JP2571737Y2 - 電気貯湯容器 - Google Patents

電気貯湯容器

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JP2571737Y2
JP2571737Y2 JP1991104355U JP10435591U JP2571737Y2 JP 2571737 Y2 JP2571737 Y2 JP 2571737Y2 JP 1991104355 U JP1991104355 U JP 1991104355U JP 10435591 U JP10435591 U JP 10435591U JP 2571737 Y2 JP2571737 Y2 JP 2571737Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電気ポットやその他各
種容器の蓋体と容器本体との構造に係り、特に、蓋体の
施蓋時における開口部との整合性を高め得る電気貯湯容
器に関する。
【0002】
【従来の技術】電気ポット等の電気貯湯容器において
は、器体を構成する外装ケース内に貯湯用の内容器を収
容している。前記外装ケースには、器体の上端の開口を
形成し内容器との口部を接合する肩部材が設けられてい
る。この肩部材の口縁一部には、器体の開口を開閉する
器体蓋の外周一部がヒンジピンを介して枢着されてい
る。
【0003】また、肩部材の器体口部の口縁および前記
器体蓋の外板の外周縁は、それぞれの端縁の端面を偏平
に形成している。これにより、器体蓋の施蓋時に器体口
部の口縁と器体蓋の外板の外周縁とが接合して生じる当
接境界部が面一となり、美観が保たれるものである。
【0004】また、前記器体蓋は、内面側に前記内容器
の口部を閉じる内蓋を設けるとともに、この内蓋の外周
にはシール部材を嵌着しており、内蓋と内容器の口部と
の間をシールして気密性を高めている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
電気貯湯容器によれば、肩部材に器体蓋を施蓋した閉じ
状態において当接境界部は割れ目となるが、図9に示す
ように器体aの口部bの口縁および器体蓋cの外板dの
外周縁eは、対向面の端縁が偏平となっているので、割
れ目から内奥が見える状態となる。このため、割れ目が
明確になることから、目に付き易く美観上好ましいもの
ではなかった。図10に示すように器体aの口部b内に
内嵌めされるものでは、さらに割れ目からゴミが侵入す
る不都合がある。
【0006】また、ヒンジピンに枢着された器体蓋を回
動して施蓋するとき、閉じ角度がズレた状態になってい
ると、平坦な端面どうしでは施蓋時の境界部に不整合が
生じやすい。
【0007】実開平3−84030号公報は、器体蓋が
閉じ状態で肩部材の開口の受け面に当接し、双方の上面
が平坦な面一状態で連続するようにし、器体蓋の内側の
内蓋と器体内の内容器の口部との間にシール部材を設け
たものを開示している。
【0008】このものでも、平坦な端面どうしでは施蓋
時の境界部に不整合が生じやすい。そして、器体蓋が肩
部材の受け面に隙間なく当接することと、双方の表面が
段差なく平坦な面一状態に連続するようになることが、
同時に達成されることは先ず少なく、器体蓋の上面と肩
部材の上面とに段差ができることが多い。このような段
差は、本来なら双方の上面が平坦な面一状態になるとこ
ろにできるので、目立ちやすく不体裁である。
【0009】本考案は、器体蓋の施蓋に際し、確実に適
正閉じ位置に施蓋され、器体蓋の美観を向上させ、隙間
を通じて塵埃等の侵入を防止することのできる電気貯湯
容器を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は上記のような課
題を達成するため、器体の開口を形成する肩部材と、こ
の肩部材の軸受部に枢着されて前記開口を開閉する器体
蓋とを備えた電気貯湯容器において、肩部材の口縁に、
軸受部分を除くほぼ全周に亙って外側から内側に向かっ
て下り勾配に傾斜した環状の傾斜面を形成し、器体蓋の
閉じ状態にて器体蓋の外周縁が肩部材の口縁に対して双
