JPH021731Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 技術分野 本考案はテープレコーダーに関し、特に動作切
換時に発生する雑音を防止するミユーテイング回
路に係る。

(ロ) 背景技術 一般にテープレコーダーは動作切換時に発生す
る雑音を抑えるミユーテイングと呼ばれる回路を
備えている。斯かるミユーテイング回路はコンデ
ンサーを含む時定数回路によつて切換後所定時間
動作状態になるように構成されているが、再生操
作から停止操作更に再生操作の切換操作を短時間
にて行なうとミユーテイング回路の動作を制御す
るコンデンサーの充放電動作が速やかに行なわれ
ないことがあり、ミユーテイング回路がミユーテ
イング動作を行なわないという問題がある。

(ハ) 考案の目的 本考案は再生及び停止操作を短時間にて繰り返
して行なつても確実に雑音の発生を抑えることが
出来るミユーテイング回路を提供することを目的
とするものである。

(ニ) 考案の実施例 図示した回路は本考案のミユーテイング回路の
一実施例である。図において、１は磁気テープに
録音されている信号を再生する磁気ヘツド、２は
該磁気ヘツド１によつて再生された信号を増幅す
る前置増幅回路、３は該前置増幅回路２によつて
増幅された信号が印加されると共にそのレベルを
調整する可変抵抗器、４は該可変抵抗器３によつ
てレベル調整された信号が入力されると共に該信
号を増幅する主増幅回路、５は該主増幅回路４に
よつて増幅された信号が印加されると共に該信号
を放音するスピーカーである。６はミユーテイン
グ動作時ミユーテイング信号を出力するミユーテ
イング信号発生回路、７は前記ミユーテイング信
号発生回路６からのミユーテイング信号がベース
に印加されると導通状態に反転するミユーテイン
グ用トランジスターであり、前記主増幅回路４の
信号路を接地する等によりその出力端子に信号が
出力されないようにする作用を成すものである。
８はテープレコーダーが停止状態にあるとき開放
状態にあると共に再生操作により閉成されるスイ
ツチであり、電源（＋Ｂ）より前記前置増幅回路
２及び主増幅回路４への電源供給を制御する作用
を有している。９は前記スイツチ８に並列接続さ
れた時定数回路であり、第１抵抗１０、第２抵抗
１１及びコンデンサー１２より構成されている。
１３はエミツタが電源（＋Ｂ）に接続されている
と共にベースが前記第１抵抗１０と第２抵抗１１
との接続点Ａに接続されているスイツチングトラ
ンジスターであり、そのコレクタはダイオード１
４及び抵抗１５を介して前記ミユーテイング用ト
ランジスター７のベースに接続されている。１６
は前記スイツチングトランジスター１３のコレク
タと接地間に接続されている制御コンデンサーで
あり、該スイツチングトランジスター１３が導通
すると瞬時に充電される。

以上の如く本考案は構成府されており、次に動
作について説明する。使用者が再生操作をすると
電動機等の駆動機構が再生動作状態になると共に
スイツチ８が閉成されて、電源（＋Ｂ）より前置
増幅回路２及び主増幅回路４に電源が供給され
る。磁気ヘツド１によつて再生された再生信号は
前置増幅回路２に入力されて増幅された後可変抵
抗器３に印加される。該可変抵抗器３に印加され
た再生信号はそのレベルを調整された後主増幅回
路４に入力されて増幅される。該主増幅回路４に
よつて増幅された信号はスピーカー５に印加され
て放音されるため使用者は再生信号を聴取するこ
とが出来る。斯かる再生動作状態において、使用
者がミユーテイング操作を行なうとミユーテイン
グ信号発生回路２よりミユーテイング信号が出力
され、そのミユーテイング信号が抵抗１５を介し
てベースに印加されるミユーテイング用トランジ
スター７が導通状態に反転する。該ミユーテイン
グ用トランジスター７が導通状態に反転すると該
トランジスター７によつて主増幅回路４の信号路
が接地され、その出力端子に信号が出力されるこ
とはなく、所謂ミユーテイング動作が行なわれ
る。

