JPH0610735A - 内燃機関の空燃比補正方法 - Google Patents
内燃機関の空燃比補正方法Info
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- JPH0610735A JPH0610735A JP17209592A JP17209592A JPH0610735A JP H0610735 A JPH0610735 A JP H0610735A JP 17209592 A JP17209592 A JP 17209592A JP 17209592 A JP17209592 A JP 17209592A JP H0610735 A JPH0610735 A JP H0610735A
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- Japan
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- air
- fuel ratio
- fuel
- pid control
- internal combustion
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】フューエルカット復帰後に空燃比がリッチにな
り制御にハンチングが生じるのを防止する。 【構成】少なくとも空燃比センサで空燃比を検出して内
燃機関の運転状態を検出し、検出した運転状態に応じ
て、理論空燃比によるフィードバック制御を行うととも
に、リーンバーン領域に設定された目標空燃比となるよ
うに比例定数と積分定数と微分定数とからなる空燃比補
正係数により燃料噴射量を補正するPID制御を行う内
燃機関の空燃比補正方法であって、PID制御中にフュ
ーエルカットが終了して燃料の供給が再開したことを検
出し、前記再開の検出から前記運転状態に応じた所定時
間はPID制御を中止し、前記所定時間が経過した後に
PID制御に移行する。
り制御にハンチングが生じるのを防止する。 【構成】少なくとも空燃比センサで空燃比を検出して内
燃機関の運転状態を検出し、検出した運転状態に応じ
て、理論空燃比によるフィードバック制御を行うととも
に、リーンバーン領域に設定された目標空燃比となるよ
うに比例定数と積分定数と微分定数とからなる空燃比補
正係数により燃料噴射量を補正するPID制御を行う内
燃機関の空燃比補正方法であって、PID制御中にフュ
ーエルカットが終了して燃料の供給が再開したことを検
出し、前記再開の検出から前記運転状態に応じた所定時
間はPID制御を中止し、前記所定時間が経過した後に
PID制御に移行する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車用の内
燃機関において、空燃比が高いリーンバーン領域で運転
される場合の内燃機関の空燃比補正方法に関するもので
ある。
燃機関において、空燃比が高いリーンバーン領域で運転
される場合の内燃機関の空燃比補正方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、燃費向上のため、エンジンの空燃
比を理論空燃比よりもリーン側にして運転する必要性が
高まっている。このようなニーズに答えて、この種の内
燃機関では、例えば特開昭62−162742号公報に
記載の空燃比制御装置のように、エンジンの負荷を検出
し、エンジンが所定の過渡状態にある場合には理論空燃
比によるフィードバック制御を行い、定常走行の場合に
はその理論空燃比よりリーン側に設定した空燃比にて燃
料の供給量を制御するものが知られている。そして、こ
のようなリーン側での空燃比の制御には、空燃比センサ
の出力を利用して目標とする空燃比にPID制御を行っ
ている。空燃比センサは、通常排気系において三元触媒
より上流側に配設されている。
比を理論空燃比よりもリーン側にして運転する必要性が
高まっている。このようなニーズに答えて、この種の内
燃機関では、例えば特開昭62−162742号公報に
記載の空燃比制御装置のように、エンジンの負荷を検出
し、エンジンが所定の過渡状態にある場合には理論空燃
比によるフィードバック制御を行い、定常走行の場合に
はその理論空燃比よりリーン側に設定した空燃比にて燃
料の供給量を制御するものが知られている。そして、こ
のようなリーン側での空燃比の制御には、空燃比センサ
の出力を利用して目標とする空燃比にPID制御を行っ
ている。空燃比センサは、通常排気系において三元触媒
より上流側に配設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の構成
