JPH0617692A - エンジン燃料系の故障判定装置 - Google Patents

エンジン燃料系の故障判定装置

Info

Publication number
JPH0617692A
JPH0617692A JP17575292A JP17575292A JPH0617692A JP H0617692 A JPH0617692 A JP H0617692A JP 17575292 A JP17575292 A JP 17575292A JP 17575292 A JP17575292 A JP 17575292A JP H0617692 A JPH0617692 A JP H0617692A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
fuel ratio
fuel
engine
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17575292A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Niimoto
和浩 新本
Koichi Terada
浩市 寺田
Yoshiharu Tokuda
祥治 徳田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP17575292A priority Critical patent/JPH0617692A/ja
Publication of JPH0617692A publication Critical patent/JPH0617692A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 O2フィードバックの空燃比のズレ量に基い
て燃料系の故障を判定するものにおいて、マルチポイン
トインジェクション方式を採用した場合の各気筒毎の燃
料系の故障を判定できるようにする。 【構成】 エンジンの混合気の空燃比を検出する空燃比
センサと、該空燃比センサの検出値に基いてエンジン空
燃比を目標空燃比に補正する空燃比補正手段と、該空燃
比補正手段によって設定された補正値が所定の基準値よ
りも所定値以上偏位した時に燃料系の故障と判定する故
障判定手段とを備えてなるマルチポイントインジェクシ
ョン方式を採用した多気筒エンジンにおいて、上記空燃
比センサの出力信号の波形を検出する波形検出手段を設
け、該波形検出手段により検出された上記空燃比センサ
の出力波形の乱れに基いて一部の気筒の燃料系の故障を
判定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、エンジン混合気の実
空燃比を空燃比センサで検出し、該検出空燃比の基準値
からの偏位量によって燃料系の故障を判定するようにし
たエンジン燃料系の故障判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の電子制御式エンジンでは、例えば
排気ガスの酸素濃度をパラメータとした次のようなエン
ジンの空燃比の制御技術が実用化されている。
【0003】すなわち、例えば図2、図3に示すように
エンジン1の吸気系に設けられたフューエルインジェク
タ51〜54から噴射供給される燃料の量は例えばマイ
クロコンピュータよりなるエンジンコントローラ(EC
U)9によって制御される。そして、良く知られている
ように該エンジンコントローラ9は、エアフロメータ2
で検知した吸入空気量Qとエンジン回転数センサで検知
したエンジン回転数Neとに基づいて燃料供給量の基本
値Tpを演算するとともに、さらに暖機増量補正、吸気
温補正、それに空燃比のフィードバック補正などの各種
の補正を上記エンジン1の具体的な運転状態に応じて適
宜実行し、最終的な燃料供給量を決定するようになって
いる。
【0004】上記空燃比のフィードバック補正は、例え
ばエンジン回転数Neおよび負荷(スロットル開度)が所
定の範囲(空燃比フィードバックゾーン:図8参照)内に
ある等、その実行条件が成立している場合に、エンジン
の排気系に設けられたO2センサ(空燃比センサ)16の
出力に基づいて行われるようになっているそして、同O
2センサ16は、図4の(a)に示すようにその特性より実
際の空燃比A/Fが理論空燃比(A/F=14.7)より濃い
と高い起電力を出力し、薄いと低い起電力を出力する
(反転する)。また、その起電力は特に理論空燃比(A/
F=14.7)の近傍で大きく変化する。エンジンコントロ
ーラ9は、該O2センサ16の出力Vと上記理論空燃比
に対応するある一定の基準電圧値Vsとを比較し、上記
Vが該基準電圧値Vsよりも高い場合にはリッチと判定
