JP2521317B2 - dl―メチル3―[4―(2―ヒドロキシ―3―イソプロピルアミノ)プロポキシ]フエニルプロピオネ―ト[(dl―エスモロ―ル)]の分割 - Google Patents
dl―メチル3―[4―(2―ヒドロキシ―3―イソプロピルアミノ)プロポキシ]フエニルプロピオネ―ト[(dl―エスモロ―ル)]の分割Info
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- JP2521317B2 JP2521317B2 JP62505278A JP50527887A JP2521317B2 JP 2521317 B2 JP2521317 B2 JP 2521317B2 JP 62505278 A JP62505278 A JP 62505278A JP 50527887 A JP50527887 A JP 50527887A JP 2521317 B2 JP2521317 B2 JP 2521317B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C69/00—Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
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- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 一般に、異性体化合物はラセミ体として得られる。多
くの場合、異性体のうちの1種、通常はl−異性体を得
ることが望まれる。その結果、ラセミ混合物を分割する
ための様々な方法が考案された。不斉合成または光学分
割の2つの方法がある。光学分割の典型的な方法は米国
特許第3,649,691号に開示されている。
くの場合、異性体のうちの1種、通常はl−異性体を得
ることが望まれる。その結果、ラセミ混合物を分割する
ための様々な方法が考案された。不斉合成または光学分
割の2つの方法がある。光学分割の典型的な方法は米国
特許第3,649,691号に開示されている。
メチル3−〔4−(2−ヒドロキシ−3−イソプロピ
ルアミノ)プロポキシ〕フエニルプロピオネート(dl−
エスモロール(esmolol)の調製およびその用途は1983
年7月7日発行の米国特許第4,387,103号に開示されて
いる。この化合物は、心臓障害の処置または予防におい
て用いられる即効性のβ−アドレナリン作働性遮断剤で
ある。l−異性体がdl−混合物より、活性が高いのでラ
セミ混合物を分割する効果的な方法が望まれる。
ルアミノ)プロポキシ〕フエニルプロピオネート(dl−
エスモロール(esmolol)の調製およびその用途は1983
年7月7日発行の米国特許第4,387,103号に開示されて
いる。この化合物は、心臓障害の処置または予防におい
て用いられる即効性のβ−アドレナリン作働性遮断剤で
ある。l−異性体がdl−混合物より、活性が高いのでラ
セミ混合物を分割する効果的な方法が望まれる。
本発明は、下記の構造式を有するdl−メチル3−〔4
−(2−ヒドロキシ−3−イソプロピルアミノ)プロポ
キシ〕フエニルプロピオネート(dl−エスモロール)を
その(−)−および(+)−異性体に光学分割する新規
な方法に関する。
−(2−ヒドロキシ−3−イソプロピルアミノ)プロポ
キシ〕フエニルプロピオネート(dl−エスモロール)を
その(−)−および(+)−異性体に光学分割する新規
な方法に関する。
その(−)−異性体は、ラセミ体(±)に比べて、β
−アドレナリン作働性遮断剤として約2倍程、効きめが
強い。上述化合物は重要なβ−アドレナリン作働性阻止
剤であり、その調製および用途は、米国特許第4,387,10
3号に、さらに詳しく開示されている。
−アドレナリン作働性遮断剤として約2倍程、効きめが
強い。上述化合物は重要なβ−アドレナリン作働性阻止
剤であり、その調製および用途は、米国特許第4,387,10
3号に、さらに詳しく開示されている。
以下のスキームダイヤグラムで説明される、本発明の
新規な方法によつて、この治療学上、重要な薬剤は、さ
らにその光学活性成分に分割される。
新規な方法によつて、この治療学上、重要な薬剤は、さ
