JPH0656203B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

Info

Publication number
JPH0656203B2
JPH0656203B2 JP61045096A JP4509686A JPH0656203B2 JP H0656203 B2 JPH0656203 B2 JP H0656203B2 JP 61045096 A JP61045096 A JP 61045096A JP 4509686 A JP4509686 A JP 4509686A JP H0656203 B2 JPH0656203 B2 JP H0656203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
range
line
shift
speed
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61045096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62204044A (ja
Inventor
研司 沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP61045096A priority Critical patent/JPH0656203B2/ja
Publication of JPS62204044A publication Critical patent/JPS62204044A/ja
Publication of JPH0656203B2 publication Critical patent/JPH0656203B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車などに使用される自動変速機の制御装
置に係り、自動変速制御とニュートラル状態との切換時
の走行性の改善に関する。
(従来技術) 一般に、自動変速機は、エンジンの出力軸に連結された
トルクコンバータと、このトルクコンバータの出力軸に
連結された遊星歯車などからなる変速歯車機構と、この
変速歯車機構の動力伝達路を切換え変速操作するクラッ
チ、ブレーキなどからなる変速切換手段と、この変速切
換手段を操作する油圧回路における油圧式アクチュエー
タへの油圧の供給を制御するソレノイドバルブなどの電
磁手段と、この電磁手段を駆動制御し変速制御を行なう
駆動手段とを備える。そして、前記駆動手段は電子制御
装置などにより構成され、車輌の走行状態に応じて、少
なくとも自動変速制御状態にレンジセレクトされたとき
には、トルクコンバータの出力軸回転数を検出するター
ビン回転数センサとエンジンの負荷を検出するエンジン
負荷センサの各出力信号を受け、タービン回転数とエン
ジン負荷の対応関係で予め設定記憶された変速シフトパ
ターン特性に基づいて、前記電磁手段を駆動制御し変速
制御を行なうようになっている。このようにタービン回
転数とエンジン負荷特性を制御パラメータとして定めた
変速線に基づいて変速制御を行なうことにより、車輌の
走行速度つまり変速機を介したデータを用いる場合に比
し、変速線が一本ですむなどの利点がある(例えば特公
昭56−44312号公報参照)。
ところで、かかる自動変速機には、自動変速制御(Dレ
ンジ)とマニュアル変速制御(「2」,「1」レンジな
ど)、ニュートラル(Nレンジ)などへの切換え操作を
行なうレンジセレクト手段を備えていて、Nレンジから
Dレンジへセレクトされたときの変速段は、従来では走
行の安定化を図るために、所定の車速(例えば18km
/h)以上では最高速段の例えば「4」速、それ未満で
は「1」速に選択されるようになっていた。
したがって、走行中(例えば20km/h)にD→N→
Dとレンジがセレクトされると、4速が選択される。こ
の間、アクセルが踏み続けられた場合、Nレンジにおい
て負荷減によりエンジンの回転数が上昇し(吹き上
り)、Dレンジセレクトにより4速となるため、変速機
におけるクラッチのエンジン側と車体側の回転数差が大
きく(この詳細は後述)、変速終了まで時間がかかり、
クラッチの耐久性の低下を招来する可能性があり、ま
た、次の変速ができないため走行性が良好でなくなると
いった問題を引き起こす。
(発明の目的) 本発明は上記問題点を解消するもので、シフトレンジが
走行中にD→N→Dとセレクト操作されたときに、Nレ
ンジセレクト前のDレンジでの変速段を記憶し、この記
憶した変速段をNレンジ後のDレンジセレクト時に選択
することにより、上記操作時の変速に要する時間を短か
くし、クラッチの耐久性を高め、かつ走行性の向上を図
