JP2529368Y2

JP2529368Y2 - テープレコーダーの誤消去防止回路

Info

Publication number: JP2529368Y2
Application number: JP1885788U
Authority: JP
Inventors: 光夫岡崎
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1988-02-16
Filing date: 1988-02-16
Publication date: 1997-03-19
Anticipated expiration: 2003-02-16
Also published as: JPH01124933U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本考案は、テープレコーダーに関し、特にIC（集積回
路）化された操作回路を備えたテープレコーダーの誤消
去防止回路に係る。

（ロ）従来の技術マイクロフォンによって電気信号に変換された信号を
磁気テープに録音すると共に磁気テープに録音されてい
る信号をスピーカーの放音動作によって再生聴取するこ
とが出来るテープレコーダーが普及しており、斯かるテ
ープレコーダーはメモ代りに使用されることが多い。メ
モ代りに使用されるテープレコーダーは、携帯して使用
されるため形状の小型化が要求されている。斯かるテー
プレコーダーの切換機構としては、押釦への操作力を利
用して動作切換を行なう機械式のものが一般的であった
が、最近では切換動作を電子的に制御する方式が多く採
用されており、斯かる技術としては例えば実開昭62-195
234号公報に開示されたものがある。また、斯かるテー
プレコーダーは、録音動作時磁気テープに録音されてい
る信号を消去する消去ヘッドを備えている。

（ハ）考案が解決しようとする課題動作切換を電子的に行なうように構成されたテープレ
コーダーにおける操作回路は、前述した公報にも開示さ
れているようにIC化されたものが多い。斯かるIC化され
た操作回路では、電源として使用される電池の消耗等に
よって電源電圧が低い状態にあるときに再生操作を行な
うと過渡的に録音用切換信号出力端子に切換信号が出力
されて消去ヘッドによる消去動作が行なわれることがあ
った。本考案は、斯かる点を改良した誤消去防止回路を
提供しようとするものである。

（ニ）課題を解決するための手段本考案の誤消去防止回路は、録音用入力端子に切換信
号が入力されるとテープレコーダーを録音状態にする録
音用切換信号を出力する録音用切換信号出力端子を有す
ると共にIC化された操作回路と、録音動作と再生動作と
を切換える録音再生切換スイッチと、該録音再生切換ス
イッチの切換に対応して反転動作すると共に録音側にあ
るとき前記操作回路の録音用入力端子に切換信号を入力
せしめる切換用トランジスターと、前記録音用切換信号
出力端子より出力される録音用切換信号によってバイア
スされると共に導通状態にあるとき消去ヘッドに消去電
流を流す消去ヘッド用トランジスターと、前記録音用入
力端子に切換信号が入力されていないとき導通状態にな
ると共に前記消去ヘッド用トランジスターを非導通状態
にせしめる制御トランジスターとより構成されている。

（ホ）作用本考案は、録音動作時操作回路より出力される信号に
よって導通状態になると共に消去ヘッドに消去電流を流
す消去ヘッド用トランジスターの動作を録音用入力端子
に録音動作のための切換信号が入力されていないとき導
通する制御トランジスターによって制御するようにした
ものである。

