JPH0621544U - 真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器 - Google Patents

真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器

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JPH0621544U
JPH0621544U JP3104992U JP3104992U JPH0621544U JP H0621544 U JPH0621544 U JP H0621544U JP 3104992 U JP3104992 U JP 3104992U JP 3104992 U JP3104992 U JP 3104992U JP H0621544 U JPH0621544 U JP H0621544U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部に露出する底部の一重壁外面にヒータを
設けた真空二重構造の貯湯容器を、構造の複雑化なしに
熱効率を向上する。 【構成】 内外二重壁の金属製容器2a、2b間に真空
断熱空間101を形成した貯湯容器2を備え、この貯湯
容器2の底部を一重壁2dにして形成し、この一重壁2
dにヒータを設けた真空二重壁構造の金属製電気貯湯容
器において、外側容器2bの底部開口と内側容器2aの
底部一重壁2dとの接続部に別の金属製接続壁2hを設
けて、この接続壁2hを内側容器2aよりも熱伝導が低
い低熱伝導部材としたことを特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器に関し、内外二重の金属製容器 間に真空断熱空間を形成した貯湯容器を備え、この貯湯容器の底部を一重壁にし て形成し、この一重壁にヒータを設けた真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器に 関するものである。
【0002】
【従来の技術】
真空二重壁構造の電気貯湯容器は従来、真空二重構造の貯湯容器の底部中央に 開口を形成し、貯湯容器の底部内に液中ヒータを設けてこのヒータのリード線を 前記開口を通じて外部に引出し、外部電源に接続できるようにしたものが提供さ れれている。
【0003】 この形式では、貯湯容器の真空二重構造に影響なく、内容液をこれの中に置か れるいわゆる液中ヒータによって直接加熱できるので加熱効率が格段に優れてい る。
【0004】 しかし液中ヒータは内容液との絶縁や内容液の進入を防止するためのシール構 造が複雑になる上、前記開口部でもシールが必要である。このため貯湯容器がガ ラス製か金属製かと云った別に関係なく構造が複雑で生産製が悪く、コスト高な ものとなっているし、修理にも不便である。
【0005】 一方近時では、真空二重構造を持った金属製の貯湯容器では、貯湯容器の底部 に真空二重構造を持たない一重底部を設け、この一重底部にヒータを外部から当 てがい内容液を一重底部を介し加熱するようにしたものもが提案されている。
【0006】 このものでもヒータは貯湯容器の真空二重構造の影響なしに、内容液を効率よ く加熱することができ、しかも液中ヒータを採用する場合のように、内容液との ヒータまわりや、ヒータと電源との接続のための貯湯容器貫通部での、複雑なシ ール構造やヒータと内容液との絶縁を要しない利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ヒータは貯湯容器の外側にあるので、前記液中ヒータのような加熱効 率は得られない。
【0008】 その上、内容液は一重底部を介し外部と隔絶されているだけであるので、真空 二重構造による断熱を受けることはできず、熱が外側に逃げやすいために熱効率 がどうしても低い。
【0009】 特に、貯湯容器の一重底部は真空二重容器の外側容器に繋がっているので、ヒ ータおよび内容液の熱が、一重底部から貯湯容器の外側容器に伝導されて外部に 放熱し、加熱および保温効率が大幅に低下する結果となっている。
【0010】 この点は、貯湯容器の底部に形成した凹部内にヒータを位置させて、この凹部 内に露出する一重底部に当てがうと云った工夫によっても回避されない。
