JP2834742B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP2834742B2
JP2834742B2 JP63230780A JP23078088A JP2834742B2 JP 2834742 B2 JP2834742 B2 JP 2834742B2 JP 63230780 A JP63230780 A JP 63230780A JP 23078088 A JP23078088 A JP 23078088A JP 2834742 B2 JP2834742 B2 JP 2834742B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動変速機の油圧制御装置、特に変速動作時
における摩擦締結要素の動作タイミングを適切に制御す
るようにしたものに関する。
(従来の技術) 一般に自動車に搭載される自動変速機は、トルクコン
バータと変速歯車機構とを組合せ、この変速歯車機構の
動力伝達経路をクラッチやブレーキ等の複数の摩擦締結
要素の選択的作動により切換えて、所定の変速段に自動
的に変速するように構成したもので、この種の自動変速
機には、上記各摩擦締結要素のアクチュエータに対する
油圧の給排を制御する油圧制御回路が設けられる。この
油圧制御回路は、具体的には、オイルポンプの吐出圧を
所定のライン圧に調整するレギュレータバルブと、手動
操作によってレンジを切換えるマニュアルバルブと、運
転状態に応じて作動して上記各アクチュエータに通じる
油路を切換えることにより、複数の摩擦締結要素を選択
的に作動させる複数のシフトバルブと、その他の補助的
な作用を行う各種のバルブとで構成され、特に近年にお
いては、例えば特開昭62−246652号公報に示されている
ように、上記シフトバルブをソレノイドバルブによって
駆動することにより、変速制御を運転状態に適合させて
より高精度に行うようにする場合がある。
ところで、この種の自動変速機においては、所定の変
速時に複数の摩擦締結要素の締結状態を同時に切換える
ように設定されることがある。例えば、1〜4速の自動
変速が可能とされた自動変速機において、3速及び4速
で締結される摩擦締結要素と、2速及び4速で締結され
る摩擦締結要素とが備えられている場合、2−3シフト
アップ変速時に、前者の摩擦締結要素が締結され且つ後
者の摩擦締結要素が解放されることになる。その場合
に、この2速、4速で締結される摩擦締結要素の油圧ア
クチュエータとしては、上記公報にも示されているよう
に、締結用油圧の供給により締結され、且つこの締結用
油圧が供給されていても解放用油圧が供給されれば解放
されるように構成されたものが用いられることがあり、
この場合、上記の2−3シフトアップ変速時には、3,4
速で締結される摩擦締結要素に作動油圧が供給されると
同時に、2,4速で締結される摩擦締結要素には解放用油
圧が供給されることになる。
また、この種の自動変速機においては、変速動作を円
滑に行わせるため、上記のような摩擦締結要素とは別
に、変速歯車機構の動力伝達経路を断接するワンウェイ
クラッチが用いられることがあるが、この場合、コース
ティング走行時に該ワンウェイクラッチが空転して、エ
ンジンブレーキが作動しないことになる。そこで、この
ワンウェイクラッチに並列にエンジンブレーキ用の摩擦
締結要素を備え、エンジンブレーキが必要な変速段で該
摩擦締結要素を締結させるように構成することがあり、
上記例において、3速でこのエンジンブレーキ用摩擦締
結要素を締結するものとすると、2−3シフトアップ変
速時には、3,4速で締結される摩擦締結要素に対する作
動油圧の供給と、2,4速で締結される摩擦締結要素に対
する解放用油圧の供給と、さらにエンジンブレーキ用摩
擦締結要素に対する作動油圧の供給とが行われることに
なる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記のように複数の摩擦締結要素の締結状
態を同時に切換えることによって所定の変速動作を行う
場合、一方の摩擦締結要素の締結状態が切換わるタイミ
ングと、他方の摩擦締結要素の締結状態が切換わるタイ
ミングとが適切に調整されていることがスムーズな変速
を行わせる上で重要であり、上記例の場合、2−3シフ
トアップ変速時に、3,4速用摩擦締結要素の締結動作に
対して、2,4速用摩擦締結要素の解放動作が相対的に早
すぎると、変速機構が一時的にニュートラル状態となっ
てエンジン回転の空吹き現象が発生し、逆に、この解放
動作が遅すぎると、変速機構が一時的にダブルロック状
態となって出力トルクの落ち込みによる変速ショックが
発生するのである。
そこで、このような問題を解消するため、上記のよう
な変速時には、各摩擦締結要素に対する作動油圧の給排
タイミングを調整するように油圧制御回路が構成される
のであるが、従来においては、同時に締結状態が切換わ
る複数の摩擦締結要素に対する作動油圧の給排タイミン
グの調整のを個々に行い、或は一方についてしか行って
いなかった。そのため、これらの摩擦締結要素の締結状
態の切換わりが常に最適のタイミングで行われるとは限
らず、上記のようなエンジン回転の空吹き現象やダブル
ロックによる変速ショック等を生じることがあった。
そこで、本願に係る発明は、自動変速機における上記
の実状に対処するもので、同時に複数の摩擦締結要素の
締結状態が切換わる所定の変速時に、エンジンブレーキ
作動用の第3の摩擦締結要素を締結するように構成した
自動変速機において、上記変速時におけるエンジン回転
の空吹き現象や変速ショックを防止することを目的とし
て油圧制御回路に設けられるバルブの作動不良に起因す
る不具合を未然に防止することを主たる課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため、本発明に係る自動変速機の
