JP2526577B2 - ジエツトル−ムにおける緯糸処理装置 - Google Patents

ジエツトル−ムにおける緯糸処理装置

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JP2526577B2
JP2526577B2 JP62102280A JP10228087A JP2526577B2 JP 2526577 B2 JP2526577 B2 JP 2526577B2 JP 62102280 A JP62102280 A JP 62102280A JP 10228087 A JP10228087 A JP 10228087A JP 2526577 B2 JP2526577 B2 JP 2526577B2
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金平 三矢
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株式会社豊田自動織機製作所
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は織布に織り込まれた緯入れ異常の緯糸を除去
処理する装置に関するものである。
(従来の技術) ジェットルームにおける緯入れミス発生の場合の機台
停止は緯糸検出器からの緯入れミス検出信号に基づいて
行われるが、高速回転するジェットルームでは各部の破
損防止を考慮して機台1回転以上慣性作動した後に機台
停止が行われるため、緯入れミスの緯糸(以下、ミス糸
という)が機台停止直前に筬打ちされて織布に織りこま
れる。
織布の織りきずとなる前記ミス糸を織布から取り除く
緯糸処理装置が特開昭61−245339号公報に開示されてい
る。この従来装置では、緯入れミス発生に伴う機台停止
時に後続する緯糸の緯入れが阻止されると共に、緯入れ
用メインノズル側の織成用緯糸切断装置が不作動状態に
おかれ、織布の織前に織り込まれたミス糸が緯入れ用メ
インノズルから織布に連なる緯糸を手掛かりとして側方
へ引き出し除去されるようになっている。手掛りとなる
緯糸は吸引流によりまず案内筒内へ導入されると共に、
案内筒と直交するハウジング内へ導入され、次いでハウ
ジング内の巻取り装置により巻取られるようになってお
り、この巻取り動作に伴ってミス糸が織前から側方へ引
き出し除去される。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、案内筒の案内方向から略直交してハウ
ジング内へ緯糸先端部を導入する構成は巻取り装置まで
の緯糸導入作用に確実性を欠き、吸引作用から巻取り作
用への緯糸受け渡しに失敗する割合が高い。そのため、
機台稼動効率低下に繋がるミス糸処理失敗の割合が高く
なり、シェットルームの高生産性という利点が阻害され
る。
発明の構成 (問題点を解決するための手段) 本発明は上記課題を解決するため、緯入れ正常の緯糸
を筬打ち毎に緯入れ用メインノズルから切断分離すると
ともに緯入れ異常の際の機台停止時には切断動作を行わ
ない織成用緯糸切断装置と、前記緯入れ異常の緯糸に後
続して緯入れ用メインノズルに連なる緯糸の導入口を緯
入れ経路に向けて緯入れ用メインノズルの側方に設置し
た吸引ダクトと、前記吸引ダクトの後端側に接続した吸
引装置と、緯入れ異常の緯糸に後続する緯糸を前記吸引
ダクト内と導入するための緯糸導入手段と、前記吸引ダ
クト内で前記吸引装置に向けて直線状に延びる緯糸を前
記吸引ダクト内にて解放可能に巻取る緯糸巻取手段と、
前記緯糸巻取手段に巻取られる緯糸を緯入れ用メインノ
ズルから切断分離する緯糸除去用切断装置とにより構成
した。
(作用) 即ち、織前上のミス糸を引き出すための手掛りとなる
後続の緯糸は吸引装置により吸引ダクト内に強制導入さ
れ、吸引装置に向けて直線状に延びる緯糸は、吸引ダク
ト内にて直接巻取手段に巻取られ、この巻取作用により
織前上のミス糸が織前から分離除去される。従って、後
続の緯糸を吸引ダクト内へ導入する作用から緯糸巻取手
段の巻取り作用への受け渡しの円滑化が可能となり、巻
取作用によるミス糸引き出しの成功割合が大幅に増大す
る。
(実施例) 以下、本発明を具体化した一実施例を第1〜6図に基
