JP2526668B2 - スペ―スダイバ―シチ制御回路 - Google Patents

スペ―スダイバ―シチ制御回路

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JP2526668B2
JP2526668B2 JP1160939A JP16093989A JP2526668B2 JP 2526668 B2 JP2526668 B2 JP 2526668B2 JP 1160939 A JP1160939 A JP 1160939A JP 16093989 A JP16093989 A JP 16093989A JP 2526668 B2 JP2526668 B2 JP 2526668B2
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俊男 中村
正治 荒木
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は無線通信回線で発生するフェージングの影響
を軽減するスペースダイバーシチ制御回路に関するもの
である。
(従来の技術) 2つの受信信号の位相差を検出してその位相差がなく
なるように移相器を制御し同相合成するスペースダイバ
ーシチ制御回路において、移相器が第7図に示すような
ベクトル合成形の場合、1つの位相制御入力θに対して
cos成分、sin成分に対応する2つの制御出力を出す必要
がある。従来の制御回路の1例を第8図に示す。
これはフリップフロップ回路(F/F)1,2、アップダウ
ンカウンタ3,2つのROM4,13、2つのD/A変換器10,11及び
クロック生成器8から成る。位相制御の態様としては現
在の位相値より大きくなる方向(正の方向)に動かす場
合と小さくなる方向(負の方向)に動かす場合及び位相
を動かさない場合がある。入力端子14,15にはディジタ
ル信号が入力されるが、正の方向に位相を動かす場合に
は例えば端子14の入力が“1"で端子15の入力が“0"、負
の方向に動かすときはその逆、位相を動かさない場合に
は双方とも“0"が入力される。双方の入力が“1"となる
ことはあり得ない。
クロック生成器8は2つの出力CLK1,CLK2を出力する
が、CLK2はCLK1を反転したものである。
CLK1の立上りで14,15からの入力データをF/F1,F/F2に
とり込むとともに1クロック前のデータを出力する。カ
ウンタ3もCLK2の立上りで動作するからF/F1,2から出力
後、半クロック分の時間の後、そのデータをとり込む。
半クロック分待つのはF/Fの出力と同時にとり込むのは
まだその出力が安定しない可能性があるからである。3
はアップダウンカウンタだから例えばF/F1の出力が“1"
の時はアップカウント、F/F2の出力が“1"の時はダウン
カウント、双方とも“0"の時はカウントしないように動
作する。すると、位相量に応じた値がカウンタから出力
されることになる。従ってROM4,5の中に、それに相当す
るデータを予め記憶しておけば、カウンタ出力でアドレ
スされる番地から所要のデータを出力できる。それをD/
A変換器10,11でアナログ化して、各々cos用、sin用の平
衡変調器に加えればよい。
つまり出力として2系列必要であるからROMとD/A変換
器を2系列設けて動作させる。
第8図は、8ビットのROMを用いて8ビット精度で制
御する場合の例であり、第9図は、8ビットのROMを3
つ用いて10ビット精度の制御する場合の例である。これ
も基本的動作は第8図の場合と同様で、ただ制御の精度
が異なるだけである。
(発明が解決しようとする課題) ここで用いているROMは移相器特性に合わせて設定す
る必要があるため書き変え可能なROM(EPROM)を使う必
要がある。これらの回路をLSI化する場合、EPROMはゲー
ト数が大きいからそれをLSIに組み込むことが困難であ
るため、EPROMを2個以上使った従来の回路でLSI化等に
より小型で経済的な回路を構成することが困難であっ
た。
本発明は前記問題点を解決するため、本回路で不可欠
なEPROMとしては安価で小型な市販品の8ビットEPROMを
1つ用い、残りの部分をLSI化して全体的に小型で経済
的なスペースダイバーシチ制御回路を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明の特徴は、2つの信号の位相差に応じた位相制
御入力により該位相差をディジタル的に計数するアップ
ダウンカウンタと、M段(M:整数)のフリップフロップ
から構成され、入力基本クロック信号をN分周(N:整
数)して、前記アップダウンカウンタ用クロック信号
と、該クロック信号に同期しており該クロック信号の1