では、空燃比センサの応答は、取付位置の関係上、排出
される排気ガスの変化に追従しているものの、検知すべ
きタイミングからは常に遅れるものである。目標空燃比
になるようPID制御している場合に、燃料カットが実
行されその後復帰してフィードバック制御に移行する
と、空燃比センサ周辺にはリーン雰囲気の排気ガスが残
留しているため、その排気ガスに応じた出力信号を出力
するものとなる。すると、この出力信号を受けて、空燃
比の制御は、空燃比がリッチになるように、空燃比補正
係数FLAFをリッチ側に変化させる補正を行うことに
なる(図6)。しかしながら、実際にはその時点の排気
ガスはリッチ雰囲気であるため、制御にはハンチングが
発生した。
では、空燃比センサの応答は、取付位置の関係上、排出
される排気ガスの変化に追従しているものの、検知すべ
きタイミングからは常に遅れるものである。目標空燃比
になるようPID制御している場合に、燃料カットが実
行されその後復帰してフィードバック制御に移行する
と、空燃比センサ周辺にはリーン雰囲気の排気ガスが残
留しているため、その排気ガスに応じた出力信号を出力
するものとなる。すると、この出力信号を受けて、空燃
比の制御は、空燃比がリッチになるように、空燃比補正
係数FLAFをリッチ側に変化させる補正を行うことに
なる(図6)。しかしながら、実際にはその時点の排気
ガスはリッチ雰囲気であるため、制御にはハンチングが
発生した。
【0004】本発明は、このような不具合を解消するこ
とを目的としている。
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係る内燃機関の空燃比補正方法
は、少なくとも空燃比センサで空燃比を検出して内燃機
関の運転状態を検出し、検出した運転状態に応じて、理
論空燃比によるフィードバック制御を行うとともに、リ
ーンバーン領域に設定された目標空燃比となるように比
例定数と積分定数と微分定数とからなる空燃比補正係数
により燃料噴射量を補正するPID制御を行う内燃機関
の空燃比補正方法であって、PID制御中にフューエル
カットが終了して燃料の供給が再開したことを検出し、
前記再開の検出から前記運転状態に応じた所定時間はP
ID制御を中止し、前記所定時間が経過した後にフィー
ドバック制御に移行することを特徴とする。
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係る内燃機関の空燃比補正方法
は、少なくとも空燃比センサで空燃比を検出して内燃機
関の運転状態を検出し、検出した運転状態に応じて、理
論空燃比によるフィードバック制御を行うとともに、リ
ーンバーン領域に設定された目標空燃比となるように比
例定数と積分定数と微分定数とからなる空燃比補正係数
により燃料噴射量を補正するPID制御を行う内燃機関
の空燃比補正方法であって、PID制御中にフューエル
カットが終了して燃料の供給が再開したことを検出し、
前記再開の検出から前記運転状態に応じた所定時間はP
ID制御を中止し、前記所定時間が経過した後にフィー
ドバック制御に移行することを特徴とする。
【0006】また、PID制御中にフューエルカットが
終了して燃料の供給が再開したことを検出した後は、上
記の構成に代えて、その後の空燃比が所定値未満になっ
たことを検出するまでPID制御を中止し、空燃比が所
定値未満になった際にPID制御に移行するものであっ
てもよい。
終了して燃料の供給が再開したことを検出した後は、上
記の構成に代えて、その後の空燃比が所定値未満になっ
たことを検出するまでPID制御を中止し、空燃比が所
定値未満になった際にPID制御に移行するものであっ
てもよい。
【0007】
【作用】このような構成のものであれば、フューエルカ
ットが終了され燃料の供給が再開されたのち、その時点
からの経過時間が所定値になるまで、あるいはその時点
からの空燃比が所定値未満になるまで、PID制御が中
止されてPID制御に移行することが遅延される。つま
り、フューエルカット復帰後、検出された空燃比が、実
際の空燃比に近似した時点でPID制御に移行すること
になる。したがって、空燃比センサの応答遅れにより実
際の空燃比と異なる状態でのPID制御が実行されるこ
とがなくなり、空燃比がリッチ側に変動してハンチング
状態になることがない。
ットが終了され燃料の供給が再開されたのち、その時点
からの経過時間が所定値になるまで、あるいはその時点
からの空燃比が所定値未満になるまで、PID制御が中
止されてPID制御に移行することが遅延される。つま
り、フューエルカット復帰後、検出された空燃比が、実