【0011】 そこで本考案は、貯湯容器の底部に外部からヒータを当てがっている簡単な構 造となる真空二重構造の金属製電気貯湯容器を、安価で簡単な構造のまま加熱お よび保温の熱効率が向上するようにして提供することを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような課題を達成するため、内外二重壁の金属製容器壁間に真 空断熱空間を形成した貯湯容器を備え、この貯湯容器の底部を一重壁に形成して 、この一重壁にヒータを設けた真空二重壁構造の金属製電気貯湯容器において、 前記貯湯容器の底部の一重壁を貯湯容器の内側壁を形成する内側容器にて形成し 、この一重壁と貯湯容器の外側壁を形成する外側容器の底部開口との接続部に別 の金属製接続壁を設けて、この接続壁を内側容器よりも熱伝導性が低い低熱伝導 部材としたこを特徴とするものである。
【0013】 低熱伝導部材は、熱伝導率が内側容器よりも低いものや、厚みが外側容器およ び内側容器よりも薄いもの、あるいはこれら双方を満足するものとすることがで きる。
【0014】 内側容器はニッケルを含まないステンレス鋼製であり、低熱伝導部材はニッケ ルを含むステンレス鋼製であるようにすることもできる。
【0015】 低熱伝導部材は、外側容器の底部開口部とは溶接、接合され、内側容器の底部 とはろう材にてろう接、接合され、外側容器の底部の前記開口のまわりの一部に 蓋板をろう材にてろう接、接合して閉じられた真空処理口を有しているようにす ることができる。
【0016】
【作用】
本発明の上記構成によれば、貯湯容器の底部一重壁をなす内側容器の底部とこ れを外部に露出させる外側容器の底部開口とを接続する接続壁は、貯湯容器底部 の内側容器がなす一重壁にヒータや内容液から受ける熱を、外側容器に移行する のを橋渡しするが、内側容器よりも熱伝導が低い低熱伝導部材であって、一重壁 が外側容器の底部開口に同じ部材にて繋がっている場合に比し、前記一重壁から 外側容器への熱の移行を大幅に抑えることができ、その分だけ内容液の加熱に消 費されるヒータ熱量を増大することができる。
【0017】 低熱伝導部材が、熱伝導率が内側容器よりも低いものや、厚みが外側容器およ び内側容器よりも薄いものであるかすれば、平面方向での熱伝導性が低くなり前 記のように一重壁底部から外側容器に熱が移行して外部に放熱するのを抑制する ことができるし、これら双方を満足すれば熱の移行による逃げをさらに抑えるこ とができる。
【0018】 内側容器がニッケルを含まないステンレス鋼であると、真空二重容器を安価で しかも真空二重構造による必要な断熱と強度を満足し、低熱伝導部材がニッケル を含むステンレス鋼であると、これが高価であっても使用量がすくなく全体のコ ストに余り影響しないで前記底部一重壁から外側容器部への熱の移行を有効に抑 えることができる。
【0019】 低熱伝導部材が、外側容器の底部開口部とは溶接、接合され、内側容器の底部 とはろう材にてろう接、接合され、外側容器の底部の前記開口のまわりの一部に 蓋板をろう材にてろう接、接合して閉じられた真空処理口を有しているようにす ると、貯湯容器を倒立姿勢にしたとき貯湯容器の底部一重壁および真空処理口と が上向きとなり、前記ろう接、接合部にこれを行うろう材を塗着しあるいは載置 して安定させておくことができ、この状態の貯湯容器を真空空間内において、真 空処理口を通じた貯湯容器の外側容器および内側容器間の真空処理を行い、続い てこの状態を保ちながら加熱することにより前記ろう材の溶融を図って後、冷却 してろう材を固化させ、前記2か所のろう接、接合を真空処理工程にて同時に達 成することができる。
【0020】
【実施例】
図1〜図4は本発明が適用された電気貯湯容器の一実施例を示している。
【0021】 図1に示すように、真空二重構造の貯湯容器2を外装ケース3内に収容して器 体1を構成している。
【0022】 貯湯容器2は外装ケース3の上端に無理嵌めした合成樹脂製の肩部材4によっ て上端フランジ2kが受けられている。
【0023】 外装ケース3の下端には、合成樹脂製の底環7が当てがわれ、この底環7と貯 湯容器2の底部とを図示しない連結金具によって連結し、外装ケース3、貯湯容 器2、肩部材4および底環7の相互を一体化している。
【0024】 底環7の開口には、底蓋10が自身に設けられている複数の爪の嵌め合わせと 一箇所のビス止めにて取り付けられている。
【0025】 この底蓋10の下面外周部には、自身に設けられた複数の爪によって回転座体 9が回転可能に嵌め付けられ、器体1を定置したとき回転座体9上で器体1を軽 く回転させられるようになっている。