して図4の(b)に示すリッチ判定信号を出し、該リッチ
判定信号に基いて図4の(c)に示すリーン補正信号を形
成して供給燃料量を減少させる一方、逆に上記Vが基準
電圧値Vsよりも低い場合にはリーンと判断して図4(b)
のリーン判定信号を出し、該リーン判定信号に基いて図
4(c)のリッチ補正信号を形成して供給燃料量を増量さ
せ、それによってエンジン実空燃比を理論空燃比(λ=
1、A/F=14.7)付近に保つように制御する。
【0005】そして、該空燃比制御システムでは、さら
に上記エンジン1、エアフロメータ2、フューエルイン
ジェクタ51〜54等の各製品の特性のバラツキ及び経
年変化などによって生じる基本空燃比のバラツキを補正
するために、上記エンジンコントローラ9に上記フィー
ドバック補正に付帯して次のような学習制御を組合わせ
るようになっている。
【0006】すなわち、上記フィードバック制御を実行
している場合に、先ず上記フィードバック補正量の一定
時間毎の平均値をサンプリングしてその値をメモリに逐
次更新しながら記憶する。このメモリに記憶した値をフ
ィードバック補正学習値と呼ぶ。エンジンコントローラ
9は実際のA/F検出値に加え、この学習値をパラメー
タにして燃料供給量の演算を行う。これは一種のフィー
ドフォワード制御であり、これによって空燃比の制御制
度がより一層向上する。また、上記フィードバック制御
が実行されていないときでもメモリに保持された学習値
に基づいて上記学習制御を実行することで、空燃比をよ
り高精度に理論空燃比に近付けることができる。
【0007】ところで、上記エンジンコントローラ9は
前記空燃比のようなフィードバック学習補正に関連して
次のような燃料系の異常判定機能を備えたものも提案さ
れている(特開昭60−252133号公報参照)。
【0008】すなわち、空燃比の制御が正しく行われて
いる場合、上記O2センサ16の出力Vは上記基準電圧
値Vsの近傍を中心にして上下に適正に振幅する波形を
描く(例えば図4の(a)参照)。これに対し、上記O2セン
サ16の出力が高レベル側あるいは低レベル側に大きく
変位するのは、例えばフューエルインジェクタの目詰り
等上記燃料供給系自体に何等かの故障が生じた場合と考
えられる。したがって、O2センサ16の出力値Vが所
定の判定基準電圧値を越えたような場合、エンジンコン
トローラ9は上記燃料系に何等かの異常事態が発生して
いるものとみなして例えば空燃比の学習制御を停止する
ように構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に単にO2センサの出力値を基準値と対比して燃料系の
故障判定を行うようにしただけでは、例えば複数の気筒
の各気筒毎にフューエルインジェクタを備えたマルチポ
イントインジェクション方式のエンジンの場合、故障に
よる空燃比変化への影響度が低い一部の気筒のみの燃料
系の故障を判定することができない問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1および2
記載の発明は、それぞれ上記の問題を解決することを目
的としてなされたもので、各々次のように構成されてい
る。
【0011】(1) 請求項1記載の発明の構成 請求項1記載の発明のエンジン燃料系の故障判定装置
は、エンジンの混合気の空燃比を検出する空燃比センサ
と、該空燃比センサの検出値に基いてエンジン空燃比を
目標空燃比に補正する空燃比補正手段と、該空燃比補正
手段によって設定された補正値が所定の基準値よりも所
定値以上偏位した時に燃料系の故障と判定する故障判定
手段とを備えてなるマルチポイントインジェクション方
式を採用した多気筒エンジンにおいて、上記空燃比セン
サの出力信号の波形を検出する波形検出手段を設け、該
波形検出手段により検出された上記空燃比センサの出力
波形の乱れに基いて一部気筒の燃料系の故障を判定する
ようにしたことを特徴としている。
【0012】(2) 請求項2記載の発明の構成 請求項2記載の発明のエンジン燃料系の故障判定装置
は、上記請求項1記載の発明の構成を基本構成とし、同
構成における上記空燃比センサの出力波形の乱れを、同
出力波形がスライスレベルを横切る時間周期の変化によ
って判定し、該周期が短い時ほど上記故障判定手段の判
定基準値を小さくするようにしたことを特徴としてい
る。
【0013】
【作用】本願の請求項1および2記載の発明のエンジン
燃料系の故障判定装置は、それぞれ上記ように構成され
ている結果、当該各構成に対応して各々次のような作用
を奏する。
【0014】(1) 請求項1記載の発明の作用 請求項1記載の発明のエンジン燃料系の故障判定装置の
