JP2527342B2 - 装飾体およびその製造方法 - Google Patents

装飾体およびその製造方法

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JP2527342B2 JP62282880A JP28288087A JP2527342B2 JP 2527342 B2 JP2527342 B2 JP 2527342B2 JP 62282880 A JP62282880 A JP 62282880A JP 28288087 A JP28288087 A JP 28288087A JP 2527342 B2 JP2527342 B2 JP 2527342B2
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plating
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plating layer
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鶴雄 中山
史治 黒川
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は装飾効果の高い金属光沢を有し、基材上に耐
久性に優れ、鮮明なパターンを形成した装飾体に関す
る。
[従来の技術とその問題点] 従来、筆記具用軸、化粧品容器、時計用品等といった
装飾品において、その装飾効果を向上せしめる手段とし
て、物品の表面処理といった方法が用いられ、この表面
処理いかんにより商品価値が大きく左右され、消費者に
おける購買意欲も多大な影響を受けるものである。
この種従来の表面処理方法を大別すれば 基材上にめっき層を設け、該めっき層上に印刷により
パターン部を設ける。
基材上にめっき層を設け、該めっき層上にクリヤーコ
ーティング層を設け、該クリヤーコーティング層上に印
刷によりパターン部を設ける。
基材上にめっき層を設け、該めっき層上にクリヤーコ
ーティング層を設け、該クリヤーコーティング層上に印
刷によりパターン部を設け、該パターン部上にクリヤー
コーティング層を設ける。
基材表面にエッチング等により凹部を形成し、該凹部
にインキ等を流し込むといったすみ入れ法。
等が知られているが、はめっき層と印刷の密着性が弱
く、耐久性が悪いといった問題、,はめっき層上に
クリヤーコーティングを施すことにより、金属光沢が得
にくいといった問題、はパターンの鮮明度が低下する
といった問題があった。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、その
要旨を、金属系基材と、スクリーン印刷によるパターン
部との間に前記パターン部に対応する酸化皮膜層を介在
させ、更に、該金属系基材と該酸化皮膜層との間に剥離
用めっき層を介在させ、前記基材上の非パターン部分に
めっき層を設けてなる装飾体、並びに金属系基材上にめ
っき処理により剥離用めっき層を形成し、該めっき層上
に化学的又は電気化学的方法により酸化皮膜層を形成
し、この後、スクリーン印刷によりパターン部を形成
し、非パターン部分の酸化皮膜層及び剥離用めっき層を
除去した後、該非パターン部分にめっき処理の施してな
る装飾体の製造方法とするものである。
以下、図面に従い、本発明について詳述する。
参照符号1は、鉄、銅、アルミニウム、亜鉛等の金属
またはこれらの合金等の金属系基材を示すものである。
上記金属系器材1としては、セラミックス,ガラス等
の上に、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティ
ング等により金属系被膜を設けたものであってもよい。
更に、上記金属系基材1上には、適宜、必要に応じ
て、公知の電気めっき、無電解めっき等が施されるもの
である。
スクリーン印刷によるパターン部3は、セイコー100
0,同1300、同1690、同2500シリーズ、SG160、プロスチ
ール#400、同#1300、同#500(以上、セイコーアドバ
ンス(株)製)、SS−25000、同35000(以上、東洋イン
キ(株)製)等の公知のスクリーン印刷用インキを用
い、図形、文字等の適宜パターンを印刷することにより
得られる。
酸化皮膜層2との密着性、耐薬品性といった点より、
エポキシ系のスクリーン印刷用インキ、アクリル系のス
クリーン印刷用インキを用いるのが、より好ましい。
また、酸又はアルカリ溶液に対して耐食性が高いパタ
ーン部6が得られるといった点により、エポキシ系、ア
クリル系、ウレタン系、ポリエステル系等の樹脂よりな
るスクリーン印刷用インキを用いるのが好ましい。
この様にして得られたパターン部3に対応する酸化皮
膜層2はポーラス状の表面を有するものであり、新水性
を示し、化学的な方法例えばクロメート処理,化成処理
等、又は、電気化学的な方法例えば黒クロムめっき、黒
ニッケルめっき等により得られる。
上記金属系基材1と上記酸化皮膜層2との間には剥離
用めっき層6が介在されるものであり、該剥離用めっき
層6は、電気めっき、無電解めっき等のめっき処理によ
り得られるものであり、用いられる金属系基材1又は該
金属系基材上に適宜設けられる電気めっき、無電解めっ
き等を侵食しない酸又はアルカリ溶液に溶解されるもの
であればよく、Cr、Zn、Cu、Cd、Al等の金属あるいは合
金等が適宜用いられる。
該剥離用めっき層6の層厚は、微細パターンの形成に
用いる際、0.1〜10.0μmが好ましい。
