JP2518393Y2 - 配管の断熱部材 - Google Patents

配管の断熱部材

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JP2518393Y2
JP2518393Y2 JP1992086879U JP8687992U JP2518393Y2 JP 2518393 Y2 JP2518393 Y2 JP 2518393Y2 JP 1992086879 U JP1992086879 U JP 1992086879U JP 8687992 U JP8687992 U JP 8687992U JP 2518393 Y2 JP2518393 Y2 JP 2518393Y2
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盛行 畑田
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セイアス株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、主として屋内配管の
断熱に使用される配管の断熱部材に関する。
【0002】
【従来の技術】屋内には、水道の配管、排水用の配管、
給湯用の配管、冷暖房用の配管等が設けられる。これ等
全ての配管は、表面を断熱部材で被覆する必要がある。
それは、結露による水滴の付着と放熱とを防止し、さら
に凍結を防止するためである。
【0003】これ等の配管用の断熱部材として、断熱材
の表面に被覆シートを接着したものが、例えば下記の公
報に記載されている。 実開昭55−113886号公報 実開昭55−165193号公報 実開昭57−89087号公報 実開昭59−1995号公報 実開昭60−79086号公報
【0004】これ等の公報に記載される配管の断熱部材
は、配管に巻き付け、糊シロの粘着層の剥離シートを除
去して糊シロを接着して配管に固定する。この構造の断
熱部材は、配管に巻き付けた状態で糊シロを接着するの
で、正確に固定するのに手間がかかる。また、一旦固定
した後は、簡単に除去できない。このため、水漏れ等の
補修に手間がかかり、また、配管から除去した断熱部材
を再使用できない欠点がある。
【0005】この欠点は、実開昭62−59395号公
報に記載される断熱部材で解消できる。この公報に記載
される断熱部材は、脱着できる嵌合ホックで断熱部材を
配管に巻き付けている。嵌合ホックを外して、断熱材を
配管から簡単に取り外すことができる。さらに、特公昭
59−45496号公報にも、簡単に脱着できる配管の
断熱部材が記載される。この断熱部材は、表面の被覆シ
ートの側縁に、ゴム製の嵌着部を設けている。嵌着部を
連結して配管に固定し、嵌着部を外すと配管から取り外
すことができる。これ等の公報に記載される断熱部材
は、配管から外して再使用できる特長がある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、これ等
の公報に記載される断熱部材は、配管に巻き付けるとき
に、隣接する断熱部材との境界にできる隙間を閉塞する
のが難しい。境界の隙間は、配管の一部を露出させて、
結露の原因となる。結露した水は、配管から水滴となっ
て落下する。落下する水は、屋内の天井等を汚すことが
ある。また、結露水は、ガラス繊維やロックウール等の
断熱材に吸水されて、断熱性を著しく低下させる。断熱
材が吸水すると、熱伝導率は急激に増加する。それは、
微細な空気層で断熱性を良くしているのに、空気層が水
で満たされるからである。さらに、 断熱材の表面を被覆
シートで被覆するものは、断熱材に吸水された水分を乾
燥させるのが極めて難しい。被覆シートが水分の気化を
阻止するからである。乾燥されない断熱材は、次第に多
量の結露水を吸水して断熱特性を著しく低下させる。
【0007】したがって、配管の断熱処理において、配
管を露出させることなく断熱部材で覆うことは極めて大
切なことである。このことを実現するためには、隣接す
る断熱部材を互いに密着して配管に巻き付ける必要があ
る。簡単に断熱部材を巻き付けるのではなく、慎重に施
工することが大切である。さらに、施工したときには、
断熱部材を隙間なく巻き付けても、配管の振動や断熱部
材の自重で経時的に断熱部材の位置がずれて境界に隙間
ができることがある。長期間にわたって断熱部材の隙間
を密閉することは極めて難しいことである。断熱部材の
境界に沿って粘着テープを張り、テープで境界の隙間を
閉塞することはできる。しかしながら、この構造は施工