油圧制御装置においては次のような手段を用いる。
すなわち、本発明は、変速歯車機構と、該変速歯車機
構の動力伝達経路を切換える複数の摩擦締結要素と、こ
れらの摩擦締結要素の油圧アクチュエータに対する作動
油圧の給排を制御する油圧制御回路とを有し、所定の変
速時に、上記摩擦締結要素のうちの第1の摩擦締結要素
を締結させ且つ第2の摩擦締結要素を解放すると共に、
エンジンブレーキ作動用の第3の摩擦締結要素を締結す
るように設定された自動変速機の油圧制御装置におい
て、上記第1の摩擦締結要素に作動油圧を供給する油路
からパイロット圧が導入され、該パイロット圧に応じ
て、第2の摩擦締結要素に供給する作動油圧を制御する
調圧バルブを設けると共に、この調圧バルブ下流の第2
の摩擦締結要素に作動油圧を供給する油路から上記第3
の摩擦締結要素に作動油圧を供給する油路を分岐したこ
とを特徴とする。
(作用) 上記の構成によれば、所定の変速時に、特定摩擦締結
要素のうちの第1の摩擦締結要素にまず作動油圧が供給
されると共に、この油圧がパイロット圧として調圧バル
ブに供給され、該バルブのパイロット圧に応じた動作に
よって第2の摩擦締結要素に対する作動油圧が調圧され
ることになる。従って、この第2の摩擦締結要素の締結
状態は、第1の摩擦締結要素に供給される作動油圧の状
態、換言すれば該第1の摩擦締結要素の締結状態の切換
わり動作に対応して切換ることになる。その結果、両摩
擦締結要素の締結状態の切換わりのタイミングが一定の
タイミングとなり、これを適切に設定することにより、
当該変速時におけるエンジンの空吹き現象や変速ショッ
ク等を確実に防止することが可能となる。
特に本発明によれば、エンジンブレーキ作動用の第3
の摩擦締結要素の作動油圧を供給する油路が、上記調圧
バルブ下流の第2の摩擦締結要素に作動油圧を供給する
油路から分岐されているので、所定の変速時に上記調圧
バルブによって第2の摩擦締結要素の解放用油圧の供給
を制御し、且つ該変速時にエンジンブレーキ作動用の第
3の摩擦締結要素締結される場合において、調圧バルブ
のスティック等により第2の摩擦締結要素に対して解放
用油圧が供給されない状態が生じたとしても、エンジン
ブレーキ作動用の第3の摩擦締結要素に対しても作動油
圧が供給されないことになり、これによって第2の摩擦
締結要素とエンジンブレーキ作動用の第3の摩擦締結要
素とが同時に締結することによるダブルロック状態が未
然に防止されることになる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例について説明する。
まず、第1図によりこの実施例に係る自動変速機の機
械的構成を説明すると、この自動変換機10は、主たる構
成要素として、トルクコンバータ20と、該コンバータ2
の出力により駆動される変速歯車機構30と、該機構30の
動力伝達経路を切換えるクラッチやブレーキ等の複数の
摩擦締結要素41〜46及びワンウェイクラッチ52,52とを
有し、これらにより走行レンジとしてのD,2,1,Rの各レ
ンジと、Dレンジでの1〜4速、2レンジの1〜3速、
1レンジでの1〜2速とが得られるようになっている。
上記トルクコンバータ20は、エンジン出力軸1に連結
されたケース21内に固設されたポンプ22と、該ポンプ22
に対向状に配置されて該ポンプ22により作動油を介して
駆動されるタービン23と、該ポンプ22とタービン23との
間に介設され且つ変速機ケース11にワンウェイクラッチ
24を介して支持されてトルク増大作用を行うステータ25
と、上記ケース21とタービン23との間に設けられ、該ケ
ース21を介してエンジン出力軸1とタービン23とを直結
するロックアップクラッチ26とで構成されている。そし
て、上記タービン23の回転タービンシャフト27を介して
上記変速歯車機構30側に出力されるようになっている。
ここで、上記エンジン出力軸1にはタービンシャフト27
内を貫通するポンプシャフト12が連結され、該シャフト
12により変速機後端部に備えられたオイルポンプ13が駆
動されるようになっている。
一方、上記変速歯車機構30はラビニョ型プラネタリギ
ヤ装置で構成され、上記タービンシャフト27上に遊嵌合
された小径のスモールサンギヤ31と、該サンギヤ31の後
方において同じくタービンシャフト27上に遊嵌合された
大径のラージサンギヤ32と、上記スモールサンギヤ31に
噛合された複数個のショートピニオンギヤ33と、前半部
が該ショートピニオンギヤ33に噛合され且つ後半部が上
記ラージサンギヤ32に噛合されたロングピニオンギヤ34
と、該ロングピニオンギヤ34及び上記ショートピニオン
ギヤ33を回転自在に支持するキャリア35と、ロングピニ
オンギヤ34の前半部に噛合されたリングギヤ36とで構成
されている。
そして、上記タービンシャフト27とスモールサンギヤ
31との間に、フォワードクラッチ41と第1ワンウェイク
ラッチ51とが直列に介設され、またこれらのクラッチ4
1,51に並列にコーストクラッチ42が介設されていると共
に、タービンシャフト27とキャリヤ35との間には3−4
クラッチ43が介設され、さらに該タービンシャフト27と
ラージサンギヤ32との間にリバースクラッチ44が介設さ
れている。また、上記ラージサンギヤ32とリバースクラ
ッチ44との間にはラージサンギヤ32を固定するバンドブ
レーキでなる2−4ブレーキ45が設けられていると共
に、上記キャリヤ35と変速機ケース11との間には、該キ
ャリヤ35の反力を受け止める第2ワンウェイクラッチ52
と、キャリヤ35を固定するローリバースブレー46とが並
列に設けられている。そして、上記リングギヤ36が出力
ギヤ14に連結され、該出力ギヤ14から作動装置を介して
左右の車輪(図示せず)に回転が伝達されるようになっ
ている。
