JP2532394B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、自動車における自動変速機の制御装置の
改良に関するものである。
《従来の技術》 自動車の自動変速機およびその制御装置については、
例えば桜井一郎著「自動変速機の理論と実際」(鉄道日
本社)や桑門主一編「技術シリーズ自動車」(朝倉書
店)などの文献に詳細に解説されているように、いくつ
かの形式のものが広く実用に供されている。第6図には
最近の自動変速機の代表的な1つの例を示している。
第6図の自動変速機は、トルクコンバータ1と、多段
歯車変速機構2と、該トルクコンバータ1と多段歯車変
速機構2との間に配置されたオーバードライブ用遊星歯
車変速機構3とを有している。
トルクコンバータ1は、エンジン出力軸4に結合され
たポンプ5と、該ポンプ5に対向して配置されたタービ
ン6と、ポンプ5とタービン6との間に配置されたステ
ータ13とを有し、さらに該タービン6にはコンバータ出
力軸8が結合されている。また、このコンバータ出力軸
8とポンプ5との間にはロックアップクラッチ9が設け
られている。このロックアップクラッチ9は、トルクコ
ンバータ1内を循環する作動油圧力により常時締結方向
に付勢されており、外部からその圧力室9a内に解放用圧
油が供給されることにより解放状態に保持される。
多段歯車変速機構2は、前段遊星歯車機構10と後段遊
星歯車機構11とを有し、該前段遊星歯車機構10のサンギ
ヤ12と後段遊星歯車機構11のサンギヤ13とは、連結軸14
により連結されている。多段歯車変速機構2の入力軸15
は、フロントクラッチ16(高速段選択用の第1摩擦部
材)を介して連結軸14に、またリヤクラッチ17を介して
前段遊星歯車機構10のインターナルギヤ18にそれぞれ連
結されるようになっている。連結軸14すなわちサンギヤ
12,13と変速機ケースとの間にはセカンドブレーキ19
(低速段選択用の第2摩擦部材)が設けられている。前
段遊星歯車機構10のプラネタリキャリア20と、後段遊星
歯車機構11のインターナルギヤ21とは出力軸22に連結さ
れている。また、後段遊星歯車機構11のプラネタリキャ
リア23と変速機ケースとの間にはロー・リバースブレー
キ24とワンウェイクラッチ25とが設けられている。
この多段歯車変速機構2は、前進3段、後進1段の変
速段を有し、プロントクラッチ16とリヤクラッチ17とセ
カンドブレーキ19とロー・リバースブレーキ24とを、後
述する如く油圧アクチエータによって適宜に作動させる
ことにより、所要の変速段を得ることができるようにな
っている。
オーバードライブドライブ用遊星歯車変速機構3は、
プラネタリアギア26を回転自在に支持するプラネタリキ
ャリア27と、ダイレクトクラッチ29を介してインターナ
ルギア30に接合されるサンギア28とを有している。この
サンギヤ28と変速機ケースとの間には、オーバードライ
ブブレーキ31が設けられ、またインターナルギヤ30は多
段歯車変速機構2の入力軸15に連結されている。
このオーバードライブ用遊星歯車変速機構3は、ダイ
レクトクラッチ29が締結してオーバードライブブレーキ
31が解放されたとき、コンバータ出力軸8と入力軸15と
を直結状態で結合し、その後、該オーバードライブブレ
ーキ31が締結し、ダイレクトクラッチ28が解放されたと
き、これらコンバータ出力軸8と入力軸15とをオーバー
ドライブ結合する如く作用する。
この変速機は、良く知られた油圧制御装置のマニュア
ルバルブを手動によりセレクト操作して、上記多段歯車
変速機構2とオーバードライブ用遊星歯車変速機構3の
各摩擦部材(クラッチおよびブレーキ)を適宜に作動さ
せることにより所要の変速段を得るものであり、その各
摩擦部材の制御パターンは各レンジ毎に次の如く設定さ
れる。
この発明の対象は、上述のような自動変速機における
各摩擦部材(クラッチおよびブレーキ)の作動のうち、
特にセカンドブレーキ19の作動を制御する技術である。
より詳細には、3速から2速へシフトダウンするときの
セカンドブレーキ19の作動をどのように制御するかが本
発明の対象である。
まず、この点についての従来技術を説明する。セカン
ドブレーキ19のバンドブレーキは、第7図に示す油圧ア
クチエータ50のピストンロッド51つながっている。
油圧アクチエータ50のポートAはピストン52の左側の
締結室53に連通しており、ポートBはピストン52の右側
の解放室54に連通している。ピストン52はバネ55によっ
