JP2527561Y2 - 回転体のクリック構造 - Google Patents

回転体のクリック構造

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JP2527561Y2
JP2527561Y2 JP9034090U JP9034090U JP2527561Y2 JP 2527561 Y2 JP2527561 Y2 JP 2527561Y2 JP 9034090 U JP9034090 U JP 9034090U JP 9034090 U JP9034090 U JP 9034090U JP 2527561 Y2 JP2527561 Y2 JP 2527561Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車のヒーターコントロール等に用いら
れ、外部操作により回転する回転体のクリック構造に関
するものである。
(従来の技術) 従来、この種の回転体のクリック構造は、第7図に示
すように、ベース51に回転自在に取り付けられ、外部操
作により回転する回転体52の外周に、所定ピッチでクリ
ック用溝53を形成する一方、ベース51に設けたスプリン
グ収容穴54にスプリング55で付勢されたボール56を収容
して、該ボール56が回転体52のクリック用溝53に嵌合す
ることにより、操作にクリック感が得られるようになっ
ている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、前記従来の回転体のクリック構造で
は、ボール56を組み付けるのに、ボール56をスプリング
収容穴54に収容したスプリング55の上に載置するため、
不安定であり、スプリング55から落ちて転がり易く、組
付け作業が困難であった。そこで、組付け時にはボール
56を保持しておくための治具が必要であった。
本考案はかかる問題点に鑑みてなされたもので、治具
を使用することなく簡単にボールを組み付けることがで
きる回転体のクリック構造を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、本考案は、ベースに回転自
在に取り付けられ、外部操作により回転する回転体の外
周に、所定ピッチでクリック用溝を形成し、該クリック
用溝にスプリングで付勢されたボールを嵌合させてクリ
ック感を得るようにした回転体のクリック構造におい
て、 ベースに傾斜凹部を形成してその深部にスプリング収
容穴を形成し、このスプリング収容穴にスプリングを収
容するととともに、そのスプリングの上にボールを載置
したものである。
(作用) かかる構成により、ボールを傾斜凹部内に入れるだけ
で、ボールは傾斜凹部の傾斜面を転がって深部のスプリ
ング収容穴に向かい、そこに収容されたスプリングの上
で停止する。また、振動,衝撃等により、ボールがスプ
リングから外れたとしても、ボールは同様に傾斜凹部を
転がって元の位置に戻って停止する。
(実施例) 次に、本考案の一実施例を添付図面に従って説明す
る。
第1図,第2図は、本考案を適用した自動車のヒータ
ーコントロール装置を示し、第2図において1は送風モ
ード切換装置、2は温度調節装置、3は外気切換装置、
4は風量調節装置である。
送風モード切換装置1及び温度調節装置2は、第1図
に示すように、いずれも本考案に係る回転体である歯車
5と、操作ノブ6と、駆動レバー7とからなっている。
本考案に係る回転体である歯車5は、第3図に示すよ
うに、かさ歯車であり、その一端に略円錐形で先端が半
球状である軸部8が突設され、他端にロータ9が一体に
設けられるとともに、軸挿通穴10が形成されている。こ
の歯車5は、送風モード切換装置1及び温度調節装置2
のいずれにも取り付けられるように、ロータ9の外周面
の一側(第3図に示す境界線Cに対して左側)の半周部
に、送風モード切換装置1用の大ピッチのクリック用溝
11aが形成され、他端(第3図に示す境界線Cに対して
右側)の半周部に、温度調節装置2用の小ピッチのクリ
ック用溝11bが形成されている。
また、ロータ9の端面には、中心より半径方向(第3
図に示す境界線Cに平行な方向)に誤組み防止用の突部
12が突設されている。軸挿通穴10の内面には、境界線C
方向の互いに対向する位置に、係合溝13,13が長手方向
に形成され、当該軸挿通穴10の奥には境界線C方向に対
