JPH0650491Y2 - ゴム手袋 - Google Patents

ゴム手袋

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JPH0650491Y2
JPH0650491Y2 JP4207092U JP4207092U JPH0650491Y2 JP H0650491 Y2 JPH0650491 Y2 JP H0650491Y2 JP 4207092 U JP4207092 U JP 4207092U JP 4207092 U JP4207092 U JP 4207092U JP H0650491 Y2 JPH0650491 Y2 JP H0650491Y2
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JP
Japan
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rubber
surface treatment
weight
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emulsion
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JP4207092U
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JPH064014U (ja
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至 堀口
伸一 熊倉
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Okamoto Industries Inc
Original Assignee
Okamoto Industries Inc
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は天然ゴム及びジエン系ラ
バーを含む合成ゴムよりなるゴム手袋、詳しくは非粘着
及び滑性を付与されたゴム手袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、天然ゴム及びジエン系ラバーを含
む合成ゴムからなるゴム製手袋は粘着性を帯びているた
め成形・剥離後・後処理として別工程で非粘着処理を行
っていた。通常剥離時にまず、粉体を付着させるか、シ
リコンオイルエマルジョンを塗布して防着を行い、更に
(1) シリコンオイルまたは(2) 塩素と接触させて表面を
塩素化し非粘着にする(3) スターチ類、タルク、シリカ
等の粉体の塗布を行っていた。
【0003】
【考案が解決しようとする問題点】しかしながら、(1)
の場合にはシリコンオイルそのものは天然ゴム表面と非
反応であるため、使用を繰り返すことにより付着量が減
少し、ついには除去されてしまい、その時点で粘着性が
発生し、製品の内面がくっついてしまうし、装着感も悪
化する欠点を有していた。(2) の場合は塩素ガスを発生
させるため、作業環境が悪化するのと同時に変色または
ゴムの表面が硬化して微小なラックが発生し、物性の低
下を起こすことがあった。(3) の場合には(1) の場合と
同様に使用時に取れてしまい粘着性が出るし、また電子
産業向けには粉体は使用出来ないものであった。
【0004】ところで、塩化ビニル製手袋の場合にはア
クリル系又はウレタン系の一般的なエマルジョンで内面
を処理し、非粘着、滑性の付与を行っている。例えば特
開昭60-119204 号、同63−99303 号、同63-235508 号、
特開平1-221501号、同2-229205号公報がある。塩化ビニ
ル製手袋の場合には、その主原料である塩化ビニルが高
極性を持っているので、上記エマルジョンに対して相溶
性が良好なため強固な接着効果が発揮される。ところ
が、これらのエマルジョンはゴム製手袋にはあてはまら
ない。何故なら、ゴム製手袋の原料ゴム類は塩化ビニル
に比べて一般的に極性が低く、天然ゴムについては非極
性に近いため、上記公開公報の方法ではゴム手袋の表面
に付着できなかった。また仮に付着しても簡単にハゲ落
ちてしまう重大な欠点があり今迄技術的に解決されてい
ない。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本考案は、このような
事情に鑑みてなされたものであり、その手段はゴム製手
袋本体の表面に、変性ウレタンマルジョンからなる皮膜
とフッ素系界面活性剤が添加された合成樹脂表面処理膜
との二層の乾燥皮膜を設けたことである。
【0006】
