JP2536750B2 - 重合法 - Google Patents

重合法

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JP2536750B2
JP2536750B2 JP62092117A JP9211787A JP2536750B2 JP 2536750 B2 JP2536750 B2 JP 2536750B2 JP 62092117 A JP62092117 A JP 62092117A JP 9211787 A JP9211787 A JP 9211787A JP 2536750 B2 JP2536750 B2 JP 2536750B2
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Goodyear Tire and Rubber Co
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ENIIKEMU ERASUTOMEERI SpA
Goodyear Tire and Rubber Co
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F4/00Polymerisation catalysts
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F36/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds
    • C08F36/02Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds
    • C08F36/04Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds conjugated

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は少なくとも1の共役ジオレフィン単量体を重
合させる方法に係る。さらに詳述すれば、希土類触媒系
の存在下、少なくとも1の共役ジオレフィンを重合させ
る方法の改良に係る。
希土類触媒系(たとえばランタニド)は、通常、「疑
似−リビング」と見られる。かかる希土類触媒系を利用
して生成される重合体は、単量体の変化率の増大につれ
て分子量が上昇する。この触媒系を使用して生成される
重合体の分子量は、従来、変化率を制限すること及び/
又は使用する触媒のレベルを調節することによって調節
されていた。いずれの場合にも、重合時間又は変化率を
変化させれば、合成される重合体の最大分子量は影響を
受ける。連続重合反応装置における滞留時間を正確に制
御することはしばしば困難であるため、分子量と単量体
の変化率との直線関係から、異なった分子量を有する重
合体が生成される。換言すれば、希土類触媒系を使用し
て生成される重合体の分子量の制御は必ずしも容易では
ない。
商業規模で行なわれる重合反応では、高い単量体変化
率が得られることは非常に有利である。高い単量体変化
率が得られることは、バルク重合の際に特に有益であ
る。しかしながら、希土類触媒系を使用して生成される
重合体に関しては、低い分子量を有すること又は適度に
高い分子量を有することが要求される。残念なことに
は、チーグラー−ナッタ触媒系を使用する際に有効な従
来の分子量調節剤は、希土類系を触媒とする重合反応で
の使用には無効である。たとえば、α−オレフィン及び
非共役ジオレフィンは、チーグラー−ナッタ触媒系の使
用の際の有効な連鎖移動剤である(米国特許第4,383,09
7号及び南アフリカ国特許83/2555)が、かかるα−オレ
フィン及び非共役ジオレフィンは、希土類触媒系を使用
する際の分子量調節剤としては無効である。アルフィン
触媒を使用して生成される重合体の分子量は、かかる重
合反応を1,4−及び1,2−ジヒドロナフタレンの存在下で
行なうことにより低減される。しかしながら、これら1,
4−及び1,2−ジヒドロナフタレンは、希土類金属触媒を
使用する重合反応では、分子量調節剤として使用され得
ないことが確認されている。
予調製された希土類金属触媒系を使用する場合、多数
の利点が得られる。残念ながら、予調製された触媒系を
使用する場合、予調製されていない触媒を使用して生成
されるものよりも大きい分子量を有する重合体が生成さ
れるため、分子量の制御の問題は予調製された触媒系の
使用により、さらに複雑になる。
本発明は、希土類金属触媒系を使用する重合反応にお
いて、ハロゲン化ビニルが分子量調節剤として使用され
うるとの予測できない知見に基くものである。ハロゲン
化ビニルは、溶液重合及びバルク重合のいずれにおいて
も分子量調節剤として有効である。従って、本発明は、
(1)有機アルミニウム化合物、(2)周期律表第III
B族から選ばれる金属を含有する有機金属化合物及び
(3)少なくとも1のハライドイオンを含有する少なく
とも1の化合物でなる触媒系を使用して、共役ジオレフ
ィン単量体を重合体へと重合化させるにあたり、該重合
反応をハロゲン化ビニルの存在下で行ない、生成する重
合体の分子量を制御することを特徴とする重合法を開示
するものである。
さらに、本発明は、(a)(1)有機アルミニウム化
合物、(2)周期律表第III B族から選ばれる金属を含
有する有機金属化合物及び(3)少なくとも1のハライ
ドイオンを含有する少なくとも1の化合物でなる触媒系
