JP2533767B2 - 加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JP2533767B2 JP62039838A JP3983887A JP2533767B2 JP 2533767 B2 JP2533767 B2 JP 2533767B2 JP 62039838 A JP62039838 A JP 62039838A JP 3983887 A JP3983887 A JP 3983887A JP 2533767 B2 JP2533767 B2 JP 2533767B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物
に関し、特に硬化により、靭性(タフネス)に優れたシ
リコーンゴムを与えるオルガノポリシロキサン組成物に
関する。
[従来の技術] シリコームゴムは広い温度範囲で優れた特性を有する
ゴム弾性体としての性質を有るので、電線被覆材、キー
ボード、ガスケット、パッキン、医療用チューブなどに
広く使用されている。ところが一般にシリコーンゴムは
他の有機系ゴムに比べて靭性(タフネス)に劣るという
欠点があった。そのため、この欠点を改良した種々の方
法が提案されている。その一つは、シリコーンゴムの引
裂き強さを高める試みであり、例えば、ビニル基含有量
の低い高分子オルガノポリシロキサンとビニル基含有量
の高い低分子量オルガノポリシロキサンとシリカ微粉末
を主成分とするシリコーンゴム組成物を有機過酸化物で
硬化し、その架橋密度を極在化したシリコーンゴム(特
公昭48−10633号公報参照)、高分子量のビニル基含有
オルガノポリシロキサン混合物とオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンとシリカ微粉末を主成分とするシリコ
ーンゴム組成物を有機過酸化物で硬化したシリコーンゴ
ム(特開昭56−41252号公報参照)が提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] ところが、上記の方法によって得られたシリコーンゴ
ムは、機械的性質としての引裂き強さそのものの測定値
は高いが、モジュラスが低く柔かいものであって、例え
ば人間の爪によっても傷つき切断される程度のものであ
り、とても靭性(タフネス)に優れたシリコーンゴムと
は云えないものであった。
そこで本発明者らは、かかる従来技術の欠点を改良す
べく研究した結果、高モジュラスであり、高引裂き強さ
を有する靭性に優れたシリコーンゴムが得られない主原
因は、シリコーンゴム組成物を混合する段階でその主成
分であるオルガノポリシロキサン生ゴムの分子鎖が著し
く切断され、最終混合物中のオルガノポリシロキサン生
ゴムの分子量が、混合前のオルガノポリシロキサン生ゴ
ムの分子量に比べて著しく低くなっているからであり、
またこの分子鎖の切断は混合方法を工夫すればある程度
防止できることおよび特定のオルガノポリシロキサン生
ゴムを使用すれば高モジュラスであり、高引裂き強さを
有する靭性に優れたシリコーンゴムが得られることを見
出し本発明に到達した。
本発明の目的は加熱硬化後に高モジュラスであり高引
裂き強さを有する靭性(タフネス)に優れたシリコーン
ゴムを与えるオルガノポリシロキサン組成物を提供する
にある。
[問題点を解決するための手段とその作用] 上記した目的は、 (A)一般式 R1 3SiO[R2 2SiO]nR1 3 (式中、R1は置換もしくは非置換の一価炭化水素基また
は水酸基であり、R2は置換もしくは非置換の一価炭化水
素基である。)で表わされ、0.01〜2.0重量%のビニル
基を有する重量平均分子量60万以上のオルガノポリシロ
キサン生ゴム100重量部と(B)シリカ微粉末30〜100重
量部を、(E)末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシ
ロキサン可塑剤および/または前記(B)成分の酸強度
を低下させ得る塩基性化合物の存在下に加熱混合してな
るベースコンパウンドであって、加熱混合後の(A)成
分の重量平均分子量が50万以上であり、かつ、その分散
指数が1.3〜3.0の範囲内にあることを特徴とするベース
コンパウンドを造り、該ベースコンパウンドに(C)1
分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有
するオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.1〜10重
量部、および(D)白金系化合物触媒量を添加混合して
なる加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物である。
これを説明すると、(A)成分は本発明を特徴づける
成分であり(D)成分の触媒作用により(B)成分と付
加反応して硬化してシリコーンゴムの骨格を形成するも
のである。このような(A)成分は、上式中、R1がメチ
