JP2529235B2 - 順送成型金型 - Google Patents

順送成型金型

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JP2529235B2
JP2529235B2 JP62015088A JP1508887A JP2529235B2 JP 2529235 B2 JP2529235 B2 JP 2529235B2 JP 62015088 A JP62015088 A JP 62015088A JP 1508887 A JP1508887 A JP 1508887A JP 2529235 B2 JP2529235 B2 JP 2529235B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、金属よりなるフープ材を順次移送させなが
ら切断して複数の部品を得ることのできる順送成型金型
に関する。
<従来の技術> この種の順送成型金型は、電気部品を構成する筺体の
作成等に際して活用されている。
第7図は従来の順送成型金型を例示する説明図で、こ
の図は下型部分を示している。この第7図において、1
は金属からなるフープ材、2は下型3、4は所定のマー
ク等をフープ材1に打つ刻印である。5、6、7、8は
それぞれ刻印4の下流にこの順に配置される第1のダイ
入子、第2のダイ入子、第3のダイ入子、第4のダイ入
子である。このうち第1のダイ入子5は、フープ材1に
基本的な部品外形形状を形成するための穴9を有すると
ともに、この第1のダイ入子5の後に続く作業時の位置
決め用の穴であるパイロツト穴を形成するための穴10を
有している。そして、図示しないが、この第1のダイ入
子5の上方にはポチプレート入子が配置され、このポン
チプレート入子には穴9の形状に対応する切断ポンチ
と、穴10の形状に対応する抜きポンチとが装着されてい
る。また、第2のダイ入子6は、フープ材1を個々の部
品に分割するための穴11を有するとともに、部品の中央
部に角穴を形成するための穴12を有している。そして、
図示しないが、この第2のダイ入子6の上方にも穴11、
12に対応する形状の切断ポンチ、抜きポンチが配置さ
れ、これらの切断ポンチ、抜きポンチは前述したポンチ
プレート入子に装着されている。また、第3のダイ入子
7は、第2のダイプレート6部分で個別の部品に分割さ
れたものの両側部を紙面と直交する上方向に向かつて曲
げるための曲げダイ13を有している。そして、図示しな
いが、この第3のダイ入子7の上方には曲げダイ13の形
状に対応する曲げポンチが配置され、この曲げポンチは
前述したポンチプレート入子に装着されている。また、
第4のダイ入子8は、個々の部品に分離するためのもの
で、中央部に穴14を有している。そして、この第4のダ
イ入子8の上方には穴14の形状に対応する切断ポンチが
配置され、この切断ポンチは前述したポンチプレート入
子に装着されている。
また、上記した刻印3、4、第1のダイ入子5、第2
のダイ入子6、第3のダイ入子7、および第4のダイ入
子8は、下型2に形成された所定の穴15、16、17、18、
19、20に容易に離脱しないように埋め込まれた状態に保
持されている。そして、図示しないが、下型2に対向す
るように上型が配置され、この上型に前述した抜きポン
チ、切断ポンチ、曲げポンチが装着されるポンチプレー
ト入子が保持されている。
なお、21、22、23、24はフープ材1の移送時に当該フ
ープ材1を下型2の表面から若干浮上らせるためのリフ
タで、それぞれ刻印4と第1のダイ入子5との間に、第
1のダイ入子5と第2のダイ入子6との間に、第2のダ
イ入子6と第3のダイ入子7との間に、第3のダイ入子
7と第4のダイ入子8との間に配置されている。
このような順送成型金型にあつては、フープ材1がリ
フタ21、22、23、24を介して持ち上げられて、第7図の
矢印25方向に送られる間、図示しないポンチプレート入
子に装着されるパイロツトピンがパイロツト穴26のそれ
ぞれに挿入されることにより当該フープ材1が所定位置
に位置決めされ、刻印3、4で所定のマーク等が付さ
れ、第1のダイ入子5部分で基本的な部品の外形形状が
形成され、第2のダイ入子6部分で基本的に個々の部品
に分割され(但し、まだ各部品は接続状態にある)、第
3のダイ入子7部分で、各部品の両外側が曲げられ、第
4のダイ入子8部分で完全に個々の別体の部品に分離さ
れ、これによつて第8図(a)の平面図、第8図(b)
の側面図、第8図(c)の正面図で例示する筺体状の完
成部品27が得られる。
<発明が解決しようとする問題点> ところで、昨今、多品種少量生産が要望されることが
あるが、上述の従来の順送成型金型にあつてこのような
要望に応えるためには、1つの品種の部品を成型した
後、例えば第1のダイ入子5を別の品種に応じたダイ入
子に交換するとともに、この別のダイ入子に適応した切
断ポンチ、曲げポンチ等に交換する必要がある。この場
合、ポンチプレート入子等が全てのダイ入子5、6、
7、8に対して共用のものであることから、該当する切
断ポンチの交換だけでは済まず、大がかりなポンチプレ
ート入子等の交換、煩雑な組込作業を要し、部品製作工
数、製作原価の高騰化を招くことになり、結局、汎用性
の点で問題があつた。
本発明は、上記した従来技術における実情に鑑みてな
されたもので、その目的は、複数の品種に適応でき汎用
性に優れた順送成型金型を提供することにある。
<問題点を解決するための手段> この目的を達成するために本発明は、金属からなるフ
ープ材を一定方向に送りながら切断して複数の部品に成
型するものにおいて、上型マスタと、この上型マスタに
対向して配置される下型マスタと。これらの上型マスタ
