JP2522274B2 - フィルタ調整装置 - Google Patents

フィルタ調整装置

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JP2522274B2
JP2522274B2 JP61315053A JP31505386A JP2522274B2 JP 2522274 B2 JP2522274 B2 JP 2522274B2 JP 61315053 A JP61315053 A JP 61315053A JP 31505386 A JP31505386 A JP 31505386A JP 2522274 B2 JP2522274 B2 JP 2522274B2
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【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.従来の技術 D.発明が解決しようとする問題点 E.問題点を解決するための手段 F.作用 G.実施例 G−1.一実施例の構成及び動作(第1、2図) G−2.バイクォッド・フィルタの説明(第3、4図) G−3.フィルタの切換変更(第5〜8図) G−4.フィルタ調整の具体例(第9、10図) G−5.他の実施例(第11〜15図) H.発明の効果 A.産業上の利用分野 本発明は、フィルタ調整装置に関し、特に、2個以上
のフィルタが直列接続されて成るフィルタ回路について
のフィルタ調整を行うためのフィルタ調整装置に関す
る。
B.発明の概要 本発明は、回路定数等を変化させてフィルタ特性を調
整可能なフィルタを少なくとも2個直列接続して成るフ
ィルタ回路を所望の最適特性に調整するフィルタ調整装
置において、少なくとも1個のフィルタの特性を他のフ
ィルタの特徴部分に影響を与えないようなものに切換変
更可能とし、フィルタ調整時に該フィルタ特性を切換変
更することにより、フィルタ回路出力の特性を明瞭化
し、回路調整を容易化するものである。
C.従来の技術 一般に、電子回路のチェック工程等において、フィル
タ回路のピーク周波数やディップ周波数あるいはカット
オフ周波数等を所定の目標値に調整することが必要とさ
れる。特に、アナログ集積回路(IC)内に形成された回
路においては、トランジスタ、抵抗、コンデンサ等の定
格値の相対比は精度を比較的高くとれるが、絶対値はIC
毎にばらつくため、精度を要求されるフィルタ回路では
上記調整が不可欠なものとされている。
このフィルタ調整は、一般にフィルタへの入力信号の
周波数を連続的に変化(所謂スウィープ)させながらフ
ィルタ出力を検出することにより、周波数特性曲線上で
のピークやディップあるいはカットオフ・ポイント等の
ようなフィルタ特性の特徴部分を見つけ出し、その周波
数が所定の目標値に一致するようにフィルタ特性を変化
させることにより行われている。
D.発明が解決しようとする問題点 ところで、複数のフィルタを直列接続して成るフィル
タ回路についてのカットオフ周波数やピーク周波数、デ
ィップ周波数等を調整する場合においては、該フィルタ
直列回路の周波数特性は個々の各フィルタの合成特性と
して表れるため、上記ピーク、ディップやカットオフ・
ポイント等のようなフィルタ特性の特徴部分の確認が困
難である。また、特に集積回路(IC)内に設けられたフ
ィルタ直列回路の場合には、個々の各フィルタの調整が
共通の調整制御信号により同時に行われることが多く、
調整動作に応じて個々のフィルタの周波数特性が同時に
変化するため、これらの周波数特性の合成特性は複雑に
変化することになって、上記ピーク等のフィルタ特性の
特徴部分の確認がさらに困難となる。このようにフィル
タ特性の特徴部分の確認が困難となると、フィルタ調整
精度が劣化し、また調整に要する手間や時間も増大し、
好ましくない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであ
り、簡単な構成でフィルタ周波数特性曲線上でのピー
ク、ディップやカットオフ・ポイント等の特徴部分の確
