JP2518327B2 - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塗装性、印刷性の改良されたポリプロピレン
樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、ポリプロピレン
樹脂本来の物性を殆ど損失することなく、化学的に不活
性であるポリプロピレン樹脂の表面に官能基を持たせる
ことにより塗装性、印刷性を改良したポリプロピレン樹
脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来より、ポリプロピレン樹脂は安価で成形性が良
く、しかも機械的特性が優れていることから、広範囲な
分野に使用されてきている。
しかし、ポリプロピレン樹脂はその分子構造中に極性
基、または反応性のある官能基を有せず、また溶剤に対
する溶解性が乏しいため、塗装や印刷等の二次加工を施
しても、剥離が起こり易く、満足できる塗装や印刷がで
きにくかった。その改良法として、下記のごとく、種々
の方法が提案されている。
一つはポリプロピレン樹脂成形物の表面をオゾン処
理、コロナ放電処理、プラズマ処理等で化学的に活性化
させる方法(特開昭56−82825号、61−204239号など)
である。又、クロム硫酸等で酸化処理する方法もある。
しかし、これらの方法では処理設備あるいは処理工程が
複雑になるという欠点を有している。
他の方法はポリプロピレンにゴム類をブレンドする方
法がある。例えばスチレン・ブタジエンブロック共重合
体又はエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロ
ピレン系ゴム等、および/又は無機粉体をブレンドする
方法(特開昭55−3472号、特開昭58−213043号、特開昭
61−43650号など)やスチレン系重合体、エチレン・酢
酸ビニル共重合体および/又はエチレン・アクリル酸エ
ステル共重合体、エチレン・プロピレン共重合ゴム等の
ゴム状物質をブレンドする際に有機過酸化物を添加する
方法(特開昭55−50007号、特開昭56−122849号など)
が挙げられる。これらの方法のうち、後者のブレンド法
は処理設備や処理工程が簡略であるという長所を有して
いる。しかしながら、いずれの方法もゴム状物質を用い
るため得られるポリプロピレン樹脂組成物の剛性および
耐熱性等の物性が著しく低下するという欠点を有してい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明はブレンド法による処理設備、処理工程が簡略
であるという長所を生かし、ポリプロピレン樹脂の本来
の物性を損なうことなく、塗装性や印刷性を改善しよう
とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、(A)ポリプ
ロピレン樹脂100重量部と、(B)長鎖アルキル(炭素
数12〜22)(メタ)アクリレート5〜50重量%、ヒドロ
キシル基含有(メタ)アクリレート5〜70重量%およ
び、それらと共重合可能なビニル単量体0〜80重量%か
らなる単量体混合物を共重合して得られ、その重量平均
分子量が1,000〜500,000である共重合体1〜50重量部と
を含有することを特徴とする。
すなわち、本発明は上記問題点を解決する手段として
長鎖アルキル(メタ)アクリレートとヒドロキシル基含
有(メタ)アクリレートを含有した共重合体によって、
ポリプロピレン樹脂組成物表面に官能基を付与し、しか
もポリプロピレン樹脂と強固に相溶する組成物を提供す
るものである。
本発明において使用するポリプロピレン樹脂は用途に
応じて各種のものが使用可能である。例えば立体規則性
ポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、プロピ
レン・エチレン共重合体、ポリプロピレン主体のポリエ
チレンとのブレンド物、プロピレンとα−オレフィン共
重合体等が挙げられる。
本発明において共重合体の原料として炭素数12〜22の
長鎖アルキル(メタ)アクリレートとヒドロキシル基含
有(メタ)アクリレートおよびそれらと共重合可能なビ
ニル単量体とが使用される。
長鎖アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基は炭
素数12〜22の飽和アルキル基および不飽和アルキル基で
あり、好ましい長鎖アルキル(メタ)アクリレートとし
て、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メ
タ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、
ペンタデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)ア
クリレート、マーガリル(メタ)アクリレート、ステア
リル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリ
レート、ベヘニル(メタ)アクリレート、オレイル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンモノ(メ
タ)アクリレート、ポリオキシプロピレンモノ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アク
リレート、ソルビトールモノ(メタ)アクリレート等が
挙げられる。
共重合可能なビニル単量体としては、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、o−クロロスチレン、ビニル
ナフタレン等の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリ
ル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
これらの単量体の混合物を共重合して得られる共重合
体の分子量は、1,000〜500,000が使用できるが好ましく
は5,000〜200,000である。分子量が1,000未満ではポリ
プロピレン樹脂組成物の物性が低下するので好ましくな
く、500,000を超えると加工性が低下して好ましくな
い。
該共重合体中の長鎖アルキル(メタ)アクリレートは
5〜50重量%のものが使用できるが、好ましくは10〜50
重量%である。長鎖アルキル(メタ)アクリレートが5
重量%未満ではポリプロピレン樹脂との融和性が悪くな