非パターン部分4に設けるめっき層5は、電気めっ
き、無電解めっき等のめっき処理方法により設けられる
ものである。
更に必要に応じて、得られた装飾体表面に公知のクリ
ヤーコーティング等が施されていてもよい 次に、本発明の製造方法について詳述する。
金属系基材1表面に電気めっき、無電解めっき等のめ
っき処理方法により剥離用めっき層6を設け、該剥離用
めっき層6上に、化学的な処理例えばクロメート処理、
化成処理等、又は、電気化学的な処理例えば黒クロムめ
っき、黒ニッケルめっき等により酸化皮膜層2を設け、
該酸化皮膜層2上に、スクリーン印刷により、適宜パタ
ーンを印刷し、スクリーン印刷が施されていない非パタ
ーン部分4の酸化皮膜層2′及び剥離用めっき層6′を
クロム酸、塩酸、硝酸、水酸化ナトリウム等の前記基材
1を浸食しない酸又はアルカリ溶液に浸漬することによ
り除去した後、電気めっき、無電解めっき等のめっき処
理方法により、前記非パターン部分4にめっき層5を設
けるのである。
[作 用] 本発明によると、スクリーン印刷によりパターン部を
設けることにより、細部において鮮明なパターンが得ら
れると共に、基材と該パターン部の間にポーラス状の表
面を有する酸化皮膜層を設けることにより、該酸化皮膜
層が親水性を示し、アンカー効果がパターン部との密着
性が向上し、基材へのパターン部の密着性が向上するも
のである。
更に、酸化皮膜層は部分的に安定になり、酸、アルカ
リ溶液に溶解しにくくなるため、剥離用めっき層を設け
ることにより除去し易くする。
[実施例] 以下、実施例に基づき、更に詳述する。
実施例1 基材として真鍮の成形品をバフ研磨した後、トリクレ
ン脱脂、陰極電解脱脂により前処理を施し、この後、ワ
ット浴により光沢ニッケルめっきを2μm施した。この
後、上記成形品ををサージェント浴中に浸漬し、20A/dm
2、3分間電流を流し、層厚0.4μmのクロムめっきを設
けた。
こうして得られた成形品を日本 M and T 社製 黒
クロムめっき液中に浸漬し、液温20℃ 20A/dm2、2分
間電流を流し、黒クロムめっきを設け、この後乾燥し
た。
次に、セイコー1300(エポキシ系スクリーン印刷用イ
ンキ黒、セイコーアドバンス(株)製)を用いて、パタ
ーンを厚さ9μm印刷し、130℃、20分熱処理し、濃塩
酸溶液に浸漬し、スクリーン印刷を施していない部分の
クロムめっき及び黒クロムめっきを溶解し、除去を行な
い、除去した部分に、電気めっきによりニッケルめっき
を厚さ6μm施した後、電気めっきにより金めっきを厚
さ3μm設け、黒の印刷によりパターンを形成した装飾
体を得た。
実施例2 基材として、鉄の成形品を用い、トリクレン脱脂、陽
極電解脱脂により前処理を施し、この後、ワット浴によ
り光沢ニッケルめっきを5μm施した。この後、上記成
形品をシアン化亜鉛60g/、シアン化ナトリウム40g/
、水酸化ナトリウム80g/、チオ尿素0.2g/、ニカ
ワ0.1g/を混合し、液温30℃の溶液に2A/dm2、3分間
浸漬し、亜鉛めっきを2μm施した。
この後、クロム酸200g/、硫酸5g/、硝酸5g/、
酢酸5g/を混合し、液温20℃の溶液に10秒間浸漬し、
クロム酸系酸化皮膜を設け、この後、乾燥した。
次に、SS−35000(アクリル系スクリーン印刷用イン
キ赤、東洋インキ製造(株)製)を用いて、パターンを
厚さ8.1μm印刷し、150℃、10分間乾燥し、30%塩酸溶
液に浸漬し、スクリーン印刷を施していない部分の亜鉛
めっき及びクロム酸系酸化皮膜層を溶解し、除去を行な
い、除去した部分に、電気めっきにより光沢ニッケルめ
っきを厚さ8μm施した後、電気めっきにより、クロム
めっきを厚さ0.1μm設け、赤の印刷によりパターンを
形成した装飾体を得た。
[効 果] 実施例1,2により得られた装飾体を用い、印刷の密着
性試験、装飾効果試験を行なった結果を表1に示す。
この様にして、本発明によると、装飾効果の高い金属
光沢を有した装飾体が得られ、基材上に耐久性に優れ、
鮮明なパターンを形成し得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本発明により得られる装飾体の製造工
程の実施例を示す。 1……金属系基材、2,2′……酸化皮膜層、 3……スクリーン印刷によるパターン部、 4……非パターン部分、5……めっき層、 6,6′……剥離用めっき層。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属系基材と、スクリーン印刷によるパタ
    ーン部との間に前記パターン部に対応する酸化皮膜層を
    介在させ、更に、該金属系基材と該酸化皮膜層との間に
    剥離用めっき層を介在させ、前記基材上の非パターン部
    分にめっき層を設けてなる装飾体。
  2. 【請求項2】金属系基材上にめっき処理により剥離用め
    っき層を形成し、該めっき層上に化学的又は電気化学的
    方法により酸化皮膜層を形成し、この後、スクリーン印
    刷によりパターン部を形成し、非パターン部分の酸化皮
    膜層及び剥離用めっき層を除去した後、該非パターン部
    分にめっき処理を施してなる装飾体の製造方法。
JP62282880A 1987-11-09 1987-11-09 装飾体およびその製造方法 Expired - Lifetime JP2527342B2 (ja)

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