JP2533969Y2 - 真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器 - Google Patents

真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器

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JP2533969Y2
JP2533969Y2 JP1992031049U JP3104992U JP2533969Y2 JP 2533969 Y2 JP2533969 Y2 JP 2533969Y2 JP 1992031049 U JP1992031049 U JP 1992031049U JP 3104992 U JP3104992 U JP 3104992U JP 2533969 Y2 JP2533969 Y2 JP 2533969Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は真空二重壁構造の金属製
電気貯湯容器に関し、内外二重の金属製容器間に真空断
熱空間を形成した貯湯容器を備え、この貯湯容器の底部
を一重壁にして形成し、この一重底部にヒータを設けた
真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】このような金属製電気貯湯容器は、例え
ば実開昭62−143430号公報で知られている。
【0003】金属製でありながら真空重構造であるこ
とにより保温性能を確保している。
【0004】また、真空二重構造でありながら一重底部
を設けてここにヒータを設け、内容液を熱効率よく加熱
できるようになっている。さらに一重底部は真空二重構
造部の一部を内側に窪ませた凹部構造にて形成し、ヒー
タの外周まわりを真空二重構造部が取り巻くことによっ
てヒータの熱がまわりに逃げ難いようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一重底部を形
成するための外側容器側の底部を内側容器の底部に接続
する構造が、部材および接合箇所の多い複雑なものとな
っている。またヒータは一重底部には内側容器の底部下
面に凸部を形成して単独で位置決めして設けられるの
で、より組立工程が複雑な構成になっている。
【0006】そこで本考案は、このような問題を解消す
ることを課題とし、簡単な構造で位置決め工程および作
業性の向上を図ることができ、かつ熱効率が良く安全性
の高い真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような目
的を達成するため、内側容器と外側容器との双方間に真
空断熱空間を有する真空二重構造の金属製電気貯湯容器
であって、内側容器の底部下面に凹部を形成し、外側容
器の底部開口縁に環状の接続板の端縁を接合して、前記
凹部の内周に外側容器底部から内側容器底部側に延びた
前記環状な接続板を嵌め合わせて接合し、この接続板と
前記凹部とによって形成した収納空間にヒータ有した
ヒータ盤を嵌め合わせ、前記凹部に内容液を注出する注
出路を設けて、この注出路の注入口をこの凹部により形
成される内側容器内側に突出した部下面位置に開口し
ことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明の上記構成によれば、外側容器の底部開
口縁に環状の接続板の端縁を接続して、外側容器の底部
から内側容器の底部側に延びた前記環状な接続板を、内
側容器の底部に形成した凹部に嵌め合わせさえすれば、
接続板の位置決めと、この位置決め状態での接続板の溶
作業が安定して容易に行われるようになり、それと相
俟ってこの接続板の内容器凹部の内周への嵌め合せ寸法
に自由度があるた め、内側容器と外側容器との上部側を
溶接した後に底部の凹部側の嵌め合せ寸法を調整するこ
とで内外二重の容器を構成することができ、内側容器と
外側容器との溶接作業も安定して容易に行うことができ