認を容易化し、調整精度が高くとれ、調整時間も短くて
済むようなフィルタ調整装置の提供を目的とする。
E.問題点を解決するための手段 本発明に係るフィルタ調整装置は、上述の問題点を解
決するために、フィルタ調整が可能な少なくとも2個の
フィルタが直列接続されて成り、少なくとも1個のフィ
ルタは他のフィルタの特性の特徴部分への影響を少なく
するようにフィルタ特性を切換変更可能に構成されたフ
ィルタ回路と、このフィルタ回路の各フィルタにフィル
タ調整データを供給してフィルタ調整を行うとともに、
上記少なくとも1個のフィルタに制御信号を供給してそ
の特性を切換変更するコントロール手段とを有し、上記
フィルタ回路のフィルタ調整を行う際に、上記コントロ
ール手段から上記制御信号を供給して上記少なくとも1
個のフィルタの特性を上記他のフィルタの特性の特徴部
分への影響を少なくするように切換変更し、上記フィル
タ回路の出力特性における上記他のフィルタの特性の上
記特徴部分に基づきフィルタ調整を行うことを特徴とし
ている。
F.作用 複数のフィルタの直列回路の少なくとも1個のフィル
タの特性が切換変更されて、他のフィルタの特性の特徴
部分が明瞭化されるため、フィルタ調整をより容易に行
える。
G.実施例 G−1.一実施例の構成及び動作(第1図及び第2図) 第1図は本発明の一実施例となるフィルタ調整装置を
示すブロック回路図であり、例えばテレビジョン受像機
に用いられる音声多重復調用IC等のアナログ集積回路1
内部に、調整対象となるフィルタ回路2(例えば第1の
フィルタ2A及び第2のフィルタ2Bの2個のフィルタの直
列接続回路)が設けられている例を示している。
この第1図において、調整対象となるフィルタ回路2
には、アナログ集積回路(IC)1の外部接続端子(所謂
ICのピン)3を介して、信号源4からの例えば正弦波信
号が供給されている。ここでフィルタ回路2内の2個の
フィルタ2A、2Bは、例えば後述するDA変換器14からの共
通のフィルタ調整データに応じてそれぞれの回路定数、
例えば定電流源の電流値等が変化し、フィルタ特性が変
化するように構成されている。また、少なくとも1個の
フィルタ例えば2Bは、フィルタ特性を大幅に変えてよう
な切換変更が可能となっており、この切換変更されたと
きのフィルタ2Bの周波数特性は、他のフィルタ2Aの周波
数特性の特徴部分、例えばピーク、ディップあるいはカ
ットオフ・ポイント等に対する影響を少なくするように
設定されている。すなわち、このフィルタ回路2の各フ
ィルタ2A及び2Bの周波数特性の一例として、本実施例に
おいては、第2図Aに示すような所謂トラップ特性及び
第2図Bに示すようなLPF(ローパス・フィルタ)特性
を想定しており、これらの合成特性は第2図Cのように
なるが、フィルタ2Bの特性を上記切換変更することによ
り、第2図Bの破線に示すようにLPF特性のカットオフ
周波数が高域側に大きく移動して、フィルタ2Aのトラッ
プ特性のディップ部分がLPF特性の通過帯域内に完全に
納まるようにしている。この切換変更時のフィルタ回路
2の合成特性は、第2図Cの破線のように、フィルタ2A
のトラップ特性のディップ部分が明瞭に表れ、ディップ
周波数の読み取り等が容易にかつ精度良く行えるから、
このディップ周波数を最終的に所定の周波数f0に調整す
る際のフィルタ調整が容易かつ高精度に行えるわけであ
る。
さらに、本発明実施例においては、フィルタ回路2か
らの出力は、レベル検波手段である例えばAM検波器5に
送られて信号レベル(振幅)の検出がなされ、このAM検
波出力は、レベル弁別のための比較器6の一方の入力端
子、例えば非反転入力端子に送られている。この比較器
6の他方の入力端子(反転入力端子)には、所定の基準
レベルVrefが供給されている。比較器6は、この基準レ
ベルVrefに対して上記AM検波出力が高いか低いかをレベ
ル弁別する。また、本実施例においては、上記基準レベ
ルVrefを、アナログIC1内に予め設けられているFM検波
器7のLPF(ローパス・フィルタ)部分から得るように