周期内で順次位相をずらしてそれぞれ発生するL(L:M
以下)個の第1の出力用クロック信号及び第2の出力用
クロック信号とを発生するクロック回路と、該クロック
回路のL段の各分周出力と前記アップダウンカウンタの
出力とを組み合わせて構成されたアドレスが入力し、2
系列の出力に対応するL組の情報を時系列的に出力する
ROMと、前記L個の第1の出力用クロック信号によって
それぞれ時系列的に駆動され、前記アップダウンカウン
タ用クロック信号の1周期の間に前記ROMから順次出力
されるL組の出力情報をそれぞれ保持するように並列に
配置されたL個の保持回路と、前記第2の出力用クロッ
ク信号によって駆動され、前記L個の保持回路からの出
力情報を2つに分割して同時に出力する回路と、該同時
に出力する回路の出力を入力とする2つのD/A変換器と
を備えたスペースダイバーシチ制御回路にある。
(作用) 本発明は、ベクトル合成形移相器を用いたスペースタ
イバーシチ制御回路において、使用するEPROMの数を1
つに減らし、かつ従来と同様にベクトル合成形移相器を
駆動できる2つの制御出力を出す。そのためにROMから
は2系列の出力に対応する信号を時間的に直列にとり出
し、それを各系列に設けたラッチ回路で一旦保持し、2
系列の出力を出す。そのためにクロック回路から動作制
御用の各種クロックを発生させそれに基づいて各々の回
路部分の動作を時間的に制御する。
(実施例) 第1図は本発明の構成の1実施例である。1,2はフリ
ップフロップ(F/F)、3はアップダウンカウンタ、4
はEPROM、10,11はD/A変換器であり、これらは従来例と
同一である。5,6,7はラッチ回路、8,9はビット数を合わ
せるためのラッチ回路、12はクロック回路であり、これ
らは従来にはなかったものである。つまりEPROMを1個
省略する代わりにこれらの回路を付加したのである。な
お、ラッチ6,8,9はD/A変換器の精度(ここでは10ビッ
ト)とROM4のビット数(ここでは8ビット)が異なるた
めにそのビット合わせのために用いたのであって、必ず
しも必須のものではない。ここでの特徴は主にROMに2
系列分のデータを保持しておき、それを次々に出力し、
ラッチ5,6,7によりとり込んで各々の出力とするよう
に、CLK12からの数種類の位相のクロックによって各回
路部を制御するところにある。以下この回路の動作を説
明する。
第2図に、CLK12から出力される各種クロックを示
す。CK0は入力クロックであり、CLK12はこれを分周して
CK1〜CK8の出力を出す。CK3は8分周、その他は16分周
した場合の例である。
入力端子14,15から入力される位相制御データは従来
例と同様である。F/F1,F/F2はCK1の立上りで動作するか
ら第2図の(a)点でデータを入力する。その出力をカ
ウンタ3でカウントするが、カウンタ3はCK2の立上り
で動作するから、(b)点でF/F1,F/F2の出力データを
とり込んでカウントする。ここも従来例と同様である。
カウンタの出力は8ビットでROMのアドレス端子と接続
される。
本発明では2系列のデータをROMから時間的に直列に
出力するからROMからの出力回数を位相制御入力の2倍
とする必要がある。ここではさらに8ビットROMを用い
て10ビットのD/A変換器を動かすため、そのビット数合
わせが必要になるからさらに2倍の回数でROMから出力
する必要がある。つまり第9図に示す2つのROMを省略
するために、ROM4を位相制御入力の4倍の速度で動かす
必要がある。それがCK3とCK4である。カウンタ3の出力
をROM4の上位8ビットとし、下位2ビットをCK3,CK4と
する。カウンタ3がデータを出力すると(第2図(b)
点)、(CK3,CK4)に(0,0)なるアドレスのデータをRO
M4が出力するからそれをCK5の立上り(第2図(c)
点)でラッチ5がとり込む。これがcos側出力の上位8
ビットとなる。次に(CK3,CK4)に(1,0)なるアドレス
のデータをCK6の立上りでラッチ6がとり込む(第2図
(d)点)。この時のROMの出力8ビットのうち、一方
の2ビットをcos成分の下位2ビットとし、他方の2ビ
ットをsin成分の下位2ビットとする。次に(CK3,CK4)
=(0,1)なるアドレスのデータをCLK7の立上りでラッ
チ7がとり込む(第2図(e)点)。これがsin成分の
上位8ビットとなる。次に以上のデータをCK8の立上り
(第2図(f))で出力用FF8,9がとり込み、そのデー
タをD/A変換器10と11でアナログ化して出力する。
以上を表にまとめると以下のようになる。
このように(CLK3,CLK4=1,1)のアドレスのデータは
