JP2535513B2 - セル式モ−ビル電話通信システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は商用通信システムとセル式モービル電話通信
システムに関し、さらに詳しくは商用通信機能をセル式
モービル電話通信顧客に付与するシステムに関する。商
用通信機能の付与は、商用通信システムをモービル電話
通信の交換装置として使用し、モービル電話通信のソフ
トウエアと商用通信のソフトウエアとを統合することに
よつて達成している。

〔背景技術〕

各種の特別なサービスを付与するためにこれら目的に
かなつた電話通信システムが用いられている。この種シ
ステムの一例としては、セル式モービル電話通信システ
ムがあり、共通キヤリア公衆電話網を使用するランド・
ベース顧客とモービルユニツトを有したモービル電話通
信顧客との間の接続サービスを行つている。このような
システムでは、モービルユニツトと通信を行う一群のセ
ルサイト（ラジオ局）に接続されたモービル電話通信交
換局を経由してすべての到来呼および発信呼が搬送され
る。

従来の特定目的のためのこの種電話通信システムの一
例として、ベルシステムテクニカルジヤーナル（BST
J）、第58巻第１号、第３部、1979年１月、第１頁から
第270頁に記載されたアドバンストモービルフオンサー
ビス（AMPS）システムがある。モービルユニツトはラジ
オ局すなわちセルサイトのサービス下にあり、各モービ
ルユニツトは広い領域内のひとつのセル地域に位置づけ
られる。この領域内の各セルサイトは通信リンクグルー
プによつてモービル電話通信交換局に接続されている。
各セルサイトは一群のラジオトランシーバ（送信機／受
信機）を有し、各トランシーバは１本の通信リンクに接
続されている。各トランシーバは、モービルユニツトに
無線信号を送信するための周波数とモービルユニツトか
らの無線信号を受信するための周波数との一対の周波数
によつて動作する。

通信における接続の第１段階は、一対の所与の周波数
で動作するセルサイトのトランシーバが作動してモービ
ルユニツトがこの一対の周波数に同調したときに確保さ
れる。通信における接続の第２段階は、このトランシー
バに接続された通信リンクと共通キヤリア公衆電話回路
網との間でなされる。この通信接続の第２段階は、到来
トランクと発信トランクによつて共通キヤリア公衆電話
回路網に接続されたモービル電話通信交換局によつて確
保される。モービル電話通信交換局は、モービル顧客の
音声信号を通信リンクから入出力トランクに切替える交
換網を有している。

モービル電話通信システムは、モービル電話通信交換
局のモービル電話通信制御器と、モービル電話通信交換
局に関連づけられた各セルサイトのセルサイト制御器と
によつて制御される。複数のデータリンクはモービル電
話通信制御器とこれに関連するセルサイト制御器とを互
いに接続する。複合ソフトウエアの制御の下でモービル
電話通信制御器は交換網を制御する。さらにモービル電
話通信制御器は、データリンクを介して関連するセルサ
イト制御器との間で交換する制御メツセージを発生およ
び解釈することによつて、これら関連するセルサイトの
動作を制御する。各セルサイトのセルサイト制御器は、
モービル電話通信制御器からの制御メツセージに応じ
て、セルサイトのトランシーバを制御する。各セルサイ
トの制御プロセツサはモービルユニツトの同調をも制御
する。

急速に発展する今日の技術によつて、電話通信交換シ
ステムおよびプロセツサの新しい、より効率のよい設計
が展開されており、新しい特別な商用通信サービスに対
する需要も益々高まつている。

従来のセル式モービル電話通信交換システムの設計
は、柔軟性に欠け、新しいより経済的な技術の使用や新
しい特別なサービスの提供に適合することが困難であ
る。たとえば、新しい電話通信交換機を現在のセル式モ
ービル電話通信交換システムの設計にとり入れたり、こ
のシステムを新しい商用通信サービスの提供に適合させ
たりするには、大幅な設計変更を通常強いられる。モー
ビル電話通信制御器とこれに制御されるモービルユニツ
トとの間の、新しい複合制御ソフトウエアを設計した
り、および／または、新しいインタフエースハードウエ
アが要求される。

セル式モービル電話通信分野での新しい進展は、1983
年12月19日付の米国特許第4,559,490号に開示されてお
り、商用通信システムがモービル電話通信交換局の交換
機として使用されている。これは主従方式であつて、モ
ービル電話通信制御器は通信リンクの到来および発信ト
ランクに対する接続を商用通信システムを介して制御し
ている。モービル電話通信制御器は、ラジオトランシー
バ、モービルユニツト、およびセルサイトを商用通信交
換システムに接続する通信リンクの一端の動作を制御し
ている。モービル電話通信制御器はチヤネル選択、ペー
ジング、モービル待機、およびハンド・オフ（受渡し）
動作を制御している。商用通信交換システムの別個の商
用通信システムプロセツサは、共通キヤリア公衆電話回
線の到来および発信トランクとセルサイトの通信リンク
との間の交換網接続の確保を制御している。デーアリン
クはモービル電話通信制御器と商用通信システムプロセ
ツサとを相互に接続している。商用通信システムプロセ
ツサが共通キヤリア公衆電話網から到来するモービル呼
データを受けると、到来した同定コードに対応する同定
データをモービル電話通信制御器に送る。モービル電話
通信制御器は、同定データに対応したモービルユニツト
と、セルサイトを商用通信交換システムに接続する一本
の選択された通信リンクとの間の接続の確保を制御す
る。モービル電話通信制御器は、選択された一本の通信
リンクの同定データを商用通信交換システムに送ること
によつて、残りの接続を制御し、商用通信交換システム
は選択されたセルサイトの通信リンクと、到来呼に関連
した共通キヤリア公衆電話交換網からの到来トランクと
の間の接続を確保する。

このシステムにおいて、プリミテイブコマンドの小さ
なグループが商用通信交換システムとモービル電話通信
制御器との間で交換される。都合のいいことに、このよ
うなプリミテイブコマンドを使用することによつて、現
在のプログラム制御による商用通信交換システムは、す
べて、標準的な方法でモービル電話通信制御器からのコ
マンドと通信でき、かつ、このコマンドに応じることが
できる。従つて、各々固有の装置を制御している異なつ
た商用通信システムプロセツサとモービル電話通信制御
器を容易に相互接続できる。たとえば、このシステムを
用いることによつて、標準のモービル電話通信制御器と
これに適合したあらゆる製造業者の現在のプログラム制
御による商用通信交換システムを用いて完全なモービル
電話通信システムを形成できる。

〔発明の概要〕

本発明の通信システムは、商用電話通信機能をセル式
モービル電話通信顧客に付与する、改良されたセル式モ
ービル電話通信システムである。従来のセル式モービル
電話通信システムは、単純に起呼者を被呼者に接続する
基本的電話サービスを与えていた。本発明の通信システ
ムはあらゆる範囲の商用通信機能をモービル電話通信顧
客に付与する。