している。すなわち、このFM検波器7にはフィルタ回路
2からの出力が供給されており、通常FM検波器の入力段
に設けられているLPF、すなわち入力抵抗7Rと外付けコ
ンデンサ7Cとから成るRC回路によりその直流分を取り出
して、この直流レベルを上記基準レベルVrefとして上記
比較器6に送っている。
比較器6からの比較出力(あるいはレベル弁別出力)
は、IC1内の内部バス10に送られる。IC内部バス10に接
続されたバス・デコーダ11は、外部接続端子12を介して
外部バス20とも接続されており、この外部バス20上のデ
ータと内部バス10上のデータとを相互に変換するインタ
ーフェース回路として用いられている。外部バス20から
バス・デコーダ11を介し内部バス10に転送されたデータ
は、ラッチ回路13に一旦記憶された後DA変換器14でアナ
ログ信号に変換され、フィルタ特性調整信号としてフィ
ルタ回路2内の各フィルタ2A、2Bに送られている。上記
外部バス20には、所謂マイクロ・プロセッサ等のCPU2
1、プログラムやデータ等が予め書き込まれたROM(リー
ド・オンリ・メモリ)22、データ等が一時的に書き込ま
れるRAM(ランダム・アクセス・メモリ)23、及び後述
するフィルタ調整用データ等を電源のオン・オフにかか
わらず記憶しておくための不揮発性メモリ24が接続され
ている。これらのCPU21、ROM22、RAM23及び不揮発性メ
モリ24等から成るコンピュータ・システムにより、フィ
ルタ調整データを変化させたときの上記比較手段からの
出力に応じて該フィルタ調整データを記憶し、この記憶
されたフィルタ調整データに基づき最適のフィルタ調整
データを決定する一連のコントロール動作が実行され
る。
G−2.バイクォッド・フィルタの説明(第3図及び第4
図) ところで、IC内部に組み込まれるフィルタ2A、2B等の構
成としては、例えば第3図に示すような所謂バイクォッ
ド・フィルタ回路構成が一般に多く採用されている。こ
のバイクォッド・フィルタは、演算増幅器(オペアン
プ)31と積分容量(コンデンサ)32とより成る第1の積
分器と、オペアンプ33とコンデンサ34とより成る第2の
積分器とを直列接続して構成されるアクティヴ・フィル
タであり、オペアンプ31の出力がオペアンプ33の非反転
入力端子に供給され、オペアンプ33の出力がオペアンプ
31の反転入力端子に帰還され、またオペアンプ33の出力
が帰還率βの帰還回路35を介して該オペアンプ33の反転
入力端子に帰還されている。ここで、オペアンプ31の非
反転入力端子及び各コンデンサ32、34に対して、入力信
号を供給するか、接地するかを適宜に選択することによ
り、BPF、LPF、HPF、トラップあるいは移相器等の特性
を実現できる。この第3図の例においては、オペアンプ
31の非反転入力端子36に対して入力信号を供給し、コン
デンサ32及びコンデンサ34を接地するとともに、オペア
ンプ33の出力端子37より出力信号を取り出すことによ
り、LPFを実現している。このLPFの伝達関数は、 となる。
また、オペアンプ31の非反転入力端子及びコンデンサ
34に対して入力信号を供給し、コンデンサ32を接地する
とともに、オペアンプ33の出力端子より出力信号を取り
出すことにより、 の伝達関数を有するトラップ・フィルタを構成すること
ができる。
次に、上記バイクォッド・フィルタに用いられる一つ
の積分器の具体例を第4図に示す。この第4図におい
て、上記演算増幅器(オペアンプ)の非反転入力端子41
及び反転入力端子42は、差動アンプを構成するトランジ
スタ43、44の各ベースに接続されており、これらのトラ
ンジスタ43、44の各エミッタ間に接続された抵抗REに、
上記各端子41、42間の入力電圧に応じた電流が流れる。
この電流と、トランジスタ43、44の各エミッタにそれぞ
れ接続された定電流源の各電流I1、I1との和及び差の電
流が、トランジスタ43、44の各コレクタにそれぞれ接続
されたダイオード45、46を流れ、これらの各電流に応じ
て表れる各ダイオード45、46の端子電圧が、エミッタ共
