JP2520097B2 - ポリカ―ボネ―ト系重合体およびその製造方法 - Google Patents

ポリカ―ボネ―ト系重合体およびその製造方法

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JP2520097B2 JP61181852A JP18185286A JP2520097B2 JP 2520097 B2 JP2520097 B2 JP 2520097B2 JP 61181852 A JP61181852 A JP 61181852A JP 18185286 A JP18185286 A JP 18185286A JP 2520097 B2 JP2520097 B2 JP 2520097B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリカーボネート系重合体およびその製造方
法に関し、詳しくは特定の繰返し単位を有し、耐熱性,
機械的強度にすぐれるとともに、光学的性質にすぐれた
ポリカーボネート系重合体およびその効率のよい製造方
法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来から2,2−ビス(4′−ヒドロキシフエニル)プ
ロパン(通称ビスフエノールA)から製造されるポリカ
ーボネート樹脂はすぐれた機械的性質を有しているた
め、広汎な用途に供せられている。しかし、様々な用途
の拡大に伴つてポリカーボネート樹脂に対する要求性能
が厳しくなり、よりすぐれた性能を有する新たなポリカ
ーボネート系重合体が要望されている。
そこで本発明者らは、このような状況に鑑み種々検討
を重ねた。
〔問題点を解決するための手段〕
その結果、特定の繰返し単位を有するとともに一定値
以上の還元粘度を有するポリカーボネート系の重合体
が、目的とする各種物性を備えたものであることを見出
し、本発明を完成した。
すなわち本発明は 一般式 〔式中、R1は水素原子,炭素数1〜5のアルキル基ま
たはフェニル基を示し、R2,R3はそれぞれ水素原子,ハ
ロゲン原子,炭素数1〜5のアルキル基またはフェニル
基を示す。〕 で表わされる繰返し単位を有し、かつ塩化メチレンを溶
媒とする0.5g/dl濃度の溶液の20℃における還元粘度
〔ηsp/c〕が0.2dl/g以上であることを特徴とするポリ
カーボネート系重合体を提供するものである。また、本
発明は、 一般式 〔式中、R1,R2,R3は前記と同じ〕 で表わされる二価フェノールおよび炭酸エステル形成性
誘導体を反応させることによつて上記のポリカーボネー
ト系重合体を製造する方法をも提供する。
本発明のポリカーボネート系重合体は、上述した一般
式〔I〕で表わされる繰返し単位を有するものであり、
この繰返し単位は、R1〜R3の種類や位置により様々なも
のがある。具体的な繰返し単位の構造を示せば、 などをあげることができる。
また、本発明のポリカーボネート系重合体の重合度
は、用途等に応じて適宜定めればよいが、塩化メチレン
を溶媒とする0.5g/dl濃度の溶液の20℃における還元粘
度〔ηsp/c〕が0.2dl/g以上、好ましくは0.35〜0.8dl/g
の重合体となるように重合すべきである。ここで還元粘
度が0.2dl/g未満であると、得られる重合体は機械的強
度の低いものとなる。
本発明のポリカーボネート系重合体は様々な方法によ
り製造することができるが、前述の本発明の方法によれ
ば効率よくかつ高品質のポリカーボネート系重合体が製
造される。
本発明の方法では、一般式〔II〕で表わされる二価フ
エノールおよび炭酸エステル形成性誘導体を反応系に導
入し、これを反応させる。ここで、炭酸エステル形成性
誘導体の導入量は、上記二価フエノールと等モルあるい
はそれ以上とすることが望ましい。
用いる上記二価フエノールの種類は一般式〔II〕中の
R1,R2,R3により様々であるが、製造すべきポリカーボ
ネート系重合体の一般式〔I〕で表わされる繰返し単位
に対応させればよい。またこの二価フエノールは様々な
方法により製造することができるが、通常は 一般式 〔式中、R1は前記と同じ。〕 で表わされるアシルビフエニル(例えばアセチルビフエ
ニル,ベンゾイルビフエニル(4−フエニルベンゾフエ
ノン),ホルミルビフエニル,プロピオニルビフエニル
など)と 一般式 〔式中、R2,R3は前記と同じ。〕 で表わされるフエノールあるいは置換フエノールを、塩
酸、五塩化リン,硫酸,ポリリン酸等の縮合剤の存在下
で反応させることにより得られる。
一方、本発明の方法で用いる炭酸エステル形成性誘導
体についても様々なものがあるが、一般にはジフエニル
カーボネート、ジ−p−トリルカーボネート,フエニル
−p−トリルカーボネート,ジ−p−クロロフエニルカ
ーボネートあるいはジナフチルカーボネートなどのジア
リールカーボネート、さらにはホスゲン,ブロムホスゲ
ンなどの炭酸のハロゲン化物等が用いられ、そのうちジ
フエニルカーボネートあるいはホスゲンが好ましい。
これら一般式〔II〕で表わされる二価フエノールと炭
酸エステル形成性誘導体の反応(重縮合反応)の際の条
件は用いる化合物の種類、所望する重合体の重合度など
により異なり、一義的に定めることはできないが、通常
は塩化メチレン,クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水
素やピリジンなどの溶媒中で、好ましくは塩化メチレン
溶媒中で、適当な触媒,アルカリ,分子量調節剤などを
用いればよい。ここで分子量調節剤としては様々な一価
フエノールをあげることができるが、好ましいものとし
ては、フエノール,tert−ブチルフエノール,フエニル
フエノール,クミルフエノールなどがあげられる。
