JP2530381Y2 - マスタシリンダおよび負圧ブースタの結合構造 - Google Patents

マスタシリンダおよび負圧ブースタの結合構造

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JP2530381Y2
JP2530381Y2 JP1992050606U JP5060692U JP2530381Y2 JP 2530381 Y2 JP2530381 Y2 JP 2530381Y2 JP 1992050606 U JP1992050606 U JP 1992050606U JP 5060692 U JP5060692 U JP 5060692U JP 2530381 Y2 JP2530381 Y2 JP 2530381Y2
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negative pressure
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shell
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孝行 市村
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Nissin Kogyo Co Ltd
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  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、マスタシリンダのシリ
ンダ体に、その一直径線に沿って両側方に張出すフラン
ジが一体に鋳造され、負圧ブースタのシェル前面に、前
記フランジの外端部にそれぞれ設けられる挿通孔に挿通
されるボルトにより前記フランジが結合される、マスタ
シリンダおよび負圧ブースタの結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる結合構造は、たとえば実公
平1−43343号公報等で知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記従来のものでは、
フランジのシェルへの結合面がその全面にわたって平坦
であり、ボルトを挿通するための挿通孔を除く部分では
フランジの肉厚がほぼ均等に形成されているのでフラン
ジが比較的大重量となっており、充分な強度を確保しつ
つフランジの重量軽減を図ることが望まれる。
【0004】本考案は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、充分な強度を確保しつつフランジの重量軽減
と加工コストの節減とを図った、マスタシリンダおよび
負圧ブースタの結合構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の考案によれば、マスタシリンダのシリン
ダ体に、その一直径線に沿って両側方に張出すフランジ
が一体に鋳造され、負圧ブースタのシェル前面に、前記
フランジの外端部にそれぞれ設けられる挿通孔に挿通さ
れるボルトにより前記フランジが結合される、マスタシ
リンダおよび負圧ブースタの結合構造において、前記
ランジのシェルへの結合面には、フランジの両側縁との
間にリブをそれぞれ形成する凹部が前記挿通孔よりも半
径方向内方側に設けられ、前記フランジは、それの鋳造
時に形成される前記凹部を鋳放し状態としたままで、シ
ェルに結合される
【0006】また請求項2記載の考案によれば、マスタ
シリンダのシリンダ体に、その一直径線に沿って両側方
に張出すフランジが一体に鋳造され、負圧ブースタのシ
ェル前面に、前記フランジの外端部にそれぞれ設けられ
る挿通孔に挿通されるボルトにより前記フランジが結合
される、マスタシリンダおよび負圧ブースタの結合構造
において、前記フランジのシェルへの結合面には、フラ
ンジの両側縁との間にリブをそれぞれ形成する凹部が前
記挿通孔よりも半径方向内方側に、しかも前記挿通孔の
周囲の肉厚を周方向に沿ってほぼ均等として設けられ、