通差動トランジスタ対を構成する各トランジスタ47、48
の各ベースにそれぞれ供給される。これらのトランジス
タ47、48の共通エミッタは、2I2の定電流源49を介して
接地されており、この差動トランジスタ対のコレクタ側
を流れる信号電流はI2/I1倍に増幅される。トランジス
タ48のコレクタ出力はダイオード50a及びトランジスタ5
0bより成るカレント・ミラー回路50を介して取り出さ
れ、上記積分容量となるコンデンサ52を充電する。この
コンデンサ52の一端の電圧はトランジスタ54で受けられ
て出力端子55から取り出される。コンデンサ52の他端53
に対しては、上述したように入力供給あるいは接地がな
される。
この第4図の積分回路構成において、上記定電流源49
及びカレントミラー回路50の出力側の電流源51の電流値
I2を変化させることにより、第3図のバイクォッド・フ
ィルタの周波数特性における特性曲線が周波数軸方向に
平行移動するような変化が生ずる。本実施例において
は、後述するように、この電流値I2を制御することによ
ってフィルタ調整を行っている。
G−3.フィルタの切換変更(第5図〜第8図) これに対して、例えば上記LPE(ローパス・フィル
タ)特性のフィルタ2Bにおける特性の切換変更は、フィ
ルタ内部回路をスイッチ等で切り換えることによって、
フィルタ特性を前記第2図Bの実線(カットオフ周波数
fC1)及び破線(カットオフ周波数fC2)に示すように大
幅に変化させるものである。この特性切換変更を実現す
るためには、上記第4図の積分器構成において、積分容
量であるコンデンサ52の容量値Cを切換変更したり、入
力段のエミッタ抵抗REを切換変更して相互コンダクタン
スgmを変更したり、オペアンプの利得に相当する上記電
流値I1とI2の比を切換変更すること等が挙げられる。
例えば第5図は上記積分容量を切り換える具体例を示
しており、この第5図において、上記第4図の積分器の
回路構成中の積分容量(コンデンサ52)に対して、スイ
ッチ52SWとコンデンサ52C2との直列回路を並列接続し、
このスイッチ52SWを、通常時(フィルタ調整を行わない
とき)にはオン、フィルタ調整時にはオフにそれぞれ切
換制御することによって、上記LPF特性を切換変更して
いる。すなわち、コンデンサ52の容量値をC1とし、コン
デンサ52C2の容量値をC2とするとき、通常時にはスイッ
チ52SWがオン状態で、LPF特性のカットオフ周波数f
C1は、 となっている。これに対してフィルタ調整時にはスイッ
チ52SWがオフ状態となるから、カットオフ周波数f
C2は、 の第2図Bの破線に示すようなLPF特性に切換変更され
る。
次に、第6図の具体例においては、上記積分器の入力
段のエミッタ抵抗REに対して並列に、スイッチSWREと抵
抗REEとの直列回路を接続しており、通常時にはスイッ
チSWREをオフし、フィルタ調整時にはスイッチSWREをオ
ンすることによって、上記相互コンダクタンスgmを切換
変更している。従って、スイッチSWREをオフした通常時
のカットオフ周波数fC1は、 となり、スイッチSWREをオンしたフィルタ調整時のカッ
トオフ周波数fC2は、 ただし、 となる。
また、第7図及び第8図の例においては、上記電流比
I2/I1を切換変更して上記利得を変更しており、先ず第
7図の例においては、上記定電流源49に対して並列に、
スイッチ49SWと電流値I3の定電流源49I3との直列回路
を、また定電流源51に対して並列に、スイッチ51SWと電
流値I3の定電流源51I3との直列回路を、それぞれ接続し
ている。各スイッチ49SWと51SWとは連動しており、通常
時に共にオフされ、フィルタ調整時に共にオンされる。
ここで、各定電流源49及び51は、通常、カレントミラー
回路構成が用いられており、この場合、第8図に示すよ
うに、各定電流源(となるトランジスタ)49、51と共に
カレントミラー回路を構成する入力側のトランジスタ56
に接続される電流値I2の定電流源57に対して、スイッチ
58と電流値I3の定電流源59との直列回路を並列接続し、