このことは商用通信システムをモービル電話通信局の
交換機として使用することによつて達成できる。従来技
術によるモービル電話通信制御器とシステムプロセツサ
の主従関係は同等関係に置きかえられている。モービル
電話通信制御機能はモービル電話通信制御器によつて取
扱われ、呼処理／接続制御機能はシステムプロセツサに
よつて取扱われる。従つて、現在の商用通信起呼処理ソ
フトウエアを直接使用することができ、商用通信システ
ムによつて付与される新しい商用通信サービスも、すべ
て、セル式モービル電話通信顧客に利用できる。ここで
は、モービルユニツトは“モービ局”となり、他のすべ
ての商用通信局と同じように取扱われる。

この通信システムにおいて、セル式通信インタフエー
スのハードウエアおよびソフトウエアはモービル電話通
信制御器とシステムプロセツサとの間に備えられる。こ
のインタフエースは各モービルユニツトに対して“擬似
局”をつくるので、システムプロセツサはモービルユニ
ツトに商用通信サービスを付与する際に現在の、呼処理
ソフトウエアを使用することができる。このようにし
て、すべての商用通信サービスをセル式モービル電話通
信顧客に付与する場合でも、モービル電話通信制御器と
システムプロセツサとに対して最小の変更しか必要とし
ない。セル式通信インタフエース自体が、モービル電話
通信制御器とシステムプロセツサとの間のメツセージ交
換を司どるプロセツサを含んでいる。

商用通信システムの呼処理ソフトウエアは、システム
プロセツサの大部分の処理を全うする二，三の基本ルー
テイン（サービス要求、数字送出、網動作、外部動作、
切断）を含んでいる。これらの呼処理ルーテインはテー
ブルによつて駆動され、電話機定義、状態および作動は
すべて電話番号でインデツクスされたテーブルに記録さ
れる。セル式通信インタフエースは、モービル電話通信
制御器からのモービルユニツトのすべてのメツセージを
電話機状態データに翻訳して、モービルユニツトの擬似
電話番号に関連した状態メモリへのエントリを行う。こ
の翻訳プロセスによつて、商用通信システムプロセツサ
は現在の呼処理ルーテインを使つて商用通信サービスを
モービルユニツトに付与することができる。逆に、セル
式通信インタフエースはシステムプロセツサからのすべ
ての擬似電話機状態メモリの更新を、モービルユニツト
に送信される制御／データメツセージかもしくは通信リ
ンクとモービルユニツトとの間の接続要求に翻訳する。
従つてセル式通信インタフエースは、二つの本質的に異
なる現在のシステムのいずれに対しても重要な変更を加
えることなく、一体の協同体に統合する。

〔詳細な説明〕

第１図は本発明のセル式モービル通信システムを示す
ブロツク図である。このシステムは、商用通信システム
130、モービル電話通信制御器101、一群のセルサイト1,
……,nを含む。

呼は共通キヤリア公衆電話網から商用通信システム13
0に到来し、呼が商用通信システム130のサービス下の電
話機に対するものであれば商用通信システム130を介し
て電話機回線152,153の一本に接続され、また、呼がた
とえばモービルユニツト165に対するものであればセル
サイト110−11nに終端する通信リンク140,141,146,147
（142−145ではない）の一本に商用通信システム130を
介して接続される。セルサイト（例えばセルサイト11
0）において通信リンク146はラジオチヤネルを介してモ
ービルユニツト165と通信するトランシーバＴ（１）に
接続される。セルサイト110−11nはモービル電話通信制
御器101の制御の下で動作し、データリンクグループ14
2,143,144,145を介してモービル電話通信制御器101から
コマンドを受ける。モービル電話通信制御器101と商用
通信システムはデータリンク150とセル式通信インタフ
エース133を介しても通信し、モービルユニツト165と共
通キヤリア公衆電話網との間の接続の確保のために動作
する。

商用通信システム130は通信リンクグループ148……14
9によつて共通キヤリア公衆電話網に接続される。共通
キヤリア公衆電話網への通信リンク148,149は一般にト
ランクと称され詳細な説明および図面においてこれを用
いる。商用通信システム130は、さらに、通信リンクグ
ループがたとえば140,……,141と146,……,147に接続さ
れ、通信リンクの各グループは商用通信システム130を
セルサイト110−11nのひとつに接続する。ここに説明す
る通信リンクおよびトランクのあるものは、あるいはそ
れらすべては、マルチプレクス装置のチヤネルでもよ
い。商用通信システム130はシステムプロセツサ131によ
つて制御される。システムプロセツサ130はセル式通信
インタフエース133を介してデータリンク150に接続さ
れ、モービル電話通信制御器101と相互に通信する。

セル式通信インタフエース 商用通信システムのほゞすべての電話機機能は一定の
いくつかの基本呼処理ルーチンを使用する。これらの呼
ルーチンは以下のものである。

１）サービス要求 ２）数字収集 ３）数字送出 ４）網動作（音声経路へ及びからの加算／除去） ５）外部動作（リンギング、電話機ランプ） ６）切断 これら呼処理ルーテインのすべて（網動作を除く）
は、状態メモリの変化にもとづいてその機能を果す。例
えば、ある電話機に関連した状態メモリのオンフツク／
オフフツクメモリ語の変化があるとサービス要求を検出
する。状態メモリの変化は種々のソフトウエアルーテイ
ンによつて行なわれ、ソフトウエアルーテインは商用通
信システムの各トランク回路と電話機の物理状態を走査
して状態メモリを更新する。状態メモリのこのような変
化は、次に、変化に応答して要求されたサービスを与え
る基本呼処理ルーテインによつて走査される。

従つて、セル式通信インタフエース133のモービルユ
ニツトソフトウエアインタフエース134は、モービル電
話通信制御器101からのメツセージによつて“状態変
化”をつくりだし、モービルユニツトの存在を商用通信
システムの呼処理に対して透明とする。これによつて、
すべての商用通信機能が各モービルユニツトに利用でき
るものとなる。この透明度は、各モービルユニツトに対
して“擬似電話機”番号をつくり、かつ、通常の商用通
信システムの電話機回線の場合のようにモービルユニツ
ト擬似電話機に対して走査することによつて達成され
る。さらに擬似電話機の状態メモリは、後で詳述するモ
ービルユニツトソフトウエアインタフエース134のメツ
セージ取扱いソフトウエアによつてデータを与えられ
る。一般的に、メツセージ取扱いソフトウエアはモービ
ル電話通信制御器101からのメツセージを、システムプ
ロセツサ130によつて用いられる基本呼処理ルーテイン
内の呼処理作動に翻訳する。この作動は状態変化とな
り、この状態変化をモービルユニツトソフトウエアイン
タフエース134が状態メモリにロードする。そこで、シ
ステムプロセツサ130の基本呼処理ルーテインは状態変
化に応答して要求されたサービスを与える。