（ヘ）実施例図示した回路は、本考案の誤消去防止回路の一実施例
である。図において、（1）はIC化されているテープレ
コーダー回路であり、録音状態と再生状態とに切換える
スイッチ回路（２）、該スイッチ回路（２）の切換動作
によって再生動作時再生用増幅回路として動作すると共
に録音動作時録音用増幅回路として動作する増幅回路
（３）等より構成されている。（４）はテープレコーダ
ー本体に組込まれているマイクロフォンであり、録音状
態にあるときスイッチ回路（２）の切換によって前記増
幅回路（３）に接続されるように接続されている。
（５）は前記スイッチ回路（２）の切換動作によって再
生動作時再生用ヘッドとして動作すると共に録音動作時
録音用ヘッドとして動作する録音再生兼用磁気ヘッド、
（６）は前記増幅回路（３）によって増幅された信号が
出力される出力端子、（７）は該出力端子（６）に出力
された信号が印加されると共に該信号のレベルを調整す
る可変抵抗器、（８）は該可変抵抗器（７）によってレ
ベル調整された信号が入力されると共に該信号を増幅す
る主増幅回路であり、増幅された信号と共に直流電圧が
出力される出力端子（９）を備えている。（10）は録音
動作と再生動作とを切換えると共に録音操作時図示した
再生側より反対側である録音側に切換えられる録音再生
切換スイッチであり、前記主増幅回路（８）の出力端子
（９）に接続されている共通端子（Ｃ）、再生側端子
（Ｐ）及び録音側端子（Ｒ）を備えている。（11）はテ
ープレコーダー本体に組込まれているスピーカーであ
り、一方の信号端子は直流阻止用コンデンサー（12）を
介して前記録音再生切換スイッチ（10）の再生側端子
（Ｐ）に接続されていると共に他方の信号端子は接地さ
れている。（13）は前記スイッチ回路（２）の動作を制
御する制御端子であり、Ｈ（高い）レベルの信号が印加
されている間前記テープレコーダー回路（1）を録音動
作を行なう状態にするように構成されている。（14）は
再生操作時押圧閉成される再生用操作スイッチ、（15）
は停止操作時押圧閉成される停止用操作スイッチ、（1
6）は前記再生用操作スイッチ（14）、早送り及び巻戻
し用操作スイッチ（図示せず）の押圧操作が行なわれる
と各操作に応じた信号を出力すると共にその状態を保持
する操作回路であり、再生及び録音動作時駆動信号を出
力する第１駆動信号出力端子（17）及び再生、録音、早
送り及び巻戻し動作時駆動信号を出力する第２駆動信号
出力端子（18）を備えている。（19）は前記第１駆動信
号出力端子（17）より駆動信号が出力されると動作状態
になる切換回路であり、ピンチローラーのキャプスタン
軸への圧着動作及び磁気ヘッドの磁気テープとの圧接動
作等を行なう作用を有している。（20）は前記第２駆動
信号出力端子（18）より駆動信号が出力されると動作状
態になり電動機（21）を回転駆動せしめる電動機駆動回
路である。（22）及び（23）は前記操作回路（16）に設
けられている録音用入力端子及び録音用切換信号出力端
子であり、該録音用入力端子（22）にＬ（低い）レベル
の信号が入力された状態にあるとき該録音用切換信号出
力端子（23）にＨレベルの録音用切換信号が出力される
ように構成されていると共に該録音用切換信号出力端子
（23）は抵抗（24）を介して前記テープレコーダー回路
（1）の制御端子（13）に接続されている。（25）はコ
レクタが前記操作回路（16）に設けられている録音用入
力端子（22）に接続されていると共にエミッタが接地さ
れている切換用トランジスターであり、そのベースは抵
抗（26）を介して前記録音再生切換スイッチ（10）の録
音側端子（Ｒ）に接続されている。（27）は再生及び録
音状態にあるとき前記録音再生兼用磁気ヘッド（５）と
共に磁気テープに圧接せしめられる消去ヘッドであり、
抵抗（28）を介して直流電源に接続されている第１端子
（27a）及び第２端子（27b）を備えている。（29）は前
記消去ヘッド（27）の第２端子（27b）にコレクタが接
続されていると共にエミッタが接地されている消去ヘッ
ド用トランジスターであり、そのベースは抵抗（30）及
び（31）を介して前記操作回路（16）の録音用切換信号
出力端子（23）に接続されている。（32）は前記抵抗
（30）及び（31）の接続点（Ａ）にコレクタが接続され
ていると共にエミッタが接地されている制御トランジス
ターであり、そのベースは抵抗（33）を介して前記録音
用入力端子（22）に接続されている。斯かる構成におい
て、切換用トランジスター（25）が非導通状態にあると
き録音用入力端子（22）より出力されているＨレベルの
信号によって制御トランジスター（32）は導通状態にせ
しめられるように設定されている。以上の如く本考案の
誤消去防止回路は構成されており、次に動作について説
明する。