このスイッチ58を通常時にオフ、調整時にオンするよう
に構成すればよい。このとき、通常時のカットオフ周波
数fC1は、 となり、スイッチSWREをオンしたフィルタ調整時のカッ
トオフ周波数fC2は、 となる。
以上のような積分器の内部回路の切換は、上記バイク
ォッド・フィルタを構成する2個の積分器の両方共に行
ってもよく、また一方についてのみ行ってもよい。
また、このような内部回路切換による周波数の移動
は、LPFの場合のみに限定されず、他の種々のフィル
タ、例えばBPF、HPF、トラップ・フィルタ等に対しても
同様に実現できることは勿論である。
G−4.フィルタ調整の具体例(第9図及び第10図) 次に、上記フィルタ特性の切換変更を行って例えばト
ラップ特性のディップ部分が明瞭化された後、このディ
ップ周波数が所定の目標周波数f0となるようにフィルタ
特性を調整する。このフィルタ調整については、例えば
従来と同様に、入力信号周波数を変化(所謂スウィー
プ)させたときのフィルタ出力特性曲線(周波数特性曲
線)に基づいて上記ディップ周波数を検出し、ディップ
周波数が目標値f0となるまでフィルタ特性を調整しなが
ら上記周波数スウィープを繰り返すようにしてもよい
が、本発明実施例においては、第1図に示したように、
簡単な構成で精度良くフィルタ調整が行え、調整自動化
を可能とし得るようなシステムを提案している。
このフィルタ調整システムの概要は、一定周波数で固
定された入力信号に対してフィルタの特性を変化させな
がら、フィルタ出力のレベル検波出力が所定の基準レベ
ルを横切るときのフィルタ調整データに基づいて最適の
フィルタ調整データを求めることにより、フィルタ調整
の時間短縮、高精度化を簡単な構成で実現するととも
に、フィルタ特性の自動調整化を可能とするものであ
る。
この最適フィルタ調整データを求める動作について、
第1図、第9図及び第10図を参照しながら説明する。
先ず、フィルタ調整時におけるフィルタ回路2の周波
数特性は、上述したように一方のフィルタ2Bの特性が切
換変更されることによって、他方のフィルタ2Aの特性が
略々そのまま表れ、例えば第9図の実線に示すようなト
ラップ特性の特徴部分であるディップ部が明瞭に表れて
いる。このフィルタ回路2には上記信号源4からの一定
周波数の信号が供給されており、このときCPU21等のコ
ンピュータ・システムより成るコントロール手段が、バ
ス・デコーダ11及びIC内部バス10を介し、ラッチ回路13
及びAD変換器14を介して、フィルタ回路2内の各フィル
タ2A、2Bの上記定電流源(I2)の制御端子等にフィルタ
調整データを送る。この調整データは、第9図の破線に
概略的に示すように、フィルタ2の特性曲線を周波数軸
上で一方向に(例えば図中の矢印方向に)徐々に移動さ
せてゆくような一連のデータであり、このようにフィル
タ特性を略々連続的に変化させることは、従来における
入力信号の周波数を変化(スウィープ)させることに対
応するものである。
これに対して、入力信号周波数は一定値f0に固定され
ているから、フィルタ2からの出力信号を上記AM検波器
5にてレベル検波して得られた出力は、例えば第10図の
検波出力のようになる。すなわち、この検波出力は、第
10図の横軸に示す上記フィルタ調整データの変化に応じ
てレベルが変化し、略々第9図のフィルタ特性曲線を、
周波数f0を中心として左右反転したような曲線が得られ
る。この検波出力が上記比較器6の非反転入力端子に送
られ、上記基準レベルVrefと比較されることによって、
第10図に示すような比較出力(弁別出力)が得られる。
この比較出力の反転スイッチング位置、すなわち上記検
波出力が基準レベルVrefを横切る時点における上記フィ
ルタ調整データを順次Da、Dbとするとき、トラップ特性
のディップ周波数が上記周波数f0に一致するときの最適
調整データは、上記各調整データDa、Dbの平均値(Da
Db)/2により求められる。この最適調整データは、上記
第1図の不揮発性メモリ24に書き込まれ、電源がオフと
なっても保存されている。そして通常使用時の電源オン