と下型マスタ間に配置され、フープ材に複数の異なるピ
ツチのパイロツト穴を形成可能なパイロツト穴形成ブロ
ツクと、上型マスタと下型マスタとの間に着脱可能に配
置されるとともに、パイロツト穴形成ブロツクの下流に
配置され、パイロツト穴形成ブロツクで形成されたパイ
ロツト穴を基準として当該フープ材を基本的な部品外形
形状に切断する切断ブロツクと、この切断ブロツクを上
型マスタおよび下型マスタに締結する締結手段とを有す
る構成にしてある。
<作用> 本発明は上記のように構成してあることから、パイロ
ツト穴形成ブロツクであらかじめ、複数の品種に対応し
た、すなわち複数の品種の外形寸法に対応した複数の所
定ピツチを有するパイロツト穴を設けることができ、ま
た複数の品種に対応した複数の切断ブロツクをあらかじ
め設けることができ、したがつて、製作しようとする品
種に応じてこのパイロツト穴成型ブロツクにおけるパイ
ロツト穴のピツチを選定し、上型マスタおよび下型マス
タ間に締結手段を介して製作しようとする品種に応じた
切断ブロツクを選択的に取り付けることにより、複数の
品種に適応させることができる。
<実施例> 以下、本発明の順送成型金型の一実施例を図に基づい
て説明する。
第1図はこの一実施例の下型部分の全体構成を示す平
面図、第2図はこの実施例に備えられるパイロツト穴形
成ブロツクおよびリフタ部分を示す側断面図、第3図は
(a)、(b)はそれぞれパイロツト穴形成ブロツクを
構成するポンチプレートを示す平面図、側面図、第3図
(c)、(d)、(e)はそれぞれパイロツト穴形状ブ
ロツクの下側部分を示す平面図、側面図、正面図であ
る。また、第4図(a)、(b)はそれぞれこの実施例
に備えられる切断ブロツクを第1図の矢印A方向から見
た半断面図で、このうち第4図(a)はフープ材移送時
を示す左半断面図、第4図(b)はフープ材の切断時を
示す右半断面図である。また、第5図(a)、(b)は
それぞれこの実施例に備えられる第1のフープ材移送ブ
ロツクを第1図の矢印B方向から見た半断面図で、この
うち第5図(a)はフープ材移送時を示す左半断面図
で、第5図(b)はフープ材の切断時あるいは曲げ時を
示す右半断面図である。また、第6図(a)はこの実施
例に備えられる第2のフープ材移送ブロツク、および曲
げ、分離ブロツクを示す平面図、第6図(b)は第1図
の矢印c方向から見た曲げ、分離ブロツクの断面図であ
る。
この実施例にあつては、第1、2図等に示すように、
プレス機械の可動側である図示しないラムに締結手段を
介して装着される上型マスタ30と、この上型マスタ30に
対向するようにプレス機械の固定側である図示しないベ
ツドに締結手段を介して装着される下型マスタ31とを備
えている。そして、これらの上型マスタ30と下型マスタ
31との間に、第1、2図の矢印32で示すようにフープ材
33の移送方向に沿つて、同第1、2図および第3図
(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に示すよう
に、フープ材33に複数の異なるピツチのパイロツト穴を
形成可能なパイロツト穴形成ブロツク34と、第1図、第
4図(a)、(b)に示すように、パイロツト穴形成ブ
ロツク34に連設され、フープ材33を基本的な部品外形形
状に切断する切断ブロツク35と、この切断ブロツク35に
連設され、特別な動作をおこなわないダミーブロツク36
と、同第1図、第5図(a)、(b)に示すように、ダ
ミーブロツク36に連設され、フープ材33の移送に貢献す
る第1のフープ材移送ブロツク37と、第1図、第6図
(a)に示すように、第1のフープ材移送ブロツク37に
連設され、フープ材33の移送に貢献する第2のフープ材
移送ブロツク38と、第1図、第6図(b)に示すよう
に、第2のフープ材移送ブロツク38に連設され、フープ
材33に曲げを施して分離動作をおこなわせ完成部品を形
成する曲げ、分離ブロツク39とを順に配置してある。
なお、パイロツト穴形成ブロツク34と切断ブロツク35
との間には、フープ材33の移送に際して当該フープ材33
を浮上させるリフタ40を設けてあり、また、ダミーブロ
ツク36と第1のフープ材移送ブロツク37との間にも同様
のリフタ41を設けてある。また、42は下端を下型マスタ
31に固定され、上型マスタ30の昇降を案内するガイド部
材である。このガイド部材42には精度よく可動的に結合
させるボールリテーナ42aが装着してある。
以下、順に上記した各ブロツクの構成等について説明
する。
まず、最上流に配置されるブロツクであるパイロツト
穴形成ブロツク34は、第2図に示すようにフープ材33を
挟んで上側に配置されるポンチプレート44と、下側に配
置されるダイプレート45とを備えている。ポンチプレー
ト44は上型マスタ30に例えば離脱可能に、クランプ部材
等の締結手段を介して装着され、ダイプレート45は下型
マスタ31に例えばボルトを介して固定されている。上述
のポンチプレート44は第3図(a)、(b)にも示すよ
うに、フープ材33の一方の側縁部すなわち第1図で示す
フープ材33の上縁部に対応する位置に基準溝46を有し、
この基準溝46に連通するように、かつ、フープ材33方向
に延びる穴47、48、49、50を有している。これらの穴の
うち、穴47には第2図に示すようにばね51を介して基準
溝46内に突出可能なピン52が収納されている。また、穴
48、49、50はフープ材33に異なるピツチのパイロツト
穴、すなわち60ミリピツチ、45ミリピツチ、30ミリピツ
チのパイロツト穴を形成するために設けられたものであ
り、これらの穴48、49、50にはパイロツト穴を穿設する
ポンチ53、54、55がそれぞれ上端部を基準溝46内に突出