再生用操作スイッチ（14）を押圧操作すると操作回路
（16）が動作状態になり、第１駆動信号出力端子（17）
及び第２駆動信号出力端子（18）に駆動信号が出力され
る。前記第１駆動信号出力端子（17）に駆動信号が出力
されると切換回路（19）が動作状態になり、ピンチロー
ラーのキャプスタン軸への圧着動作そして録音再生兼用
磁気ヘッド（５）及び消去ヘッド（27）の磁気テープと
の圧接動作を行なう状態にせしめる。また前記第２駆動
信号出力端子（18）に駆動信号が出力されると電動機駆
動回路（20）の働きによって電動機（21）が回転駆動せ
しめられるのでテープレコーダーの駆動機構等は再生動
作を行なう状態になる。また、斯かる状態では操作回路
（16）に設けられている録音用切換信号出力端子（23）
にはＬレベルの信号が出力されるため消去ヘッド用トラ
ンジスター（29）は非導通状態にあり、テープレコーダ
ー回路（1）の制御端子（13）にＨレベルの信号が印加
されることはない。従って、テープレコーダー回路
（1）を構成するスイッチ回路（２）は、再生動作を行
なうための状態にあり、増幅回路（３）は再生用増幅回
路として動作し、録音再生兼用磁気ヘッド（５）は再生
用ヘッドとして動作することになる。また、消去ヘッド
用トランジスター（29）が非導通状態にあるため消去ヘ
ッド（27）に消去電流が流れることはなく該消去ヘッド
（27）は不動作状態にある。録音再生兼用磁気ヘッド
（５）によって再生された信号は増幅回路（３）に入力
されて増幅された後出力端子（６）に出力される。前記
出力端子（６）に出力された再生信号は、可変抵抗器
（７）によってレベルを調整された後主増幅回路（８）
に入力される。前記主増幅回路（８）に入力された再生
信号は、増幅された後録音再生切換スイッチ（10）を通
してスピーカー（11）に印加されて放音される。従っ
て、使用者は磁気テープに録音されている信号をスピー
カー（11）の放音動作によって聴取することが出来る。
このように再生動作は行なわれるが、斯かる再生動作状
態にあるときに停止用操作スイッチ（15）を押圧操作す
ると再生動作状態が解除されてテープレコーダーは停止
状態になる。

以上の如く再生動作は行なわれるが、次に録音動作につ
いて説明する。斯かる録音動作は、録音再生切換スイッ
チ（10）を図示した状態の反対側である録音側に切換え
ることによって行なわれる。前記録音再生切換スイッチ
（10）が録音側に切換えられるとスピーカー（11）への
信号路が遮断されると共に主増幅回路（８）の出力端子
（９）より該録音再生切換スイッチ（10）及び抵抗（2
6）を通して切換用トランジスター（25）のベースにバ
イアス電流が供給され、該切換用トランジスター（25）
は導通状態に反転せしめられる。前記切換用トランジス
ター（25）が導通状態になると操作回路（16）に設けら
れている録音用入力端子（22）にＬレベルの信号が入力
された状態になる。その結果、操作回路（16）に設けら
れている録音用切換信号出力端子（23）にＨレベルの録
音用切換信号が出力されると共に前記第１駆動信号出力
端子（17）及び第２駆動信号出力端子（18）に駆動信号
が出力されるためテープレコーダーの駆動機構等は録音
動作を行なう状態になる。前記録音用切換信号出力端子
（23）にＨレベルの録音用切換信号が出力されると抵抗
（24）を通してテープレコーダー回路（1）の制御端子
（13）にＨレベルの録音用切換信号が印加される。その
結果、テープレコーダー回路（1）を構成するスイッチ
回路（２）の切換動作が行なわれ、該テープレコーダー
回路（1）は録音動作を行なう状態に切換えられる。ま
た、切換用トランジスター（25）の導通によって録音用
入力端子（22）が接地された状態にあるため該入力端子
（22）にベースが接続されている制御トランジスター
（32）は非導通状態にある。従って、前記録音用切換信
号出力端子（23）に出力されたＨレベルの録音用切換信
号が抵抗（31）及び（30）を通して消去ヘッド用トラン
ジスター（29）のベースに印加され該トランジスター
（29）は導通状態になる。前記消去ヘッド用トランジス
ター（29）が導通状態になると消去ヘッド（27）に消去
電流が流れるため該消去ヘッド（27）による消去動作が
行なわれることになる。マイクロフォン（４）によって
電気信号に変換された録音信号は、増幅回路（３）に入
力されて増幅された後録音再生兼用磁気ヘッド（５）に
印加されて磁気テープに録音される。斯かる状態でマイ
クロフォン（４）を使用した録音動作が行なわれるが、
斯かる状態にあるときスピーカー（11）への信号路は録
音再生切換スイッチ（10）によって遮断されているため
スピーカー（11）よりマイクロフォン（４）からの信号
が放音されることはなくハウリングが発生することはな
い。斯かる録音動作状態にあるとき停止操作をすると録
音再生切換スイッチ（10）が再生側に切換えられると共
に操作回路（16）の働きによって駆動機構等が停止状態
に切換えられテープレコーダーは停止状態に復帰せしめ
られる。