る。また、ヒータを有したヒータ盤を前記接続板と凹部
とが形成する収納空間に嵌め合わせるだけで、接続板の
案内のもとにヒータ盤を容易に嵌め入れ位置決めできる
ので、簡単な構造でヒータ盤の組み立て精度および作業
性の向上を図ることができる。
【0009】特に、前記凹部はその反対側の面を内容器
内側に突出して、ヒータ盤からの熱は内容器内側への突
出部から加熱されるため、内容器内への熱効率が向上さ
れる。さらに前記凹部に内容液を注出する注出路を設け
て、この注出路の注入口をこの凹部により形成される内
側容器内側に突出した底部下面位置に開口してあるた
め、内容液を注出路より出しきった状態で突出した底部
下面の注出路の注入口より下方位置に未だ内容液が残
り、上記出しきった状態での加熱によるも完全な空炊き
状態とはならず、安全性の高いものとなる。また、ヒー
タを有した凹部に注出路を設けているため、注出管内の
注出液もヒータによって加熱され、初期注出にあっても
内容器内に比し温度差の少ない内容液を注出することが
できる。
【0010】
【実施例】図1〜図4は本発明が適用された電気貯湯容
器の一実施例を示している。
【0011】図1に示すように、真空二重構造の貯湯容
器2を外装ケース3内に収容して器体1を構成してい
る。
【0012】貯湯容器2は外装ケース3の上端に無理嵌
めした合成樹脂製の肩部材4によって上端フランジ2k
が受けられている。
【0013】外装ケース3の下端には、合成樹脂製の底
環7が当てがわれ、この底環7と貯湯容器2の底部とを
図示しない連結金具によって連結し、外装ケース3、貯
湯容器2、肩部材4および底環7の相互を一体化してい
る。
【0014】底環7の開口には、底蓋10が自身に設け
られている複数の爪の嵌め合わせと一箇所のビス止めに
て取り付けられている。
【0015】この底蓋10の下面外周部には、自身に設
けられた複数の爪によって回転座体9が回転可能に嵌め
付けられ、器体1を定置したとき回転座体9上で器体1
を軽く回転させられるようになっている。
【0016】貯湯容器2の底部下面には、底面ヒータ8
a、8bが当てがわれている。この底面ヒータ8a、8
bは湯沸かしヒータと保温ヒータとであり、例えば環状
のマイカ板に線条の底面ヒータ8a、8bのそれぞれを
交互に巻付けてマイカ板間に挟み付け、ケースに収容し
1つのヒータ盤をなすようにしたものである。
【0017】貯湯容器2の底部下には、金具31を利用
して遮熱板32がビス止めされ、この遮熱板32と、底
面ヒータ8a、8bの裏側との間に押さえ35を挟み込
み、これによって底面ヒータ8a、8bを貯湯容器2の
底部下面に押し当てている。
【0018】遮熱板32の一部には、注出ポンプ11が
取り付けられるようになっている。
【0019】底面ヒータ8a、8bの中央の開口には、
内容液の温度を感知する温度センサ33が設けられ、遮
熱壁34によって底面ヒータ8a、8bから熱的に隔絶
され、底面ヒータ8a、8bの熱影響なしに貯湯容器2
の温度を正確に検出できるようにしている。
【0020】底環7には、回路収容ボックス40が下向
きに開口して設けられており、回路収容ボックス40に
収容される回路基板41が、上方からの漏水に対して防
水されている。
【0021】この回路基板41に装備された制御回路4
2は、マイクロコンピュータ43を利用したもので、操
作パネル17下の操作基板18からの出力信号、各種セ
ンサからの検出信号を受けて、沸騰、保温の動作制御を
行うとともに、その動作表示やタイマ設定による表示制
御等を行うようになっている。
【0022】器体1の上端には、肩部材4がなす器体1
の口部61を施蓋する器体蓋6が設けられている。この
口部61の口縁内周部が、テーパ65に形成されるとと
もに、器体蓋6の外板64の外周縁もテーパ面65に形
成されている。
【0023】これらのテーパ面65により、器体蓋6の
閉じ状態での当接面双方が互いに整合し、肩部材4およ
び器体蓋6の外面が当接境界部67にて面一状態とな
