JP2840348B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JP2840348B2
JP2840348B2 JP1343257A JP34325789A JP2840348B2 JP 2840348 B2 JP2840348 B2 JP 2840348B2 JP 1343257 A JP1343257 A JP 1343257A JP 34325789 A JP34325789 A JP 34325789A JP 2840348 B2 JP2840348 B2 JP 2840348B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
line
shift
valve
clutch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1343257A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03199765A (ja
Inventor
学 引田
弘三 石居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsuda KK
Original Assignee
Matsuda KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsuda KK filed Critical Matsuda KK
Priority to JP1343257A priority Critical patent/JP2840348B2/ja
Publication of JPH03199765A publication Critical patent/JPH03199765A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2840348B2 publication Critical patent/JP2840348B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動変速機の変速制御装置に関し、さらに
詳しくは変速動作時における摩擦締結要素の動作タイミ
ングを適切に制御し得るようにした自動変速機の変速制
御装置に関するものである。
(従来の技術) 一般に、自動車に搭載される自動変速機は、トルクコ
ンバータと変速歯車機構とを組み合わせ、該変速歯車機
構の動力伝達経路をクラッチやブレーキ等の複数の摩擦
締結要素の選択的作動により切り換えて、所定の変速段
に自動的に変速するように構成したものである。
この種の自動変速機には、前記各摩擦締結要素のアク
チュエータに対する油圧の給排を制御する油圧制御回路
が設けられている。この油圧制御回路は、具体的には、
オイルポンプの吐出圧を所定のライン圧に調整するレギ
ュレータバルブと、手動操作によってレンジを切り換え
るマニュアルバルブと、運転状態に応じて作動して前記
各アクチュエータに通じる油路を切り換えることによ
り、複数の摩擦締結要素を選択的に作動させる複数のシ
フトバルブと、その他の補助的な作用を行う各種のバル
ブとで構成され、特に、近年においては、例えば、特開
昭62−246652号公報に開示されているように、前記シフ
トバルブをソレノイドバルブによって駆動させることに
より、変速制御を運転状態に適合させてより高精度に行
い得るようにする試みがなされている。
ところで、この種の自動変速機においては、所定の変
速時に複数の摩擦締結要素の締結状態を同時に切り換え
るように設定されることがある。例えば、1〜4速の自
動変速が可能とされた自動変速機において、3速および
4速で締結される摩擦締結要素と、2速および4速で締
結される摩擦締結要素とが備えられている場合、2−3
シフトアップ変速時に、前者の摩擦締結要素が締結され
且つ後者の摩擦締結要素が解放されることとなる。その
場合に、2速および4速で締結される摩擦締結要素の油
圧アクチュエータとしては、前記公報にも開示されてい
るように、締結用油圧の供給により締結され、一方締結
用油圧が供給されていても解放用油圧が供給されれば解
放されるように構成されたものが用いられることがあ
り、この場合、前記の2−3シフトアップ変速時には、
3、4速で締結される摩擦締結要素に締結用油圧が供給
されると同時に、2、4速で締結される摩擦締結要素に
は解放用油圧が供給されることとなる。
(発明が解決しようとする課題) さて、上記の如く複数の摩擦締結要素の締結状態を同
時に切り換えることによって所定の変速動作を行わしめ
る場合、一方の摩擦締結要素の締結状態が切り換わるタ
イミングと、他方の摩擦締結要素の締結状態が切り換わ
るタイミングとが適切に調整されていることがスムーズ
な変速を行わせる上で重要であり、上記例の場合、2−
3シフトアップ変速時に、3、4速用摩擦締結要素の締
結動作に対して、2、4速用摩擦締結要素の解放動作が
相対的に早すぎると、変速機構が一時的にニュートラル
状態となってエンジン回転の空吹き現象が発生し、逆
に、上記解放動作が遅すぎると、変速機構が一時的にダ
ブルロック状態となって出力トルクの落ち込みによる変
速ショックが発生するという不具合が起きる。
そこで、このような問題を解消するため、上記の如き
変速時には、各摩擦締結要素に対する作動油圧の給排タ
イミングを調整し得るように油圧制御回路が構成される
のであるが、従来においては、同時に締結状態が切り換
わる複数の摩擦締結要素に対する作動油圧の給排タイミ
ングの調整を個々に行い、あるいは一方についてしか行
っていなかった。そのため、これらの摩擦締結要素の締
結状態の切り換わりが常に最適のタイミングで行なわれ
るとは限らず、上記のようなエンジン回転の空吹き現象
やダブルロックによる変速ショック等を生ぜしめる場合
があった。
本出願人は、上記の如き不具合に対処すべく、同時に
複数の摩擦締結要素の締結状態が切り換わる所定の変速
時に、これらの摩擦締結要素に対する作動油圧の給排を
関連付けるための調圧バルブを設けることにより、当該
変速時におけるエンジン回転の空吹き現象や変速ショッ
クを防止し得るようにしたものを出願している(特願昭
63−230780号参照)。
ところが、上記先願例における如く、同時に切り換わ
る複数の摩擦締結要素への作動油圧の給排を調圧バルブ
により関連付けるようにした場合であっても、摩擦締結
要素の経時変化等に起因して、これらの摩擦締結要素の
締結状態の切り換わりが最適タイミングで行なわれなく
なる場合が生ずることがあり、変速時におけるエンジン
回転の空吹き現象や変速ショックを完全に防止すること
は難しい。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、同時に
切り換わる複数の摩擦締結要素への作動油圧の給排を調
圧バルブにより関連付けるようにした場合において、該
調圧バルブに作用するパイロット圧の微調整を行い得る
ようにすることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明では、上記課題を解決するための手段として、
変速歯車機構と、該変速歯車機構の動力伝達経路を切り
換える複数の摩擦締結要素と、これらの摩擦締結要素の
油圧アクチュエータに対する作動油圧の給排を制御する
油圧制御回路とを有し、所定の変速時に前記摩擦締結要
素のうちの複数の特定の摩擦締結要素の締結状態を切り
換えるように設定された自動変速機の変速制御装置にお
いて、前記特定の摩擦締結要素のうちの一つの摩擦締結
要素に対して作動油圧を供給する油路からパイロット圧
が導入され、該パイロット圧に応じて、前記特定の摩擦
締結要素のうちの他の摩擦締結要素に対して供給される
作動油圧を調整する調圧バルブと、該調圧バルブにおい
て前記パイロット圧が導入される個所とは異なる個所に
接続された油路に設けられ、デューティ率の変更により
当該調圧バルブを介して前記他の摩擦締結要素に供給さ
れる作動油圧を調整するデューティソレノイドバルブ
と、該デューティソレノイドバルブを制御する制御手段
とを付設するとともに、該制御手段を、前記所定の変速
時においてエンジン回転数の落ち込みや吹き上がりを検
出した時に当該エンジン回転数の落ち込みや吹き上がり
を抑制するように前記デューティソレノイドバルブを制
御するものとしている。
(作 用) 本発明では、上記手段によって次のような作用が得ら
れる。
即ち、所定の変速時に、特定の摩擦締結要素のうちの
一つの摩擦締結要素にまず作動油圧が供給されるととも
に、該油圧がパイロット圧として調圧バルブに供給さ
れ、該調圧バルブのパイロット圧に応じた動作によって
その他の摩擦締結要素に対する作動油圧が調圧されるこ
ととなる。従って、当該その他の摩擦締結要素の締結状
態は、一つの摩擦締結要素に供給される作動雪圧の状
態、換言すれば、一つの摩擦締結要素の締結状態の切り
換わり動作に対応して切り換わることとなり、各摩擦締
結要素の切り換わりタイミングが一定となるが、摩擦締
結要素の経時変化等に起因して、各摩擦締結要素の切り
換わりタイミングにずれが生じる場合がある。この時に
は、前記調圧バルブにおいて前記パイロット圧が導入さ
れる個所とは異なる個所に接続された油路に設けられ、
デューティ率の変更により当該調圧バルブを介して前記
他の摩擦締結要素に供給される作動油圧を調整するデュ
ーティソレノイドバルブが、所定の変速時においてエン
ジン回転数の落ち込みや吹き上がりを検出した時に当該
エンジン回転数の落ち込みや吹き上がりを抑制するよう
に制御手段により制御されることとなっているため、前
記調圧バルブに作用するパイロット圧の微調整が行なわ
れ、各摩擦締結要素の切り換わりタイミングを一定させ
ることが可能となるのである。
(発明の効果) 本発明によれば、変速歯車機構と、該変速歯車機構の
動力伝達経路を切り換える複数の摩擦締結要素と、これ
らの摩擦締結要素の油圧アクチュエータに対する作動油
圧の給排を制御する油圧制御回路とを有し、所定の変速
時に前記摩擦締結要素のうちの複数の特定の摩擦締結要
素の締結状態を切り換えるように設定された自動変速機
の変速制御装置において、前記特定の摩擦締結要素のう
ちの一つの摩擦締結要素に対して作動油圧を供給する油
路からパイロット圧が導入され、該パイロット圧に応じ
て、前記特定の摩擦締結要素のうちの他の摩擦締結要素
に対して供給される作動油圧を調整する調圧バルブと、
該調圧バルブにおいて前記パイロット圧が導入される個
所とは異なる個所に接続された油路に設けられ、デュー
ティ率の変更により当該調圧バルブを介して前記他の摩
擦締結要素に供給される作動油圧を調整するデューティ
ソレノイドバルブと、該デューティソレノイドバルブを
制御する制御手段とを付設するとともに、該制御手段
を、前記所定の変速時においてエンジン回転数の落ち込
みや吹き上がりを検出した時に当該エンジン回転数の落
ち込みや吹き上がりを抑制するように前記デューティソ
レノイドバルブを制御するものとしているので、同時に
複数の摩擦締結要素の締結状態が切り換わる所定の変速
時に、これらの摩擦締結要素に対する作動油圧の給排が
関連付けられ、当該変速時に複数の摩擦締結要素の締結
状態が常に最適タイミングで切り換わることとなるとと
もに、摩擦締結要素の経時変化等に起因して、各摩擦締
結要素の切り換わりタイミングにずれが生じた場合に
は、前記調圧バルブにおいて前記パイロット圧が導入さ
れる個所とは異なる個所に接続された油路に設けられ、
デューティ率の変更により当該調圧バルブを介して前記
他の摩擦締結要素に供給される作動油圧を調整するデュ
ーティソレノイドバルブが、所定の変速時においてエン
ジン回転数の落ち込みや吹き上がりを検出した時に当該
エンジン回転数の落ち込みや吹き上がりを抑制するよう
に制御手段により制御されることとなっている。従っ
て、当該変速時におけるエンジン回転の空吹き現象や変
速ショックが確実に防止され、変速動作が常に良好に行
なわれることとなるという優れた効果がある。
(実施例) 以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施例を
説明する。
まず、第2図により、本実施例にかかる自動変速機の
機械的構成を説明する。
本実施例の自動変速機10は、主たる構成要素として、
トルクコンバータ20と、該トルクコンバータ20の出力に
より駆動される変速歯車機構30と、該変速歯車機構30の
動力伝達経路を切り換えるクラッチやブレーキ等の複数
の摩擦締結要素41〜46およびワンウェイクラッチ51,52
とを有し、これらの締結・解放により走行レンジとして
のD,2,1,Rの各レンジと、Dレンジでの1〜4速と、2
レンジでの1〜3速と、1レンジでの1〜2速とが得ら
れるようになっている。
前記トルクコンバータ20は、エンジン出力軸1に連結
されたケース21内に固設されたポンプ22と、該ポンプ22
に対向配置され、ポンプ22により作動油を介して駆動さ
れるタービン23と、該タービン23と前記ポンプ22との間
に介設され且つ変速機ケース11にワンウェイクラッチ24
を介して支持されてトルク増大作用を行うステータ25
と、前記ケース21とタービン23との間に設けられ、該ケ
ース21を介してエンジン出力軸1とタービン23とを直結
するロックアップクラッチ26とで構成されている。そし
て、前記タービン23の回転がタービンシャフト27を介し
て前記変速歯車機構30側に出力されるようになってい
る。ここで、エンジン出力軸1には、タービンシャフト
27内を貫通するポンプシャフト12が連結され、該ポンプ
シャフト12により自動変速機10の後端部に備えられたオ
イルポンプ13が駆動されるようになっている。
一方、前記変速歯車機構30は、ラビニョ型プラネタリ
ギヤ装置で構成され、前記タービンシャフト27上に遊嵌
された小径のスモールサンギヤ31と、該スモールサンギ