方が互いに対向する対向部分で、器体蓋の外周縁に肩部
材口縁の傾斜面に対応して傾斜する環状の傾斜面を形成
するようにしていることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本考案の上記構成では、器体の上端開口を形成
する肩部材に器体蓋を施蓋すると、器体蓋は肩部材の側
の開口をなす内蓋が内容器の口部を閉じるとともに、シ
ール部材が内蓋と内容器の口部との間をシールする。
【0012】器体蓋の閉じ状態では、器体蓋が肩部材の
口縁の受け面との当接状態で、双方が互いに当接する境
界部にて傾斜面を形成していることによってこの境界部
においては、割れ目が線状になり前記段差は目立たず、
隙間を通じて内部が見えてしまうような外観が不体裁に
なるのを防止することができる。しかも双方が互いに当
接する境界部で傾斜面を形成しているので、隙間を通じ
て塵埃等が侵入しにくいものとなる。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例につき図を参照して詳
細に説明する。
【0014】図1〜図5は本考案に係る電気貯湯容器が
湯沸かし可能でかつ非加圧タイプの電動ポンプにより内
容液を注出する電気ポットに適用される場合を示してい
る。
【0015】図1に示すように、内容器2を外装ケース
3内に収容して器体1を構成している。内容器2は外装
ケース3の上端に無理嵌めした合成樹脂製の肩部材4に
よって上端フランジが受けられている。
【0016】前記外装ケース3の下端には、合成樹脂製
の底環7が当てがわれ、この底環7と内容器2の底部と
を図示しない連結金具によって連結し、外装ケース3、
内容器2および底環7の相互を一体化している。底環7
の開口には、底蓋10が自身に設けられている複数の爪
の嵌め合わせと一箇所のビス止めにて取付けられてい
る。この底蓋10の下面外周部には、それに設けられた
複数の爪によって回転座体9が回転可能に嵌め付けら
れ、器体1を定置したとき回転座体9上で器体1を回転
させられるようになっている。
【0017】前記内容器2の底部には、内容液を注出す
る注出路12が接続されている。この注出路12には、
内容器2と外装ケース3との間の空間で、肩部材4の前
部に設けられた嘴状突出部5内にまで立ち上がってい
る。
【0018】この嘴状突出部5は、肩部材4から突出し
ており、開口5aには嘴状突出部5の一部を構成する通
路カバー15が嵌着されている。この通路カバー15に
は、下カバー15aおよび注液ガイド16が一体成形さ
れており、吐出口19aを器体1の外面にて覆うととも
に、この吐出口19aを開口5aより下方に臨ませてい
る。
【0019】嘴状突出部5の上面には、操作パネル17
が設けられており、この操作パネル17の下部側に電気
装備部18を内蔵している。操作パネル17は、注出操
作キー、再沸騰・カルキ除去設定キー、タイマ設定キー
とともに表示部を備えている。電気装備部18は、前記
各種キーのスイッチ部、表示部のランプおよび回路基板
等からなるもので、キー操作による操作信号が後述の制
御回路42に与えられるとともに、この制御回路42か
らの出力信号が導かれるようになっている。
【0020】前記注出路12の内容器2よりも下になっ
た部分には、注出路12に流入する内容液を吐出口19
aに送り出す注出ポンプ11が設けられ、モータによっ
て駆動するようにしている。なお、注出路12の立ち上
がり部は、図示省略しているが、内容器2と同じ液位と
なるのを利用して液量を静電容量方式やフォトセンサ方
式で検出する液量検出部が設けられている。
【0021】前記注出路12の屈曲部のすぐ上流側に
は、転倒時止水弁13が設けられ、この転倒時止水弁1
3の上面に連結管14が接続されている。また、この連
結管14には、注出路12の注出口部である下向きに曲
がった吐出管19が連結されている。
【0022】この吐出管19は、弾性を有するシリコン
ゴムからなるもので、図2に示すように、中途部に環状
のシール部20を一体形成するとともに、この下部に突
状部19bを突設している。この吐出管19は、連結管