ル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;シクロ
ヘキシル基などのシクロアルキル基;β−フェニルエチ
ル基などのアラルキル基;フェニル基などのアリール基
およびこれらの基の水素原子をシアノ基等で置換したも
ので例示される置換もしくは非置換の一価炭化水素基ま
たは水酸基であって、R2がこのR1と同様な置換もしくは
非置換の一価炭化水素であり、かつ、(A)成分中のビ
ニル基含有量が0.01〜2.0重量%である。ここでビニル
基含有量が0.01重量%未満ではシリコーンゴム全体の架
橋密度が低くなりすぎてその機械的強度が低下するので
好ましくない。また、2.0重量%を越えると架橋密度が
高くなりすぎて同様に機械的強度、特に引張伸びが低下
するので好ましくない。
本発明においては、このような(A)成分のオルガノ
ポリシロキサン生ゴムの分子量が重要である。すなわ
ち、(A)成分と(B)成分を混合する前においてはオ
ルガノポリシロキサン生ゴムの分子量は重量平均分子量
として60万以上であって、(A)成分と(B)成分を混
合した後においてはその分子量は重量平均分子量として
50万以上であり、かつ、その分散指数(重量平均分子量
/数平均分子量)が1.3〜3.0の範囲にあることを必須と
する。これは(A)成分と(B)成分混合前の重量平均
分子量が60万未満になると(B)成分のシリカ微粉末を
混合する工程において、混合時の剪断力とシリカ表面の
酸点の相乗効果によってオルガノポリシロキサン生ゴム
の分子鎖が切断され、加熱混合後のオルガノポリシロキ
サン生ゴムの分子量が低下し、重量平均分子量として50
万以上のものにならないことがあるからである。かかる
オルガノポリシロキサン生ゴムの分子鎖切断を抑制する
方法としては、当業界で通常使用されている可塑剤と称
する末端に水酸基を有する低分子量オルガノポリシロキ
サンを添加してシリカ表面の酸点をマスキング方法のと
っても良いが、その効果はそれ程期待できず、特に本発
明の目的に一つである高モジュラス特性を得るために
は、多量の可塑性を使用することは分子鎖切断抑制には
効果がある同時にモジュラスを低下させてしまう欠点を
有しているため、混合もしくは配合前に重量平均分子量
60万以上の高分子量を持った生ゴムを使用することは特
に有効である。また、(A)成分と(B)成分混合後の
重量平均分子量が50万未満となると、オルガノポリシロ
キサン生ゴムの分子鎖それ自身の絡み合いの度合が低く
疑似架橋点の形成割合が少ないために、加熱硬化後十分
モジュラスが上昇せず、高モジュラスであり、高引裂き
特性を有する強靭なシリコーンゴムとならず、単に高引
裂き特性を有するシリコーンゴムしか得られないからで
ある。さらに、(A)成分と(B)成分混合後のオルガ
ノポリシロキサン生ゴムの分子量の分散指数(重量平均
分子量/数平均分子量)が1.3〜30の範囲内にあること
が必要である。
ここで、重量平均分子量は後記するような測定方法に
従いゲルパーミエイションクロマトグラフィで測定さ
れ、ポリスチレン換算で算出される。
(B)成分のシリカ微粉末は、従来からシリコーンゴ
ムに使用されているものでよく、特に限定されない。こ
のようなシリカ微粉末としはヒュームドシリカ、沈降法
シリカなどが例示され。これらの中でも粒子径が50mμ
以下、比表面積が100m2/g以上の超微粉状ヒュームドシ
リカが好ましく、特に比表面積が300m2/g以上のものが
好ましい。また、表面処理シリカ、例えばオルガノシラ
ン、オルガノシラザン、ジオルガノジクロポリシロキサ
ンなどで表面処理されたシリカはシリカ微粉末表面の酸
点がマスキングされているので前記オルガノポリシロキ
サン生ゴムの分子鎖切断防止に効果があり特に有効であ
る。(B)成分の配合量は少なすぎると高モジュラス特
性を得ることができず、多すぎると配合困難になった
り、生ゴムの分子鎖切断が助長されるので(A)成分10
0重量部に対して30〜100重量部の範囲、好ましくは35〜
80重量部の範囲である。
本発明に使用される(C)成分のオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサンは、本発明の組成物を硬化するため
の架橋剤としての働きをし、その1分子中にケイ素原子
に結合した水素原子を少なくとも2個有することが必要
であり、主に直鎖状構造または環状構造のものが使用さ
れるが、軽度の分枝鎖状構造または三次元構造を含んで
も良い。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの
添加量はその分子中に含まれているケイ素原子に結合し
た水素原子の数によって適宜選択すればよく、(A)成
分100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲である。
本発明に使用される(D)成分の白金系化合物は、
(A)成分のケイ素原子に結合したビニル基と(C)成
分のケイ素原子に結合した水素原子とを付加反応させて
本発明の組成物を硬化するための触媒である。このよう