ヤ31の後方において同じくタービンシャフト27上に遊嵌
された大径のラージサンギヤ32と、前記スモールサンギ
ヤ31に噛合された複数個のショートピニオンギヤ33と、
前半部が該ショートピニオンギヤ33に噛合され且つ後半
部が前記ラージサンギヤ32に噛合されたロングピニオン
ギヤ34と、該ロングピニオンギヤ34および前記ショート
ピニオンギヤ33を回転自在に支持するキャリヤ35と、前
記ロングピニオンギヤ34の前半部に噛合されたリングギ
ヤ36とで構成されている。
そして、前記タービンシャフト27とスモールサンギヤ
31との間には、フォワードクラッチ41と第1ワンウェイ
クラッチ51とが直列に介設されており、これらのクラッ
チ41,51に並列にコーストクラッチ42が介設されてい
る。また、前記タービンシャフト27とキャリヤ35との間
には、3−4クラッチ43が介設される一方、タービンシ
ャフト27とラージサンギヤ32との間には、リバースクラ
ッチ44が介設されている。さらに、前記ラージサンギヤ
32とリバースクラッチ44との間には、ラージサンギヤ32
を固定するバンドブレーキとなる2−4ブレーキ45が設
けられており、前記キャリヤ35と変速機ケース11との間
には、該キャリヤ35の反力を受け止める第2ワンウェイ
クラッチ52と、キャリヤ35を固定するローリバースブレ
ーキ46とが並列に設けられている。そして、前記リング
ギヤ36が出力ギヤ14に連結され、該出力ギヤ14から差動
装置を介して左右の車輪(図示省略)に回転が伝達され
るようになっている。
前記各クラッチやブレーキ等の摩擦締結要素41〜46お
よびワンウェイクラッチ51,52の作動状態と変速段との
関係は、公知のことなので詳細な説明を省略し、第1表
に表示する。なお、第1表において、○印は締結状態を
示し、*欄はコースティング時空転とされる。
次に、第3図により前記各摩擦締結要素41〜46のアク
チュエータに対して油圧を給排する油圧制御回路60につ
いて説明する。ここで、前記各アクチュエータのうち、
2−4ブレーキ45の油圧アクチュエータ45′は、アプラ
イポート45a′とリリースポート45b′とを有するサーボ
ピストンにより構成されており、アプライポート45a′
のみに油圧が供給されているときには2−4ブレーキ45
を締結し、前記両ポート45a′,45b′に油圧が供給され
ていないときおよび両ポート45a′,45b′に油圧が供給
されているときには2−4ブレーキ45を解放する如く作
用することとなっている。また、その他の摩擦締結要素
41〜44,46のアクチュエータは、通常の油圧ピストンで
構成され、油圧が供給されたときに当該摩擦締結要素を
締結するようになっている。
前記油圧制御回路60は、主たる構成要素として、第2
図図示のオイルポンプ13からメインライン110に吐出さ
れた作動油の圧力を所定のライン圧に調整するレギュレ
ータバルブ61と、手動操作によってレンジの選択を行う
マニュアルバルブ62と、変速段に応じて作動して各摩擦
締結要素(アクチュエータ)41〜46に対する油圧の給排
を行う1−2、2−3、3−4の各シフトバルブ63,64,
65とを備えている。
前記マニュアルバルブ62は、メインライン110からラ
イン圧が導入される入力ポートeと、第1〜第4出力ポ
ートa〜dとを有し、スプール62aの移動により、前記
入力ポートeが、Dレンジおよび2レンジにおいては第
1、第2出力ポートa,bに、1レンジにおいては第1、
第3出力ポートa,cに、Rレンジにおいては第4出力ポ
ートdにそれぞれ連通するようになっている。そして、
各出力ポートa〜dには、それぞれ第1〜第4出力ライ
ン111〜114が接続されることとなっている。
また、前記1−2、2−3、3−4シフトバルブ63,6
4,65は、それぞれスプール63a,64a,65aをスプリング
(図示省略)により図面上、右側に付勢とした構成とさ
れており、これらのスプール63a,64a,65aの右側には、
パイロットポート63b,64b,65bが設けられている。そし
て、前記1−2シフトバルブ63のパイロットポート63b
には、前記メインライン110から導かれたパイロットラ
イン115が接続され、2−3、3−4シフトバルブ64,65
のパイロットポート64b,65bには、前記第1出力ライン1
11からライン116を介して分岐されたパイロットライン1
17,118がそれぞれ接続されており、これらのパイロット
ライン115,117,118には、それぞれソレノイドバルブ66,
67,68が付設されている。これらのソレノイドバルブ66
〜68は、それぞれがON状態のときに当該パイロットライ
ン115,117,118をドレンさせて、各対応するシフトバル
ブ63〜65のパイロットポート63b〜65b内のパイロット圧
を排出することにより、スプール63a〜65aを図面上、右
側に位置させる一方、それぞれがOFF状態のときに前記
パイロットポート63b〜65bに各パイロットライン115,11
7,118からパイロット圧を導入させて、スプール63a〜65
aをそれぞれ左側に位置させるようになっている。
ここで、これらのソレノイドバルブ66〜68は、制御回
路からの信号により当該自動車の車速とエンジンのスロ
ットル開度とに応じて予じめ設定されたマップに基づい
てON・OFFされ、これに伴って各シフトバルブ63〜65の
スプール63a〜65aの位置が切り換わって各摩擦締結要素
41〜46に通じる油路が切り換わり、このことにより、こ
れらの摩擦締結要素41〜46が前述の第1表に示す組み合
わせで締結されることとなっており、かくして、変速段
が運転状態に応じて切り換えられることとなっているの
である。そして、その場合の各変速段と各ソレノイドバ
ルブ66〜68のON・OFFの組み合わせのパターンとの関係
は、第2表に示すように設定されているが、3−2シフ
トダウン変速時には同表に示す中間パターンを経由する
ようになっている。
一方、前記マニュアルバルブ62における各出力ポート
a〜dに接続された第1〜第4出力ライン111〜114のう
ち、D,2,1の各前進レンジでメインライン110に連通され
る第1出力ライン111からは、前記ライン116が分岐さ
れ、該ライン116がフォワードクラッチラインとされて
ワンウェイオリフィス71を介してフォワードクラッチ41
に導かれている。従って、D,2,1レンジでは、フォワー
ドクラッチ41が常時締結されることになる。ここで、前
記フォワードクラッチライン116には、ライン119を介し
てフォワードクラッチ締結時の緩衝用として作用するN
−Dアキュムレータ72が接続されている。
また、前記第1出力ライン111は、前記1−2シフト
バルブ63に導かれ、前記第1ソレノイドバルブ66がON状
態となってスプール63aが右側へ位置した時にサーボア
プライライン120に連通し、ワンウェイオリフィス73を
介してサーボピストン45′のアプライポート45a′に至
る。従って、D,2,1レンジで第1ソレノイドバルブ66がO
