっき):Cu63重量%、表層領域のCo1.0重量%
初期接着性測定法:
各コード(1×5構造、素線径0.25mm)を12.5mm間隔で平行に並べ、該スチールコードを両側からゴム組成物(表1記載の配合)でコーティングしてサンプルを作製した。これを160℃×20分間で加硫した後、ASTM−D−2229に準拠してスチールコードを引き抜き、その時の引き抜き力を測定し、比較例1をコントロールとして指数表示した。数値が大きい程接着力が大きく良好である。
耐熱劣化性(T、E)測定法:
上記と同様にしてサンプルを作製し、これをオーブン(100℃×72時間)中で熱老化させた後、JIS K 6301 −1995に基づく引張試験を行った。結果は、比較例1の引張強さ(T)、破断時伸び(E)の値をそれぞれ100として、指数表示した。数値が大きい程熱老化後の破壊物性が高く、良好であることを示す。
【0026】
【表1】
Figure 0004744672
【0027】
(付記)
カーボンブラック種:HAF
Co塩種:ナフテン酸コバルト
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の複合体は初期接着性、耐ゴム劣化性、耐熱劣化性ともに向上し、さらに、高価なCo含量をゼロが極少量とにしたので、材料コストの削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イオンプランテーションによってCoをブラスめっき表面に注入した時のめっき表面から内部への深さ方向Co含有量の分布を示す図である。
【図2】 コバルト金属塩を含むコロイドに浸漬、乾燥して200℃でCoをめっき内部に熱拡散させた時のめっき表面から内部への深さ方向Co含有量の分布を示す図である。
【図3】 ブラスめっきにおける各成分の深さ方向の濃度分布を示す図である。
【図4】 ブラスめっき表面のCoの状態をX線光電子分光法で回折したときのスペクトル模式図である。

Claims (8)

  1. ゴム成分100重量部と、コバルト金属として0.1重量部以下のコバルト塩とを配合してなるゴム組成物と、周面に、表面の銅(Cu)濃度が15〜45アトミック%のブラスめっきを施されたスチールフィラメントの該表面からフィラメント半径方向内側に15nmの深さまでの表層領域に限定して、該表面から深さ方向に漸減する濃度勾配を示すコバルト(Co)原子およびニッケル(Ni)原子のうち少なくとも1種を含有してなるブラスめっき付きスチールフィラメントまたはこれらを撚り合わせてなるスチールコードとからなるゴム−スチールコード複合体。
  2. 前記表面の銅(Cu)濃度が25〜40アトミック%であることを特徴とする請求項1記載のゴム−スチールコード複合体。
  3. 前記ゴム組成物がコバルト塩を含有しないことを特徴とする請求項1または2記載のゴム−スチールコード複合体。
  4. 前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量が0.1アトミック%以上かつ前記表層領域のCu原子の含有量以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
  5. 前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量が0.5〜5.0アトミック%であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
  6. 前記表層領域で、酸化物に含まれないCo原子およびNi原子が、前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量の50アトミック%以上であることを特徴とする請求項1からのうちいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
  7. 前記ブラスめっきの平均厚みが0.13〜0.30μmであることを特徴とする請求項1からのうちいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
  8. 前記フィラメントの直径が0.40mm以下であることを特徴とする請求項1からのうちいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
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