際の空燃比に近似した時点でPID制御に移行すること
になる。したがって、空燃比センサの応答遅れにより実
際の空燃比と異なる状態でのPID制御が実行されるこ
とがなくなり、空燃比がリッチ側に変動してハンチング
状態になることがない。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。
説明する。
【0009】図1に概略的に示したエンジン100は自
動車用のもので、その吸気系1には図示しないアクセル
ペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設さ
れ、その下流側にはサージタンク3が設けられている。
サージタンク3に連通する吸気系1の吸気マニホルド4
の一方の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けてあ
り、この燃料噴射弁5を、電子制御装置6により制御す
るようにしている。また排気系20には、排気ガス中の
酸素濃度を測定するための空燃比センサであるリーンセ
ンサ21が、図示しないマフラに至るまでの管路に配設
された三元触媒22の上流の位置に取り付けられてい
る。このリーンセンサ21は、通常のO2センサとほぼ
同様の構成を有しており、大気側電極と排気側電極との
間に一定電圧を印加することによって、フィードバック
制御時の理論空燃比の場合からリーンバーン領域におけ
る空燃比の場合に亘って、排気ガス中の酸素濃度に応じ
て電流を出力するものである。
動車用のもので、その吸気系1には図示しないアクセル
ペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設さ
れ、その下流側にはサージタンク3が設けられている。
サージタンク3に連通する吸気系1の吸気マニホルド4
の一方の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けてあ
り、この燃料噴射弁5を、電子制御装置6により制御す
るようにしている。また排気系20には、排気ガス中の
酸素濃度を測定するための空燃比センサであるリーンセ
ンサ21が、図示しないマフラに至るまでの管路に配設
された三元触媒22の上流の位置に取り付けられてい
る。このリーンセンサ21は、通常のO2センサとほぼ
同様の構成を有しており、大気側電極と排気側電極との
間に一定電圧を印加することによって、フィードバック
制御時の理論空燃比の場合からリーンバーン領域におけ
る空燃比の場合に亘って、排気ガス中の酸素濃度に応じ
て電流を出力するものである。
【0010】電子制御装置6は、中央演算処理装置7
と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力イ
ンターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュ
ータシステムを主体に構成されており、その入力インタ
ーフェース9には、サージタンク3内の圧力を検出する
ための吸気圧センサ13からの吸気圧信号a、エンジン
回転数NEを検出するための回転数センサ14からの回
転数信号b、車速を検出するための車速センサ15から
の車速信号c、スロットルバルブ2の開閉状態を検出す
るためのアイドルスイッチ16からのLL信号d、エン
ジンの冷却水温を検出するための水温センサ17からの
水温信号e、上記したリーンセンサ21からの電流信号
hなどが入力される。一方、出力インターフェース11
からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fが、また
スパークプラグ18に対してイグニッションパルスgが
出力されるようになっている。
と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力イ
ンターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュ
ータシステムを主体に構成されており、その入力インタ
ーフェース9には、サージタンク3内の圧力を検出する
ための吸気圧センサ13からの吸気圧信号a、エンジン
回転数NEを検出するための回転数センサ14からの回
転数信号b、車速を検出するための車速センサ15から
の車速信号c、スロットルバルブ2の開閉状態を検出す
るためのアイドルスイッチ16からのLL信号d、エン
ジンの冷却水温を検出するための水温センサ17からの
水温信号e、上記したリーンセンサ21からの電流信号
hなどが入力される。一方、出力インターフェース11
からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fが、また
スパークプラグ18に対してイグニッションパルスgが
出力されるようになっている。
【0011】電子制御装置6には、吸気圧センサ13か
ら出力される吸気圧信号aと回転数センサ14から出力
される回転数信号bとを主な情報とし、エンジン状況に
応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間を補正して
燃料噴射弁開成時間すなわちインジェクタ最終通電時間
Tを決定し、その決定された通電時間により燃料噴射弁
5を制御して、エンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴射
弁5から吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵
してある。このプログラムにおいては、少なくともリー
ンセンサ21で空燃比を検出して内燃機関の運転状態を
検出し、検出した運転状態に応じて、理論空燃比による
フィードバック制御を行うとともに、リーンバーン領域
に設定された目標空燃比となるように比例定数と積分定
数と微分定数とからなる空燃比補正係数により燃料噴射
量を補正するPID制御を行う内燃機関の空燃比補正方
法であって、PID制御中にフューエルカットが終了し
て燃料の供給が再開したことを検出し、前記再開の検出
から前記運転状態に応じた所定時間はPID制御を中止
し、前記所定時間が経過した後にPID制御に移行する
ようにプログラミングされているものである。
ら出力される吸気圧信号aと回転数センサ14から出力
される回転数信号bとを主な情報とし、エンジン状況に
応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間を補正して
燃料噴射弁開成時間すなわちインジェクタ最終通電時間
Tを決定し、その決定された通電時間により燃料噴射弁
5を制御して、エンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴射
弁5から吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵
してある。このプログラムにおいては、少なくともリー
ンセンサ21で空燃比を検出して内燃機関の運転状態を
検出し、検出した運転状態に応じて、理論空燃比による
フィードバック制御を行うとともに、リーンバーン領域
に設定された目標空燃比となるように比例定数と積分定
数と微分定数とからなる空燃比補正係数により燃料噴射
量を補正するPID制御を行う内燃機関の空燃比補正方
法であって、PID制御中にフューエルカットが終了し
て燃料の供給が再開したことを検出し、前記再開の検出
から前記運転状態に応じた所定時間はPID制御を中止
し、前記所定時間が経過した後にPID制御に移行する
ようにプログラミングされているものである。
【0012】この空燃比補正プログラムの概要は図2に
示すようなものである。ただし、種々の補正係数を考慮
して有効噴射時間TAUを算出し、その後インジェクタ
最終通電時間Tを演算するプログラムそれ自体は、従来
知られているものを利用できるので図示及び説明を省略
する。また、フィードバック制御とPID制御との制御
切替判定は、エンジン回転数、負荷の大小、及び冷却水
温等により行うものとし、エンジンが始動中である、暖
機運転中で暖機増量を行っている、加速時等の過渡状態
である等の場合を除いて、エンジンが定常状態である場
合はリーンバーン領域においてPID制御が実行される
ものとする。
示すようなものである。ただし、種々の補正係数を考慮
して有効噴射時間TAUを算出し、その後インジェクタ
最終通電時間Tを演算するプログラムそれ自体は、従来
知られているものを利用できるので図示及び説明を省略
する。また、フィードバック制御とPID制御との制御
切替判定は、エンジン回転数、負荷の大小、及び冷却水
温等により行うものとし、エンジンが始動中である、暖
機運転中で暖機増量を行っている、加速時等の過渡状態
である等の場合を除いて、エンジンが定常状態である場
合はリーンバーン領域においてPID制御が実行される
ものとする。
【0013】まず、ステップ51では、リーンバーン領
域においてPID制御が実行されている間にフューエル
カットが行われ、その後燃料の供給が再開されたつまり
フューエルカット復帰状態になったか否かを、燃料噴射
弁5への燃料噴射信号fをモニタすることにより判定
し、フューエルカット復帰であればステップ52に移行
し、フューエルカット中であればサブルーチンに戻る。