N状態の時、側ち、Dレンジでの2,3,4速、2レンジでの
2,3速、1レンジでの2速において、前記アプライポー
ト45a′に油圧(即ち、サーボアプライ圧)が導入さ
れ、リリースポート45b′に油圧(即ち、サーボアプラ
イ圧)が導入されていないときに2−4ブレーキ45が締
結される。なお、前記サーボアプライライン120にも、
2−4ブレーキ締結時の緩衝用として作用する1−2ア
キュムレータ74が接続されている。
また、D,2レンジでメインライン110に連通する第2出
力ライン112は、2−3シフトバルブ64に導かれてい
る。そして、該第2出力ライン112は、第2ソレノイド
バルブ67がOFF状態でスプール64aが左側に位置するとき
に、ワンウェイオリフィス75を介して3−4クラッチラ
イン121に連通する。そして、この3−4クラッチライ
ン121は、さらにワンウェイオリフィス76を介して3−
4クラッチ43に至る。従って、D,2レンジで第2ソレノ
イドバルブ67がOFF状態のとき、即ち、Dレンジの3,4
速、2レンジの3速で3−4クラッチ43が締結されるこ
ととなる。
ここで、前記3−4クラッチライン121からは第1、
第2ドレンライン122,123が分岐され、これらのうち第
1ドレンライン122は、3−4シフトバルブ65に導か
れ、第3ソレノイドバルブ68がOFF状態(即ち、スプー
ル65aが左側)のときにライン124に連通して、2−3シ
フトバルブ64のドレンポートに通じる。また、第2ドレ
ンライン123は、ワンウェイオリフィス77、固定オリフ
ィス78およびワンウェイオリフィス79を介して同じく3
−4シフトバルブ65に導かれ、第3ソレノイドバルブ68
がON状態(即ち、スプール65aが右側)のときに前記ラ
イン124に連通して、2−3シフトバルブ64のドレンポ
ートに通じる。つまり、3−4クラッチ43から油圧(即
ち、3−4クラッチ圧)が排出される3−2、4−2シ
フトダウン変速時のうち、第2表に示す第3ソレノイド
バルブ68がOFF状態となる中間パターンを経由する3−
2シフトダウン時には第1ドレンライン122により、ま
た第3ソレノイドバルブ68がON状態に保持される4−2
シフトダウン時には第2ドレンライン123により3−4
クラッチ圧が排出されることとなる。なお、第2ドレン
ライン123のワンウェイオリフィス77と固定オリフィス7
8との間には、3−4クラッチ作動時の緩衝用として作
用する2−3アキュムレータ80が接続されている。
また、前記第1ドレンライン122に接続され、て、3
−4クラッチライン121と同様に、第2ソレノイドバル
ブ67がOFF状態で、2−3シフトバルブ64のスプール64a
が左側に位置するときに第2出力ライン112に連通する
ライン125は、3−4シフトバルブ65に導かれ、第3ソ
レノイドバルブ68がOFF状態でスプール65aが左側に位置
するときにサーボリリースライン126に連通する。該サ
ーボリリースライン126は、ワンウェイオリフィス81,82
を介してサーボピストン45′のリリースポート45b′に
至る。従って、D,2レンジで第2、第3ソレノイドバル
ブ67,68がともにOFF状態の時、即ち、Dレンジの3速お
よび2レンジの3速で、サーボピストン45′のリリース
ポート45b′にサーボリリース圧が導入され、2−4ブ
レーキ45が解放される。
さらに、前記サーボリリースライン126の二つのワン
ウェイオリフィス81,82間から分岐されたライン127は、
コーストコントロールバルブ83、ワンウェイオリフィス
84およびボールバルブ85を介してコーストクラッチライ
ン128に通じ、コーストクラッチ42に至っている。従っ
て、サーボリリースライン126内に油圧が導入されるD
レンジの3速および2レンジの3速でコーストクラッチ
42が締結される。一方、前記第3ソレノイドバルブ68が
OFF状態で3−4シフトバルブ65のスプール65aが左側に
位置し且つ第2ソレノイドバルブ67がON状態で2−3シ
フトバルブ64のスプール64aが右側に位置するときに、
前記フォワードクラッチライン116が、その分岐ライン1
29、3−4シフトバルブ65、ライン130および2−3シ
フトバルブ64を介してライン131に連通する。該ライン1
31は、前記ボールバルブ85を介してさらにコーストクラ
ッチライン128に通じる。従って、コーストクラッチ42
は、第2ソレノイドバルブ67がON状態で、第3ソレノイ
ドバルブ67がOFF状態の時、即ち、2レンジの2速およ
び1レンジの1,2速でも締結される。
また、マニュアルバルブ62により1レンジでメインラ
イン110に連通する第3出力ライン113は、減圧バルブと
してのローレデューシングバルブ86およびライン132を
介して1−2シフトバルブ63に導かれている。そして、
該ライン132は、第1ソレノイドバルブ66がOFF状態でス
プール63aが左側に位置するときに、ワンウェイオリフ
ィス87およびボールバルブ88を介してローリバースブレ
ーキライン133に連通し、ローリバースブレーキライン4
6に至る。従って、1レンジで第1ソレノイドバルブ66
がOFF状態の時、即ち、1レンジの1速でローリバース
ブレーキ46が締結される。
さらに、Rレンジでメインライン110に連通する第4
出力ライン114は、該第4出力ライン114から分岐された
ライン134,ワンウェイオリフィス89および前記ボールバ
ルブ88を介して前記ローリバースブレーキライン133に
連通する一方、リバースクラッチライン135となって、
ワンウェイオリフィス90を介してリバースクラッチ44に
至る。従って、Rレンジでは、常にローリバースブレー
キ46とリバースクラッチ44とが締結される。ここで、前
記リバースクラッチライン135には、リバースクラッチ
締結時の緩衝用として作用するN−Rアキュムレータ91
が接続されている。
また、この油圧制御回路60には、第2図図示のトルク
コンバータ20内のロックアップクラッチ26を作動させる
ためのロックアップシフトバルブ92と、該ロックアップ
シフトバルブ92を介して前記トルクコンバータ20内へ供
給される油圧を調圧するロックアップコントロールバル
ブ95と、該ロックアップシフトバルブ92およびロックア
ップコントロールバルブ95の第2のパイロット圧をデュ
ーティ制御するデューティソレノイドバルブ96と、前記
ロックアップシフトバルブ92の第1のパイロット圧をON
・OFF制御するロックアップソレノイドバルブ94とが付
設されている。なお、本実施例におけるロックアップシ
フトバルブ92およびロックアップコントロールバルブ95
の構成は、本出願人の先願である特願昭63−275894号に
開示されたものと同一なので、詳細な説明を省略する。
前記ロックアップシフトバルブ92には、レギュレータ
バルブ61からトルクコンバータライン136が導かれてい
るとともに、一端に設けられた第1パイロットポート92
bには、メインライン110から分岐されたパイロットライ
ン137が接続されている。そして、該パイロットライン1