可能に収納されている。
上記した基準溝46には第2図に示すキー56が挿入可能
になつており、このキー56の先端部にはポンチ53、54、
55のいずれか1つの頭部に当接可能な突出部57を有し、
このキー56の末端部には上述したピン52の上端が嵌入可
能な穴58、59、60を有している。そして、ピン52が仮に
キー56の穴58に嵌入する状態では、キー56の突出部57が
ポンチ55の上端部に当接し、当該ポンチ55の上方への移
動不能に、他のポンチ53、54の上方への移動可能にそれ
ぞれ保持される。また、仮にピン52が第2図に示すよう
にキー56の穴59に嵌入する状態では、キー56の突出部57
がポンチ54の上端部に当接し、当該ポンチ54の上方への
移動不能に、他のポンチ53、54の上方への移動可能にそ
れぞれ保持される。また、ピン52が仮にキー56の穴60に
嵌入する状態では、キー56の突出部がポンチ53の上端部
に当接し、当該ポンチ53の上方への移動不能に、他のポ
ンチ54、55の上方への移動可能にそれぞれ保持される。
また、ポンチプレート44には、基準溝46の他に、この
基準溝46と平行に伸びる3つのキー溝61、62、63を設け
てある。これらのキー溝61、62、63には上述した基準溝
46の穴47と同等の穴64、65、66を該穴47と対応する位置
に設けてあり、また基準溝46の穴48、49、50と同等の穴
67、68、69、および穴70、71、72、および73、74、75を
それぞれに対応する位置に設けてある。上記したキー溝
61、62、63には上述したキー56と同等のキーが選択的に
挿入可能になつており、また、穴64〜66には上述したピ
ン52と同等のピンが収納されており、穴64〜69、穴70〜
72、穴73〜75には、それぞれ上述したポンチ53〜55と同
等のポンチが選択的に収納可能になつている。なお、こ
の実施例にあつては、第1図に示すフープ材33の下縁部
に対向させて穴65、穴70〜72が配置するように設定して
あり、キー溝62にキーが挿入され、このキーの先端の突
出部は、第2図に示すキー56と同様に、穴71に収納され
るポンチに当接しており、これにより45ミリピツチのパ
イロツト穴がフープ材33の両側縁部に形成されるように
なつている。
また、ダイプレート45のほぼ中央部、すなわち第3図
(b)のポンチプレート44の基準溝46とキー溝61との間
に位置する部分76の直下には、第3図(c)、(d)に
も示すように、マーク等の刻印77を形成した刻印ダイ8
を当該ダイプレート45に対して着脱可能に配置してあ
る。なお、図示省略したが、ポンチプレート44の部分76
には刻印ダイ78対応する刻印受けが装着され、この刻印
受けと刻印ダイ78との間にフープ材33が挟圧されて刻印
77がフープ材33に転写されるようになつている。
また、第3図(c)、(d)、(e)に示す78aは、
刻印ダイ78の挿入を規制するピンで、下型マスタ31に植
設してある。78bは刻印ダイ78の反挿入方向への移動を
規制するストツパ、78cはこのストツパ78bをダイプレー
ト45に締結するボルトである。なお、第3図(d)に示
す78d、78eはダイプレート45の上部に配置されるブロツ
クである。上記したピン78a、ストツパ78b、およびボル
ト78cによつてダイプレート45に対する刻印ダイ78の着
脱を可能にする締結手段が構成されている。
また、ブロツク78d、78eの上部には、第1図に示すよ
うに、ポンチ53、54、55等によつて形成されるパイロツ
ト穴を逃げる半円状の切欠き部を有し、それぞれ基本的
な全体形状がほぼ直方形のガイド板79、80を設けてあ
り、これによつて第3図(d)に示すように、フープ材
33の両側縁部の上面と側端面の移動が規制される。この
ガイド板79、80のフープ材33の挿入側には、第1図に示
すように、フープ材33の挿入を容易にするテーパ81、82
をそれぞれ形成してある。
次に上述したパイロツト穴形成ブロツク34に連設され
るリフタ40について説明する。
このリフタ40は第1、2図に示すように、上部にフー
プ材33の幅方向に沿つて延伸する棒状体83と、この棒状
体83と一体的に設けられ、該棒状体83の両端付近を支持
する1対のピン84と、これらのピン84をそれぞれ上向き
方向に付勢するばね85とから成つている。そして、この
リフタ40に対向するように、フープ材33を挟んで上方位
置には、第2図に例示するように、リフタ40の棒状体83
を下方向に押圧可能なフープ材33の押し下げ用ピン86
が、棒状体83の両端部に対応して1対設けられている。
これらのピン86は、上型マスタ30に移動可能に保持され
るとともに、ばね87によつて下向き方向に付勢されてい
る。
次に、上述したリフタ40、ピン86等に連設される切断
ブロツク35、およびダミーブロツク36について、第1図
および第4図(a)、(b)によつて説明する。
リフタ40の下流に配置される切断ブロツク35は、第4
図(a)、(b)に示すように、下型マスタ31側には、
この下型マスタ31に装着されるダイプレート88と、この
ダイプレート88の両側端部上に配置され、フープ材33の
両側縁を案内するガイド板89、90と、これらのガイド板
89、90の上部に配置され、フープ材33の上方向への移動
を規制する固定ストリツパ91とを有している。なお、第
1図は固定ストリツパ91を除いた状態を示してある。こ
れらのダイプレート88、ガイド板89、90、固定ストリツ
パ91の側端部の対応個所に形成された穴には、下型マス
タ31に固定した基準ピン92が挿入され、すなわち、この
基準ピン92によつてダイプレート88、ガイド板89、90、
固定ストリツパ91が下型マスタ31に対して位置決めされ