ここで、上記各クラッチやブレーキ等の摩擦締結要素
41〜46及びワンウェイクラッチ51,52の作動状態と変速
段との関係を説明すると、まず1速においては、フォワ
ードクラッチ41が締結され且つ第1,第2ワンウェイクラ
ッチ51,52がロック状態となる。そのため、トルクコン
バータ20の出力回転はタービンシャフト27から上記フォ
ワードクラッチ41及び第1ワンウェイクラッチ51を介し
てプラネタリギヤ装置30のスモールサンギヤ31に入力さ
れる。この場合、第2ワンウェイクラッチ52の作用でキ
ャリヤ35が固定されるため、プラネタリギヤ装置30は、
上記スモールサンギヤ31からショートピニオンギヤ33及
びロングピニオンギヤ34を介してリングギヤ36に回転を
伝達する差動動作を行わない固定的なギヤ列として作動
する。その結果、上記スモールサンギヤ31とリングギヤ
36との径の比に対応する大きな減速比の1速状態が得ら
れる。
次に、2速においては、上記の1速の状態に加えて2
−4ブレーキ45が締結され、プラネタリギヤ装置30にお
けるラージサンギヤ32が固定されると共に、第2ワンウ
ェイクラッチ52が空転状態となる。そのため、上記ター
ビンシャフト27からスモールサンギヤ31に伝達された回
転がショートピニオンギヤ33を介してロングピニオンギ
ヤ34に伝達されると共に、該ロングピニオンギヤ34は、
これに噛合うラージサンギヤ32が固定されているためラ
ージサンギヤ32上を公転し、これに伴ってキャリヤ35が
回転する。その結果、1速状態に比較してキャリヤ35の
回転分(ロングピニオンギヤ34の公転分)だけリングギ
ヤ36の回転が増速され、1速時よりも減速比が小さい2
速状態が得られる。
さらに、3速においては、上記の2速の状態から2−
4ブレーキ45が解放されると同時に、3−4クラッチ43
が締結される。そのため、タービンシャフト27の回転
は、上記フォワードクラッチ41及び第1ワンウェイクラ
ッチ51を介してスモールサンギヤ31に入力されると同時
に、3−4クラッチ43を介してキャリヤ35にも入力され
ることになる。その結果、プラネタリギヤ装置30の全体
が一体回転し、リングギヤ36がタービンシャフト27と同
じ速度で回転する3速状態が得られる。
また、4速においては、上記の3速で一旦解放された
2−4ブレーキ45が再び締結される。そのため、タービ
ンシャフト27の回転は3−4クラッチ43からプラネタリ
ギヤ装置30のキャリヤ35に入力され、ロングピニオンギ
ヤ34が公転されることになるが、該ロングピニオンギヤ
34が噛合ったラージサンギヤ32が上記2−4ブレーキ45
によって固定されているため、ロングピニオンギヤ34は
キャリヤ35と共に公転しながら自転することになる。そ
の結果、ロングピニオンギヤ34に噛合うリングギヤ36
は、キャリヤ35の回転(タービンシャフト27の回転)に
ロングピニオンギヤ34の自転分だけ増速されて回転され
ることになり、これによりオーバードライブ状態の4速
が得られる。なお、この場合、フォワードクラッチ41は
締結された状態にあるが、これに直列の第1ワンウェイ
クラッチ51が空転するので、タービンシャフト27の回転
がスモールサンギヤ31に入力されることはない。
さらに、後退速においては、リバースクラッチ44とロ
ーリバースブレーキ46とが締結され、タービンシャフト
27の回転がプラネタリギヤ装置30のラージサンギヤ32に
入力されると共に、該ギヤ装置30のキャリヤ35が固定さ
れる。そのため、上記ラージサンギヤ32からロングビニ
オンギヤ34を介してリングギヤ36に至る固定的なギヤ列
を介して回転が伝達されることになり、ラージサンギヤ
34とリングギヤ36との径の比に対応した減速比が得られ
るが、その場合にリングギヤ36の回転方向がタービンシ
ャフト27ないしラージサンギヤ32の回転方向の反対とな
る。
なお、1〜3速時に回転を伝達する第1ワンウェイク
ラッチ51及び1速時に反力を受け止める第2ワンウェイ
クラッチ52はコースティング時に空転するため、これら
の変速段ではエンジンブレーキが作動しないことになる
が、Dレンジの3速、2レンジの2,3速、及び1レンジ
の1,2速では、第1ワンウェイクラッチ51に並列のコー
ストクラッチ42が締結され、また1レンジの1速では第
2ワンウェイクラッチ52に並列のローリバースブレーキ
46が締結されるので、これらの変速段でエンジンブレー
キが得られることになる。
以上の各油圧締結要素41〜46及びワンウェイクラッチ
51,52の作動と変速段との関係をまとめると第1表のよ
うになる。
次に、第2図により上記各摩擦締結要素41〜46のアク
チュエータに対して油圧を給排する油圧制御回路につい
て説明する。ここで。上記各アクチュエータのうち、2
−4ブレーキ45の油圧アクチュエータ45′はアプライポ
ート45a′とリリースポート45b′とを有するサーボピス
トンで構成され、アプライポート45a′のみに油圧が供
給されているときに2−4ブレーキ45を締結し、両ポー
ト45a′,45b′とも油圧が供給されていないとき及び両
ポート45a′,45b′とも油圧が供給されているときに、
2−4ブレーキ45を解放するようになっている。また、
その他の摩擦締結要素41〜44,46のアクチュエータは通
常の油圧のピストンで構成され、油圧が供給されたとき
に当該摩擦締結要素を締結するようになっている。
この油圧制御回路60には、主たる構成要素として、第
1図に示すオイルポンプ13からメインライン110に吐出
された作動油の圧力を所定のライン圧に調整するレギュ
レータバルブ61と、手動操作によってレンジンの選択を
行うマニュアルバルブ62と、変速段に応じて作動して各
摩擦締結要素(アクチュエータ)41〜46に対する油圧の
給排を行う1−2,2−3,3−4の各シフトバルブ63,64,65
とが備えられている。