及び(b)ハロゲン化ビニルの存在下で、少なくとも1
の共役ジオレフィン単量体を重合させることを特徴とす
る重合法を開示するものである。
本発明は、共役ジオレフィン単量体を、シス1,4−構
造を高割合で有する重合体へと重合化させる方法に係
る。本発明に従って重合化されうる共役ジオレフィン
は、一般式 (式中、Rは水素原子、炭素数1ないし8のアルキル基
(シクロアルキル基を含む)、アルカリール基又はアリ
ール基から選ばれるものであり、Y1及びY2は水素又は炭
素数1ないし4のアルキル基であり、これらは同一又は
異なっていてもよい)で表されるものである。
このように、本発明は、たとえば1,3−ブタジエン、
イソプレン、ピペリレン(1,3−ペンタジエン)、2−
メチル−1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジ
エン、4−ブチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル
−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オク
タジエン、1−フェニル−1,3−ブタジエン等の如き化
合物の立体特異性重合に係る。
本発明に従って生成される上記ジオレフィンのホモポ
リマーは、ミクロ構造における1,4−配置の割合が95%
より大であり、かかるホモポリマーは常温において非結
晶性である。
本発明は、ある種のジオレフィンを他のジオレフィン
と共重合させて共重合体とする方法にも係る。たとえ
ば、この種のジオレフィンは、一般式 (式中、Rは水素原子、炭素数1ないし8のアルキル基
(シクロアルキル基を含む)、アルカリール基又はアリ
ール基から選ばれるものであり、Y1及びY2は水素又は炭
素数1ないし4のアルキル基であり、これらは同一又は
異なっていてもよい)で表されるものであり、一般式 (式中、Y1及びY2は水素又は炭素数1ないし4のアルキ
ル基である)で表される他の共役ジオレフィンと共重合
される。
このように、本発明は、たとえばピペリレン(1,3−
ペンタジエン)、2−メチル−1,3−ペンタジエン、4
−ブチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−
ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエ
ン、1−フエニル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジブチル
−1,3−ペンタジエン及び2−エチル−1,3−ペンタジエ
ンの如き化合物の、たとえば1,3−ブタジエン、2−メ
チル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2−エチル−
1,3−ブタジエン等の如き他の共役ジオレフィンによる
立体特異性共重合に係る。
本発明に従って生成される上記ジオレフィンの共重合
体は、一般に、ミクロ構造における1,4−配置の割合が9
0%より大である。鎖中に炭素4個のみを含有する共役
ジオレフィンから得られる共重合体の一部は、高シス−
1,4−配置のものである。一般式 で表されるジオレフィンから得られる共重合体の一部は
1,4−配置であり、かかる共重合体は、一般に、常温で
は非結晶性である。
本発明の方法に関与する触媒系は3種の成分でなる。
これらの成分は、(1)有機アルミニウム化合物、
(2)周期律表第III B族に属する金属を含有する有機
金属化合物、及び(3)少なくとも1のハライドイオン
を含有する少なくとも1の化合物である。
有機アルミニウム化合物は、少なくとも1の炭素−ア
ルミニウム結合を有し、構造式 (式中、R1はアルキル基(シクロアルキル基を含む)、
アルコキシ基、アリール基、アルカリール基及びアリー
ルアルキル基及び水素でなる群から選ばれるものであ
り、R2はアルキル基(シクロアルキル基を含む)、アリ
ール基、アルカリール基及びアリールアルキル基及び水
素でなる群から選ばれるものであり、及びR3はアルキル
基(シクロアルキル基を含む)、アリール基、アルカリ
ール基及びアリールアルキル基でなる群から選ばれるも
のである)で表される。
上記一般式に相当する化合物の代表的なものは、水素
化ジエチルアルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアル
ミニウム、水素化ジ−n−ブチルアルミニウム、水素化
ジイソブチルアルミニウム、水素化ジフエニルアルミニ
ウム、水素化ジ−p−トリルアルミニウム、水素化ジベ
ンジルアルミニウム、水素化フエニルエチルアルミニウ
ム、水素化フエニル−n−プロピルアルミニウム、水素
化p−トリルエチルアルミニウム、水素化p−トリル−
n−プロピルアルミニウム、水素化p−トリルイソプロ
ピルアルミニウム、水素化ベンジルエチルアルミニウ
ム、水素化ベンジル−n−プロピルアルミニウム及び水
素化ベンジルイソプロピルアルミニウム及び他の水素化
有機アルミニウム化合物である。さらに、二水素化エチ
ルアルミニウム、二水素化ブチルアルミニウム、二水素
化イソブチルアルミニウム、二水素化オクチルアルミニ
ウム、二水素化アミルアルミニウム及び他の二水素化有
機アルミニウム及びジエチルアルミニウムエトキシド及
びジプロピルアルミニウムエトキシドも使用可能であ
る。さらにまた、トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリ
イソプロピルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミ
ニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−m−ブ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、ト
リシクロヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニ
ウム、トリフエニルアルミニウム、トリ−p−トリルア
ルミニウム、トリベンジルアルミニウム、エチルジフエ
ニルアルミニウム、エチル−ジ−p−トリルアルミニウ
ム、エチルジベンジルアルミニウム、ジエチルフエニル
アルミニウム、ジエチル−p−トリルアルミニウム、ジ
エチルベンジルアルミニウム及び他のトリアルガルアル
ミニウム化合物も含まれる。
周期律表第III B族に属する金属を含有する有機金属
化合物において、金属イオンは、配位子タイプの基又は
原子が結合する中心原子を構成する。これら化合物は配
位形化合物として知られている。これら化合物は、式 ML3 (式中、Mは周期律表第III B族の上記金属のイオンで
あり、Lは(1)o−ヒドロキシアルデヒド、(2)o
−ヒドロキシフエノン、(3)アミノフエノール、
(4)ヒドロキシエーテル、(5)ヒドロキシキノリ
ン、(6)β−ジケトン、(7)モノカルボン酸、
(8)オルト−2価フエノール、(9)アルキレングリ
コール、(10)ジカルボン酸、(11)ジカルボン酸のア
ルキル化誘導体及び(12)フエノールエーテルでなる群
から選ばれる炭素数1ないし20の有機配位子である)で
表される。
有機金属化合物において使用可能な第III B族の金属
は、スカンジウム、イットリウム、ランタニド及びアク
チニドである。ランタニドは、ランタン、セリウム、プ
ラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユ
ーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウ
ム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウ
ム及びルテチウムを含む。また、アクチニドには、アク
チニウム、トリウム、プロトアクチニウム、ウラン、ネ
プツニウム、プルトニウム、アメリシウム、キュリウ
ム、バークリウム、カリホルニウム、アインスタイニウ
ム、フエルミウム、メンデレビウム、及びローレンシウ
ムが含まれる。好適なアクチニドは、原子番号それぞれ
90及び92のトリウム及びウランである。好適な第III B
族金属は、原子番号58、59、60及び64のセリウム、プラ
セオジム、ネオジム及びガドリニウムである。中でも好
適なランタニドはネオジムである。
使用される有機金属化合物における有機部分は、炭素
数1ないし20の有機配位子又は有機基を包含する。これ
らの配位子は1価の二座形又は2価の二座形である。か
かる有機配位子又は有機基の代表的なものとしては、
(1)サリチルアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフ
トアルデヒド、2−ヒドロキシ−3−ナフトアルデヒド
等のo−ヒドロキシアルデヒド、(2)2′−ヒドロキ
シアセトフエノン、2′−o−ヒドロキシブチロフエノ
ン、2′−ヒドロキシプロピオフエノン等のo−ヒドロ
キシフエノン、(3)o−アミノフエノール、N−メチ
ル−o−アミノフエノール、N−エチル−o−アミノフ
エノール等のアミノフエノール、(4)サリチル酸エチ
ル、サリチル酸プロピル、サリチル酸ブチル等のヒドロ
キシエステル、(5)2−ヒドロキシキノリン、8−ヒ
ドロキシキノリン等のフエノール化合物、(6)アセチ
ルアセトン、ベンゾイルアセトン、プロピオニルアセト
ン等のβ−ジケトン、(7)酢酸、プロピオン酸、吉草
酸、ヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、ネオデカン
酸、ラウリン酸、ステアリン酸等のモノカルボン酸、
(8)ピロカテコールの如きオルト−2価フエノール、
(9)エチレンズリコール、プロピレングリコール、ト
リメチレングリコール、テトラメチレングリコール等の
アルキレングリコール、(10)シュウ酸、マロン酸、マ
レイン酸、コハク酸、o−フタル酸等のジカルボン酸、
(11)前記ジカルボン酸のアルキル化誘導体、(12)o
−ヒドロキシアニソール、o−ヒドロキシエチルフエノ
ールエーテル等のフエノールエーテルがある。
本発明で使用される第III B族金属の有機金属化合物
(式ML3に相当)の代表的なものとしては、アセチルア
セトン酸セリウム、ナフテン酸セリウム、ネオデカン酸
セリウム、オクタン酸セリウム、トリス−サリチルアル
デヒドセリウム、セリウムトリス−(8−ヒドロキシキ
ノレート)、ナフテン酸ガドリニウム、ネオデカン酸ガ
ドリニウム、オクタン酸ガドリニウム、ナフテン酸ラン
タン、オクテン酸ランタン、ナフテン酸ネオジム、ネオ
デカン酸ネオジム、オクタン酸ネオジム、ナフテン酸プ
ラセオジム、オクタン酸プラセオジム、アセチルアセト
ン酸イットリウム、オクタン酸イットリウム、オクタン
酸ジスプロシウム、塩化トリス(π−アリル)ウラン、
臭化トリス(π−アリル)ウラン、ヨウ化トリス(π−
アリル)ウラン、ウランテトラメトキシド、ウランテト
ラエトキシド、ウランテトラブトキシド、オクタン酸ウ