して直角な方向の互いに対向する位置に、スリット14,1
4(第6図参照)が形成されている。
前記歯車5は、その円錐形の軸部8がベース15に設け
た円柱状の支軸部16の頂面にパネル17と対向するように
形成した軸受部18に係合し、ロータ9がパネル17の内面
に形成した矩形の保持部19に嵌入するとともに、突部12
がパネル17に近接して配置されている。
前記パネル17の保持部19の底面には、四角錐状の傾斜
凹部19aが形成され、その深部にスプリング収容穴20が
形成されている。そして、このスプリング収容穴20に、
第6図に示すように、スプリング21により当該穴20から
突出する方向に付勢されて収容されたボール22が、ロー
タ9のクリック用溝11a又は11bに係合することにより、
操作にクリック感が得られるようになっている。
前記歯車5は前述のように、上下逆にしてそのクリッ
ク用溝11a又は11bをボール22に係合させることにより、
送風モード切換装置1用と温度調節装置2用とに使用さ
れるが、その誤組みを防止するために、パネル17の保持
部19に規制突起23が突設されている。
すなわち、第4図に示すように、左側の送風モード切
換装置1用の規制突起23は保持部19の図において右側に
突設され、また右側の温度調節装置2用の規制突起23は
保持部19の図において左側に突設されている。従って、
左側の送風モード切換装置1においては、歯車5はその
小ピッチのクリック用溝11bを上にし、突部12を図にお
いて左側に向けた状態であればロータ9を保持部19に嵌
入することができるが、上下逆にして突部12を右側に向
けると突部12が規制突起23に当たるため、保持部19に嵌
入することができなくなる結果、誤組みが防止される。
右側の温度調節装置2においても同様である。
操作ノブ6は、第3図に示すように、円形の支持板24
に一体に取り付けられ、該支持板24の中心には支軸25と
管状の操作軸26とが延設されている。操作軸26には、そ
の基部から先端の向かって、突出代の大きい第1リブ27
aと、該第1リブ27aより突出代の小さい第2リブ27bと
が互いに反対側に位置するように突設されている。
そして、この操作ノブ6は、パネル17の外面に形成し
た凹部29、支持穴30、規制孔31に、それぞれ支持板24、
支軸25、操作軸26が嵌合して回動可能に保持されるとと
もに、操作軸26が前記歯車5の軸操作穴10に挿通され、
その第1,第2リブ27a,27bが係合溝13,13に係合して当該
歯車5と一体回転可能であり、爪部28がスリット14に係
合して抜脱不能に取り付けられている。
前記パネル17の規制孔31は、指向性のある操作ノブ6
が逆方向に組み付けられるのを防止するために、第5図
に示すように、小径の半月孔と大径の半月孔とを重ねた
形状に形成されている。すなわち、操作軸26の第1リブ
27aが規制孔31の大径縁側にある時のみ挿通可能となっ
ている。
駆動レバー7は、第1図,第6図に示すように、環状
の基部32の一端にかさ歯車のセグメントである歯部33が
形成され、他端にコントロール部材であるコントロール
ワイヤ34が連結された連結部35が突設されている。この
駆動レバー7は、基部32が前記ベース15の支軸部16に嵌
合して回動可能に取り付けられ、歯部33が前記歯車5と
噛合している。
これにより、送風モード切換装置1及び温度調節装置
2では、操作ノブ6を回動操作することにより、歯車5
を介して駆動レバー7が回動し、コントロールワイヤ34
が進退して、該コントロールワイヤ34の他端に設けた図
示しない被操作体が駆動するようになっている。
一方、外気切換装置3は、第1図に示すように、ベー
ス15に取付けねじ40で回動自在に取り付けたコントロー
ルレバー41の一端にコントロールワイヤ42を連結し、パ
ネル17に設けたスリット43(第2図参照)から突出する
他端に操作ノブ44を取り付けて、左右に往復操作可能と
したものである。そして、コントロールレバー41に固着
したばね片45の先端の半球部46が、ベース15に形成した
クリック用溝47に係合して位置が規制されるようになっ
ている。
風量調節装置4は、ロータリースイッチで、パネル17
より突出する操作ノブ48を回動操作することにより、フ
ァンのオン,オフと風量が切り換えられるようになって
いる。
なお、第1図において、49はパネル17に設けた各種の
表示を照明するためのランプである。