ている。
そして、93はダイプレート88、ガイド板89、90、固定
ストリツパ91を把持する複数のクランプ部材で、その先
端部93aは固定ストリツパ91の上面に係合している。94
は、これらのクランプ部材93をそれぞれ下型マスタ31に
固定するボルトである。
また、上型マスタ30側には、バツキング部材95等を介
してポンチプレート96が装着され、このポンチプレート
96には、フープ材33に所定の基本的な部品外形形状を形
成する切断ポンチ97と、フープ材33にコ字状穴を形成す
る丸ポンチ98と、フープ材33にコ字状穴に接近させて別
の穴をあける図持しない穴あけポンチと、前述したパイ
ロツト穴形成ブロツク34で形成されたフープ材33のパイ
ロツト穴に挿入可能なパイロツトピン99とが備えられて
いる。
これらの切断ポンチ97、丸ポンチ98、パイロツトピン
99の頭部、および図示しない穴あけポンチの頭部はバツ
キング部材95によつてその上方向の移動が規制されてい
る。
そして、100はバツキング部材95、ポンチプレート96
等を上型マスタ30に対して位置決めする基準ピン、101
はバツキング部材95、ポンチプレート96等を把持する複
数のクランプ部材で、その先端部102はポンチプレート9
6の下面に係合している。103はクランプ部材101をそれ
ぞれ上型マスタ30に固定するボルトである。
なお、同第1図、および第4図(a)、(b)に示す
ように、ダイプレート88には、切断ポンチ97の外形形状
に対応する穴104と、丸ポンチ98の下端部の外形形状に
対応する穴105と、図示しない穴あけポンチの外形形状
に対応する穴105aと、パイロツトピン99が挿入可能な穴
106とが形成されている。
上記した下型マスタ31側に配置されるダイプレート8
8、ガイド板89、90、固定ストリツパ91、および上型マ
スタ30側に配置されるバツキング部材95、ならびに切断
ポンチ97等を含むポンチプレート96によつて切断ブロツ
ク35が構成されている。
また、上記したクランプ部材93、101、ボルト94、103
によつて、上述の切断ブロツク35を上型マスタ30および
下型マスタ31に締結する締結手段が構成されている。
なお、第1図に示すリフタ40に近接する切断ブロツク
35および下型マスタ31の部分にはキー溝107が形成さ
れ、このキー溝107にキー108が抜差し可能に装着されて
いる。109はキー108の端部を覆うプレート、110はこの
プレート109を下型マスタ31に固定するボルトである。
なお、このキー108の下方のフープ材33の両側縁部に対
応する位置には、図示しないが前述したダイプレート88
にパイロツトピンが上方に向かつて突出可能にそれぞれ
装着されている。このパイロツトピンは後述するよう
に、フープ材33の送りピツチを確定させるために用いら
れる。
そして、第1図に示す切断ブロツク35に連設されるダ
ミーブロツク36は、例えば切断ブロツク35のダイプレー
ト88と面一のダイプレートを有し、前述したガイド板8
9、90は、このダミーブロツク36のダイプレートの両側
端部まで伸びるように設けてある。また、図示しないが
切断ブロツク35に備えられる固定ストリツパ91も例えば
このダミーブロツク36のフープ材33を覆うように連設さ
せてある。このダミーブロツク36は、基準ピン92で位置
決めされている。ガイド板89、90、固定ストリツパ91を
介して、クランプ部材93およびボルト94によつて下型マ
スタ31に着脱可能に締結されている。
また、上述した切断ブロツク35、ダミーブロツク36の
ほぼ中央部分の直下、すなわち穴104、105、105aを含む
領域の下に位置する下型マスタ31部分には、第1図およ
び第4図(a)、(b)に示すようにフープ材33から切
断、穿孔によつて除去された部材を収納可能な穴111を
設けてある。
次に、上述したダミーブロツク36に連設されるリフタ
41について、第1図、および第2図によつて説明する。
このリフタ41も前述したリフタ40と同様に、フープ材
33の幅方向に沿つて延伸する棒状体112と、この棒状体1
12と一体的に設けられ、棒状体112の両端付近を支持す
る1対のピン113と、これらのピン113をそれぞれ上向き
方向に付勢するばね114とから成つている。そして、こ
のリフタ41と対向するように、フープ材33を挟んで上方
位置には、第2図に例示するように、リフタ41の棒状体
112を下方向に押圧可能なフープ材33の押し下げ用ピン1
15が、棒状体112の両端部に対応して1対設けられてい
る。これらのピン115は、上型マスタ30に移動可能に保
持されるとともに、ばね116によつて下向き方向に付勢
されている。
次に、このリフタ41の下流に連設される第1のフープ
材移送ブロツク37について、第1図および第5図
(a)、(b)によつて説明する。
この第1のフープ材移送ブロツク37は、下型マスタ31
側には、この下型マスタ31に固定されるダイプレート11
7を備えている。このダイプレート117の中央部のフープ
材33の下方位置には、この実施例にあつては活用されな
いが曲げポンチ118と、この曲げポンチ118内に上下動可
能に配置されるノツクアウト119、およびこのノツクア
ウト119を支持するノツクアウトピン120が部品形状に合
わせて備えられている。そして、曲げポンチ118の外方
のフープ材33の両側縁部に対応する位置には、フープ材
33の浮上げ(リフト)と、当該フープ材33の案内と、ス
トリツパ(フープ材33の払落しをおこなうもの)とを兼
ねる昇降手段121、122が備えられている。
この昇降手段121、122は、それぞれフープ材33の両側
縁部が移動可能に挿入されるコ字状穴を有するガイド板
