JP2531761B2 - サ―マルヘッドの接離駆動機構 - Google Patents

サ―マルヘッドの接離駆動機構

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JP2531761B2
JP2531761B2 JP63262377A JP26237788A JP2531761B2 JP 2531761 B2 JP2531761 B2 JP 2531761B2 JP 63262377 A JP63262377 A JP 63262377A JP 26237788 A JP26237788 A JP 26237788A JP 2531761 B2 JP2531761 B2 JP 2531761B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、サーマルプリンタにおいて、回転駆動自在
に設けられたプラテンローラに向ってサーマルヘッドを
接離操作するためのサーマルヘッドの接離駆動機構に関
する。
〔従来の技術〕
従来のサーマルヘッドの接離駆動機構は、例えば第4
図から第6図に示すように、本体(図示せず)に円筒形
をしたプラテンローラ1が回転軸2を中心にして回転自
在に支持されており、回転軸2の一方の端部には、モー
タ(図示せず)に連結されたギア3が固着されており、
プラテンローラ1は回転駆動自在とされている。また、
プラテンローラ1の上方には、板状のサーマルヘッド4
が支点軸5を中心にして前記プラテンローラ1に向って
接離しうる方向(図示例では上下方向)に揺動自在にし
て前記本体に支持されている。このサーマルヘッド4に
は、プラテンローラ1と平行にして発熱素子が列状に配
設されている。また、サーマルヘッド4はばねなどの押
圧手段(図示せず)により常にプラテンローラ1に向っ
て押圧されている。
前記本体には、手動操作用のレバー6を備えた略円板
状のリンク7が支軸8を中心にして回転自在に支持され
ている。このリンク7には、弧状に弯曲したリンク9の
基部がピン10を介してピン連結されている。また、リン
ク9の先端部は、略U字状の軸受部をもって前記サーマ
ルヘッド4の側部に植設されてなるレバー軸11に揺動回
転自在に連結されている。
この従来機構によれば、モータ(図示せず)を駆動し
てギア3を回転することにより、前記プラテンローラ1
が回転され、サーマルヘッド4とプラテンローラ1との
間に挟持された感熱紙などの用紙Pが紙送りされる。そ
して、用紙Pを送ると同時にサーマルヘッド4の各発熱
素子に印字信号に基づいて選択的に通電して、用紙Pに
印字を施す。
また、用紙Pを装填する場合には、第5図に示すよう
に、レバー6を上方に持上げることによりリンク7を反
時計方向に回転し、リンク9を上方に移動させる。これ
によりレバー軸11を介してサーマルヘッド4が押圧手段
の押圧力に抗して支点軸5回りに反時計方向に回転さ
れ、サーマルヘッド4がプラテンローラ1から離され
る。このように、サーマルヘッド4をプラテンローラ1
から離した状態で、サーマルヘッド4とプラテンローラ
1との間に用紙Pを挿入する。その後、第6図に示すよ
うに、レバー6を下方に移動させることによりリンク7
を時計方向に回転し、リンク9を下方に移動させる。こ
れにより、第5図に示す場合と逆にサーマルヘッド4が
押圧手段の押圧力により時計方向に回転され、適正な押
圧力をもって用紙Pをプラテンローラに圧接させる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前述した従来のサーマルヘッドの接離
駆動機構は、サーマルヘッッド4をプラテンローラ1に
対して接離させた場合に、プラテンローラ1に回転力を
付与している駆動手段に機構上存在する駆動初期間隙、
例えば、歯車系のバックラッシュや構成各部の取付けガ
タ等の影響により、初期の印字を良好に行なうことがで
きなかった。
更に説明すると、レバー6を上方に持上げてサーマル
ヘッド4をプラテンローラ1から接離させて、サーマル
ヘッド4によるプラテンローラ1に向けた押圧力を解除
すると、プラテンローラ1は自由な無負荷状態となる。
これにより、プラテンローラ1と駆動手段との間の連結
状態に、ギア3のバックラッシュ等からなる駆動初期間
隙の範囲内で、多少の弛みが生じた状態となる。この状
態でレバー6を下方に回動してサーマルヘッド4をプラ
テンローラ1に接触する方向に下ろし、用紙Pをサーマ
ルヘッド4とプラテンローラ1との間に挟持し、更にモ
ータ(図示せず)等からなる駆動手段によりギア3を介
してプラテンローラ1を回転させるとともに、サーマル
ヘッド4に通電して用紙Pに対する印字を開始すると、
前述したプラテンローラ1と駆動手段との間の連結状態
の弛みのために、サーマルヘッド4が発熱しても、これ
と同時にプラテンローラ1が回転されないことがある。
このため、第7図に示すように、印字開始位置に黒線12
等が生じるおそれがある。
本発明は、前述した従来のものにおける問題点を解決