【0026】 貯湯容器2の底部下面には、底面ヒータ8a、8bが当てがわれている。この 底面ヒータ8a、8bは湯沸かしヒータと保温ヒータとであり、例えば環状のマ イカ板に線条の底面ヒータ8a、8bのそれぞれを交互に巻付けてマイカ板間に 挟み付け、ケースに収容したものである。
【0027】 貯湯容器2の底部下には、金具31を利用して遮熱板32がビス止めされ、こ の遮熱板32と、底面ヒータ8a、8bの裏側との間に押さえ35を挟み込み、 これによって底面ヒータ8a、8bを貯湯容器2の底部下面に押し当てている。
【0028】 遮熱板32の一部には、注出ポンプ11が取り付けられるようになっている。
【0029】 底面ヒータ8a、8bの中央の開口には、内容液の温度を感知する温度センサ 33が設けられ、遮熱壁34によって底面ヒータ8a、8bから熱的に隔絶され 、底面ヒータ8a、8bの熱影響なしに貯湯容器2の温度を正確に検出できるよ うにしている。
【0030】 底環7には、回路収容ボックス40が下向きに開口して設けられており、回路 収容ボックス40に収容される回路基板41が、上方からの漏水に対して防水さ れている。
【0031】 この回路基板41に装備された制御回路42は、マイクロコンピュータ43を 利用したもので、操作パネル17下の操作基板18からの出力信号、各種センサ からの検出信号を受けて、沸騰、保温の動作制御を行うとともに、その動作表示 やタイマ設定による表示制御等を行うようになっている。
【0032】 器体1の上端には、肩部材4がなす器体1の口部61を施蓋する器体蓋6が設 けられている。この口部61の口縁内周部が、テーパ65に形成されるとともに 、器体蓋6の外板64の外周縁もテーパ面65に形成されている。
【0033】 これらのテーパ面65により、器体蓋6の閉じ状態での当接面双方が互いに整 合し、肩部材4および器体蓋6の外面が当接境界部67にて面一状態となる。 この器体蓋6は、後部で肩部材4にヒンジピン68によって開閉可能に枢着され ている。この器体蓋6の枢着は肩部材4に一体形成された軸受け69に対して行 い、器体蓋6の開き状態にてヒンジピン68を軸受け69から着脱できるよいう にしている。
【0034】 このヒンジピン68の着脱によって器体蓋6を着脱でき、器体1内の洗浄や、 内容液の給排が容易となる。
【0035】 器体蓋6の自由端には、この器体蓋6の裏板81の上面を進退し器体蓋6を閉 じ状態に係止するロック部材71が設けられている。
【0036】 このロック部材71は、先端部に係止突起72が一体形成され、ばね76によ りロック部材71を押圧付勢して先端の係止突起72が肩部材4に開設された係 合孔70に弾性係合し、肩部材4に対し器体蓋6を閉じ状態に保つ。
【0037】 ロック部材71の後端部73には、操作部79aを備えたロック解除レバー7 9のカム部79bが当接している。このロック部材79は器体蓋6内の軸受部に 対し軸78によって回転自在に枢着されている。
【0038】 このロック解除レバー79はロック部材71がばね76によって係合位置に進 出しているとき、操作部79aが器体蓋6の上面開口80において器体蓋6の表 面と面一な状態となる。
【0039】 器体蓋6の裏板81の下面には、貯湯容器2の後部を閉じる金属製の内蓋85 が当てがわれ、ビス83にてビス止めされている。内蓋85の外周と裏板81と の間には、内蓋85の口縁に対向するシールパンキング84が挟持されており、 器体蓋6が閉じられると内蓋85はこのシールパッキング84で貯湯容器2の口 縁に接し、貯湯容器2を閉じる。
【0040】 裏板81と内蓋85との間には、図3に示すように、貯湯容器2内で発生する 蒸気を外部に逃がす蒸気通路87が設けられている。
【0041】 この蒸気通路87は内蓋85に貯湯容器2側への開口86を持ち、器体蓋6の 後部側の上面に外部への開口52を有している。
【0042】 開口86にはシール部材88を介して下方より嵌め付けられた液溜め体90が 裏板81にて押さえ付けられている。
【0043】 この液溜め体90は環状で、器体1が転倒したときに閉じる転倒時止水弁92 を収容した弁室91と、数区分した第1の領域93と、この第1の領域93のま わりの第2の領域94からなる内容液溜まり室を形成している。
【0044】 弁室91の直ぐ下流側には、器体蓋6の上部にまで達する広い空間を持った溜 り部50が設けられている。この溜り部50は、開口52に連通する下流側への 流出口51を横向きとし、かつ通路断面積を小さくしている。
【0045】 またこの流出口51に対し溜り部50の形状を器体1の前後、左右の方向と、 器体蓋6の上面側とに拡がりを持つようにするなど種々の工夫がなされている。