ラン、トリウムエトキシド、塩化トリス(π−アリル)
トリウム、ナフテン酸トリウム、イソ吉草酸ウラン及び
炭素数1ないし20の配位子と錯化した他の第III B族金
属の化合物がある。
触媒系で使用される第3の触媒成分はハライドイオン
を含有する化合物である。利用できるハライドイオンの
代表的なものは、臭素イオン、塩素イオン、フッ素イオ
ン、及びヨウ素イオンである。これらイオンの2以上の
組合せも利用できる。これらのハライドイオンは、
(1)ハロゲン化水素、(2)周期律表第II族、第III
A族及び第IV A族から選ばれる金属のアルキル、アリー
ル、アルカリール、アラルキル及びシクロアルキル金属
ハロゲン化物、(3)周期律表第III、IV、V、VI B及
びVIII族の金属のハロゲン化物及び(4)一般式 ML(3-y)Xy (式中、Mは原子番号21、39及び57ないし71の周期律表
第III B族の金属の中から選ばれる金属であり、Lは
(a)o−ヒドロキシアルデヒド、(b)o−ヒドロキ
シフエノン、(c)ヒドロキシキノリン、(f)β−ジ
ケトン、(g)モノカルボン酸、(h)オルト−2価フ
エノール、(i)アルキレングリコール、(j)ジカル
ボン酸、(k)ジカルボン酸のアルキル化誘導体及び
(l)フエノールエーテルでなる群から選ばれる炭素数
1ないし20の有機配位子であり、Xはハライドイオンで
あり、yは金属Mに結合する配位子の数を示し、1ない
し2の整数である)に相当する有機金属ハロゲン化物と
して導入される。
このようなハライドイオンを含有する化合物の代表例
としては、(1)臭化水素、塩化水素及びヨウ化水素の
如き無機ハロゲン化酸、(2)臭化エチルマグネシウ
ム、臭化ブチルマグネシウム、塩化メチルマグネシウ
ム、塩化ブチルマグネシウム、ヨウ化エチルマグネシウ
ム、ヨウ化フエニルマグネシウム、臭化ジエチルアルミ
ニウム、臭化ジイソブチルアルミニウム、セスキ臭化メ
チルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、二塩化
エチルアルミニウム、セスキ塩化エチルアルミニウム、
塩化ジイソブチルアルミニウム、二塩化イソブチルアル
ミニウム、塩化ジヘキシルアルミニウム、二塩化シクロ
ヘキシルアルミニウム、二塩化フエニルアルミニウム、
塩化ジドデシルアルミニウム、フッ化ジエチルアルミニ
ウム、フッ化ジブチルアルミニウム、ヨウ化ジエチルア
ルミニウム、ヨウ化ジブチルアルミニウム、二ヨウ化フ
エニルアルミニウム、臭化トリメチルスズ、塩化トリエ
チルスズ、二塩化ジブチルスズ、トリ塩化ブチルスズ、
二塩化ジフエニルスズ、ヨウ化トリブチルスズ等の有機
金属ハロゲン化物、(3)臭化アルミニウム、塩化アル
ミニウム、ヨウ化アルミニウム、五塩化アンチモン、三
塩化アンチモン、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、塩化第
二鉄、三塩化ガリウム、五塩化モリブデン、三臭化リ
ン、五塩化リン、塩化第二スズ、四塩化チタン、四ヨウ
化チタン、六塩化タングステン等の無機ハロゲン化物、
及び(4)塩化t−ブチルサリチルアルデヒドロセリウ
ム(III)、塩化サリチルアルデヒドロセリウム(II
I)、塩化5−シクロヘキシルサリチルアルデヒドロセ
リウム(III)、塩化2−アセチルフエノレートセリウ
ム(III)、塩化オキサレートセリウム(III)、臭化オ
キサレートセリウム(III)等の有機金属(第III B族)
ハロゲン化物がある。ハライドイオンを含有する化合物
の中で好適なものは無機ハロゲン化酸及び有機金属ハロ
ゲン化物である。
希土類金属触媒系は、「その場での調製」法を利用し
て調製され、あるいは「予調製」しておくこともでき
る。「その場での調製」とは、触媒成分を別々に重合さ
れるべき単量体に添加することを意味する。「予調製」
とは、触媒成分を、成分を重合されるべき単量体と接触
させる前に、相互に混合することを意味する。
ここに記載の触媒系を使用する場合には、活性な触媒
の形成に関して単量体の存在は必ずしも必要ではなく、
「予調製」触媒の使用も可能であることが知られてい
る。さらに、新しい「予調製」触媒は、使用前に熟成さ
れた触媒よりも、しばしば活性が強いことが知られてい
る。少量の共役ジオレフィンの存在下で「予調製」する
ことにより、極めて改善された「予調製」触媒を生成で
きる。単量体の存在下で「予調製」することにより、均
一(可溶性)触媒を生成でき、一方、単量体の不存在下
で混合させることによって得られるものは、しばしば不
均一性(不溶性)である。このような「予調製」する技
術としては、たとえば米国特許第3,794,604号に詳細に
記載されている方法がある。
本発明の重合触媒組成物の各成分の割合は広い範囲で
変更可能である。ハロゲン含有化合物のハライドイオン
が臭素、塩素又はヨウ素イオンの場合、原子比ハライド
イオン/第III B族金属は約0.1/1ないし約6/1の範囲で
変えられる。さらに好適な原子比は約0.5/1ないし約3.5
/1で、最適原子比は約2/1である。しかしながら、ハロ
ゲン含有化合物のハライドイオンがフッ素イオンの場合
には、原子比フッ素イオン/第III B族金属は約20/1な
いし約80/1であり、最適比は約30/1ないし約60/1であ
る。モル比トリアルキルアルミニウム又は水素化アルキ
ルアルミニウム/第III B族金属は約4/1なしし約200/1
であり、最適範囲は約8/1ないし約100/1である。モル比