る。この器体蓋6は、後部で肩部材4にヒンジピン68
によって開閉可能に枢着されている。この器体蓋6の枢
着は肩部材4に一体形成された軸受け69に対して行
い、器体蓋6の開き状態にてヒンジピン68を軸受け6
9から着脱できるよいうにしている。
【0024】このヒンジピン68の着脱によって器体蓋
6を着脱でき、器体1内の洗浄や、内容液の給排が容易
となる。
【0025】器体蓋6の自由端には、この器体蓋6の裏
板81の上面を進退し器体蓋6を閉じ状態に係止するロ
ック部材71が設けられている。
【0026】このロック部材71は、先端部に係止突起
72が一体形成され、ばね76によりロック部材71を
押圧付勢して先端の係止突起72が肩部材4に開設され
た係合孔70に弾性係合し、肩部材4に対し器体蓋6を
閉じ状態に保つ。
【0027】ロック部材71の後端部73には、操作部
79aを備えたロック解除レバー79のカム部79bが
当接している。このロック部材79は器体蓋6内の軸受
部に対し軸78によって回転自在に枢着されている。
【0028】このロック解除レバー79はロック部材7
1がばね76によって係合位置に進出しているとき、操
作部79aが器体蓋6の上面開口80において器体蓋6
の表面と面一な状態となる。
【0029】器体蓋6の裏板81の下面には、貯湯容器
2の後部を閉じる金属製の内蓋85が当てがわれ、ビス
83にてビス止めされている。内蓋85の外周と裏板8
1との間には、内蓋85の口縁に対向するシールパンキ
ング84が挟持されており、器体蓋6が閉じられると内
蓋85はこのシールパッキング84で貯湯容器2の口縁
に接し、貯湯容器2を閉じる。
【0030】裏板81と内蓋85との間には、図3に示
すように、貯湯容器2内で発生する蒸気を外部に逃がす
蒸気通路87が設けられている。
【0031】この蒸気通路87は内蓋85に貯湯容器2
側への開口86を持ち、器体蓋6の後部側の上面に外部
への開口52を有している。
【0032】開口86にはシール部材88を介して下方
より嵌め付けられた液溜め体90が裏板81にて押さえ
付けられている。
【0033】この液溜め体90は環状で、器体1が転倒
したときに閉じる転倒時止水弁92を収容した弁室91
と、数区分した第1の領域93と、この第1の領域93
のまわりの第2の領域94からなる内容液溜まり室を形
成している。
【0034】弁室91の直ぐ下流側には、器体蓋6の上
部にまで達する広い空間を持った溜り部50が設けられ
ている。この溜り部50は、開口52に連通する下流側
への流出口51を横向きとし、かつ通路断面積を小さく
している。
【0035】またこの流出口51に対し溜り部50の形
状を器体1の前後、左右の方向と、器体蓋6の上面側と
に拡がりを持つようにするなど種々の工夫がなされてい
る。
【0036】これにより、器体1が前後、左右のいずれ
かに転倒して仮想線で示す位置に転倒時止水弁92が移
動したとき、この転倒時止水弁92によっても内容液が
止められずに蒸気通路87を通じて流出しようとすると
き、この流出しようとする内容液を溜り部50に溜め込
み、内容液が溢れでるまで下流側への流出を抑え、また
防止するようにしている。
【0037】また、液溜め体90の第1の領域93およ
び第2の領域94によって内容液の外部への流出が抑制
され、外部に流出するまでに器体1を正常な状態に戻す
時間的な余裕を充分に与えることができる。
【0038】器体蓋6を開ける際は、上面開口80に指
を入れて操作部79aを持ち上げると、ロック解除レバ
ー79が時計方向に回動し、このロック解除レバー79
のカム部79bでロック部材71の後端部73を押圧す
る。
【0039】これにより、ロック部材71が押動し、ば
ね76に抗して後退するため、前記係合孔70と係止突
起72との係合が外れる。
【0040】さらに、操作部79aを上動させると、ロ
ックの解除された器体蓋6が開けられる。なお、操作部
79aから手を離す自然な操作によってばね76がロッ
ク部材71を押圧し、係止突起72を器体蓋6の自由端