て常時左側(解放側)へ付勢されている。ピストン52の
締結室53側の受圧面積は解放室54側のそれより小さくな
っている。
ポートAとポートBは油圧制御装置56の油圧回路に接
続されている。油圧制御装置56は、前述のマニュアルバ
ルブの位置やコントローラ57からの電気的制御によっ
て、油圧アクチエータ50を含む前記自動変速機の各要素
を制御する。
1速状態では、ポートAとポートBはともにドレーン
につながっていて、アクチエータ50には油圧は作用しな
い。従ってバネ55の力でピストン52が左側へ移動し、セ
カンドブレーキ19は解放されている。
3速状態では、ポートAとポートBの両方に油圧が供
給され、ピストン52は前後の受圧面積の差によって左側
へ移動し、セカンドブレーキ19はやはり解放状態にな
る。
2速状態では、ポートAに油圧が供給され、ポートB
はドレーンにつながる。そのためピストン52は油圧によ
って右側へ移動し、セカンドブレーキ19は締結状態にな
る。
本発明の対象となるのは、3速から2速へのシフトダ
ウン時の制御である。3速のときにはポートAとポート
Bの両方に油圧が供給されていて、3速→2速のシフト
ダウン時にポートAにはそのまま油圧を供給しておき、
ポートBをドレーンにつなげる。するとピストン52は油
圧を受けて右側へ移動し、解放室54内の油がドレーンに
排出される。
ここで従来は、第7図に示すように、ポートBにつな
がる油通路の途中にオリフィスチェックバルブ58を設け
ている。
このオリフィスチェックバルブ58は、ポートBに油圧
を供給するときにはチェックバルブ部分が開いてスムー
ズに油を流し、逆にポートB側からの油をドレーンに排
出するときにはチェックバルブ部分が閉じて、オリフィ
スによって絞られた流路を通って油が流れる。
すなわち、3速→2速のシフトダウンに際してセカン
ドブレーキ19を解放→締結に動作させるとき、油圧アク
チエータ50のポートBからドレーンへ向かう排油速度を
オリフィスチェックバルブ58で遅くなるようにしてい
る。
この排油速度が遅いと、アクチエータ50の動作速度、
すなわちピストン52の移動速度が遅くなる。これによっ
てセカンドブレーキ19が解放状態から徐々に締結状態に
移行する。
このように3速→2速のシフトダウン時に、セカンド
ブレーキ19を徐々に締結状態に移行させるのは、前述の
フロントクラッチ16の動作とセカンドブレーキ19の動作
のタイミングを適正化するためである。
先の表に示したように、3速→2速の変速を行なうに
は、セカンドブレーキ19を解放→締結にすると同時に、
フロントクラッチ16を係合→解放にする必要がある。そ
して、ショックのない滑かな変速を行なうには、まずフ
ロントクラッチ16を係合→解放に移行させ、それに僅か
に遅れてセカンドブレーキ19を解放→締結に移行させ
る。この2つの作動のタイミングが適正でないと、変速
ショックが発生したりエンジン回転数が急上昇したりす
る。
3速→2速のシフトダウン指令があってから、ある応
答遅れをともなってフロントクラッチ16が解放され、そ
れにタイミングを合せてセカンドブレーキ19が締結状態
になるように、上記オリフィスチェックバルブ58でセカ
ンドブレーキ19の作動速度を調整しているわけである。
《発明が解決しようとする問題点》 前記のように、オリフィスチェックバルブ58でポート
Bからの排油速度を調整し、セカンドブレーキ19の動作
速度を設定する従来の構成では、ある代表的な条件下で
適正な動作特性を満足することができるものの、その条
件から外れた場合に適正な動作特性とはならず、3速→
2速のシフトダウン時に変速ショックを生じたり、エン
ジン回転数の急上昇を生じたりすることがあった。
条件を外れる要因としては、例えば油圧制御装置の油
の温度がある。油の温度が高いと粘性が低くなり、オリ
フィスチェックバルブ58を通過する油の流速が早くな
る。その結果セカンドブレーキ19の解放→締結の作動速
度が早くなる。
また、セカンドブレーキ19の適正な作動特性というも
のが、車速によっても異なる。ある代表的な車速で適正
なブレーキ作動速度となるようにオリフィスチェックバ
ルブ58を設計しているわけだが、設計の中心値より車速
が大きく異なる場合、適正なタイミングでセカンドブレ
ーキ19が作動しなくなる。
このような問題点を解決するために、本出願人らは先
に、以下に述べるような改良技術(これを本発明に至る
前段階の改良技術と称する)を開発した。
ここで前記の改良技術について説明する。本発明の実
施例を示す第1図を援用する。油圧アクチエータ50は前