ることができる自動変速機の制御装置を提供することを
目的とする。
(発明の構成) 本発明は、エンジンの出力軸に連結されたトルクコンバ
ータと、このトルクコンバータの出力軸に連結された変
速歯車機構と、この変速歯車機構の動力伝達経路を切換
え変速操作する変速切換手段と、この変速切換手段を操
作する流体式アクチュエータへの圧力流体の供給を制御
する電磁手段と、上記トルクコンバータの出力軸回転数
を検出するタービン回転数センサと上記エンジンの負荷
を検出するエンジン負荷センサの各出力信号を受け、タ
ービン回転数とエンジン負荷の対応関係で設定された変
速パターンに基づいて上記電磁手段を駆動制御し変速動
作を行なう制御手段と、少なくとも自動変速制御とニュ
ートラル状態とを切換え操作するレンジセレクト手段と
を備えた自動変速機において、レンジセレクト手段が自
動変速制御レンジからニュートラルレンジにセレクトさ
れたとき、ニュートラルレンジセレクト前の変速段を少
なくとも上記セレクト後の設定時間、記憶する記憶手段
と、上記レンジセレクト手段がニュートラルレンジから
自動変速制御レンジにセレクトされたとき、上記記憶手
段の記憶している変速段を選択させる選択制御手段とを
備えたものである。
この構成により、走行中において、自動変速制御からニ
ュートラルへ、さらに自動変速制御へシフトレンジがセ
レクトされた場合であって、少なくともニュートラルレ
ンジのセレクト後の設定時間、ニュートラルから自動変
速制御に移行したとき、ニュートラルレンジセレクト前
の変速段が選択される。
(実施例) 第1図において、自動変速機は、エンジンの出力軸に連
結されたトルクコンバータaと、このトルクコンバータ
aの出力軸に連結された変速歯車機構bと、この変速歯
車機構bの動力伝達経路を切換え変速操作する変速切換
手段cと、この変速切換手段cを操作する油圧回路dに
おける油圧式アクチュエータへの油圧の供給を制御する
電磁手段eを備える。
さらに、トルクコンバータaの手段軸回転数を検出する
タービン回転数センサfと、エンジンの負荷を検出する
スロットル開度センサgの各出力信号を受け、タービン
回転数とエンジン負荷の対応関係で予め設定記憶された
変速パターン特性に基づいて、シフトダウンもしくはシ
フトアップ制御を要するか否かを判定する判定手段h
と、変速が必要な場合にシフトダウンもしくはシフトア
ップ指令信号を上記電磁手段eに出力する駆動手段iな
どを有するマイクロコンピュータなどの電子制御装置
(ECU)でなる制御手段jを備える。
また、この制御手段jには、自動変速制御を行なうDレ
ンジ、2速レンジ、1速レンジ、バック運転となるRレ
ンジ、ニュートラルとなるNレンジおよびパーキングと
なるPレンジの切換操作を行なうレンジセレクト手段k
のレンジセレクトセンサ信号が入力される。そして、ま
た、上記制御手段jには、レンジセレクト手段kがDレ
ンジからNレンジにセレクトされたとき、Nレンジセレ
クト前の変速段を少なくとも上記セレクト後の設定時
間、記憶する記憶手段lと、上記レンジセレクト手段k
が前記Nレンジから再度Dレンジにセレクトされたと
き、上記記憶手段lの記憶している変速段を選択させる
選択制御手段mを備える。これらの詳細は後述する。
次に、第2図により自動変速機、および、その油圧回路
d、電磁手段eの詳細構成について説明する。
自動変速機1は、トルクコンバータ10と、多段変速歯
車機構20と、その両者の間に配設されたオーバードラ
イブ用変速歯車機構40とから構成されている。トルク
コンバータ10は、ドライブプレート11およびケース
12を介してエンジン2の出力軸3に直結されたポンプ
13と、ケース12内においてポンプ13に対向状に配
設されたタービン14と、ポンプ13とタービン14と
の間に配設されたステータ15とを有し、タービン14
には出力軸16が結合されている。また、出力軸16と
ケース12との間にはロックアップクラッチ17が設け
られている。このロックアップクラッチ17は、トルク
コンバータ10内を循環する作動油の圧力で常時締結方
向に押圧され、また作動室18に解放用油圧が供給され
た際に解放される。
多段変速歯車機構20は、フロント遊星歯車機構21
と、リヤ遊星歯車機構22を有し、両機構21,22に
おけるサンギヤ23,24が連結軸25により連結され
ている。この多段変速歯車機構20への入力軸26は、
フロントクラッチ27を介して連結軸25に、またリヤ
クラッチ28を介してフロント遊星歯車機構21のリン
グギヤ29に夫々連結され、かつ連結軸25、即ち両遊
星歯車機構21,22におけるサンギヤ23,24と変
速機ケース30との間にはセカンドブレーキ31が設け
られている。フロント遊星歯車機構21のピニオンキャ