前記フランジは、それの鋳造時に形成される前記挿通孔
を鋳放し状態としたままで、シェルに結合される。
【0007】
【0008】
【実施例】以下、図面により本考案の実施例について説
明する。
【0009】図1ないし図5は本考案の第1実施例を示
すものであり、図1はマスタシリンダおよび負圧ブース
タの一部切欠き平面図、図2はシリンダ体の断面図、図
3は図2の3矢視拡大図、図4はシリンダ体の軸芯合わ
せ状態での図3の4−4線に沿う断面図、図5は図2の
5矢視拡大図である。
【0010】先ず図1および図2において、このブレー
キ用マスタシリンダMは、たとえばタンデム型のもので
あり、該マスタシリンダMには、倍力作動させるための
負圧ブースタBが連結されている。
【0011】マスタシリンダMにおけるシリンダ体10
は、前端を閉じたシリンダ穴12を有して有底円筒状に
形成されるものであり、その側壁上部には、合成樹脂か
ら成るリザーバ本体13を嵌合・連結してリザーバ15
を構成するための円筒状の油溜14が一体に設けられ
る。またシリンダ体10には、その一直径線に沿って両
側方に張出すフランジ16が一体に設けられるととも
に、該フランジ16から後方に向けて同軸に突出する円
筒状のボス17が一体に設けられる。一方、負圧ブース
タBにおけるシェル11の前部中央には、その内方側に
向けて凹んだ有底円筒状の嵌合部11aが設けられてお
り、前記ボス17は嵌合部11aの内端との間にシール
部材18を介在させて該嵌合部11a内に嵌合される。
而して該嵌合状態でフランジ16はシェル11の前部外
面に当接するものであり、一対のボルト19および一対
のナット20によりフランジ16がシェル11に結合さ
れる。また負圧ブースタBからの倍力を伝達するため
に、マスタシリンダMにおけるピストンロッド21が嵌
合部11aの内端を移動自在に貫通して負圧ブースタB
内に突入される。
【0012】ところで、シリンダ体10は、たとえばア
ルミニウム合金により鋳造されるものであり、その鋳造
により有底円筒状に成形された素材に中ぐり加工を施し
てシリンダ穴12を形成するために、シリンダ体10の
前端部外周には、図3で示すように、半径方向外方に突
出する突起22…が周方向に等間隔をあけた複数位置た
とえば90度ずつの間隔をあけた4個所に突設される。
【0013】図4において、前記各突起22…には、軸
芯合わせ用の位置決め面23が、シリンダ体10と同軸
であって該シリンダ体10側を大径とした仮想テーパ面
24に沿ってそれぞれ形成される。
【0014】而してシリンダ穴12の中ぐり加工時にシ
リンダ体10の軸芯合わせを行なうための治具25に
は、前記仮想テーパ面24に沿う内面を有する位置決め
凹部26が設けられており、位置決め凹部26の内面に
前記各突起22…の位置決め面23をそれぞれ当接させ
ることにより、シリンダ体10の軸芯を合わせることが
可能となる。
【0015】しかも各突起22…は、シリンダ体10を
鋳造する際の一対の鋳型32,33の分割面34の両側
に2つずつ位置するように配置されており、一方の鋳型
32側に在る一対の突起22,22の相互に反対側の側
面22a,22a、ならびに他方の鋳型33側に在る一
対の突起22,22の相互に反対側の側面22a,22
aは、前記分割面34にほぼ直交するように形成され
る。これにより、鋳造後の両鋳型32,33の離型を可
能として4つの突起22…を周方向に等間隔をあけた位
置に配置することが可能となる。
【0016】図5において、フランジ16は、シリンダ
体10の鋳造時にシリンダ穴12の一直径線に沿う両外
側方に向けて張出すようにしてシリンダ体10に一体に
成形されるものであり、該フランジ16には、前記一直
径線上に軸線を配置するようにして一対の挿通孔28,
28が鋳造成形時に形成され、それらの挿通孔28,2
8には、鋳放し状態のままでボルト19がそれぞれ挿通
される。しかも各挿通孔28,28の負圧ブースタB側
の開口端縁には、テーパ状あるいは横断面円弧状の面取
り部28aがそれぞれ設けられる。
【0017】また、フランジ16のシェル11への結合
面16aにおいて挿通孔28,28よりも半径方向内方
