JP2525956Y2 - 二重床における床パネルの支持構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、二重床（フリーアクセスフロア）における
床パネルの支持構造に関するものである。

＜従来の技術＞ 従来の二重床における床パネルの支持構造では、床パ
ネルを敷設した際に支持脚が床パネルの下部に完全に被
掩されてしまうため、床パネルを支持脚のパネル載置用
台座上に載置したままの状態での床パネルの高さ調整が
行ない難く、床パネルの高さ調整作業が非常に煩雑とな
る不具合があった。

＜考案が解決しようとする課題＞ 本考案はこの様な現状に鑑みてされたものであり、床
パネルをパネル載置用台座上に載置させたままの状態で
も容易に床パネルの高さ調整作業を行なうことが出来る
二重床における床パネルの支持構造を提供せんとするも
のである。

＜課題を解決するための手段＞ 斯る課題を解決する本考案の二重床における床パネル
の支持構造は、基礎床面上に立設される脚支柱にパネル
載置用台座の筒ナット部を上下動可能に螺合装着せし
め、該パネル載置用台座の台座分上に床パネルのコーナ
ー部を載置支持させるようにした床パネルの支持構造に
おいて、前記パネル載置用台座の筒ナット部の上端に高
さ調整用工具を係合させるための係合部を形成し、床パ
ネルのコーナー部には上記パネル載置用台座の係合部に
高さ調整用工具を取り付け得る空間を形成するための切
欠部を設けると共に、前記脚支柱の上端には該切欠部と
係合部との間の空間をその下部で埋め且つ床パネルのコ
ーナー部を前記パネル載置用台座の台座部上との間で挟
持する蓋板を着脱可能にビス止めし、更に床パネルのコ
ーナー部下面と前記パネル載置用台座の台座部上面との
間に滑り板材を介在設置せしめたものである。

＜実施例＞ 以下、本考案の実施の一例を図面に基づいて説明する 支持脚Ａは、外周面に雄ネジ部1aを形成し基礎床面Ｂ
上に立設される脚支柱１と、その脚支柱１に上下動可能
に螺合装着されるパネル載置用台座２と、脚支柱１を起
立状に支持する固定プレート３とで構成される。

パネル載置用台座２は、床パネルＣのコーナー部（の
リブ４）を載置支持するための平滑円盤形状に形成した
台座部2aと、台座部2aの中央に上下方向に開口貫通して
脚支柱１の雄ネジ部1aに上下動可能に螺合装着される筒
ナット部2bとを同一体に形成してなり、このパネル載置
用台座２を脚支柱１に対して水平方向に螺動操作するこ
とにより、支持脚Ａの高さすなわち床パネルＣの敷設高
さを調整するものである。

また、パネル載置用台座２の筒ナット部2bの上端に
は、レンチドライバー等の高さ調整用工具Ｄを係合させ
るための外形又は内形の形状を平面四角形や六角形等の
多角形状に形成した係合部５を一体に形成せしめる。

他方、床パネルＣのコーナー部には、パネル載置用台
座２に形成せしめた係合部５に高さ調整用工具Ｄを取り
付け得る空間を形成するべく平面略円弧状に切り欠いて
切欠部６を設けると共に、その切欠部６を被覆するため
の蓋板７を着脱可能に設置する。この際、床パネルコー
ナー部の表面と蓋板７の表面とが面一となるように、切
欠部６の外側に蓋板７の板厚とほぼ同じ深さで且つ蓋板
７の外形と同形となる凹部８を形成し、この凹部８内に
蓋板７を着脱可能に嵌合設置すると共に、ビス９でもっ
て支持脚Ａの脚支柱１の上端に固定させる。

蓋板７は、床パネルコーナー部の切欠部６とパネル載
置用台座２の係合部５との間の空間をその下部で埋める
と同時に床パネルコーナー部をパネル載置用台座２の台
座部上2aとの間で挟持して、該切欠部６を体裁良く被覆
し、歩行や振動等による床パネルＣの浮上りや脱落を防
止すると共にパネル載置用台座２の不用意な螺動を防止
するためのものであり、その下面に床パネルコーナー部
の上面に形成せしめた係合凹部10と嵌合係合する係合凸
部7aを突設する。