37には、前記ロックアップソレノイドバルブ94が付設さ
れており、該ロックアップソレノイドバルブ94がON状態
のときにロックアップシフトバルブ92のスプール92aが
右側に位置することにより、前記トルクコンバータライ
ン136が、トルクコンバータ20内に通じるトルクコンバ
ータライン138に連通し、これにより該トルクコンバー
タ20の内圧が高まってロックアップクラッチ26が締結さ
れ、また、前記ロックアップソレノイドバルブ94がOFF
状態となってロックアップシフトバルブ92のスプール92
aが左側へ移動すれは、前記トルクコンバータライン136
がロックアップ解放ライン139に連通し、トルクコンバ
ータ20内にロックアップ解放圧が導入されて、ロックア
ップクラッチ26が解放されるようになっている。
一方、前記トルクコンバータライン136は、分岐ライ
ン140を介してロックアップコントロールバルブ95に導
入され、該ロックアップコントロールバルブ95によって
わずかに減圧された後、ライン141を介してロックアッ
プシフトバルブ92のポート92cに導入される。また、前
記デューティソレノイドバルブ96には、メインライン11
0から分岐されてソレノイドレデューシングバルブ93に
より減圧された元圧ライン142が接続され、該デューテ
ィソレノイドバルブ96の下流側には、ロックアップコン
トロールバルブ95の第1パイロットポート95bに第2の
パイロット圧を導入するためのパイロットライン143が
接続されている。また、該パイロットライン143は、ロ
ックアップシフトバルブ92の他端に設けられた第2パイ
ロットポート92dに接続されている。前記元圧ライン142
は、分岐ライン144を介してロックアップシフトバルブ9
2の中間部に設けられたポート92eに接続されている。前
記デューティソレノイドバルブ96は、ON状態にてパイロ
ットライン143をドレンし、ロックアップシフトバルブ9
2およびロックアップコントロールバルブ95に作用して
いる第2のパイロット圧をリークさせる如く作用するも
のであり、周期的に開閉(換言すれば、ON・OFF)制御
される。従って、パイロットライン143から供給される
第2のパイロット圧は、ロックアップコントロールバル
ブ95のデューティ制御におけるデューティ率(1周期中
における開弁時間比率)にしたがって制御される。な
お、本実施例においては、前記デューティソレノイドバ
ルブ96には、該デューティソレノイドバルブ96のデュー
ティ制御を行うべく後に詳述する制御手段47が付設され
ている。
以上の構成に加えて、本実施例の油圧制御回路60に
は、各変速時における油圧の給排タイミングの調整用と
して、前記コーストコントロールバルブ83の他に、バイ
パスバルブ101、2−3コントロールバルブ102およびタ
イミングバルブ103が付設されている。
前記コーストコントロールバルブ83は、前述したよう
に、サーボリリースライン126から分岐されてコースト
クラッチライン128にボールバルブ85を介して通じるラ
イン127上に設けられており、フォワードクラッチライ
ン116から分岐されたライン145により、ライン圧(即
ち、フォワードクラッチ圧)がスプール83aの一端に導
かれている。そして、前記ライン127によってスプール8
3aの他端に導入されるサーボリリース圧とスプリングの
付勢力とがライン圧に打ち勝ったときに該ライン127を
連通させるようになっている。従って、このライン127
を介してコーストクラッチ42にコーストクラッチ圧が供
給されるDレンジおよび2レンジの2−3シフトアップ
変速時においては、サーボリリース圧が十分上昇してか
ら(即ち、2−4ブレーキ45が確実に解放されてから)
コーストクラッチ42が締結されることとなり、2−4ブ
レーキ45とコーストクラッチ42とが同時に締結状態とな
ることによるダブルロックが防止される。なお、前記コ
ーストコントロールバルブ83のスプール83aの一端にラ
イン圧が導かれているので、前記ライン127を連通させ
るタイミングがライン圧に応じて変更されることとな
り、その連通タイミングとサーボリリース圧の圧力レベ
ルとの対応関係が適切に設定されることとなる。
また、前記バイパスバルブ101は、3−4クラッチラ
イン121に設けられたワンウェイオリフィス76をバイパ
スするバイパスライン146上に設けられており、前記3
−4クラッチライン121のワンウェイオリフィス76より
下流の油圧(即ち、3−4クラッチ圧)がスプール101a
の一端に、前記レギュレータバルブ61から導かれ、エン
ジン負荷に対応した圧力を発生すべく作用するソレノイ
ドバルブ160により圧力制御されたスロットモジュレー
タ圧がライン147を介してスプール101aの他端にそれぞ
れ導入され、3−4クラッチ圧が所定値以上に上昇して
スプール101aが左側に移動したときに前記バイパスライ
ン146を遮断するようになっている。従って、3−4ク
ラッチ圧は、供給開始時にはバイパスライン146により
速やかに供給されるが、その後ワンウェイオリフィス76
によって供給が緩やかになることとなっており、ことこ
とにより2−3シフトアップ変速時における3−4クラ
ッチ43の締結タイミングが調整されることになる。
さらに、前記2−3コントロールバルブ102は、サー
ボリリースライン126上の油圧供給方向に絞り作用を行
うワンウェイオリフィス81をバイパスするバイパスライ
ン148上に設けられており、スプール102aの一端部に前
記3−4クラッチライン121内の油圧(即ち、3−4ク
ラッチ圧)が、中央部に第2パイロットライン142およ
びライン149を介して前述の第2のパイロット圧が、さ
らに他端部に当該バイパスライン148の下流におけるサ
ーボリリース圧がそれぞれ導入されるようになってい
る。そして、3−4クラッチ圧、第2パイロット圧およ
びサーボリリース圧の作用により前記バイパスライン14
8を開通もしくはドレンさせて、サーボリリース圧を3
−4クラッチ圧に対応させて調圧するようになってい
る。
また、前記タイミングバルブ103は、サーボアプライ
ライン120上のワンウェイオリフィス73をバイパスする
第1バイパスライン150と、前記サーボリリースライン1
26上のワンウェイオリフィス82(および81)をバイパス
する第2バイパスライン151と、前記3−4クラッチラ
イン121から分岐された第2ドレンライン123における固
定オリフィス78(およびワンウェイオリフィス79)をバ
イパスする第3バイパスライン152とに跨って設けられ
ている。そして、タイミングバルブ103のスプール103a
の一端には、メインライン110から分岐された分岐ライ
ン153を介して導かれたパイロットライン154が接続され
ており、該パイロットライン154には、第4ソレノイド
バルブ104が付設されているう。このタイミングバルブ1
03は、前記第4ソレノイドバルブ104の作動により、1
−2シフトアップ変速時、3−2シフトダウン変速時お