述したように、第6図におけるセカンドブレーキ19を駆
動するもので、その構成は第7図の従来例と全く同一で
ある。また、油圧アクチエータ50の駆動,制御に係る油
圧制御装置56とコントローラ57およびオリフィスチェッ
クバルブ58に係る構成も基本的には従来と同じで、以下
に述べる幾つかの構成がこの改良技術において付加され
ている。
この改良技術においては、油圧アクチエータ50のポー
トBとドレーンとを最短経路で結ぶ油通路59を設け、こ
の油通路59の途中に急速排油バルブ60を設けた。この急
速排油バルブ60は、コントローラ57による電気的な制御
信号を受けて動作する油圧制御装置56中のソレノイドバ
ルブ(図示省略)で発生するパイロット圧61によって開
閉制御される。
通常状態では、パイロット圧61は発生しておらず、バ
ルブ60はバネの力で閉じている。バルブ60が閉じている
場合は新設した油通路59の意味はなく、従って第7図の
従来のものと全く同じ構成および動作となる。
コントローラ57からの制御信号に応動して油圧制御装
置56からパイロット圧61が発生し、これによってバルブ
60が開き、ポートBとドレーンとが油通路59で直結され
る。この状態ではポートBからの油が高速でドレーンへ
排出される。これが急速排油バルブ60の役割である。
3速→2速シフトダウン時に、急速排油バルブ60を次
のようなタイミングで制御する。
第5図のタイミングチャートに示すように、Dレンジ
の走行状態にてコントローラ57から3速→2速シフトダ
ウン指令が発生すると、油圧制御装置56が前記表1に示
したように変速機の各要素を制御する。このシフトダウ
ン時に、変速指令が2速に切り換わってから時間T1だけ
遅れて急速排油バルブ60を開く。
変速指令が2速に切り換わった時点で、油圧制御装置
56は、オリフィスチェックバルブ58を介してポートBに
つながる油通路を、幾つかのシフトバルブを通じてドレ
ーンに導く。従って従来と同様に、解放室54の油はポー
トBからオリフィスチェックバルブ58,油圧制御装置56
を通じて徐々にドレーンへ排出される。この時のピスト
ン52の変位速度は遅い。
変速指令が2速に切り換わってから時間T1を経過する
と、パイロット圧61によって急速排油バルブ60が開くの
で、解放室54の油は油通路59およびバルブ60を経て急速
にドレーンへ排出される。これによってピストン52は高
速で変位し、セカンドブレーキ19の作動速度を早める。
従って上記の構成において、時間T1が小さいとセカン
ドブレーキ19の締結タイミングが早くなり、反対に時間
T1が大きいと締結タイミングが遅くなる。
そこでこの時間T1を車両の運転状態に応じて適切に変
化させてやる。具体的には、車速が大きいほど時間T1を
大きくしている。これによって車速の大小にかかわりな
く、フロントクラッチ16の解放タイミングとセカンドブ
レーキ19の締結タイミングとが適正に合い、3速→2速
シフトダウンがショックなく円滑に行なわれる。
以上が本発明に至る前段階の改良技術である。これは
上述したような効果を奏するのであるが、以下に述べる
よう不十分な点があり、それが本発明の直接的な解決課
題になっている。
その問題とは、急速排油バルブ60をいつ閉じるかであ
る。3速→2速シフトダウンの作動が完了すれば、急速
排油バルブ60は開いている必要はなく、むしろ閉じてい
たほうがよい。
本発明に至る前段階の技術では、3速→2速シフトダ
ウンにともなって開いた急速排油バルブ60を、2速から
3速あるいは他のシフトレンジに切り換わった時点で閉
じるように構成していた。
第5図のタイミングチャートに示すように、3速→2
速シフトダウン指令が発生した時点t1から前述した時間
T1だけ遅れて急速排油バルブ60を開き、2速→3速シフ
トアップ指令が発生した時点t2でバルブ60を閉じる。
ここで時点t2から非常に短い時間T3を経過した時点t3
で、再び3速→2速シフトダウン指令が発生したとす
る。この時も時点t3より時間T1後にバルブ60を開くので
あるが、この時セカンドブレーキ19の締結タイミングに
狂いを生じ、変速ショックを生じることがあった。
その原因は、時点t2から油圧アクチエータ50は解放側
へ動作するのであるが、これが完全に解放側へ動作しな
いうちに時点(t3+T1)から再び油圧アクチエータ50が
締結側へ動作し、適正タイミングより早いタイミングで
セカンドブレーキ19が締結されてしまうことになる。つ
まり、時点t2以後の油圧アクチエータ50の解放側への動
