JP2518314B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に、エンジンの軽負荷運転領域等におい
て空燃比を希薄化させる機能を備えたエンジンの空燃比
制御装置に関する。
〔従来の技術〕
エンジンの燃料消費率を向上させるための一つの方法
として、希薄混合気による燃焼を行わせることが知られ
ている。しかしながら特に車両搭載用エンジンにこの様
な希薄混合気による燃焼方式を取り入れた場合等には、
必然的に機関出力が低下する希薄燃焼運転中からの加速
時に十分な機関出力が得られず、良好な車両運転性が確
保しにくいという問題がある。そこで、従来よりエンジ
ンの運転領域を検出して希薄燃焼を行うか否かを決定す
るとともにエンジンの加速状態を検出して該加速時にエ
ンジン燃焼室に供給される混合気の空燃比を濃化させて
機関出力を確保しようとするものが特開昭61−87932号
公報等で提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、加速検出にあたっては、上記公報に示され
るように、運転者の加速指令即ちスロットル弁開度の変
化率に基づいて加速状態であるか否かを判別するか、ま
たはスロットル弁下流側吸気通路内の圧力の変化率に基
づいて加速状態であるか否かを判別することが一般に行
われているが、前者のスロットル弁開度の変化率に基づ
いて加速燃料増量を行った場合には、加速初期の応答性
は良好であるが、加速指令の終了時点(スロットル弁開
度の変化率がほぼ0となった時点)で加速増量が終了し
てしまうため、エンジンの実際の加速状態が終了する
(即ちエンジン回転数が十分に上昇しきる)以前に空燃
比が希薄化してしまい、この実際の加速状態の後半にお
いて急激に加速感が減退し、満足した運転フィーリング
が得られないという欠点がある。また、後者のスロット
ル弁下流側吸気通路内の圧力の変化率に基づいて加速燃
料増量を行った場合には、加速初期において吸気通路が
一時的に吸入空気のアキュムレータとして作用してしま
うため、圧力変化に遅れを生じ、この結果燃料増量の開
始が遅れてしまい、運転者による加速指令に対してエン
ジンの出力上昇が俊敏に応答せず、この場合も満足した
運転フィーリングが得られないという欠点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記に鑑み提案されたものであって、エン
ジンの特定運転領域を判定するエンジン運転領域判定手
段、同エンジン運転領域判定手段からのエンジン運転領
域判定信号を受けて上記エンジンへ供給される混合気の
空燃比を理論空燃比よりも希薄側の空燃比に設定する希
薄空燃比設定手段を備えたものにおいて、人為的操作部
材の操作速度に基づき上記エンジンへの加速指令を検出
する加速指令検出手段、上記加速指令に応答する上記エ
ンジンの実際の加速状態をエンジンの回転数の変化によ
り検出する加速状態検出手段、上記希薄空燃比設定手段
に優先して作動して上記エンジンへ供給される混合気の
空燃比を上記希薄側空燃比よりも過濃側の空燃比に設定
する空燃比過濃化手段、上記加速指令検出手段からの信
号および上記加速状態検出手段からの信号を受けて上記
空燃比過濃化手段の作動開始時期および作動終了時期を
設定する空燃比過濃化制御手段を備え、上記加速指令発
生時点から上記エンジンにおける実際の加速状態が継続
している間は上記空燃比過濃化手段の作動により上記エ
ンジンへ供給される混合気の空燃比が上記希薄側空燃比
よりも過濃側の空燃比に設定されるように構成されたこ
とを特徴とするエンジンの空燃比制御装置を要旨とす
る。
また、本発明は、エンジンの負荷状態を検出するエン
ジン負荷状態検出手段、同エンジン負荷状態検出手段か
らの信号を受けて設定された負荷レベル以下の運転状態
において上記エンジンへ供給される混合気の空燃比を理
論空燃比よりも希薄側の空燃比に設定する希薄空燃比設
定手段を備えたものにおいて、人為的操作部材の操作速
度に基づき上記エンジンへの加速指令を検出する加速指
令検出手段、上記加速指令に応答する上記エンジンの実
際の加速状態をエンジンの回転数の変化により検出する
加速状態検出手段、上記加速指令検出手段からの信号お
よび上記加速状態検出手段からの信号を受けて上記希薄
空燃比設定手段の作動上限負荷レベルを上記設定負荷レ
ベルよりも低負荷側の第2の負荷レベルに変更する負荷
レベル変更手段を備え、上記加速指令発生時点から上記
エンジンにおける実際の加速状態が継続している間は上
記負荷レベル変更手段の作動により上記希薄空燃比設定
手段の作動上限負荷レベルが上記第2の負荷レベルに保
持されていることを特徴とするエンジンの空燃比制御装
置を第2の要旨とする。
〔作用〕
本発明によれば、希薄燃焼中に運転者による加速指令
が発せられると、運転者による加速指令及びエンジンの
実際の加速状態の双方を検出しその検出結果に基づいて
空燃比の過濃化期間が設定される。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例について図面を用いて詳細に説
明する。
第1図において、図示しない自動車に搭載されるエン
ジン14の吸気通路11には、その上流端にエアクリーナ13