以上の構成からなるヒーターコントロール装置におい
て、特に送風モード切換装置1及び温度調節装置2は、
次のようにしてベース15に簡単に組み付けることができ
る。
まず、駆動レバー7をベース15の支軸部16に取り付
け、スプリング収容穴20にスプリング21を収容し、該ス
プリング21の上にボール22を載置する。このとき、ボー
ル22は単に傾斜凹部19aの中に入れればよく、これによ
りボール22は傾斜凹部19aの斜面を転がって深部のスプ
リング収容穴20に向かい、そこに収容されたスプリング
21の上で停止する。従って、ボール22は何等治具等を必
要とせず、簡単に組み付けることができる。また、組付
け中の振動,衝撃等によりボール22が移動したとして
も、ボール22は同様にして傾斜凹部19aを転がって元の
位置に戻るので、歯車5を取り付ける前に、治具でボー
ル22を保持しておく必要もない。
次に、第6図中2点鎖線で示すように、歯車5の軸部
8をベース15の軸受部18に斜め上方から係合し、他端の
ロータ9側をパネル17の保持部19に嵌入してパネル17に
近接させ、その軸挿通穴10をパネル17の支持穴30に合致
させる。これにより、歯車5は駆動レバー7の歯部33に
噛合する。また、ロータ9のクリック用溝11a,11bにボ
ール22が圧接,係合する。
続いて、操作ノブ6の操作軸26を規制孔31から歯車5
の軸挿通穴10に挿通して、その支軸25を支持穴30に嵌合
する。これにより、操作軸26は、その第1,第2リブ27a,
27bが歯車5の軸挿通穴10の係合溝13,13に係合して歯車
5と一体回転可能に、かつ、その爪部28が歯車5のスリ
ット14に係合して抜脱不能に嵌合する。従って、歯車5
は、一端の軸部8がベース15の軸受部18に係合し、他端
が操作ノブ6の操作軸26及び支軸25を介してパネル17の
支持穴30に支持されて回動自在に組み付けられる。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案によれば、ボ
ールを傾斜凹部に入れるだけで当該ボールはスプリング
収容穴に収容されたスプリングの上に停止し、保持され
るので、ボールは治具等を使用することなく、簡単に組
み付けることができ、組付工数が低減するとともに、作
業性が向上するという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本考案を適用した自動車のヒーターコ
ントロール装置のそれぞれ平面図,パネル正面図、第3
図は歯車及び操作ノブの分解斜視図、第4図は歯車組付
け途中の状態を示す平面図、第5図は規制孔の正面図、
第6図はコントロール装置の断面図、第7図は従来の回
転体のクリック構造を示す図である。 5…歯車(回転体)、1a,11b…クリック用溝、15…ベー
ス、19a…傾斜凹部、20…スプリング収容穴、21…スプ
リング、22…ボール。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースに回転自在に取り付けられ、外部操
    作により回転する回転体の外周に、所定ピッチでクリッ
    ク用溝を形成し、該クリック用溝にスプリングで付勢さ
    れたボールを嵌合させてクリック感を得るようにした回
    転体のクリック構造において、 ベースに傾斜凹部を形成してその深部にスプリング収容
    穴を形成し、このスプリング収容穴にスプリングを収容
    するととともに、そのスプリングの上にボールを載置し
    たことを特徴とする回転体のクリック構造。
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JP4590432B2 (ja) * 2007-06-25 2010-12-01 株式会社オートネットワーク技術研究所 操作装置及び操作システム
CN101657871B (zh) 2007-04-13 2012-12-19 株式会社自动网络技术研究所 操作装置和操作系统
WO2008129974A1 (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Autonetworks Technologies, Ltd. 操作装置及び操作システム
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