従つて、セル式通信インタフエース133は、モービル
電話通信システムと商用通信システムの動作を、いずれ
のシステムにも大きな変更を加えることなく、統合す
る。

本発明の一例として示す実施例の商用通信システム13
0、セルサイト110……11nおよびモービル電話通信制御
器101は、すべて市販されているユニツトである。従つ
て、これらユニツトの内部動作を詳細に説明することが
必要となる。モービル電話通信制御器101と商用通信シ
ステム130とのインタフエースと、種々の呼処理動作に
応じて、セルサイト110……11n、商用通信システム130
およびモービル電話通信制御器101でとられる動作に説
明を集中させる。

商用通信システム 現代のプログラム制御による商用通信システムは、接
続の確保、メツセージの発生と送信、およびメツセージ
の受信と解釈をプログラムしている。接続確保のプロセ
スは、たとえば、BSTJ第43巻、第５号第１および第２
部、1964年９月の第1831頁から第2609頁に記載されてお
り当該技術でよく知られている。当業者にとつて典型的
な、データメツセージの発生、解釈送信および受信の使
用できるオペレーテイングシステムは、SBTJ第62巻、第
１号、第１部、1983年１月、第167頁から第415頁に記載
されたDMERTシステムである。到来データメツセージか
ら接続要求があると、このメツセージの解釈し、接続の
確保を行い、このデータを含むメツセージを接続確保の
ために他のプロセツサに送信することは現在のよく知ら
れたプログラム技術を用いれば簡単なことである。従つ
て、商用通信システム130は、通常要求されるすべての
電話機能を達成し、データメツセージの発生、送信およ
び受信のできる、市販されている現代のプログラム制御
による交換システムのすべてが使用できる。第１図は本
発明の理解に必要な部分の商用通信システム130のみを
示している。

本発明の実施例に使用した商用通信システムは、ATT
インフオメーシヨンシステム社によつて製造されたATT
システム85交換システムである。この交換システムはモ
ービル電話通信制御器101と制御メツセージを交換し、
この制御メツセージに応答するような適合性を持たせ
た。この適合性は簡単に達成することができる。他の現
代の交換網も、当該技術でよく知られたプログラム技術
を用い、市販されている商用通信システムに付与されて
いる基本呼処理とメツセージ処理用に要求される現存の
プログラムを用いることによつて、容易に同様に適合性
を持たすことができる。

モービル電話通信システム モービル電話通信制御器101、モービル電話通信制御
器101とセルサイト110…11nとを相互接続するデータリ
ンク、セルサイト制御器121およびトランシーバグルー
プ制御器123は、モービル電話通信制御複合体を形成
し、これらが合一されてモービルユニツト165と、商用
通信システム130に接続された通信リンク148……149と
の間の接続を制御する。

制御メツセージは、モービル電話通信制御複合体にお
いて、モービル電話通信制御器101と例えばセルサイト
制御器121であるセルサイト制御器との間で交換され
る。本発明の実施例においては、ATTテクノロジー社に
よつて製造されたオートプレクス100システムに使用さ
れる市販のセルサイトを用いている。前述のBSTJの1979
年１月版に記載されたものとその動作がほゞ同じである
他の市販のセルサイトも使用できる。

セルサイト100,……,11nはすべて同じである。便宜上
１台のセルサイト110の詳細のみを示す。同様に多数の
モービルユニツトのうち１台のモービルユニツト165を
示している。モービルユニツト群は各セルサイト110…
…11nの近くに位置している。セルサイト110は、通信リ
ンク146,……,147とその近くのモービルユニツト例えば
モービルユニツト165との間の切替可能な接続の確保と
制御を行う。セルサイト110は、データリンク142,143に
よつてモービル電話通信制御器101に接続されたセルサ
イト制御器121を有する。セルサイト制御器121は例えば
インテル社のモデル8086である市販のマイクロプロセツ
サである。セルサイト110は、さらに、メランシーバグ
ループ124,……,125、制御トランシーバ126および位置
決定トランシーバ127を有し、これらはすべて例えばト
ランシーバグループ制御器123のようなトランシーバグ
ループ制御器のひとつあるいはそれ以上によつて制御さ
れている。トランシーバグループ制御器123はたとえ
ば、ATTテクノロジー社で販売されているWE8000マイク
ロプロセツサのような、市販されている簡単なマイクロ
プロセツサである。トランシーバ124,……,125は、各
々、モービルユニツトたとえばモービルユニツト165と
ラジオチヤネルを介して通信する。トランシーバグルー
プ制御器123はセルサイト制御器121の制御下で動作す
る。セルサイトのトランシーバは、商用通信システム13
0に接続された通信リンク146,……,147に接続される。

モービル電話通信制御器101はプログラム制御のプロ
セツサであつて、種々の市販されているプロセツサのひ
とつとデータリンク制御器群を使用できる。本実施例で
は、ベルシステムテクニカルジヤーナル第62巻、第１
号、第２部、1986年１月、第167頁から第415頁に記載さ
れている3B20Dコンピユータを使用している。

本実施例でのモービル電話通信制御器101とセルサイ
ト110……11nとの間、すなわちモービル電話通信制御複
合体内で交換されたメツセージは、前述のアドバンスト
モービルフオンサービスシステムで交換されるメツセー
ジと大体同じである。これらのメツセージは前述のBSTJ
の1979年１月版で詳細に記載されているのでここで詳し
く説明しない。しかし、セルサイト110,……11nとモー
ビル電話通信制御器101との間で車輛位置決定に使用さ
れるこれらメツセージは、米国特許第4,475,010号に開
示された改良システムに従つて、前述のBSTJに記載され
たものを変更し改善している。この改良システムによれ
ば、車輛位置決定は、データメツセージを介して互いに
通信しているセルサイト制御器の制御の下に行なわれ
る。車輛位置決定の後、要求メツセージが制御セルサイ
トからモービル電話通信制御器101に送られて車輛のハ
ンド・オフを順序だてて配列した指定候補トランシーバ
グループのひとつに対して要求する。各トランシーバグ
ループはセルサイトのすべての通信トランシーバを含ん
でもよく、あるいは特定の方向性アンテナに接続された
ものだけでもよい。

本発明によれば、さらにデータメツセージがデータリ
ンク150とセル式通信インタフエース133とを介して、モ
ービル電話通信制御器101とシステムプロセツサ131との
間で交換される。このときのメツセージによつて、２台
の制御器が協働してモービルユニツトと電話網との間の
接続を確保できる。

モービルユニツトへの到来呼 本発明の一例としての実施例の動作を、共通キヤリア
公衆電話網に接続された到来トランク149上の起呼者か
らのモービルユニツト165への到来呼を用いて、第１図
を参照し説明する。到来呼はよく知られた方法で商用通
信システム130に受信される。到来トランク149は、最
初、交換網132を介して到来レジスタ159に接続される。
システムプロセツサ131は受信した到来数字を得るため
に到来レジスタ159にアクセスする。次に、セル式通信
インタフエース133は受信した到来数字を被呼者の同定
信号に翻訳し、この同定信号をセル式通信インタフエー
ス133によつてモービル電話通信制御器101に送信する。