使用しないので、ROM4のこのアドレス相当部にはダミー
データを記憶しておく。
上述のように第1図に示す回路で基本的には正常に動
作するが、クロック回路12の特性によっては電源起動時
の動作次第で、この回路の動作が不安定になることがあ
る。つまり電源起動時に入力クロックCK0が“1"であっ
たか“0"であったかでクロック回路12の動作が変わる場
合がある。例えば、入力クロックが“0"であれば、上述
で説明したとおり正常に動作するが“1"であると、例え
ば第3図のような位相関係のクロックを発生する場合が
ある。CLK1〜4までは第1図のそれと同一であるが、CL
K5〜CLK8までが異なっている。CK5からCK8まで順々にク
ロックが立上っていけば正常に動作するが、ここではそ
うはなっていないので、誤動作する。
第2の実施例はこのような電源起動時の動作の不確実
性を除去したものである。この例は電源の起動時にクロ
ック回路12をリセットするような初期設定回路をクロッ
ク回路12に付加するものである。この回路の例を第5図
に示す。第2図との相違はクロック回路12の入力部に初
期設定回路16を付加したところにある。
第5図はこの初期設定回路の具体例を示している。2
1,22は分周用フリップフロップ、23はダイオード、24は
抵抗、25はコンデンサである。入力クロックCK0が4分
周されて出力クロックCK0′になるが、このF/F21,22はX
RST信号でリセットされる。つまり電源投入後、速やか
にコンデンサ25が充電されて電圧が上昇し、しきい値を
越えたところでF/F21,22をリセットするように動作す
る。この回路の動作図を第6図に示す。これを動作する
には、従来16分周していたうち、この例では最初の4分
周分のフリップフロップにあたる第5図の21,22のフリ
ップフロップのリセット端子と24の抵抗と25のコンデン
サを用いて電源投入時にある一定時間リセット端子をロ
ーに設定し、このリセットが解除された後最初に入力さ
れるクロック信号CK0の立上りによりクロック信号CK0′
がローからハイに状態変化し、常に第2図と同様なクロ
ック信号関係が得られる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明はベクトル合成形移相器
を用いたスペースダイバーシチ制御回路を、安価で小型
な市販品である1つのEPROMと、残りの部分をLSI化でき
る回路で構成し、全体的に小型で経済的な制御回路を達
成できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御回路の第1の実施例、 第2図は動作図、 第3図は異常動作時の動作図、 第4図は本発明の別の実施例、 第5図は初期設定回路、 第6図はこの実施例の動作図、 第7図は本制御回路を適用するベクトル合成形移相器、 第8図、第9図は従来の制御回路である。 1,2;入力用フリップフロップ、 3;アップダウンカウンタ、 4;EPROM、 5,6,7;ラッチ、 10,11;D/A変換器、 12;クロック発生回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの信号の位相差に応じた位相制御入力
    により該位相差をディジタル的に計数するアップダウン
    カウンタと、 M段(M:整数)のフリップフロップから構成され、入力
    基本クロック信号をN分周(N:整数)して、前記アップ
    ダウンカウンタ用クロック信号と、該クロック信号に同
    期しており該クロック信号の1周期内で順次位相をずら
    してそれぞれ発生するL(L:M以下)個の第1の出力用
    クロック信号及び第2の出力用クロック信号とを発生す
    るクロック回路と、 該クロック回路のL段の各分周出力と前記アップダウン
    カウンタの出力とを組み合わせて構成されたアドレスが
    入力し、2系列の出力に対応するL組の情報を時系列的
    に出力するROMと、 前記L個の第1の出力用クロック信号によってそれぞれ
    時系列的に駆動され、前記アップダウンカウンタ用クロ
    ック信号の1周期の間に前記ROMから順次出力されるL
    組の出力情報をそれぞれ保持するように並列に配置され
    たL個の保持回路と、 前記第2の出力用クロック信号によって駆動され、前記
    L個の保持回路からの出力情報を2つに分割して同時に
    出力する回路と、 該同時に出力する回路の出力を入力とする2つのD/A変
    換器と、 を備えたことを特徴とするスペースダイバーシチ制御回
    路。
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