また、パネル載置用台座２の台座2a上面には、滑り板
材11を設置する。

滑り部材11は、その表面が潤滑性に優れた例えば合成
樹脂材等の材料を用いて、パネル載置用台座２の台座部
2aとほぼ同形で適宜板厚のドーナツリング形状に形成
し、パネル載置用台座２の台座部2a上面に嵌合状に設置
する。

而して、基礎床面Ｂ上に碁盤目状に立設した各支持脚
Ａにわたって床パネルＣを敷設すると、床パネルＣのコ
ーナー部（のリブ４）下面とパネル載置用台座２の台座
部2a上面との間に滑り板材11が介在設置されると共に、
各床パネルＣのコーナー部の切欠部６からパネル載置用
台座２の係合部５を臨むことができるので、作業者は敷
設された床パネル上に乗って、上記係合部５に高さ調整
用工具Ｄを係合させてパネル載置用台座２を水平方向に
螺動回転させれば、滑り板材11による滑り作用によりパ
ネル載置用台座２がスムーズに回転して床パネルＣの高
さを調整することができる。然る後、床パネルＣのコー
ナー部上に蓋板７を載置しビス９で固定させれば、床パ
ネルＣの敷設作業が完了する。

＜考案の効果＞ 本考案の二重床における床パネルの支持構造は斯様に
構成したので、蓋板を取外せば床パネルのコーナー部か
ら高さ調整用工具を係合させるための係合部を臨むこと
が可能となり、床パネルをパネル載置用台座上に載置さ
せたままの状態でも、作業者が敷設された床パネル上に
乗って上記係合部に高さ調整用工具を係合させてパネル
載置用台座を水平方向に回転させることが出来る。

しかも、床パネルのコーナー部（のリブ）下面とパネ
ル載置用台座の台座部上面との間には滑り板材が介在設
置されているので、パネル載置用台座をスムーズに水平
方向に回転させることが可能となり、容易に支持脚の高
さ調整作業を行なうことが出来る。

更に、蓋板は床パネルのコーナー部の切欠部の被覆部
材と床パネルをパネル載置用台座の台座部上との間で挟
持する押え部材とを兼用しているので、該蓋板の取付け
をするだけで、床パネルコーナー部の切欠部の被覆と床
パネルの押えとが同時に完了し、また該蓋板を取外すだ
けで直ちに切欠部が露呈すると共に床パネルの押えを解
除できるので、係合部の操作並びに床パネルの敷設作業
を簡単且つ迅速に行なうことが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案二重床用支持脚の実施の一例を示し、第１
図は縦断正面図、第２図は台座回し工具を用いてパネル
載置用台座を回している状態を示す斜視図、第３図は分
解した状態を示す斜視図、第４図は敷設した床パネルの
高さ調整作業の状態を示す斜視図である。 図中 A:支持脚、B:基礎床面、C:床パネル 1:脚支柱、2:パネル載置用台座、2a:台座部 2b:筒ナット部、5:係合部、6:切欠部 7:蓋板、11:滑り板材、D:高さ調整用工具

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基礎床面上に立設される脚支柱にパネル載
   置用台座の筒ナット部を上下動可能に螺合装着せしめ、
   該パネル載置用台座の台座分上に床パネルのコーナー部
   を載置支持させるようにした床パネルの支持構造におい
   て、前記パネル載置用台座の筒ナット部の上端に高さ調
   整用工具を係合させるための係合部を形成し、床パネル
   のコーナー部には上記パネル載置用台座の係合部に高さ
   調整用工具を取り付け得る空間を形成するための切欠部
   を設けると共に、前記脚支柱の上端には該切欠部と係合
   部との間の空間をその下部で埋め且つ床パネルのコーナ
   ー部を前記パネル載置用台座の台座部上との間で挟持す
   る蓋板を着脱可能にビス止めし、更に床パネルのコーナ
   ー部下面と前記パネル載置用台座の台座部上面との間に
   滑り板材を介在設置せしめた事を特徴とする二重床にお
   ける床パネルの支持構造。