これらの到来ダイアル数字に応答して、モービル電話
通信制御器101は、まづ、被呼モービルユニツト165がビ
ジーでないかを確かめるためにチエツクする。被呼モー
ビルユニツト165がビジーであると、電話機ビジー状態
情報（後述する）がデータリンク150を介してシステム
プロセツサ131に送り返される。商用通信システム130は
交換網132に接続されたビジートーン発生源（図示せ
ず）を備えている。電話機ビジー状態情報に応答して、
システムプロセツサ131はビジートーンを到来トランク1
49に印加し起呼者に対して被呼モービルユニツト165が
ビジーであることを知らせる。

もし被呼モービルユニツト165がビジーでないと、モ
ービル電話通信制御器101は電話機アイドル状態情報
（後述する）を商用通信システムのシステムプロセツサ
131に送る。この電話機アイドル状態情報に応答して、
システムプロセツサ131は可聴音信号を交換網132を介し
て到来トランク149に印加しこの到来トランク149上の起
呼者に対して被呼モービルユニツト165がベージングさ
れていることを知らせる。その間、モービル電話通信制
御器101はデータリンク例えば142,……,145を介して、
被呼モービルユニツト165のページングを要求するペー
ジング送信機を備えたセルサイト110,……,11nのすべて
に対してデータメツセージをモービル電話通信制御器10
1の制御の下で送出する。セルサイト110,……,11nは、
たとえば、ゼツト・シー・フルール等による“制御アー
キテクチヤ"BSTJ、第58巻第１号、第３部、1979年１
月、第43頁から第69頁に記載されたよく知られた方法に
よつて、被呼モービルユニツト165をページングするこ
とによつてページ要求に応答する。

モービルユニツトページング すべてのモービルユニツトはセル式モービルシステム
に使用する標準装置を有している。ページング信号に応
答して、被呼モービルユニツト165は現在ページング中
であることを検知し、最強の受信アクセスチヤネルに対
応した送信アクセスチヤネルを介してページ応答を送出
する。このページ応答は、最強のアクセスチヤネル信号
を送信してそれ以降被呼モービルユニツト165を制御す
るトランシーバ126によつて受信される。この場合のセ
ルサイト110はデータリンク142を介して、被呼モービル
ユニツト165がページに応答したことをモービル電話通
信制御器101に知らせるメツセージを送出する。モービ
ル電話通信制御器はこの場合トランシーバ124であるア
イドルトランシーバを選択する。そしてモービル電話通
信制御器101は、セルサイト110のセルサイト制御器121
に対して、トランシーバ124をアクテイヴ状態とし、か
つ、被呼モービルユニツト165にコマンドを送出して選
択されたトランシーバ124に関連した一対の周波数に同
調させることを要求するメツセージを送出する。

セルサイト制御器121へのメツセージに応答して、ト
ランシーバ124はアクテイヴにされる。トランシーバグ
ループ制御器123の制御下にある制御トランシーバ126
は、同調制御メツセージを被呼モービルユニツト165に
送出してモービルユニツトをトランシーバ124と同一の
一対の周波数に同調させる。同調制御メツセージは相互
接続手段の一部であることが効果的であり、同調できる
ラジオチヤネルによつて顧客を、通信リンクによつて商
用通信システム130に接続されたトランシーバに接続さ
れる。ここにおいて同調動作がモービルユニツト165を
トランシーバ124に接続し、トランシーバ124は、商用通
信システム130の交換網132に接続された通信リンク146
に接続される。この同調動作の結果、被呼モービルユニ
ツト165はラジオチヤネルを介して通信リンク146に接続
される。

前述したように本発明の実施例においては、ページン
グすなわち被呼モービルユニツトを決定し、トランシー
バを選択しそしてモービルユニツトの同調を行う際のす
べての動作は、基本的には、前述したBSTJの1979年１月
版およ米国特許第4,475,010号に記載されてるようにし
て行なわれる。

ページへのモービルユニツト応答 モービルユニツト165がトランシーバ124の一対の周波
数に同調されると、トランシーバ124はモービルユニツ
ト165に警報信号を送出する。モービルユニツト165が応
答すると、モービル電話通信制御器101はセルサイト制
御器121からのメツセージによつて知らされる。そこで
モービル電話通信制御器101はシステムプロセツサ131に
対して通信リンクビジー状態情報（後述する）を送出す
る。この通信リンクビジー状態情報に応答して、システ
ムプロセツサ131は、到来トランク149と、トランシーバ
124を介して被呼モービルユニツト165に現在接続されて
いる通信リンク146との間における、交換網132の接続を
確保する。

到来呼に対する起呼者の切断は商用通信システム130
内で検知され、被呼者の切断は制御中のセルサイト110
内で検知される。切断が商用通信システム130において
検知されると、システムプロセツサ131は、モービル電
話通信制御器101によつて検知された通信リングビジー
状態情報を更新する。このような状態情報更新に応答し
て、モービル電話通信制御器101はデータリンク142を介
してセルサイト110にメツセージを送出して到来呼を扱
つたトランシーバ124を切断する。次にモービル電話通
信制御器101はシステムプロセツサ131に通信リンクアイ
ドル状態情報を与えることによつて、通信リンク146
と、接続された到来トランクとの間の接続を断つことを
要求する。

セル式通信インタフエース（CCI）の動作を理解する
ために以下に到来トランクからモービルユニツトへの呼
処理を詳細に説明する。

セル式通信インタフエースの詳細説明 通用通信システム130の呼処理ソフトウエアは、汎用
コンピユータであるシステムプロセツサ131上で走り、
このシステムプロセツサは周期的タスク駆動オペレーテ
イングシステムを用いている。走査タスクは以下の説明
に最つとも関連のある周期的タスクである。セル式通信
インタフエースに使用される走査タスクには２種類あ
り、変化検出タスクと変化処理タスクである。変化検出
タスクは、商用通信システム130のサービス下にあるト
ランク回路（148−149）と電話機回線（152−153）の物
理状態の変化を検出するソフトウエアルーチンである。
変化検出タスクは、物理状態の変化を、変化した対応す
るトランク回路／電話機回線の状態メモリ321−326に記
憶されたシステム状態データを変更することによつて、
報告している。変化処理タスクはこれらの記録された状
態変化に応答して、トランク回録／電話機回線の現在状
態を決定してどのサービズが要求されているかを同定す
る。次に、システムプロセツサ131は変化処理タスクか
ら同定された機能のソフトウエアルーテインに制御を移
す。選択された機能のソフトウエアルーテインによつて
要求されたサービスが与えられると、制御はシステムプ
ロセツサ131のオペレーテイングシステムに戻るのでこ
のオペレーテイングシステムは走査タスクに戻る。