が装着され、該エアクリーナ13の内部には、吸気通路11
を通過する空気量を検出するエアフローセンサ8が配設
されている。さらにエアクリーナ13には、エアクリーナ
を通過する空気の温度を検出する吸気温度センサ9が設
けられている。また、吸気通路11には、エアクリーナ13
より下流側に、人為的操作部材としてのアクセルペダル
(図示せず)と連結されたスロットル弁12が設けられ、
エンジン出力調整要素としての該スロットル弁12には、
その開度を全域に亙り検出するスロットル開度センサ6
及びその開度がアイドル位置(全閉位置)にあるか否か
をオンオフ的に検出するアイドルスイッチ10がそれぞれ
設けられている。さらに、スロットル弁介装位置下流側
の吸気通路11には、燃料供給装置としての電磁式燃料噴
射弁(以下インジェクタという)2が設けられている。
このインジェクタ2には吸気管内圧力との差圧が一定と
なるように制御された供給圧を有する燃料が導かれてお
り、エンジン14への燃料供給量はインジェクタ2の開弁
時間に基づいて設定されるようになっている。一方エン
ジン14の排気通路15には三元触媒16が介装されており、
この三元触媒16介装位置上流側排気通路には、該通路中
の酸素濃度に応じて出力がリニア的に変化するリニア空
燃比センサ7が設けられている。(なお、このリニア空
燃比センサ7は、希薄燃焼中に空燃比のフィードバック
制御を行わない場合には、理論混合比近傍で出力がステ
ップ状に変化する酸素センサで代用できる。) さらにエンジン14には、その冷却水温度を検出する水
温センサ5およびそのクランク角度を検出するクランク
角センサ3(このクランク角センサ3から発生される離
散的なクランクパルス信号の時間間隔を後述する制御装
置1のタイマで計測することによりエンジン回転数情報
が検出されうるようになっており、即ちこのクランク角
センサ3はエンジン回転数を検出する回転数センサとし
ても機能している。)が設けられており、これら水温セ
ンサ5およびクランク角センサ3の検出結果は、他のセ
ンサ(エアフローセンサ8、吸気温度センサ9、スロッ
トル開度センサ6、アイドルスイッチ10およびリニア空
燃比センサ7)の検出結果と同様にマイクロコンピュー
タを中心として構成される制御装置1に入力されるよう
になっている。また制御装置1には、当該エンジン14が
搭載される自動車の速度を検出する図示しない車速セン
サの検出結果も入力される。そして制御装置1は、各セ
ンサからの入力情報に基づいてエンジン14への燃料供給
量を演算し、該演算結果に基づく出力信号をインジェク
タ2に送出する。この際、制御装置1の記憶部であるRO
Mには、吸入空気流量Aと基本噴射量Tbとの関数関係(T
b=K×A;Kは比例定数)および各種運転状態情報と補正
係数との関数関係が予め入力されており、制御装置1で
は、各種センサからの入力情報に基づいて基本噴射量Tb
および各種補正係数を求め、これらを総合して最終的な
燃料噴射量データTinj(インジェクタ2の開弁時間デー
タ)を得、この燃料噴射量データをインジェクタ2に付
与するようになっている。
ところで、上述した補正係数としては、エンジン冷却
水温度に応じて設定される暖機補正係数Kwt、運転ゾー
ン毎に設定される空燃比補正係数Kaf、吸入空気温度に
応じて設定される吸気温補正係数Kat、急加速を検出し
て設定される加速増量係数Kac等があり(このほか通常
は始動検出に基づく始動時補正係数、バッテリ電圧の変
化に応じて無効時間補正係数等も設定されている。)、
このうち空燃比補正係数Kafは、空燃比オープン補正係
数Kop及び空燃比フィードバック補正係数Kfbの積として
求められ、この際空燃比オープン補正係数Kopは第2図
の運転状態線図において、のゾーン(即ち高負荷ゾー
ン)では、理論空燃比より若干小さめの空燃比を得るた
め、エンジンの負荷状態及び回転数に応じて1より若干
大きめの値に設定され、のゾーン(即ち高速ゾーン)
では、理論空燃比または理論空燃比より若干大きめの空
燃比を得るため、負荷状態及び回転数に応じて1または
1より若干小さめの値に設定され、のゾーンでは、理
論空燃比を得るため、1に設定され、のゾーンにおい
ては理論空燃比より大きい空燃比(例えば20〜22)を得
るため1より小さく設定されている。一方フィードバッ
ク補正係数Kfbは、上述したのゾーン及びのゾーン
においては、空燃比のフィードバック制御を行わないた
め、常時1に設定され、のゾーン及びのゾーンで
は、空燃比のフィードバック制御を行うときに上述した
リニア空燃比センサ7の検出結果に基づいてその設定が
行われるとともに、エンジン冷態時、リニア空燃比セン
サ7の不活性時等空燃比のフィードバック制御を行わな
いときには1に設定される。(なお空燃比センサとして
理論空燃比近傍のみを検出する酸素センサ(λセンサ)
を用いる場合には、希薄空燃比状態における空燃比フィ
ードバック制御を行わないため、のゾーンでは常時1
に設定される。) ところで、車両の発進状態が検出されたときには、詳
細後述するように、発進特性を向上させるため、のゾ
ーンにおける空燃比制御はのゾーンと同様の制御に切
り換えられる。
即ち希薄空燃比制御ゾーン(のゾーン)で運転が行
われている場合であっても次の条件I及び条件IIの論理