ジオレフィン/第III B族金属は約0.2/1ないし3000/1で
あり、最適範囲は約5/1ないし約500/1である。
反応器に充填される触媒の量は広い範囲で変更されう
る。原則的には、ジオレフィンの重合を生じうるに充分
な「触媒」量の触媒組成物が反応系に存在していればよ
い。残渣の問題を最小にするためには、触媒の濃度が低
いことが要求される。第III B族金属の触媒レベルが単
量体100g当り第III B族金属0.05ないし1.0ミリモルの範
囲で変化する場合、重合反応が生ずることが確認されて
いる。好適な比は単量体100g当たり第III B族金属0.1な
いし0.3ミリモルである。
使用される全触媒系の濃度は、もちろん、触媒系の純
度、所望の重合度、温度等の要因により左右される。従
って、触媒量で使用されるという以外に、濃度を特定す
ることはできない。
ジオレフィンの重合は、バルク重合法、又は適当な不
活性溶媒を使用する溶液重合法を利用して行なわれる。
ここで、「不活性溶媒」とは、生成する重合体の構造に
侵入することなく、マイナスの影響を及ぼさない溶媒又
は希釈剤をいう。このような溶媒は、通常、脂肪族、芳
香族及び脂環式の炭化水素であり、たとえばペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トリエン、シクロヘキ
サン等である。容量比溶媒/単量体は広い範囲で変更可
能である。容量比溶媒/単量体として、1以上20以下の
範囲の値を利用できる。通常、容量比溶媒/単量体約3/
1ないし約6/1を利用することが好適である。バルク重合
法においては、反応媒体は実質的に無溶媒性であり、合
成される重合体についての溶媒である有機化合物を反応
媒体の総重量に対して約10%以下の量で含有する。多く
の場合、反応媒体は溶媒4重量%以下を含有するか、又
は溶媒を全く含有しない。
重合反応を行う際の温度は広い範囲で変更可能であ
る。通常、温度は極めて低い温度(たとえば−60℃)か
ら高い温度(たとえば150℃以上)までの範囲で変更さ
れる。このように、温度は本発明の重要な要因ではな
い。しかし、一般に約10ないし約90℃の範囲の温度で反
応を行うことが好ましい。重合反応を行なう際の圧力も
広い範囲で変更可能である。反応を大気圧下で実施で
き、必要であれば、大気圧よりも低い圧力又は大気圧を
超える圧力下でも実施可能である。一般に、採用した操
作条件下で反応体によって発生される自然発生圧力下で
反応を行なう場合に満足できる重合反応が達成される。
分子量調節剤として使用されるハロゲン化ビニルとし
ては、フッ化ビニル、塩化ビニル、臭化ビニル及びヨウ
化ビニルがある。中でも、臭化ビニル、塩化ビニル及び
ヨウ化ビニルが好適であり、とりわけ塩化ビニル及び臭
化ビニルが最適である。ハロゲン化ビニルの使用量は、
合成しようとする重合体について求められる分子量に応
じて変えられる。当然、多量のハロゲン化ビニルを使用
する場合には、分子量の低い重合体が生成される。原則
として、ハロゲン化ビニルは約0.05ないし10phm(部/
単量体100部)の量で使用される。多くの場合、反応
中、ハロゲン化ビニル0.1ないし2.5phmが存在する。当
分野に熟知する者は、所望の分子量を有する重合体を生
成するために、ハロゲン化ビニルの量を容易に選択でき
るであろう。
次に、本発明を下記の実施例によって説明するが、こ
れらは単なる説明のためのものであって、本発明の精神
又は実施の態様を限定するものではない。なお、特別に
指示しないかぎり、部及び%は重量部及び重量%であ
る。
重合体の分子量は、希釈溶液粘度(DSV)、インヘレ
ント粘度、ムーニー粘度、数平均分子量(Mn)及び重量
平均分子量(Mw)の項目で表示される。
以下の実施例では、希釈溶液粘度については、0.1な
いし0.5重量%トルエン溶液中、30℃で測定している。
ムーニー粘度については、大きいローターを使用し、ウ
オームアップ時間1分、100℃でのランニング時間4分
の条件で測定した。報告している数平均分子量及び重量
平均分子量は、クロロホルムに溶解した重合体と共に、
Waters GPC Model No.150Cゲル浸透クロマトグラフ装置
を使用して測定した。
実施例1−9 ブタジエンのヘキサン溶液を、シリカゲル粉末を収容
するカラムを通過せしめ、かかる溶液の一定量を一連の
びん(118ml)に充填した。溶液中に乾燥した窒素を25
秒間通気した。このように処理した後、各びんの溶液は
溶液100ml当りブタジエン約10gを含有していた。これら
溶液の各々に、3種の分子量調節剤のうちの1つを各種
の量で充填した。ただし、第1表に示すように、実施例
1はコントロールであり、分子量調節剤を供給していな
い。触媒成分、すなわち、(a)トリイソブチルアルミ
ニウム(TIBAL)の0.87モルヘキサン溶液0.92ml、
(b)2−エチルヘキサン酸ネオジム(NdOct)の0.058
モル溶液0.43ml及び(c)二塩化エチルアルミニウム
(EADC)の0.25モルヘキサン溶液0.10mlを、「その場で
の調製」法に従って、各びんに供給した。ついで、ゴム
ライナー及びテフロンシールを使用してびんを密閉し、
50℃に制御した水浴に入れ、第1表に示す時間で、びん
を逆さにするように回転させた。その後、ヘキサン溶液
に、2,4,6−トリス−(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール0.05g、ジブチル−パラ−クレゾール0.1g及びメタ