状態メモリ 商用通信システム130のサービス下のすべての回路
（回線およびトランク）の現在状態は、すべての走査タ
スクによつてアクセスされる共通データ領域にある。こ
の共通データ領域は、アドレスが割当てられたトランク
／電話番号に対応したメモリである。このメモリは各ア
ドレスに関連した多数のデータフイールドを有し、各デ
ータフイールドは特定の同定された回路に割当てられた
特性的あるいは物理的属性（たとえば、サービスの種
類、トランクグループ番号等）に対応する。この共通デ
ータ領域は第３図に多数の状態メモリ321−326として示
されており、各状態メモリは商用通信システム130のサ
ービス下のすべての回路のデータフイールドを含んでい
る。このようなデータフイールドは呼処理ソフトウエア
（311−316）の対応する機能コンポーネントの動作に必
要である。状態メモリ321−326のデータは、変化が検出
されサービス要求が処理されると適切な走査タスクによ
つて更新される。

セル式通信インタフエース133が現存の商用通信シス
テムの機能ソフトウエアに及ぼす影響を最小とするため
に、走査タスクの実行順序は、モービルユニツトが商用
通信システム130のサービス下のトランク回路／電話機
回線の前に走査されている。従つて擬似回線走査ソフト
ウエアが回線走査ソフトウエア304とトランク走査ソフ
トウエア303の前に起動される。このようにして、モー
ビルユニツトの作動はシステムプロセツサ131で動作す
るセル式通信インタフエース133によつて処理され、す
べてのモービルユニツト変化処理は、システムプロセツ
サ131の現存の呼処理ソフトウエアがそのルーテインで
ある回線／トランク走査タスクを始める前に、完了して
いる。従つて、システムプロセツサ131の現存の呼処理
ソフトウエアは、呼処理ソフトウエアによつて検出され
た状態変化のみが商用通信システム130のサービス下の
回線およびトランクに関連した状態変化であるので、変
更する必要がない。現存の呼処理ソフトウエアが起動す
る前にモービルユニツトソフトウエアインタフエース13
4によつて特異な特性がマスクされるモービルユニツト
の擬似回線も同様である。同様に、たとえばサービス要
求ソフトウエア211およびサービス要求ソフトウエア311
のような機能ソフトウエアは、モービルユニツトから先
に動作する。

モービルユニツトへの到来トランク呼 前述した商用通信システム130への到来呼に説明を戻
すと、トランク走査ソフトウエア303は、共通キヤリア
公衆電話網のトランク148−149の各々に対してトランク
ビジー／アイドルリード306を走査することによつて、
到来時の存在を検出する。トランク（たとえば148）の
物理状態の変化はトランク走査ソフトウエア303によつ
てサービスソフトウエア311に伝えられ、アクテイヴな
到来トランク148の同定に対応した適切な状態ビツトを
状態メモリにセツトする。このトランク同定情報は“シ
ステム翻訳301"と表示されたメモリ部より得られる。シ
ステム翻訳メモリ301は物理トランク回路と指定された
トランクグループ／電話番号、サービスの種類、装置の
種類との対応を同定するデータを含んでいる。システム
翻訳メモリ301は、モービルユニツトと擬似電話番号と
の対応を同定するすべてのデータをも含んでいる。シス
テム翻訳メモリ301のデータは、新しい電話機が追加さ
れたり現存する電話機時性に変化があるときはいつも、
よく知られた方法によつて商用通信システム管理ユニツ
トによつて入力される。従つて、トランク走査ソフトウ
エア303はシステム翻訳メモリ301をアクセスすることに
より、到来呼に使用する到来トランク回路の種類、トラ
ンクグループとトランクグループに割当てられたサービ
スの種類の同定を行う情報を得る。このデータはトラン
ク走査ソフトウエア303によつて使用され、到来トラン
ク148に対応する状態メモリ321のデータフイールドに入
れられる。

サービス要求ソフトウエア311は周期的に状態メモリ3
21のデータを走査し、呼に使用された到来トランク（14
8）に対して記憶された新しいデータに応じて、状態メ
モリ321に記憶された状態変化情報をトランク動作の状
態テーブル記述と比較し、どのサービスが要求されてい
るのかを決定する。この場合のサービス要求ソフトウエ
ア311は、到来トランク148が共通キヤリア公衆電話網に
よつて捕捉されたことを示す一連の状態変化より成る状
態変化情報を受ける。サービス要求ソフトウエア311は
この情報が商用通信システム130への到来呼であるこ
と、および、到来ダイアル数字を受信することを決定す
る。サービス要求ソフトウエア311は、到来トランク148
のアドレスに対応した状態メモリ325に状態ビツトをセ
ツトすることによつて、数字収集ソフトウエア315にそ
の制御を移して数字が到来トランク148上にダイアル中
であることを示す。オペレーテイングシステムは、すべ
ての機能単位が順次完了するまで、機能単位毎にその制
御を移していく。この到来呼において、数字収集ソフト
ウエア315がオペレーテイングシステムによつて起動さ
れると、数字収集ソフトウエアは状態メモリ325の前述
の変化を検出して、同定された到来トランク148を周期
的に走査し起呼者から送信された数字を収集する。数字
収集ソフトウエア315は全部の数字がダイアルされた時
を決定し、ダイアル番号とダイアル終了インデイケータ
とを状態メモリ321に記憶する。

サービス要求ソフトウエア311がオペレーテイングシ
ステムによつて次の周期的な起動をかけられると、状態
メモリ321に記憶された情報を電話機を呼出すためにト
ランク上にダイアルされた数字として同定することによ
つて、状態メモリ321の変化に応答する。サービス要求
ソフトウエア311は状態メモリ321のビジー状態データフ
イールドを走査してこの呼が終了したか否かを決定す
る。説明の都合上、被呼側電話機がモービルユニツト16
5（状態メモリ321に擬似電話機として記憶されている）
であり、このモービルユニツトはアイドル状態であると
する。サービス要求ソフトウエア311は、次に、状態メ
モリ323に状態ビツトをセツトして被呼モービルユニツ
ト165である擬似電話機にリンギング信号を印加するこ
とを外部動作ソフトウエア313に示すことによつて、呼
終了ソフトウエアを起動する。被呼電話機がモービルユ
ニツトであるので、このモービルユニツトは被呼電話機
に対して擬似回線番号を与えている。従つて、外部動作
ソフトウエア313は状態メモリ323を走査するにあたり、
リンギング信号を、存在していない電話機であるモービ
ルユニツト用擬似電話機に与える。

前述したようにモービルユニツトソフトウエア（211
−216）の走査は、システムプロセツサ131内の標準呼処
理（311−316）走査の前に起こる。従つて、状態メモリ
323は、標準外部動作ソフトウエア313が起動する前に、
モービルユニツト外部動作ソフトウエア213によつて走
査される。モービルユニツト外部動作ソフトウエア213
は状態メモリ323の擬似電話番号のみを走査し、状態メ
モリ323の状態変化を検出し、ただちにこの変化をクリ
アすることによつてこれを外部動作ソフトウエア313に
対してマスクする。モービルユニツト外部動作ソフトウ
エア213は、被呼モービルユニツト165のページングを指
示するモービルユニツトページ要求を発生し、これをモ
ービル電話通信制御器101に送信する。外部動作ソフト
ウエア213のページ要求は、システム翻訳メモリ301にア
クセスして状態メモリ323に記憶されたダイアル番号と
モービルユニツト165の同定との間の対応を得ることに
よつて行なつている。セル式メツセージ取扱いソフトウ
エア201はこの同定を標準ページ要求制御メツセージと
してフオーマツトする。このメツセージはデータ通信イ
ンタフエースユニツト135のメツセージインタフエース2
40に送信される。