123、124と、これらのガイド板123、124と一体的に設け
られ、ダイプレート117および下型マスタ31に設けた穴
に上下動可能に設けたピン125、126と、これらのピン12
5、126を上方向に付勢するばね127、128と、ガイド板12
3、124をピン125、126のそれぞれに固定するボルト123
a、124aを備えている。なお、ピン125、126の下端部の
それぞれには大径部129、130を備えており、これらの大
径部129、130が下型マスタ31に設けた穴131、132の上端
に係止されることによりピン125、126およびガイド板12
3、124、すなわちフープ材33の上方向への移動が規制さ
れる。また、ガイド板123、124は、それぞれコ字状穴の
側壁によつてフープ材33の幅方向の移動を規制し、その
下面壁によつてフープ材33の落下を規制し、その上面壁
によつてフープ材33に上方向の力が与えられた場合の当
該上方向への移動を規制している。
また、ガイド板123、124のリフタ41側の端部には、フ
ープ材33のこの第1のフープ材移送ブロツク37への挿入
を容易にさせるために、第1図に示すように、ほぼ水平
面内に配置されるテーパ123b、124bと、第2図に例示す
るほぼ垂直面内に配置されるテーパ124c(ガイド板123
側のテーパは図示省略)とを形成してある。
また、ガイド板123、124のフープ材33の両側縁部に対
向するそれぞれの縁部には、第1図の矢印32に示すフー
プ材33の流れ方向に沿つて、上型ストリツパプレート13
6aのストリツパ136に必要に応じて装着される図示しな
いパイロツトピンの、フープ材33のパイロツト穴挿入時
の逃げ穴を構成する半円状の切欠き部123d、124dをそれ
ぞれ設けてあり、これらの切欠き部123d、124dはパイロ
ツト穴形成ブロツク34で設定される第3図の穴48、49、
50のそれぞれに係るピツチに応じてあらかじめ複数設け
られている。しかしながら、この実施例にあつては、こ
の第1のフープ材移送ブロツク37では切断、曲げ等をお
こなわないで、すなわち、ここではフープ材33の移送の
みをおこなうので、上述したパイロツトピンをストリツ
パ136に装着することを要しない。
なお、第5図(a)に示す133は、下型マスタ31に固
定され、ダイプレート117の位置決めをおこなう基準ピ
ンで、この基準ピン133はダイプレート117に形成された
穴134に挿入されるようになつている。
また、この第1のフープ材移送ブロツク37は、上型マ
スタ30側には、ポンチプレート135と、ストリツパプレ
ート136aとを備えている。ポンチプレート135は、この
実施例ではほとんど活用されないが、例えば切断ポンチ
等が必要時に装着されるようになつている。また、スト
リツパプレート136aは、上下動可能に保持されており、
このストリツパプレート136aの下面の穴137、138に、前
述した昇降手段121、122を構成するボルト123a、124aの
頭部が挿入可能になつている。なお、139は上型マスタ3
0に固定したサブガイドポストで、前述したストリツパ1
36はこのサブガイドポスト139に対しても前述したよう
に移動可能になつている。そして、このサブガイドポス
ト139の直下のダイプレート117の対応する位置には、サ
ブガイドポスト139の下端部が挿入可能な穴140を備えて
いる。
次に、第1のフープ材移送ブロツク37に連設される第
2のフープ材移送ブロツク38および曲げ、分離ブロツク
39について第1図、および第6図(a)、(b)によつ
て説明する。
第2のフープ材移送ブロツク38は、この実施例にあつ
ては切断等の特別な作業のために活用されるものでな
く、フープ材33の移送のみをおこなわせるもので、例え
ば前述した第1のフープ材移送ブロツク37のダイプレー
ト117と面一のダイプレートを備えており、また、第1
のフープ材移送ブロツク37に備えられるガイド板123、1
24が上述のダイプレートの両側部上に位置するように延
設されている。なお、ガイド板123、124はその端部が曲
げ、分離ブロツク39の一部にかかるまで延設されてい
る。
第2のフープ材移送ブロツク38の下流に配置される曲
げ、分離ブロツク39は、下型マスタ31側に曲げダイ141
を有している。この曲げ、分離ブロツク39は、下型マス
タ31に例えばボルト等の締結手段を介して着脱可能に設
けられる2つのブロツク142aに挟持されるように位置決
めされている。
そして、曲げダイ141の中央部には曲げダイ141の上面
まで上に突出可能なノツクアウト143を有し、このノツ
クアウト143は複数のノツクアウトピン144上に一体的に
設けられている。また、ノツクアウトピン144は、上下
方向に移動可能な連結ピン145上に一体的に設けられて
いる。この連結ピン145は、この実施例が装着されるプ
レス機械のベルト側に設けられる図示しない連結ピン移
動手段によつて移動する。また、曲げダイ141の下部に
は、ノツクアウトピン144が挿通可能な穴を有するバツ
キング部材146が配置されている。なお、このバツキン
グ部材146には、フープ材33から製作しうる異なる品種
の部品に対応させて、あらかじめ穴を多数設けてあり、
この実施例ではノツクアウト143の上下動作を円滑にお
こないうるノツクアウト144の配列に対応させてこれら
の多数の穴のうちの適宜の穴に、選択的に挿通させてあ
る。なお、第6図(b)に示す147は、フープ材33から
製作した部品を払い落とすストリツパで、例えば4つの
ブロツク142上に固定される。第1図にあつては、この
ストリツパ147を除いた状態を示してある。
また、この分離、切断ブロツク39は、第6図(b)に