ノール0.5mlを注入することにより、重合反応を停止さ
せた。重合体溶液をペトリ皿にとり、空気中で乾燥し、
つづいて減圧下で乾燥した。
ブタジエンに塩化ビニル2,500ないし10,000ppmを添加
する場合、第1表に示すDSV及びゲル浸透クロマトグラ
フィー分析による重量平均分子量の両者から明らかなよ
うに、生成するポリブタジエンの分子量が低下する。一
方、クロロエタン及び1,4−ジヒドロナフタレンは分子
量調節剤としては無効である。
実施例10−16 ブタジエンの存在下、次の如くして均一な「予調製」
触媒を調製した。すなわち、乾燥したブタジエンの2.45
モルヘキサン溶液12mlを、磁石攪拌バーを収容する乾燥
した窒素雰囲気のガラスびん(118ml)に注射器を介し
て注入する。ついで水素化ジイソブチルアルミニウムの
1.2モルヘキサン溶液37.2mlを添加し、攪拌し、かつ氷
水を収容するビーカーで冷却しながら、オクタン酸ネオ
ジムの0.66モルヘキサン溶液5.2mlをゆっくりと注入す
る。そして、攪拌しながら、二塩化エチルアルミニウム
0.25モル溶液13.4mlをゆっくりと注入する。この触媒溶
液を、以下の実験で使用する前に、室温で3時間放置す
る。
乾燥したヘキサン48.57gを収容する密閉したびん(11
8ml)に、注射器によって塩化ビニル6.95gを注入した。
これは、ヘキサン中、塩化ビニル8.58重量/容量%を含
有することに相当する。ついで、予調製した触媒溶液A
3.3mを、乾燥した窒素雰囲気のびんに注入し、つづいて
塩化ビニルの存在下で放置した後にも予調製触媒が活性
を保持しているか否かを確認するため、塩化ビニル8ml
を注入した。これを触媒溶液Bと称する。
ブタジエン13.3gを含有する乾燥ブタジエンのヘキサ
ン溶液100mlを、一連の7個のびん(118ml)の各々に充
填した。このブタジエンのヘキサン溶液を収容するびん
5個に、ブタジエンの重量に対して1,000ppmから25,000
ppmの範囲の量の塩化ビニル(ヘキサン溶液)を注射器
により注入した。ついで、これら6個のびんの各々に、
予調製触媒溶液A0.66mlを注入し、7番目のびんに触媒
溶液B2.3mlを注入した。新しいキャップを使用してびん
を密閉し、水浴中、50℃で1時間、びんが逆になるよう
に回転させた。ただし、実施例15のびんについては70分
間回転させ、その後、前記実施例1−9と同様にして重
合反応を停止させた。得られた結果を第2表に示す。
実施例17−26 少量のブタジエンの存在下、次の如くして均一な「予
調製」触媒を調製した。すなわち、ブタジエンの2.2モ
ルヘキサン溶液60mlを、乾燥した窒素雰囲気のガラスび
ん(240ml)に注射器で注入する。ついで、水素化ジイ
ソブチルアルミニウムの2.2モルヘキサン溶液94.5mlを
添加する。磁石撹拌バーにより撹拌しながら、オクタン
酸ネオジムの0.66モルヘキサン溶液12.3mlをゆっくりと
注入する。さらに、撹拌し、わずかに冷却しながら、二
塩化エチルアルミニウムの0.25モルヘキサン溶液32.4ml
を注入する。この触媒溶液を、以下の実験で使用するに
あたり、室温で36日間放置する。
ブタジエン13.3gを含有する乾燥ブタジエンのヘキサ
ン溶液100mlを、一連のびん(118ml)の各々に充填し
た。注射器により、5種類の不飽和ハロゲン化炭化水素
を1,000ないし25,000ppmの量でブタジエンのヘキサン溶
液に注入した。注入に際し、ハロゲン化炭化水素をヘキ
サンで希釈し、5ないし7重量/容量%の溶液とした。
たとえば、乾燥ヘキサン65mlを収容するびんに臭化ビニ
ル3ml(4.55g)を注入し、臭化ビニルの6.8重量/容量
%ヘキサン溶液を調製した。この溶液の適当量をブタジ
エンのヘキサン溶液に注入し、第3表の第2欄に示す濃
度とした。ついで、上述の如く調製、熟成した触媒0.78
mlを各々のびんに注入し、新しいキャップ及びライナー
で密閉した。触媒成分の濃度は、ブタジエン100g当たり
ブタジエン/DIBA−H/Nd Oct/EADC=4/3.35/0.24/0.24ミ
リモルである。
各びんを5066に維持した水浴に入れ、びんが逆さにな
るように1時間回転させた。ただし、実施例22及び26に
おいては、重合反応を、それぞれ2.5時間及び2時間続
けた。その後、2,4,6−トリス−(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、イソプロパノール及びジブチル−パラ
−クレゾールを加えて重合反応を停止させた。
ブタジエンに臭化ビニルを添加することによって、第
3表に示すDSV及び数平均及び重量平均分子量に係るデ
ータから明らかなように、生成されるポリブタジエンの
分子量が低下される。β−ブロムスチレン、塩化ビニリ
デン、2−クロロプロペン及び2−クロロ−2−ブテン
の他の不飽和ハロゲン化炭化水素は有効ではない。
実施例27−31 精製したブタジエンを臭化ビニルの存在下及び生成す
るポリブタジエンについてムーニー粘度を測定できる充
分な量で重合させた。ゴム等級のブタジエン約100gを、
磁石撹拌バーを具備する一連の乾燥した室素雰囲気のガ
ラスびん(950ml)に充填し、ついで孔あき金属王冠及
びゴムライナーで密閉した。塩化ビニルを注射器によっ
てブタジエンに注入した。
「その場での調製」法に従い、(1)水素化ジイソブ
チルアルミニウムの1.2モルヘキサン溶液1.75ml、
(2)ネオデカン酸ネオジムの0.10モルヘキサン溶液1.