データ通信インタフエースユニツト データ通信インタフエースユニツト135の全体構成を
第２図のブロツク図に示す。この回路は、主メモリと通
信チヤネル間のメツセージ送信を行うデータ転送回路で
ある。この種回路は周知のもので、その一例は米国特許
第4,133,030号に開示されている。この米国特許はブロ
ツク転送回路を記載しているがそこに教示される概念は
データ通信インタフエースユニツト135のメツセージ送
信回路に利用できる。データ通信インタフエースユニツ
ト135の動作は、メモリ242に記憶されているソフトウエ
アによつてプログラムされたプロセツサ241によつて制
御される。プロセツサ241は共通バス（CBUS）の受信イ
ンタフエース回路からのメツセージを読むことにより、
セル式メツセージ取扱器201からメツセージインタフエ
ース240に到達するメツセージ、あるいは、モービル電
話通信制御器101からモービルインタフエース243に到達
するメツセージに応答する。このメツセージはプロセツ
サ241によつて、受信インタフエース回路から意図する
被呼者のインタフエース回路に転送される。

ページとページ回答 前述したページ要求メツセージはメツセージインタフ
エース240に記憶される。プロセツサ241はページ要求メ
ツセージをCBUSを介してモービルインタフエース243に
転送し、このモービルインタフエース243はこのメツセ
ージをデータリンク150を介してモービル電話通信制御
器101に転送する。このページ要求メツセージによつ
て、前述したように、モービル電話通信制御器101はモ
ービルユニツト165をページングする。モービルユニツ
ト165がこのページに回答をすると、モービル電話通信
制御器101はモービルユニツト165がベージに回答を行つ
たことを指示するページ回答メツセージを発生し、モー
ビルユニツト165に使用されるセルサイト（110）を同定
する。このページ回答メツセージはモービル電話通信制
御器101によつて、データリンク150を介してデータ通信
インタフエースユニツト135のモービルインタフエース2
43に送信させる。プロセツサ241は受信したこのページ
回答メツセージをCBUSを介してメツセージインタフエー
ス240に転送し、そこでセル式メツセージ取扱器201はこ
の記憶されたページ回答メツセージを取戻す。セル式メ
ツセージ取扱器201はページ回答メツセージをデコード
し受信した情報を擬似電話機状態変化に翻訳する。従つ
て、呼処理はこの到来呼の処理を継続できる。セル式メ
ツセージ取扱器201は、モービルユニツト165の擬似回線
番号アドレスの状態メモリ321に、モービルユニツト165
の使用するセルサイト110の同定ならびにモービルユニ
ツト165によつてページ回答がなされたことを指示する
データを入力する。

モービルユニツトのサービス要求ソフトウエア211は
前述したように標準呼処理のサービス要求ソフトウエア
311の前に起動する。従つて、モービルユニツトのサー
ビス要求ソフトウエア211は状態メモリ321のすべての擬
似電話番号を走査し、状態メモリの変化を検出し、そし
てシステム翻訳メモリ301からの翻訳情報を得る。得ら
れた翻訳情報は、セルサイト同定番号（110）が商用通
信システム130とセルサイト110とを相互接続する通信リ
ンク145,147を同定するトランクグループ番号に変換さ
れたものである。モービルユニツトのサービス要求ソフ
トウエア211はこのトランクグループ番号を用いて、状
態メモリ321のトランクビジー／アイドル状態をチエツ
クしトランクグループのアイドル通信リンクを見つけ
る。次にモービルユニツトのサービス要求ソフトウエア
211は、状態メモリ326にトラツク番号を入力して、トラ
ンクグループのアイドル通信リンクを捕捉することを指
示する。システムプロセツサ131のオペレーテイングシ
ステムが通常のタスクシーケンスである網動作ソフトウ
エア316にくると、網動作ソフトウエア316はこの状態変
化を検出して、周知の方法でセルサイト110の指示され
たトランクグループのアイドル通信リンク146を捕捉す
る。通信リンク146はセルサイト110のトランシーバグル
ープ120のトランシーバＴ（１）（124）に終端する。ト
ランシーバ124はモービルユニツト165の送信ラジオ周波
数に同調させられる。従つて、通信接続は、通信リンク
146を介して商用通信システム130からトランシーバ124
さらにモービルユニツト165に確立されたこととなる。
次に網動作ソフトウエア316は捕捉された通信リンク146
に関連した状態メモリ323に状態ビツトをセツトし、捕
捉された通信リンク146にリンギング信号を印加するこ
とを指示する。

リンギングとリングトリツプ モービルユニツトの外部動作ソフトウエア213は、次
に、オペレーテイングシステムのシーケンス内で起動さ
れ、モービルユニツト165をリンギングする要求をモー
ビル電話通信制御器101に対し発生する。セル式メツセ
ージ取扱器201はモービルユニツトリングメツセージを
フオーマツトし、このメツセージを前述したようにデー
タ通信インタフエースユニツト135を介してモービル電
話通信制御器101に送信する。モービル電話通信制御器1
01は、モービルユニツト165をリンギングするためにセ
ルサイト110のセルサイト制御器121に信号を与えること
によつて、このモービルユニツトリングメツセージに応
答する。セルサイト制御器121は、トランシーバグルー
プ制御器123を起動することによつてこのリングメツセ
ージに応答し、トランシーバグループ制御器はトランシ
ーバ124がモービルユニツト165をリンギングさせる。モ
ービルユニツト165の被呼者がモービルユニツト165をオ
フフツクすることによつてこのリンギング信号に応答す
ると、回答管理信号がモービルユニツト165によつて、
トランシーバ124、トランシーバグループ制御器123を介
してセルサイト制御器121に送信される。この回答管理
信号に応答して、セルサイト制御器121はモービル回答
メツセージをデータリンク142,143を介してモービルユ
ニツト電話通信制御器101に送信する。この回答メツセ
ージは、モービル電話通信制御器101によつて、データ
通信インタフエースユニツト135を介してこのメツセー
ジを待つているセル式メツセージ取扱器201に送られ
る。同時に、モービル電話通信制御器101は、前述した
ように、トランシーバ124を介してモービルユニツト165
から商用通信システム130に接続された捕捉通信リンク1
46への通信接続を確立する。セル式メツセージ取扱器20
1は受信したモービル回答メツセージを状態メモリ変化
に翻訳し、モービルユニツトリンギング回答状態を状態
メモリ321に入力して、交換網接続を到来トランク148か
ら捕捉モービルユニツト通信リンク146へ確立し、か
つ、可聴リングバツクを到来トランク148から取除くこ
とを指示する。オペレーテンイングシステムによつて起
動したモービルユニツトのサービス要求ソフトウエア21
1はこの状態メモリ変化に応答して、可聴リングバツク
を到来トランク148から取除くとともに、交換網132を作
動させて到来トランク148から捕捉モービルユニツト通
信リンク146への通信接続を確立する。サービス要求ソ
フトウエア311は、次に、トランク148と通信リンク146
の両者に対して状態メモリ321を更新して、起呼終了送
話中状態を指示する。