側には、フランジ16の両側縁との間にリブ16bをそ
れぞれ形成する凹部29,29がフランジ16の鋳造時
にそれぞれ形成され、これらの凹部29,29を鋳放し
状態としたままでフランジ16がシェル11に結合され
る。しかも各凹部29,29において、その閉塞端周縁
29a(図1参照)は、応力集中を回避するために滑ら
かな彎曲面としてそれぞれ形成される。
【0018】各凹部29,29は、両挿通孔28,28
の内面およびフランジ16の外縁間の距離W1 と等しい
間隔が両挿通孔28,28の内面および凹部29,29
間にそれぞれ存するように、またボス17の外面および
フランジ16の外縁間の距離W2 と等しい間隔がボス1
7の外面および両凹部29,29間に存するように形成
されるものであり、これにより、両挿通孔28,28の
周囲の肉厚が周方向に沿ってほぼ均等な値W1 となり、
ボス17の周囲の肉厚が周方向に沿ってほぼ均等な値W
2 となる。
【0019】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、シリンダ体10の軸芯合わせのために、シリンダ
体10の前端部外周に設けられた4つの突起22…に
は、シリンダ体10と同軸であって該シリンダ体10側
を大径とした仮想テーパ面24に沿う位置決め面23が
それぞれ形成されているので、シリンダ体の前端部外面
中心部に位置決め用凹部を設けていたものと比べると、
シリンダ体10の前端部肉厚が必要強度を確保する程度
に設定されていればよく、肉厚を比較的薄くし得るの
で、シリンダ体10の重量軽減を図ることができる。し
かもシリンダ体10の前端部外周に突設される4つの突
起22…は、補強リブの機能を果たすことになり、シリ
ンダ体10の前端部周縁の強度増大を果たすことになる
ので、それによってもシリンダ体10の前端部肉厚を薄
くすることができる。
【0020】またフランジ16のシェル11への結合面
16aには、フランジ16の側縁との間にリブ16bを
形成する凹部29,29が設けられるので、リブ16b
により強度を確保しながらフランジ16の重量軽減を図
ることができる。しかも凹部29,29を切削加工によ
り形成するようにした場合には、その切削加工時の加工
方向に起因した強度低下が生じることがあるが、凹部2
9,29を鋳放し状態のままで用いることにより上述の
ような強度低下が生じることを回避することができる。
さらに各凹部29,29は、フランジ16をシェル11
に結合することによりシェル11の前面で覆われるもの
であり、凹部29,29を設けたことにより外観が損な
われることはなく、また凹部29,29内に土砂等が侵
入することもない。
【0021】ところで、フランジ16は結合強度を確保
するために比較的肉厚に形成されるものであるが、鋳造
時に肉厚部分には引けが生じ易い。しかるにフランジ1
6は、両挿通孔28,28およびボス17間に凹部2
9,29を備えるものであり、それらの凹部29,29
により、両挿通孔28,28の周囲、ならびにボス17
の周囲の肉厚がそれぞれ周方向に沿ってほぼ均等となっ
ているので、引けにより両挿通孔28,28およびボス
17にその周方向に沿って不均等な収縮が生じることを
回避して鋳造後の仕上げ加工を不要とし、挿通孔28,
28およびボス17を鋳放し状態としたままでの使用を
可能として加工工数の低減を図ることができる。
【0022】図6ないし図8は本考案の第2実施例を示
すものであり、図6はマスタシリンダおよび負圧ブース
タの一部切欠き側面図、図7は図6の7部拡大図、図8
は図5に対応したフランジの正面図である。
【0023】先ず図8において、マスタシリンダM′に
おけるシリンダ体36には、フランジ37がその一直径
線に沿う両側方に張出して一体に設けられるとともに、
該フランジ37から後方に向けて同軸に突出する円筒状
のボス38が一体に設けられる。一方、負圧ブースタ
B′におけるシェル39は、前部シェル半体40および
後部シェル半体41が一対のタイロッド42を介して連
結されて成るものである。而してシェル39の前部中央
すなわち前部シェル半体40の前部中央には、その内方