らにその光学活性成分に分割される。
dl−エスモロールを遊離塩基として、好ましくは1:1
〜1:10の比である(アセトン+水)混合溶媒中、(−)
−2,3:4,6−ジ−O−イソプロピリデン−2−ケト−L
−グロン酸〔(−)−(DAG)〕で処理する。その結果
得られた(+)−エスモロール・(−)−DAG塩は、以
下の旋光度を有する。
〜1:10の比である(アセトン+水)混合溶媒中、(−)
−2,3:4,6−ジ−O−イソプロピリデン−2−ケト−L
−グロン酸〔(−)−(DAG)〕で処理する。その結果
得られた(+)−エスモロール・(−)−DAG塩は、以
下の旋光度を有する。
上記の(+)−エスモロール・(−)−DAG塩を無機
塩基、例えば、水酸化ナトリウムで処理することにより
遊離塩基が再生され、この塩基の(+)−エスモロール
・HCl塩は、メタノール中以下の旋光度を有する。
塩基、例えば、水酸化ナトリウムで処理することにより
遊離塩基が再生され、この塩基の(+)−エスモロール
・HCl塩は、メタノール中以下の旋光度を有する。
同様にして、エスモロールの(−)−異性体が以下の
様にして分割される。遊離塩基のdl−エスモロールを、
アセトンを溶媒として用いて(−)−O,O′−ジ−p−
トルオイル−L−酒石酸〔(−)−(DTT)〕と処理す
る。その結果得られた(−)−エスモロール・(−)−
DTT−(−)塩は以下の旋光度を有する。
様にして分割される。遊離塩基のdl−エスモロールを、
アセトンを溶媒として用いて(−)−O,O′−ジ−p−
トルオイル−L−酒石酸〔(−)−(DTT)〕と処理す
る。その結果得られた(−)−エスモロール・(−)−
DTT−(−)塩は以下の旋光度を有する。
上記の(−)−エスモロール・(−)−DTT−(−)
塩を無機塩基例えば水酸化ナトリウムで処理することに
より遊離塩基に再生され、この塩基の(−)エスモロー
ル・HCL塩は、以下の旋光度を有する。
塩を無機塩基例えば水酸化ナトリウムで処理することに
より遊離塩基に再生され、この塩基の(−)エスモロー
ル・HCL塩は、以下の旋光度を有する。
本発明の化合物は、従来方法によつて、その薬学的に
許容しうる無毒性の酸付加塩に変換されうる。該酸付加
塩は、その遊離塩基の溶液または懸濁液を有機溶媒中、
所望の酸で処理し、次に、生成する塩を結晶化方法を用
いて再生することによつて、従来方法で調製されうる。
望ましい無毒性の酸は、酢酸、マレイン酸、フマル酸、
コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、ケイ皮酸、ス
ルホン酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびりん酸であ
る。
許容しうる無毒性の酸付加塩に変換されうる。該酸付加
塩は、その遊離塩基の溶液または懸濁液を有機溶媒中、
所望の酸で処理し、次に、生成する塩を結晶化方法を用
いて再生することによつて、従来方法で調製されうる。
望ましい無毒性の酸は、酢酸、マレイン酸、フマル酸、
コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、ケイ皮酸、ス
ルホン酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびりん酸であ
る。
本発明の化合物および特にl−異性体は、心臓障害の
処置および予防に使用される。M.Schwartzらは、1985年
のClinical Research,33巻、No.3、748A頁で、「術後の
心房細動/粗動に対するエスモロールの効力および安全
性」について報告している。本報では、ラセミ混合物
(エスモロール)に関しては、治療効果が得られたの
は、15人の患者に対して9人であり、効き始める時間の
平均が22分である有効量のメジアンは100mcg/kg/分であ
ると報告されている。J.Askenaziらは、1985年のClinic
al Research,33巻、No2、167A頁で、「心臓の血液循環
機能におけるエスモロールの効果」について報告してい
る。本報では、300μm/kg/分の投与量で16〜24分注入し
た後、500μg/kg/分の投与量で4分追加した。P.E.MacC