するのに著しく手間がかかる。また、粘着テープの接着
力が次第に低下して剥離しやすくなり、長い間、断熱部
材の境界を完全に閉塞することが難しい。
【0008】この弊害を防止できる断熱部材が、実開昭
55−49173号公報に記載される。この公報に記載
される断熱部材は、図10に示すように、断熱材の隣接
する境界に沿って対向する位置に切欠部6を設け、この
切欠部6に発泡合成樹脂原液を発泡充填してジョイント
部としている。この構造は、切欠部6に隙間なく発泡合
成樹脂原液を充填して、隣接する断熱材の間の隙間を閉
塞する。しかしながら、この構造では、隣接する断熱材
の隙間に隙間なく発泡合成樹脂原液を充填するのが難し
い。また、この構造の断熱装置は施工に著しく手間がか
かる欠点もある。断熱材は、ほとんど例外なく、建物等
に固定されている配管に装着される。建物に固定された
配管は、断熱材を被着するのに便利な位置とは限らな
い。建物の狭い位置に固定され、あるいは、建物の壁に
接近して配管される。このような位置に固定された配管
は、手の入りにくい部分ができる。このため、配管の全
周に発泡合成樹脂原液を充填する断熱装置は、断熱材の
隙間を完全に閉塞するように充填するのが難しいことが
ある。発泡合成樹脂原液を充填するのが難しい部分に
間ができる。このため、隣接する断熱材を隙間なく連結
するのが難しい。
【0009】さらに、この構造の断熱部材は、境界を綺
麗に仕上げるのが難しい欠点もある。それは、現場発泡
する合成樹脂原液を注入して、切欠部6の外周を隣接す
る部分と同じ太さにするのが極めて難しいからである。
切欠部6に注入する合成樹脂原液は、注入後に発泡して
大きく膨れる。膨れる量を推測して、合成樹脂原液の注
入量を調整するのは極めて難しい。注入量が多すぎると
切欠部6の外径が隣接する部分よりも太くなる。少なす
ぎると切欠部6の外径が細くなってしまう。切欠部6が
太くても、細くても外周に段差ができる。このため、実
際には段差のないように合成樹脂原液を注入することは
不可能である。断熱部材は既に固定された配管に被着さ
れる現場施工である。このため、工場で多量生産するよ
うに、合成樹脂原液の注入量を正確に調整することがで
きない。したがって、境界の切欠部6に合成樹脂原液を
注入する構造は、境界に段差ができて、蛇が蛙を呑んだ
ように凹凸ができる欠点がある。
【0010】さらにまた、断熱材の切欠部6に合成樹脂
原液を注入して、現場発泡させる断熱装置は、合成樹脂
原液を発泡、硬化させるのに時間がかかる。合成樹脂原
液を硬化させた後で、その表面を保護シートで被覆す
る。このため、迅速に能率よく断熱処理するのが難しい
欠点がある。合成樹脂原液が発泡して硬化するのを待っ
て保護シートを被着するからである。このことは、施工
に要する手間賃を高くする。さらに、切欠部に注入する
合成樹脂原液も、安価なものではない。したがって、こ
の公報に記載される断熱装置は、簡単かつ容易に、しか
も低コストに能率よく、さらに境界の結露を確実に阻止
する状態で施工することが難しい欠点がある。
【0011】さらにまた、発泡合成樹脂原液を断熱材の
境界に充填する構造は、補修が難しい欠点もある。配管
に固定された断熱材は、長年使用すると隙間ができるこ
とがある。隙間は断熱材の境界にできやすい。断熱材や
配管の変形が原因で発生する。隙間ができると、隙間に
発泡合成樹脂原液を充填して閉塞する必要がある。隙
がよく判る部分にあると、発泡合成樹脂原液の充填は可
能である。ただ、断熱材の隙間は、建物等が邪魔になっ
て見えにくい部分、あるいは、手を自由に入れるのが難
しい部分にも発生する。さらに、断熱材の境界は被覆シ
ートで覆われているので、被覆シートを接着する構造で
は、被覆シートを剥離してその内側こ発泡合成樹脂原液
を充填する必要があり、発泡合成樹脂原液の充填に著し
く手間がかかる。さらに、手を入れるのが難しい部分に
できた隙間に正確に発泡合成樹脂原液を充填するのは極
めて難しい。実際には、発泡合成樹脂原液の充墳が不可
能な部分にも隙間ができる。さらに、補修のために、発
泡合成樹脂原液を使用することも、手軽な補修を難しく
する。
【0012】この考案は、従来の断熱部材が有するこれ
等の欠点を解決することを目的に開発されたものであ
る。この考案の重要な目的は、配管に巻き付けて簡単に
固定でき、しかも、隣接する断熱部材の境界の隙間を確
実に閉塞して結露を防止できる配管の断熱部材を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この考案の配管の断熱部
材は、前述の目的を達成するために、下記の構成を備え