14に接続され、嘴状突出部5に通路カバー15を装着
したとき、注液ガイド16の内周壁16cに突状部19
bが当接する。また、注液ガイド16の上方開口部16
aの端縁に、シール部20が押圧力を付勢された状態で
当接して強固に保持される。これにより、嘴状突出部5
の開口である注液ガイド16の下方開口部16bと注出
口部である吐出管19の下端との間に生じる環状隙間が
シール部20にてシールされる。
【0023】また、吐出管19は、下端の周縁の一部に
この吐出管19の長さ方向のスリット19cを設けてお
り、内容液が下端から吐出する際にスリット19cの上
端で大気に開放されることから、スプラッシュなく静か
な層流として吐出可能となっている。
【0024】前記内容器2の底部下面には、底面ヒータ
8a,8bが当てがわれている。この底面ヒータ8a,
8bは湯沸かしヒータと保温ヒータとであり、環状のマ
イカ板に線条の底面ヒータ8a,8bのそれぞれを交互
に巻付けてマイカ板間に挟み付け、ケースに収容したも
のである。
【0025】内容器2の底部下には、金具31を利用し
て遮熱板32がビス止めされ、この遮熱板32と、底面
ヒータ8a,8bの裏側との間に押さえ35を挟み込
み、これによって底面ヒータ8a,8bを内容器2の底
部下面に押し当てている。遮熱板32の一部には、前記
注出ポンプ11が取付けられるようになっている。
【0026】底面ヒータ8a,8bの中央の透孔には、
内容液の温度を感知する温度センサ33が設けられ、遮
熱壁34によって底面ヒータ8a,8bから熱的に隔絶
され、底面ヒータ8a,8bの熱影響なしに内容器2の
温度を正確に検出できるようにしている。
【0027】前記底環7には、回路収容ボックス40が
下向きに開口して設けられており、回路収容ボックス4
0に収容される回路基板41が、上方からの漏水に対し
て防水されている。この回路基板41に装備された制御
回路42は、マイクロコンピュータ43を利用したもの
で、前記電気装備部18からの出力信号、各種センサよ
りの検出信号を受けて沸騰、保温の動作制御を行うとと
もに、その動作表示やタイマ設定による表示制御等を行
うようになっている。
【0028】前記器体1の上端には、肩部材4がなす器
体1の開口61を施蓋する器体蓋6が設けられている。
この器体蓋6は、図3に示す如くその後部で肩部材4に
開閉可能に軸受部により枢着されている。この軸受部
は、器体蓋6の後部に設けたヒンジピン68を肩部材4
に設けた軸受部材69に着脱自在に嵌め合わせることに
より構成し、この軸受部材69に対しヒンジピン68を
着脱することによって器体蓋6を着脱でき、前記器体1
内の洗浄や、内容液の給排が容易となる。
【0029】図1、図2および図4に示すように、肩部
材4がなす器体1の開口61の口縁62が、軸受部分を
除くほぼ全周に亙って外側から内側に向かって下り勾配
に傾斜した環状の傾斜面63にて形成されている。
【0030】従来では、器体蓋6を回動して施蓋すると
き、器体蓋6の軸受部分は、一端支持のために閉じ角度
がズレ易いものであるが、閉じ状態で位置ズレが生じる
と、従来例のように偏平な端面では施蓋時の境界部67
に生じる不整合を修成しがたい場合がある。実施例では
器体蓋6の外板64の外周縁65も肩部材4がなす口縁
62の傾斜面63に、双方が互いに対向する対向部分で
軸受部分を除くほぼ全周に亙って傾斜面63と対応して
傾斜する環状の傾斜面66に形成されているため、前記
器体蓋6が施蓋される際に、肩部材4の傾斜面63に沿
って案内を受けやすく傾斜面63と傾斜面66同士の摺
接により相互に嵌り合って整合するので、ズレが修正さ
れて確実に適正閉じ位置に施蓋される。
【0031】さらに、器体蓋6が肩部材4の開口61に
施蓋された閉じ状態では肩部材4の口縁62の傾斜面6
3に沿って案内されて、器体蓋6がなす外周縁65の傾
斜面66と肩部材4がなす口縁の傾斜面63とが相互に
嵌り合うので、この嵌り合部においては、相互に傾斜面
を形成することにより割れ目が線状になり、段差が目立
たず隙間を通じて内部が見えてしまうような外観が不体
裁になるのを防止することができ、しかも隙間を通じて