構成では、エンジンの混合気の空燃比を検出する空燃比
センサと、該空燃比センサの検出値に基いてエンジン空
燃比を目標空燃比に補正する空燃比補正手段と、該空燃
比補正手段によって設定された補正値が所定の基準値よ
りも所定値以上偏位した時に燃料系の故障と判定する故
障判定手段とを備えて基本システムが構成されており、
先ず上記空燃比センサにより検出された空燃比の検出値
に基いて設定されたA/Fの補正値(フィードバック値
および学習値など)が予じめ設定されている所定の判定
基準値を所定値以上越えている時には燃料系の故障と判
定する。
【0015】そして、該場合において、さらに、上記空
燃比センサの出力信号の波形を検出し、該検出された波
形の乱れから複数の気筒の内の何れか一部の気筒の燃料
系が故障していることを判定する。
【0016】(2) 請求項2記載の発明の作用 請求項2記載の発明のエンジン燃料系の故障判定装置の
構成では、上記空燃比センサの出力信号波形の乱れを、
該乱れによって生じるスライスレベルを横切る時間周期
の変化を基準として判定し、一部気筒の燃料系の故障を
判定するとともに、該時間周期が短い時ほど上記判定基
準値を小さくすることによって判定感度を高くする。
【0017】
【発明の効果】したがって、本願発明のエンジン燃料系
の故障判定装置によると、各気筒毎に燃料噴射弁を備え
たマルチポイントインジェクション方式の多気筒エンジ
ンにおいて、特定気筒の燃料噴射弁の目詰り等空燃比自
体の変化への反映度の小さい故障状態をも容易に判別し
得るようになる。
【0018】
【実施例】以下、本願発明の実施例について図2〜図8
を参照しながら詳細に説明する。
【0019】本実施例は、例えば図3に示すように燃料
噴射にマルチポイントインジェクション方式を採用した
自動車用4気筒エンジンに本願発明を適用した場合の一
例であり、先ず図2は、同エンジンの空燃比制御装置の
全体的なシステム構成を示すものである。
【0020】最初に、同図2を参照して本願発明実施例
の空燃比制御システムの概略を説明し、その後要部の制
御内容の説明に入る。
【0021】図1において、先ず符号1はエンジン本体
であり、吸入空気はエアクリーナ30を介して外部より
吸入され、その後エアフロメータ2、スロットルチャン
バ3を経て各シリンダに供給される。また燃料は燃料ポ
ンプ12により燃料タンク13からエンジン側に供給さ
れて図3に示すように各気筒C1〜C4毎に独立して設け
られたフューエルインジェクタ51〜54により気筒別
独立噴射方式で噴射されるようになっている。そして、
車両走行時等アクセルペダル操作時における上記シリン
ダへの吸入空気の量Qは、上記スロットルチャンバ3内
に設けられているスロットル弁6によって制御される。
スロットル弁6は、上記アクセルペダルに連動して操作
され減速走行状態及びアイドル運転状態では、最小開度
状態に維持される。そして、該最小(全閉)開度状態で
は、アイドルスイッチ(ID・SW)15がONになる。
【0022】上記スロットルチャンバ3には、上記スロ
ットル弁6をバイパスしてバイパス吸気通路7が設けら
れており、該バイパス吸気通路7にはアイドル時および
ダッシュポットエア供給状態では、上記エアフロメータ
2を経た吸入空気は、上記バイパス吸気通路7を介して
各シリンダに供給されることになり、その供給量は上記
電磁弁8によって調節される。この電磁弁8は、エンジ
ンコントロールユニット(以下、ECUと略称する)9よ
り供給される制御信号のデューティ比Dによってその開
閉状態が制御される。
【0023】さらに、符号10は排気管であり、該排気
管10の排気通路10a途中には三元触媒コンバータ(キ
ャタリストコンバータ)11が設けられている。そし
て、該排気管10の上記三元触媒コンバータ11の上流
部には、排気通路10a内を流れる排気ガス中の酸素濃
度(A/F)を検出するO2センサ16が設けられてい
る。
【0024】上記O2センサ16は、その特性より実際
の空燃比A/Fが理論空燃比(λ=1、A/F=14.7)よ
り濃いと高い起電力を出力し、薄いと低い起電力を出力
する(反転する)。また、その起電力は特に理論空燃比
(A/F=14.7)の近傍で大きく変化する。エンジンコン
トローラ(ECU)9は、該O2センサ16の出力Vと上
記理論空燃比λ=1に対応する一定の基準電圧値(スラ
イスレベル)Vsとを比較し、上記Vが基準電圧値Vsよ
りも高い場合にはリッチと判定して供給燃料量を減少さ
せる一方、逆に上記Vが基準電圧値Vsよりも低い場合
にはリーンと判断して供給燃料量を増量させ、それによ
って実空燃比を理論空燃比(λ=1、A/F=14.7)付近
に保つように制御する。