商用通信 以上の説明が商用通信システム130とモービル電話通
信システム100を統合するセル式通信インタフエースの
概要である。到来トランク呼の説明は、モービル電話通
信システム100のメツセージによるシグナリングと、商
用通信システム130の状態メモリによる動作を示してい
る。セル式通信インタフエースによる翻訳は両システム
に大きな変更をくわえる必要をなくしている。なぜなら
ば、モービルユニツトの真の同定は商用通信システム13
0の呼処理ソフトウエアから隠されているからである。
モービルユニツトから電話機回線への呼転送の以下の説
明は、モービルユニツトが商用通信機能をいずれからの
呼に対しても利用できることを示している。

前述したモービルユニツト165への到来トランク呼が
今送話状態であり、モービルユニツト165の被呼者がこ
の呼を電話回線152を用いる電話機（図示せず）の加入
者に転送したいと仮定する。標準商用通信システムでこ
の転送を行うには、被呼者は電話機のフツクスイツチを
単に断続され、ダイアル音を受け、次に第３者の番号を
ダイアルする。商用通信システムは、次に、到来トラン
クが保持されている間に第３者を呼接続に加える。第３
者は被呼者が一度オンフツクするとこの到来トランクに
直接接続される。

転送機能は、被呼者がモービルユニツトの時、本シス
テムにおいて固有の方法で作動する。詳しくは、モービ
ルユニツト165はトランシーバ124、通信リク146および
交換網132を介して到来トランク148に接続される。呼動
作を始めるには、モービルユニツト165の被呼者はフツ
クスイツチを断続する。モービルユニツト165はフツク
スイツチ断続指示をトランシーバ124およびトランシー
バグループ制御器123を介してセルサイト制御器121に送
信する。フツクスイツチ断続指示はセルサイト制御器12
1によつてフツクスイツチ断続メツセージに変換され、
このメツセージはデータリンク142,143を介してモービ
ル電話通信制御器101に送信される。フツクスイツチ断
続メツセージはモービル電話通信制御器101によつてデ
ータリンク150を介してデータ通信インタフエース135の
モービルインタフエース243に送られる。前述したよう
に、プロセツサ241はモービルインタフエース243から受
信したフツクスイツチ断続メツセージをメツセージイン
タフエース240に転送し、これをセル式メツセージ取扱
器201が取戻す。セル式メツセージ取扱器201はフツクス
イツチ断続メツセージをデコードし、これを状態変化に
変換し、この状態変化をモービルユニツト165の擬似電
話番号に対応したアドレスの状態メモリ321に入力す
る。

モービルユニツトのサービス要求ソフトウエア211は
サービス要求ソフトウエア311の前に起動され、状態変
化は擬似電話のアドレス位置に記憶されるので、システ
ムプロセツサ131の呼処理ルーテインはこの状態変化デ
ータにアクセスすることもできず、その時の呼転送要求
に応えることができない。モービルユニツトのサービス
要求ソフトウエア211はオペレーテイングシステムによ
つて起動され、状態メモリのすべての擬似電話番号を走
査してモービルユニツト165のフツクスイツチ断続状態
を検出する。モービルユニツトのサービス要求ソフトウ
エア211はこのフツクスイツチ断続状態を呼転送要求と
認めてオペレーテイングシステムがこの呼の制御を標準
呼転送機能ソフトウエアに移することを要求する。

システムプロセツサ131の標準呼転送処理が、そこ
で、周知の方法でおこなわれ、到来トランク148を保持
して被呼者、この場合通信トランク146からのダイアル
数字を受信する。

呼転送及びダイアリング 標準呼転送の呼処理ルーテインは、到来トランク148
を保持することによつて呼転送動作を始める。このこと
は、網動作ソフトウエア311を用いて到来トランク148を
現在の送話中接続から除去することによつてなされる。
標準呼転送の呼処理ルーチンは、次に、モービルユニツ
ト165にダイアルトーンを与え、ダイアルされたすべて
の数字を収集する。このことは、ダイアルトーン回路
（図示せず）を交換網132のモービルユニツト用物理的
態様（通信リンク146）に接続し、かつ、ダイアル中状
態を状態メモリ325の通信リンク146のアドレス空間に書
込む。数字収集ソフトウエアが次にオペレーテイングシ
ステムによつて起動されると、数字収集ソフトウエアは
このダイアル中状態を検出し周期的に通信リンク146を
走査して、ダイアルされたすべての数字を検出して収集
する。

モービルユニツトの被呼者は、電話機回線152のサー
ビス下にある加入者の電話番号をダイアルする。ダイア
ルされた数字とダイアル終了状態とは、モービルユニツ
ト数字収集ソフトウエア215によつてセル式メツセージ
取扱器201を介して、通信リンク146に割当てられたアド
レス空間の状態メモリに転送される。

数字収集ソフトウエア315は次にオペレーテイングシ
ステムによつて起動されると、状態メモリ325を走査
し、状態変化を検出し、オペレーテイングシステムによ
つて通信リンク146をダイアルされた数字によつて表さ
れる電話回線に接続させるようにする。このことは、可
聴リングバツクトーン回路（図示せず）を通信リンク14
6に接続し、かつ、リング回線状態を状態メモリ323に書
込むサービス要求ソフトウエア311によつて行われる。
網動作ソフトウエア313は次にオペレーテイングシステ
ムによつて起動されると、この状態変化を検出して被呼
電話回線152のリンギングを作動させる。電話回線152の
加入者が回答すると、可聴リングバツクは起呼者（通信
リンク146）から取除かれ、起呼者の電話回線152が周知
の方法で交換網132によつて接続される。転送を終了す
るに当たつて、モービルユニツト165の加入者はオンフ
ツクする。モービルユニツト切断ソフトウエア212がセ
ル式メツセージ取扱器201を介してモービル電話通信制
御器101から“モービルアイドル”メツセージを受信す
ると、オペレーテイングシステムによつて標準呼転送の
呼処理ルーテインの最終部分を行わせる。このルーテイ
ンはもとの被呼者（通信リンク146）を呼接続から除去
し、起呼者（到来トランク148）と電話機回線152とを接
続する。

従つてセル式通信インタフエース133によつて与えら
れる翻訳を除けば、標準呼転送サービスは商用通信シス
テム130の変更しない呼処理ソフトウエアによつて与え
られる。同様に、商用通信システム130の商用通信機能
のすべてをモービル電話通信システム100のサービス下
にあるモービルユニツトに付与することができる。