リア32と、リヤ遊星歯車機構22のリングギヤ33と
は出力軸34に連結され、また、リヤ遊星歯車機構22
のピニオンキャリア35と変速機ケース30との間に
は、ローリバースブレーキ36およびワンウェイクラッ
チ37が夫々介設されている。
オーバードライブ用変速歯車機構40においては、ピニ
オンキャリア41がトルクコンバータ10の出力軸16
に連結され、サンギヤ42とリングギヤ43とが直結ク
ラッチ44によって結合され、また、サンギヤ42と変
速機ケース30との間にはオーバードライブブレーキ4
5が設けられ、かつリングギヤ43が多段変速歯車機構
20への入力軸26に連結されている。
そして、上記多段変速歯車機構20と、オーバードライ
ブ用変速歯車機構40の動力伝達経路が上記各クラッチ
27,28,44、ブレーキ31,36,45およびワ
ンウェイクラッチ37の選択的作動に切換えられ、その
結果、入力軸(トルクコンバータ出力軸)16と出力軸
34との間で前進4段、後進1段の変速段が得られるよ
うになっている。また、後述する油圧制御回路CKのマ
ニュアルシフト弁で選択される各レンジにおいて、上記
各クラッチおよびブレーキの動作と変速段との関係は、
第1表に示すようになっている。
次に、上記自動変速機1における油圧回路dについて説
明すると、油圧回路dには、エンジン出力軸3により常
時駆動されるホイルポンプ50が設けられ、このポンプ
50から吐出ライン51に吐出るされる作動油の油圧が
調圧バルブ52によって所定のライン圧に調整されると
共に、このライン圧は入力ライン53を介してレンジセ
レクト手段kとしてのマニュアルシフト弁54に導かれ
る。このマニュアルシフト弁54には、P,R,N,
D,2,1の各レンジが設けられていると共に、これら
のレンジの夫々において上記入力ライン53に選択的に
連通される5つのポートa〜eが設けられている。即
ち、入力ライン53に対してD,2,1のレンジにおい
て連通するポートaと、D,2のレンジにおいて連通す
るポートbと、Rレンジにおいて連通するポートcと、
P,R,2,1のレンジにおいて連通するポートdと、
R,1のレンジにおいて連通するポートeとが設けられ
ている。そして、これらのポートa〜eには、夫々第1
〜第5ライン圧ライン56,57,58,59,60が
接続されている。
そして、上記第1ライン圧ライン56からは、第1〜第
3制御ライン61,62,63が分岐されていると共
に、第1制御ライン61はオリフィス61′を介して1
−2シフト弁66の図面上(以下、同様)右端部に、第
2制御ライン62はオリフィス62′を介して2−3シ
フト弁67の右端部に、第3制御ライン63はオリフィ
ス63′を介して3−4シフト弁68の右端部に夫々導
かれている。また、これらの制御ライン61,62,6
3における各オリフィス61′,62′,63′と各シ
フト弁66,67,68との間からは夫々ドレンライン
61″,62″,63″が分岐され、これらのドレンラ
イン61″,62″,63″を夫々開閉する変速用の第
1〜3の電磁弁71(SL1),72(SL2),73
(SL3)が備えられている。
これらの電磁弁71,72,73は、夫々、ON(励
磁)時に対応するドレンライン61″,62″,63″
を閉鎖して制御ライン61,62,63内に制御圧を発
生させ、これにより上記各シフト弁66,67,68を
図示のOFF位置から左方のON位置に移動させるよう
になっている。そして、これらの電磁弁71〜73のO
N,OFFの組合せ、即ちシフト弁66〜68のON位
置とOFF位置との組合せにより、第2表に示すように
各変速段が得られるようになっている。
上記のごとき第1〜第3電磁弁71〜73のON,OF
Fないしこれに伴う各シフト弁66〜68の動作によ
り、上記第2表に示す通りに変速段が得られるように各
クラッチやブレーキにライン圧が供給される。
即ち、1−2シフト弁66がOFF位置にある時は、マ
ニュアルシフト弁54のポートeに接続された第5ライ
ン圧ライン60がシフト弁66を介してローリバースブ
レーキライン78に連通され、従ってポートeが入力ラ
イン53に連通される1レンジおよびRレンジにおいて
ローリバースブレーキ36のアクチュエータ36aにラ
イン圧が供給され、これによりローリバースブレーキ3
6が締結される。一方、この1−2シフト弁66がON
位置に移動すると、第5ライン圧ライン60とローリバ
ースブレーキライン78とが遮断されると共に、D,
2,1レンジで入力ライン53に連通される第1ライン
圧ライン56からライン79を介して分岐されて1−2
シフト弁66の左端部に導かれたライン80がセカンド
ブレーキ締結ライン81に連通され、このライン81に
よりワンウェイオリフィス82を介してセカンドブレー