し、サーマルヘッドをプラテンローラに接触する方向に
移動させた場合に、プラテンローラと駆動手段との間の
連結状態に弛みが無い状態にして、サーマルヘッドによ
る印字開始と同時にプラテンローラが駆動手段によって
回転駆動されて、用紙が適正に紙送りされ、用紙の印字
開始位置に黒線等が生じることのない美麗な印字を施す
ことができ、しかも構成が簡単でコストも低廉なサーマ
ルヘッドの接離駆動機構を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のサーマルヘッドの接離駆動機構は、駆動手段
により回転駆動自在とされたプラテンローラに対してサ
ーマルヘッドを接離せしめるサーマルヘッドの接離駆動
機構において、回動することにより前記サーマルヘッド
を前記プラテンローラへ接離させる接離カムを、前記プ
ラテンローラの回転軸に、サーマルヘッドをプラテンロ
ーラに接触する方向に移動した際に、プラテンローラが
紙送りと同じ方向に回転するように回転自在に設け、前
記サーマルヘッドを前記プラテンローラに向けて押圧す
る押圧力を接離カムへの圧接力とするとともに、接離駆
動時の接離カムの回動を前記プラテンローラの回転軸に
摩擦伝達可能に、かつ、当該摩擦力によっては駆動初期
間隙以上にはプラテンローラが回転しないようにして装
着したことを特徴とする。
〔作用〕
本発明によれば、サーマルヘッドをプラテンローラに
接離させるために接離カムを回動させると、その回転が
摩擦力によりプラテンローラの回転軸に伝達され、プラ
テンローラが駆動手段との間の連結状態に弛みが生じな
いように一緒に回転させられる。従って、本発明におい
てはサーマルヘッドをプラテンローラに接触させる方向
に接離カムを回動させると、プラテンローラが少なくと
も駆動手段の駆動初期間隙を無くする分だけ回動され
て、プラテンローラと駆動手段とを弛み無く連結させる
こととなり、駆動手段を駆動した際に直ちにプラテンロ
ーラが回転され、サーマルヘッドの作動と同時に用紙送
りが適正に行なわれ、用紙の印字開始位置に黒線等を生
じさせることなく、極めて良好な印字が施される。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図から第3図について説
明する。
第1図から第3図は本発明の一実施例を示すものであ
り、前述した従来のものと同様の部材については、同一
符号を付してその説明を略す。
前述した従来のものと同様に、プラテンローラ1の回
転軸2の一方の端部には、ギア3が固着されており、こ
のギア3には第2図に示すように、駆動手段としてギア
13A,13B,13C,13Dの歯車群を介してモータ(図示せず)
の出力ギア14が連結されている。また、回転軸2の他方
の端部には、板状で突出部15Aを備えており、サーマル
ヘッッド4を接離駆動する接離カム15が回転自在に装着
されている。この接離カム15には、手動操作用のレバー
16が適宜手段により固着されており、このレバー16の回
転操作により接離カム15の回転操作をすることができ
る。サーマルヘッド4の前記接離カム15に対応する部分
には、断面L字形をなす板状のカム受け17がビス18によ
り固着されている。このカム受け17はサーマルヘッド4
をプラテンローラ1に向けて押圧する押圧力を圧接力と
して接離カム15に当接されており、接離カム15の回転に
よりサーマルヘッド4を支点軸5を中心に揺動しうるよ
うになっている。また、接離カム15とプラテンローラ1
の回転軸2とは、前記圧接力により接離カム15の回転力
を摩擦力によって回転軸2へ伝達できように形成されて
いる。
つぎに、前述した構成からなる本実施例の作用につい
て説明する。
まず、給紙時に、サーマルヘッド4をプラテンローラ
1に接触した状態から上方に移動してプラテンローラ1
から離した状態(ヘッドアップ状態)にする場合を説明
する。
第3図に実線矢印で示すように、駆動手段を停止させ
た状態において、レバー16を上方に持上げて接離カム15
を反時計方向に回転させる。これにより接離カム15の突
出部15Aの先端がカム受け17に当接されるようになり、
カム受け17と共にサーマルヘッド4が押圧手段(図示せ
ず)の押圧力Qに抗して支点軸5を中心にして上方に揺
動され、サーマルヘッド4はプラテンローラ1から離さ
れてヘッドアップ状態とされる。この時、接離カム15と
回転軸2とは、押圧力Qによって互いに圧接させられて
いるので、接離カム15の回転が摩擦力により回転軸2に
伝達され、駆動手段の駆動初期間隙すなわちギア13A,13
B,13C,13Dおよび14全体のバックラッシュや取付部のガ
タ等の範囲で紙送りと逆方向に回動させられる。
次に、ヘッドアップ状態からサーマルヘッド4をプラ
テンローラ1に接触状態(ヘッドダウン状態)にする場
合を説明する。
第3図に鎖線矢印で示すように、レバー16を下方に移
動させて接離カム15を時計方向に回転させる。これによ
りサーマルヘッッド4は押圧手段の押圧力Qに押圧され
て、カム受け17を接離カム15に圧接させながら支点軸5