示すように、上型マスタ30側に、ポンチプレート148が
装着され、このポンチプレート148に曲げポンチ149と、
切断ポンチ150とが装着されている。なお、第6図
(b)に示す151は曲げポンチ149の上方向の移動を規制
するバツキング部材、152はバツキング部材151に形成さ
れた穴に挿通され、曲げポンチ149と一体的に設けたノ
ツクアウトピン、153はノツクアウトピン152を介して曲
げポンチ149に緩衝力を付与するばねである。また、154
は切断ポンチ150の抜け止め用のスペーサキー、155はこ
れらのスペーサキー154をポンチプレート148に固定する
ボルトである。
次に、上述のように構成してある実施例にあつて、フ
ープ材33から完成部品を得るまでの手順および各ブロツ
クの動作等について説明する。
はじめに、図示しないプレス機械の可動側であるラム
に締結手段によつて上型マスタ30を装着し、固定側であ
るベツドに締結手段によつて下型マスタ31を装着する。
そして、例えば第2図に示すように、キー56を基準溝46
内に挿入してその突出部57がポンチ54の頭部に係合する
ようにする。この状態ではばね51の力によつてピン52が
キー56の穴59に嵌合し、これによつてキー56が容易に移
動しないように規制される。また、キー56と同等の図示
しないキーをフープ材33の幅寸法に合わせて、例えば第
3図に示すキー溝62に、その先端部が穴71位置に至るよ
うに挿入する。また、キー溝107からキー108を抜出して
おく。
このような状態から、フープ材33を第1図に示すパイ
ロツト穴形成ブロツク34のガイド板79、80のテーパ81、
82をガイドとして挿入し、例えば当該パイロツト穴形成
ブロツク34上、リフタ40上、切断ブロツク35上で、ダミ
ーブロツク36上、リフタ41上に伸びるように配置して、
図示しないプレス機械のラムを駆動し、上型マスタ30を
下降させると、ポンチプレート44が下降してポンチ54、
および第3図(a)の穴71に挿入される図示しないポン
チによつてフープ材33の両側縁部に第1回目の1対のパ
イロツト穴が形成される。また、このとき同時にフープ
材33の裏面が刻印ダイ78の刻印77に押圧されて、このフ
ープ材33に当該刻印77によつて形成されるマーク等が転
写される。
次いで、フープ材33を矢印32方向に所定量送ると、キ
ー溝107に位置する図示しないパイロツトピンが上記の
ようにして形成された1対のパイロツト穴に挿入するよ
うに上方に向かつて突出し、これによつてフープ材33が
位置決めされる。
このような状態において再び上述のようにして上型マ
スタ30を下降させると、ポンチ54および対応する図示し
ないポンチによつてフープ材33の両側縁部に第2回目の
パイロツト穴が形成される。そして、これ以降は第1回
目に形成したパイロツト穴と第2回目に形成したパイロ
ツト穴間の寸法、すなわち45ミリの長さを1送りピツチ
として、順次この45ミリピツチごとにフープ材33が送ら
れてパイロツト穴形成ブロツク34におけるパイロツト穴
あけ動作、および後述する切断、曲げ動作が実施され
る。
なお、上述のようにして第2回目のパイロツト穴が形
成されると、送りピツチが確定することから、キー溝10
7位置にある図示しないパイロツトピンの突出はフープ
材33の移送には邪魔になる。したがつて、キー溝107に
キー108が挿入され、これにより当該図示しないパイロ
ツトピンがキー108の下面に押し下げられる。そして、
キー108はキー溝107とピン108aとによつて下型マスタ31
に固定される。
上述のようにパイロツト穴が形成されたフープ材33
は、リフタ40、41の棒状対83、112によつてパイロツト
穴形成ブロツク34の刻印ダイ78および切断ブロツク35の
ダイプレート88の表面から若干浮上がつた状態で移送さ
れる。
そして、このようにパイロツト穴が形成されたフープ
材33が切断ブロツク35の穴104、105、105a位置に至る
と、パイロツト穴形成ブロツク34によるパイロツト穴形
成時の上型マスタ30の下降に伴つて第4図(a)に示す
バツキング部材95およびポンチプテート96が下降し、こ
こでまず、第2図に示すピン86、115の下降によつてリ
フタ40、41の棒状対83、112がばね85、114の力に抗して
そのフープ材33の表面がダイプレート88の表面よりも突
出しないように押し下げられる。続いて、第4図(b)
に示すパイロツトピン99等が既に形成されたパイロツト
穴を経て穴106内に挿入し、これによつてフープ材33が
この切断ブロツク35において位置決めされる。さらに、
引続くポンチプレート96の下降によつて切断ポンチ97が
フープ材33を切断して穴104内に挿入し、丸ポンチ98、
および図示しない穴あけポンチがフープ材33を貫通して
それぞれ穴105、105a内に挿入し、第4図(b)に示す
状態となる。上記した切断ポンチ97によつて部品の基本
的な外形形状が形成され、また丸ポンチ98によつてコ字
状穴が形成され、図示しない穴あけポンチによつてコ字
状穴の近くに穴があけられる。このような切断、穴あけ
によつて除去されたフープ材33の不要部分は下型マスタ
31の穴111内を自重落下し、この金型の外部に排出され
る。
そして、リフタ41を越えるまで送られて来たフープ材
33は、第1のフープ材移送ブロツク37の昇降手段121、1
22を構成するガイド板123、124のテーパ123b、124b、12
4c等に案内されて当該ガイド板123、124内に挿入され、
この第1のフープ材移送ブロツク37、第2のフープ材移
送ブロツク38を経て曲げ、分離ブロツク39位置まで送ら
れる。
この間、パイロツト穴形成ブロツク34では45ミリピツ
チでフープ材33の両側縁部にパイロツト穴を形成する動