部より突出させる。
【0041】一方、器体蓋6を閉じる場合、器体蓋6を
回動すると、肩部材4の口縁内周部62に係止突起72
が挿入されたとき、ばね76の押圧力により突出してロ
ックされる。
【0042】この閉じ状態では、基体蓋6の内面側に設
けられた内蓋85によってロックされる。この閉じ状態
では、器体蓋6の内面側に設けらた内蓋85によって前
記貯湯容器2の口部が閉じられる。このときシールパッ
キング84が内蓋85と貯湯容器2の口部との間をシー
ルする。
【0043】貯湯容器2の底部には、内容液を注出する
注出路12が接続されている。この注出路12は、貯湯
容器2と外装ケース3との間の空間で、肩部材4の前部
に設けられた嘴状突出部5内にまで立ち上がっている。
【0044】この嘴状突出部5は、肩部材4から突出し
ており、下向きの開口には嘴状突出部5の一部を構成す
る通路カバー15が嵌め付けられている。この通路カバ
ー15には、下カバー15aおよび注液ガイド16が一
体成形されており、吐出口19aを器体1の外面にて覆
うとともに、この吐出口19aを下方に臨ませている。
【0045】前記注出路12の貯湯容器2よりも下方に
なった部分には、注出路12に流入する内容液を吐出口
19aに送りだす注出ポンプ11が設けられ、モータに
よって駆動するようにしている。なお、注出路12の立
ち上がり部は、貯湯容器2と同じ液位となるのを利用し
て液量を静電容量やフォトセンサ等を利用して検出する
液量検出部38が設けられている。
【0046】この吐出口19は、弾性を有するシリコン
ゴムからなるもので、中途部に環状のシール部20を一
体形成するとともに、この下部に突状部19bを突設し
ている。
【0047】この吐出管19は、連結管14に接続さ
れ、嘴状突出部5に通路カバー15を装着したとき、注
液ガイド16の内周壁16cに突状部19bが当接す
る。また注液ガイド16の上方開口部16aの端縁に、
シール部20が押圧力を付勢された状態で当接して強固
に保持されている。
【0048】これにより、嘴状突出部5の開口である注
液ガイド16の上方開口部16aおよび下方開口16b
と注出口部である吐出管19の下端との間に生じる環状
隙間Gがシール部20にてシールされる。
【0049】また、吐出管19は下端の終縁の一部にこ
の吐出管19の長さ方向のスリット19cを設けてお
り、内容液が下端から吐出する際にスリット19cの上
端で大気に開放されることから、スプラッシュなく静か
な層流として吐出可能となっている。
【0050】前記嘴状突出部5の上面には、操作パネル
17が設けられ、この操作パネル17には図示しない注
出操作キー、再沸騰・カルキ除去設定キー、タイマ設定
キー、注出ロック・解除キーと液量の表示部等が設けら
れている。
【0051】再沸騰・カルキ除去設定キーと、注出ロッ
ク・解除キーとは、操作される毎の設定モードがロータ
リー式に変化するようにされ、1つのキーにて操作され
るようにしている。
【0052】貯湯容器2の具体的な構造を説明する。図
1〜図4に示すように、内外二重の金属製容器2a、2
b間に真空断熱空間101を有している。この貯湯容器
2の底部下面に、ヒータ設置用の収容空間102を設け
凹部103を形成するととともに、このヒータ設置用
の空間102の天井面部分102aに内側容器2aの底
部2fが外側容器2bの底部2gの開口2cより一重状
態にて露出した貯湯容器2の一重底部2dを形成し、前
記ヒータ設置用の収容空間102に底面ヒータ8a、8
bよりなるヒータ盤を収容して前記一重底部2dに当て
がい、この一重底部2dを介し内容液を加熱するように
している。
【0053】特に、外側容器2bの前記開口2cは外側
容器2bの底部2gから内側容器2aの底部2f側に延
びる上記環状の接続板2hによって形成しており、本実
施例では外側容器2bの底部に形成した開口2eに接
2hの外側容器2b側の端縁を嵌め合わせて接合し
溶接している。そして、外側容器2bの底部に設けた
続板2hは内側容器2aの底部2fに形成した凹部10