osbeらは、1984年6月のDrug Intelligence and Clinic
al Pharmacy,19巻、446頁で「室上頻脈におけるエスモ
ロールの抗不整脈効力および安全性」について報告して
おり、その平均有効量は97.2±5.5μg/kg/分であつた。
J.Kirshenbaumらは、1985年10月のCirculation,72巻、N
o.4、873〜880頁で、「急性心筋虚血の患者に対するエ
スモロールの使用」について報告しており、エスモロー
ルは、最高の投与量は、300μg/kg/分まで滴定され、42
0分まで注入された。
処置および予防に使用される。M.Schwartzらは、1985年
のClinical Research,33巻、No.3、748A頁で、「術後の
心房細動/粗動に対するエスモロールの効力および安全
性」について報告している。本報では、ラセミ混合物
(エスモロール)に関しては、治療効果が得られたの
は、15人の患者に対して9人であり、効き始める時間の
平均が22分である有効量のメジアンは100mcg/kg/分であ
ると報告されている。J.Askenaziらは、1985年のClinic
al Research,33巻、No2、167A頁で、「心臓の血液循環
機能におけるエスモロールの効果」について報告してい
る。本報では、300μm/kg/分の投与量で16〜24分注入し
た後、500μg/kg/分の投与量で4分追加した。P.E.MacC
osbeらは、1984年6月のDrug Intelligence and Clinic
al Pharmacy,19巻、446頁で「室上頻脈におけるエスモ
ロールの抗不整脈効力および安全性」について報告して
おり、その平均有効量は97.2±5.5μg/kg/分であつた。
J.Kirshenbaumらは、1985年10月のCirculation,72巻、N
o.4、873〜880頁で、「急性心筋虚血の患者に対するエ
スモロールの使用」について報告しており、エスモロー
ルは、最高の投与量は、300μg/kg/分まで滴定され、42
0分まで注入された。
l−異性体に関しては、上記刊行物において報告され
たものの半分の投与範囲を、同様の適応症に用いること
ができる。
たものの半分の投与範囲を、同様の適応症に用いること
ができる。
実施例 1 (±)−エスモロール・(−)−DAGの調製 dl−エスモロール+(−)−DAG→(+)−エスモロ
ール・(−)−DAG アセトン(10ml)および水(30ml)の混合溶媒中、
(±)−エスモロール遊離塩基(15g、50ミリモル)と
(−)−DAG(13.7g、50ミリモル)の混合物を加温し
て、澄んだ黄色の溶液とし、22℃で7日間放置した。結
晶性の塊状物を過し、冷アセトン(30ml)、(アセト
ン+エーテル)混合物(1:1、20ml)、エーテルの順で
洗浄し、次に空気乾燥して、2.66g(18.7%)の白色結
晶性固体を得た。融点124℃。▲〔α〕25 589▼=−3.0
(c10.0、メタノール)NMRは1:1錯体を示した。
ール・(−)−DAG アセトン(10ml)および水(30ml)の混合溶媒中、
(±)−エスモロール遊離塩基(15g、50ミリモル)と
(−)−DAG(13.7g、50ミリモル)の混合物を加温し
て、澄んだ黄色の溶液とし、22℃で7日間放置した。結
晶性の塊状物を過し、冷アセトン(30ml)、(アセト
ン+エーテル)混合物(1:1、20ml)、エーテルの順で
洗浄し、次に空気乾燥して、2.66g(18.7%)の白色結
晶性固体を得た。融点124℃。▲〔α〕25 589▼=−3.0
(c10.0、メタノール)NMRは1:1錯体を示した。
元素分析値(C28H43NO11・O・50H2Oとして) C% H% N% 計算値 58.11 7.66 2.42 実測値 58.22 7.49 2.36 実施例 2 (+)−エスモロールの調製 0.1N NaOH(50ml、1.4当量NaOH)および50mlのエー
テル中の(+)−エスモロール・(−)−DAG(2g、3.5
1ミリモル)の混合物を2時間撹拌した、エーテル層を
分離し、乾燥し(MgSO4)、過して、次に蒸発させて
油状物を得た。これを、10mlのメチルエチルケトンに溶