【実施例】本考案の実施例の一例を図面について説明す
るに、ゴム製手袋本体Aは此種の技術分野において周知
な天然ゴム及びジエン系ラバーを含む合成ゴムよりなる
ゴム製のもので、周知の浸漬方法によって得られたもの
で、その表面に、表面処理液として変性ウレタンマルジ
ョンを塗布し、次いでキレート剤水溶液に浸漬した後、
フッ素系界面活性剤が添加された表面処理液として非粘
着及び滑性を付与する合成樹脂液を塗布する2段階塗布
により皮膜1と表面処理膜2との二層の乾燥皮膜Bを内
面に設ける。
【0007】皮膜1は変性ウレタンエマルジョンからな
る成膜であり、この表面処理液の溶液濃度はゴム製手袋
に合う様に調整する必要があり、0.1 〜10%の範囲が適
当であって、0.5 〜 7%がより効果を発揮し得るものと
して良好で、このエマルジョンをゴム製手袋本体Aに浸
漬方法で塗布した後一度乾燥させる。この表面処理剤の
配合処方の一例を示すと、変性ウレタンエマルジョン
(40%)100 重量部に対して、水300 〜40000 重量部、
水溶性エポキシ樹脂 1〜10重量部である。
【0008】変性ウレタンエマルジョンの組成は、ポリ
オール類,ジイソシアネート類,鎖延長剤(多価アルコ
ール類,多価アミン類)の共重合体よりなるものであっ
て、モノマーとして選定される要因としては、親水性、
高反応性、密着性、摩擦係数が低い等を考慮し、性能の
良いポリオール類としてはポリ−ε−カプロラクトン、
ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリブタジエンポリ
オール、シリコーンポリオール等であり、また、ジイソ
シアネート類としてはトリレンジイソシアネート、4−
4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアメート、4−4´−メチレンビス(シク
ロヘキシルイソシアメート)、イソホロンジイソシアネ
ート等である。また、鎖延長剤は多価アルコール類では
エチレングリコール、1,4ブタンジオール等であり、
多価アミン類としてはイソホロンジアミン、4−4´−
ジフェニルメタンジアミン、ヒドラジン等である。特に
性能の高いポリオール類はポリヘキサメチレンカーボネ
ート、ポリブタジエンポリオール、シリコーンポリオー
ル等である。又これらを共重合体の基本ポリオールとし
て他のポリオールとの併用を行うこと、すなわち変性ポ
リオールを単独もしくはこれら他の変性ウレタン同士を
ブレンドしたものを用いる事は可能である。
【0009】前記変性ウレタンエマルジョンからなる皮
膜1を形成した後、次にキレート剤水溶液に浸漬を行い
表面に微量存在するカルシュウムイオンなどを除去し、
次にフッ素系界面活性剤が添加された表面処理液を均一
に塗布付着させる。このキレート剤水溶液の濃度は0.00
1 〜 1%の範囲が適当であり、0.01〜 0.1%が使用しや
すい濃度である。
【0010】表面処理膜2はフッ素系界面活性剤が添加
された合成樹脂表面処理液からなる成膜であり、前記皮
膜1の表面に、この合成樹脂表面処理液を塗布する2段
階塗布により二層の乾燥皮膜Bを形成する。この表面処
理液は非粘着性及び滑性の付与を行える合成樹脂系処理
液ならば何でも良く、例えば一般的なポリエステル系ポ
リウレタン或いはアクリル系を用い、該表面処理液にフ
ッ素系界面活性剤を添加すると共にこの表面処理液は前
述した如く上記キレート剤水溶液にる表面洗浄を行った
後に塗布せしめる。
【0011】このような表面処理液に対して、耐溶剤
性,耐熱性,耐水性の向上を計るために、水溶性メラミ
ンやエポキシ樹脂等を架橋剤として、有機アミン類もし
くはアンモニュウム塩類を触媒として、夫々使用するこ
とも良い。また、表面処理剤の滑性をさらに良くするた
めエポキシ変性シリコンなどをそれぞれ添加して表面処
理剤となし、さらに滑剤として、良好なもの例えばシリ
コンパウダー,ウレタンパウダー,ポリエチレンワック
ス等を添加することも可能である。
【0012】表面処理液としてはポリエステル系ポリウ
レタンエマルジョン(40%)またはアクリル系エマルジ
ョン(40%)100 重量部に対して水300 〜4000重量部,
水溶性エポキシ樹脂 1〜10重量部及びフッ素系界面活性
剤を0.001 〜 4重量部添加を行う。この塗布量は、乾燥
して表面処理膜2となった際、その厚みを考慮しなけれ
ばならないが、できるだけ薄膜に形成しゴム製手袋の風
合いを変えることがないようにする。
【0013】次に本考案の具体的態様の実施例と比較例
(従来例)との製造工程について詳述する。