【0025】一方、符号14は、上記エンジン本体1の
シリンダヘッド部に設けられた点火プラグであり、該点
火プラグ14にはイグナイタ17、ディストリビュータ
18を介して所定の点火電圧が印加されるようになって
おり、その印加タイミング、すなわち点火時期はエンジ
ンコントローラ(以下ECUという)9より上記イグナイ
タ17に供給される点火時期制御信号θIGTによって
コントロールされる。さらに、符号19は吸気温セン
サ、20は水温センサであり、それぞれ吸気温TA、エ
ンジン水温TWを検出して上記ECU9に入力する。
【0026】上記ECU9は、例えば演算部であるマイ
クロコンピュータ(CPU)を中心とし、上記吸入空気量
Q、燃料噴射量(A/F)Tp、点火時期θIGT、バル
ブタイミング等の各種制御回路、メモリ(ROM及びR
AM)、インターフェース(I/O)回路などを備えて構
成されている。そして、このECU9の上記インターフ
ェース回路には上述の各検出信号の他に例えば図示しな
いスタータスイッチからのエンジン始動信号(ECUト
リガー)、ディストリビュータ18側エンジン回転数セ
ンサ部からのエンジン回転数検出信号Ne、スロットル
開度センサ6aにより検出されたスロットル開度検出信
号TVO等のエンジンコントロールに必要な各種の検出
信号が各々入力されるようになっている。
【0027】そして、エンジン運転時の空燃比は、上記
ECU9における電子燃料噴射制御装置側の空燃比制御
システムにおいて、例えば当該エアフロメータ2等の出
力値Qとエンジン回転数Neとに基づいて先ず基本燃料
噴射量Tpを決定する一方、さらに上記O2センサ16を
用いて実際のエンジン空燃比A/Fを適切に検出し、該
検出値と設定された目標空燃比との偏差に応じて上記基
本燃料噴射量Tpをフィードバック補正することによっ
て常に上記設定空燃比(三元触媒コンバータ11の排気
浄化性能が最良となる理論空燃比近傍の値)に維持する
ようなA/Fフィードバック制御システムが採用されて
いる。
【0028】従って、該空燃比コントロールシステムに
おける最終燃料噴射量Toの一般的な算出式は、次のよ
うになる。
【0029】 To=Tp・α・(1+KTW+KAS+KAI+KMR−CREC) +Ts ・・・・(1) 但し Tp :基本燃料噴射量 α :O2出力に基づく空燃比フィードバック補正係
数 KTW :水温補正係数 KAS :始動時補正係数 KAI :アイドリング後増量補正係数 KMR :空燃比(混合比)増量補正係数 CREC:減量補正係数(減速燃料カット補正係数) Ts :電圧補正係数 上記空燃比のフィードバック補正は、エンジン回転数N
eおよび負荷(スロットル開度)が所定の範囲(空燃比A/
Fのフィードバックゾーン)内にある等、その実行条件
が成立している場合に、上記の如くO2センサ16の出
力に基づいて行なわれるようになっている。
【0030】ところで、エンジンの空燃比A/Fと上記
2センサ16の出力Vと空燃比フィードバック補正係
数αの三者は、一般に図4に示すようなバランス関係を
保っている。
【0031】今、もし空燃比A/Fが濃いほうにずれた
とすると、上記O2センサ16の信号は、図4の(a)に示
すように高レベル側に大きく上昇する。この信号を受け
取って、上記ECU9は先ず図4(b)のリッチ判定信号
を形成し、それに基いて図4の(c)に示すようにF/B
補正係数αを先ず比例値PRだけリーン方向に落とし、
そのあと積分値IRを同図示のように徐々に低下させ
る。
【0032】その結果、燃料噴射量Toが絞られるか
ら、空燃比A/Fはやがて理論空燃比(λ=1)より薄く
なり、今度は上記O2センサ16の出力信号Vが落ち
る。そして、該O2センサ16の出力Vが、その起電力
の中央値、すなわちスライスレベルSLに比べてマイナ
スになる。
【0033】そこで、この信号を受け取ったら、ECU
9は今度はリーン判定信号を形成し、それに基いて上記
F/B補正係数αを先ず比例値PLだけリッチ方向に上
げ、そのあと積分値ILを図示のように徐々にに上げて
いく。その結果、燃料噴射量Toが増えて空燃比A/F
がやがて理論空燃比(λ=1)より濃くなり、再びO2
ンサ16の信号Vが上がる。
【0034】そして、この信号を受けると、ECU9は
再びリッチ判定をなし、F/B補正係数αをストンと下
げる・・・というように、空燃比A/Fには絶えずネガ
ティブフィードバックコントロールがかけられる。そし
て、全体として混合気が濃いときには、空燃比A/Fが
濃くなる時間の方が薄くなる時間よりも長くなるから、
2センサ16の出力VがスライスレベルSLよりも大
きくなる時間が増え、F/B補正係数αは小さくなる方
向に徐々にずれていく。このようにして空燃比A/F
