JP2516883B2 - 重合体とその製造方法 - Google Patents

重合体とその製造方法

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隆 中川
一吉 重松
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は重合体とその製造方法に関し、詳しくはポリ
カーボネート系の重合体とその効率のよい製造方法に関
する。
[従来の技術および発明が解決しようとする問題点] 従来から2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(通称ビスフェノールA)をホスゲンや炭酸ジフェ
ニルなどの炭酸エステル形成性化合物と反応させて製造
されるポリカーボネート樹脂は、透明性,耐熱性および
機械的強度にすぐれているため、広汎な用途に供せられ
ている。
しかし、様々な用途の拡大に伴ってポリカーボネート
樹脂に対する要求性能が厳しくなり、よりすぐれた性能
を有するポリカーボネート樹脂の出現が要望されてい
る。特に、従来のポリカーボネート樹脂を用いて射出成
形などによって成形品を得た場合、この成形品は応力光
学歪が大きく、そのため複屈折が大きくなって光学機器
の素材には適さないという問題がある。
そこで本発明者らは、透明性,耐熱性および機械的強
度などの従来のポリカーボネート樹脂のすぐれた特性を
維持するとともに、流動性や光弾性係数などを改善して
成形品の光学歪や複屈折を小さくし、光学的性質の向上
したポリカーボネート系の新規な重合体を開発すべく鋭
意研究を重ねた。
[問題点を解決するための手段] その結果、特定の繰返し単位を有するポリカーボネー
ト系の新たな重合体が、上記目的に適うものであること
を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は 一般式 (式中、X,Yは共に水素原子であって、かつmが2であ
り、nが3であるか、或いはX,Yは共にメチル基であっ
て、かつm,nが共に1である。) で表わされる繰返し単位を有し、かつ塩化メチレン溶液
の20℃における極限粘度[η]が0.3dl/g以上である重
合体を提供するとともに、 一般式 (式中、X,Y,mおよびnは前記と同じ。) で表わされる二価フェノールと炭酸エステル形成性化合
物を反応させることによって、前記の重合体を製造する
方法をも提供する。
本発明の重合体を構成する一般式〔I〕で示される繰
返し単位の具体的な構造を示せば、 を挙げることができる。
また、本発明の重合体の重合度(分子量)は、用途等
に応じて適宜定めればよいが、塩化メチレンを溶媒とす
る溶液の20℃における極限粘度[η]が0.3dl/g以上、
好ましくは0.3〜1.0dl/gの範囲に選定することが好まし
い。ここで、上記極限粘度が0.3dl/g未満では、得られ
る重合体は機械的強度の小さいものとなる。
本発明の重合体は、様々な方法により製造することが
できるが、前述した本発明の製造方法によれば、効率よ
くかつ高品質の重合体を製造できる。
本発明の製造方法では、前記一般式(II)で表わされ
る二価フェノールと炭酸エステル形成性化合物を反応系
に導入し、これを反応させる。
ここで一般式(II)の二価フェノールは、炭酸エステ
ル形成性化合物と重縮合して、一般式(I)の繰返し単
位を構成するものであり、具体的には既に列挙した前記
繰返し単位の具体例に対応するものをあげることができ
る。
なお、この一般式(II)の二価フェノールは、例えば
無溶媒または溶媒中において酸性触媒の存在下、一般式 (X,Yは前記と同じ。) で表わされるフェノールと、一般式 (m,nは前記と同じ。) で表わされるケトン類とを反応させることによって製造
することができる。
なお、上記一般式中、X,Y,m,およびnはそれぞれ前記
した通りであり、X,Yは共に水素原子であって、かつm
が2であり、nが3であるか、或いはX,Yは共にメチル
基であって、かつm,nが共に1である。
一方、炭酸エステル形成性化合物の種類は、製造すべ
き重合体の用途等に応じて適宜選定すればよいが、一般
的にはジフェニルカーボネート,ジ−p−トリルカーボ
ネート,フェニル−p−トリルカーボネート,ジ−p−
クロロフェニルカーボネートあるいはジナフチルカーボ
ネートなどのジアリールカーボネート、さらにはホスゲ
ン,ブロムホスゲンなどの炭酸のハロゲン化物等が用い
られ、そのうちジフエニルカーボネートあるいはホスゲ
ンが好ましい。
本発明の製造方法では、上述した二価フェノールと炭
酸エステル形成性化合物とを重縮合させるが、この際の
条件ならびに操作法は、従来からポリカーボネートの製
造に用いられているいわゆるホスゲン法やエステル交換
法に準ずればよい。通常は塩化メチレン,クロルベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素やピリジンなどの溶媒中で、
好ましくは塩化メチレン溶媒中で、適当な触媒,アルカ
リ,分子量調節剤などを用いればよい。ここで分子量調
節剤としては様々な一価フェノールをあげることができ
るが、好ましいものとしては、フェノール,tert−ブチ
ルフェノール,フェニルフェノール,クミルフェノール
などがあげられる。
上述の如き方法にしたがえば、本発明の重合体が得ら
れるが、これを用いて各種成形品を成形する場合に、用
途等に応じて酸化防止剤や紫外線吸収剤などの添加剤を
加えてもよい。