【0046】 これにより、器体1が前後、左右のいずれかに転倒して仮想線で示す位置に転 倒時止水弁92が移動したとき、この転倒時止水弁92によっても内容液が止め られずに蒸気通路87を通じて流出しようとするとき、この流出しようとする内 容液を溜り部50に溜め込み、内容液が溢れでるまで下流側への流出を抑え、ま た防止するようにしている。
【0047】 また、液溜め体90の第1の領域93および第2の領域94によって内容液の 外部への流出が抑制され、外部に流出するまでに器体1を正常な状態に戻す時間 的な余裕を充分に与えることができる。
【0048】 器体蓋6を開ける際は、上面開口80に指を入れて操作部79aを持ち上げる と、ロック解除レバー79が時計方向に回動し、このロック解除レバー79のカ ム部79bでロック部材71の後端部73を押圧する。
【0049】 これにより、ロック部材71が押動し、ばね76に抗して後退するため、前記 係合孔70と係止突起72との係合が外れる。
【0050】 さらに、操作部79aを上動させると、ロックの解除された器体蓋6が開けら れる。なお、操作部79aから手を離す自然な操作によってばね76がロック部 材71を押圧し、係止突起72を器体蓋6の自由端部より突出させる。
【0051】 一方、器体蓋6を閉じる場合、器体蓋6を回動すると、肩部材4の口縁内周部 62に係止突起72が挿入されたとき、ばね76の押圧力により突出してロック される。
【0052】 この閉じ状態では、基体蓋6の内面側に設けられた内蓋85によってロックさ れる。この閉じ状態では、器体蓋6の内面側に設けらた内蓋85によって前記貯 湯容器2の口部が閉じられる。このときシールパッキング84が内蓋85と貯湯 容器2の口部との間をシールする。
【0053】 貯湯容器2の底部には、内容液を注出する注出路12が接続されている。この 注出路12は、貯湯容器2と外装ケース3との間の空間で、肩部材4の前部に設 けられた嘴状突出部5内にまで立ち上がっている。
【0054】 この嘴状突出部5は、肩部材4から突出しており、下向きの開口には嘴状突出 部5の一部を構成する通路カバー15が嵌め付けられている。この通路カバー1 5には、下カバー15aおよび注液ガイド16が一体成形されており、吐出口1 9aを器体1の外面にて覆うとともに、この吐出口19aを下方に臨ませている 。
【0055】 前記注出路12の貯湯容器2よりも下方になった部分には、注出路12に流入 する内容液を吐出口19aに送りだす注出ポンプ11が設けられ、モータによっ て駆動するようにしている。なお、注出路12の立ち上がり部は、貯湯容器2と 同じ液位となるのを利用して液量を静電容量やフォトセンサ等を利用して検出す る液量検出部38が設けられている。
【0056】 この吐出口19は、弾性を有するシリコンゴムからなるもので、中途部に環状 のシール部20を一体形成するとともに、この下部に突状部19bを突設してい る。
【0057】 この吐出管19は、連結管14に接続され、嘴状突出部5に通路カバー15を 装着したとき、注液ガイド16の内周壁16cに突状部19bが当接する。また 注液ガイド16の上方開口部16aの端縁に、シール部20が押圧力を付勢され た状態で当接して強固に保持されている。
【0058】 これにより、嘴状突出部5の開口である注液ガイド16の上方開口部16aお よび下方開口16bと注出口部である吐出管19の下端との間に生じる環状隙間 Gがシール部20にてシールされる。
【0059】 また、吐出管19は下端の終縁の一部にこの吐出管19の長さ方向のスリット 19cを設けており、内容液が下端から吐出する際にスリット19cの上端で大 気に開放されることから、スプラッシュなく静かな層流として吐出可能となって いる。
【0060】 前記嘴状突出部5の上面には、操作パネル17が設けられ、この操作パネル1 7には図示しない注出操作キー、再沸騰・カルキ除去設定キー、タイマ設定キー 、注出ロック・解除キーと液量の表示部等が設けられている。
【0061】 再沸騰・カルキ除去設定キーと、注出ロック・解除キーとは、操作される毎の 設定モードがロータリー式に変化するようにされ、1つのキーにて操作されるよ うにしている。