塵埃が侵入しにくいものになる。
【0032】器体蓋6の自由端部には、この器体蓋6の
裏板81の上面82を進退し器体蓋6を閉じ状態に係止
するロック部材71が設けられている。このロック部材
71は、先端部に係止突起72が一体形成され、後端部
73に摺接面73aを設けている。このロック部材71
には、係合部74を設けており、この係合部74と裏板
81の上面82に突設された係合突部75との間にばね
76が介設されている。このばね76によりロック部材
71を押圧付勢して係止突起72が肩部材4に開設され
た係合孔70に弾性係合し、肩部材4に対し器体蓋6を
閉じ状態に保つ構成になっている。
【0033】前記ロック部材71の後端部73の摺接面
73aには、操作部79bを備えたロック解除レバー7
9の摺接面79aが当接している。このロック解除レバ
ー79は、器体蓋6内の軸受77に対し軸78によって
回動自在に枢着されている。
【0034】また、このロック解除レバー79は、前記
ロック部材71がばね76により前記係合位置に進出し
ているとき、操作部79bが器体蓋6の上面開口80に
おいて器体蓋6の表面と面一な状態となる。
【0035】前記器体蓋6の裏板81の下面には、内容
器2の後部を閉じる金属製の内蓋85が当てがわれ、ビ
ス83にてビス止めされている。内蓋85の外周と裏板
81との間には、内容器2の口縁60に対向するシール
部材としてのシールパッキング84が挟持されており、
器体蓋6が閉じられると内蓋85はこのシールパッキン
グ84で内容器2の口縁60に接し、内容器2を閉じ
る。特に、前記器体蓋6の受け面63への当接によって
内蓋85の内容器2口部の閉じ位置に蓋構造部材の成形
誤差や組み立ておよび組付けの誤差が影響するが、前記
シールパッキング84の弾性によってこれを吸収するの
で内容器2の口部を内蓋85によって十分なシールのも
とに閉じることができる。
【0036】裏板81と内蓋85との間には、図3に示
すように、内容器2内で発生する蒸気を外部に逃がす蒸
気通路87が設けられている。この蒸気通路87は、内
蓋85に内容器2側への開口86を持ち、器体蓋6の後
部側の上面に外部への開口52を有している。前記開口
86には、シール部材88を介して下方より嵌め付けら
れた環状の液溜め体90が裏板81にて押さえ付けられ
ている。この液溜め体90は、図1、図3および図5に
示しており、器体1が転倒したときに閉じる転倒時止水
弁92を収納した弁室91と、6区分した第1の領域9
3およびこの周囲の第2の領域94からなる内容液溜り
室を形成している。90aは弁室91、第1の領域93
および第2の領域94と前記蒸気通路87とを連通させ
る細孔である。
【0037】前記弁室91の直ぐ下流側には、器体蓋6
の上部にまで達する広い空間を持った溜り部50が設け
られている。この溜り部50は、開口52に連通する下
流側への流出口51を横向きとし、かつその通路断面積
を小さくしている。また、この流出口51に対し溜り部
50の形状を器体1の前後、左右の方向と、器体蓋6の
上面側とに拡がりを持つようにするなど種々の工夫がな
されている。
【0038】これにより、器体蓋6の開口52は、内蓋
85の開口86の直上とならないので、沸騰により弁室
91を通過した蒸気が溜り部50を迂回して流出速度が
下げられ、開口52より外方に放出される。このため、
従来のように器体蓋の開口が内蓋の開口の直上となって
いる場合、蒸気の冷却により器体蓋の開口部に生じてい
た結露による水滴が吹き飛ばされて電気ポットの周囲に
放散されるといった問題がなくなる。また、流出口51
が横向きとなっているため、外気との自然対流が生じ難
く保温効果が高められる利点もある。
【0039】ところで、器体1が前後、左右の何れかに
転倒して仮想線に示す位置に前記転倒時止水弁92が移
動したとき、この転倒時止水弁92によっても内容液が
止められずに蒸気通路87を通じて流出しようとすると
き、この流出しようとする内容液を溜り部50に溜め込
み、内容液が溢れ出るまで下流側への流出を抑え、また
防止するようにしている。また、液溜め体90の第1の
領域93および第2の領域94によって内容液の外部へ