作速度が遅いからである。
この問題をより大きなものにしているのが急速排油バ
ルブ60である。時点t2でポートBから油圧アクチエータ
50の解放室54に急速に油を圧入できるのが望ましい。そ
うすればバンドブレーキ19は素早く解放される。油圧制
御装置56はそのように動作し、オリフィスチエックバル
ブ58もその動作を妨げない。妨げになるのは急速排油バ
ルブ60である。
時点t2で油圧制御装置56中の前記ソレノイドバルブが
駆動され、これによってパイロット圧61が発生し、これ
によって急速排油バルブ60が開→閉と動作する。この間
には相当の応答遅れがあり、バルブ60が完全に閉じるの
は時点t2よりだいぶ遅れる。バルブ60が完全に閉じるま
では、油圧制御装置56からポートBに供給しようとする
油圧がバルブ60を通じてドレーンへ逃げてしまい、その
結果アクチエータ50が解放側へ戻るのが遅くなる。
この発明は以上述べた技術開発の流れのなかに位置づ
けられるもので、具体的な目的は、上記急速排油バルブ
60をより適切に制御し、3速→2速シフトダウンが常に
円滑になされるようにした自動変速機の制御装置を提供
することにある。
《問題点解決するための手段》 そこでこの発明では、高速段から低速段へシフトダウ
ンするとき、所定の油圧アクチエータの両方のポートA,
Bに油圧を供給していた状態から、一方のポートBから
の油をドレーンに排出する状態へと油圧回路を切り換え
ることで、この油圧アクチエータによって駆動されるバ
ンドブレーキを解放状態から締結状態へ移行させる構成
の自動変速機において、上記ポートBを油圧源やドレー
ンに切換接続する主油圧回路とは別に、上記ポートBと
ドレーンとを直接結ぶ油通路を設けると共に、この油通
路の途中にポートBからの油をドレーンへ急速度で排出
するための急速排油バルブを設け、該急速排油バルブに
は上記シフトダウンの指令があったとき所定時間T1を経
過してから所定時間T2だけ該急速排油バルブを開くバル
ブ制御手段を接続し、上記時間T2はパラメータ変更手段
により車両の運転状態に応じて変化させるように構成し
たことを特徴とする。
《作用》 上記の構成によれば、上記急速排油バルブを開いてお
く時間T2を車両の運転状態に応じて必要最小限度にする
ことができる。つまり急速排油バルブ3速(高速段)→
2速(低速段)のシフト動作に必要な期間だけ開いてい
て、必要がなくなればすぐ閉じる。従って、爾後の2速
→3速へのシフトアップ動作時には急速排油バルブは既
に閉じられているから、油圧アクチエータを解放側へ戻
す際に、油圧源からポートBに供給する油圧が急速排油
バルブを通じてドレーンへ逃げてしまうことがなく、油
圧アクチエータを可及的に速やかに解放側に戻して変速
動作を迅速に行わせることかでき、急速排油バルブの閉
動作にタイムラグなどがあってもシフトアップ時の変速
動作の迅速化に対し障害になることがない。
《実施例》 第1図はこの発明の一実施例の構成を示すものである
が、これについては「本発明に至る前段階の改良技術」
の所で詳しく説明したので、ここでは説明を繰り返さな
い。
油圧制御装置56とコントローラ57は、3速状態では油
圧アクチエータ50の2つのポートAとBの両方に油圧を
供給しており、これによってセカンドブレーキ19は解放
状態になっている。3速→2速シフトダウン指令がある
と、油圧制御装置56においては、オリフィスチェックバ
ルブ58を介してポートBにつながってる経路を、幾つか
のシフトバルブを経てドレーンにつなげる。この経路は
ポートBからの油を徐々に排出する経路となる。
また、3速→2速シフトダウン指令があったとき、油
圧制御装置56とコントローラ57は、第2図のタイミング
チャートに示すように、所定時間T1を経過した時点で急
速排油バルブ60を開き、さらに所定時間T2を経過した時
点で急速排油バルブ60を閉じる。
上記の時間T1と時間T2に基づくバルブ制御は、第3図
のフローチャートに示す手順で行なう。3速→2速シフ
トダウン指令があると、まずステップ301でそのときの
車速を読み取り、次にステップ302でその車速に対応し
た時間T1を認定する。車速と時間T1については、車速が
大きいほど時間T1が大きくなる所定の関数関係が設定し
てある。
次のステップ303で上記の時間T1を経過するのを待
つ。時間T1を経過したならば、ステップ304で急速排油
バルブ60を開く制御信号を発する。
次のステップ305では、トルクコンバータのタービン
回転数を読み取り、その微分値を計算する。3速→2速