上記マニュアルバルブ62は、メインライン110からラ
イン圧が導入される入力ポートeと、第1〜第4出力ポ
ートa〜dとを有し、スプール62aの移動により、上記
入力ポートeが、Dレンジ及び2レンジでは第1,第2出
力ポートa,bに、1レンジでは第1,第3出力ポートa,c
に、またRレンジでは第4出力ポートdにそれぞれ連通
されるようになっている。そして、各出力ポートa〜d
には、それぞれ、第1〜第4出力ライン111〜114が接続
されている。
また、上記1−2,2−3,3−4シフトバルブ63,64,65
は、それぞれスプール63a,64a,65aをスプリング(図示
省略)により図面上、右側に付勢した構成で、これらの
スプールの右側にパイロットポート63b,64b,65bが設け
られている。そして、1−2シフトバルブ63のパイロッ
トポート63bには上記メインライン110から導かれた第1
パイロットライン115が、2−3,3−4シフトバルブ64,6
5のパイロットポート64b,65bには上記第1出力ライン11
からライン116を介して分岐された第2,第3パイロット
ライン117,118がそれぞれ接続されていると共に、これ
らのパイロットライン115,117118には、それぞれ1,第2,
第3ソレノイドバルブ66,67,68が設けられている。これ
らのソレノイドバルブ66〜68は、それぞれONのときに当
該パイロットライン115,117,118をドレンさせて、各対
応するシフトバルブ63〜65のパイロットポート63b〜65b
内のパイロット圧を排出することにより、スプール63a
〜65aを図面上、右側に位置させ、またOFFのときに上記
パイロットポート63b〜65bに各パイロットライン115,11
7,118からパイロット圧を導入させて、スプール63a〜65
aをそれぞれ左側に位置させるようになっている。
ここで、これらのソレノイドバルブ66〜68は、制御回
路からの信号により当該自動車の車速とエンジンのスロ
ットル開度とに応じて予め設定されたマップに基いてO
N,OFFされ、これにともなって各シフトバルブ63〜65の
スプール63a〜65aの位置が切換って各摩擦締結要素41〜
46に通じる油路が切換ることにより、これらの摩擦締結
要素41〜46が第1表に示す組合せで締結され、これによ
り変速段が運転状態に応じて切換えられるようになって
いる。そして、その場合の各変速段と各ソレノイドバル
ブ66〜68のON,OFFの組合せパターンとの関係は第2表に
示すように設定されているが、3−2シフトダウン変速
時には同表に示す中間パターンを経由するようになって
いる。
一方、上記マニュアルバルブ62における各出力ポート
a〜dに接続された第1〜第4出力ライン111〜114のう
ち、D,2,1の各前進レンジでメインライン110に連通され
る第1出力ライン11からは上記ライン116が分岐され、
このライン116がフォワードクラッチラインとされて、
ワンウェイオリフィス71を介してフォワードクラッチ41
に導かれている。従って、D,2,1レンジで、フォワード
クラッチ41が常時締結されることになる。ここで、上記
フォワードクラッチライン116には、ライン119を介して
フォワードクラッチ締結時の緩衝用のンN−Dアキュム
レータ72が接続されている。
また、第1出力ライン111は上記1−2シフトバルブ6
3に導かれ、上記第1ソレノイドバルブ66がONとなって
スプール63aが右側へ位置した時にサーボアプライライ
ン120に連通し、ワンウェイオリフィス73を介してサー
ボピストン45aのアプライポート45a′に至る。従って、
D,2,1レンジで第1ソレノイドバルブ66がONのとき、即
ちDレンジでの2,3,4速、2レンジの2,3速、及び1レン
ジの2速で、上記アプライポート45a′に油圧(サーボ
アプライ圧)が導入され、リリースポート45b′に油圧
(サーボリリス圧)が導入されていないときに2−4ブ
レーキ45が締結される。なお、上記サーボアプライライ
ン120にも、2−4ブレーキ締結時の緩衝用の1−2ア
キュムレータ73が接続されている。
また、D,2レンジでメインライン110に連通する上記第
2出力ライン112は、2−3シフトバルブ64に導かれて
いる。そして、該ライン112は、第2ソレノイドバルブ6
7がOFFでスプール64aが左側に位置するときに、ワンウ
ェイオリフィス75を介して3−4クラッチライン121に
連通する。そして、このライン121はさらにワンウェイ
オリフィス76を介して3−4クラッチ43に至る。従っ
て、D,2レンジで第2ソレノイドバルブ67がOFFのとき、
即ちDレンジ3,4速、及び2レンジの3速で3−4クラ
ッチ43が締結されることになる。
ここで、上記3−4クラッチライン121からは第1,第
2ドレンライン122,123が分岐され、これらのうち第1
ドレンライン122は34シフトバルブ65に導かれ、第3ソ
レノイドバルブ68がOFF(スプール65aが左側)のときに
ライン124に連通して、2−3シフトバルブ64のドレン
ポートに通じる。また、第2ドレンライン123は、ワン
ウェイオリフィス77、固定オリフィス78及びワンウェイ
オリフィス79を介して同じく3−4シフトバルブ65に導
かれ、第3ソレノイドバルブ68がON(スプール65aが右
側)のときに上記ライン124に連通して、2−3シフト
バルブ64のドレンポートに通じる。つまり、3−4クラ
ッチ43から油圧(3−4クラッチ圧)が排出される3−
2,4−2シフトダウン変速時のうち、第2表に示す第3
ソレノイドバルブ68がOFFの中間パターンを経由する3
−2シフトダウン時には第1ドレンライン122により、
また第3ソレノイドバルブ68がONに保持される4−2シ
フトダウン時には第2ドレンライン123により3−4ク
ラッチ圧が排出されることになる。なお、第2ドレンラ