ている。すなわち、この考案の断熱部材は、配管の表面
に被着される断熱材1と、この断熱材1の表面を被覆す
る被覆シート2Bと、被覆シート2Bの表面を覆う金網
2Aとを備える。
【0014】断熱材1は、弾性変形できると共に、筒体
を縦割した形状に成形されている。断熱材1の表面を被
覆する被覆シート2Bは、側縁から突出するラップ片2
Cを有すると共に、隣接して配管に被着される断熱材1
に向かって突出する隣接断熱部材締付部2aを有する。
すなわち、断熱材1の端縁から突出して隣接断熱部材締
付部2aを設けている。断熱材1から突出する隣接断熱
部材締付部2aの表面と、ラップ片2Cの表面を金網2
Aで被覆している。隣接断熱部材締付部2aが隣接して
配管に巻き付られた断熱材1の表面を被覆し、隣接断熱
部材締付部2aの表面を金網2Aで緊締する。金網2A
で緊締された隣接断熱部材締付部2aが 弾性変形する隣
接断熱材1の表面に密着されて、互いに隣接して配管に
被着される断熱材1の隙間が閉塞されるように構成して
いる。
【0015】
【作用】この考案の配管の断熱部材は、図1ないし図8
に示すようにして施工する。 図1に示すように断熱部材を配管に沿わせる。 図2ないし図3に示すように、断熱材1を配管4に
巻き付ける。このとき、金網2Aは円筒状に変形され
る。変形した金網2Aは、被覆シート2Bを介して、断
熱材1を配管に巻き付けた状態に保持する。 さらに、確実に巻き付けるために、金網2Aの金属
線をハッカー3で連結する。それは、図4に示すよう
に、金網2Aの端縁と、その近傍の金網2Aとにハッカ
ー3先端のフックを引っかけ、ハッカー3を回転させる
と、図5に示すように、金網2Aの線材が引っ張られて
ループ状に結束される。このようにして、金網2Aの端
縁を、一定の間隔で結束して、金属線を円形に連結す
る。この状態で、ひとつの断熱材1が配管4に固定され
る。 その後、図7に示すように、別の断熱部材を、先に
配管に巻き付けた断熱部材を隣に位置させる。このと
き、被覆シート2Bの隣接断熱部材締付部2aを、先に
配管に巻き付けた断熱部材の端部を被覆できる位置に配
設する。 金網2Aを変形して、断熱材1を配管4に巻き付け
る。このとき、隣接する断熱部材の端部に突出する隣接
断熱部材締付部2aを、先に配管に巻き付けた断熱部材
の端部に巻き付ける。この状態で、金網2Aが円筒状に
変形され、金網2Aは、被覆シート2Bを介して断熱材
1を配管に巻き付け状態に保持する。 その後、再びハッカーを使用して、図5、図6と同
じようにして、表面の金網2Aの金属線を局部的に結束
し、金網2Aで被覆シート2Bを緊締する。緊締された
金網2Aは、被覆シート2Bを介して断熱材1を配管に
巻き付け状態に保持する。隣接断熱部材締付部2aの被
覆シート2Bは、金網2Aに緊締されて隣接する断熱部
材の端部に巻き付けられる。
【0016】このように、この考案の断熱部材は、断熱
材1から突出する隣接断熱部材締付部2aを、隣接する
断熱材1の端部に巻き付けてその表面を金網2Aで緊締
する。このため、被覆シート2Bの隣接断熱部材締付部
2aは、金網2Aに緊締され、断熱材1を配管に巻き付
ける状態に保持する。この状態で配管に巻き付けられる
断熱材1は、1枚の被覆シート2Bで、互いに隣接する
断熱材1の境界を被覆する。それは、被覆シート2Bの
端部に設けた隣接断熱部材締付部2aが隣接する断熱部
材の表面に巻き付けられるからである。さらに、隣接す
る断熱材1の端部を被覆する被覆シート2Bの隣接断熱
部材締付部2aは、金網2Aに緊締されて、隙間なく断
熱材1に密着される。とくに、断熱材1を、弾性変形す
るガラスウールやロックウール、あるいは合成樹脂発泡
体とすると、金網2Aに緊締される被覆シート2Bの隣
接断熱部材締付部2aは、断熱材1を弾性的に変形さ
せ、これを多少押し潰した状態となってより確実に断熱
材1に密着される。このように、1枚の被覆シート2B
が、隣接する断熱材1の端部まで延長され、その表面に
密着されると、隣接する断熱部材の境界は、被覆シート
2Bで確実に閉塞される。このため、断熱部材の境界に
外気が侵入して結露するのを効果的に防止できる。
【0017】
【実施例】以下、この考案の実施例を図面に基づいて説
明する。ただし、以下に示す実施例は、この考案の技術
思想を具体化するための配管の断熱部材を例示するもの
であって、この考案の断熱部材は、構成部品の材質、形
状、構造、配置を下記の構造に特定するものでない。こ
の考案の断熱部材は、実用新案登録請求の範囲におい
て、種々の変更を加えることができる。