り、50重量%を超えると塗膜の剥離が起こり、好ましく
ない。
該共重合体中のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレ
ートは5〜70重量%のものが使用できるが、好ましくは
10〜40重量%である。5重量%未満では塗料との密着性
が悪く、70重量%を超えるとポリプロピレン樹脂との融
和性が悪くなり好ましくない。
該共重合体に使用される共重合可能なビニル単量体は
0〜80重量%である。80重量%を超えるとポリプロピレ
ン樹脂との融和性が悪くなるため好ましくない。
該共重合体はポリプロピレン樹脂100重量部に対して
1〜50重量部配合することで目的を達成できるが、好ま
しくは3〜40重量部配合する。配合量が1重量部未満で
は満足する性能が得られ難く、50重量部を超えるとポリ
プロピレン樹脂の物性が低下する。
該共重合体は公知の方法でつくることができ、例えば
溶液重合法では40〜150℃の溶剤中で適当なラジカル発
生剤や連鎖移動剤の存在下に、長鎖アルキル(炭素数12
〜22)(メタ)アクリレートとヒドロキシル基含有(メ
タ)アクリレートおよびそれらと共重合可能なビニル単
量体との混合物を共重合させることでつくることができ
る。その他一般に知られている懸濁重合法や乳化重合法
によってもつくることができる。
本発明の組成物はポリプロピレン樹脂と該共重合体を
一定の割合で配合すれば良いが、通常は溶融混合法、ド
ライブレンド・溶融混合併用法等の溶融混合操作を含む
様々な方法で配合し、各種混合機や押出機等を用いて混
練することにより得ることができる。
〔発明の効果〕
このようにして得られたポリプロピレン樹脂組成物
は、化学的に不活性であるポリプロピレン樹脂の表面に
官能基を持つ共重合体を配することができ、これによ
り、塗装性、印刷性等が大幅に改良される。これによっ
て、射出成形、押出成形により成形された成形品は特殊
な前処理を施す必要がないのみならず、溶剤による脱脂
処理さえも不要であり、直ちに塗装、印刷が可能であ
る。しかもポリプロピレン樹脂本来の成形性、物性も損
失することのないものである。
それ故、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、電
気、自動車等の工業用部品、一般機器類の部品、表面塗
飾を施す雑貨品ならびに包装等の材料として広範囲に且
つ有効に利用できるものである。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、
本発明はこれらの実施例により制限されるものではない
ことは勿論である。なお例中の部は重量部、%は重量%
を、それぞれ表すものとする。
参考例1 2の撹拌機付ガラス製4つ口フラスコに還流冷却
器、温度計、滴下ロート、窒素ガス吹き込み管を付し、
トルエン600部を仕込み、反応系内を窒素置換した後、1
05℃で昇温し、ステアリルメタクリレート120部、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート90部、メチルメタクリ
レート270部、およびスチレン120部の混合物にアゾイソ
ブチルニトリル27gを重合開始剤として添加、溶解した
混合溶液を105℃で4時間にわたって均等滴下し、同温
度で2時間熟成した後、冷却し、145℃の減圧乾燥機中
で2時間脱トルエンを行った後、冷却したものを粉砕し
た。得られた共重合体AのGPCによる重量平均分子量は
約15,000であった。
参考例2〜10 反応温度、重合開始剤量、および単量体組成を表−1
に示したように変えた以外は、参考例1と同様の操作を
繰り返して表−1に示した重量平均分子量の共重合体2
〜10を得た。
実施例1 ポリプロピレン樹脂(三井ノーブレンJHH−G、三井
東圧化学工業株式会社製)100部と参考例で調製した共
重合体A10部とをヘンシェルミキサーで3分間混合し、
ラボプラストミルMODEL−30C150((株)東洋精機製作
所製)の一軸二段ダルメージ型押出機により均一に混練
し、ペレット状のポリプピレン樹脂組成物を得た。
このペレットを射出成形機((株)東芝機械MODEL−1
S−25 EP)にて80×160×2mmのテストピースに成形し、
特殊な前処理をすることなく、二液型塗料のハイウレタ
ンNO.5,000(日本油脂株式会社製)をエアースプレー法
で塗布し、室温で10分間放置した後、焼付温度80℃で30
分間焼き付けをした。乾燥時の塗膜厚は30μであった。
次いで、JIS−DO202−1971に従って、安全カミソリ刃
を使用して10mm×10mmを1mm角に100分割し、幅12mmのセ
ロテープにより面と直角方向に剥離試験を行い、非剥離
数を求めた。結果は表−2に示したように塗膜の接着性
は良好であった。
実施例2〜10 ポリプロピレン樹脂(三位ノーブレンJHH−G)100部
に対して、共重合体B〜Gを表−2に示したように所定
部配合した以外は実施例1と同様に操作し、塗膜の剥離
試験を実施した。結果は表−2に示した。
比較列1 ポリプロピレン樹脂(三井ノーブレンJHH−G)のみ
を射出成形した他は実施例1と同様に操作し、塗膜の剥
離試験を行った。結果を表−2に示した。
比較例2〜5 ポリプロピレンと共重合体H、I、J、Dを表−2に
示した割合で配合し、実施例1と同様にテストピースを
作成し、塗膜の剥離試験を行った。結果は表−2に示し
た。比較例2〜4では、塗膜が剥離し、比較例5では、
塗膜の密着性は良好であったが熱変形温度が低下した。
表−2に示したように、比較例と比べて本発明組成物
は塗膜の密着性が優れており、樹脂物性の低下もないこ
とが明確であり、本発明組成物が有用であることを示し
ている。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリプロピレン樹脂100重量部と、 (B)長鎖アルキル(炭素数12〜22)(メタ)アクリレ
    ート5〜50重量%、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリ
    レート5〜70重量%および、それらと共重合可能なビニ
    ル単量体0〜80重量%からなる単量体混合物を共重合し
    て得られ、重量平均分子量1,000〜500,000である共重合
    体1〜50重量部と を含有することを特徴とするポリプロピレン樹脂組成
    物。
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