【0014】 天然ゴムラテックス(DRY) 100 重量部 S 1 重量部 Zn O 1 重量部 ジチオカ−バメイト系加硫促進剤 0.8 重量部 老化防止剤 1 重量部 安 定 剤 適 量
【0015】上記配合の天然ゴムラテックスに手袋製造
型を浸漬せしめて得るものであり、その工程は、表1に
示す通りであり、製造されたゴム手袋の物性及び性能を
表2に示す。実施例における表面処理剤の配合例は、表
面処理液が変性ウレタンエマルジョン(ウレタン固形分
40%)(ポリブタジエン系ウレタンエマルジョン)100
重量部に対して、水300 重量部、水溶性エポキシ樹脂
(エポキシ架橋剤) 4重量部を添加したものであり、合
成樹脂表面処理液はポリカーボネート系ウレタンエマル
ジョン(ウレタン固形分40%)100 重量部に対して、水
900 重量部、水溶性エポキシ樹脂(エポキシ架橋剤) 4
重量部及びフッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキル
酸塩) 1重量部を添加したものであり、工程途中で行う
キレート剤水溶液による洗浄であるが、EDTA 2N
aの0.5 %水溶液を調整し、表面処理液を塗布乾燥した
後に該水溶液に浸漬することにより表面洗浄処理を行
う。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【考案の効果】本考案はゴム製手袋本体の内面に、変性
ウレタンエマルジョンを塗布し、更にキレート剤洗浄に
よる表面不純物の除去を行った後、優れた性能を持つ合
成樹脂表面処理剤を塗布し、変性ウレタンエマルジョン
からなる皮膜とフッ素系界面活性剤が添加された合成樹
脂液からなる表面処理膜との二層の乾燥皮膜を設けたか
ら、非粘着性及び物性(強度)が向上され滑性を付与さ
れることはもちろん、これらが向上したものが得られ、
使用に際し及び伸長に対しても剥離のないものである。
【0019】すなわち表面処理剤からなる乾燥皮膜の構
成を二層にすることにより、従来の表面処理剤では不可
能とされていたゴム表面への強固な接着皮膜となり、な
おかつ滑性及び非粘着性が発現される。まず初めに塗布
する表面処理液はゴム表面と相溶性の高い変性ウレタン
を使用し、ゴム表面への強固な接着をさせることが目的
であり、次に塗布する合成樹脂表面処理液は前記表面処
理液に対して強固な接着かつ滑性及び非粘着を発現す
る。しかも合成樹脂表面処理液にフッ素系界面活性剤を
添加することにより滑性及び非粘着性が良好である。し
たがって手袋本体の内面に恒久的に形成することができ
ると共に粉体等を使用しないから汚染されることなく使
用時に除去されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案ゴム手袋の一実施例を示す正面図で一部
切欠する。
【図2】断面図。
【符号の説明】 Aはゴム手袋本体、 Bは二層の乾燥皮膜、 1は変性
ウレタンエマルジョンからなる皮膜、 2はフッ素系界
面活性剤が添加された合成樹脂液からなる表面処理膜。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム製手袋本体の内面に、変性ウレタン
    エマルジョンからなる皮膜とフッ素系界面活性剤が添加
    された合成樹脂液からなる表面処理膜との二層の乾燥皮
    膜を設けたゴム手袋。
JP4207092U 1992-06-18 1992-06-18 ゴム手袋 Expired - Lifetime JPH0650491Y2 (ja)

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JP4207092U JPH0650491Y2 (ja) 1992-06-18 1992-06-18 ゴム手袋

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JPH064014U JPH064014U (ja) 1994-01-18
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US20050127552A1 (en) * 2003-12-11 2005-06-16 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method for forming an elastomeric article
JP5945036B1 (ja) * 2015-05-29 2016-07-05 株式会社東和コーポレーション 手袋及びその製造方法

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