【0018】更に、この明細書は、実用新案登録請求の
範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応
する番号を、「実用新案登録請求の範囲の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、実用新案登録請求の範囲に示される
部材を実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0019】図1に示す配管の断熱部材は、断熱材1の
表面を被覆シート2Bで被覆し、被覆シート2Bの表面
に金網2Aを張設している。
【0020】断熱材1には、無数の繊維材の集合体、あ
るいは合成樹脂発泡体、または、これ等の積層体を使用
することができる。断熱材1は、円筒状の配管4の表面
に嵌着できるように、円筒を縦に2分割した形状に成形
している。無数の繊維材を集合した断熱材1には、ガラ
ス繊維やロックウールを集合したものが使用できる。合
成樹脂発泡体の断熱材1には、軟質のウレタンフォーム
等が使用できる。
【0021】断熱材1の断熱性は、材質と厚さとで決定
される。断熱材1が充分な断熱性を有するように、断熱
材1には、好ましくは、非圧縮状態における厚さが5m
m〜50mmのものを使用する。
【0022】被覆シート2Bは、断熱材1の表面に張設
されて輻射熱を遮断するシート材が使用される。したが
って、被覆シート2Bには、輻射熱を効率よく反射する
シート材が最適である。この被覆シート2Bには、例え
ば、基材シートの表面に金属を蒸着したシート材、基材
シートの表面に金属箔を接着したシート材、ガラス繊維
で補強された金属箔等が使用できる。金属箔を蒸着ある
いは接着する基材シートには、合成樹脂シート、紙、
布、不織布等が使用できる。輻射熱を反射する被覆シー
ト2Bは、断熱材1から放射される輻射熱を反射して断
熱性を改善することができる。また、被覆シート2Bの
外側表面で輻射熱を反射して、外部からの輻射熱を遮断
して断熱性を改善する。
【0023】さらに、被覆シート2Bは、緊締される金
網2Aで、断熱材1を配管に巻き付ける役目もする。こ
の被覆シート2Bは、断熱材1の外側表面の全面を被覆
すると共に、図1に示すように、一端を断熱材1から突
出させて隣接断熱部材締付部2aとする。隣接断熱部材
締付部2aは、隣接する断熱部材の端部に巻き付けられ
るので、縦方向の一端に突出して設けられている。隣接
断熱部材締付部2aの幅は、通常10mm〜100m
m、好ましくは15mm〜80mmの範囲に設計され
る。図1に示す断熱部材は、被覆シート2Bで断熱部材
の外側全面を被覆している。ただ、被覆シート2Bは、
かならずしも断熱部材の全面を被覆する必要はない。図
1の破線Aで示すよりも端は、隣接する断熱部材の隣接
断熱部材締付部2aで被覆される。このため、断熱材1
の表面であって、隣接する断熱部材の隣接断熱部材締付
部2aに被覆される部分は、被覆シート2Bを省略する
こともできる。
【0024】さらに、図1に示すように、被覆シート2
Bは、2分割して断熱材1の合わせ目を被覆するため
に、側縁から突出してラップ片2Cを設けている。ラッ
プ片2Cは、図4の断面図に示すように、断熱材1を配
管に巻き付けた状態で、被覆シート2Bの側縁に重ね合
わされる。ラップ片2Cを被覆シート2Bの上にラップ
させた状態で、ラップ片2Cの端縁の金網2Aを図5と
図6とに示すように結束して緊締する。図4に示すよう
に、被覆シート2Bの上に重ねられるラップ片2Cの幅
(W)は、通常は10mm〜100mm、好ましくは1
5mm〜80mmの範囲に設計される。
【0025】金網2Aは、被覆シート2Bの外側に張設
され、被覆シート2Bを介して断熱材1を配管に緊締す
る。金網2Aは、被覆シート2Bを緊締するので、被覆
シート2Bの全面に張設される。ただ、隣接する断熱部
材の隣接断熱部材締付部2aで被覆される部分は、隣接
する断熱部材の金網2Aに緊締されるので、図1に示す
ように、隣接する断熱部材の隣接断熱部材締付部2aで
緊締される部分は金網2Aを省略することもできる。さ
らに、金網2Aは、図3に示すように、被覆シート2B
の両側縁で内側に折り返されている。
【0026】金網2Aは、図5に示すように、針金を亀
甲状に編んだもの、あるいは、針金を碁盤格子状に編ん
だものが使用できる。金網2Aには、手で簡単に折曲で
きる程度のものを使用する。金網2Aの折曲性、言いか
えると、どの程度の力で折曲できるかは、針金の太さ
と、編目の大きさとで調整できる。針金は、通常、0.