和が成立したときには、のゾーンと同様の制御を行
う。
I.車速が低速の所定値以下であり(即ち車両停止時)且
つエンジン回転数Neが低回転数の所定値より低い時(即
ちアイドル時)において、アイドルスイッチがオンから
オフ状態となった時点から所定時間(例えば6秒間)が
経過したことまたは該時点以降スロットル弁開度の時間
的変化率がマイナスの所定値を初めて超えたことのうち
何れか一方が検出される迄の間 II.条件Iの成立中にエンジン回転上昇率ΔNeが正の所
定値N1を超えたときに該上昇率ΔNeが正の所定値N2(N1
≧N2)以下となるまでの間 そして条件Iの成立中にエンジン回転数の上昇率がN1
を超えなかったときには条件Iが満足されなくなった時
点(即ちアイドルスイッチがオンからオフ状態となった
時点から所定時間が経過したことまたは該時点以降スロ
ットル弁開度の時間的変化率がマイナスの所定値を初め
て超えたことのうち何れか一方が検出された時点)で、
また条件IIの成立後に条件IIが満足されなくなった時点
(即ちエンジン回転数の上昇率ΔNeがN2以下となった時
点)では、それぞれのゾーンにおける制御は希薄空燃
比制御に戻される。
また、のゾーンとのゾーンとの境界線及びのゾ
ーンとのゾーンとの境界線はそれぞれ機関負荷レベル
に基づいて設定されているが、この機関負荷レベルは、
エアフローセンサ8からの吸気量情報Atを回転数センサ
3からの回転数情報Nで除した値At/Nから得られるよう
になっている。そして、のゾーンとのゾーンとを区
切る負荷レベルは、第3図に示すように、加速時には低
負荷側に移行せしめられ、該加速時においては、加速フ
ィーリングを向上させることを目的として、定常運転時
に比べのゾーン(即ち理論空燃比フィードバックゾー
ン=ストイキオフィードバックゾーン)が広くなり、
のゾーン(希薄空燃比フィードバックゾーン)が狭くな
るように構成されている。即ち次に示す条件III及び条
件IVの論理和が成立したときには、加速時と判定され、
理論空燃比フィードバックゾーンの拡張が実行される。
(通常この拡張は制御装置1のROMに記憶されている空
燃比マップを切り換えることにより行われる。) III.スロットル弁開度の時間的変化率(dθ/dt)が正
の所定値を超えた時点から所定時間(例えば2秒間)が
経過したことまたは該時点以降スロットル弁開度の時間
的変化率が負の所定値を初めて超えたことのうち何れか
一方が検出されるまでの間 IV.条件Iの成立中にエンジン回転上昇率ΔNeが正の所
定値N3を超えたときに該上昇率ΔNeが正の所定値N4(N3
≧N4、例ええばN3=N4=8rpm)以下となるまでの間 そして条件IIIの成立中にエンジン回転数の上昇率がN
3を超えなかったときには条件IIIが満足されなくなった
時点(即ちスロットル弁開度の時間的変化率が正の所定
値を超えた時点から所定時間が経過したことまたは該時
点以降スロットル弁開度の時間的変化率がマイナスの所
定値を初めて超えたことのうち何れか一方が検出された
時点)で、また条件IVの成立後に条件IVが満足されなく
なった時点(即ちエンジン回転数の上昇率ΔNeがN4以下
となった時点)では、それぞれのゾーンの拡張制御は
終了せしめられる。
以下これらの発進時制御および加速時制御を具備した
エンジンの燃料制御についてフローチャートを用いて説
明する。
本実施例における燃料制御は、第1の所定時間(例え
ば400msec)毎の割込信号に同期して実行される第1タ
イマ割込ルーチン、第2の所定時間(例えば25msec)毎
の割込信号に同期して実行される第2タイマ割込ルーチ
ン、クランク角センサ3からのクランクパルスに同期し
て最優先に割込実行されるインジェクタ駆動割込ルーチ
ン、これらの割込ルーチンが実行されていないときに常
時作動しているメインルーチンに基づいて行われる。
まず、第4図に示す第1タイマ割込ルーチンでは、ク
ランク角センサ3の出力に基づいてインジェクタ駆動割
込ルーチンにおいて求められるエンジン回転数情報Neを
入力し、これを前回のルーチン実行時に既に入力されて
いるエンジン回転数情報と比較し、両者の差に基づいて
エンジン回転数の時間的変化率ΔNeを演算した後今回入
力した回転数情報をRAMの所定の格納場所に格納し(ス
テップa1)、次に変化率ΔNeが負でないことを判定し
(ステップa2)、この変化率ΔNeから急加速定数Naを減
じたものを制御装置1のRAMのアドレスBに格納し、同
時にRAMのアドレスAの内容(データ)をクリアしてス
テップa3)、アドレスBのデータが正または0(即ち、
ΔNe≧Na)であれば(ステップa4)、ストイキオフィー
ドバック(SFB)ゾーン拡張用カウンタを構成するRAMの
アドレスDTHTCのデータをアドレスAに入力する(ステ
ップa5)。ここでDTHDCのデータは、第5図に示す第2
タイマ割込ルーチンの中で加速操作検出時に初期値が入
力されるとともに、該入力後徐々に減算が行われ、所定
時間(例えば2秒)経過時点で0となるものである。
そして、ステップa6において、アドレスAに格納され
たDTHTCのデータが0となっているか、即ち、所定時間
経過したかどうかが判定され、A≠0であれば、アドレ
スAの内容がSFBゾーン拡張判定フラグを構成するRAMの