〔発明の効果〕
このようにして得られる本発明のポリカーボネート系
重合体は、透明性が良好で各種の光学的性質にすぐれ、
特に屈折率が高いという特徴を有する。
したがつて、本発明のポリカーボネート系重合体は、
各種産業用機器素材として幅広くかつ有効に利用でき、
特に光学機器素材として有用であり、とりわけ高い屈折
率のため光学機器の小型化に重要な役割を演ずることが
期待される。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1 (1)二価フエノールの合成 アセチルビフエニル50g(0.26モル)とフエノール75g
(0.8モル)を混合し、60℃に昇温して溶解させたの
ち、メルカプト酢酸5gを添加し、攪拌下に塩酸ガスを24
時間吹き込み、ついで72時間反応させた。反応生成物を
70℃の温水で5回洗浄し、有機相を14mmHgの減圧下に18
0℃まで加熱して蒸発物を留去した。得られた残渣をキ
シレン250mlに溶解し冷却して結晶を得た。この結晶を
メタノールとキシレンの混合液で再結晶し、下記構造の
二価フエノール65gを得た。このものは、融点184〜185
℃であり、純度99.1%であつた。
(2)重合体の構造 上記(1)で得られた1−(4−ビフエニル)−1,1
−ビス(4−ヒドロキシフエニル)エタン40gを2規定
濃度の水酸化ナトリウム水溶液200mlに溶解した溶液
に、塩化メチレン250mlと、触媒としてトリエチルアミ
ン1.0ml,分子量調節剤としてp−ターシヤリーブチルフ
エノール1.0gを加え、攪拌下にホスゲンガスを250ml/分
の割合で25分間吹き込んだ。この間、反応系のpHが11以
下にならないように12規定の水酸化ナトリウム水溶液を
滴下した。ホスゲンガスの吹き込み終了後、室温で1時
間反応させた。反応終了後、生成物に塩化メチレン500m
lを加えて希釈し、ついで水,0.01規定の水酸化ナトリウ
ム水溶液,水,0.01規定の塩酸,水の順に洗浄した。つ
ぎに、得られた有機層を3lのメタノール中に注入して、
重合体を得た。
ここで得られた重合体は、塩化メチレンを溶媒とする
0.5g/dl濃度の溶液の20℃における還元粘度〔ηsp/c
が0.45dl/gであつた。また、この重合体を赤外線吸収ス
ペクトル分析にかけたところ、1650cm-1の位置にカルボ
ニル基による吸収、また1240cm-1の位置にエーテル結合
による吸収がみられ、カーボネート結合を有することが
認められた。このことから、この重合体は下記の繰り返
し単位を有することが確認された。
このポリカーボネート系重合体は透明性にすぐれ、屈
折率(η▲20 D▼)が1.6275と大きいものであつた。
実施例2 (1)二価フエノールの合成 原料として4−フエニルベンゾフエノンとフエノール
を用い、縮合剤として五塩化リンを用いて縮合反応を行
ない、下記構造の二価フエノールを得た。このものは融
点118〜120℃であり、純度96.3%であつた。
(2)重合体の製造 上記(1)で得られた1−(4−ビフエニル)−1−
フエニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフエニル)メタ
ン40gを用いたほかは、実施例1の(2)と同様の操作
をして、下記で表わされる繰り返し単位からなるポリカ
ーボネート系重合体を得た。
このポリカーボネート系重合体は還元粘度〔ηsp/c
が0.43dl/gであり、屈折率η▲20 D▼は1.6381であつ
た。
参考例1 二価フエノールとして2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
エニル)プロパンを用い、ホスゲン法により、還元粘度
〔ηsp/c〕0.51dl/gの公知のポリカーボネート系重合体
を製造した。このポリカーボネート系重合体の屈折率η
20 D▼は1.5850であつた。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、R1は水素原子,炭素数1〜5のアルキル基また
    はフェニル基を示し、R2,R3はそれぞれ水素原子,ハロ
    ゲン原子,炭素数1〜5のアルキル基またはフェニル基
    を示す。〕 で表わされる繰返し単位を有し、かつ塩化メチレンを溶
    媒とする0.5g/dl濃度の溶液の20℃における還元粘度
    〔ηsp/c〕が0.2dl/g以上であることを特徴とするポリ
    カーボネート系重合体。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、R1は水素原子,炭素数1〜5のアルキル基また
    はフェニル基を示し、R2,R3はそれぞれ水素原子,ハロ
    ゲン原子,炭素数1〜5のアルキル基またはフェニル基
    を示す。〕 で表わされる二価フェノールおよび炭酸エステル形成性
    誘導体を反応させることを特徴とする 一般式 〔式中、R1,R2,R3は前記と同じ〕 で表わされる繰返し単位を有し、かつ塩化メチレンを溶
    媒とする0.5g/dl濃度の溶液の20℃における還元粘度
    〔ηsp/c〕が0.2dl/g以上であるポリカーボネート系重
    合体の製造方法。
  3. 【請求項3】炭酸エステル形成性誘導体が、ジフェニル
    カーボネート,ジ−p−トリルカーボネート,フェニル
    −p−トリルカーボネート,ジ−p−クロロフェニルカ
    ーボネート,ジナフチルカーボネート,ホスゲンあるい
    はブロムホスゲンである特許請求の範囲第2項記載の製
    造方法。
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