側に向けて延びる円筒状の嵌合部40aが設けられてお
り、前記ボス38は嵌合部40aの内面との間にシール
部材43を介在させて該嵌合部40a内に嵌合される。
而して該嵌合状態でフランジ37は前部シェル半体40
の前部外面に当接するものであり、一対のボルト44お
よび一対のナット45によりフランジ37がシェル39
に結合される。またマスタシリンダM′のシリンダ体3
6に設けられる有底のシリンダ穴46に摺動自在に嵌合
されるピストン47に同軸に連なるピストンロッド48
が、ボス38の内面との間に一対のシール部材49,4
9を介在させて負圧ブースタB′内に突入される。
【0024】ところで、負圧ブースタB′のシェル39
内は、該シェル39内に前後往復動自在に収容される合
成樹脂製ブースタピストン51と、該ピストン51の背
面に重合されるダイヤフラム52とにより、前方側の負
圧室53と、後方側の作動室54とに区画されるもので
あり、ダイヤフラム52の内周部はブースタピストン5
1に嵌着され、ダイヤフラム52の外周部は前部および
後部シェル半体40,41の突合わせ端部間に挟着され
る。
【0025】負圧室53は負圧導入管55を介して負圧
源たとえば内燃機関の吸気マニホールドに常時通じてお
り、また作動室54は、ブレーキぺダルPの操作に応じ
て作動する制御弁(図示せず)により、負圧室53およ
び大気等の連通を交互に切換得られる。而して負圧室5
3に負圧が蓄えられているときに作動室54に大気を導
入すると負圧室53および作動室54間の気圧差によ
り、ブースタピストン51に推力が与えられ、このブー
スタピストン51の前進により出力杆56を介してマス
タシリンダM′のピストンロッド48すなわちピストン
47が前方に駆動されることになる。
【0026】シェル39は、たとえば車両におけるエン
ジンルームの後側壁を構成する支持壁Wの前面にタイロ
ッド42により結着されるものであり、タイロッド42
の後部には、半径方向外方に張出す鍔部57が設けられ
るとともに該鍔部57よりも後端側にボルト58が形成
される。而して鍔部57を支持壁Wの前面に係止させて
該支持壁Wに挿通させたボルト58にナット59を螺合
して締付けることによりタイロッド42の後部が支持壁
Wに固着される。
【0027】一方、タイロッド42は、前部シェル半体
40、後部シェル半体41およびブースタピストン51
を貫通するものであり、後部シェル半体41において前
記支持壁Wの前面に当接される端壁には、前記鍔部57
を収容する収容凹部60が設けられ、該収容凹部60の
内面とタイロッド42との間にはシール部材61が嵌挿
される。
【0028】図8を併せて参照して、前部シェル半体4
0における端壁内面には挟持板62が重合されており、
この挟持板62には、ブースタピストン51を後退方向
に付勢する戻しばね63の端部が支承される。該挟持板
62には、各タイロッド42を貫通させる一対の突部6
4が内方に向けて突設されており、該突部64に対応し
て前部シェル半体40の端壁には透孔65が穿設され
る。しかも突部64の前面には、タイロッド42の外周
面に弾発的に接触して透孔65を封緘するシール部材6
6を前部シェル半体40との間に挟んで収容する収容凹
部67が設けられており、タイロッド42には、突部6
4をその両側から挟む一対の止め輪68,69が嵌着さ
れる。
【0029】また負圧室53内においてタイロッド42
は蛇腹状の伸縮ブーツ70に囲繞され、該伸縮ブーツ7
0の前端は前記挟持板62の突部64で受けられるよう
にしてタイロッド42の外周に気密に嵌着される。さら
に伸縮ブーツ70の後端は、タイロッド42を貫通させ
るべくブースタピストン51に設けられた透孔71に気
密に嵌着される。
【0030】前部シェル半体40の透孔65から前方に
突出するタイロッド42の前部には、透孔65の周囲で
前部シェル半体40の端壁外面に係止し得る止め輪72
が嵌着されるとともに、該止め輪72よりも前方側にボ
ルト44が形成される。而して、負圧ブースタB′のシ
ェル39を構成する前部シェル半体40および後部シェ
ル半体41は、タイロッド42の鍔部57および止め輪
72により、その組立状態が維持されることになる。