づいて説明する。
第1図に示すようにスレイ1の一端側には緯入れ用メ
インノズル2が装着されており、緯糸測長貯留装置3の
糸巻付面を形成するドラム4上に糸巻付管5から供給さ
れて巻付測長貯留された緯糸Yが緯入れ用メインノズル
2内に導かれ、スレイ1上に立設された変形筬6の緯糸
案内通路(図示略)内に緯入れ用メインノズル2から緯
入れタイミングに同期して射出緯入れされる。
糸巻付管5はドラム4を相対回転可能に静止保持する
回転支持管7に取付けられており、図示しないチーズか
ら回転支持管7内に導入された緯糸Yが糸巻付管5に案
内されている。ドラム4からの緯糸引き出しは、揺動可
能に支持されたカムレバー8の先端に止着された緯糸係
止体9とドラム4上の糸巻付面との交差及び離間により
制御され、カムレバー8の揺動は機台に同期して回転駆
動される駆動軸(図示略)上のカム(図示略)との作用
により行われる。この駆動軸の回転はタイミングプーリ
10、タイミングベルト11及びタイミングプーリ12を介し
て回転支持管7に伝達され、糸巻付管5がドラム4の周
囲を公転することにより緯糸Yが糸巻付管5からドラム
4上に供給される。
カムレバー8先端部の上方近傍には電磁ソレノイド13
が設置されており、その駆動ロッド13aがカムレバー8
に向けて配設されている。駆動ロッド13aの突出状態に
おいては、同ロッド13aの先端がカムレバー8の先端部
に当接して押圧し、緯糸係止体9を前記糸巻付面と交差
する状態に保持し得るようになっている。即ち、緯糸測
長貯留装置3と電磁ソレノイド13とにより緯入れ阻止装
置が構成されている。
緯入れ用メインノズル2から射出された緯糸Yが正常
に緯入れされ、織布Wの反メインノズル側の端部まで到
達した場合には同緯糸が変形筬6により筬打ちされて織
布Wに織りこまれる。そして、筬打ちされた緯糸が緯入
れ用メインノズル2側の電磁駆動方式の織成用緯糸切断
装置14により切断され、以後の織成動作が継続される。
緯糸が反メインノズル側の端部まで到達しないといっ
た緯入れミスが発生した場合には、同端部に対応配置さ
れたフィーラ15が緯入れミスを検出し、フィーラ15から
の緯入れミス検出信号に基づいて織機の運転が停止され
る。緯入れミス検出信号が発せられた後、機台は1回ほ
ど惰性で回転して停止する。即ち、スレイ1が第1図に
実線で示す最後退位置から織布W側へ前進する間に緯入
れミス検出信号が発せられ、ミス糸Y′が織布Wに筬打
ちされた後、スレイ1がさらに往復動し、第1図の鎖線
で示す筬打ち位置直前で停止する。緯入れミス検出信号
発信と共に織成用緯糸切断装置14は不作動状態におか
れ、織布Wの織前W1に織り込まれたミス糸Y′は緯入れ
用メインノズル2側に接続維持される。
スレイ1が最後退位置に後退している状態での緯入れ
用メインノズル2の緯入れ経路の後方近傍には吸引装置
18に連結した吸引ダクト16が配設されていると共に、前
記緯入れ経路を挟んでブロー装置19に連結したブローパ
イプ17が吸引ダクト16と対抗して配設されており、吸引
装置18及びブロー装置19の作動により前記緯入れ経路を
横切る空気流が発生する。緯入れ用メインノズル2から
射出される緯糸はブローパイプ17と吸引ダクト16との間
に生じた空気流により吸引ダクト16内へ導入可能であ
り、吸引ダクト16内へ導入された緯糸は吸引ダクト16の
吸引口内に設置された投光素子24及び受光素子25からな
る緯糸検出器により検出される。緯入れ用メインノズル
2の先端部には電磁駆動方式の緯糸除去用切断装置26が
装着されており、吸引ダクト16内へ吸引導入された緯糸
が緯入れ用メインノズル2から切断分離可能である。
吸引ダクト16の側面には収容筒20が吸引ダクト16と直
交して接続固定されており、収容筒20内にはエアシリン
ダ21が収容されていると共に、その駆動ロッド21aの先
端にはモータ22が受け台28を介して装着されている。モ
ータ22の駆動軸22aには複数本の巻取り爪23(本実施例
では4本)が止着されている。巻取り爪23は、エアシリ
ンダ21の出没作動により吸引ダクト16周壁に透設された
クロス形状のスリット16aを介して吸引ダクト16内と収
容筒20内とを行き来可能であり、エアシリンダ21の突出