な白金系化合物としては、微粉末白金、炭素粉末担体上
に吸着させた微粒子状白金、塩化白金酸、塩化白金酸の
アルコール変性物、白金のキレート化合物、塩化白金酸
とオレフィン類の配位化合物などがある。本成分の添加
量は本発明の組成物を硬化させる量で十分であり、普通
触媒量で十分足りる。
さらに、本発明の組成物の性能を改善し、その製造を
容易にさせる目的で、(E)成分としてシリカ微粉末表
面の酸強度を低下させ得る塩基性化合物を添加混合する
ことが可能である。このような塩基性化合物としては、
カリウムシラノレート、ナトリウムシラノレートのよう
なアルカリ金属シラノレート;カリウムエトキサイド、
カリウムt−ブトキサイド、ナトリウムエトキサイド、
マグネシウムエトキサイドなどのアルカリ金属アルコラ
ート;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛など
のアルカリ土類金属塩、アンモニア水、アンモニアガス
発生源とし、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルサ
イクロトリラザンなどのオルガノシラザン;トリエチル
アミン、トリノルマルブチルアミンなどの有機アミンな
どがある。これら化合物の添加量は(A)成分100重量
部に対して0.1〜10重量部の範囲であり、0.1重量部未満
ではその効果が期待出来ず、10重量部を超えると硬化後
のゴムを著しく黄変させたり、硬化触媒の白金化合物の
触媒毒になる場合がある。このような塩基性化合物は
(A)〜(B)成分混合時においてシリカ表面の酸強度
を低下させ(A)成分と(B)成分の混合もしくは配合
前のオルガノポリシロキサン生ゴムの分子鎖切断を防止
する働きをする。
本発明の組成物は、予め(A)成分と(B)成分また
は(A)成分と(B)成分と(E)成分をニーダーミキ
サー、加圧ニーダーミキサーなどの混合機で均一に混合
してシリコーンゴムベースをつくった後、2本ロール上
で(C)〜(D)成分を配合すると容易に得られる。
(A)、(B)および(C)成分を均一に混合する時、
混合のしやすさ、および生ゴムの分子切断を抑制する意
味で、両末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサ
ンなどの可塑剤を、モジュラスを低下させない程度の量
使用することは何ら差し支えない。また可塑化効果と必
要以上のモジュラス低下を防ぐために上記可塑剤の一部
をビニル基の入った可塑剤に置き換えることは更に有益
な方法である。また目的に応じて各種の無機充填剤や顔
料、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラックな
どを加えても良く、ベンガラ、酸化セリウム、セリウム
の脂肪酸塩などの耐熱剤を添加しても差し支えない。最
終組成物のコストを下げるために比較的粒径の大きい粉
砕シリカ、けいそう土などを配合することはシリコーン
ゴムでは常用される技術であるが、あまり多量のこれら
粒径の大きい充填剤を加えることは、引裂き強さの低下
をまねくため好ましくない。
このようにして得られる本発明の組成物は加熱硬化後
に高モジュラスで高引裂き特性を有する強靭なシリコー
ンゴムになる特徴を有している。
すなわち、機械的特性として 引裂き強さ(JIS A形) 40kg/cm以上 引裂き強さ(JIS B形) 40kg/cm以上 50%モジュラス 15kg/cm2以上 100%モジュラス 30kg/cm2以上 の値を有する強靭なシリコーンゴムである。
これを説明すると、本発明の強靭なシリコーンゴムは
上記の機械的特性を持つことを特徴としており、JIS K6
301に従って測定した時に、通常、引裂き強さがJIS A形
で測定して40kg/cm以上であって、かつJIS B形で測定し
ても40kg/cm以上である。特にJIS A形で引裂き強さを測
定した場合には、その測定値は亀裂防止性能を表わして
いる場合が多く、そのため高引裂きシリコーンゴムの場
合はJIS B形で測定した場合よりも高い数値が算出され
る傾向がある。ところが本発明によるシリコーンゴムは
JIS B形で測定しても40kg/cm以上の数値を有していると
云う特徴がある。それ未満では人間の爪など鋭いもので
簡単に引裂けたりして本当の意味の強靭性を有していな
い場合がある。
モジュラスはこの場合引裂き強さとの関係で重要であ
って、特に100%以下の低伸度におけるモジュラスが、
引裂き強さとの関係で重要である。JIS K6301に従って
測定した時に50%モジュラス(引張伸びが50%の時の引
張応力)が15kg/cm2以上、100%モジュラス(引張伸び
が100%の時の引張応力)が30kg/cm2以上ある。
このようにして得られた本発明の組成物は、加熱硬化
後のシリコーンゴムが靭性に優れるという特徴を有し、
かかる特徴を生かして、自動車のワイパー用ゴム、各種
のゴムベルト、無編組電線被覆材、医療用チューブ、高
性能等速ジョイントブーツ、スキューバータイビング用