キ31のアクチュエータ31aにおける締結側ポート3
1a′にライン圧が導入される。これにより、D,2,
1レンジにおいて、セカンドブレーキ31が締結され
る。なお、このセカンドブレーキ締結ライン81の下流
部には、レデューシング弁83によってライン84を介
して背圧が制御されるアキュームレータ85が設けられ
ていると共に、このレデューシング弁83には第1ライ
ン圧ライン56から分岐されたライン79から更に分岐
されたライン86が導かれている。
また、第1ライン圧ライン56から分岐されたライン7
9は、リヤクラッチライン87が分岐され、このライン
87によりワンウェイオリフィス88を介してリヤクラ
ッチ82のアクチュエータ28aにライン圧が導入さ
れ、これにより、D,2,1のレンジにおいてリヤクラ
ッチ28が締結される。なおリヤクラッチライン87に
も、ライン79から分岐されたライン89により背圧が
制御されるアキュームレータ90が設けられている。
次に、2−3シフト弁67には、マニュアル弁54のポ
ートbに接続されて、D,2レンジでライン圧が導入さ
れる第2ライン圧ライン57と、ポートcに接続されて
Rレンジでライン圧が導入される第3ライン圧ライン5
8とが導かれ、この弁67がON位置に移動した時に、
第2ライン圧ライン57がフロントクラッチライン91
に、この弁67がOFF位置にある時には第3ライン圧
ライン58が同じくフロントクラッチライン91に、選
択的に連通される。このフロントクラッチライン91は
ワンウェイオリフィス92を介してフロントクラッチ2
7のアクチュエータ27aにライン圧を導入し、これに
よりDレンジにおいて2−3シフト弁67がON位置に
移動した時、およびRレンジにおいてフロントクラッチ
27が締結される。また、フロントクラッチライン91
からは、ワンウェイオリフィス92,93を介してセカ
ンドブレーキ用アクチュエータ31aの解放側ポート3
1a″に通じるセカンドブレーキ解放ライン94が分岐
され、したがってフロントクラッチ27が締結される時
にはセカンドブレーキ31が解放される。なお、第3ラ
イン圧ライン58上にはレデューシング弁95とワンウ
ェイオリフィス96とが並列に配設されている。また、
フロントクラッチライン91には、このライン91の上
流部から分岐されたライン97により背圧を制御される
アキュームレータ98が、ワンウェイオリフィス99を
介して接続されている。
さらに、上記セカンドブレーキ解放ライン94からは3
−2タイミング弁100に至るライン101が分岐さ
れ、この3−2タイミング弁100は、その左端部に供
給される制御圧により右方へ移動されて、上記ライン1
01を介してセカンドブレーキライン94をドレンライ
ン102に連通させるものである。その場合に、上記制
御圧を供給するライン103は、第1ライン圧ライン5
6から分岐されたライン79にオリフィス104を介し
て供給されるようになっているが、このオリフィス10
4の下流側にはドレンライン105が設けられ、このド
レンライン105を開閉するタイミング調整用の第5の
電磁弁106(SL5)が設けられている。
また、3−4シフト弁68には、ポンプ吐出ライン51
から分岐されたライン圧ライン107が導かれ、このラ
イン107は、3−4シフト弁68が右側のOFF位置
にある時にワンウェイオリフィス108とアキュームレ
ータ109とを有する直結クラッチライン110に連通
され、直結クラッチ44のアクチュエータ44aと、オ
ーバードライブブレーキ45のアクチュエータ45aに
おける解放側ポート45a″にライン圧を供給する。し
たがって、この場合は直結クラッチ44が締結され、か
つオーバードライブブレーキ45が解放される。そし
て、3−4シフト弁68が左側のON位置に移動した時
にフロントクラッチ用アクチュエータ44aとオーバー
ドライブブレーキ用アクチュエータ45aの解放側ポー
ト45a″への油圧の供給が遮断されるが、この時、オ
ーバードライブブレーキ用アクチュエータ45aの締結
側ポート45a′にはポンプ吐出ライン51から常時ラ
イン圧が供給されているので、オーバードライブブレー
キ45が締結されることとなる。ここで、この3−4シ
フト弁68の左端部にはマニュアル弁54のポートdに
接続された第4ライン圧ライン59が導かれ、Dレンジ
以外のレンジにおいてこのライン59から導入されるラ
イン圧により3−4シフト弁68のON位置への移動を
阻止する。また、上記直結クラッチライン110には油
圧センサ110′が設けられている。
なお、オイルポンプ50の吐出ライン51から分岐され
て調圧弁52に至る調圧ライン111は調圧弁52を介
してトルクコンバータライン112連通され、このライ
ン112がトルクコンバータ10内に導かれている。ま