【0031】図9を併せて参照して、マスタシリンダ
M′のフランジ37は、シリンダ体36の鋳造時にシリ
ンダ穴46の一直径線に沿う両外側方に向けて張出すよ
うにしてシリンダ体36に一体に成形されるものであ
り、該フランジ37には、前記一直径線上に軸線を配置
するようにして一対の挿通孔74,74が鋳造成形時に
形成され、フランジ37のシェル39への結合面37a
においてボス38および挿通孔74,74間には、その
鋳造時に凹部75,75がそれぞれ形成される。
【0032】挿通孔74は、ボルト46が挿通される小
径孔部74aと、小径孔部74aに同軸に連なるテーパ
孔部74bと、テーパ孔部74bの大径端に同軸に連な
る大径孔部74cとから成るものであり、大径孔部74
cの外端周縁部には面取り部74dが形成され、テーパ
孔部74bの中心角はたとえば140度程度である。こ
の挿通孔74には、鋳放し状態のままでボルト44が挿
通され、該ボルト44にナット45が螺合される。
【0033】凹部75は、フランジ37の両側縁との間
にリブ37bをそれぞれ形成するようにしてフランジ3
7の結合面37aに設けられるものであり、挿通孔74
およびフランジ37の外縁間の距離W1 ′と等しい間隔
が両挿通孔74および凹部75間にそれぞれ存するよう
に、またボス38の外面およびフランジ37の外縁間の
距離W3 よりもわずかに小さな間隔W2 ′がボス38の
外面および凹部75間に存するように形成される。これ
により、挿通孔74の周囲の肉厚をその周方向に沿って
ほぼ均等な値W1 ′とすることができる。
【0034】しかも凹部75の側面75aは、その閉塞
端に向かうにつれて狭まる約45度程度の傾斜面として
形成され、凹部75の負圧ブースタB′側の開口端縁に
は、テーパ状あるいは横断面円弧状の面取り部75bが
形成され、凹部75の閉塞端周縁75cは、応力集中を
回避するために滑らかな彎曲面として形成される。
【0035】次にこの第2実施例の作用について説明す
ると、フランジ37は、両挿通孔74,74およびボス
38間に凹部75,75を備えるものであり、それらの
凹部75,75によりフランジ37の重量軽減を図るこ
とができ、凹部75,75とフランジ37の側縁との間
のリブ37bによって充分な強度を確保することができ
る。しかも凹部75,75を鋳放し状態としたままで用
いることにより、加工に伴う強度低下を回避することが
できる。
【0036】また各凹部75,75により、両挿通孔7
4,74の周囲の肉厚が周方向に沿ってほぼ均等な値W
1 ′となっているので、引けにより両挿通孔74,74
にその周方向に沿って不均等な収縮が生じることを回避
して鋳造後の仕上げ加工を不要とし、挿通孔74,74
を鋳放し状態としたままでの使用を可能として加工工数
の低減を図ることができる。
【0037】なお、ボス38の周囲において凹部75,
75に対応する部分の肉厚W2 ′が他の部分の肉厚W3
に比べてわずかに小さくなっているが、ボス38の周囲
において凹部75,75に対応する部分は凹部75,7
5における側面75aの形状との関係もあって鋳造時に
おいて注湯後の冷却が比較的緩やかであり、W2 ′<W
3 とすることで引けのバランスを図ることができ、後加
工を不要としてボス38を鋳放し状態のままで使用する
ことが可能である。
【0038】以上、本考案の実施例を詳述したが、本考
案は上記実施例に限定されるものではなく、実用新案登
録請求の範囲に記載された本考案を逸脱することなく種
々の小設計変更を行なうことが可能である。
【0039】
【考案の効果】以上のように請求項考案によれば、
フランジのシェルへの結合面には、フランジの側縁との
間にリブを形成する凹部が挿通孔よりも半径方向内方側
に設けられるので、リブによって充分な強度を確保しつ
つ凹部によりフランジの重量軽減を図ることができ、し
かも凹部はシェル前面で覆われるので外観が損なわれる
ことがないだけでなく凹部に土砂が侵入することもな
い。また前記凹部を切削加工等の機械加工により形成す
るようにした場合には、その加工に起因した強度低下を
生じることがあるが、特に請求項1の考案によれば、そ