解し、塩酸で酸性化し、曇るまでエーテル(3ml)で処
理し、そして22℃で24時間放置した。白色の結晶性固体
を過によつて集め、(メテルエチルケトン+エーテ
ル)混合物(1:1、20ml)、エーテル(20ml)の順で洗
浄し、次に空気乾燥した(0.48g、41.2%)。
テル中の(+)−エスモロール・(−)−DAG(2g、3.5
1ミリモル)の混合物を2時間撹拌した、エーテル層を
分離し、乾燥し(MgSO4)、過して、次に蒸発させて
油状物を得た。これを、10mlのメチルエチルケトンに溶
解し、塩酸で酸性化し、曇るまでエーテル(3ml)で処
理し、そして22℃で24時間放置した。白色の結晶性固体
を過によつて集め、(メテルエチルケトン+エーテ
ル)混合物(1:1、20ml)、エーテル(20ml)の順で洗
浄し、次に空気乾燥した(0.48g、41.2%)。
▲〔α〕25 589▼=+19.1(c1.0、メタノール)、融点9
3〜94℃。IRおよびNMRの結果は指定された構造に矛盾し
ない。
3〜94℃。IRおよびNMRの結果は指定された構造に矛盾し
ない。
元素分析値(C16H26ClNO4として) C% H% N% 計算値 57.91 7.90 4.22 実測値 57.89 7.93 4.26 実施例 3 (−)−エスモロール・(−)−DTT塩の調製 dl−エスモロール+(−)−DTT→(−)−エスモロ
ール・(−)−DTT塩 アセトン20ml中のエスモロール遊離塩基(3.0g、10.1
6ミリモル)および(−)−ジ−p−トルオイル−L−
酒石酸−水和物(4.10g、10.16ミリモル)の混合物を加
温して溶解し、次に、冷却して22℃にした。この澄んだ
溶液を、22℃で16時間放置し、生成した結晶性生成物を
アセトン(30ml)で希釈し、次に過し、アセトン(20
ml)、(アセトン±エーテル)混合物(1:1、30ml)、
エーテルの順で洗浄し、空気乾燥して、白色の結晶性塩
(1.9g、56.6%)を得た。融点158〜159℃。
ール・(−)−DTT塩 アセトン20ml中のエスモロール遊離塩基(3.0g、10.1
6ミリモル)および(−)−ジ−p−トルオイル−L−
酒石酸−水和物(4.10g、10.16ミリモル)の混合物を加
温して溶解し、次に、冷却して22℃にした。この澄んだ
溶液を、22℃で16時間放置し、生成した結晶性生成物を
アセトン(30ml)で希釈し、次に過し、アセトン(20
ml)、(アセトン±エーテル)混合物(1:1、30ml)、
エーテルの順で洗浄し、空気乾燥して、白色の結晶性塩
(1.9g、56.6%)を得た。融点158〜159℃。
▲〔α〕25 589▼=−90.4(c1.0、メタノール) 元素分析値(C36H43NO12として) C% H% N% 計算値 63.42 6.36 12.05 実測値 63.60 6.36 12.05 実施例 4 (−)−エスモロール・HClの調製 (−)−エスモロール(−)−DTT(2g、2.86ミリモ
ル)を水(100ml)中に懸濁し、これに1N NaOH(15ml)
および酢酸エチル(100ml)を激しく撹拌しながら加え
た。酢酸エチル層を分離し、ブライン(2×100ml)で
洗浄し、乾燥し(MgSO4)、過し、次に蒸発させて油
状物を得た。これをメチルエチルケトン(12ml)に溶解
し、塩酸で酸性化し、エーテル(10ml)で処理し、次に
22℃で16時間放置した。結晶性固体を過し、(メチル
エチルケトン+エーテル)混合物(1:1、50ml)、エー
テルの順で洗浄し、次に空気乾燥して300mg(31.6%)
の標記化合物を得た。融点93〜94℃。
ル)を水(100ml)中に懸濁し、これに1N NaOH(15ml)
および酢酸エチル(100ml)を激しく撹拌しながら加え
た。酢酸エチル層を分離し、ブライン(2×100ml)で
洗浄し、乾燥し(MgSO4)、過し、次に蒸発させて油
状物を得た。これをメチルエチルケトン(12ml)に溶解
し、塩酸で酸性化し、エーテル(10ml)で処理し、次に
22℃で16時間放置した。結晶性固体を過し、(メチル
エチルケトン+エーテル)混合物(1:1、50ml)、エー
テルの順で洗浄し、次に空気乾燥して300mg(31.6%)
の標記化合物を得た。融点93〜94℃。