アドレスFDNに入力され(ステップa7)、A=0であれ
ば、ステップa7は迂回する。なおこのアドレスFDNのデ
ータは、第6図に示すメインルーチンの中で空燃比マッ
プの選択を行う際に使用されるもので、メインルーチン
では、後述するように、FDNのデータが0のときには、
空燃比マップとして第2図に示す特性を有するものが選
択され、FDNのデータが0でないときには、空燃比マッ
プとして第3図に示す特性を有するもの(即ちSFBゾー
ンが拡張されたもの)が選択される。
ステップa2において、変化率ΔNeが負であれば(即ち
エンジン減速運転中の場合は)、ステップa13におい
て、アドレスAのデータがクリアされ、さらに、アドレ
スFDNのデータがクリアされ(即ちSFBゾーン拡張判定フ
ラグがリセットされ)、次いでステップa12において、
クリアされたアドレスAのデータ(即ち0)がリーン空
燃比制御禁止フラグを構成するRAMのアドレスFHASINに
入力される。このアドレスFHASINのデータは、第6図に
示すメインルーチンにおいて使用されるもので、FHASIN
のデータが0でないときに希薄空燃比制御が禁止され
る。
ステップa4において、アドレスBのデータが負(即ち
ΔNe<Na)であれば、ステップa7において、アドレスA
のデータ(ここではステップa3でセットされた0)をア
ドレスFDNに入力する。
このようにして、ステップa1〜ステップa7、a13にお
いて、加速時のSFBゾーン拡張用に使用するアドレスFDN
のデータの設定が行われる。
次にステップa8では、エンジン回転数の変化率ΔNeか
ら発進定数Nsを減じたものをアドレスBに入力し、同時
にアドレスAのデータをクリアする。そして、Bのデー
タが正または0(即ち、ΔNe≧Ns)であれば(ステップ
a9)、発進SFBカウンタを構成するRAMのアドレスCHASIN
のデータをアドレスAに入力する(ステップa10)。こ
こで、CHASINは、後述するメインルーチンにおいて発進
状態が検出されたときに初期値が入力されるとともに、
その後第2タイマ割込ルーチンにおいて漸次減算されて
発進状態が検出されてから所定時間(例えば6秒)後に
0になるように制御されるカウンタを構成している。
そして、ステップa11において、アドレスAに格納さ
れたCHASINのデータがゼロになっているか、即ち、所定
時間(例えば6秒)が経過したかどうかが判定され、A
≠0であれば、アドレスAのデータがリーン空燃比制御
禁止フラグとしてのアドレスFHASINに入力され(ステッ
プa12)、A=0であれば、ステップa12は迂回する。
また、ステップa9において、アドレスBのデータが負
(即ちΔNe<Ns)であれば、ステップa12において、ア
ドレスAのデータ(ここでは、ステップa8でセットされ
た0)をアドレスFHASINにセットする。このアドレスFH
ASINのデータが0であれば、後述するように、希薄空燃
比制御の禁止は行われない。
このようにして、ステップa8〜ステップa12におい
て、発進時のリーン空燃比制御禁止のフラグを司るアド
レスFHASINのデータの設定が行われる。
なお、ステップa11から直接にまたはステップa12を経
由してプログラムエンドとなった場合には、第1の設定
時間(例えば400msec)後に発せられる次のタイマ割込
信号を待機する状態となる。
次に第5図に示される第2タイマ割込ルーチンについ
て説明する。
これは、上述した第1の設定時間より短い第2の設定
時間(例えば25msec)毎に実行されるものであり、まず
ステップb1においてアドレスDTHTCのデータが0である
か否かが判定され、0でない場合(即ち正の値である場
合)には、ステップb2において、アドレスDTHTCのデー
タから1が減算され、ステップb3に至り、他方ステップ
b1でアドレスDTHTCのデータが0であると判定された場
合には、ステップb2を迂回してステップb3に至り、ステ
ップb3においては、アドレスCHASINのデータが0である
か否かが判定され、0でない場合(即ち正の値である場
合)には、ステップb4において、アドレスCHASINのデー
タから1が減算され、ステップb5に至り、他方ステップ
b3でアドレスCHASINのデータが0であると判定された場
合には、ステップb4を迂回してステップb5に至る。
ステップb5では、スロットル弁開度センサ6の出力θ
を入力し、この入力データと前回のルーチン実行時に同
じステップ(ステップb5)で入力したスロットル弁開度
センサ6の出力とを比較し、両者の差に基づいてスロッ
トル弁開度の時間的変化率Δθを演算し、この演算終了
後今回入力したスロットル弁開度データをRAMの所定の
格納場所に格納する。次にステップb6では、ステップb5
で求めたスロットル弁開度の時間的変化率Δθが負であ
るか否かが判定され、負であると判定された場合には、
ステップb7およびb8でそれぞれアドレスDTHTCおよびCHA
SINのデータが0にリセットされたのち、ステップb9に
おいて、後述するインジェクタ駆動割込ルーチンの中で
使用される加速増量係数Kacが1にセットされてこのル
ーチンを終了する。
他方ステップb6でΔθの値が0または正であると判定
された場合は、ステップb10において、急加速が行われ
ているか(即ちΔθの値が正の第1の所定値θAを超え