よび4−2シフトダウン変速時に前記第1〜第3バイパ
スライン150〜152を開通・遮断して、これらの変速時に
おける油圧の給排タイミングを制御する。つまり、1−
2シフトアップ変速時には、まず第1バイパスライン15
0を連通させて、サーボアプライ圧をサーボピストン4
5′のアプライポート45a′に速やかに供給するととも
に、変速中において変速開始から所定時間が経過したと
きに前記第1バイパスライン150を遮断することによ
り、変速動作の後半には、前記サーボアプライ圧をワン
ウェイオリフィス73を介してサーボピストン45′のアプ
ライポート45a′に緩やかに供給する。また、3−2シ
フトダウン変速時には、変速開始時にまず第2バイパス
ライン151を開通させ、その後、該第2バイパスライン1
51を遮断する。そのため、サーボリリース圧が、変速動
作の前半には第2バイパスライン151により速やかに排
出され、後半にはサーボリリースライン126上の排出方
向に絞り作用を行うワンウェイオリフィス82によって緩
やかに排出されることとなる。さらに、4−2シフトダ
ウン変速時においては、まず変速動作の前半に第3バイ
パスライン152を開通させて、3−4クラッチ圧を速や
かに排出させ、変速動作の後半には前記第3バイパスラ
イン152を遮断することにより、固定オリフィス78の絞
り作用によって前記3−4クラッチ圧を緩やかに排出さ
せる。
次に、第1図を参照して本発明の特徴部を構成する2
−3コントロールバルブ102の2−3シフトアップ変速
時における具体的動作について説明する。
まず、2−3変速時には、第3図図示の2−3シフト
バルブ64の作動により3−4クラッチライン121に3−
4クラッチ圧が供給され、該3−4クラッチ圧が3−4
クラッチ43に導入されて該3−4クラッチ43が締結され
る。この場合、3−4クラッチ圧は、前述したように、
まずバイパスライン146により速やかに供給され、その
後、所定の圧力まで上昇した時点でバイパスバルブ101
が前記バイパスライン146を遮断することにより、ワン
ウェイオリフィス76の絞り作用によって緩やかに供給さ
れる。その結果、2−3シフトアップ変速時に3−4ク
ラッチ圧は、第4図に実線で示すような経過で立ち上が
ることになる。そして、第1図に示すように、この3−
4クラッチ圧が前記3−4クラッチライン121から分岐
されたパイロットライン121aにより、2−3コントロー
ルバルブ102の一端に設けられた第1パイロットポート1
02bに導入されるようになっている。
一方、この2−3コントロールバルブ102には、サー
ボリリースライン126上のワンウェイオリフィス81をバ
イパスするバイパスライン148の上流側148aおよび下流
側148bがそれぞれ接続された第1、第2ポート102c,102
dと、該第2ポート120dに隣接するドレンポート102e
と、前記パイロットポート102bの反対側の端部に設けら
れてバイパスライン148の下流側148bのサーボリリース
圧が導入されるフィードバックポート102fと、前記パイ
ロットライン143からライン149を介して第2パイロット
圧が導入される第2パイロットポート102gとが設けられ
ている。また、前記2−3コントロールバルブ102にス
プール102aは、スプリング102hの付勢力によって前記第
1パイロットポート102b側からフィードバックポート10
2f側に付勢されている。
そして、前記第1パイロットポート102bに導入される
3−4クラッチ圧が上昇すると、スプール102aが図面
上、右方向に移動されることにより、第1ポート102cと
第2ポート102dとが連通して前記バイパスライン148の
上流側148aと下流側148bとが接続されるとともに、ドレ
ンポート102eが閉じられ、これによりバイパスライン下
流側148bの油圧、即ちサーボリリース圧が上昇する。ま
た、このサーボリリース圧が、前記第1パイロットポー
ト102b内の3−4クラッチ圧に対して相対的に高くなる
と、該サーボリリース圧は、フィードバックポート102f
に導入されているので、スプール102aが、3−4クラッ
チ圧およびスプリング102hの付勢力に抗して図面上、左
側に移動し、前記第1、第2ポート102c,102d、即ち、
バイパスライン148の上、下流側148a,148b間を遮断する
とともに、バイパスライン下流側148bがドレンポート10
2eに連通する。そのため、バイパスライン下流側148bの
サーボリリース圧が低下することになる。そして、上記
の動作を繰り返すことにより、サーボリリース圧は前記
3−4クラッチ圧をパイロット圧として、これに対応す
る圧力に調圧されることとなる。つまり、本実施例の場
合、3−4クラッチ43および2−4ブレーキ45が特許請
求の範囲における特定の摩擦締結要素を構成し、2−3
コントロールバルブ102が特許請求の範囲における調圧
バルブを構成し、パイロットライン143およびライン149
が特許請求の範囲における制御油路を構成しているので
ある。
従って、第4図図示の如く、2−3シフトアップ変速
時に3−4クラッチ43とサーボピストン45′のリリース
ポート45b′とにそれぞれ供給される3−4クラッチ圧
とサーボリリース圧の立ち上がりの経過ないし供給タイ
ミングが常に一定の関係に維持されることとなり、これ
に伴って、3−4クラッチ43の締結タイミングと2−4
ブレーキ45の解放タイミングとが常に最適な関係に設定
されることとなる。このことにより、2−3シフトアッ
プ変速時におけるエンジン回転の空吹き現象や変速ショ
ックの発生が防止されることとなるのである。
さらに、本実施例の場合、前記パイロットライン143
に付設されたデューティソレノイドバルブ96は、制御手
段47によりデューティ制御されるように構成されてい
る。
該制御手段47は、例えば、マイクロコンピュータから
なっており、トルクコンバータ20のタービン23(第2図
参照)の回転数NTを検出するタービン回転数検出手段4
8、自動車の車速Vを検出すす車速検出手段49およびス
ロットルの開度を検出するスロットル開度検出手段50か
らの情報を受けて、前記デューティソレノイドバルブ96
に対してデューティ率を調整すべき指令を発するもので
ある。つまり、本実施例の場合、制御手段47からの指令
に基づいてデューティソレノイドバルブ96のデューティ
率を制御することにより、パイロットライン143および
ライン149を介して2−3コントロールバルブ102のパイ
ロット圧導入部(具体的には、第2パイロットポート10
2g)に供給される第2パイロット圧が調圧されることと
なっており、このことにより、サーボリリース圧の微調
整が行なわれることとなっているのである。
ついで、第5図図示のフローチャートを参照して、デ
ューティソレノイドバルブ96におけるデューティ制御を
具体的に説明する。
自動車運転中においては、制御手段47へタービン回転
数検出手段48、車速検出手段49およびスロットル開度検