以上の如く再生動作及び録音動作は行なわれるが、次
に電源電圧が低い場合に再生操作を行なったとき過渡的
に録音用切換信号出力端子（23）にＨレベルの録音用切
換信号が誤って出力された場合の動作について説明す
る。録音操作を行なわない状態では切換用トランジスタ
ー（25）が非導通状態にあるため録音用入力端子（22）
にベースが接続されている制御トランジスター（32）は
該入力端子（22）より得られるバイアス電流によってバ
イアスされ導通状態にある。従って、再生操作に伴なっ
て過渡的に録音用切換信号出力端子（23）にＨレベルの
録音用切換信号が誤って出力されても該Ｈレベルの信号
が消去ヘッド用トランジスター（29）のベースに印加さ
れることはなく該消去ヘッド用トランジスター（29）は
導通状態に反転することはない。それ故消去ヘッド（2
7）に消去電流が流れることはなく磁気テープに録音さ
れている信号が誤って消去されることはない。

尚、本実施例では、テープレコーダー回路（1）の録
音再生切換動作を電子的に行なう場合について説明した
が、機械式スイッチの切換によって切換えるように構成
されたテープレコーダーに実施することも出来る。

（ト）考案の効果本考案の誤消去防止回路は、録音動作時操作回路より
出力される信号によって導通状態になると共に消去ヘッ
ドに消去電流を流す消去ヘッド用トランジスターの動作
を録音用入力端子に録音動作のための切換信号が入力さ
れていないとき導通する制御トランジスターによって制
御するようにしたので即ち録音動作のための切換信号が
入力されていない状態では消去電流が消去ヘッドに流れ
ないようにしたので電源電圧の低下等に起因して操作回
路より録音のための切換信号が過渡的に出力されても磁
気テープに録音されている信号の誤消去を確実に防止す
ることが出来、本考案の実用的価値は非常に高いもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図示した回路は、本考案の誤消去防止回路の一実施例で
ある。主な図番の説明（1）……テープレコーダー回路、（２）……スイッチ
回路、（５）……録音再生兼用磁気ヘッド、（10）……
録音再生切換スイッチ、（16）……操作回路、（22）…
…録音用入力端子、（23）……録音用切換信号出力端
子、（25）……切換用トランジスター、（27）消去ヘッ
ド、（29）……消去ヘッド用トランジスター、（32）…
…制御トランジスター。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】録音用入力端子に切換信号が入力されると
テープレコーダー回路を再生状態より録音状態に切換え
る録音用切換信号を出力する録音用切換信号出力端子を
有すると共にIC化された操作回路と、録音操作時再生側
より録音側に切換えられる録音再生切換スイッチと、該
録音再生切換スイッチが再生側より録音側に、また録音
側より再生側に切換えられたとき反転動作すると共に録
音側にあるとき前記操作回路の録音用入力端子に切換信
号を入力せしめる切換用トランジスターと、前記操作回
路の録音用切換信号出力端子より出力される録音用切換
信号によってバイアスされると共に導通状態にあるとき
消去ヘッドに消去電流を流す消去ヘッド用トランジスタ
ーと、前記録音用入力端子に切換信号が入力されていな
いとき導通状態になると共に前記消去ヘッド用トランジ
スターを非導通状態にせしめる制御トランジスターとよ
り成るテープレコーダーの誤消去防止回路。