は、図4の右側方向に移るに従って理論空燃比(λ=1)
の前後でバランスすることになる。
【0035】次に、先ず上記構成を前提として実行され
る上記ECU9による本実施例のエンジン燃料系の故障
判定制御動作について図4のフローチャートを参照して
説明する。
【0036】先ず最初にステップS1で、後述する制御
に必要な各種のエンジンデータ信号(吸入空気量Q、吸
気温TA、エンジン水温TW、エンジン回転数Ne、ス
ロットル開度TVOなどの検出パラメータ)を読み込
む。そして、次のステップS2で現在の運転状態は空燃
比のフィードバック制御における学習制御条件が成立し
ているか否かを判定し、YES(成立)の場合には、ステ
ップS3で、その時の空燃比のフィードバック補正係数
値αを学習値CLRNとして読み込む。
【0037】次に、ステップS4で、該読み込まれた学
習値CLRNの値がフューエルインジェクタ51〜54
の目詰りなど燃料系の故障であることを示す所定の判定
基準値Aよりも大であるか否かを判定する。
【0038】その結果、YES(ズレ量が大)の時はステ
ップS7に進んで燃料系の故障であると判定する。
【0039】他方、上記ステップS4の判定でNOと判
定された時、すなわち、上記ステップS3で読み込まれ
た学習値CLRNが上記判定基準値A以下である時(ズ
レ量が小の時)は、さらにステップS5に進んで上記O2
センサ16の出力信号波形(図5)のスライスレベルSL
を横切る変動周期t1,t2,t3を読み込む。
【0040】そして、続くステップS6で同周期t1,t2,t
3が特定の気筒のフューエルインジェクタ(51〜54の
何れか)が異常状態にあることを示す基準となる変動周
期A′よりも小(短)であるか否かを判定し、該判定結果
がYESの時はステップS8に進んで特定気筒のフュー
エルインジェクタが故障であると判定する。すなわち、
単一気筒のA/Fが変化した場合、O2センサの出力波
形に乱れが生じるので、波形の変動周期が短かくなる。
従って、これをクランク角などで点火時期と対応させれ
ば、何の気筒が異常であるかを判別することができる。
【0041】(2) 第2実施例 次に、図7は上述のエンジンコントロールシステムを使
用した本願発明の第2実施例に係るエンジン燃料系の故
障判定制御の内容を示している。
【0042】先ず最初にステップS1で、後述する制御
に必要な各種のエンジンデータ信号(吸入空気量Q、吸
気温TA、エンジン水温TW、エンジン回転数Ne、ス
ロットル開度TVOなどの検出パラメータ)を読み込
む。そして、続いてステップS2に移り、該現在の運転
状態は図8に示す空燃比のフィードバック制御を行うべ
き領域(F/B領域)にあるか否かによりF/B制御実行
中であるか否かを判定し、YES(F/B制御)の場合に
は、さらにステップS3で該現在の運転状態はアイドル
運転領域であるか否かを判定する。
【0043】その結果、YESの時には続くステップS
4で、上記図5に示すO2センサ16の出力信号の波形か
ら、該波形の変動成分がスライスレベルSLを横切る時
の周期t1,t2,t3の計測を開始し、ステップS5で、その
計測が完了したか否かを判定する。
【0044】その結果、YESになると、続いてステッ
プS6で図9の特性マップを用い、上記変動成分周期に
基きアイドル学習しきい値を設定する。
【0045】次にステップS7に進み、アイドル学習制
御を実行し、ステップS8で当該学習が完了したか否か
を判定する。
【0046】その後、さらにステップS9に進んで、当
該学習値CLRNが上記アイドル学習しきい値よりも小
であるか否かを判定し、その判定結果がYESの時はス
テップS10で各気筒の燃料系は正常であると判定する一
方、他方NOのズレ量が大きい時はステップS11で故障
であると判定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明のクレーム対応図である。
【図2】図2は、本願発明の第1実施例に係るエンジン
燃料系の故障判定装置の制御システム図である。
【図3】図3は、同実施例のエンジンのフューエルイン
ジェクタ設置状態を示す平面図である。
【図4】図4は、同装置のエンジンコントローラによる
空燃比制御時のO2センサ出力信号と、エンジンコント
ローラ判定出力、空燃比のフィードバック補正係数、3
者の関係を示すタイムチャートである。
【図5】図5は、同装置のO2センサの実際の出力信号
の波形を示す波形図である。
【図6】図6は、同装置のエンジンコントローラによる
エンジン燃料系の故障判定制御の制御内容を示すフロー
チャートである。
【図7】図7は、本願発明の第2実施例のエンジンコン