シフトダウン時にはタービン回転数は3速時のN1から徐
々に増加し、変速が完了した時点で2速状態の回転数N2
にほぼ落ち着く。続くステップ306では、ステップ305で
計算した微分値が一定値K以下になったか否かを判定す
る。変速の過程でタービン回転数がN1からN2へ上昇し、
変速が完了すると回転数はN2に落ち着く。このときター
ビン回転数の微分値は一定値K以下になる。
ステップ305と306では、この変速終了のタイミング
を、タービン回転数の変化に基づいて検出するのであ
る。
変速終了タイミングを検出したならば、ステップ307
で急速排油バルブ60を閉じる制御信号を発する。ステッ
プ304のバルブ60の開時点からステップ307のバルブ60の
閉時点までの時間T2である。このT2が車両の運転状態す
なわちタービン回転数の変化に応じて変わるわけであ
る。
この実施例では、シフト動作が終了するのをタービン
回転数の変化から検出しているが、本発明はこれに限定
されない。シフト動作が完了するまでに要する時間は、
そのときの車速とほぼ比例関係にある。つまり車速が大
きいほどシフト完了までに時間が長くかかる。
そこで第4図のフローチャートに示すように、ステッ
プ304でバルブ60の開信号を発してから、ステップ401で
車速を読み取り、次のステップ402で車速に対応した時
間T2を予め設定された関数関係から決定し、続くステッ
プ430でその時間T2が経過するのを待ち、T2経過後にス
テップ307でバルブ60の閉信号を発する。このようにし
ても先の実施例と同様の効果が得られる。
《発明の効果》 以上詳細に説明したように、この発明係る自動変速機
の制御装置にあっては、3速→2速シフトダウン時のバ
ンドブレーキの締結タイミングを適正にするために設け
た急速排油バルブを、車両の運転状態に応じた必要な期
間だけ開いて必要がなくなればすぐに閉じるようにした
もので、爾後の2速→3速へのシフトアップ動作時には
急速排油バルブは既に閉じられているから、油圧アクチ
エータを解放側へ戻す際に、油圧源からポートBに供給
する油圧が急速排油バルブを通じてドレーンへ逃げてし
まうことがなく、油圧アクチエータを可及的に速やかに
解放側に戻して変速動作を迅速に行わせることができ、
急速排油バルブの閉動作にタイムラグなどがあってもシ
フトアップ時の変速動作の迅速化に対して障害になるこ
とがない。よって、この急速排油バルブによって変速シ
ヨック等をなくすというメリットが、何らのデメリット
を伴わずに生かされるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の要部構成を示す概略図、第
2図は同上実施例の動作を示すタイミングチャート、第
3図は同上実施例における制御手順を示すフローチャー
ト、第4図は同上制御手順の他の実施例を示すフローチ
ャート、第5図は本発明に至る前段階の改良技術におけ
る動作を示すタイミングチャート、第6図は本発明の対
象である自動変速機の構成例を示す断面図、第7図は従
来技術における本発明の要部に対応する部分の構成を示
す概略図である。 19……セカンドブレーキ(バンドブレーキ) 50……油圧アクチエータ 56……油圧制御装置 57……コントローラ 60……急速排油バルブ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高速段から低速段へシフトダウンするとき
    に、所定の油圧アクチエータの両方のポートA,Bに油圧
    を供給していた状態から、一方のポートBからの油をド
    レーンに排出する状態へと油圧回路を切り換えること
    で、この油圧アクチエータによって駆動されるバンドブ
    レーキを解放状態から締結状態へ移行させる構成の自動
    変速機において; 上記ポートBを油圧源やドレーンに切換接続する主油圧
    回路とは別に、上記ポートBとドレーンとを直接結ぶ油
    通路を設けると共に、この油通路の途中にポートBから
    の油をドレーンへ急速度で排出するための急速排油バル
    ブを設け、該急速排油バルブには上記シフトダウンの指
    令があったとき所定時間T1を経過してから所定時間T2だ
    け該急速排油バルブを開くバルブ制御手段を接続し、上
    記時間T2はパラメータ変更手段により車両の運転状態に
    応じて変化させるようにしたことを特徴とする自動変速
    機の制御装置。
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