の流出が抑制され、外部に流出するまでに器体1を正常
な状態に戻す時間的な余裕を充分に与えることができ
る。
【0040】しかして、上記器体蓋6を開ける際は、上
面開口80に指を入れて操作部79bを持ち上げると、
ロック解除レバー79が時計方向に回動し、その摺接面
79aでロック部材71の摺接面73aを押圧する。こ
れにより、ロック部材71が押動し、ばね76に抗して
後退するため、前記係合孔70と係止突起72との係合
が外れる。さらに、操作部79bを上動させると、ロッ
クの解除された器体蓋6が開けられる。なお、操作部7
9bから手を離す自然な操作によってばね76がロック
部材71を押圧し、係止突起72を器体蓋6の自由端部
より突出させる。
【0041】一方、器体蓋6を閉じる場合、器体蓋6を
回動すると、肩部材4の口縁内周部62に係止突起72
が摺接してロック部材71が若干後退し、係合孔70に
係止突起72が挿入されたとき、ばね76の押圧力によ
り突出してロックされる。この閉じ状態では、器体蓋6
の内面側に設けられた内蓋85によって前記内容器2の
口部が閉じられる。このとき、シールパッキング84が
内蓋85と内容器2の口部との間をシールする。
【0042】この器体蓋6の閉じ状態では、器体1の肩
部材4の口縁内周部62に形成された受け面63と器体
蓋6の外板64の外周縁65が当接して、双方が互いに
当接する境界部で、図8に拡大して示すように、傾斜面
63,66を形成するようにしている。
【0043】さらに、器体蓋6が肩部材4の開口61に
施蓋された閉じ状態では肩部材4の口縁62の傾斜面6
3に沿って案内されて、器体蓋6がなす外周縁65の傾
斜面66と肩部材4がなす口縁の傾斜面63とが相互に
嵌り合うので、この嵌り合部においては、相互に傾斜面
を形成することにより割れ目が線状になり、段差が目立
たず隙間を通じて内部が見えてしまうような外観が不体
裁になるのを防止することができ、しかも隙間を通じて
塵埃が侵入しにくいものになる。
【0044】従来では、器体蓋6を回動して施蓋すると
き、器体蓋6の軸受部分は一端支持のために閉じ角度が
ズレ易いものであるが、閉じ状態で位置ズレが生じる
と、従来例のように偏平な端面では施蓋時の境界部67
に生じる不整合を修正しがたい場合がある。器体1側の
傾斜面63に器体蓋6の傾斜面66が当接すると、この
当接面双方が傾斜面63,66同士の摺接により互いに
整合するので、ズレが修正されて適正閉じ位置に施蓋さ
れる。
【0045】よって、シールパッキング84に設けた口
縁60における閉じ位置が適正になり、シールが確実に
なされる。また、シールパッキング84に無理な負担が
加えられないからシールめくれが生じるといったことが
なくなる。
【0046】また、シールが適正になされるので、塵埃
の侵入や内溶液が漏出するといった問題も防止される。
【0047】図6、図7は本考案の第2の実施例を示し
ている。
【0048】本実施例の電気貯湯容器は、上記実施例と
基本的構成が略同一であり、中空円盤状に形成した液溜
め体95を器体蓋6の溜り部55に嵌め付け、この溜り
部55の近傍に予備溜り部100を設けている。液溜め
体95は、中央の弁室96に転倒時止水弁97を収納
し、弁室96の外周に内容液溜り室を形成している。ま
た、この液溜め体95は、外方に突出した下端周縁部9
9の下面に突状のシール部材99aを一体形成してい
る。これにより、溜り部55に液溜め体95を嵌め付け
ると、裏板81の下端縁に下端周縁部99の上面が当接
し、内蓋85にて覆うとシール部材99aに内蓋85の
上面が当接する。すると、裏板81と内蓋85との間に
液溜め体95の下端周縁部99が挟みつけられ、シール
部材99aのシールにより防水がなされるので、図1、
図3に示す上記実施例に必要であった環状のシール部材
88が不要となる。よって、部品点数および組立工数が
減少するとともに、製作費も低廉となる。
【0049】なお、前記予備溜り部100は、裏板81
に凹設した凹所であって、内蓋85にて裏板81を覆う
ことにより形成される。この予備溜り部100により、
内容液の貯水量が増大するから、内容液が溜り部55に