【0062】 貯湯容器2の具体的な構造を説明する。図1〜図4に示すように、内外二重の 金属製容器壁2a、2b間に真空断熱空間101を有している。この貯湯容器2 の底部に、ヒータ設置凹部102を設けるとともに、このヒータ設置凹部102 の少なくとも天井面部分102aに内側容器2aの底部2fが外側容器2bの底 部2gの開口2cより一重状態にて露出した貯湯容器2の一重底部2dを形成し 、前記ヒータ設置凹部102に底面ヒータ8a、8bを収容して前記一重底部2 dに当てがい、この一重底部2dを介し内容液を加熱するようにしている。
【0063】 特に、外側容器2bの前記開口2cを形成するための開口2eと内側容器2a の底部fとの接続部103に別の金属製接続壁2hを設けて、この接続壁2hを および内側容器2aよりも面方向の熱伝導が低い低熱伝導部材としてある。
【0064】 これにより、貯湯容器2の一重底部2dをなす内側容器2aの底部2fとこれ が外部に露出される外側容器2bの開口2eとの接続部に設けられた低熱伝導部 材である接続壁2hは、貯湯容器2の内側容器2aがなす一重底部2dに底面ヒ ータ8a、8bや内容液から受ける熱を、外側容器2bに移行するのを橋渡しす るが、内側容器2aおよび外側容器2bよりも平面方向の熱伝導が低いものであ って、一重底部2dが外側容器2bに同じ部材にて繋がっている場合に比し、前 記一重底部2dから外側容器2bへの熱の移行を大幅に抑えることができ、その 分だけ内容液の加熱に消費される熱量を増大することができ、加熱効率および保 温効率を向上することができる。
【0065】 接続壁2hをなす低熱伝導部材は、熱伝導率が内側容器2aよりも低いものや 、厚みが外側容器2bおよび内側容器2aよりも薄いものとして前記のように一 重壁底部2dから外側容器2bに熱が移動するのを抑制することができるが、本 実施例はこれら双方を満足するようにしてあり熱の移行をさらに抑えることがで きる。
【0066】 具体的には、外側容器2bおよび内側容器2aは0.5mm程度の板厚でニッ ケルを含まない、たとえばSUS410や430系のステンレス鋼製とし、接続 壁2hとしての低熱伝導部材は板厚が0.2〜0.3mm程度のニッケルを含む 例えばSUS304系のステンレス鋼製としてある。このように外側容器2bお よび内側容器2aが前記板厚のニッケルを含まないステンレス鋼であると、真空 二重構造の貯湯容器2を安価でしかも真空二重構造による必要な断熱と強度を満 足することができ、低熱伝導部材が前記板厚のニッケルを含むステンレス鋼であ ると、これが高価であっても使用量がすくなく全体のコストに余り影響しないで 前記一重底部2dから外側容器2b部への熱の移行を有効に抑えることができる 。
【0067】 接続壁2hをなす低熱伝導部材は、外側容器2bの開口2e部とは図3、図4 に符号105にて示すように溶接、接合され、内側容器2aの底部2fとはろう 材106にて符号107で示すようにろう接、接合され、外側容器2bの底部2 gの前記開口2eのまわりの一部に蓋板108をろう材109にて符号110で 示すようにろう接、接合され閉じられた真空処理口111を有している。 これ によって、貯湯容器2の一重底部2dおよび真空処理口111とが、貯湯容器2 を図4に示すように倒立姿勢にしたとき双方が上向きとなり、前記ろう接、接合 105、110部にこれを行うろう材106、109を塗着しあるいは載置して 安定させておくことができ、この状態の貯湯容器2を真空空間112内において 、真空処理口111を通じた貯湯容器2の外側容器2bおよび内側容器2a間の 真空処理を行い、続いてこの状態を保ちながら加熱することにより前記ろう材1 06、109の溶融を図って後、冷却してろう材106、109を個化させ、前 記2か所のろう接、接合105、110を真空処理工程にて同時に達成すること ができ、貯湯容器2の製造工程が簡略化し、コストを低減することができる。
【0068】 蓋板108の裏面には、真空断熱空間101を真空処理した後のガス抜きを行 うゲッタ121が取付られている。
【0069】 貯湯容器2は図1に仮想線にて示すように狭口122を有する形態のものとす ることもでき、このようにすると口部を通じた熱の上方への逃げを自身の断熱空 間101によって有効に防止し、熱効率が格段に向上する。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、貯湯容器の底部一重壁をなす内側容器の底部とこれが外部に 露出される外側容器の底部開口とを接続する接続壁は、貯湯容器の内側容器がな す底部の一重壁にヒータや内容液から受ける熱を、外側容器に移行するのを橋渡 しするが、内側容器よりも熱伝導が低い低熱伝導部材であって、一重壁外側容器 に同じ部材にて繋がっている場合に比し、前記底部一重壁から外側容器への熱の 移行を大幅に抑えることができ、その分だけ内容液の加熱に消費されるヒータ熱 量を増大することができ、熱効率が向上し節電ができる。