ているか)否かが判定され、急加速は行われていないと
判定されたときには、ステップb11で加速増量係数Kacが
1にセットされたのちステップb12である程度以上の加
速が行われているか(即ちΔθの値が正の第1の所定値
θAより小さい正の第2の所定値θBを超えているか)
否かが判定され、ある程度以上の加速が行われていると
判定されたときには、ステップb14に至り、他方そうで
ないと判定されたときには、このルーチンを終了する。
また、ステップb10で急加速が行われたと判定されたと
きには、ステップb13でΔθの値に応じた加速増量係数K
ac(Kac>1)が設定されたのち、ステップb14に至る。
ステップb14では、アドレスDTHTCのデータが0である
か否かが判定され、0の場合には、ステップb15でアド
レスDTHTCに初期値(例えば80)が入力され、このルー
チンを終了し、他方ステップb14でアドレスDTHTCのデー
タが0でない(>0)であると判定された場合には、こ
のアドレスへの初期値の入力を行わず、そのままこのル
ーチンを終了する。なお、このルーチンは、一旦終了す
ると、第2の設定時間後に次の割込信号が発せられるま
で作動待機状態となる。
次に第6図に示すメインルーチンについて説明する。
割込信号に基づく他のプログラム処理が実行されない
ときのエンジン作動中にエンドレスに実行されるメイン
ルーチンでは、まずステップc1において上述した各種セ
ンサの出力に基づいてエンジン運転状態の入力が行わ
れ、ステップc2で車両の発進が予測される運転状態であ
るか否かが判定される。このステップc2の判定は、具体
的には車速センサの検出結果とエンジン回転数センサ
(クランク角センサ3)の検出結果に基づいて行われ、
車速が極低車速以下であり(即ち車両停止中であり)、
且つエンジン回転数が所定値以下(即ちアイドル回転
数)となっているときに車両の発進が予想される運転状
態であると判定してステップc3に進み、車速条件、エン
ジン回転数条件のうち何れか一方でも満足されなくなっ
たときにステップc51に進むようになっている。
ステップc2で車両の発進が予測される運転状態である
ことが判定されたときには、ステップc3で運転者による
発進要求があったか否か即ち運転者によるアクセルペダ
ルの踏み込みが行われたか否かが判定される。この判定
は、具体的には、アイドルスイッチ10がオンからオフへ
変化したか否かに基づいて行われ、該スイッチ10のオン
からオフへの変化が検出されたときには、ステップc4に
おいてアドレスCHASINに初期値(例えば240)の入力が
行われたのちステップc51に進み、他方アイドルスイッ
チ10のオンからオフへの変化が検出されないときには、
ステップc4を迂回してステップc51に進む。
ステップc51では、第2タイマ割込ルーチンの中で設
定したアドレスDTHTCのデータがゼロであるか否か(即
ちSFBゾーン拡張用カウンタがゼロであるか否か)が判
定され、ゼロである場合には、ステップc52に進み、他
方ゼロでない場合にはステップc52を迂回してステップc
7に進む。ステップc52では、第1タイマ割込ルーチンの
中で設定したアドレスFDNのデータがゼロであるか否か
(即ちSFBゾーン拡張フラグがリセットされているか否
か)が判定され、ゼロである場合には、SFBゾーンの拡
張は不要であると判断して、ステップc6で第2図に示す
特性を有する第1空燃比マップをROMの中から選択し、
ステップc8においてエンジンの負荷状態および回転数に
応じて該第1空燃比マップの値を読み出しこの読み出し
た値を空燃比オープン補正係数Kopとして設定し、他方
ステップc52でアドレスFDNのデータが0でないと判定さ
れた場合には、通常の加速によるSFBゾーンの拡張が必
要であると判断して、ステップc7で第3図に示す特性を
有する第2空燃比マップをROMの中から選択し、ステッ
プc8においてエンジンの負荷状態および回転数に応じて
該第2空燃比マップの値を読み出しこの読み出した値を
空燃比オープン補正係数Kopとして設定する。
ところで、上述したエンジンの負荷状態は、エアフロ
ーセンサ8を通過する単位時間当たりの吸入空気量をエ
ンジン回転数で除した値(即ちエンジンの1作動行程中
に燃焼室に吸入される空気量)に基づいて設定されてお
り、この実施例では、エアフローセンサ8およびクラン
ク角センサ3の出力に基づいてエンジンの運転状態を検
出して希薄空燃比による運転を行う特定運転領域を判定
するようになっており、これらのセンサで運転領域判定
手段が構成されている。また、制御装置1は、ROM内に
希薄空燃比によるエンジンの運転を実行せしめるための
第1空燃比マップを備えて希薄空燃比設定手段として機
能している。
そして次にステップc91において第2タイマ割込ルー
チンの中で設定したアドレスCHASINのデータがゼロであ
るか否か(即ち発進SFBカウンタがゼロであるか否か)
が判定され、ゼロである場合には、ステップc92に進
み、他方ゼロでない場合にはステップc92を迂回してス
テップc10に進む。そして次にステップc92において第1
タイマ割込ルーチンの中で設定したアドレスFHASINのデ
ータがゼロであるか否か(即ちリーン空燃比制御禁止フ
ラグがリセットされているか否か)が判定され、ゼロで