トローラによるエンジン燃料系の故障判定制御の内容を
示すフローチャートである。
【図8】図8は、同装置の空燃比制御におけるフィード
バック制御領域を示すエンジン運転領域図である。
【図9】図9は、上記各実施例装置の上記図6および図
7の故障判定制御におけるアイドル学習判定しきい値を
示すマップ特性図である。
【符号の説明】
1はエンジン本体、2はエアフロメータ、9はエンジン
コントローラ、10は排気管、10aは排気通路、11
は三元触媒コンバータ、16はO2センサ、51〜54
はフューエルインジェクタである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの混合気の空燃比を検出する空
    燃比センサと、該空燃比センサの検出値に基いてエンジ
    ン空燃比を目標空燃比に補正する空燃比補正手段と、該
    空燃比補正手段によって設定された補正値が所定の基準
    値よりも所定値以上偏位した時に燃料系の故障と判定す
    る故障判定手段とを備えてなるマルチポイントインジェ
    クション方式を採用した多気筒エンジンにおいて、上記
    空燃比センサの出力信号の波形を検出する波形検出手段
    を設け、該波形検出手段により検出された上記空燃比セ
    ンサの出力波形の乱れに基いて一部気筒の燃料系の故障
    を判定するようにしたことを特徴とするエンジン燃料系
    の故障判定装置。
  2. 【請求項2】 上記空燃比センサの出力波形の乱れを、
    同出力波形がスライスレベルを横切る時間周期の変化に
    よって判定し、該周期が短い時ほど上記故障判定手段の
    判定基準値を小さくするようにしたことを特徴とする請
    求項1記載のエンジン燃料系の故障判定装置。
JP17575292A 1992-07-02 1992-07-02 エンジン燃料系の故障判定装置 Pending JPH0617692A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17575292A JPH0617692A (ja) 1992-07-02 1992-07-02 エンジン燃料系の故障判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17575292A JPH0617692A (ja) 1992-07-02 1992-07-02 エンジン燃料系の故障判定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0617692A true JPH0617692A (ja) 1994-01-25

Family

ID=16001639

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17575292A Pending JPH0617692A (ja) 1992-07-02 1992-07-02 エンジン燃料系の故障判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0617692A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6694962B2 (en) 2001-10-26 2004-02-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Abnormality diagnosis apparatus of internal combustion engine
US20120174900A1 (en) * 2010-12-24 2012-07-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus and method for detecting variation abnormality in air-fuel ratio between cylinders
JP2012229663A (ja) * 2011-04-27 2012-11-22 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の空燃比制御装置
US20160177817A1 (en) * 2014-12-22 2016-06-23 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Failure detection device of internal combustion engine