た、このライン112から分岐されたライン113がロ
ックアップ弁114に導かれ、このロックアップ弁11
4からはトルクコンバータ10内におけるロックアップ
クラッチ17の作動室18に油圧を導入してこのクラッ
チ17を解放させるロックアップ解放ライン115が導
かれている。そして、ロックアップ弁114の右端には
ポンプ吐出ライン51から分岐されたロックアップ制御
ライン116がオリフィス117を介して導かれ、この
オリフィス117の下流側に設けられたドレンライン1
18にはロックアップ制御用の第4の電磁弁119(S
L4)が設けられている。この電磁弁119はON時に
ドレンライン118を閉鎖して制御ライン116内に制
御圧を発生させることにより、ロックアップ弁114を
左方に移動させ、これによりロックアップ解放ライン1
15内の油圧が排出されてロックアップクラッチ17が
締結される。
さらに、油圧回路dには、ライン圧を調整するバキュー
ムスロットル弁120と、この弁120にエンジンの吸
気通路におけるブースト圧を作用させるバキュームダイ
ヤフラム121とが設けられている。このバキュームス
ロットル弁120は、調圧ライン111から分岐された
入力ライン122によって油圧が導入されると共に、こ
の油圧を調整したモデュレータ圧をモデュレータ圧ライ
ン123内に発生させるようになっているが、このモデ
ュレータ圧は上記バキュームダイヤフラム121からの
右方向への押圧力(ブースト圧)が大きいほど調圧値が
高くされる。そして、このモデュレータ圧がライン12
4を介して上記調圧弁52の増圧ポート52aに導入さ
れることにより、この調圧弁52で調圧されるライン圧
が、ブースト圧が大きいほど高い圧力に調圧されること
になる。なお、上記バキュームスロットル弁120に
は、第4ライン圧ライン59から分岐されたバックアッ
プライン125がスロットルバックアップ弁126およ
びバックアップコントロール弁77を介して導かれてい
る。上記スロットルバックアップ弁126は、2レンジ
および1レンジにおいて第4ライン圧ライン59内に発
生する油圧を調整した上でバックアップコントロール弁
77を介してバキュームスロットル弁120に導くこと
により、上記モデュレータ圧ないしライン圧を更に高め
るように作用する。そして、この増圧作用は、バックア
ップコントロール弁77に第3制御ライン63内で発生
した制御圧がライン76を介して導入されて、この弁7
7が上記バックアップライン125を連通させた時に得
られるようになっている。なお、1,2レンジで第3制
御ライン63に制御圧を発生させるため、前述のよう
に、これらのレンジで第3変速用電磁弁73がONされ
るようになっている。
また、上記モデュレータ圧はモデュレータ圧ライン12
3から分岐された減圧ライン127によりカットバック
弁128を介して調圧弁52の減圧ポート52bに導入
されるようになっている。その場合に、上記カットバッ
ク弁128は、第1制御ライン61に制御圧が発生する
2速以上の変速位置において、ライン129から導入さ
れる上記制御圧によって減圧ライン127を連通させる
ように作動し、したがって、調圧弁52によるライン圧
の調圧値が2速以上の変速位置でカットバック(減圧)
されることになる。
上記油圧回路dにおける変速用の第1〜第3の電磁弁7
1,72,73、タイミング調整用の第5の電磁弁10
6およびロックアップ用の第4の電磁弁119を作動さ
せる制御手段jについて説明する。この制御手段jに
は、変速制御とロックアップ制御とに用いられる基本的
信号としてトルクコンバータ10のタービン回転数を検
出するタービン回転センサfからのタービン回転信号S
と、エンジンの吸気通路におけるスロットル弁の開度
を検出するスロットル開度センサgからのスロットル開
度信号Sと、マニュアルシフト弁54の選択位置を検
知するレンジセレクトセンサからの選択されたレンジを
示すレンジ信号Sなどが入力されている。そして、こ
れらの信号が示すエンジンないし自動車の運転状態に応
じて変速用の第1〜第3の電磁弁71,2,73をO
N,OFF制御することにより変速制御を行ない、また
ロックアップ用の第4の電磁弁119をON,OFF制
御することによりトルクコンバータ10におけるロック
アップクラッチ17のON,OFF制御を行なう。ま
た、タイミング調整用の第5の電磁弁106をON,O
FF制御することにより、3−2シフトダウン時におけ
るセカンドブレーキの締結タイミングを制御する。
次に、上記構成の自動変速機の制御手段jによる変速制
御を第3図に示すフローチャートにより説明する。ま
ず、ステップSにて制御手段jの制御系のイニシャラ
イズ、つまりタイマT,T,Tをリセット(=