ステップ52では、フューエルカット復帰後の経過時間
CAFFCが、設定されたPID制御を開始するホール
ド時間KTAFFCを超えた否かを判定し、超えた場合
にはステップ53に移行し、ホールド時間KTAFFC
以下であればサブルーチンに戻る。このホールド時間K
TAFFCは、その時点のエンジンの運転状態に基づい
て演算が行われてその長さが調整されるもので、検出さ
れた負荷の大小及びエンジン回転数NEに応じて時間長
が増減される。ステップ53では、比例定数DAF、積
分定数DAFTOTAL、及び微分定数DDAFからな
る空燃比補正係数FLAFを計算する周期が経過したか
否かを判定し、経過したならばステップ54に移行し、
経過していない場合はサブルーチンに戻る。
域においてPID制御が実行されている間にフューエル
カットが行われ、その後燃料の供給が再開されたつまり
フューエルカット復帰状態になったか否かを、燃料噴射
弁5への燃料噴射信号fをモニタすることにより判定
し、フューエルカット復帰であればステップ52に移行
し、フューエルカット中であればサブルーチンに戻る。
ステップ52では、フューエルカット復帰後の経過時間
CAFFCが、設定されたPID制御を開始するホール
ド時間KTAFFCを超えた否かを判定し、超えた場合
にはステップ53に移行し、ホールド時間KTAFFC
以下であればサブルーチンに戻る。このホールド時間K
TAFFCは、その時点のエンジンの運転状態に基づい
て演算が行われてその長さが調整されるもので、検出さ
れた負荷の大小及びエンジン回転数NEに応じて時間長
が増減される。ステップ53では、比例定数DAF、積
分定数DAFTOTAL、及び微分定数DDAFからな
る空燃比補正係数FLAFを計算する周期が経過したか
否かを判定し、経過したならばステップ54に移行し、
経過していない場合はサブルーチンに戻る。
【0014】ステップ54では、空燃比補正係数FLA
Fを計算すべく比例定数DAFを計算する。この比例定
数DAFの計算は、下式(1)に示すように、リーンセ
ンサ21により検出された現在の空燃比LAFからリー
ンバーン領域における目標空燃比LAFTを減算するこ
とにより行われる。
Fを計算すべく比例定数DAFを計算する。この比例定
数DAFの計算は、下式(1)に示すように、リーンセ
ンサ21により検出された現在の空燃比LAFからリー
ンバーン領域における目標空燃比LAFTを減算するこ
とにより行われる。
【0015】 DAF=LAF−LAFT ………(1) 次にステップ55では、積分定数DAFTOTALの計
算が、下式(2)により行われる。
算が、下式(2)により行われる。
【0016】 DAFTOTAL=ΣDAF ………(2) これに続いてステップ56では、微分定数DDAFが、
下式(3)に示すように、ステップ54で算出された比
例定数DAFから前回計算された微分定数DAF0を減
算して算出される。
下式(3)に示すように、ステップ54で算出された比
例定数DAFから前回計算された微分定数DAF0を減
算して算出される。
【0017】 DDAF=DAF−DAF0 ………(3) ステップ57では、ステップ54〜56で算出されたそ
れぞれの定数を、下式(4)に代入して空燃比補正係数
FLAFを計算する。
れぞれの定数を、下式(4)に代入して空燃比補正係数
FLAFを計算する。
【0018】 FLAF=Kp*DAF+Ki*DAFTOTAL+Kd*DDAF+1.0 ………(4) ただし、Kp、Ki、及びKdは係数である。
【0019】ステップ53からステップ57までは、P
ID制御における空燃比補正係数FLAFを演算するル
ーチンで、PID制御中に所定の計算周期で実行される
ものである。計算周期は、例えばリーンセンサ21によ
る空燃比の検出周期と同じとすればよい。
ID制御における空燃比補正係数FLAFを演算するル
ーチンで、PID制御中に所定の計算周期で実行される
ものである。計算周期は、例えばリーンセンサ21によ
る空燃比の検出周期と同じとすればよい。
【0020】以上の構成において、リーンバーン領域に
おいて運転中にフューエルカットが実行され、その後フ
ューエルカット復帰の状態となり、そのフューエルカッ
ト復帰から所定時間であるホールド時間KTAFFCを
超えない、つまり復帰後の経過時間CAFFCがホール
ド時間KTAFFC以下の場合、制御はステップ51→
ステップ52→サブルーチンと進む。つまり、経過時間
CAFFCがホールド時間KTAFFCを超えない限り
空燃比補正係数FLAFの演算は実行されず、図3に示
すように、空燃比補正係数FLAFはフューエルカット
(図中F/C)中の値に固定されたままとなる。そし