溜め込まれた後、溢れ出るときに裏板81と内蓋85と
の間に生じる間隙より予備溜り部100に回り込んでく
る内容液を溜めることができる。このため、外部への流
出が抑制され、外部に流出するまでに器体1を正常な状
態に戻す時間的な余裕を充分に与えることができる。
【0050】なお、上記実施例においては、非加圧タイ
プの電動ポンプにより内容液を注出する電気ポットにつ
いて説明したが、器体の上部に設けた操作部を押圧操作
することにより、内容器からの内容液を器体の上部から
下向きに注出させる加圧タイプの貯湯容器にも適用する
ことができる。この種の貯湯容器は、シール部材を設け
た部位における閉じ位置が不適正であると、シール性が
低下するためにエア漏れが生じて内容液を注出できない
という不具合があったが、本考案は、常時適正位置に器
体蓋6を施蓋させることができるので、シールが確実に
なされるため、エア漏れによる注出不能が発生するとい
った問題が回避される。
【0051】
【考案の効果】本考案によれば、従来では、器体蓋6を
回動して施蓋するとき、器体蓋6の軸受部分は、一端支
持のために閉じ角度がズレ易いものであるが、閉じ状態
で位置ズレが生じると、従来例のように偏平な端面では
施蓋時の境界部67に生じる不整合を集成しがたい場合
がある。しかしながら、器体蓋6の外板64の外周縁6
5も肩部材4がなす口縁62の傾斜面63に、双方が互
いに対向する対向部分で軸受部分を除くほぼ全周に亙っ
て傾斜面63と対応して傾斜する環状の傾斜面66に形
成されているため、前記器体蓋6が施蓋される際に、肩
部材4の傾斜面63に沿って案内を受けやすく傾斜面6
3と傾斜面66同士の摺接により相互に嵌り合って整合
するので、ズレが修正されて確実に適正閉じ位置に施蓋
される。さらに、器体蓋6が肩部材4の開口61に施蓋
された閉じ状態では肩部材4の口縁62の傾斜面63に
沿って案内されて、器体蓋6がなす外周縁65の傾斜面
66と肩部材4がなす口縁の傾斜面63とが相互に嵌り
合うので、この嵌り合部においては、相互に傾斜面を形
成することにより割れ目が線状になり、段差が目立たず
隙間を通じて内部が見えてしまうような外観が不体裁に
なるのを防止することができ、しかも隙間を通じて塵埃
が侵入しにくいものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す電気ポットの縦断面図で
ある。
【図2】図1の電気ポットの一部を示す断面図である。
【図3】図1の電気ポットの一部を示す断面図である。
【図4】電気ポットの肩部材および器体蓋を示す斜視図
である。
【図5】器体蓋の裏面構造を示す斜視図である。
【図6】本考案の第2の実施例を示す器体蓋の断面図で
ある。
【図7】図1の器体蓋のシール部を示す拡大断面図であ
る。
【図8】本考案の各実施例に共通した器体の口部および
器体蓋との当接境界部を示す断面図である。
【図9】従来例の器体の口部と器体蓋との当接境界部を
示す断面図である。
【図10】今1つの従来例の器体の口部と器体蓋との当
接境界部を示す断面図である。
【符号の説明】 1 器体 2 内容器 3 外装ケース 4 肩部材 6 器体蓋 62 口縁内周部 63 受け面 64 外板 65 外周縁 67 当接境界部 84 シール部材 85 内蓋

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 器体の開口を形成する肩部材と、この肩
    部材の軸受部に枢着されて前記開口を開閉する器体蓋と
    を備えた電気貯湯容器において、 肩部材の口縁に、軸受部分を除くほぼ全周に亙って外側
    から内側に向かって下り勾配に傾斜した環状の傾斜面を
    形成し、 器体蓋の閉じ状態にて器体蓋の外周縁が肩部材の口縁に
    対して双方が互いに対向する対向部分で、器体蓋の外周
    縁に肩部材口縁の傾斜面に対応して傾斜する環状の傾斜
    面を形成するようにしていることを特徴とする電気貯湯
    容器。
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