0ml及び(3)二塩化エチルアルミニウムの0.25モルヘ
キサン溶液0.4mlを、磁石撹拌バーによって撹拌しなが
ら各びんに注入することによって、触媒成分を充填し
た。ついで、磁石スターラー上に置いたポリエチレン容
器内の湯(48℃)にびんを入れ、1時間撹拌した。ほぼ
固状の重合体が生成したため、約13ないし23分後には撹
拌バーの回転が止まった。水ジャケットの温度が上昇し
ていないにも拘わらず、びん及び内容物は非常に熱いも
のであった。1時間後には約44℃まで冷却した。なお、
実施例27−30では1時間後に、実施例31では1.75時間後
に2,4,6−トリス−(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル及びジブチル−パラ−クレゾール各々1.2gを含有する
ヘキサン溶液24mlを各重合体に注入することによって重
合反応を停止させた。
第4表のデータから明らかなように、臭化ビニルの存
在下で生成された重合体については分子量が顕著に低下
していた。
実施例27及び31の重合体のミクロ構造は、赤外線スペ
クトル分析で測定して、それぞれ、シス−1,4−ポリブ
タジエン98%、トランス−1,4−ポリブタジエン1%、
及び1,2−ポリブタジエン1%、及びシス−1,4−ポリブ
タジエン97%、トランス−1,4−ポリブタジエン1%及
び1,2−ポリブタジエン1%より小であった。これは、
臭化ビニルがミクロ構造に対しては何ら影響を及ぼさな
いことを示している。
実施例32−33 乾燥した液状のブタジエン約900gを水平形円筒状鋼製
反応器(2.5)に充填して、精製したブタジエンの重
合を行なった。
この反応器はニーダー形反応器で、その一端をフラン
ジ付きプレートで閉止すると共に、プレートの中心を介
して高トルク駆動装置を攪拌軸に取付け、他端をガラス
プレート又は透視ガラスでカバーしている。さらに、反
応器の周囲に電気加熱ジャケットを配置し、重合反応の
開始前に単量体を50℃に加熱する。さらに、この反応器
の頂部には、垂直方向で、冷却コイルを収容する円筒管
(冷却塔)が取付けてある。ブタジエン及び他の単量体
又は所望の炭化水素を、この円筒管の底部から反応器の
頂部に入るラインを介して、反応器に充填する。つづい
て、この同じラインを介して触媒を充填する。冷却剤は
ドライアイス−アセトン浴で冷却されたトルエンであ
り、冷却コイル内を循環する。この冷却塔では、単量体
及び他の炭化水素蒸気は凝縮され、反応器に戻される。
反応器の圧力及び同時に反応器の温度は、冷却剤の循環
速度を手動的に調節することによって、70±2psig及び5
0±2℃に制御される。還流冷却塔の近くから反応器の
頂部に入るよう第2のラインが配置してあり、このライ
ンを介して、重合反応を停止したい時点で重合安定剤
(停止剤及び抗酸化剤)を反応器に注入する。
攪拌は回転水平軸に取付けた混合及びニーディングバ
ーを具備するラジアルデイスク形部材により行なう。反
応器の内壁には、混合及びニーディングバーと接触しな
い部分に固定カウンターパドルを2列(各列2個)配置
してある。
なお、カウンターパドルは、攪拌軸及びそのデイスク
形部材をスクレープしかつ浄化するために設けたもので
ある。回転デイスク及び混合バーとカウンターパドルと
の相互作用により、粘稠な重合体及び触媒の良好な混練
及び混合、その後における重合体と重合体安定剤との良
好な混練及び混合を行なうことができ、同時に金属表面
の自然浄化を行なうことができる。
このような反応装置において、触媒を充填して重合反
応を開始させた。この「予調製」触媒は、磁石攪拌バー
を収容した乾燥ガラスびん(118ml)において、(1)
ブタジエンの2.45モルヘキサン溶液1.0ml、(2)混合
し、適度に冷却しながら、水素化ジイソブチルアルミニ
ウムの1.2モルヘキサン溶液23.4ml、(3)オクタン酸
ネオジムの0.66モルヘキサン溶液4.3ml及び(4)二塩
化エチルアルミニウムの0.25モルヘキサン溶液11.2mlを
充填することによって調製したものである。このように
調製した新しい「予調製」触媒39mlを注射器に取り、乾
燥した窒素雰囲気の小形鋼製容器に充填した。ついで、
「予調製」触媒を、窒素圧力下、円筒状反応器に充填し
た。ガラスプレートを通して単一相(固相)のみが見ら
れるようになるまで、重合反応を続けた。その後、イソ
プロパノール約5ml、トリス−(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール7mlを含有する溶液及び液状ブタジエン2
00mlに溶解したジブチル−パラ−クレゾール6.75gを、
窒素雰囲気下、反応器に供給することによって重合反応
を停止させた。
安定剤溶液を重合体と約10分間混合させた後、反応器
の圧力を徐々に解放して、重合しなかった炭化水素を蒸
発させた。回収した重合体を、さらに減圧下(28イン
チ)、50℃で少なくとも15時間乾燥させた。
得られた重合体の収量は、実施例32(コントロール)
では732gであり、変化率は81.5%である。
実施例33は、ブタジエンを反応器に充填した後、内容
物を50℃に加熱する以前で、かつ触媒の添加前に、塩化
ビニル19gを窒素圧力により反応器に充填した点を除
き、他は前記と同様に操作して反応を行なったものであ
る。
第5表に示した結果の比較から、塩化ビニルは重合体
の分子量を低下させることが明白である。なお、実施例
33で生成された重合体の赤外線分析では、そのミクロ構
造がシス−1,4−ポリブタジエン98%、トランス−1,4−
ポリブタジエン1%及び1,2−ポリブタジエン1%より
小で構成されていることを示した。このように、塩化ビ