2mmφ〜0.8mmφの範囲で調整される。編目は、
対角線の長さが3mm〜50mm好ましくは5mm〜3
0mmのものが使用される。
【0027】図1に示す断熱部材は、下記の構造で配管
を断熱する。 図1に示すように、断熱材1の溝に配管4に沿わせ
る。 図2に示すように、ふたつ割した断熱材1を合わせ
て、両方の断熱材1で配管4を挟む。 図3に示すように、被覆シート2Bのラップ片2C
を断熱材1を配管4に巻き付け、ラップ片2Cを、被覆
シート2Bの表面に重ねる。 この状態で、図5に示すように、金網2Aにハッカ
ー3を挿入する。ハッカー3はラップ片2Cの金網2A
と、ラップ片2Cを上に重ねた下の金網2Aに挿入す
る。 ハッカー3の先端を金網2Aに引っかけて、ロッド
部を矢印で示すように回転すると、図6に示すように、
下の金網2Aとラップ片2Cの金網2Aとが連結されて
ループ5ができる。 ループ5からハッカー3のフックを引き抜くと、図
4に示すように断熱部材が配管に巻き付けて固定され
る。 その後、図7に示すように、別の断熱部材を、先に
配管4に巻き付けた断熱部材を隣に位置させる。このと
き、隣接断熱部材締付部2aを、先に配管4に巻き付け
た断熱部材の端部を被覆できる位置に配設する。 金網2Aを変形して、断熱材1を配管4に巻き付け
る。このとき、隣接断熱部材締付部2aを、先に配管に
巻き付けた断熱部材の端部に巻き付けて、隣接断熱部材
との境界にできる隙間を閉塞する。再びハッカーを使用
して、表面の金網2Aの金属線を局部的に結束し、金網
2Aで被覆シート2Bを緊締する。
【0028】このようにして配管4に巻き付けた断熱部
材は、図8に示すように、隣接断熱部材締付部2aを、
隣接する断熱材1の端部に巻き付け、その表面を金網2
Aで緊締することによって、隣接する断熱部材との境界
を閉塞する。とくに、金網2Aで緊締される被覆シート
2Bは、断熱材を多少押し潰す状態で隣接する断熱部材
の表面に密着する。
【0029】さらに、この考案の断熱部材は、図9に示
すように、隣接断熱部材締付部2aで被覆される部分
を、別の被覆シート2Dで被覆し、その表面を隣接断熱
部材締付部2aで被覆することもできる。
【0030】
【考案の効果】この考案の配管の断熱部材は、簡単かつ
容易に、しかも能率よく施工できて、隣接する断熱部材
の境界にできる隙間を閉塞することができる。このた
め、断熱部材の境界に外気が侵入することがなく、配管
表面の結露を効果的に防止できる。とくに、この考案の
断熱部材は、長期間にわたって、配管表面の結露を防止
できる特長がある。したがって、配管の結露水が滴下し
て天井に染みを付け、あるいは、結露水が断熱部材の断
熱特性を低下する等の従来の欠点を効果的に防止できる
特長がある。この考案の断熱材がこのように断熱部材と
して極めて優れた特長を実現するのは、隣接する断熱部
材の境界を独特の構造で閉塞するからである。すなわ
ち、この考案の断熱部材は、弾性変形できる断熱材の表
面を被覆する被覆シートを端部から突出させて隣接断
部材締付部とし、この隣接断熱部材締付部の表面に金網
を張設する構造によって優れた特長を実現する。この構
造の断熱部材は、隣接断熱部材締付部を、隣接する断熱
部材の端部に巻き付け、さらに、隣接断熱部材締付部の
表面を金網で結束して緊締することができる。隣接断
部材締付部の表面に張設した金網は、それ自体を円筒状
に変形して被覆シートを断熱材の表面に密着するのにと
どまらず、金属線を円形に結束して被覆シートの外周を
緊締する。金網で緊締される被覆シートは、極めて強
く、例えば弾性変形する断熱材を多少押し潰す程の圧力
で断熱材の表面に押圧される。さらに、金網で被覆シー
トを緊締する施工状態を、ハッカー等で金網の金属線を
結束するという極めて簡単な操作で実現できる。したが
って、この考案の断熱部材は、簡単かつ容易に、しかも
能率よく施工できるにもかかわらず、被覆シートを隣接
する断熱部材の表面に密着でき、さらに、金網の金属線
を結束して強く緊締される被覆シートは、長期間にわた