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6694962B2 (en) 2001-10-26 2004-02-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Abnormality diagnosis apparatus of internal combustion engine
US20120174900A1 (en) * 2010-12-24 2012-07-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus and method for detecting variation abnormality in air-fuel ratio between cylinders
CN103282631A (zh) * 2010-12-24 2013-09-04 丰田自动车株式会社 汽缸间空燃比偏差异常检测装置及其方法
JP2012229663A (ja) * 2011-04-27 2012-11-22 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の空燃比制御装置
US20160177817A1 (en) * 2014-12-22 2016-06-23 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Failure detection device of internal combustion engine
JP2016118173A (ja) * 2014-12-22 2016-06-30 三菱自動車工業株式会社 内燃機関の故障検出装置
US10190469B2 (en) * 2014-12-22 2019-01-29 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Failure detection device of internal combustion engine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2724387B2 (ja) 内燃エンジンの排気二次空気供給装置の故障検知方法
US5586537A (en) Fuel property detecting apparatus for internal combustion engines
US20040148926A1 (en) Secondary air supply abnormality detection system
US10247114B2 (en) Exhaust gas control system for internal combustion engine and control method for internal combustion engine
JP2003254129A (ja) 排気浄化装置
JPH08338286A (ja) 内燃機関の排気系故障診断装置
JP4193869B2 (ja) 排ガス浄化触媒の劣化診断装置
JP2003314350A (ja) 内燃機関の排ガス浄化装置
US5697340A (en) Engine cold startup controller
US7536852B2 (en) Combustion air-fuel ratio control system for an internal combustion engine
JPH0617692A (ja) エンジン燃料系の故障判定装置
JP4882958B2 (ja) 排出ガスセンサの異常診断装置
JP2005042676A (ja) 酸素濃度センサの故障検知装置
US20080196390A1 (en) Deterioration-determination apparatus for exhaust gas purifying system
JPH09324683A (ja) 内燃機関におけるNOx濃度推定装置及び排気還流装置の故障診断装置
JPH05231216A (ja) 酸素センサ劣化検出方法
JPH11190246A (ja) 燃料噴射制御装置および燃料噴射方法
JP4134480B2 (ja) 空燃比センサの劣化診断装置
JP2000045851A (ja) 水温センサの故障判定装置
JP3493697B2 (ja) エンジンの空燃比制御装置
JP2536753B2 (ja) エンジンの空燃比制御装置
JPH04365951A (ja) 補助酸素センサの劣化検出方法
JPH0420992Y2 (ja)
JPH0610735A (ja) 内燃機関の空燃比補正方法
JPH04301156A (ja) エンジンの排気浄化装置