作動時には吸引ダクト16とブローパイプ17との間に生じ
る空気流の延長線上にて吸引ダクト16内に配置される。
モータ22にはロータリエンコーダ27が取付けられてお
り、これによりモータ22の回転量が測定される。
さて、緯入れミスの発生に伴い、電磁ソレノイド13の
励磁及び織成用緯糸切断装置14の不作動状態のもとにス
レイ1が第1図の鎖線位置に停止し、ミス糸Y′に後続
する緯糸Y1が緯入れされることなくミス糸Y′が緯入れ
用メインノズル2側に接続した状態で織前W1に織りこま
れる。次いで、機台の逆転と共にスレイ1が最後退位置
へ後退すると共に、経糸Tの開口状態が形成され、上下
経糸Tによるミス糸Y′の織り込み状態が解除される。
機台逆転後、吸引装置18及びブロー装置19の作動、電磁
ソレノイド13の消磁、緯入れ用メインノズル2の作動に
よりミス糸Y′に後続する緯糸Y1が緯入れ用メインノズ
ル2から所定量射出されると共に、吸引ダクト16とブロ
ーパイプ17との間の空気流により吸引ダクト16内へ強制
導入される。この強制導入に続いて緯糸除去用切断装置
26が作動され、第2図に示すように緯糸Y1が緯入れ用メ
インノズル2から切断分離される。第2図に示すように
巻取り爪23は吸引ダクト16とブローパイプ17との間に生
じる空気流の延長線上の吸引ダクト16内に入り込んでお
り、強制導入された緯糸Y1は第3図に示すように巻取り
爪23間を通っている。
緯糸除去用切断装置26の切断動作に続いてモータ22が
作動され、巻取り爪23が第4図の矢印方向へ周回する。
これにより緯糸Y1が第4図に示すように巻取られ、織前
W1上のミス糸Y′が第5図に示すように織前W1から分離
されてゆく。即ち、ミス糸Y′を織前W1から分離して引
き出すための手掛りとなる後続の緯糸Y1を吸引ダクト16
内へ強制的に送り込む空気流の送り込み作用から巻取り
爪23の巻取り作用へ緯糸Y1が直接受け渡されるが、この
ような受け渡し構成はミス糸Y′引き出しの成否を直接
左右する巻取り爪23による緯糸引っ掛け成功の割合を高
める。
ミス糸Y′が織前W1から全て分離され、ミス糸Y′の
先端が緯糸検出器24,25の設置位置を通過すると、この
緯糸無の検出信号に基づいてエアシリンダ21が没入作動
され、第6図に示すように巻取り爪23が収容筒20側へ移
行する。巻取り爪23は比較的幅狭のクロス状スリット16
aをすり抜けてゆくため、巻取り爪23に巻取られていた
緯糸Y1及びミス糸Y′は巻取り爪23から外れて吸引ダク
ト16内に確実に取り残され、吸引除去される。
本実施例では緯糸検出器24,25とロータリエンコーダ2
7との組合わせにより緯糸引き出し量を測定することが
でき、この測定機能に基づいてミス糸Y′の引き出しの
成否を判定することができる。即ち、測定引き出し量が
設定された範囲内にあれば全てのミス糸Y′の引き出し
が行われたと見なすことができ、測定引き出し量が前記
設定範囲に到達しなければ引き出し途中の糸切れあるい
は緯入れ最中の吹き切れによるミス糸Y′の取り残しが
予想される。これにより織前W1上にミス糸Y′を取り残
したまま機台再起動に入ってしまうことはなく、織りき
ずの発生が回避される。
本発明は勿論前記実施例にのみ限定されるものではな
く、例えば第7,8図に示す実施例あるいは第9,10図に示
す実施例も可能である。第7,8図に示す実施例では収容
筒20の周壁に通孔20aを設け、収容筒20方向に通孔20a内
を移動し得る支持片29を受け台28に固設すると共に、支
持片29に一対の蓋部材30,31を取付けている。第7図に
示すように巻取り爪23が吸引ダクト16側に移行している
場合には通孔20aが蓋部材30により閉じられると共に、
吸引ダクト16の吸引口が開放され、第8図に示すように
巻取り爪23が収容筒20に移行している場合には吸引ダク
ト16の吸引口が閉じられると共に、通孔20aが開放され
る。これにより巻取り爪23からの緯糸解放の際には吸気
空気流が通孔20a及びスリット16aを通り、巻取り爪23か
らの緯糸解放がより一層円滑に行われる。
なお、第7,8図に示すように巻取り爪23に毛羽23aを先
端側に傾けて植設しておくことにより緯糸巻取り作用が
一層確実となり、しかも巻取り爪23からの緯糸解放も支
障なく行われる。