って断熱材の表面に密着される。このため、この考案の
断熱部材は、施工後は言うにおよばず、施工した相当期
間が経過しても、配管の結露を効果的に防止できる特長
がある。
【0031】さらに、この考案の断熱部材は、ハッカー
等を使用して、金網の一部を結束するように緊締して、
断熱材を隙間なく密着できる。すなわち、ハッカーで金
網の一部を緊締する簡単な操作で、断熱材の全周を緊締
できる。このため、配管が建物等に接近し、あるいは建
物の狭い部分に固定されて、全周に手を入れるのが難し
い場合も、金網でもって断熱材を配管の全周に隙間なく
密着できる。
【0032】また、この考案の断熱部材は、長年使用し
て断熱材の境界に隙間ができても、この隙間を極めて簡
単に閉塞できる特長がある。それは、金網の一部にハッ
カー等を入れて、金網を緊締すると隙間が閉塞されるか
らである。この方法で隙間を閉塞できるこの考案の断熱
部材は、隙間を閉塞するための充填材を使用する必要も
ない。充填材を使用する補修方法は、被覆シートを剥離
してその内側に充填材を注入する必要があるが、この考
案の断熱部材は、被覆シートの表面を被覆する金網の一
部を強く緊締して隙間を閉塞できるので、極めて簡単に
隙間を閉塞できる特長がある。このことも、断熱部材に
とって極めて大切なことである。とくに、この考案の断
熱部材のように、簡単な断熱部材に極めて大切である。
簡単な構造の断熱部材は、長年使用すると隙間ができや
すいからである。断熱材に隙間ができると、配管の表面
に結露する。結露水は、断熱特性を著しく低下させるば
かりでなく、配管から滴下して天井に染み等を付ける弊
害がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の断熱部材を広げて配管に沿わせる状
態を示す斜視図
【図2】図1に示す断熱部材を配管に巻き付けた状態を
示す斜視図
【図3】図1に示す断熱部材の被覆シートを巻き付けた
状態を示す斜視図
【図4】図1に示す断熱部材を配管に巻き付けた状態を
示す断面図
【図5】ハッカーを使用して金網を連結する状態を示す
平面図
【図6】ハッカーで連結された金網の連結部分を示す平
面図
【図7】断熱部材に隣接して別の断熱部材を巻き付ける
状態を示す斜視図
【図8】隣接して断熱部材を配管に巻き付けた状態を示
す断面図
【図9】この考案の他の実施例にかかる断熱部材を配管
に巻き付けた状態を示す断面図
【図10】従来の断熱部材の施工状態を示す断面図
【符号の説明】
1…断熱材 2A…金網 2B…被覆シート 2C…ラップ片 2D…被覆シート 2a…隣接断熱部材締付部 3…ハッカー 4…配管 5…ループ 6…切欠部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管の表面に被着される断熱材(1)
    と、この断熱材(1)の表面を被覆する被覆シート(2
    B)と、被覆シート(2B)の表面を覆う金網(2A)
    とを備え、 断熱材(1)が弾性変形できると共に筒体を縦割した形
    状に成形され、この筒状断熱材(1)の表面を被覆する
    被覆シート(2B)は、側縁から突出するラップ片(2
    C)を有すると共に、隣接して配管に被着される断熱材
    (1)に向かって突出する隣接断熱部材締付部(2a)
    を有し、隣接断熱部材締付部(2a)とラップ片(2
    C)の表面が金網(2A)で被覆されており、隣接して
    配管に巻き付られた断熱材(1)の表面を被覆する隣接
    断熱部材締付部(2a)の表面を金網(2A)で緊締
    、金網(2A)で緊締された隣接断熱部材締付部(2
    a)が、弾性変形する隣接断熱材(1)の表面に密着さ
    れて、互いに隣接して配管に被着される断熱材(1)の
    隙間が閉塞されるように構成されてなることを特徴とす
    る配管の断熱部材。
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