JP2523609B2 - モ−タ−の速度制御装置 - Google Patents

モ−タ−の速度制御装置

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JP2523609B2 JP62075899A JP7589987A JP2523609B2 JP 2523609 B2 JP2523609 B2 JP 2523609B2 JP 62075899 A JP62075899 A JP 62075899A JP 7589987 A JP7589987 A JP 7589987A JP 2523609 B2 JP2523609 B2 JP 2523609B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はモーターの回転速度および位相を制御する制
御装置に係り、位相制御をかける必要がない動作モード
を持つモーターの速度制御装置に関する。
(従来の技術) ビデオテープレコーダ(以下、VTRと略称する)にお
けるキャプスタンモーターの役割は、再生時はテープに
記録されているコントロール信号が所定の基準信号に対
して同期するようにテープを駆動し、記録時はテープス
ピードが一定速度となるようにテープを駆動することに
ある。このためVTRのキャプスタンモーターの制御は、
速度制御系と位相制御系を有するとともに位相制御をか
ける必要がない動作モードを有している。前記キャプス
タンモーターの制御装置は例えば第5図のように構成さ
れていた。第5図において1はキャプスタンモーターで
あり、2はキャプスタン回転軸に設けられ、モーター1
の回転速度に比例した周波数の信号を発する周波数発電
機である。周波数発電機2の出力信号は増幅回路3で増
幅された後シュミットトリガ回路4においてパルス信号
に波形整形される。シュミットトリガ回路4の出力パル
ス信号(C−FG信号)は速度検出回路5においてその周
波数の目標周波数からの偏差がとられるとともに、分周
回路6において所定周波数に分周される。分周回路6の
出力信号(C−PG信号)は、再生モードから記録モード
に移行するいわゆるつなぎ録りモードを切換えるモード
切換スイッチ7を介して記録時基準信号発生器8のリセ
ット端子Rに供給されるとともに、切換スイッチ9の記
録端子に導かれる。この切換スイッチ9の再生端子に
は、テープから読出された再生コントロール信号を増幅
回路10で増幅した後シュミットトリガ回路11で波形整形
して得られるコントロール信号(P−CTL信号)が導か
れる。記録時基準信号発生器8の出力信号は切換スイッ
チ12の記録端子に導かれ、再生時基準信号発生器13の出
力信号は切換スイッチ12の再生端子に導かれる。14は位
相比較回路であり、切換スイッチ12から導かれる基準信
号と切換スイッチ9から導かれる比較信号の位相を比較
する。位相比較回路14は偏差量をデジタル量として出力
し、その偏差出力はPWM(パルス幅変調)変換回路15でP
WM波に変換され、演算増幅器161を主体に構成されるア
クティブフィルタ16に供給される。一方速度検出回路5
で検出されるC−FG信号周波数の目標周波数からの偏差
もデジタル量で出力されPWM変換回路17でPWM波に変換さ
れてアクティブフィルタ16に供給され、両偏差出力が加
算される。アクティブフィルタ16の出力はドライブトラ
ンジスタQに供給されキャプスタンモータ1が駆動され
る。
上記のように構成された装置において、再生時は位相
比較回路14に入力されるコントロール信号(P−CTL信
号)の位相が再生時基準信号発生器13の基準信号に対し
て所定の位相となるように位相制御が施されるととも
に、シュミットトリガ回路4の出力信号(C−FG信号)
の周波数(モーター1の回転周波数)が目標周波数にな
るように速度制御が施される。また、記録時は位相比較
回路14に入力される分周回路6の出力信号(C・PG信
号)の位相が記録時基準信号発生器8の基準信号に対し
て所定の位相となるように位相制御が施されるととも
に、前記と同様に速度制御が施される。このようにキャ
プスタンモーター1の位相制御対象は再生時と記録時で
P−CTL信号とC−PG信号というように変化する。この
ため再生モードから記録モードへ移行する、いわゆるつ
なぎ録りモードにおいては、つなぎ録り部分のテープパ
ターンが正常につながるような配慮が必要である。そこ
で従来、つなぎ録り時の再生モードでは記録時基準信号
発生器8の基準信号と分周回路6から供給されるC・PG
信号の位相が目標値となるように、分周回路6の出力に
よって予め前記基準信号発生器8をリセットするような
処理が施されていた。このように位相制御系の基準信号
を2系統用意して再生と記録で使い分けているので、つ
なぎ録り時のサーボ乱れをなくすことができる。
しかしながら上記のような制御装置では、記録時にC
−PG信号(分周回路6の出力信号)の位相を制御する必
要がないのにもかかわらず、速度制御系の速度偏差を吸
収する目的の為だけに記録時基準信号発生器8、分周回
路6およびモード切換スイッチ7等を設けてモード移行
時の信号処理を行なう必要がある。このため制御装置が
複雑化するとともに大形化するという問題点があった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、記録時の
基準信号発生器、分周回路、およびモード移行時の信号
処理等の機能を付加することなくモーターの回転速度制