0)し、D(n)レンジを4速(nは変速段で、4速の
場合n=4)、旧のデータであるD(n)OLDを4速
(n=4)とする。続いてステップSにてレンジセレ
クト手段kのセレクト位置を読み、ステップS,S
にてNまたはPレンジかの判定およびDレンジか否かの
判定を行ない、いま、走行中であって、Dレンジにあれ
ばステップSに移り、Nからのシフト直後か否かを判
定する。この判定がYESのときはステップSにてタ
イマT>0か否かを調べ、T=0であって、この判
定がNOであると、ステップSにてタイマTをβ
(時間)にセットする。次いでタイマT>0か否かを
調べ、T=0であって、この判定がNOであると、ス
テップS〜S12にてタービン回転数(N)を読み
込み、スロットル開度(θ)を読み込み、さらに予め設
定された変速マップデータを読み込み、これらに基づい
て判定手段hにおいて新たな変速段D(n)を判定す
る。次いでステップS13にて、この判定された変速段
D(n)が旧データである変速段D(n)OLDと等し
くないかどうか調べ、YESであればステップS14
てタイマTc>0か否か調べ、NOであればステップ
15にて駆動手段iにより電磁手段eとしてのソレノイ
ドバルブを駆動することにより、シフトアップもしくは
シフトダウン制御を行なう。続いてステップS16にて
タイマTをα(時間)にセットし、ステップS17
て新データD(n)を旧データD(n)OLDとしてメ
モリし、上記ステップSにリターンし、以下、同様の
ステップを繰り返す。
次にレンジセレクト手段kがDレンジからNレンジに切
換えられたときは、ステップSからステップS18
移り、タイマTをγ(時間)にセットし、続いてステ
ップS19にてタイマT>0か否か調べる。このタイ
マTはDレンジでの走行中は、常時、ステップS
てセットされていて、DレンジからNレンジにセレクト
されたときから別個の割込み処理のフローチャートによ
り、タイマ時間(例えば5秒)がカウントダウンされて
いるものであり、上記セレクト後の設定時間内はT
0である。したがって、その間はステップS19からス
テップS20に移り、旧データD(n)OLDつまり、
Nレンジセレクト前の変速段をD(n)としてメモリ
(記憶)する。次いでステップS21,ステップS17
にてソレノイドバルブ駆動(ただし、このときは、Nレ
ンジセレクト前の変速段を維持)、データの更新を行な
ってステップSにリターンする。これらは、記憶手段
lおよび選択制御手段mにより行なわれる。
上記タイマTの設定時間経過前に、レンジセレクト手
段kが再びDレンジにセレクトされたとき、ステップS
からステップSへ移り、ステップSにてNからの
シフト直後であるのでステップSへ移り、ステップS
′を経てタイマT=0となって始めてステップS
に移行する。したがって、その間は、Dレンジではある
が上記Nセレクト前の変速段が維持され、その間は、通
常のマップデータに基づく制御に移行する。
また、ステップS16にてセットされたタイマT=α
がDレンジでなくなった時から時間の経過と共にカウン
トダウンされているが、ステップSにてタイマT
0の間は、ステップS〜S16を実行せず、したがっ
て、短時間の内にシフトアップやシフトダウンを小刻み
に繰り返すことを防止している。
また、ステップS18にてセットされたタイマT=γ
(例えば2秒)もNレンジでなくなったときから時間の
経過と共にカウントダウンされているが、ステップS
14にてタイマT>0の間は、ステップS22に移行
し、D(n)>旧データD(n)OLDであるかを調
べ、シフトアップになる場合は、ステップS15を通る
ことなく、ステップS23にて旧データD(n)OLD
をD(n)として更新する。つまり、タイマT=γの
時間内はシフトアップ動作が禁止され、シフトダウンの
みが許容されている。
また、Nレンジセレクト状態が長く、ステップS19
てタイマT=0となると、ステップS24に移行し、
D(n)を4速とする。このようにしたのは、例えば、
車がDレンジの1速にて坂道を下っている状態で、Nレ
ンジがセレクトされ、このNレンジが長く続いたときに
は車速がかなり高くなり、いつまでもNレンジセレクト
前の変速段を記憶していたのでは、その後、Dレンジに
セレクトされたときに、ショックが生じるなど不都合が
起きることになるが、このような不都合を防止し、走行
の安定化を図るためである。
なお、第3図には、シフトアップやシフトダウン動作の
詳細、ロックアップ制御などのフローチャートは省略し
ている。
次に、上記のごとき、D→N→Dとレンジがセレクトさ
れたときの記憶手段lおよび選択制御手段mによる動作
を、従来のものと比較しながら第4図により説明する。
第4図は、アクセルが踏まれたON状態のままで、時間