以上の如く再生動作及びミユーテイング動作は
行なわれるが次に停止操作と再生操作とを繰り返
して行なう場合の動作について説明する。再生動
作状態ではスイツチ８が閉成されているため該ス
イツチ８に並列接続されている時定数回路９を構
成するコンデンサー１２は非充電状態にある。ま
た、スイツチングトランジスター１３は逆バイア
スされて非導通状態にあり、従つてそのコレクタ
と接地間に接続されている制御コンデンサー１６
は非充電状態にある。斯かる再生状態において、
停止操作をすると駆動機構が停止状態になると共
に閉成状態にあつたスイツチ８が開放される。該
スイツチ８が開放されると該スイツチ８の被電源
供給側の電源線路１７の電位が降下する。該電源
線路１７の電位が降下すると電源（＋Ｂ）よりス
イツチングトランジスター１３のエミツタ・ベー
ス間及び第２抵抗１１を通してコンデンサー１２
に充電電流が流れる。その結果該コンデンサー１
２の充電が終了するまで、スイツチングトランジ
スター１３は導通状態になり、該スイツチングト
ランジスター１３の導通により制御コンデンサー
１６は瞬時に充電される。前記スイツチングトラ
ンジスター１３が導通するとそのコレクタよりダ
イオード１４及び抵抗１５を通してミユーテイン
グ用トランジスター７のベースにバイアス電圧が
印加されるため該ミユーテイング用トランジスタ
ー７はミユーテイング動作状態にある。そして該
ミユーテイング用トランジスター７のミユーテイ
ング動作は停止操作によつてスイツチ８が開放さ
れてスイツチングトランジスター１３が導通状態
に反転した時よりコンデンサー１２の充電終了に
伴なうスイツチングトランジスター１３の非導通
状態への反転後制御コンデンサー１６の充電電荷
が放電されるまで行なわれる。従つて再生動作状
態より停止状態に切換えた後直ちに再生操作を行
なつてもミユーテイング用トランジスター７がミ
ユーテイング動作を行なつているため雑音信号が
スピーカー５に印加されることはなく、使用者は
雑音信号を聴取することはない。。ミユーテイン
グ信号発生回路６は停止状態より再生状態に切換
えたとき所定時間ミユーテイング信号を出力しミ
ユーテイング用トランジスター７を導通せしめる
通常のミユーテイング動作を行なう作用を有して
いる。また、時定数回路９を構成するコンデンサ
ー１２に充電された電荷は再生動作状態にあると
きスイツチ８、第１抵抗１０及び第２抵抗１１を
通して放電される。

(ホ) 考案の応用例 本実施例ではミユーテイング信号発生回路６か
らのミユーテイング信号によつてミユーテイング
動作を行なうミユーテイング用トランジスター７
をスイツチングトランジスター１３により制御す
るようにしたが別個にミユーテイング用手段を設
けてミユーテイング動作を行なうようにすること
も可能であり、その場合、ダイオード１４を必要
としないものである。

(ヘ) 効果 本考案のミユーテイング回路は再生動作状態よ
り停止状態に切換えたときミユーテイング動作が
所定時間行なわれるようにしたので再生動作状態
より停止状態に切換えた後直ちに再生状態に切換
えても雑音が発生することはない。また、その制
御動作を停止状態より再生状態に切換えたとき切
換えられると共に増幅回路に電源を供給するスイ
ツチを利用して行なうようにしたので特別なスイ
ツチを必要とせず回路構成が簡潔になるという利
点を本考案は有している。

【図面の簡単な説明】

図示した回路は本考案のミユーテイング回路の
一実施例である。 主な図番の説明、１……磁気ヘツド、２……前
置増幅回路、４……主増幅回路、５……スピーカ
ー、６……ミユーテイング信号発生回路、７……
ミユーテイング用トランジスター、８……スイツ
チ、９……時定数回路、１３……スイツチングト
ランジスター、１６……制御コンデンサー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 再生操作により閉成されるスイツチを通して増
   幅回路に電源が供給されるように構成されたテー
   プレコーダーにおいて、前記スイツチに並列接続
   されていると共にコンデンサーを含む時定数回路
   と、停止操作に伴なう前記スイツチの開放動作時
   前記コンデンサーに流れる充電電流によりバイア
   スされて導通するスイツチングトランジスター
   と、該スイツチングトランジスターの導通により
   瞬時に充電される制御コンデンサーとより成り、
   前記制御コンデンサーに充電されている電荷によ
   り停止操作後所定時間ミユーテイング手段を動作
   状態に保持するようにしたことを特徴とするテー
   プレコーダーのミユーテイング回路。