等に伴う初期設定動作の一つとして、不揮発性メモリ24
に記憶されている上記最適調整データをバス20、10等を
介してラッチ回路13に送り、フィルタ回路2内の各フィ
ルタ2A、2B等を最適の調整状態に設定するわけである。
このような構成及び動作により、従来の周波数スウィ
ープ用の構成が不要となり、構成が簡略化され調整時間
が短くなるのみならず、特性曲線のモニタ等が不要で、
フィルタ出力が基準レベルを横切る点を比較器6で検出
するだけでの簡単な構成により最適のフィルタ調整デー
タを精度良く得ることができ、さらにバスを用いた自動
調整への適用が容易に実現できる。
G−5.他の実施例(第11図乃至第15図) ところで、上記フィルタ回路2を構成する各フィルタ
2A、2Bの各フィルタ特性の組み合わせについては種々の
ものが考えられる。
例えば、第1のフィルタ2Aに第11図Aに示す周波数特
性のBPF(バンドパス・フィルタ)を用い、第2のフィ
ルタ2Bに第11図Bの実線に示す特性のLPF(ローパス・
フィルタ)を用いた場合に、これらの合成特性は第11図
Cの実線のようになってピーク周波数F0の確認が困難と
なる。そこで、フィルタ調整モード時には、第2のフィ
ルタ2Bの特性を上述した実施例と同様に切換変更し、第
11図Bの破線に示すように、カットオル周波数を大幅に
高域側に移動させることにより、第11図Cの破線に示す
ように、フィルタ回路2の特性として第1のフィルタ2A
の特性が略々そのまま表れるようにしている。
また第12図A、B及びCは、上記各フィルタ2A、2Bが
それぞれディップ周波数f01、f02のトラップ特性を有す
る場合における各フィルタ2A、2Bの特性及び上記フィル
タ回路2の合成特性をそれぞれ示しており、第12図Bの
破線に示すようにフィルタ2Bの特性を切換変更してディ
ップを例えば高域側に移動させることにより、フィルタ
回路2の合成特性にフィルタ2Aの特性の特徴部分である
ディップ部が略々そのまま表れる(第12図Cの破線)よ
うにしている。
さらに、2個のフィルタが共にBPF(ハンドパス・フ
ィルタ)である場合や、BPFとトラップ・フィルタの組
み合わせの場合等においては、BPFの所謂Q値を低く
し、第13図に示すように、急峻なピーク・カーブ(実
線)をなだらかなカーブ(破線)に切換変更して、他の
フィルタの特性曲線を明瞭化するようにしてもよい。
このようなBPFのQ値の切換変更のための構成例を第1
4図に示す。
この第14図において、前述した第3図のバイクォッド
・フィルタの各部と対応する部分には同じ指示符号を付
して説明を省略する。帰還回路35は、抵抗35R1、35R2
り成る分圧回路により構成されており、抵抗35R2がオペ
アンプ33の出力端子に接続され、抵抗35R1、35R2の分圧
出力が該オペアンプ33の反転入力端子に帰還されるよう
になっている。さらに、上記Q値の切換変更のための構
成として、抵抗35R1に対して並列に、抵抗35R3とスイッ
チ35SWとの直列回路を接続している。このスイッチ35SW
のオン・オフに応じて帰還回路35の帰還率βが切り換わ
り、Q値である1/βが切り換わる。すなわち各抵抗3
5R1、35R2及び35R3の抵抗値をそれぞれR1、R2及びR3
するとき、上記スイッチ35SWのオフ時のQ値であるQOF
及びオン時のQ値であるQONは、 ただし、 となる。この場合、QON>QOFとなるから、通常時にはス
イッチ35SWをオンして所定の高いQ値のBPFを実現し、
フィルタ調整時にはスイッチ35SWをオフすることによ
り、第13図の破線に示すようにQを低下させて特性曲線
の曲率を大きくし、他のフィルタの特性の特徴部分を明
瞭化してフィルタ調整を容易化するものである。
次に第15図は、本発明のさらに他の実施例として、フ
ィルタ回路2を構成する各フィルタ2A、2B毎にDA変換框
14A、14B及びラッチ回路13A、13Bをそれぞれ独立に設け
た例を示している。他の構成は前述した第1図の各部と
同様であるため、対応する部分に同じ指示符号を付して
説明を省略する。
この第15図の例のように、各フィルタ2A、2Bのフィル