の凹部を鋳放し状態にしたままでフランジがシェルに結
合されるので、鋳放しによってコスト節減を図りなが
ら、前記加工に因る強度低下を回避することが可能とな
る。そしてその鋳放し状態の凹部はシェル前面で覆われ
るから、鋳放し状態のままにしても外観体裁上の問題は
生じない。
【0040】更に請求項2の考案によれば、前記凹部
は、前記挿通孔の周囲の肉厚を周方向に沿ってほぼ均等
としてフランジに設けられるので、引けにより挿通孔の
周囲に不均等な収縮が生じることを効果的に回避して鋳
造後の仕上げ加工を不要とし、従ってフランジの鋳造時
に形成される挿通孔を、加工コスト節減のために鋳放し
状態のまま使用するも、実用上問題は生じない。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるマスタシリンダおよび負圧
ブースタの一部切欠き平面図である。
【図2】シリンダ体の断面図である。
【図3】図2の3矢視拡大図である。
【図4】シリンダ体の軸芯合わせ状態での図3の4−4
線に沿う断面図である。
【図5】図2の5矢視拡大図である。
【図6】第2実施例におけるマスタシリンダおよび負圧
ブースタの一部切欠き側面図である。
【図7】図6の7部拡大図である。
【図8】図5に対応したフランジの正面図である。
【符号の説明】
10,36 シリンダ体 11,39 シェル 16,37 フランジ 16a,37a 結合面 16b,37b リブ 19,44 ボルト 28,74 挿通孔 29,75 凹部 B,B′ 負圧ブースタ M,M′ マスタシリンダ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダ(M,M′)のシリンダ
    体(10,36)に、その一直径線に沿って両側方に張
    出すフランジ(16,37)が一体に鋳造され、負圧ブ
    ースタ(B,B′)のシェル(11,39)前面に、前
    記フランジ(16,37)の外端部にそれぞれ設けられ
    る挿通孔(28,74)に挿通されるボルト(19,4
    4)により前記フランジ(16,37)が結合される、
    マスタシリンダおよび負圧ブースタの結合構造におい
    て、 前記フランジ(16,37)のシェル(11,39)へ
    の結合面(16a,37a)には、フランジ(16,3
    7)の両側縁との間にリブ(16b,37b)をそれぞ
    れ形成する凹部(29,75)が前記挿通孔(28,7
    4)よりも半径方向内方側に設けられ 前記フランジ(16,37)は、それの鋳造時に形成さ
    れる前記凹部(29,75)を鋳放し状態としたまま
    で、シェル(11,39)に結合される ことを特徴とす
    る、マスタシリンダおよび負圧ブースタの結合構造。
  2. 【請求項2】 マスタシリンダ(M,M′)のシリンダ
    体(10,36)に、その一直径線に沿って両側方に張
    出すフランジ(16,37)が一体に鋳造され、負圧ブ
    ースタ(B,B′)のシェル(11,39)前面に、前
    記フランジ(16,37)の外端部にそれぞれ設けられ
    る挿通孔(28,74)に挿通されるボルト(19,4
    4)により前記フランジ(16,37)が結合される、
    マスタシリンダおよび負圧ブースタの結合構造におい
    て、 前記フランジ(16,37)のシェル(11,39)へ
    の結合面(16a,37a)には、フランジ(16,3
    7)の両側縁との間にリブ(16b,37b)をそれぞ
    れ形成する凹部(29,75)が前記挿通孔(28,7
    4)よりも半径方向内方側に、しかも前記挿通孔(2
    8,74)の周囲の肉厚を周方向に沿ってほぼ均等とし
    て設けられ、 前記フランジ(16,37)は、それの鋳造時に形成さ
    れる前記挿通孔(28,74)を鋳放し状態としたまま
    で、シェル(11,39)に結合される ことを特徴とす
    マスタシリンダおよび負圧ブースタの結合構造。
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