[実施例] 次に、本発明を実施例および比較例により、さらに詳
しく説明する。
実施例1 (1)二価フェノールの調製 ガス吹込み管を有する反応器に、フェニルエチル−フ
ェニルプロピルケトン252g(1.0ミリモル)と、フェノ
ール282g(3.0ミリモル)および助触媒としてメルカプ
ト酢酸5mlを加え、40℃において撹拌下に乾燥塩化水素
ガスを8時間吹き込んだ。
得られた反応生成物を60℃の水500mlで3回洗浄した
後、未反応のフェノールおよびフェニルエチル−フェニ
ルプロピルケトンを減圧留去した。減圧留去後の残渣を
キシレンを用いて再結晶することにより、3,3−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ジフェニルヘキサ
ン192gを得た。収率は45.4%であった。
(2)重合体の製造 原料の二価フェノールとして、上記(1)で得られた
3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ジフェニ
ルヘキサン90gを8重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶
液に溶解し、この溶液に塩化メチレン400ml,分子量調節
剤であるp−tert−ブチルフェノール3.0gおよび触媒で
あるトリエチルアミンの10重量%濃度水溶液1mlを加え
て、激しく撹拌しながら、これにホスゲンを30分間吹き
込んだ。
次いで、得られた反応生成物に塩化メチレンを500ml
加えて有機層を希釈した後、水1,0.01規定濃度の水
酸化ナトリウム水溶液500ml,水500ml,0.01規定濃度の希
塩酸500mlおよび水500mlをそれぞれ用いて、この順序で
洗浄した。次に、有機層を分離してメタノール中に注入
して、白色の重合体を得た。重合体の収量は85gであっ
た。
得られた重合体は、塩化メチレンを溶媒とする溶液の
20℃における極限粘度〔η〕が0.6dl/gであった。ま
た、この重合体の赤外線吸収スペクトルには、1650cm-1
の位置にカルボニル基による吸収が、1240cm-1の位置に
エーテル結合による吸収が、それぞれみられ、カーボネ
ート結合を有することが認められた。このことから、こ
の重合体は、下記の繰返し単位を有するものであること
が判明した。
この重合体のガラス転移温度は158℃であった。ま
た、光弾性係数は48.0×10-13cm2/dyneであった。
実施例2 (1)二価フェノールの調製 原料として、ジベンジルケトン210g(1.0モル)と、
クレゾール324g(3.0モル)を用いたほかは、実施例1
の(1)と同様にして、2,2−ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)−1,3−ジフェニルプロパン163g
を得た。収率は39.3%であった。
(2)重合体の製造 原料の二価フェノールとして、上記(1)で得られた
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−
1,3−ジフェニルプロパン90gを用いたほかは、実施例1
の(2)と同様にして、下記の繰返し単位からなる重合
体86gを得た。
この重合体の極限粘度[η]は0.55dl/gであり、ガラ
ス転移温度は150℃であった。また、光弾性係数は38×1
0-13cm2/dyneであった。
比較例1 原料の二価フェノールとして、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパンを用いたほかは、実施例1の
(2)と同様の操作をして、下記繰返し単位からなるポ
リカーボネートを得た。
このポリカーボネートの極限粘度[η]は0.55dl/gで
あり、ガラス転移温度は143℃であり、また、光弾性係
数は76×10-13cm2/dyneと大きい値であった。
[発明の効果] このようにして得られる本発明の重合体は、従来のポ
リカーボネート樹脂に比べて光弾性係数が小さく、また
溶融粘度が低く成形歪が少ないため、複屈折が小さく光
学的性質の極めてすぐれたものである。しかも、充分な
耐熱性ならびに機械的強度を有するものである。
したがって、本発明の重合体は、光ディスクなどの光
学機器用素材をはじめとして、各種産業用機器の素材と
して有効に利用することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、X,Yは共に水素原子であって、かつmが2であ
    り、nが3であるか、或いはX,Yは共にメチル基であっ
    て、かつm,nが共に1である。) で表わされる繰返し単位を有し、かつ塩化メチレン溶液
    の20℃における極限粘度〔η〕が0.3dl/g以上である重
    合体。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、X,Yは共に水素原子であって、かつmが2であ
    り、nが3であるか、或いはX,Yは共にメチル基であっ
    て、かつm,nが共に1である。) で表わされる二価フェノールと炭酸エステル形成性化合
    物を反応させることを特徴とする 一般式 (式中、X,Y,mおよびnは前記と同じ。) で表わされる繰返し単位を有し、かつ塩化メチレン溶液
    の20℃における極限粘度〔η〕が0.3dl/g以上である重
    合体の製造方法。
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