ない場合(車両が発進加速中である場合)には、リーン
空燃比制御の禁止が指令されていると判断して、ステッ
プc10において空燃比オープン補正係数Kopが1より小さ
いか否か(リーン制御が行われるか否か)が判定され、
Kop<1のときにはステップc11においてKopが1に修正
されたのち(これによりエンジンに供給される混合気の
空燃比はストイキオとなる。)、ステップc12に進み、
他方ステップc10においてKop≧1のときにはステップc1
1を迂回してステップc12に進む。また、ステップc92で
アドレスFHASINのデータがゼロであると判定された場合
には、車両の発進加速中でないと判断してステップc1
0、c11を迂回してステップc12に進む。
ステップc12では、エンジンの各種運転状態情報に基
づいて燃料噴射量設定用の他の補正係数(例えば暖機補
正係数Kwt、吸気温補正係数Kat等)の演算が行われ、こ
の演算の終了後再びステップc1からの処理が繰り返され
る。
ところで、制御装置1は、メインルーチンのステップ
c6を実行することで、希薄空燃比設定手段としての機能
を果すとともに、同ルーチンのステップc51、c52、c7お
よびステップc91、c92、c11を実行することで、空燃比
過濃化制御手段としての機能を果している。
次に第7図に示されるインジェクタ駆動割込ルーチン
について説明する。
このルーチンはクランク角センサ3からのクランク角
信号に同期して実行され、まず、ステップd1において隣
り合うクランクパルス間の時間間隔をクロックにより計
測し、その計測結果に基づいてエンジン回転数情報Neを
演算し、次にステップd2において隣り合うクランクパル
ス間即ち前回の噴射が行われた時点から今回の噴射が行
われる時点までの間にエンジン14に吸入された空気量A
をエアフローセンサ8の出力に基づいて演算し、次いで
ステップd3において空気量情報Aに応じて基本噴射量情
報Tbを設定する。
さらにステップd4においては、空燃比オープン補正係
数Kopを含む各種の補正係数により基本噴射量情報Tbの
値を修正してインジェクタ2の開弁時間データTinjを作
成し、次にステップd5において、このデータTinjを図示
しないインジェクタ駆動用タイマにセットし、ステップ
d6においてこのタイマをトリガする。(これにより、イ
ンジェクタ2はデータTinjによって設定された時間開弁
されてエンジンに燃料を供給することになる。)なお、
このルーチンは、ステップd6が終了すると次のクランク
パルス割込を待機する状態となる。
以下本実施例の作動について説明する。
まず、定速走行中の車両の運転者が時刻taにアクセル
ペダルを操作して車両を或る程度以上加速させようとし
た場合には、スロットル弁開度θが第8図(a)のよう
に変化し、その時間的変化率(微分値)が同図(b)の
ように変化し、第2タイマ割込ルーチンのステップb5で
演算されるこの時間的変化率dθ/dtの値がある程度以
上の加速状態を示すものとなり、そのことが同ルーチン
のステップb10またはb12で検出される。(なお、この際
は、スロットル開度センサ12が加速指令検出手段として
機能している。) このため、第8図(c)で示されるように、アドレス
DTHTCには、加速操作開始直後に初期値が入力されその
後DTHTCのデータは徐々に減算されながら所定時間(例
えば2秒間)正の値を保ち、これによりメインルーチン
のステップc51の判定に基づき上記所定時間(例えば2
秒間)第3図に開示された特性に基づくエンジンの空燃
比制御(SFBゾーン拡張制御)が実施される。
そして、このアドレスDTHTCのデータが0に到達する
(時刻tc)以前の時刻tbにおいてエンジンの実際の回転
数が第8図(d)(e)に示される如く所定の回転数上
昇率Naを上回りつつ上昇すると、そのことが第1タイマ
割込ルーチンのステップa4で検出され、これに伴い第8
図(f)に示されるように、アドレスFDNにはアドレスD
THTCのデータが0に到達する直前まで入力され、アドレ
スDTHTCのデータが0となる時点(時刻tc)以降では、
アドレスFDNには、0となる直前のアドレスDTHTCのデー
タが保持される(第1タイマ割込ルーチンのステップa
6、a7)。従って、アドレスDTHTCのデータが0となった
時点においても、アドレスFDNには正の値が保持されて
いるため、メインルーチンのステップc52の判定に基づ
き第3図に開示された特性に基づくエンジンの空燃比制
御(SFBゾーン拡張制御)が引き続き実行される。
そして、加速操作が行われてから十分な時間が経過し
(時刻td)、エンジン回転数の上昇が収まった場合に
は、第1タイマ割込ルーチンのステップa4での判定が反
転し、アドレスFDNのデータが0となるので、メインル
ーチンのステップc52の判定に基づきSFBゾーン拡張制御
が終了し、第2図に開示された特性に基づくエンジンの
空燃比制御が実行される。
なお、運転者による加速操作が行われた時点(時刻t
a)からアドレスDTHTCのデータが0となる時点(時刻t
c)の間でエンジンの実際の加速状態(即ちエンジン回
転数の上昇率Naが正の設定値を超えること)が検出され
ないとき、または、時刻taと時刻tcとの間でエンジンの