l−エスモロールとdl−エスモロールの効力の比較は
以下に示す方法に従つてなされた。両性の雑種犬に、ネ
ンブタールとバルビタールナトリウムを組み合わせた睡
眠剤(それぞれ、15.0mg/kg、300mg/kg)で麻酔をかけ
た。大腿動脈および両方の大腿静脈に拡張期血圧の測定
と薬投与のために、それぞれカニユーレを挿入した。直
腸の温度を監視し、36〜38℃に維持した。迷走神経を切
断した。心臓収縮率はBeckmanの心臓搏動数記録計を用
いて動脈血圧の信号から測定された。外科的な準備を整
えた後、実験を始める前に、1時間平衡に保つた。
以下に示す方法に従つてなされた。両性の雑種犬に、ネ
ンブタールとバルビタールナトリウムを組み合わせた睡
眠剤(それぞれ、15.0mg/kg、300mg/kg)で麻酔をかけ
た。大腿動脈および両方の大腿静脈に拡張期血圧の測定
と薬投与のために、それぞれカニユーレを挿入した。直
腸の温度を監視し、36〜38℃に維持した。迷走神経を切
断した。心臓収縮率はBeckmanの心臓搏動数記録計を用
いて動脈血圧の信号から測定された。外科的な準備を整
えた後、実験を始める前に、1時間平衡に保つた。
左旋性(l)−エスモロールとエスモロールの効力の
比較は、各々の化合物を増大する投与量で10分間静脈注
入することによつてなされた。各動物は、左旋性エスモ
ロールとエスモロールの両方を注入されるが、投与の順
序は無作為であり、最初の化合物の効きめが完全になく
なるまで時間をおいてから、もう一方の化合物の注入を
始めた。β−遮断(β−blockade)は、大丸薬のイソプ
ロテレノール注入(0.5μg/kg、静脈内大丸薬)を用い
ての、各々の10分間の注入時間が終わりに評定された。
対照の低血圧症および頻脈の各化合物によるイソプロテ
レノールに対する応答の減少は(対照動物−処置動物)
/対照動物×100の式で計算して、遮断パーセントとし
て表わした。15〜85まで、すべて含めて遮断パーセント
の値は、注入速度の対数に関連し、最小二乗法回帰およ
びLD50の測定を経ている(イソプロテレノール応答の50
%減少を生じる注入速度)。
比較は、各々の化合物を増大する投与量で10分間静脈注
入することによつてなされた。各動物は、左旋性エスモ
ロールとエスモロールの両方を注入されるが、投与の順
序は無作為であり、最初の化合物の効きめが完全になく
なるまで時間をおいてから、もう一方の化合物の注入を
始めた。β−遮断(β−blockade)は、大丸薬のイソプ
ロテレノール注入(0.5μg/kg、静脈内大丸薬)を用い
ての、各々の10分間の注入時間が終わりに評定された。
対照の低血圧症および頻脈の各化合物によるイソプロテ
レノールに対する応答の減少は(対照動物−処置動物)
/対照動物×100の式で計算して、遮断パーセントとし
て表わした。15〜85まで、すべて含めて遮断パーセント
の値は、注入速度の対数に関連し、最小二乗法回帰およ
びLD50の測定を経ている(イソプロテレノール応答の50
%減少を生じる注入速度)。
エスモロールのうち左旋性エスモロール(LD50=29.3
±1.7μg/kg/分)は、ラセミ混合物(LD50=56.1±2μ
g/kg/分)より、イソプロテレノール頻脈の阻止に関し
ておよそ2倍の効力を有した。エスモロールおよび左旋
性エスモロールのいずれも、拡張期動脈血圧または、イ
ソプロテレノールに対するその応答のベースラインを、
どの投与量でも修正しなかつた。
±1.7μg/kg/分)は、ラセミ混合物(LD50=56.1±2μ
g/kg/分)より、イソプロテレノール頻脈の阻止に関し
ておよそ2倍の効力を有した。エスモロールおよび左旋
性エスモロールのいずれも、拡張期動脈血圧または、イ
ソプロテレノールに対するその応答のベースラインを、
どの投与量でも修正しなかつた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−24335(JP,A) 特表 昭61−501448(JP,A) 特表 昭57−502123(JP,A) 米国特許4593119(US,A) 米国特許4387103(US,A) Journal of Pharma ceutical Sciences, 73(11),1660−1661(1984)