品などに好適に使用することができる。
[実施例] 次に、実施例をあげて本発明を説明するが、実施例中
「部」とあるのは「重量部」を意味し、粘度は25℃にお
ける値である。また、オルガノポリシロキサン生ゴムの
分子量測定は次の方法によって行なった。
<(A)成分と(B)成分混合前のオルガノポリシロキ
サン生ゴムの分子量測定> (A)成分と(B)成分混合前のオルガノポリシロキ
サン生ゴムをトルエンに溶解しゲルパーミエイションク
ロマトグラフィ(以下GPCと云う)用の試料を調製しGPC
測定器[東洋ソーダ(株)製“HLC−802A"]により測定
した。分子量の計算はポリエチレンの標準サンプルを基
準にして計算した。従って得られたオルガノポリシロキ
サン生ゴムの分子量はポリエチレン換算の重量平均分子
量である。
<(A)成分と(B)成分混合後のオルガノポリシロキ
サン生ゴムの分子量測定> (A)成分と(B)成分をニーダーミキサーで均一に
混合した後、このシリコーンゴムベースを使用した。ま
ず、シリコーンゴムベース1gを採取してトルエン12gと
アンモニア水12gの液に入れて、室温で3〜4日間撹拌
しながらシリカとオルガノポリシロキサン生ゴムとを分
離してオルガノポリシロキサン生ゴムを溶解させた。遠
心分離器でシリカを沈降させて、上澄のトルエン溶液3g
を採取してそれを更にトルエン17gに希釈してGPO用に試
料とした。
次いで上記1と同様GPC測定器によりポリスチレン換
算の重量平均分子量を測定した。
実施例1 分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され
た重量平均分子量150万のジメチルポリシロキサン生ゴ
ム[ビニル基含有量0.15重量%、分散指数2.0]100部、
可塑剤として両末端にシラノール基を有する粘度45セン
チストークスのジメチルポリシロキサン10部、25℃にお
ける粘度30000センチストークスのメチルビニルポリシ
ロキサン[ビニル基含有量8重量%]2部をニーダーミ
キサーに入れた。次いでこれに比表面積300m2/gを有す
るヒュームドシリカ[日本アエロジル(株)製アエロジ
ル300]60部を投入して均一になるまで混練りした後、1
50℃で2時間加熱処理して揮発成分を除去してシリコー
ンゴムベースを作った。このシリコーンゴムベース100
部に対して、2本ロール上で粘度20センチストークスを
有するメチルハイドロジェンポリシロキサン1.6部と、
メチルビニルポリシロキサンと塩化白金酸との錯塩(白
金含有量0.6重量%)をシリコーンゴムベース中に9ppm
になるように添加した。得られた組成物を170℃、圧力3
0kg/cm2の条件下に10分間圧縮成形し厚さ2mmのシートを
得た。このシートについてJS K6301に従って物理特性を
測定した。結果を表1に示した。
比較のため上記組成物において重量平均分子量150万
のジメチルポリシロキサンの代わりに、重量平均分子量
が50万(分散指数1.8)であるジメチルポリシロキサン
生ゴムを使用し、他は上記と同様にして得たシートにつ
いて、上記と同様に物理特性を測定した。結果は表1に
併記した。
実施例2 分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され
た重量平均分子量90万のジメチルポリシロキサン生ゴム
[ビニル基含有量0.03重量%、分散指数1.8]100部と分
子鎖両末端が水酸基で封鎖された重量平均分子量48万の
ジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量2.20重量%、
分散指数1.9)10部を混合したジメチルポリシロキサン
生ゴム混合物100部および可塑剤として分子鎖両末端に
シラノール基を有する粘度45センチストークスのジメチ
ルポリシロキサン10部をニーダーミキサーに入れた。次
いでこれに比表面積300m2/gを有するヒームドシリカ
[日本アエロジル(株)製アエロジル300]60部を投入
して均一になるまで混練りした後、150℃で2時間加熱
処理して揮発成分を除去してシリコーンゴムベースを作
った。このシリコーンゴムベース100部に対して、2本
ロール上で粘度20センチストークスを有するメチルハイ
ドロジェンポリシロキサン(けい素原子結合水素原子の
含有量1.0重量%)1.5部、メチルビニルポリシロキサン
と塩化白金酸との錯塩(白金含有量0.6重量%)をシリ
コーンゴムベース中に9ppmになるように添加した。得ら
れた組成物を170℃、圧力30kg/cm2の条件下に10分間圧
縮成形し厚さ2mmのシートを得た。このシートについてJ
IS K6301に従って物理特性を測定した。また最終混合組
成物中の生ゴムの分子量についても測定した。
比較のため上記においてジメチルポリシロキサン生ゴ
ムの代わりに、重量平均分子量が53万であるジメチルポ
リシロキサン生ゴム(ビニル基含有量0.03重量%)100
部、重量平均分子量48万のジメチルポリシロキサン[ビ
ニル基含有量2.20重量%]10部を混合した生ゴム100部