実際の加速状態が検出されたときであっても時刻tcに至
る以前にエンジンの実際の加速状態の終了(即ちエンジ
ン回転数の上昇率が正の設定値を下回ること)が検出さ
れた時には、第1タイマ割込ルーチンのステップa7で入
力されるアドレスFDNのデータが時刻tcにおいて0とな
っているので、この時刻tc即ち運転者による加速操作が
行われてから所定時間(例えば2秒)が経過した時点で
SFBゾーン拡張制御が終了し、第2図に開示された特性
に基づくエンジンの空燃比制御が実行される。
次に車両停止中のアイドル運転時に運転者がアクセル
ペダルを踏み込み、車両を発進させようとしたときに
は、第9図(a)に示されるように、加速指令検出手段
としてのアイドルスイッチ10がオンからオフに切換わる
ため(時刻tf)、メインルーチンのステップc3において
アイドルスイッチ10のオンからオフへの変化が検出され
た時点で、第9図(b)に示されるように、発進SFBカ
ウンタ(アドレスCHASIN)に初期値が入力され、その後
CHASINのデータは徐々に減算されながら所定時間(例え
ば6秒間)正の値を保ち、これによりメインルーチンの
ステップc91の判定に基づき上記所定時間(例えば6秒
間)は空燃比の希薄化が禁止される。
そして、そのアドレスCHASINのデータが0に到達する
(時刻th)以前の時刻tg以降においてエンジンの実際の
回転数が第9図(c)(d)に示される如く所定の回転
数上昇率Nsを上回りつつ上昇すると、そのことが第1タ
イマ割込ルーチンのステップa9で検出され、これに伴い
第9図(e)に示されるように、アドレスFHASINにはア
ドレスCHASINのデータが0に到達する直前まで入力さ
れ、アドレスCHASINのデータが0となる時点(時刻th)
以降では、アドレスFHASINには、0となる直前のアドレ
スCHASINのデータが保持される(第1タイマ割込ルーチ
ンのステップa11、a12)。従って、アドレスCHASINのデ
ータが0となった時点においても、アドレスFHASINには
正の値が保持されているため、メインルーチンのステッ
プc92の判定に基づき空燃比の希薄化の禁止が引き続き
実行される。
そして、発進加速操作が行われてから十分な時間が経
過し(時刻ti)、エンジン回転数の上昇が収まった場合
には、第1タイマ割込ルーチンのステップa9での判定が
反転し、アドレスFHASINのデータが0となるので、メイ
ンルーチンのステップc92の判定に基づき空燃比の希薄
化の禁止が解除され、第2図(または通常の加速検出時
には第3図)に開示された特性に基づくエンジンの空燃
比制御が実行される。
なお、運転者による発進加速操作が行われた時点(時
刻tf)からアドレスCHASINのデータが0となる時点(時
刻th)の間でエンジンの実際の加速状態(即ちエンジン
回転数の上昇率が正の設定値Nsを超えること)が検出さ
れないとき、または、時刻tfと時刻thとの間でエンジン
の実際の加速状態が検出されたときであっても時刻thに
至る以前にエンジンの実際の加速状態の終了(即ちエン
ジン回転数の上昇率が正の設定値Nsを下回ること)が検
出された時には、第1タイマ割込ルーチンのステップa1
2で入力されるアドレスFHASINのデータが時刻thにおい
て0となっているので、この時刻th即ち運転者による加
速操作が行われてから所定時間(例えば6秒)が経過し
た時点で空燃比の希薄化の禁止が解除される。
従って、上記実施例によれば、停止中の車両を発進さ
せるときには、運転者による加速操作(アクセルペダル
の踏み込み操作)の開始時点からエンジンの実際の加速
が終了するまでの間空燃比の希薄化が禁止されるため、
発進性能の向上が図られるとともに、通常走行時(定常
走行時)からの加速が行われるときにも、運転者による
加速操作(アクセルペダルの踏み込み操作)の開始時点
からエンジンの実際の加速が終了するまでの間ストイキ
オフィードバックゾーンが拡張されて、その分希薄空燃
比ゾーンが縮小されて、比較的低負荷運転域から理論空
燃比近傍での運転が行われるので、運転者の意に反しな
い自然な加速フィーリングを達成することができ、特に
理論空燃比近傍での運転から希薄空燃比での運転への切
換えが、多大な余裕トルクを必要としないエンジンの実
際の加速終了時点で行われるため、この切換え時のショ
ック発生も防止される。
上記実施例では、発進加速時および通常走行時からの
加速時にそれぞれ空燃比希薄化の禁止および希薄燃焼運
転ゾーンの縮小に基づき理論空燃比近傍での運転が行わ
れるように構成したが、この発進加速時および通常走行
時からの加速時には、エンジンに供給される混合気の空
燃比が、理論空燃比よりさらに過濃な空燃比となるよう
に制御してもよい。
また、上記実施例では、制御装置1のROMに格納され
る非加速時用の第1空燃比マップとしてのゾーンをス
トイキオフィードバックが占めるものを示したが、この
のゾーンは、のゾーンと同様に希薄空燃比制御ゾー
ンとしてこのの運転ゾーンにおいて希薄燃焼が行われ
るようにしてもよい。(即ちこのものによると、非加速
時にはストイキオフィードバック制御を一切行わないこ
とになる。) さらに、上記実施例では、制御装置1のROMに格納さ
れる加速時用の第2空燃比マップ(第3図参照)として
のゾーンを希薄空燃比制御が占めるものを示したが、