イン123のワンウェイオリフィス77と固定オリフィス78
との間には、3−4クラッチ作動時の緩衝用の2−3ア
キュムレータ80が接続されている。
また、上記第1ドレンライン122に設続されて、3−
4クラッチライン121と同様に、第2ソレノイドバルブ6
7がOFFで、2−3シフトバルブ64のスプール64aが左側
に位置するときに第2出力ライン112に連通するライン1
25は、3−4シフトバルブ65に導かれ、第3ソレノイド
バルブ68がOFFでスプール65aが左側に位置するときにサ
ーボリリースライン126に連通する。このライン126は、
ワンウェイオリフィス81,82を介してサーボピストン45a
のリリースポート45b′に至る。従って、D,2レンジで第
2,第3ソレノイドバルブ67,68がともにOFFの時、即ちD
レンジの3速及びレンジの3速で、サーボピストン45a
のリリースポート45b′にサーボリリース圧が導入さ
れ、2−4ブレーキ45が解放される。
さらに、上記サーボリリースライン126の2つのワン
ウェイオリフィス81,82間から分岐されたライン127は、
コーストコントロールバルブ83,ワンウェイオリフィス8
4及びボールバルブ85を介してコーストクラッチライン1
28に通じ、コーストクラッチ42に至っている。従って、
サーボリリースライン126内に油圧が導入されるDレン
ジの3速及び2レンジの3速でコーストクラッチ42が締
結される。一方、上記第3ソレノイドバルブ68がOFFで
3−4シフトバルブ65のスプール65aが左側に位置し、
且つ第2ソレノイドバルブ67がONで2−3シフトバルブ
64のスプール64aが右側に位置するときに、上記フォワ
ードクラッチライン116が、その分岐ライン129,3−4シ
フトバルブ65、ライン130及び23シフトバルブ64を介し
てライン131に連通する。このライン131は、上記ボール
バルブ85を介してさらにコーストクラッチライン128に
通じ、従って、コーストクラッチ42は、第2ソレノイド
バルブ67がONで、第3ソレノイドバルブ68がOFFのと
き、即ち2レンジの2速及び1レンジの1,2速でも締結
される。
また、マニュアルバルブ62により1レンジでメインラ
イン110に連通する第3出力ライン113は、減圧バルブと
してのローレデューシングバルブ86及びライン132を介
して1−2シフトバルブ63に導かれている。そして、こ
のライン132は、第1ソレノイドバルブ66がOFFでスプー
ル63aが左側に位置するときに、ワンウェイオリフィス8
7及びボールバルブ88を介してローリバースブレーキラ
イン133に連通し、ローリバースブレーキ46に至る。従
って、1レンジで第1ソレノイドバルブ66がOFFのと
き、即ち1レンジの1速でローリバースブレーキ46が締
結される。
さらに、Rレンジでメインライン110に連通する第4
出力ライン114は、該ライン114から分岐されたライン13
4、ワンウェイオリフィス89及び上記ボールバルブ88を
介して上記ローリバースブレーキライン133に連通する
一方、リバースクラッチライン135となって、ワンウェ
イオリフィス90を介してリバースクラッチ44に至る。従
って、Rレンジでは、常にローリバースブレーキ46とリ
バースクラッチ44とが締結される。ここで、上記リバー
スクラッチライン135には、リバースクラッチ締結時の
緩衝用のN−Rアキュムレータ91が接続されている。
また、この油圧制御回路60には、第1図に示すトルク
コンバータ20内のロックアップクラッチ26を作動させる
ためのロックアップバルブ92が備えられている。このバ
ルブ92には、レギュレータバルブ61からトルクコンバー
タライン136が導かれていると共に、一端に設けられた
パイロットポート92bには、メインライン110から分岐さ
れてソレノイドレデューシングバルブ93により減圧され
た油圧が導入されるパイロットライン137が接続されて
いる。そして、このライン137にロックアップ用の第4
ソレノイドバルブ94が設けられ、該バルブ94がONのとき
にスプール92aが右側に位置することにより、上記トル
クコンバータライン136がトルクコンバータ20内に通じ
るトルクコンバータインライン138に連通し、これによ
り該トルクコンバータ20の内圧が高まってロックアップ
クラッチ26が締結される。また、上記ソレノイドバルブ
94がOFFとなってスプール92aが左側へ移動すれば、上記
トルクコンバータライン136がロックアップ解放ライン1
39に連通し、トルクコンバータ20内にロックアップ解放
圧が導入されて、ロックアップクラッチ26が解放される
ようになっている。
さらに、この油圧制御回路60には、上記レギュレータ
バルブ61によって調整さるライン圧の制御用として、ス
ロットルモデュレータバルブ95、該バルブ作動用のデュ
ーティーソレノイドバルブ96、及びカットバックバルブ
97が備えられている。
上記スロットルモデュレータバルブ95には、上記ソレ
ノイドレデューシングバルブ93を介してメインライン11
0に通じるライン137から分岐されたライン140が導かれ
ていると共に、周期的に開閉するデューティーソレノイ
ドバルブ96によって調整されたパイロット圧がスプール
95aの一端に導入され、このデューティーソレノイドバ
ルブ96のデューティー率(1周期中における開弁時間比
率)に応じたスロットルモデュレータ圧を生成するよう
になっている。その場合に、上記デューティー率はエン
ジンのスロットル開度に応じて設定されると共に、これ
に対応するスロットルモデュレータ圧がライン141によ
ってレギュレータバルブ61の増圧ポート61aに導入され
ることにより、該バルブ61で調整されるライン圧がエン
ジンのスロットル開度の増大に応じて増大されることに
なる。
また、上記カットバックバルブ97には、上記スロット