3の内周に嵌め合せ寸 法に自由度を持って嵌め合わせ位
置決めすることによって内側容器と外側容器との上部側
を溶接した後に底部の凹部側の嵌め合せ寸法を調整する
ことで内外二重の容器を構成することができる。また、
この接続板2hと凹部103とによって前記ヒータ設置
用の収容空間102が形成されることになり、この収容
空間102に底面ヒータ8a、8bがなすヒータ盤を嵌
め合わせてある。また、前記ヒータ設置用の収容空間1
02をなす凹部103に内容液を注出する注出路12を
設けて、この注出路12の注入口12aを、この凹部1
03により形成される内側容器2a内側に突出した底部
2fの下面位置に開口してある。
【0054】このように上記構成によれば、外側容器2
bの底部開口縁に環状の接続板の端縁を接続して、外側
容器2bの底部から内側容器2aの底部側に延びた前記
環状な接続板2hを、内側容器2aの底部に形成した凹
部103に嵌め合わせさえすれば、接続板2hの位置決
めと、この位置決め状態での接続板2hの溶接作業が安
定して容易に行われるようになり、それと相俟ってこの
接続板2hの内容器凹部103の内周への嵌め合せ寸法
に自由度があるため、内側容器2aと外側容器2bとの
上部側を溶接した後に底部の凹部側の嵌め合せ寸法を調
整することで内外二重の容器を構成することができ、内
側容器2aと外側容器2bとの溶接作業も安定して容易
に行うことができる。また、底面ヒータ8a、8bを有
したヒータ盤を前記接続板2hと凹部103とが形成す
る収納空間に嵌め合わせるだけで、接続板2hの案内の
もとにヒータ盤を容易に嵌め入れ位置決めできるので、
簡単な構造でヒータ盤の組み立て精度および作業性の向
上を図ることができる。
【0055】特に、前記凹部103はその反対側の面を
内容器内側に突出して、ヒータ盤からの熱は内容器内側
への突出部から加熱されるため、内容器内側への熱効率
が向上される。さらに前記凹部103に内容液を注出す
る注出路12を設けて、この注出路12の注入口12a
をこの凹部103により形成される内側容器内側に突出
した底部下面位置に開口してあるため、内容液を注出路
12より出しきった状態で突出した底部下面の注出管の
注入口より下方位置に未だ内容液が残り、上記出しきっ
た状態での加熱によるも完全な空炊き状態とはならず、
安全性の高いも のとなる。また、ヒータ8a、8bを有
した凹部に注出路12を設けているため、注出路内の注
出液もヒータによって加熱され、初期注出にあっても内
容器内に比し温度差の少ない内容液を注出することがで
きる。
【0056】前記接続板2hは内側容器2aよりも熱伝
導が低い低熱伝導部材としてある。
【0057】これにより、貯湯容器2の一重底部2dを
なす内側容器2aの底部2fとこれが外部に露出される
外側容器2bの開口2eとの接続部に設けられた低熱伝
導部材である接続板2hは、貯湯容器2の内側容器2a
がなす一重底部2dに底面ヒータ8a、8bや内容液か
ら受ける熱を、外側容器2bに移行するのを橋渡しする
が、内側容器2aおよび外側容器2bよりも平面方向の
熱伝導が低いものであって、一重底部2dが外側容器2
bに同じ部材にて繋がっている場合に比し、前記一重底
部2dから外側容器2bへの熱の移行を大幅に抑えるこ
とができ、その分だけ内容液の加熱に消費される熱量を
増大することができ、加熱効率および保温効率を向上す
ることができる。
【0058】接続板2hをなす低熱伝導部材は、熱伝導
率が内側容器2aよりも低いものや、厚みが外側容器2
bおよび内側容器2aよりも薄いものとして前記のよう
に一重壁底部2dから外側容器2bに熱が移動するのを
抑制することができるが、本実施例はこれら双方を満足
するようにしてあり熱の移行をさらに抑えることができ
る。
【0059】具体的には、外側容器2bおよび内側容器
2aは0.5mm程度の板厚でニッケルを含まない、た
とえばSUS410や430系のステンレス鋼製とし、
接続板2hとしての低熱伝導部材は板厚が0.2〜0.