においてD(2)レンジ、つまりDレンジの2速で
の走行状態からNレンジがセレクトされ、時間tにお
いて再びDレンジがセレクトされたときの自動変速機に
おけるクラッチのエンジン側の回転数(実線)と車体側
の回転数(破線)の変化を示す。Nレンジにセレクトさ
れるとエンジン負荷が減るためにエンジン側回転数が増
大するのに対し、車体側回転数はそれ程変化しない。N
レンジからDレンジがセレクトされたとき、従来では4
速が選択されるようになっていたため、4速のギヤ比と
の関係でエンジン側と車体側の回転数差は矢印巾Aで示
すごとく大きくなり、かつ、変速終了の時間tまでの
時間が長くなり、その間は次の変速ができず、変速フィ
ーリングが良好でないばかりか、クラッチの吸収エネル
ギーが大きく、クラッチの焼損、耐久性の低下といった
問題を有する。
これに対し、本発明ではNレンジセレクト前の変速段の
2速を記憶し、これを選択するため、エンジン側と車体
側の回転数差は矢印巾Bで示すごとく小さくなり、か
つ、変速終了の時間tまでの時間が短かくなり、変速
フイーリングが良好となり、変速後の走行性の向上をも
図れ、また、クラッチの吸収エネルギーが減少し、クラ
ッチの焼損を防止し、耐久性を高めることが可能とな
る。
なお、Nレンジセレクト時間が、Nレンジセレクト後の
タイマTによる設定時間より短かい場合には、Nレン
ジセレクト時間が設定時間となるようにして、その後の
Dレンジがセレクトされたときには、Nレンジセレクト
前の記憶選択されていた変速段からマップデータに基づ
く制御に移行させるようにしてもよい。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、レンジセレクト手段がD
レンジからNレンジにセレクトされたとき、Nレンジセ
レクト前の変速段を少なくとも上記セレクト後の設定時
間、記憶し、次いでNレンジからDレンジにセレクトさ
れたときに、上記の記憶している変速段を選択するよう
にしたことにより、走行中にD→N→Dのレンジがセレ
クト操作された場合の変速が円滑かつ迅速になされ、変
速時間が短かく高速フィーリングが良好で、走行性が改
善され、また、クラッチの耐久性向上を図ることができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による自動変速機の制御装置
の構成図、第2図は同装置における変速機および油圧回
路の詳細構成図、第3図は同装置の制御のフローチャー
ト、第4図は同装置の作用を説明するための時間−回転
数の特性図である。 1…自動変速機、a…トルクコンバータ、b…変速歯車
機構、c…変速切換手段、d…油圧回路、e…電磁手
段、f…タービン回転数センサ、g…スロットル開度セ
ンサ、h…判定手段、i…駆動手段、j…制御手段、k
…レンジセレクト手段、l…記憶手段、m…選択制御手

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力軸に連結されたトルクコン
    バータと、このトルクコンバータの出力軸に連結された
    変速歯車機構と、この変速歯車機構の動力伝達経路を切
    換え変速操作する変速切換手段と、この変速切換手段を
    操作する流体式アクチュエータへの圧力流体の供給を制
    御する電磁手段と、上記トルクコンバータの出力軸回転
    数を検出するタービン回転数センサと上記エンジンの負
    荷を検出するエンジン負荷センサの各出力信号を受け、
    タービン回転数とエンジン負荷の対応関係で設定された
    変速パターンに基づいて上記電磁手段を駆動制御し変速
    動作を行なう制御手段と、少なくとも自動変速制御とニ
    ュートラル状態とを切換え操作するレンジセレクト手段
    とを備えた自動変速機において、レンジセレクト手段が
    自動変速制御レンジからニュートラルレンジにセレクト
    されたとき、ニュートラルレンジセレクト前の変速段を
    少なくとも上記セレクト後の設定時間、記憶する記憶手
    段と、上記レンジセレクト手段がニュートラルレンジか
    ら自動変速制御レンジにセレクトされたとき、上記記憶
    手段の記憶している変速段を選択させる選択制御手段と
    を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