ルモデュレータ圧をレギュレータバルブ61に供給するラ
イン141から分岐されたライン142が導かれていると共
に、第1〜第3ポート97b,97c,97dが設けられ、第1ポ
ート97bには、上記第1ソレノイドバルブ66がOFFのとき
に発生されるパイロット圧がライン143を介して、第2
ポート92cには、上記第2ソレノイドバルブ67がOFFのと
きに発生されるパイロット圧がライン144を介して、ま
た第3ポート97dには、上記第3ソレノイドバルブ68がO
FFのときに発生されるパイロット圧がライン145を介し
てそれぞれ導入されるようになっている。そして、これ
らのパイロット圧の導入状態に応じてスプール97aが移
動し、第1ポート97bのみにパイロット圧が導入される
(第1ソレノイドバルブ66のみがOFFの)Dレンジの1
速及び2レンジの1速、第1、第3ポート97b,97dにパ
イロット圧が導入される(第1、第3ソレノイドバルブ
66,68がOFFの)1レンジの1速、並びに第3ポート97d
にのみパイロット圧が導入される(第3ソレノイドバル
ブ68のみがOFFの)の2レンジの2速及び1レンジの2
速で上記ライン142が遮断されると共に、これらの変速
段以外では該ライン142がライン146に通じて、レギュレ
ータバルブ61の減圧ポート61bに上記スロットルモデュ
レータ圧が導入されることにより、ライン圧が減圧され
るようになっている。
以上の構成に加えて、この油圧制御回路60には、各変
速時における油圧の給排タイミングの調整用として、前
記のコーストコントロールバルブ83の他に、バイパスバ
ルブ101、2−3コントロールバルブ102、及びタイミン
グバルブ103が備えられている。
上記コーストコントロールバルブ83は、前述のよう
に、サーボリリースライン126から分岐されてコースト
クラッチライン128にボールバルブ85を介して通じるラ
イン127上に設けられていると共に、フォワードクラッ
チライン116から分岐されたライン147により、ライン圧
(フォワードクラッチ圧)がスプール83aの一端に導か
れている。そして、上記ライン127によってスプール83
の他端に導入されるサーボリリース圧とスプリングの付
勢力とがライン圧に打ち勝ったときに該ライン127を連
通させるようになっている。従って、このライン127を
介してコーストクラッチ42にコーストクラッチ圧が供給
されるDレンジ及び2レンジの2−3シフトアップ変速
時においては、サーボリリース圧が十分上昇してから、
つまり2−4ブレーキ45が確実に解放されてからコース
トクラッチ42が締結されることになり、2−4ブレーキ
45とコーストクラッチ42とが同時に締結状態となること
によるダブルロックが防止される。なお、上記スプール
83aの一端にライン圧が導かれているので、上記ライン1
27を連通させるタイミングがライン圧に応じて変更され
ることになり、その連通タイミングとサーボリリース圧
の圧力レベルとの対応関係が適切に設定されることにな
る。
また、上記バイパスバルブ101は、3−4クラッチラ
イン121に設けられたワンウェイオリフィス76をバイパ
スするバイパスライン148上に設けられていると共に、
上記3−4クラッチライン121のワンウェイオリフィス7
6より下流の油圧(3−4クラッチ圧)がスプール101a
の一端に、上記スロットルモデュレータバルブ95から導
かれたライン149,150によりモデュレータ圧がスプール1
01aの他端にそれぞれ導入され、3−4クラッチ圧が所
定値以上に上昇してスプール101aが左側に移動したとき
に上記バイパスライン148を遮断するようになってい
る。従って、3−4クラッチ圧は、供給開始時にはバイ
パスライン148により速やかに供給されるが、その後ワ
ンウェイオリフィス76によって供給が緩やかになり、こ
のようにして2−3シフトアップ変速時における3−4
クラッチ43の締結タイミングが調整され、またそのタイ
ミングがエンジンのスロットル開度に応じて変更される
ことになる。
さらに、上記2−3コントロールバルブ102は、サー
ボリリースライン126上に油圧供給方向に絞り作用を行
うワンウェイオリフィス81をバイパスするバイパスライ
ン151上に設けられていると共に、スプール102aの一端
部に上記3−4クラッチライン121内の油圧(3−4ク
ラッチ圧)が、中央部に上記ライン149及びライン152を
介して前述のスロットルモデュレータ圧が、また他端部
に当該バイパスライン151の下流におけるサーボリリー
ス圧がそれぞれ導入されるようになっている。そして、
3−4クラッチ圧、スロットルモデュレータ圧及びサー
ボリリース圧の作用により上記バイパスライン151を開
通もしくはドレンさせて、サーボリリース圧を3−4ク
ラッチ圧に対応させて調圧するようになっている。
また、上記タイミングバルブ103は、サーボアプライ
ライン120上のワンウェイオリフィス73をバイパスする
第1バイパスライン153と、上記サーボリリースライン1
26上のワンウェイオリフィス82(及び81)をバイパスす
る第2バイパスライン154と、上記3−4クラッチ圧の
第2ドレンライン123における固定オリフィス78(及び
ワンウェイオリフィス79)をバイパスする第3バイパス
ライン155とに跨って設けられている。そして、スプー
ル103aの一端にメインライン110からライン156を介して
導かれたパイロットライン157が接続されていると共
に、該ライン157に第5ソレノイドバルブ104が設けられ
ている。
このタイミングバルブ103は、上記第5ソレノイドバ
ルブ104の作動により、1−2シフトアップ変速時、3
−2シフトダウン変速時及び4−2シフトダウン変速時
に上記第1〜第3バイパスライン153,154,155を開通、
遮断して、これらの変速時における油圧の給排タイミン
グを制御する。つまり、1−2シフトアップ変速時に