御および位相制御が行なえるモーターの速度制御装置を
提供することを目的としている。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、モーターの回転周波数検出信号の周波数と
目標周波数との偏差を検出する速度検出部と、モーター
の回転位相を示す信号と基準信号との位相の偏差を検出
する位相検出部と、前記速度検出部の偏差出力又は位相
検出部の偏差出力を積分する積分回路と、前記積分回路
の出力データを一時記憶する記憶部とを備え、速度制御
のみ行なうモード時は、前記速度検出部の偏差出力を積
分した信号に基づいてモーターを制御するとともに、速
度制御および位相制御を行なうモード時は、前記位相比
較部の偏差出力を積分した信号に前記速度検出部の偏差
出力を加算した信号に基づいてモーターを制御し、且つ
速度制御および位相制御を行なうモードから速度制御の
み行なうモードへの移行時は、前記速度制御および位相
制御を行なうモード時に前記記憶部に格納されていた積
分データに基づいてモーターを制御することを特徴とし
ている。
(作用) 速度制御のみ行なうモード時は、速度検出部の偏差出
力を積分した信号に基づいてモーターが制御される。ま
た、速度制御および位相制御を行なうモード時は位相比
較部の偏差出力を積分した信号に前記速度検出部の偏差
出力を加算した信号に基づいてモーターが制御される。
さらに速度制御および位相制御を行なうモードから速度
制御のみ行なうモードへの移行時は、前記速度制御およ
び位相制御を行なうモード時に前記記憶部に格納されて
いた積分データに基づいてモーターが制御される。
(実施例) 以下、図面を参照しながら本発明の一実施例を説明す
る。第1図において第5図と同一部分は同一符号をもっ
て示しその説明は省略する。30はシュミットトリガ回路
4の出力信号(モーター1の回転速度に比例した周波数
の信号を波形整形した信号)のパルス幅を時間計測し、
その時間が目標値に一致した時に値“0"を出力し、目標
値に対して長い場合には正の数を、短い場合には負の数
を出力する速度検出回路である。この速度検出回路30の
出力信号は、再生時オン(閉成状態)に、記録時オフ
(開放状態)に各々制御される開閉スイッチ31を介して
加算器19に供給されるとともに、切換スイッチ32の端了
bに供給される。切換スイッチ32は前記開閉スイッチ31
と連動するものであり、再生時に可動片32dがa端子側
へ、記録時に可動片32dがb端子側へ各々切換えられ
る。切換スイッチ32の端子cは乗算器15に接続され、端
子aは位相比較回路33に接続されている。この位相比較
回路33は例えば再生基準信号発生器(図示省略)から供
給される基準信号の位相と再生コントロール信号(比較
信号)の位相を比較し、基準信号と一致した時に値“0"
を出力し、基準信号に対しその位相が遅れている場合に
は正の数を、進んでいる場合には負の数を出力するもの
である。また、位相比較回路33の出力は速度検出出力が
目標値付近の所定の値になるまでは値“0"が出力される
ものである。40は速度検出回路30又は位相比較回路33の
偏差出力データが貯えられるデータレジスタである。こ
のデータレジスタ40のデータ内容は、速度検出出力が所
定の値の範囲に入るまでは一定値が保存されるものであ
る。
第1図において速度検出回路30の出力はKAFC(T0
T)で得られる。ここでT0は目標周波数をf0として、1/
f0であり、Tは実周波数をfとして1/fである。またK
AFCは速度検出回路30のゲインである。
これに対してモータの回転周波数fmは fm={KAFC(T0−T)+A}×KM で得られる。ここでKMはモータのゲイン、Aは定数であ
る。すなわち実際のモータの回転はモータのゲインKM
関与しており、速度検出回路30の検出出力だけをフィー
ドバックして回転周波数を一定にするいわゆる比例制御
では、目標周波数と実周波数の偏差のフィードバックに
よる制御が行なわれるのみであるため、その偏差成分を
零にすることができない。
そこで偏差成分を積分して得られる量をフィードバッ
クする系、すなわち積分制御を加えることにより偏差成
分の吸収を完全に行なうことができる。
すなわち、この場合のモータの回転周波数fmは fm={KAFC(T0−T)+ΣKAFC(T0−T)+A}×KM となり、積分項{ΣKAFC(T0−T)}に偏差量が蓄積さ
れ、比例項{KAFC(T0−T)}が零になるような状態に
安定、収束する。
上記偏差量はデータレジスタ40に蓄えられる。
上記のように構成された装置において、記録時は開閉
スイッチ31がオフ制御されるとともに切換スイッチ32が
端了b側に切換えられる。このため第1図の回路は等価
的に第2図の回路で表わせる。この記録モードにおいて
キャプスタンモーター1を停止状態から目標回転速度ま
で制御する場合は次のような動作となる。まずキャプス
タンモーター1の起動時は速度検出回路30の出力が正の
最大値になるため、モータードライバー21はモーター1
を強制加速せしめる。その後キャプスタンモーター1の
回転速度が目標回転速度に対し所定の定範囲内に入る
と、その時まで一定値のデータを保持していたデータレ
ジスタ40が動作を開始する。このデータレジスタ40へは
速度検出回路30の偏差出力が貯えられ、速度検出回路30
の出力が目標値の“0"になるよう動作する。これによっ
てキャプスタンモーター1の回転速度が目標回転速度と