JP61045096A 1986-02-28 1986-02-28 自動変速機の制御装置 Expired - Lifetime JPH0656203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61045096A JPH0656203B2 (ja) 1986-02-28 1986-02-28 自動変速機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61045096A JPH0656203B2 (ja) 1986-02-28 1986-02-28 自動変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62204044A JPS62204044A (ja) 1987-09-08
JPH0656203B2 true JPH0656203B2 (ja) 1994-07-27

Family

ID=12709772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61045096A Expired - Lifetime JPH0656203B2 (ja) 1986-02-28 1986-02-28 自動変速機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0656203B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3140832B2 (ja) * 1992-02-18 2001-03-05 ジヤトコ・トランステクノロジー株式会社 自動変速機の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62204044A (ja) 1987-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5800309A (en) Hydraulic control device for automatic transmission
US5275069A (en) Control system for automatic transmission
US5211082A (en) Control apparatus for automatic transmission
JPH01188750A (ja) 自動変速機の変速制御装置
US4858498A (en) Automatic transmission system for a vehicle
US5125294A (en) Method of controlling speed range shifting in an automatic transmission
US5010788A (en) Automatic automotive transmission having 4-2 downshift sequence valve
JP3449827B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
US5095775A (en) Hydraulic pressure control system for automatic transmission
JPH0656203B2 (ja) 自動変速機の制御装置
KR100245729B1 (ko) 차량용 자동 변속기의 스킵 변속 제어 방법
JPH02229960A (ja) 自動変速機の液圧制御装置
JP3154758B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2918175B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2000104823A (ja) 自動変速機の制御装置
JP2761009B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2820434B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3128098B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
KR100245730B1 (ko) 차량용 자동 변속기의 변속제어방법
KR100262574B1 (ko) 차량용 자동 변속기의 4-3 다운 시프트 변속제어 방법
JP2783708B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2840348B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH0656205B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPS6184472A (ja) 自動変速機の制御装置
JPH02118268A (ja) 自動変速機の制御装置