【0071】 低熱伝導部材が、内側容器よりも熱伝導率の低いものや、内側容器よりも厚さ が薄いものであるかすれば、平面方向での熱伝導性が低く、前記のように一重壁 底部から外側容器に熱が移行して外部に放熱するのを抑制することができるし、 これら双方を満足すれば熱の移行による逃げをさらに抑えることができ、前記熱 効率の向上を確実に達成することができる。
【0072】 外側容器および内側容器がニッケルを含まないステンレス鋼であると、真空二 重容器を安価でしかも真空二重構造による必要な断熱と強度を満足し、低熱伝導 部材がニッケルを含むステンレス鋼であると、これが高価であっても使用量がす くなく全体のコストに余り影響しないで前記一重壁部から外側容器部への熱の移 行を有効に抑えることができ、コストの上昇を見ないで熱効率の向上をはかるこ とができる。
【0073】 低熱伝導部材が、外側容器の底部開口部とは溶接、接合され、内側容器の底部 とはろう材にてろう接、接合され、外側容器の底部の前記開口のまわりの一部に 蓋板をろう材にてろう接、接合しれ閉じられた真空処理口を有しているようにす ると、貯湯容器を倒立姿勢としたとき、貯湯容器の一重底部および真空処理口と が、貯湯容器を倒立姿勢にしたとき双方が上向きとなり、前記ろう接、接合部に これを行うろう材を塗着しあるいは載置して安定させておくことができ、この状 態の貯湯容器を真空空間内において、真空処理口を通じた貯湯容器の外側容器お よび内側容器間の真空処理を行い、続いてこの状態を保ちながら加熱することに より前記ろう材の溶融を図って後、冷却してろう材を個化させ、前記2か所のろ う接、接合を真空処理工程にて同時に達成することができ、貯湯容器の製造が簡 略化し生産性が向上するので、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された一実施例としての電気貯湯
容器の断面図である。
【図2】図1の貯湯容器の半部を示す底面図である。
【図3】図1の貯湯容器の底部の断面図である。
【図4】図1の貯湯容器の底部の斜視図である。
【符号の説明】
2 貯湯容器 2a 内側容器 2b 外側容器 2c 開口 2d 一重底部 2e 開口 2f 底部 2g 底部 2h 接続壁 8a、8b 底面ヒータ 101 断熱空間 102 ヒータ設置凹部 102a 天井面 105 溶接、接合 107 ろう接、接合 108 蓋板 110 ろう接接合 111 真空処理口

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内外二重壁の金属製容器壁間に真空断熱
    空間を形成した貯湯容器を備え、この貯湯容器の底部を
    一重壁にして形成し、この一重壁にヒータを設けた真空
    二重壁構造の金属製電気貯湯容器において、 前記貯湯容器の底部の一重壁を貯湯容器の内側壁を形成
    する内側容器にて形成し、この一重壁と貯湯容器の外側
    壁を形成する外側容器の底部開口との接続部に別の金属
    製接続壁を設けて、この接続壁を内側容器よりも熱伝導
    性が低い低熱伝導部材としたこを特徴とする真空二重壁
    構造の電気貯湯容器。
  2. 【請求項2】 低熱伝導部材は、熱伝導率が内側容器よ
    りも低いものである請求項1に記載の真空二重壁構造の
    金属製電気貯湯容器。
  3. 【請求項3】 低熱伝導部材は、厚みが内側容器よりも
    薄いものである請求項1、2のいずれかに記載の真空二
    重壁構造の金属製電気貯湯容器。
  4. 【請求項4】 内側容器はニッケルを含まないステンレ
    ス鋼製であり、低熱伝導部材はニッケルを含むステンレ
    ス鋼製である請求項1〜3のいずれかに記載の真空二重
    壁構造の金属製電気貯湯容器。
  5. 【請求項5】 低熱伝導部材は、外側容器の底部開口部
    とは溶接、接合され、内側容器の底部とはろう材にてろ
    う接、接合され、外側容器の底部の前記開口のまわりの
    一部に蓋板をろう材にてろう接、接合して閉じられた真
    空処理口を有している請求項1〜4のいずれかに記載の
    真空二重壁構造の金属製貯湯容器。
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