出手段50からタービン回転数NT、車速Vおよびスロット
ル開度TVOが随時入力される(ステップS1)。上記各情
報の入力があると制御手段47による制御はステップS2
進み、シフトフラッグFLGの判定が行なわれる(ステッ
プS3)。該シフトフラッグFLGは、2−3変速中の場
合、FLG=1とされ、2−3変速中でない場合、FLG=0
とされている。そして、ステップS3において、ある時点
のシフトフラッグFLG(t)の判定を行った結果、FLG
(t)=0と判定された場合(即ち、2−3変速中でな
いと判定された場合)、ステップS4において、その時点
より前のシフトフラッグFLG(t−Δt)の判定がなさ
れる。ここでFLG(t−Δt)=0と判定された場合
(換言すれば、2−3変速中でないと判定された場合)
には、制御手段47による制御はステップS1にリターンす
るが、FLG(t−Δt)=1と判定された場合(換言す
れば、2−3変速中と判定された場合)には、制御手段
47による制御はステップS5に進み、エンジンの回転状態
を判定する目安として予じめ設定されている基準GDの判
定が行なわれる。ここに、GD=−1は、エンジンが吹い
ていない状態(換言すれば、エンジン回転が落ち込みぎ
みの状態)を表し、GD=0は、エンジンが100rpm以下の
回転数で吹いている状態(換言すれば、変速中における
正常な回転数上昇範囲にある状態)を表し、GD=1は、
エンジンが100rpm以上の回転数で吹いている状態(換言
すれば、変速中における異常な空吹き状態)を表す。ス
テップS5においてGD=−1と判定された場合には、制御
手段47による制御はステップS6に進み、その時のスロッ
トル開度TVOに対応するデューティソレノイドバルブ96
のデューティ率DUTY(TVO)をΔDだげ引き下げ、その
結果DUTY(TVO)<0となった場合にはDUTY(TVO)=0
とするとともに、GD=−1となす(ステップS7〜S9)。
ステップS5においてGD=0と判定された場合には、デュ
ーティ率DUTY(TVO)の変更を行うことなく、制御手段4
7の制御はステップS9に進み、GD=−1となす。ステッ
プS5においてGD=1と判定された場合には、制御手段47
による制御はステップS10に進み、その時のスロットル
開度TVOに対応するデューティ率DUTY(TVO)をΔDだけ
引き上げ、その結果DUTY(TVO)>20となった場合にはD
UTY(TVO)=20とするとともに(ステップS11および
S12)、GD=−1となす(ステップS9)。つまり、本実
施例の場合、デューティ率DUTY(TVO)の初期設定範囲
は、0%〜20%の範囲とされるのである。
さて、ステップS3においてFLG=1と判定された場合
には、制御手段47による制御はステップS13に進み、そ
の時のタービン回転数NTと車速Vの時の2速時のタービ
ン回転数を求める関数f(v)(バラツキも含む)とを
比較し、NT≧f(v)と判定されると、ステップS14
おいてその時のGD1を−1とする。一方、ステップS13
おいてNT<f(v)と判定された場合には、制御手段47
により制御はステップS15へ進み、タービン回転数NT
前記関数f(v)に100rpmを加えた値、即ちf(v)+
100とを比較する。該比較により、変速中においてエン
ジンが正常な吹き状態(即ち、100rpm以下の吹き状態)
にあるか、異常な吹き状態(即ち、100rpm以上の吹き状
態)にあるかの判定がなされる。当該判定に応じて、ス
テップS16およびS17においてその時のGD1が0および1
とされる。そして、今回のGD1とステップS9において設
定されたGDとを比較し(ステップS18)、GD<GD1の場合
にのみGD1をGDに置き換える(ステップS19)。しかる
後、制御手段47による制御は、ステップS20に進み、デ
ューティソレノイドバルブ96のデューティ率DUTYをステ
ップS6あるいはステップS10において求めた値DUTY
(TVO)に変更し、該デューティ率DUTYに基づいてデュ
ーティソレノイドバルブ96のデューティ制御が行なわれ
る(ステップS21)。つまり、本実施例の場合、GD=−
1の場合(即ち、エンジンが吹いていない場合)には、
デューティ率を引き下げ、GD=1の場合(即ち、エンジ
ンが100rpm以上で吹いている場合には)、デューティ率
を引き上げる如く制御されることとなっており、このこ
とにより、GD=0(即ち、エンジンが100rpm以下で吹い
ている状態)に維持できるように学習することとなって
いるのである。
従って、本実施例によれば、2−3変速中において、
3−4クラッチ43および2−4ブレーキ45の経時変化時
に起因して、サーボリリース圧の調圧にわずかの狂いが
生じ、エンジン回転の空吹き現象あるいはダブルロック
による変速ショック等が生じようとした時、上述したよ
うなデューティソレノイドバルブ96のデューティ制御に
より、エンジン回転数が100rpm以下の吹き状態(即ち、
正常範囲の吹き状態)に常に維持できるように2−3コ
ントロールバルブ102に作用する第2のパイロット圧が
制御されることとなっているのである。
上記実施例では、デューティソレノイドバルブ96のデ
ューティ率DUTYは、0%≦DUTY≦20%の範囲内において
制御されるようになっているので、第6図図示の如く、
3−4クラッチ圧とサーボリリース圧との関係において
斜線図示の範囲でのサーボリリース圧の微調整が可能と
なり、変速中におけるエンジンの空吹き現象およびダブ
ルブロックによる変速ショックの発生が効果的に防止さ
れることとなるのである。なお、場合によっては、デュ
ーティ率の上限を100%とすることも可能である。
さらに、上記実施例では、ロックアップシフトバルブ
92およびロックアップコントロールバルブ95に対する制
御用油路に付設されたデューティソレノイドバルブ96
を、2−3コントロールバルブ102への第2パイロット
圧の微調整用に兼用しているが、2−3コントロールバ
ルブ102への第2パイロット圧のみを微調整するための
デューティソレノイドバルブを使用する場合もある。
本発明は、上記実施例の構成に限定されるものではな
く、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更
可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例にかかる自動変速機の変速制御
装置における油圧制御回路の要部拡大図、第2図は本発
明の実施例にかかる自動変速機の機械的構成を示すスケ
ルトン図、第3図は本発明の実施例にかかる自動変速機
の変速制御装置における油圧制御回路図、第4図は本発
明の実施例にかかる自動変速機の変速制御装置における
油圧制御回路による3−4クラッチ圧とサーボリリース
圧の立ち上がり状態を示す油圧の経時変化特性図、第5
図は本発明の実施例にかかる自動変速機の変速制御装置
における2−3変速時の作用を説明するためのフローチ
ャート、第6図は本発明の実施例にかかる自動変速機の