第9,10図に示す実施例では、前記各実施例の場合と同
様にエアシリンダにより往復動されるモータ22の駆動軸
22aに止着された円柱32と、吸引ダクト16周壁に取り付
けられたシリンダ33内に収容された円柱34とを吸引ダク
ト16を挟んで対抗配置し、吸引ダクト16内にて両円柱3
2,34を圧接し得るようにしており、円柱34はシリンダ33
内の押圧ばね35により吸引ダクト16内へ突出付勢される
ようになっている。第9図に示すように吸引ダクト16内
へ緯糸Y1を導入する場合には両円柱32,34が離間してお
り、緯糸Y1が吸引ダクト16内へ導入された後には第10図
に示すように両円柱32,34が圧接され、導入された緯糸Y
1が両円柱32,34間に圧接挾持される。この確実な緯糸挾
持のもとにモータ22が作動され、緯糸Y1が専ら円柱32の
周面に巻取られる。
又、吸引ダクト16内へ緯糸を導入するために吹き付け
空気流の代わりに機械的な押し込み作用を利用したり、
緯入れミス発生以外の機台停止において織段発生防止の
ために機台停止直前に緯入れされた緯糸の除去処理を行
なう際にも本発明を適用可能である。
発明の効果 以上詳述したように本発明は、緯入れ異常の緯糸に連
なる後続の緯糸を吸引装置の吸引作用により吸引ダクト
内へ強制導入し、この強制導入された緯糸を吸引ダクト
内にて緯糸巻取手段の巻取り作用に直接受け渡すように
したので、織前からのミス糸引き出しの成否を左右する
後続緯糸の巻取り成功割合を大幅に高めることができ、
高いミス糸処理能力を達成し得るという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1〜6図は本発明を具体化した一実施例を示し、第1
図はスレイ付近の略体平面図、第2図は要部平断面図、
第3図は第2図のA−A線拡大断面図、第4図は巻取り
状態を示す縦断面図、第5図はミス糸の引き出し途中を
示す略体平面図、第6図はミス糸の引き出し完了状態を
示す略体平面図、第7,8図は本発明の第2実施例を示す
要部平断面図、第9,10図は本発明の第3実施例を示す要
部平断面図である。 緯入れ用メインノズル2、織成用緯糸切断装置14、吸引
ダクト16、吸引装置18、緯糸導入手段としてのブローパ
イプ17及びブロー装置19、緯糸巻取手段を構成するエア
シリンダ21、同じくモータ22、同じく巻取り爪23、緯糸
除去用切断装置26、緯糸Y1、ミス糸Y′。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緯入れ異常の緯糸を経糸開口部を通して緯
    入れ用メインノズル側に引き出して処理するジェットル
    ームにおける緯糸処理装置において、 緯入れ正常の緯糸を筬打ち毎に緯入れ用メインノズルか
    ら切断分離するとともに緯入れ異常の際の機台停止時に
    は切断動作を行わない織成用緯糸切断装置と、前記緯入
    れ異常の緯糸に後続して緯入れ用メインノズルに連なる
    緯糸の導入口を緯入れ経路に向けて緯入れ用メインノズ
    ルの側方に設置した吸引ダクトと、 前記吸引ダクトの後端側に接続した吸引装置と、 緯入れ異常の緯糸に後続する緯糸を前記吸引ダクト内へ
    導入するための緯糸導入手段と、 前記吸引ダクト内で前記吸引装置に向けて直線状に延び
    る緯糸を前記吸引ダクト内にて解放可能に巻取る緯糸巻
    取手段と、 前記緯糸巻取手段に巻取られる緯糸を緯入れ用メインノ
    ズルから切断分離する緯糸除去用切断装置とにより構成
    したジェットルームにおける緯糸処理装置。
JP62102280A 1987-04-25 1987-04-25 ジエツトル−ムにおける緯糸処理装置 Expired - Lifetime JP2526577B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6155240A (ja) * 1984-08-20 1986-03-19 津田駒工業株式会社 織機における不良緯糸自動抜取装置
JPH0315575Y2 (ja) * 1985-09-11 1991-04-04

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