ニルは重合体のミクロ構造には何ら影響を及ぼさない。
実施例34−41 ヘキサン溶液1当たりイソプレン約133gを含有する
溶液を予調製し、シリカゲルカラムを通過させ、溶液に
窒素を発砲させた。この溶液100mlずつを、一連の広口
びん(118ml)8個に分配した。
実施例32−33と同様にして、同じ触媒成分割合で「予
調製」触媒を調製した。
下記第6表の第2欄に示す量の有機ハロゲン化物を、
前記実施例10−16に記載の如くヘキサン溶液として、前
記イソプレンのヘキサン溶液を収容するびんに注入し
た。ついで、「予調製」触媒0.58mlを注入した。この量
は、イソプレン100g当たりブタジエン/DIBA−H/NdOct/E
ADC=2/2.5/0.25/0.25ミリモルに相当する。びんを再度
密閉し、50℃に制御した重合反応浴に入れ、内容物を回
転混合させた。重合反応の進行について、たとえば塩化
ベンジルが添化されたものを除き、すべてのびん内で粘
稠な物質が生成された。この場合、ポリイソプレンはヘ
キサンに不溶であり、その小さい固状粒が半懸濁状で分
散していた。4時間後(実施例41では16時間後)、2,4,
6−トリス−(ジメチルアミノメチル)フエノール0.06g
及びジブチル−パラ−クレゾール0.12gを含有するヘキ
サン溶液を添加することにより重合反応を停止させた。
第6表の最終欄のデータは、重合反応中に塩化ビニル
又は臭化ビニルが存在する場合、生成する重合体の分子
量(DSV)が低下することを明示している。しかし、ビ
ニルハロゲン化物は重合体のミクロ構造に対しては何か
影響を及ぼしていない。これに対し、塩化ベンジルはポ
リイソプレンの環化を生ずる多数のラジカルを生じてい
ることが明らかである。
以上本発明をその具体例について詳述したが、本発明
はこの特定の実施例に限定されるものではなく、本発明
の精神を逸脱しないで幾多の変化変形がなし得ることは
もちろんである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−66903(JP,A) 特公 昭47−26869(JP,B1) 特公 昭47−28710(JP,B1)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)一般式 AlR1R2R3 (式中、R1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキ
    シ基、アリール基、アルカリール基、アリールアルキル
    基及び水素原子でなる群から選ばれるものであり、R2
    アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルカリ
    ール基、アリールアルキル基及び水素原子でなる群から
    選ばれるものであり、及びR3はアルキル基、シクロアル
    キル基、アリール基、アルカリール基及びアリールアル
    キル基でなる群から選ばれるものである)で表される有
    機アルミニウム化合物、(2)一般式 ML3 (式中、MはSc、Y、原子番号57〜71の金属及び原子番
    号89〜103の金属の中から選ばれる金属であり、及びL
    はヒドロカルビルモノカルボン酸及びヒドロカルビルジ
    カルボン酸の中から選ばれる炭素数1〜20の1価二座又
    は2価二座有機配位子である)で表される有機金属化合
    物、及び(3)ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリー
    ル、ハロゲン化アルカリール、ハロゲン化アリールアル
    キル、及びシクロアルキル金属ハロゲン化物(ここで、
    金属がBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、原子番号57〜71の
    金属、原子番号89〜103の金属、及びTl、Zr及びHfの中
    から選ばれるものである)の中から選ばれる少なくとも
    1つのハロゲン供与体でなる触媒系を使用して少なくと
    も1の共役ジオレフィン単量体をバルク又は溶液重合す
    る方法において、該重合反応を、分子量調節剤として単
    量体100部当たり0.05〜10部の量(phm)の臭化ビニル及
    び塩化ビニルの中から選ばれるハロゲン化ビニルの存在
    下で行うことを特徴とする、重合法。
  2. 【請求項2】ハロゲン化ビニルの量が0.1〜2.5phmであ
    る、特許請求の範囲第1項記載の重合法。
  3. 【請求項3】ハロゲン化ビニルが塩化ビニルである、特
    許請求の範囲第1項記載の重合法。
  4. 【請求項4】共役ジオレフィン単量体が、1,3−ブタジ
    エン、イソプレン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,3
    −ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、4
    −ブチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−
    ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエ
    ン、1−フェニル−1,3−ブタジエン及び2−エチル−
    1,3−ペンタジエンの中から選ばれるものである、特許
    請求の範囲第1項記載の重合法。
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