は、まず第1バイパスライン153を連通させて、サーボ
アプライ圧をサーボピストン45′のアプライポート45
a′に速やかに供給すると共に、変速中における変速開
始時から所定時間が経過したときに上記第1バイパスラ
イン153を遮断することにより、変速動作の後半は、上
記サーボアプライ圧をワンウェイオリフィス73を介して
サーボピストン45′のアプライポート45a′に緩やかに
供給する。また、3−2シフトダウン変速時には、変速
開始時にまず第2バイパスライン154を開通させ、その
後、該第2バイパスライン154を遮断する。そのため、
サーボリリース圧が、変速動作の前半は第2バイパスラ
イン154により速やかに排出され、後半はライン126上の
排出方向に絞り作用を行うワンウェイオリフィス82によ
って緩やかに排出されることになる。さらに、4−2シ
フトダウン変速時においては、まず変速動作の前半は第
3バイパスライン155を開通させて、3−4クラッチ圧
を速やかに排出させ、変速動作の後半は上記第3バイパ
スライン155を遮断することにより、固定オリフィス78
の絞り作用によって上記3−4クラッチ圧を緩かに排出
させる。
次に、第3図により本案の特徴部を構成する上記2−
3コントロールバルブ102と、コーストコントロールバ
ルブ83の2−3シフトアップ変速時における具体的動作
について説明する。
まず、2−3変速時には、第2図に示す2−3シフト
バルブ64の動作により3−4クラッチライン121に3−
4クラッチ圧が供給され、これが3−4クラッチ43に導
入されて該クラッチ43が締結される。この場合、3−4
クラッチ圧は、前述のように、まずバイパスライン148
により速かに供給され、その後、所定の圧力まで上昇し
た時点でバイパスバルブ101が上記バイパスライン148を
遮断することにより、ワンウェイオリフィス76の絞り作
用によって緩やかに供給される。その結果、2−3シフ
トアップ変速時に3−4クラッチ圧は、第4図に実線で
示すような経過で立ち上がることになる。そして、第3
図に示すように、この3−4クラッチ圧が上記3−4ク
ラッチライン121から分岐されたパイロットライン121a
により、2−3コントロールバイブ102の一端に設けら
れたパイロットポート102bに導入されるようになってい
る。
一方、この2−3コントロールバルブ102には、サー
ボリリースライン126上のワンウェイオリフィス81をバ
イパスするバイパスライン151の上流側151a及び下流側1
51bがそれぞれ接続された第1、第2ポート102c,102d
と、該第2ポート102dに隣接するドレンポート102eと、
上記パイロットポート102bの反対側の端部に設けられて
サーボリリースライン151の下流側151bのサーボリリー
ス圧が導入されるフィードバックポート102fと、さらに
第2図に示すスロットルモデュレータバルブ95からライ
ン149,152を介してスロットルモデュレータ圧が導入さ
れるスロットルモデュレータポート102gとが設けられて
いる。また、スプール102aがスプリング102hによって、
上記パイロットポート102b側からフィードバックポート
102f側に付勢されている。
そして、上記パイロットポート102bに導入される3−
4クラッチ圧が上昇すると、スプール102aが図面上、右
方向に移動されることにより、第1ポート102cと第2ポ
ート102dとが連通して上記バイパスライン151の上流側1
51aと下流側151bとが接続されると共に、ドレンポート1
02eが閉じられ、これによりバイパスライン下流側151b
の油圧、即ちサーボリリース圧が上昇する。また、この
サーボリリース圧が上記パイロットポート102b内の3−
4クラッチ圧に対して相対的に高くなると、該サーボリ
リース圧はフィードバックポート102fに導入されている
ので、スプール102aが3−4クラッチ圧及びスプリング
102hの付勢力に抗して図面上、左側に移動し、上記第
1、第2ポート102c,102d、即ちバイパスライン15の
上、下流側151a,151b間を遮断すると共に、この下流側1
51bがドレンポート102eに連通する。そのため、バイパ
スライン下流側151bのサーボリリース圧が低下すること
になる。そして、この動作を繰り返すことにより、サー
ボリリース圧が上記3−4クラッチ圧をパイロット圧と
して、これに対応する圧力に調圧されることになる。
従って、第4図に示すように、2−3シフトアップ変
速時に3−4クラッチ43とサーボピストン45′のリリー
スポート45b′とにそれぞれ供給される3−4クラッチ
圧とサーボリリース圧の立ち上がりの経過ないし供給タ
イミングが常に一定の関係に維持されることになり、こ
れに伴って、3−4クラッチ43の締結タイミングと2−
4ブレーキ45の解放タイミングが常に最適な関係に設定
されることになる。これにより、2−3シフトアップ変
速時におけるエンジン回転の空吹き現像や変速ショック
の発生が防止されることになる。なお、サーボリリース
圧は上記のように3−4クラッチ圧との対応関係を維持
しながらスロトルモデュレータ圧によって圧力レベルが
変化し、エンジンスロットル開度が大きいほど高くな
る。
一方、上記のようにして3−4クラッチ圧に対応する
ように調圧されるサーボリリース圧は、ライン127(上
流側127a)によってコーストコントロールバルブ83の第
1ポート83bに供給されると共に、上記ライン127から分
岐されたパイロットライン127bによって、該バルブ83の
一端に設けられたパイロットポート83dに導入されるよ
うになっている。また、このコーストコントロールバル
ブ83には、上記第1ポート83bに隣接させて第2ポート8
3cが設けられ、該ポート83cが上記ライン127の下流側12
7cに接続されていると共に、上記パイロットポート83d
と反対側の端部にはライン圧ポート83eが設けられ、該