作がおこなわれ、切断ブロツク35では45ミリピツチで穴
104、105、105aに相応する穴がくり返しあけられる。ま
た、第1のフープ材移送ブロツク37では、フープ材33の
移送時には、第5図(a)に示すようにばね127の力に
よつてピ125、ガイド板123、ボルト123aが上方位置にあ
つて浮上げられた状態に保たれる。また、パイロツト穴
形成ブロツクにおけるパイロツト穴形成時、および切断
ブロツク35における切断時には、第5図(b)に示すよ
うに、ストリツパ136によつてガイド板123、124がばね1
27、128の力に抗して押下げられ、パイロツト穴形成ブ
ロツク34の刻印ダイ78の表面、切断ブロツク35のダイプ
レート88の表面とほぼ同じ高さ位置に保持される。な
お、このとき昇降手段121、122を構成するボルト123a、
124aの頭部はストリツパ136に形成された穴内に収納さ
れ、フープ材33に何ら影響を与えない状態に保たれる。
また、この間、すなわちフープ材33が曲げ、分離ブロ
ツク39に至るまでは当該フープ材33は一体成形物を構成
している。
そして、フープ材33に形成された穴のうち切断ブロツ
ク35で形成された穴105、105aに対応する穴が曲げ、分
離ブロツク39のほぼ中央位置に至ると、パイロツト穴形
成ブロツク34におけるパイロツト穴形成動作、および切
断ブロツク35における切断動作に伴う上型マスタ31の下
降により、第6図(b)に示すポンチプレート148が下
降し、このポンチプレート148に備えられる図示しない
パイロツトピンがフープ材33のパイロツト穴に挿入して
このフープ材33の位置決めがなされ、引続くポンチプレ
ート148の下降により一体的に曲げポンチ149と切断ポン
チ150が下降して、曲げポンチ149と曲げダイ141とによ
つて、フープ材33の該当部分の両側部が下方に曲げられ
るとともにフープ材33を分離し、これによつて第1図の
符号156で示す完成部品が得られるとともに、切断ポン
チ150によつて完成部品156を除かれて生じるフープ材33
の不要な棒状の縁部が切断される。
なお、切断ポンチ150の切断によつて形成されたフー
プ材33の不要部分は、図示しない排出手段によつて外部
に排出される。このようにして得られた完成部品156
は、図示しない連結ピン移動手段の駆動によつて第6図
(b)に示す連結ピン145を上昇させ、ノツクアウトピ
ン144およびノツクアウト143を上昇させることにより曲
げダイ141から取外すことができ、また、仮に曲げポン
チ149等に完成部品156が引掛つてこの完成部品156が上
方に持上げられた場合には、第6図(b)に示すストリ
ツパ147によつて、この完成部品156を払い落とし、曲げ
ポンチ149等からの取外しがおこなわれる。
このようにして、フープ材33から45ミリピツチごとに
同一品種の複数の完成部品156を得ることができる。
なお、上記において、パイロツト穴形成ブロツク34に
おけるキー56を適宜移動させて突出部57がポンチ53、55
の頭部に係合するようにし、第3図(a)に示すキー溝
62に挿入されるキーをキー56と同等に移動させて上述の
各動作をおこなわせることにより、60ミリピツチ、30ミ
リピツチで完成部品156を得るようにすることができ
る。
また、キー溝62に挿入されているキーを第3図(a)
に示すキー溝61あるいはキー溝63に挿入し、切断ブロツ
ク35のガイド板89の幅寸法、該診断ブロツク35の切断ポ
ンチ97等の寸法、第1のフープ材移送ブロツク37のガイ
ド板123のガイド寸法、曲げ、分離ブロツク39の曲げポ
ンチ149の寸法、切断ポンチ150の取付け位置等をそれぞ
れ変更することにより、上述した完成部品156よりも幅
寸法の大きい、あるいは小さい部品を得ることができ
る。
また、例えば切断ブロツク35とダミーブロツク36を外
して1つの切断ブロツクとし、これに対応させた切断ブ
ロツク等を有するポンチプレートに交換し、併せて曲
げ、分離ブロツク39等を個別に交換することにより、上
述した完成部品156とは異種の複数の部品を得ることが
できる。
また、例えば切断ブロツク35のダイプレート88、切断
ポンチ97等を含むポンチプレート96を他のものに交換
し、第1のフープ材移送ブロツク37の曲げポンチ118等
を活用することにより、あるいは、第2のフープ材移送
ブロツク38を曲げブロツクとして活用することにより、
完成部品156とは異種の複数の部品を得ることができ
る。
このように構成した実施例にあつては、パイロツト穴
形成ブロツク34におけるフープ材33のパイロツト穴のピ
ツチの選定、およびフープ材33の幅寸法に対応するパイ
ロツト穴間隔の選定により、複数の異なる品種の部品を
製作することができる。
また、刻印77の形成された刻印ダイ78は、第3図
(c)、(d)、(e)に示すボルト78cをゆるめスト
ツパ78を第3図(d)より180゜回動させることにより
容易に別のものに変換することができる。
また、切断ブロツク35は、クランプ部材93、101を、
ボルト94、103をゆるめ第1図よりどちらか90゜回動さ
せることで取外しでき、上型マスタ30、下型マスタ31等
の形状の変更を要することなく容易に他の切断ブロツク
に変更でき、したがつて他の異なる品種の部品を容易に
製作することができる。この場合、あらかじめ他の異な
る品種に対応する切断ブロツクを用意しておくことによ
り、多品種の部品製作作業がより少ない工数で実現でき
る。
また、切断ブロツク35の下流に、曲げ、分離ブロツク
39を配置してあることから、フープ材32に切断と曲げ成
形との2つの異なる動作をおこなわせることができ、こ
れにより異なる品種の部品製作に良好に対応できる。