こののゾーンは、のゾーンと同様にストイキオフィ
ードバック制御ゾーンとしてこのの運転ゾーンにおい
て理論空燃比近傍での燃焼が行われるようにしてもよ
い。(即ちこのものによると、加速時には希薄燃焼を一
切行わないことになる。) さらにまた、第1空燃比マップとして、のゾーンが
のゾーンと同様に希薄空燃比制御ゾーンとして設定さ
れたものを使用するとともに、第2空燃比マップとして
のゾーンがのゾーンと同様にストイキオフィードバ
ック制御ゾーンとして設定されたものを使用してもよ
い。
また、上記実施例では、第2図及び第3図において回
転数N1より高回転側の領域(のゾーン)を高速ゾーン
として理論空燃比近傍または理論空燃比より若干大きめ
の空燃比が得られるように構成したが、こののゾーン
は、のゾーンやのゾーンと同様に、負荷レベルに応
じて希薄空燃比制御や理論空燃比制御が行われるように
構成し、詳細上述したようにして、加速時とそうでない
ときとで両者を適宜使い分けるように構成してもよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、希薄混合気燃焼方式を採用するエン
ジンにおける発進性能や加速フィーリングを格段に向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例としてのエンジンおよびそ
の制御装置の全体構成を示す模式図、第2図及び第3図
は、同実施例における空燃比制御特性を示すグラフ、第
4図〜第7図は同実施例における空燃比制御態様を説明
するためのフローチャート、第8図及び第9図は同実施
例の作動説明をするためのグラフである。 1……制御装置、2……インジェクタ、3……クランク
角センサ、6……スロットル開度センサ、8……エアフ
ローセンサ、10……アイドルスイッチ、12……スロット
ル弁、14……エンジン
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−241430(JP,A) 特開 昭59−176433(JP,A) 特開 昭60−30443(JP,A) 特開 昭60−50241(JP,A) 特開 昭61−241430(JP,A) 特開 昭60−182325(JP,A) 特開 昭62−103434(JP,A) 特開 昭62−174545(JP,A) 実開 昭61−171851(JP,U) 実開 昭61−173751(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの特定運転領域を判定するエンジ
    ン運転領域判定手段、同エンジン運転領域判定手段から
    のエンジン運転領域判定信号を受けて上記エンジンへ供
    給される混合気の空燃比を理論空燃比よりも希薄側の空
    燃比に設定する希薄空燃比設定手段を備えたものにおい
    て、すくなくとも人為的操作部材の操作速度に基づき上
    記エンジンへの加速指令を検出する加速指令検出手段、
    上記加速指令に応答する上記エンジンの実際の加速状態
    をエンジンの回転数の変化により検出する加速状態検出
    手段、上記希薄空燃比設定手段に優先して作動して上記
    エンジンへ供給される混合気の空燃比を上記希薄側空燃
    比よりも過濃側の空燃比に設定する空燃比過濃化手段、
    上記加速指令検出手段からの信号および上記加速状態検
    出手段からの信号を受けて上記空燃比過濃化手段の作動
    開始時期および作動終了時期を設定する空燃比過濃化制
    御手段を備え、上記加速指令発生時点から上記エンジン
    における実際の加速状態が継続している間は上記空燃比
    過濃化手段の作動により上記エンジンへ供給される混合
    気の空燃比が上記希薄側空燃比よりも過濃側の空燃比に
    設定されるように構成されたことを特徴とするエンジン
    の空燃比制御装置
  2. 【請求項2】エンジンの負荷状態を検出するエンジン負
    荷状態検出手段、同エンジン負荷状態検出手段からの信
    号を受けて設定された負荷レベル以下の運転状態におい
    て上記エンジンへ供給される混合気の空燃比を理論空燃
    比よりも希薄側の空燃比に設定する希薄空燃比設定手段
    を備えたものにおいて、人為的操作部材の操作速度に基
    づき上記エンジンへの加速指令を検出する加速指令検出
    手段、上記加速指令に応答する上記エンジンの実際の加
    速状態をエンジンの回転数の変化により検出する加速状
    態検出手段、上記加速指令検出手段からの信号および上
    記加速状態検出手段からの信号を受けて上記希薄空燃比
    設定手段の作動上限負荷レベルを上記設定負荷レベルよ
    りも低負荷側の第2の負荷レベルに変更する負荷レベル
    変更手段を備え、上記加速指令発生時点から上記エンジ
    ンにおける実際の加速状態が継続している間は上記負荷
    レベル変更手段の作動により上記希薄空燃比設定手段の
    作動上限負荷レベルが上記第2の負荷レベルに保持され
    ていることを特徴とするエンジンの空燃比制御装置
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