3mm程度のニッケルを含む例えばSUS304系のス
テンレス鋼製としてある。このように外側容器2bおよ
び内側容器2aが前記板厚のニッケルを含まないステン
レス鋼であると、真空二重構造の貯湯容器2を安価でし
かも真空二重構造による必要な断熱と強度を満足するこ
とができ、低熱伝導部材が前記板厚のニッケルを含むス
テンレス鋼であると、これが高価であっても使用量がす
くなく全体のコストに余り影響しないで前記一重底部2
dから外側容器2b部への熱の移行を有効に抑えること
ができる。
【0060】接続板2hをなす低熱伝導部材は、外側容
器2bの開口2e部とは図3、図4に符号105にて示
すように溶接、接合され、内側容器2aの底部2fとは
ろう材106にて符号107で示すようにろう接、接合
され、外側容器2bの底部2gの前記開口2eのまわり
の一部に蓋板108をろう材109にて符号110で示
すようにろう接、接合され閉じられた真空処理口111
を有している。 これによって、貯湯容器2の一重底部
2dおよび真空処理口111とが、貯湯容器2を図4に
示すように倒立姿勢にしたとき双方が上向きとなり、前
記ろう接、接合105、110部にこれを行うろう材1
06、109を塗着しあるいは載置して安定させておく
ことができ、この状態の貯湯容器2を真空空間112内
において、真空処理口111を通じた貯湯容器2の外側
容器2bおよび内側容器2a間の真空処理を行い、続い
てこの状態を保ちながら加熱することにより前記ろう材
106、109の溶融を図って後、冷却してろう材10
6、109を個化させ、前記2か所のろう接、接合10
5、110を真空処理工程にて同時に達成することがで
き、貯湯容器2の製造工程が簡略化し、コストを低減す
ることができる。
【0061】蓋板108の裏面には、真空断熱空間10
1を真空処理した後のガス抜きを行うゲッタ121が取
付られている。
【0062】貯湯容器2は図1に仮想線にて示すように
狭口122を有する形態のものとすることもでき、この
ようにすると口部を通じた熱の上方への逃げを自身の断
熱空間101によって有効に防止し、熱効率が格段に向
上する。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、外側容器の底部開口縁
に環状の接続板の端縁を接続して、外側容器の底部から
内側容器の底部側に延びた前記環状な接続板を、内側容
器の底 部に形成した凹部に嵌め合わせさえすれば、接続
板の位置決めと、この位置決め状態での接続板の溶接作
業が安定して容易に行われるようになり、それと相俟っ
てこの接続板の内容器凹部の内周への嵌め合せ寸法に自
由度があるため、内側容器と外側容器との上部側を溶接
した後に底部の凹部側の嵌め合せ寸法を調整することで
内外二重の容器を構成することができ、内側容器と外側
容器との溶接作業も安定して容易に行うことができる。
また、ヒータを有したヒータ盤を前記接続板と凹部とが
形成する収納空間に嵌め合わせるだけで、接続板の案内
のもとにヒータ盤を容易に嵌め入れ位置決めできるの
で、簡単な構造でヒータ盤の組み立て精度および作業性
の向上を図ることができる。
【0064】特に、前記凹部はその反対側の面を内容器
内側に突出して、ヒータ盤からの熱は内容器内への突出
部から加熱されるため、内容器内側への熱効率が向上さ
れ、さらに前記凹部に内容液を注出する注出路を設け
て、この注出路の注入口をこの凹部により形成される内
側容器内側に突出した底部下面位置に開口してあるた
め、内容液を注出路より出しきった状態で突出した底部
下面の注出路の注入口より下方位置に未だ内容液が残っ
ているため、上記出しきった状態での加熱によるも完全
な空炊き状態とはならず、安全性の高いものとなる。ま
た、ヒータを有した凹部に注出路を設けているため、注
出路内の注出液もヒータによって加熱され、初期注出に
あっても内容器内に比し温度差の少ない内容液を注出す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された一実施例としての電気貯湯
容器の断面図である。
【図2】図1の貯湯容器の半部を示す底面図である。
【図3】図1の貯湯容器の底部の断面図である。
【図4】図1の貯湯容器の底部の斜視図である。
【符号の説明】
2 貯湯容器 2a 内側容器 2b 外側容器 2c 開口 2d 一重底部 2e 開口 2f 底部 2g 底部 2h 接続板 8a、8b 底面ヒータ 101 断熱空間 102 ヒータ設置用の空間 102a 天井面 105 溶接、接合 107 ろう接、接合 108 蓋板 110 ろう接、接合

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側容器と外側容器との双方間に真空断
    熱空間を有する真空二重構造の金属製電気貯湯容器であ
    って、 内側容器の底部下面に凹部を形成し、外側容器の底部開
    口縁に環状の接続板の端縁を接合して、前記凹部の内周
    に外側容器底部から内側容器底部側に延びた前記環状な
    接続板を嵌め合わせて接合し、この接続板と前記凹部と
    によって形成した収納空間にヒータ有したヒータ盤を
    嵌め合わせ、前記凹部に内容液を注出する注出路を設け
    て、この注出路の注入口をこの凹部により形成される内
    側容器内側に突出した底部下面位置に開口したことを特
    徴とする真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器。
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