を中心にして下方に揺動され、サーマルヘッド4がプラ
テンローラ1に接触されてヘッドダウン状態とされる。
このヘッドダウン状態にする際においても、前記と同様
に押圧力Qが接離カム15を回転軸2に押し付ける力とし
て作用するため、両者の摩擦力により、プラテンローラ
1が紙送り方向に少なくとも駆動手段の駆動初期間隙に
相当する中心角分だけ回転させられて、ヘッドアップ時
に形成された駆動手段との間の連結状態の弛みを無くす
る。そして、プラテンローラ1は駆動手段に固有の駆動
初期間隙に全く影響されずに、駆動手段による回転力の
付与後直ちに紙送り方向に回転できるように待機させら
れる。
このように本実施例によれば、サーマルヘッド4をヘ
ッドダウン状態にした際に、プラテンローラ1と駆動手
段との間の連結状態が全く弛みのない状態とされている
ため、モータを回転してギア14,13D,13C,13B,13A,3を介
してプラテンローラ1を紙送り方向に回転させると同時
にサーマルヘッド4を発熱させて用紙Pに印字する場
合、プラテンローラ1が直ちに紙送り方向に回転される
ため、従来のように用紙Pの印字開始位置に黒線等を生
じさせることがなく、極めて美麗で良好な印字を施すこ
とができる。
なお、前記実施例においては、接離カム15をレバー16
をもって手動操作するようにしているが、機械的、電気
的等の適宜手段により自動的に回転させるようにしても
よく、また、接離カム15の形状やサーマルヘッド4との
係合手段は必要に応じて変更してもよい。
また、本発明は、前述し実施例に限定されるものでは
なく、必要に応じて種々の変更が可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、サーマルヘッド
をプラテンローラに接触する方向に移動した際に、プラ
テンローラがモータの回転により直ちに駆動しうる状態
にされ、サーマルヘッドによる印字開始と同時に前記モ
ータによりプラテンローラが直ちに回転駆動されて用紙
送りが適正に行なわれ、用紙の印字開始位置に黒線等が
生じることを防止することができるとともに、カム用の
支軸としてプラテンローラの回転軸を用いているため、
別にカム用の支軸を設ける必要がなく、また、接離カム
とサーマルヘッッドとの圧接力を、サーマルヘッドをプ
ラテンローラに押圧する押圧力を利用しているため、新
たに圧接力を付与する機構を設ける必要がなく構造を簡
単にすることができ、安価に製造することができる等の
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図から第3図は本発明のサーマルヘッドの接離駆動
機構の一実施例を示すものであり、第1図は斜視図、第
2図はヘッドダウン状態の側面図、第3図はヘッドアッ
プ状態を示す側面図、第4図は従来例の斜視図、第5図
および第6図は従来例のヘッドアップ状態およびヘッド
ダウン状態を示す側面図、第7図は従来のサーマルプリ
ンタで印字した場合の印字状態を示す用紙の斜視図であ
る。 1……プラテンローラ、2……回転軸、4……サーマル
ヘッド、15……接離カム、15A……突出部、16……レバ
ー、17……カム受け。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動手段により回転駆動自在とされたプラ
    テンローラに対してサーマルヘッドを接離せしめるサー
    マルヘッドの接離駆動機構において、回動することによ
    り前記サーマルヘッドを前記プラテンローラへ接離させ
    る接離カムを、前記プラテンローラの回転軸に、サーマ
    ルヘッドをプラテンローラに接触する方向に移動した際
    に、プラテンローラが紙送りと同じ方向に回転するよう
    に回転自在に設け、前記サーマルヘッドを前記プラテン
    ローラに向けて押圧する押圧力を接離カムへの圧接力と
    するとともに、接離駆動時の接離カムの回動を前記プラ
    テンローラの回転軸に摩擦伝達可能に、かつ、当該摩擦
    力によっては駆動初期間隙以上にはプラテンローラが回
    転しないようにして装着したことを特徴とするサーマル
    ヘッドの接離駆動機構。
JP63262377A 1988-10-18 1988-10-18 サ―マルヘッドの接離駆動機構 Expired - Lifetime JP2531761B2 (ja)

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JP2558583Y2 (ja) * 1990-09-28 1997-12-24 株式会社タムラ製作所 サーマルプリンタにおけるヘッド接離装置
JP3116157B2 (ja) * 1993-12-27 2000-12-11 セイコーインスツルメンツ株式会社 ラインプリンタ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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