Claims (6)
- 【請求項1】遊離塩基のdl−メチル3−〔4−(2−ヒ
ドロキシ−3−イソプロピルアミノ)プロポキシ〕フェ
ニルプロピオネートを、溶媒としてのアセトン中で
(−)−O,O′−ジ−p−トルオイル−L−酒石酸と反
応させて、(−)−メチル3−〔4−(2−ヒドロキシ
−3−イソプロピルアミノ)プロポキシ〕フェニルプロ
ピオネート・(−)−O,O′−ジ−p−トルオイル−L
−酒石酸塩を得、次に該塩を無機塩基で処理してメチル
3−〔4−(2−ヒドロキシ−3−イソプロピルアミ
ノ)プロポキシ〕フェニルプロピオネートの(−)−異
性体を遊離塩基として得ることからなるdl−メチル3−
〔4−(2−ヒドロキシ−3−イソプロピルアミノ)プ
ロポキシ〕フェニルプロピオネートの分割方法。 - 【請求項2】無機塩基が水酸化ナトリウムである請求項
1記載の方法。 - 【請求項3】3−〔4−(2−ヒドロキシ−3−イソプ
ロピルアミノ)プロポキシ〕フェニルプロピオネート遊
離塩基が適当な酸で処理されて薬学的に許容しうる塩が
得られる請求項2記載の方法。 - 【請求項4】酸が塩酸である請求項3記載の方法。
- 【請求項5】(−)−エスモロールまたはそれらの無毒
性で薬学的に許容しうる酸付加塩。 - 【請求項6】該塩が塩酸塩である請求項5記載の化合
物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US90280686A | 1986-09-02 | 1986-09-02 | |
US902,806 | 1986-09-02 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01500665A JPH01500665A (ja) | 1989-03-09 |
JP2521317B2 true JP2521317B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=25416420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62505278A Expired - Fee Related JP2521317B2 (ja) | 1986-09-02 | 1987-08-25 | dl―メチル3―[4―(2―ヒドロキシ―3―イソプロピルアミノ)プロポキシ]フエニルプロピオネ―ト[(dl―エスモロ―ル)]の分割 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0279844A4 (ja) |
JP (1) | JP2521317B2 (ja) |
AU (1) | AU607437B2 (ja) |
WO (1) | WO1988001614A1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE8801518D0 (sv) * | 1988-04-22 | 1988-04-22 | Astra Pharma Prod | A novel process |
CN102123980B (zh) | 2008-06-02 | 2014-05-07 | 基因里克斯(英国)有限公司 | 用于制备对映异构纯胺的方法 |
US8829047B2 (en) | 2011-01-27 | 2014-09-09 | Baxter International Inc. | Methods of controlling venous irritation associated with the treatment of a cardiac disorder |
WO2012103314A1 (en) | 2011-01-27 | 2012-08-02 | Baxter International Inc. | Methods of treating tachycardia and/or controlling heart rate while minimizing and/or controlling hypotension |
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