同一になるようモータードライバー21によって駆動制御
される。
また、再生時は開閉スイッチ31がオン制御されるとと
もに切換スイッチ32が端了a側に切換えられる。このた
め第1図の回路は等価的に第3図の回路で表わせる。こ
の再生モードにおいてキャプスタンモータ1を停止状態
から目標回転速度まで制御する場合は次のような動作と
なる。まずキャプスタンモーター1の起動時は速度検出
回路30の出力が正の最大値となり、且つデータレジスタ
40が一定値のデータを保持しているためモータードライ
バー21はモーター1を強制加速せしめる。その後キャプ
スタンモーター1の回転速度が目標回転速度に対し所定
の一定範囲内に入るとデータレジスタ40が動作を開始す
る。このデータレジスタ40へは位相比較回路33の偏差出
力が貯えられ、位相比較回路33の出力が目標値の“0"に
なるように動作する。これによってキャプスタンモータ
1は、回転位相が基準信号の位相と同一になり且つ回転
速度が目標回転速度と同一になるようにモータードライ
バー21によって駆動制御される。
さらに位相制御をかけている状態(再生時、第3図の
状態)から位相制御をかけない状態(記録時、第2図の
状態)へのモード移行は、位相比較回路33の出力の替り
に速度検出回路30の出力を使用し、各乗算器の係数を適
切な値に変更することによって行なうことができる。こ
のモード移行時はデータレジスタ40の記憶内容が保存さ
れるので、モード移行時にもサーボの乱れは生じない。
前記第1図〜第3図で説明した動作は、マイクロコン
ピュータの計算処理で容易に実現可能である。第4図は
マイクロコンピュータ50を用いた場合の実施例を示して
おり、図中第1図および第5図と同一部分は同一符号を
もって示している。マイクロコンピュータ50の割り込み
端子INT1には再生時基準信号発生器13の基準信号が入力
され、割り込み端子INT2には再生コントロール信号を増
幅回路10で増幅した後シュミットトリガ回路11で波形整
形した信号が入力され、割り込み端子INT3には周波数発
電機2の出力信号を増幅回路3で増幅した後シュミット
トリガ回路4で波形整形した信号が入力される。マイク
ロコンピュータ50は前記各割り込みに応じて内部タイマ
カウンタの内容をラッチし、回転速度および回転位相の
検出を行ない、速度偏差成分を時間積分してフィードバ
ックすることによりキャプスタンモーター1の駆動に必
要なデータを出力している。
以上のように本実施例によれば、従来必要であった分
周回路6、モード切換スイッチ7および記録時基準信号
発生器8等を設けなくても、再生モード時、記録モード
時、つなぎ録りモード時にキャプスタンモーター1の回
転速度および位相を確実に制御できる。
尚、本発明はVTRのキャプスタンモーターの制御に限
らず、速度制御系と位相制御系を有するとともに位相制
御をかける必要がない動作モードを持つ他のモーターの
制御に適用しても前記と同様の作用、効果を奏する。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば位相制御に用いる機能ブ
ロックを有効に利用して速度偏差をなくすことができ、
速度制御および位相制御を行なうモードから速度制御の
み行なうモードへの移行時に特殊な信号処理機能を付加
しなくても確実に速度制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
第1図の記録モード時の動作を説明するための等価ブロ
ック図、第3図は第1図の再生モード時の動作を説明す
るための等価ブロック図、第4図はマイクロコンピュー
タを利用した場合の実施例を示すブロック図、第5図は
従来のモーター速度制御装置の一例を示すブロック図で
ある。 1……キャプスタンモーター、2……周波数発電機 6……分周回路、7……モード切換スイッチ 8……記録時基準信号発生器 13……再生時基準信号発生器 14,33……位相比較回路、15,16……乗算器 17,18,19……加算器、31……モータードライバー 30……速度検出回路、31……開閉スイッチ 32……切換スイッチ、40……データレジスタ 50……マイクロコンピュータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モーターの回転周波数検出信号の周波数と
    目標周波数との偏差を検出する速度検出部と、モーター
    の回転位相を示す信号と基準信号との位相の偏差を検出
    する位相検出部と、前記速度検出部の偏差出力又は位相
    検出部の偏差出力を積分する積分回路と、前記積分回路
    の出力データを一時記憶する記憶部とを備え、 速度制御のみ行なうモード時は、前記速度検出部の偏差
    出力を積分した信号に基づいてモーターを制御するとと
    もに、 速度制御および位相制御を行なうモード時は、前記位相
    比較部の偏差出力を積分した信号に前記速度検出部の偏
    差出力を加算した信号に基づいてモーターを制御し、 且つ速度制御および位相制御を行なうモードから速度制
    御のみ行なうモードへの移行時は、前記速度制御および
    位相制御を行なうモード時に前記記憶部に格納されてい
    た積分データに基づいてモーターを制御することを特徴
    とするモーターの速度制御装置。
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