変速制御装置における2−3変速時のサーボリリース圧
微調整の態様を示す特性図である。 10……自動変速機 30……変速歯車機構 41……摩擦締結要素(フォワードクラッチ) 42……摩擦締結要素(コーストクラッチ) 43……摩擦締結要素(3−4クラッチ) 44……摩擦締結要素(リバースクラッチ) 45……摩擦締結要素(2−4ブレーキ) 46……摩擦締結要素(ローリバースブレーキ) 60……油圧制御回路 96……デューティソレノイドバルブ 92……ロックアップシフトバルブ 95……ロックアップコントロールバルブ 102……調圧バルブ(2−3コントロールバルブ) 143……制御油路(パイロットライン) 149……制御油路(ライン)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速歯車機構と、該変速歯車機構の動力伝
    達経路を切り換える複数の摩擦締結要素と、これらの摩
    擦締結要素の油圧アクチュエータに対する作動油圧の給
    排を制御する油圧制御回路とを有し、所定の変速時に前
    記摩擦締結要素のうちの複数の特定の摩擦締結要素の締
    結状態を切り換えるように設定された自動変速機の変速
    制御装置であって、前記特定の摩擦締結要素のうちの一
    つの摩擦締結要素に対して作動油圧を供給する油路から
    パイロット圧が導入され、該パイロット圧に応じて、前
    記特定の摩擦締結要素のうちの他の摩擦締結要素に対し
    て供給される作動油圧を調整する調圧バルブと、該調圧
    バルブにおいて前記パイロット圧が導入される個所とは
    異なる個所に接続された油路に設けられ、デューティ率
    の変更により当該調圧バルブを介して前記他の摩擦締結
    要素に供給される作動油圧を調整するデューティソレノ
    イドバルブと、該デューティソレノイドバルブを制御す
    る制御手段とが付設され、該制御手段は、前記所定の変
    速時においてエンジン回転数の落ち込みや吹き上がりを
    検出した時に当該エンジン回転数の落ち込みや吹き上が
    りを抑制するように前記デューティソレノイドバルブを
    制御するものとされていることを特徴とする自動変速機
    の変速制御装置。
JP1343257A 1989-12-27 1989-12-27 自動変速機の変速制御装置 Expired - Lifetime JP2840348B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1343257A JP2840348B2 (ja) 1989-12-27 1989-12-27 自動変速機の変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1343257A JP2840348B2 (ja) 1989-12-27 1989-12-27 自動変速機の変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03199765A JPH03199765A (ja) 1991-08-30
JP2840348B2 true JP2840348B2 (ja) 1998-12-24

Family

ID=18360128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1343257A Expired - Lifetime JP2840348B2 (ja) 1989-12-27 1989-12-27 自動変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2840348B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03199765A (ja) 1991-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6767309B2 (en) Automatic transmission control system
JP2825289B2 (ja) 流体継手のスリップ制御装置
US20030083169A1 (en) Hydraulic pressure controller for automatic transmission
US5211082A (en) Control apparatus for automatic transmission
JP3244209B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2767366B2 (ja) 車両用油圧作動式変速機の制御装置
KR100222820B1 (ko) 차량용 자동 변속기의 변속제어 시스템
US5109734A (en) Hydraulic control system for an automatic transmission
JP2840348B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
EP0781943B1 (en) Control apparatus of automatic tranmission
US5176046A (en) Control system for an automatic transmission
JPH084892A (ja) ロックアップ装置の油圧回路
KR100310912B1 (ko) 자동변속기의제어장치
JP3074216B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3273990B2 (ja) 自動変速機のライン圧制御装置
JP2834742B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2725032B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2853513B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2981911B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2907501B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3302780B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2729814B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2871812B2 (ja) 自動変速機の油圧回路
JPH0276968A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3115303B2 (ja) 自動変速機の制御装置