また、パイロツト穴形成ブロツク34、切断ブロツク35
はそれぞれガイド板79、80ガイド板89、90を備えている
ことからフープ材33を所望の移送方向に沿つて確実に移
送させることができ、部品精度の確保、および切断、曲
げ動作の能率向上に貢献している。
また、切断ブロツク35の中央部の直下に位置する下型
マスタ31部分に穴111を設けてあることから、切断ブロ
ツク35の穴104、105、105aに対応する穴の形成により生
じたフープ材33の不要部分をこの穴111によつて一括し
て収納することができる。そして、この1つの穴111の
形成により、下型マスタ31に個別に穴104、105、105aに
対する不要物排出用の穴を設けずに済み製作が容易であ
る。
また、切断ブロツク35の前後にリフタ40、41を設けて
あり、これらのリフタ40、41によつてフープ材33の移送
時には当該フープ材33を浮上がらせ、切断時には切断ブ
ロツク35に備えられるピン86、115によつてこれらのリ
フタ40、41が押下げられるようになつていることから、
フープ材33の移送時にこのフープ材33に与えられる摩擦
力を軽減でき、このフープ材33の移送を円滑におこなわ
せることができるとともに、フープ材33の切断時等にあ
つては、当該切断動作等をリフタ40、41の浮上力にかか
わりなく確実におこなわせることができる。
また、第1のフープ材移送ブロツク37の昇降手段12
1、122を構成するガイド板123、124の側縁部にはパイロ
ツトピンの挿入を許容する切欠き部123d、124dを設けて
あることから、この第1のフープ材移送ブロツク37を切
断ブロツク、あるいは曲げブロツクとして活用する場合
には、フープ材33の位置決めを確実におこなうことがで
き、フープ材33を良好に案内させることができるととも
に、ガイド板123、124間の寸法を十分に広くとることが
でき、フープ材33の突出し、曲げ等のための領域として
活用させることができる。
<発明の効果> 本発明の順送成型金型は以上のように構成してあるこ
とから、複数の品種に適応でき、汎用性に優れ、したが
つて部品製作工数を抑制し、製作原価を極力安くするこ
とができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図(a)、(b)は本発明の順送成型
金型の一実施例を示す説明図で、第1図はこの一実施例
の下型部分の全体構成を示す平面図、第2図はこの実施
例に備えられるパイロツト穴形成ブロツクおよびリフタ
部分を示す側断面図、第3図(a)、(b)はそれぞれ
パイロツト穴形成ブロツクを構成するポンチプレートを
示す平面図、側面図、第3図(c)、(d)、(e)は
それぞれパイロツト穴形成ブロツクの下側部分を示す平
面図、側面図、正面図、第4図(a)、(b)はそれぞ
れこの実施例に備えられる切断ブロツクを第1図の矢印
A方向から見た半断面図で、このうち第4図(a)はフ
ープ材移送時を示す左半断面図で、第4図(b)はフー
プ材の切断時を示す右半断面図、第5図(a)、(b)
はそれぞれこの実施例に備えられる第1のフープ材移送
ブロツクを第1図の矢印B方向から見た半断面図で、こ
のうち第5図(a)はフープ材移送時を示す左半断面
図、第5図(b)はフープ材の切断時あるいは曲げ時を
示す右半断面図、第6図(a)はこの実施例に備えられ
る第2のフープ材移送ブロツク、および曲げ、分離ブロ
ツクを示す平面図、第6図(b)は第1図の矢印C方向
から見た曲げ、分離ブロツクの断面図、第7図は従来の
順送成型金型の下型部分を例示する説明図、第8図
(a)、(b)、(c)は第7図に示す従来の順送成型
金型によつて得られた完成部品をそれぞれ示す平面図、
側面図、正面図である。 30……上型マスタ、31……下型マスタ、33……フープ
材、34……パイロツト穴形成ブロツク、35……切断ブロ
ツク、39……曲げ、分離ブロツク、44……ポンチプレー
ト、45……ダイプレート、46……基準溝、47、48、49、
50……穴、51……ばね、52……ピン、53、54、55……ポ
ンチ、56……キー、57……突出部、58、59、60……穴、
61、62、63……キー溝、64、65、66、67、68、69、70、
71、72、73、74、75……穴、79、80……ガイド板、88…
…ダイプレート、89、90……ガイド板、91……固定スト
リツパ、93、101……クランプ部材、94、103……ボル
ト、95……バツキング部材、96……ポンチプレート、97
……切断ポンチ、98……丸ポンチ、99……パイロツトピ
ン、104、105、105a、106……穴。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属からなるフープ材を一定方向に送りな
    がら切断して複数の部品に成型する順送成型金型におい
    て、上型マスタと、この上型マスタに対向して配置され
    る下型マスタと、これらの上型マスタと下型マスタ間に
    配置され、上記フープ材に複数の異なるピツチのパイロ
    ツト穴を形成可能なパイロツト穴形成ブロツクと、上記
    上型マスタと下型マスタとの間に着脱可能に配置される
    とともに、上記パイロツト穴形成ブロツクの下流に配置
    され、パイロツト穴形成ブロツクで形成されたパイロツ
    ト穴を基準として当該フープ材を基本的な部品外形形状
    に切断する切断ブロツクと、この切断ブロツクを上型マ
    スタおよび下型マスタに締結する締結手段とを有するこ
    とを特徴とする順送成型金型。
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