ポート83eにフォワードグラッチライン116から分岐され
たライン147によってライン圧が導入されるようになっ
ている。
そして、前述のように、パイロットポート127bに導入
されるサーボリリース圧(及びスプリング83fの付勢
力)がライン圧ポート83eに導入されているライン圧に
打ち勝ったときに、スプールが図面上、右側に移動して
上記第1、第2ポート83b,83c、つまり上記ライン127の
上流側127aと下流側127cとが連通される。これにより、
上記サーボリリース圧がライン127、ワンウェイオリフ
ィス84、ボールバルブ85及びライン128を介して、コー
ストクラッチ圧としてコーストクラッチ42に供給され、
換言すれば、該コーストクラッチ42がサーボリリース圧
によって締結されることになる。
ところで、3−4クラッチ圧に対応させてサーボリリ
ース圧を調圧する上記の2−3コントロールバルブ102
は、スプール102aが微妙に移動することによって調圧動
作を行うのであるが、この種の調圧バルブはスプール10
2aのスティックが生じ易く、従ってこの2−3コントロ
ールバルブ102によってサーボリリース圧を生成する上
記の構成では2−3シフトアップ変速時にサーボピスト
ン45′のリリースポート45b′にサーボリリース圧が供
給されない場合が生じうる。この場合、コーストクラッ
チ42にコーストクラッチ圧が別系統によって供給されて
該クラッチ42が締結されると、2−4ブレーキ45が締結
されたまま、3−4クラッチ43とコーストクラッチ42と
がさらに締結されることになり、変速機構がダブルロッ
ク状態となる。
しかし、この油圧制御回路においては、上記のよう
に、サーボリリース圧をコーストクラッチ42に供給する
ようになっているから、上記2−3コントロールバルブ
102におけるスプール102aのスティックによって該サー
ボリリース圧が立ち上がらず、従って2−4ブレーキ45
が解放されない場合にはコーストクラッチ42も締結され
ないことになり、これにより上記のようなダブルロック
が回避されることになる。
なお、この場合、2−4ブレーキ45及び3−4クラッ
チ43が締結されることになって、変速段が一時的に4速
の状態となるが、ライン126に設けられたワンウェイオ
リフィス81を通ってサーボピストン45′のリリースポー
ト45b′に次第に油圧が供給され、またこれに伴ってコ
ーストクラッチ42にも油圧が供給されるので、所定時間
後には当該シフトアップ変速の目的変速段である3速に
変換されることになる。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、同時に複数の摩擦締結
要素の締結状態が切換わる所定の変速時に、これらの摩
擦締結要素に対する作動油圧の給排を関連付けて行うよ
うに構成したので、当該変速時に複数の摩擦締結要素の
締結状態が常に最適のタイミングで切換わることにな
る。これにより、この変速時におけるエンジン回転の空
吹き現象や変速ショックが確実に防止され、変速動作が
常に良好に行われることになる。また、当該変速時にエ
ンジンブレーキ作動用の第3の摩擦締結要素が締結され
る場合においては、例えば調圧バルブのスティック等に
より変速用の摩擦締結要素に対して解放用油圧が供給さ
れない状態が生じたとしても、エンジンブレーキ作動用
の第3の摩擦締結要素に対しても作動油圧が供給されな
いことになり、これによって上記変速用の摩擦締結要素
とエンジンブレーキ作動用の第3の摩擦締結要素とが同
時に締結することによりダブルブロック状態が回避され
ることになる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は自動変速
機の機械的構成を示す骨子図、第2図は油圧制御回路を
示す回路図、第3図は該油圧制御回路における要部の拡
大図、第4図はこの回路による3−4クラッチ圧とサー
ボリリース圧の立上り状態を示す油圧の経時変化図であ
る。 10……自動変速機、30……変速歯車機構、43……第1の
摩擦締結要素(3−4クラッチ)、45……第2の摩擦締
結要素(2−4ブレーキ)、42……第3の摩擦締結要素
(コーストクラッチ)、102……調圧バルブ(2−3コ
ントロールバルブ)、121,151,127……油路。
フロントページの続き (72)発明者 竹本 和雄 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−237151(JP,A) 特開 昭61−45157(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速歯車機構と、該変速歯車機構の動力伝
    達経路を切換える複数の摩擦締結要素と、これらの摩擦
    締結要素の油圧アクチュエータに対する作動油圧の給排
    を制御する油圧制御回路とを有し、所定の変速時に、上
    記摩擦締結要素のうちの第1の摩擦締結要素を締結させ
    且つ第2の摩擦締結要素を解放すると共に、エンジンブ
    レーキ作動用の第3の摩擦締結要素を締結するように設
    定された自動変速機の油圧制御装置であって、上記第1
    の摩擦締結要素に作動油圧を供給する油路からパイロッ
    ト圧が導入され、該パイロット圧に応じて、第2の摩擦
    締結要素に供給する作動油圧を制御する調圧バルブが設
    けられていると共に、この調圧バルブ下流の第2の摩擦
    締結要素に作動油圧を供給する油路から上記第3の摩擦
    締結要素に作動油圧を供給する油路が分岐されているこ
    とを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
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