を使用し、その他の条件は上記と同じにして得たシート
について上記と同様にして物理特性を測定した。測定結
果は表2に併記した。
実施例3 実施例2で使用したジメチルポリシロキサン生ゴムの
混合物100部と可塑剤としての両末端にシラノール基を
有する粘度45センチストークスのジメチルポリシロキサ
ン9部と粘度30000センチストークスのメチルビニルポ
リシロキサン2部とアンモニアガス発生源としてヘキサ
メチルジシラザン2.0部を予めニーダミキサーに入れ
た。次いでこれに比表面積300m2/gを有するヒュームド
シリカ[日本アエロジル(株)製アエロジル300]60部
を投入して均一になるまで混練りした後、150℃で2時
間加熱処理して揮発成分を除去してシリコーンゴムベー
スを作った。このシリコーンゴムベース100部に対し
て、2本ロール上で粘度5センチストークスのメチルハ
イドロジェンポリシロキサン2.0部、メチルビニルシロ
キサンと塩化白金酸との錯塩をシリコーンゴムベース中
に9ppmになるように添加した。得られた組成物を170
℃、圧力30kg/cm2の条件下に10分間圧縮成形し厚さ2mm
のシートを得た。このシートについてJIS K6301に従っ
て物理特性を測定した。また最終組成物中の生ゴムの分
子量についても測定した。
比較のため上記において重量平均分子量90万のジメチ
ルポリシキサン生ゴムの代わりに、重量平均分子量が48
万のジメチルポリシロキサン生ゴム100部を使用し、ア
ンモニアガス発生源としてやはりヘキサメチルシラザン
2.0部を使用し、その他の条件は上記と全く同様にして
得たシートについて、上記と同様にして物理特性を測定
した。測定結果は表3および図1に併記した。
実施例4 実施例3において、塩基性化合物としてヘキサメチル
ジシラザンの代わりにカリウム−t−ブトキサイド1.0
部を使用し、その他の条件は実施例3と同一にして得た
シリコーンゴムの物理特性を測定した。結果は表4に示
した。
比較のため実施例3の比較例において、上記と同様塩
基性化合物としてヘキサメチルジシラザンの代わりにカ
リウム−t−ブトキサイド1.0部を使用し他の条件は実
施例3と同様にして得たシリコーンゴムの物理特性を測
定し、その結果を表4に併記した。
[発明の効果] 本発明の加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物は
(A)〜(D)成分混合前のオルガノポリシロキサン生
ゴムの分子量が重量平均分子量として60万以上であり、
その混合後のオルガノポリシロキサン生ゴムの分子量が
重量平均分子量として50万以上であり、かつ、その分散
指数が1.3〜3.0の範囲内にあるので、加熱硬化後は高モ
ジュラスであり、高引裂き強さを有する靭性(タフネ
ス)に優れた従来にないシリコーンゴムとなる得るとい
う特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の実施例3で得られたシリコーンゴムの引
張伸びと引張応力の関係を示したものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式 R1 3SiO[R2 2SiO]nR1 3 (式中、R1は置換もしくは非置換の一価炭化水素基また
    は水酸基であり、R2は置換もしくは非置換の一価炭化水
    素基である。)で表わされ、0.01〜2.0重量%のビニル
    基を有する重量平均分子量60万以上のオルガノポリシロ
    キサン生ゴム100重量部と(B)シリカ微粉末30〜100重
    量部を、(E)末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシ
    ロキサン可塑剤および/または前記(B)成分の酸強度
    を低下させ得る塩基性化合物の存在下に加熱混合してな
    るベースコンパウンドであって、加熱混合後の(A)成
    分の重量平均分子量が50万以上であり、かつ、その分散
    指数が1.3〜3.0の範囲内にあることを特徴とするベース
    コンパウンドを造り、該ベースコンパウンドに(C)1
    分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有
    するオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.1〜10重
    量部、および(D)白金系化合物触媒量を添加混合して
    なる加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
JP62039838A 1987-02-23 1987-02-23 加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Expired - Lifetime JP2533767B2 (ja)

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