タ調整データをそれぞれ独立に調整可能としたことによ
り、フィルタ調整時には、一方のフィルタ2Bのフィルタ
調整データに対して所定のオフセットを付加して前述し
たようなフィルタ特性の切換変更を実現する。なおフィ
ルタ調整が終わった後には、同一IC内の素子の相対精度
が高いことを考慮して、得られた最適調整データを全て
のフィルタ2A、2Bのデータとして用いればよい。
なお、本発明は、上記実施例のみに限定されるものでは
なく、例えば3個以上のフィルタの直列接続回路に対し
ても容易に適用できる。また、例えばHPF(ハイパス・
フィルタ)のカットオフ周波数を低域側に移動させるこ
とを含め、種々のフィルタの特性を大幅に切換変更し
て、他のフィルタの特性の特徴部分を明瞭化させること
ができる。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変更が可能である。
H.発明の効果 本発明に係るフィルタ調整装置によれば、複数個のフ
ィルタの直列接続回路からの出力のフィルタ合成特性に
基づいてフィルタ調整を行う際に、少なくとも1つのフ
ィルタの特性を、他のフィルタの特性のピーク、ディッ
プあるいはカットオフ・ポイント等の特徴部分に影響を
与えないように切換変更しているため、上記合成特性に
は上記他のフィルタの特徴部分が明瞭に表れ、フィルタ
調整を容易かつ精度良く行える。
また、簡単な構成で、フィルタ調整を短時間で高精度
に行うことができ、自動調整化への適用も容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例となるフィルタ調整装置を示
すブロック回路図、第2図は動作説明のための周波数特
性グラフ、第3図バイクォッド・フィルタの一例を示す
ブロック回路図、第4図はこの第3図のフィルタに用い
られる積分器の具体例を示す回路図、第5図乃至第8図
はフィルタ特性の切換変更のための具体的構成例をそれ
ぞれ示す回路図、第9図及び第10図はトラップ・フィル
タの調整動作の具体例を説明するためのグラフ、第11図
乃至第13図はそれぞれ他の実施例の主要動作を説明する
ための周波数特性グラフ、第14図は第13図に示す実施例
の要部構成を示す回路図、第15図はさらに他の実施例を
示すブロック回路図である。 2……フィルタ回路 2A、2B……フィルタ 10、20……バス 13……ラッチ回路 14……DA変換器 21……CPU 24……不揮発性メモリ
フロントページの続き (72)発明者 橋本 文治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 大谷 晃一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−140235(JP,A) 特開 昭60−214617(JP,A) 特開 昭59−215111(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルタ調整が可能な少なくとも2個のフ
    ィルタが直列接続されて成り、少なくとも1個のフィル
    タは他のフィルタの特性の特徴部分への影響を少なくす
    るようにフィルタ特性を切換変更可能に構成されたフィ
    ルタ回路と、 このフィルタ回路の各フィルタにフィルタ調整データを
    供給してフィルタ調整を行うとともに、上記少なくとも
    1個のフィルタに制御信号を供給してその特性を切換変
    更するコントロール手段とを有し、 上記フィルタ回路のフィルタ調整を行う際に、上記コン
    トロール手段から上記制御信号を供給して上記少なくと
    も1個のフィルタの特性を上記他のフィルタの特性の特
    徴部分への影響を少なくするように切換変更し、上記フ
    ィルタ回路の出力特性における上記他のフィルタの特性
    の上記特徴部分に基づきフィルタ調整を行うことを特徴
    とするフィルタ調整装置。
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