て、経過時間CAFFCがホールド時間KTAFFCを
超えると、制御はステップ51→52→53と進み、空
燃比補正係数FLAFの計算周期が経過すると、制御は
ステップ54→55→56→57と進んで、その時点で
の空燃比に基づいて空燃比補正係数FLAFが計算され
る。したがって、図3に示すように、フューエルカット
復帰時点でリーンセンサ21の出力がリーン側を示して
いても、ホールド時間KTAFFCによりその間に空燃
比補正係数FLAFが演算されずにPID制御が中断さ
れているので、空燃比がリッチになることが防止され
る。
おいて運転中にフューエルカットが実行され、その後フ
ューエルカット復帰の状態となり、そのフューエルカッ
ト復帰から所定時間であるホールド時間KTAFFCを
超えない、つまり復帰後の経過時間CAFFCがホール
ド時間KTAFFC以下の場合、制御はステップ51→
ステップ52→サブルーチンと進む。つまり、経過時間
CAFFCがホールド時間KTAFFCを超えない限り
空燃比補正係数FLAFの演算は実行されず、図3に示
すように、空燃比補正係数FLAFはフューエルカット
(図中F/C)中の値に固定されたままとなる。そし
て、経過時間CAFFCがホールド時間KTAFFCを
超えると、制御はステップ51→52→53と進み、空
燃比補正係数FLAFの計算周期が経過すると、制御は
ステップ54→55→56→57と進んで、その時点で
の空燃比に基づいて空燃比補正係数FLAFが計算され
る。したがって、図3に示すように、フューエルカット
復帰時点でリーンセンサ21の出力がリーン側を示して
いても、ホールド時間KTAFFCによりその間に空燃
比補正係数FLAFが演算されずにPID制御が中断さ
れているので、空燃比がリッチになることが防止され
る。
【0021】このように、エンジンの運転状態に基づい
て設定されるホールド時間KTAFFCを基準にして、
フューエルカット復帰後のPID制御の再開時期を決定
するのと同様に、フューエルカット復帰後の空燃比の変
化量に基づいてPID制御の再開時期を決定するもので
あってもよく、以下にその実施例を説明する。
て設定されるホールド時間KTAFFCを基準にして、
フューエルカット復帰後のPID制御の再開時期を決定
するのと同様に、フューエルカット復帰後の空燃比の変
化量に基づいてPID制御の再開時期を決定するもので
あってもよく、以下にその実施例を説明する。
【0022】この他の実施例の空燃比補正プログラムの
概要は図4に示すようなものである。なお、以下に説明
しない部分については、上記実施例と同一である。
概要は図4に示すようなものである。なお、以下に説明
しない部分については、上記実施例と同一である。
【0023】先ず、ステップ61では、フューエルカッ
ト直後フラグ(以下、フラグと称する)XAFFCに1
がセットされているか否かを判定し、1がセットされて
いればステップ62に移行し、0がセットされていれば
ステップ64に進む。このフラグXAFFCは、フュー
エルカット復帰処理ルーチンで1をセットされるもので
ある。ステップ62では、比例定数DAFが、フューエ
ルカット復帰後にPID制御を再開する時期を決定する
所定値であるリーンフィードバック開始DAFレベル
(以下、開始レベルと称する)KDAFFC未満である
か否かを判定し、未満であればステップ63に移行し、
以上である場合にはサブルーチンに戻る。ステップ63
では、フラグXAFFCに0をセットする。ステップ6
4は、空燃比補正係数FLAFの演算処理ルーチンで、
上記実施例のステップ53〜57と同一である。
ト直後フラグ(以下、フラグと称する)XAFFCに1
がセットされているか否かを判定し、1がセットされて
いればステップ62に移行し、0がセットされていれば
ステップ64に進む。このフラグXAFFCは、フュー
エルカット復帰処理ルーチンで1をセットされるもので
ある。ステップ62では、比例定数DAFが、フューエ
ルカット復帰後にPID制御を再開する時期を決定する
所定値であるリーンフィードバック開始DAFレベル
(以下、開始レベルと称する)KDAFFC未満である
か否かを判定し、未満であればステップ63に移行し、
以上である場合にはサブルーチンに戻る。ステップ63
では、フラグXAFFCに0をセットする。ステップ6
4は、空燃比補正係数FLAFの演算処理ルーチンで、
上記実施例のステップ53〜57と同一である。
【0024】以上の構成において、リーンバーン領域に
おいて運転中にフューエルカットが実行され、その後フ
ューエルカット復帰の状態となり、そのフューエルカッ
ト復帰後の比例定数DAFが開始レベルKDAFFCを