本発明の一実施例を説明したが、特許請求の範囲を逸
脱することなく、構成上の細かい変形は可能であり想到
されうる。ここに開示されたもののみに限定するもので
なく、上述の記載は本発明の原理の応用例を示したもの
にすぎない。当業者にとつて本発明の精神および範囲か
ら逸脱することなく、種々の変形が可能なことは当然で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の通信システムの全体を示すブロツク
図、第２図および第３図はモービル通信システムと商用
通信システム間のインタフエースの詳細を示すブロツク
図である。 ＜主要部分の符号の説明＞ システムプロセツサ……131 交換網……132 セル式通信インターフエース……133 到来レジスタ……159 モービル電話通信制御器……101 セルサイト……110 セルサイト制御器……121

フロントページの続き (72)発明者 ジョン ロドニー ロスロプ アメリカ合衆国 80501 コロラド，ロ ングモント，コロンビア ドライヴ 3813 (72)発明者 ローマン ロズィニアク アメリカ合衆国 80234 コロラド，ウ エストミンスター，ウエスト ワンハン ドレッド サーティーンス アヴェニュ ー 1642 (72)発明者 ポール ユージェン ミラー アメリカ合衆国 80234 コロラド，ノ ースグレン，リポン 10437 (72)発明者 ロバート ハーマン オルセン アメリカ合衆国 80026 コロラド，ラ ファイエッテ，フィリップス ロード 9723 (72)発明者 チャールズ ハワード パーカー アメリカ合衆国 80234 コロラド，ウ エストミンスター，ウエスト ワンハン ドレッド サーティフィフス プレイス 1412 (72)発明者 エヴァ クリスティン スウォール アメリカ合衆国 80241 コロラド，ソ ーントン，クレイトン コート 13017 (56)参考文献 特開 昭60−158737（ＪＰ，Ａ)

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】商用通信サービスをモービル電話ユニット
   に提供する通信システムであって、 モービル電話通信システムは、モービル電話通信サービ
   スを１台以上のモービル電話ユニットに提供し、商用通
   信システムは、これに接続された通信回線に対して商用
   通信サービスを提供するため、これに記憶された、呼接
   続に関連する電話機作動状態に応動して商用通信システ
   ムの動作を制御するシステムプロセッサを有しており、 １本以上の通信リンクが、データ及び音声通信信号を該
   モービル電話通信システムと該商用通信システムとの間
   で搬送するために、両システム間を互いに接続してお
   り、 さらに該モービル電話通信システムは、該モービル電話
   ユニットのいずれかからの制御メッセージに応動して、
   該モービル電話ユニットと該通信リンクの間の一の通信
   接続を確立し、そして該モービル電話ユニットに接続さ
   れた該通信リンクにおける呼接続状態を示す制御メッセ
   ージを該通信リンクの一つを介して該商用通信システム
   に送るものであり、 セル式通信インタフェース手段が、該モービル電話通信
   システムからの該制御メッセージを、該呼接続に関連す
   る電話機状態作動データに変換するため、該通信リンク
   と該システムプロセッサとの間に接続されており、電話
   機状態作動データは該セル式通信インタフェース手段に
   よって該商用通信システムに書き込まれており、 さらに該システムプロセッサは、電話機状態作動データ
   に応動して該一のモービル電話ユニットに関連する該通
   信リンクに対して商用通信サービスを提供するものであ
   り、 さらに該モービル電話ユニットには該商用通信システム
   において擬似電話番号が割り当てられており、さらに 該電話機状態作動データを電話番号によって記録する、
   該商用通信システム内の手段と、 該制御メッセージを電話機状態作動データへ変換する、
   該セル式通信インタフェース手段内の手段と、 該変換された電話機状態作動データに応動して、該変換
   された電話機状態作動データを、該記録手段の該一のモ
   ービル電話ユニットの擬似電話番号に対応するアドレス
   位置に記録する、該セル式インタフェース手段内の手段
   を有することを特徴とする通信システム。
2. 【請求項２】特許請求の範囲第１項に記載の通信システ
   ムにおいて、 該セル式通信インタフェース手段内において、擬似電話
   番号の電話機呼出データに対応した電話機状態作動デー
   タを該記録手段に書き込む該システムプロセッサに応動
   して、該商用通信システムが該擬似電話機を呼び出さな
   いように該擬似電話番号の電話機状態作動データを変更
   する手段と、 該セル式通信インタフェース手段内において、該変更手
   段に応動して、該擬似電話番号に対応する該モービル電
   話ユニットを呼び出すために、制御信号をモービル電話
   通信システムに送信する手段とを含む通信システム。
3. 【請求項３】特許請求の範囲第１項に記載の通信システ
   ムにおいて、 セル式通信インタフェース手段内において、擬似電話番
   号に対する交換網接続要求に対応する電話機状態作動デ
   ータを該記録手段に書き込む該システムプロセッサに応
   動して、該擬似電話番号に対応するモービル電話ユニッ
   トに接続された通信リンクに対する交換網接続要求に対
   応させるために、該電話機状態作動データを変更する手
   段を有する通信システム。
4. 【請求項４】モービル電話通信サービスを一台以上のモ
   ービルユニットに提供するモービル電話通信システム
   と、商用通信サービスをこれに接続された通信回線に提
   供する商用通信システムと、音声通信を行うために該モ
   ービル電話通信システムと該商用通信システムとを接続
   する通信リンクと、モービルユニットの作動を記述した
   データを該モービル電話通信システムと該商用通信シス
   テムとの間で搬送するためにこれら両システムを接続す
   るデータリンクとを有する通信システムにおいて、商用
   通信サービスをモービルユニットに提供するための方法
   であって、 該商用通信システムにおいて該商用通信システムに接続
   された通信回線の作動を記載したデータを電話番号によ
   って記録する段階と、 該モービルユニットの各々に対して該商用通信システム
   における擬似電話番号を割り当てる段階と、 該通信リンクに接続されたモービルユニットの作動を記
   述したデータを、モービル電話通信システムから該デー
   タリンクを介して商用通信システムに送信する段階と、 該商用通信システムにおいて、該データを、通信リンク
   に接続され、サービスを要求している一台のモービルユ
   ニットに割り当てられた擬似電話番号に関連させた商用
   通信システムの標準電話機サービス要求へ変換する段階
   と、該モービルユニットの作動を記載した変換されたデ
   ータに応動して、該モービルユニットの作動を記載した
   変換されたデータを、該セル式通信インタフェースにお
   いて各モービル電話ユニット擬似電話番号に対応するア
   ドレス位置に記録する段階と、 該一の擬似電話番号を、該サービスを要求しているモー
   ビルユニットが接続される選択された１本の通信リンク
   の同定のために翻訳する段階と、 該商用通信システムに要求された該サービスを、選択さ
   れた通信リンクに接続された、該サービスを要求してい
   るモービルユニットに提供する段階からなる方法。