下回るまでは、制御はステップ61→62→サブルーチ
ンと進む。つまり、上記実施例同様、この間は空燃比補
正係数FLAFの演算は実行されず、図5に示すよう
に、空燃比補正係数FLAFはフューエルカット(図中
F/C)中の値に固定されたままとなり、フューエルカ
ット復帰であるのにもかかわらずPID制御が中止(ホ
ールド)された状態となる。このことは、PID制御が
再開されるまでに、フューエルカット復帰後の運転状態
に対応して実質的に遅延時間が設定されていることとな
る。一方、この間にも、空燃比補正係数FLAFの比例
定数DAFは、上記実施例の式(1)と同様にして計算
される。そして、比例定数DAFが開始レベルKDAF
FCを下回ると、制御はステップ61〜64と進み、フ
ューエルカット復帰後最初の空燃比補正係数FLAFが
計算されて、得られた空燃比補正係数FLAFにより燃
料噴射量が補正される。したがって、図5に示すよう
に、フューエルカット復帰時点でリーンセンサ21の出
力がリーン状態を示す信号を出力していても、目標空燃
比とその時点の空燃比との差が所定の開始レベルKDA
FFCより小出なければ、その間に空燃比補正係数FL
AFが演算されずにPID制御が中断されているので、
空燃比がリッチになるよう燃料噴射量を補正することが
なく、空燃比がリッチになるのを防止する。
おいて運転中にフューエルカットが実行され、その後フ
ューエルカット復帰の状態となり、そのフューエルカッ
ト復帰後の比例定数DAFが開始レベルKDAFFCを
下回るまでは、制御はステップ61→62→サブルーチ
ンと進む。つまり、上記実施例同様、この間は空燃比補
正係数FLAFの演算は実行されず、図5に示すよう
に、空燃比補正係数FLAFはフューエルカット(図中
F/C)中の値に固定されたままとなり、フューエルカ
ット復帰であるのにもかかわらずPID制御が中止(ホ
ールド)された状態となる。このことは、PID制御が
再開されるまでに、フューエルカット復帰後の運転状態
に対応して実質的に遅延時間が設定されていることとな
る。一方、この間にも、空燃比補正係数FLAFの比例
定数DAFは、上記実施例の式(1)と同様にして計算
される。そして、比例定数DAFが開始レベルKDAF
FCを下回ると、制御はステップ61〜64と進み、フ
ューエルカット復帰後最初の空燃比補正係数FLAFが
計算されて、得られた空燃比補正係数FLAFにより燃
料噴射量が補正される。したがって、図5に示すよう
に、フューエルカット復帰時点でリーンセンサ21の出
力がリーン状態を示す信号を出力していても、目標空燃
比とその時点の空燃比との差が所定の開始レベルKDA
FFCより小出なければ、その間に空燃比補正係数FL
AFが演算されずにPID制御が中断されているので、
空燃比がリッチになるよう燃料噴射量を補正することが
なく、空燃比がリッチになるのを防止する。
【0025】なお、本発明は以上説明した実施例に限定
されるものではない。
されるものではない。
【0026】その他、各部の構成は図示例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上に詳述したように、フュ
ーエルカット復帰後のPID制御の再開時期が、内燃機
関の運転状態で決定される時間、あるいはその時点の空
燃比と目標空燃比との差、に基づいて決定される遅延時
間の後に設定されるので、空燃比センサの応答遅れによ
り実際の空燃比から外れた状態でPID制御を実行擦る
ことが防止でき、空燃比がその間にリッチ側に変動して
ハンチング状態になることを防止できる。
ーエルカット復帰後のPID制御の再開時期が、内燃機
関の運転状態で決定される時間、あるいはその時点の空
燃比と目標空燃比との差、に基づいて決定される遅延時
間の後に設定されるので、空燃比センサの応答遅れによ
り実際の空燃比から外れた状態でPID制御を実行擦る
ことが防止でき、空燃比がその間にリッチ側に変動して
ハンチング状態になることを防止できる。
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成説明図。
【図2】同実施例の制御手順を示すフローチャート図。
【図3】同実施例の作用説明図。
【図4】他の実施例の制御手順を示すフローチャート
図。
図。
【図5】他の実施例の作用説明図。
【図6】従来例の作用説明図。
6…電子制御装置 7…中央演算処理装置 8…記憶装置 9…入力インターフェース 11…出力インターフェース 21…リーンセンサ
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも空燃比センサで空燃比を検出し
て内燃機関の運転状態を検出し、検出した運転状態に応
じて、理論空燃比によるフィードバック制御を行うとと
もに、リーンバーン領域に設定された目標空燃比となる
ように比例定数と積分定数と微分定数とからなる空燃比
補正係数により燃料噴射量を補正するPID制御を行う
内燃機関の空燃比補正方法であって、PID制御中にフ
ューエルカットが終了して燃料の供給が再開したことを
検出し、前記再開の検出から前記運転状態に応じた所定
時間はPID制御を中止し、前記所定時間が経過した後
にPID制御に移行することを特徴とする内燃機関の空
燃比補正方法。 - 【請求項2】少なくとも空燃比センサで空燃比を検出し
て内燃機関の運転状態を検出し、検出した運転状態に応
じて、理論空燃比によるフィードバック制御を行うとと
もに、リーンバーン領域に設定された目標空燃比となる
ように比例定数と積分定数と微分定数とからなる空燃比
補正係数により燃料噴射量を補正するPID制御を行う
内燃機関の空燃比補正方法であって、PID制御中にフ
ューエルカットが終了して燃料の供給が再開したことを
検出し、その後の空燃比が所定値未満になったことを検
出するまでPID制御を中止し、空燃比が所定値未満に
なった際にPID制御に移行することを特徴とする請求
項記載の内燃機関の空燃比補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17209592A JP3187534B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 内燃機関の空燃比補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17209592A JP3187534B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 内燃機関の空燃比補正方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0610735A true JPH0610735A (ja) | 1994-01-18 |
JP3187534B2 JP3187534B2 (ja) | 2001-07-11 |
Family
ID=15935451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17209592A Expired - Fee Related JP3187534B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 内燃機関の空燃比補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3187534B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5641617A (en) * | 1994-07-14 | 1997-06-24 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Photographic material for laser scan exposure |
JP2006189022A (ja) * | 2004-12-06 | 2006-07-20 | Hitachi Ltd | 内燃機関の空燃比制御装置 |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP17209592A patent/JP3187534B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5641617A (en) * | 1994-07-14 | 1997-06-24 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Photographic material for laser scan exposure |
JP2006189022A (ja) * | 2004-12-06 | 2006-07-20 | Hitachi Ltd | 内燃機関の空燃比制御装置 |
JP4726541B2 (ja) * | 2004-12-06 | 2011-07-20 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3187534B2 (ja) | 2001-07-11 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |