JP3493697B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本願発明は、エンジンの実空燃比
をO2センサ(空燃比センサ)で検出し、該検出空燃比を
本来の目標空燃比に収束させるようにフィ−ドバック制
御するようにしたエンジンの空燃比制御装置に関し、特
に応答性が低い前記空燃比センサの半活性状態における
空燃比変動防止機能を備えたエンジンの空燃比制御装置
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】最近の電子制御燃料噴射式エンジンで
は、例えば排気ガス中の酸素濃度をパラメータとした次
のようなエンジンの空燃比の制御技術が実用化されてい
る。 【0003】すなわち、例えば図2に示すように、エン
ジン2の吸気系に設けられたフューエルインジェクタ6
から噴射供給される燃料の量は例えばマイクロコンピュ
−タよりなるエンジンコントロ−ラ(ECU)8によって
制御される。そして、良く知られているように該エンジ
ンコントロ−ラ8は、エアーフローメーター10で検知
した吸入空気量Qとディストリビュータ12のエンジン
回転数ピックアップで検知したエンジン回転数Neとに
基づいて燃料供給量の基本値を演算するとともに、さら
に暖機増量補正、始動後増量補正、加速増量補正、高負
荷増量補正、吸気温補正、それに本願発明の対象である
空燃比のフィ−ドバック補正などの各種の補正を上記エ
ンジン2の具体的な運転状態に応じて適宜実行し、最終
的な燃料供給量を決定するようになっている。 【0004】上記空燃比のフィ−ドバック補正は、エン
ジン回転数Neおよび負荷(スロットル開度)が所定の範
囲(空燃比フィ−ドバックゾーン)内にある等、その燃料
フィードバック制御実行条件が成立している場合に、例
えば図示エンジンの排気系に設けられたO2センサ(空燃
比センサ)16の出力に基づいて行われるようになって
いる。 【0005】そして、同O2センサ16は、その特性よ
り図13に示すように実際の空燃比A/Fが理論空燃比
(A/F=14.7、λ=1)より濃いと高い起電力(出力電
圧)を出力し、薄いと低い起電力を出力する(反転す
る)。また、その起電力は特に理論空燃比(A/F=14.
7、λ=1)の近傍で大きく変化する。エンジンコントロ
ーラ8は、該O2センサ16の出力Voと上記理論空燃比
に対応するある一定の基準電圧値(スライスレベル)Vs
とを比較し、上記Voが基準電圧値Vsよりも高い場合に
はリッチと判定して供給燃料量を減少させる一方、逆に
上記Voが基準電圧値Vsよりも低い場合にはリーンと判
断して供給燃料量を増量させ、それによって実空燃比を
理論空燃比(A/F=14.7)付近に保つように制御する。
なお、該制御はPI制御(比例・積分制御)が採用されて
おり、図12中のPR,IRはリーン制御時の比例値お
よび積分値、またPL,ILは同リッチ制御時の比例値
および積分値である。 【0006】ところが、以上の説明は原則として上記O
2センサ16が活性化(例えば排気ガス温度300℃以
上)している場合のことであり、エンジン始動直後のよ
うに排気ガス温度が低くてO2センサ16が活性化され
ていないような場合には、O2センサ16の出力が高レ
ベル側又は低レベル側に膠着して変化しないので上述の
ような燃料噴射量のO2フィードバック制御を行うこと
はできない。 【0007】一方、排気ガス温度が上昇してくると、次
第にO2センサ16の出力は反転するようになるので、
一応上記燃料噴射量のO2フィードバック制御は可能と
なる。そして、該O2フィードバック制御は排ガス規制
の見地から言っても本来可能な限り早期に開始されるこ
とが望ましい。 【0008】そこで、従来より上記O2センサ16の活
性化状態を判定するための電圧値を上記基準電圧値と相
違させてエンジンに適合した値に設定することにより、
同O2センサ16の活性状態および不活性状態を各々的
確に判定し、それによって速やかに空燃比フィ−ドバッ
ク補正制御システムの起動を行い得るようにした技術が
例えば、特公昭58−24610号公報により提案され
ている。 【0009】該システムによれば、O2センサ16の半
活性化状態からの速かな燃料噴射量のO2フィードバッ
ク制御が可能となる。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記半活性
化状態における実際の酸素濃度変化に対するO2センサ
出力の反転速度、すなわち応答性は活性化状態に比べて
遅い。従って、その状態のまま活性化時の応答速度を前
提として演算設定されている燃料噴射量のフィードバッ
ク制御開始時期でフィードバック制御を実行するとする
と、当然フューエルインジェクタに対して出力される燃
料噴射パルス幅の変動が活性化時よりも大きなものとな
り、相当な空燃比の変動を招くことになって場合によっ
てはサージングを発生させる問題を生じる。また、一方
リーン側の失火限界に余裕度が少なくなって、リーン失
火の恐れをも生じる。 【0011】もちろん、上記O2センサの早期活性化を
図る技術的手段として、活性化ヒータを付設する技術思
想も提案されているが、該方法では特殊なヒータ構造を
必要とするためにコストが高い難点がある。 【0012】 【課題を解決するための手段】本願の請求項1記載の発
明は、上記の問題を解決することを目的としてなされた
ものであって、次のように構成されている。 【0013】(1) 請求項1記載の発明の構成 この発明のエンジンの空燃比制御装置は、エンジンの排
気系に設けられたO2センサと、該O2センサにより検出
された排気ガス中の酸素濃度に応じてエンジンに供給さ
れる燃料噴射量をフィードバック制御する燃料噴射量フ
ィードバック制御手段とを備えてなるエンジンにおい
て、上記O2センサ出力の応答性を検出するO2センサ出
力応答性検出手段と、燃料増量制御実行時、該O2セン
サ出力応答性検出手段によって検出されたO2センサ出
力の応答性に応じて上記燃料噴射量フィードバック制御
手段の燃料噴射量フィードバック制御開始時期を変更す
るフィードバック制御開始時期変更手段とを設け、上記
2 センサ出力応答性検出手段が、O 2 センサ出力の応答
性を上記O 2 センサ出力の所定時間内の変化量に基いて
検出するようになっているとともに、上記燃料噴射量フ
ィードバック制御手段が同O 2 センサ出力の所定時間内
の変化量が小さい時ほどその燃料噴射量フィードバック
補正量のリーン側下限値を小さくするようになっている
ことを特徴としている。 【0014】 【作用】本願の請求項1記載の発明のエンジンの空燃比
制御装置は、上記の構成に対応して次のような作用を奏
する。 【0015】(1) 請求項1記載の発明の作用 この発明のエンジンの空燃比制御装置の構成では、上述
の如く、エンジンの排気系に設けられたO2センサと、
該O2センサにより検出された排気ガス中の酸素濃度に
応じてエンジンに供給される燃料噴射量をフィードバッ
ク制御する燃料噴射量フィードバック制御手段とを備え
てなるエンジンにおいて、上記O2センサ出力の応答性
を検出するO2センサ出力応答性検出手段と、例えば加
速時等一般に空燃比変化が顕著となる燃料増量制御実行
時に、該O2センサ出力応答性検出手段によって可及的
早期に検出されたO2センサ出力の応答性に応じて上記
燃料噴射量フィードバック制御手段の燃料噴射量フィー
ドバック制御開始時期を変更するフィードバック制御開
始時期変更手段とを設けて構成されている。 【0016】したがって、燃料噴射量フィードバック制
御手段の燃料噴射量フィードバック制御開始時期は、O
2センサ出力応答性検出手段によって検出された活性化
度合に応じた応答性、すなわちO2センサ出力のその時
の反転速度に対応して適切なタイミングに調整設定され
るようになり、最終的な燃料噴射パルス幅も適正なもの
となって可及的に空燃比の変動、サージング、リーン失
火などが防止されるようになる。 【0017】また、この発明のエンジンの空燃比制御装
置の構成では、上記O 2 センサ出力応答性検出手段が、
2 センサ出力の応答性を上記O 2 センサ出力の所定時間
内の変化量に基いて検出するようになっているととも
に、上記燃料噴射量フィードバック制御手段が同O 2
ンサ出力の所定時間内の変化量が小さい時ほどその燃料
噴射量フィードバック補正量のリーン側下限値を小さく
するように構成されている。 【0018】したがって、上記O 2 センサ出力の応答
性、すなわち反転速度が、当該O 2 センサ出力の所定時
間内の変化量に基いて正確に検出され、それに対応して
当該検出された出力変化量が小さい低応答性時ほど上記
燃料噴射量フィードバック制御手段のフィードバック補
正量のリーン側の下限値を小さくするようにして、O 2
ンサ半活性化時の余裕度の低いリーン側失火限界に到
らないようにする。 【0019】その結果、可及的にリーン失火が生じにく
くなる。従って、例えば目標空燃比を可及的にリーン状
態に設定したリーンバーンエンジンなどにとっても有効
なものとなる。 【0020】 【発明の効果】以上の結果、本願発明のエンジンの空燃
比制御装置によると、排気ガス温度低いO2センサ半活
性化状態においても可及的早期に安定した空燃比のフィ
ードバック制御が行えるようになり、又リーン失火の恐
れも解消されてドライバビリティーの向上と排気エミッ
ション改善効果の両効果が実現される。 【0021】 【実施例】(1) 第1実施例 以下、本願発明の第1実施例について添付の図2〜図1
1を参照しながら詳細に説明する。 【0022】本実施例は、例えば自動車用4気筒エンジ
ンに本願発明を適用した場合の一例である。 【0023】図2は、該本願発明の実施例に係るエンジ
ンの空燃比制御装置の全体構成を示すものである。先ず
最初に、同図1を参照して本願発明実施例の制御システ
ムの概略を説明し、その後要部の制御の説明に入る。 【0024】図1において、先ず符号2はエンジン本体
であり、吸入空気は吸気管1上流のエアクリーナA/C
を介して外部より吸入され、その後エアフロメータ1
0、スロットルチャンバ4を経て各シリンダに供給され
る。また燃料は燃料ポンプにより燃料タンクからエンジ
ン側に供給されてフューエルインジェクタ6により噴射
されるようになっている。そして、車両走行時等アクセ
ルペダル操作時における上記シリンダへの吸入空気の量
は、上記スロットルチャンバ4内に設けられているスロ
ットル弁5によって制御される。スロットル弁5は、上
記アクセルペダルに連動して操作され減速走行状態及び
アイドル運転状態では、最小開度状態に維持される。そ
して、該最小(全閉)開度状態では、アイドルスイッチI
D・SWがONになる。 【0025】また吸気管1途中の上記スロットルチャン
バ4には、上記スロットル弁5をバイパスしてバイパス
吸気通路3が設けられており、該バイパス吸気通路3に
はアイドル時およびダッシュポットエア供給時のエンジ
ン回転数制御のための吸入空気量調整手段となる電流制
御型電磁弁(ISCバルブ)7が設けられている。従っ
て、アイドル運転状態およびダッシュポットエア供給状
態では、上記エアフロメータ10を経た吸入空気は、上
記バイパス吸気通路3を介して各シリンダに供給される
ことになり、その供給量は上記電磁弁7によって調節さ
れる。この電磁弁7は、エンジンコントロ−ラ(以下、
ECUと略称する)8より供給される制御信号のデュー
ティ比によってその開閉状態が制御される。さらに、符
号13は、例えばその排気通路途中に3元触媒コンバー
タ(キャタリストコンバータ)14を備えた排気ガス浄化
装置を持った排気管を示している。そして、該排気管1
0の上記3元触媒コンバータ14の上流部には、排気ガ
ス中の酸素濃度(A/F)を検出するためのO2センサー
16が設けられている。 【0026】そして、エンジン運転時の空燃比は、上記
ECU8における電子制御燃料噴射装置側の空燃比制御
システムにおいて、例えば上記エアフロメータ10等の
出力値とエンジン回転数Neとに基づいて先ず基本燃料
噴射量を決定する一方、さらに上記O2センサ16を用
いて実際のエンジン空燃比A/Fを検出し、該検出値と
設定された目標空燃比との偏差に応じて上記基本燃料噴
射量をフィ−ドバック補正することによって常に上記設
定空燃比(一般には理論空燃比近傍の値)に維持するよう
な燃料噴射量フィードバック制御システムが採用されて
いる。 【0027】従って、該空燃比のコントロ−ルシステム
における最終燃料噴射量Tiの一般的な算出式は、次の
ようになる。 【0028】Ti=Tp・CFB・(1+CTW+CAS
+CAI+Cer−CREC)+Ts 但し Tp :基本燃料噴射量 CFB :O2センサ出力に基づく空燃比のフィードバッ
ク補正係数 CTW :水温補正係数 CAS :始動時補正係数 CAI :アイドリング後増量補正係数 Cer :空燃比(混合比)高負荷増量補正係数 CREC:減量補正係数(減速燃料カット補正係数) Ts :電圧補正係数 一方、符号11は、上記エンジン本体2のシリンダヘッ
ド部に設けられた点火プラグであり、該点火プラグ11
にはディストリビュータ12、イグナイタ15を介して
所定の点火電圧が印加されるようになっており、その印
加タイミング、すなわち点火時期は上記ECU8より上
記イグナイタ15に供給される点火時期制御信号によっ
てコントロ−ルされる。 【0029】上記ECU8は、例えば演算部であるマイ
クロコンピュ−タ(CPU)を中心とし、吸入空気量、燃
料噴射量、点火時期等の各種制御回路、メモリ(ROM
及びRAM)、インターフェース(I/O)回路などを備
えて構成されている。そして、このECU8の上記イン
ターフェース回路には上述の各検出信号の他に例えば図
示しないスタータスイッチからのエンジン始動信号(E
CUトリガー)、ディストリビュータ12側エンジン回
転数ピックアップからのエンジン回転数検出信号Ne、
水温センサ17により検出されたエンジンの冷却水温度
の検出信号Tw、スロットル開度センサにより検出され
たスロットル開度検出信号TVO、エアフロメータ10
によって検出された吸入空気量検出信号Q等のエンジン
空燃比のコントロ−ルに必要な各種の検出信号が各々入
力されるようになっている。 【0030】次に上記ECU8による本実施例の空燃比
の制御動作について図3のフロチャート並びに図4〜図
11のタイムチャート並びに各種制御特性、マップ図を
参照して詳細に説明する。 【0031】先ず図3のフローチャートに示すステップ
1で、後述するエンジン空燃比の制御に必要な各種の
データ信号(上述の各センサによって検出されたエンジ
ンパラメータ)を読み込む。そして、次のステップS2
現在のエンジン運転状態が上述したエンジン空燃比のO
2フィードバック制御を行うべき領域(F/B領域)であ
るか否かを条件判定し、YESのF/B領域の場合に
は、続くステップS3で上記O2センサ16の現在の出力
電圧Vo(i)を読み込む。 【0032】そして、その上でステップS4に進み、先
ず上記今回読み込まれたO2センサ16の出力電圧Vo
(i)が図4の(b)に示す基準電圧(スライスレベル)Vsよ
りも高くなっているか否か、すなわちエンジン始動後の
加速増量によりA/Fがリッチ状態となっているか否か
を判定する。また、次にステップS5で、前回読み込ま
れたO2センサ16の出力電圧Vo(i−1)が上記基準電
圧Vs以下であったか否か、つまり上記O2センサ出力の
加速増量に対応したリッチ側への移行が今回初めてなさ
れたものであり、O2センサ16の半活性化を示すもの
であるか否かを判定する。 【0033】その結果、YESの既に加速増量がなさ
れ、かつ、それに対応したリッチ方向への反転によりO
2センサ16が半活性化状態となったと認め得る時は、
次にステップS6に進んで、上記O2センサ16の出力の
応答性を示す前回から今回までのサンプリング周期Δt
中のO2センサ16の出力電圧Vo(i−1)、Vo(i)の変
化量ΔVo(ΔVo=Vo(i)−Vo(i−1))を演算(検出)す
る(図6参照)。 【0034】そして、さらにステップS7に進み、該演
算値(O2出力の応答性)ΔVoに基き、該ΔVoの値が小
さいほど図7に示すように空燃比フィードバック補正係
数CFBのP値およびI値を小さくするとともに図8お
よび図9に示すように当該空燃比フィードバック補正係
数CFBのリーン側下限値CFBminを小さくし、図1
0および図11に示すように上記空燃比フィードバック
制御の制御開始時期が遅くなるように変更するとともに
リーン側の余裕度を高くして上述した空燃比のフィード
バック補正制御を実行する。 【0035】該場合において、上記制御開始時期遅延時
間は、リーン側デイレイタイムTLDLに比較してリッ
チ側デイレイタイムTRDLの方を小さく設定するよう
にし、平均A/Fとしてはリッチになるようにしてい
る。 【0036】この結果、例えば図4の(b)および図5の
(a)に示すように上記O2センサ16の出力の応答性が低
い(反転速度が遅い)半活性時には、空燃比フィードバッ
ク補正係数CFBも図4の(c)および図5の(b)に示すよ
うに、それに対応してリッチ側でTRDL、リーン側で
TRDLだけ制御開始時期が遅延され、最終的な燃料噴
射パルス幅も小さく設定されることになる。従って、従
来のような空燃比の変動やそれに基くサージングが解消
される。又その時の空燃比フィードバック補正係数CF
Bのリーン側下限値CFBminをO2センサ出力の応答性
が低いほど小さく設定するとともに上記制御開始時期遅
延時間は、リッチ側ディレイ時間TRDLをリーン側遅
延時間TLDLに比較して小さくすることによって平均
空燃比がリッチになるようにしている結果、リーン側失
火限界に余裕ができて、従来のようなリーン失火の可能
性もなくなる。 【0037】(2) 第2実施例 上記第1実施例の構成では、上述の図4〜図6から明ら
かなように、エンジン始動後における加速増量実行時の
リーン状態からリッチ状態へのO2センサ出力の反転時
において、当該O2センサ出力の応答性(反転速度)ΔVo
を演算するようにしたが、該加速時のアクセル踏み込み
加減はドライバーによって個人差が大きい。 【0038】したがって、上記O2センサ出力の応答性
(反転速度)ΔVoの演算は、例えば第2実施例として図
12に示すように、加速増量完了後、O2センサ出力が
一旦リッチになった状態からリーン状態に移行する時の
反転状態において行うようにする方がより好ましい。 【0039】このような構成にすると、ドライバーの個
人差に関係なく空燃比の変化割合(傾き)が常に一定の状
態でO2センサ出力の応答性を検出することができ、よ
り高精度な制御開始時期の可変制御が可能となる。 【0040】なお、以上の2つの実施例では、O2セン
サ出力の立上り又は立下りの何れか一方で応答性を検出
するようにしたが、この他にも例えば、 1 常時立ち上り、立ち下りの応答性の平均を求める、 2 一定時間内でのO2センサ出力反転回数で検出する
などの方法が考えられる。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、本願発明のクレーム対応図である。 【図2】図2は、本願発明の第1実施例に係るエンジン
の空燃比制御装置の制御システムの構成を示すシステム
図である。 【図3】図3は、同装置の空燃比制御動作を示すフロー
チャートである。 【図4】図4は、同図3の制御動作に対応したタイムチ
ャートである。 【図5】図5は、同図4のタイムチャートの要部の拡大
説明図である。 【図6】図6は、図3の制御におけるO2センサ出力電
圧の変化と応答性の検出方法を示す概略説明図である。 【図7】図7は、図3の制御において使用されるO2
ンサ出力電圧の変化量ΔVoと空燃比フィードバック補
正係数の値(P値/I値)との関係を示すマップ特性図で
ある。 【図8】図8は、図3の制御において使用されるO2
ンサ出力電圧の変化量ΔVoと空燃比フィードバック補
正係数CFB(リーン側下限値)の関係を示すマップ特性
図である。 【図9】図9は、図3の制御におけるO2センサ出力電
圧の変化量ΔVoと空燃比フィードバック補正係数CF
Bのリーン側下限値CFBminの関係を示すマップ特性
図である。 【図10】図10は、図3の制御におけるO2センサ出
力電圧変化量ΔVoと空燃比フィードバック補正係数C
FBのリーン側遅延時間TLDLとの関係を示すマップ
特性図である。 【図11】図11は、図3の制御におけるO2センサ出
力電圧変化量ΔVoと空燃比フィードバック補正係数C
FBのリッチ側遅延時間TRDLとの関係を示すマップ
特性図である。 【図12】図12は、本願発明の第2実施例に係るエン
ジンの空燃比制御装置の空燃比制御におけるO2センサ
出力電圧の変化と応答性の検出方法を示す説明図であ
る。 【図13】図13は、従来の一般的な空燃比O2フィー
ドバック制御の動作を示すタイムチャートである。 【符号の説明】 1は吸気管、2はエンジン本体、6はフューエルインジ
ェクタ、8はエンジンコントローラ、16はO2センサ
である。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 エンジンの排気系に設けられたO2セン
    サと、該O2センサにより検出された排気ガス中の酸素
    濃度に応じてエンジンに供給される燃料噴射量をフィー
    ドバック制御する燃料噴射量フィードバック制御手段と
    を備えてなるエンジンにおいて、上記O2センサ出力の
    応答性を検出するO2センサ出力応答性検出手段と、燃
    料増量制御実行時、該O2センサ出力応答性検出手段に
    よって検出されたO2センサ出力の応答性に応じて上記
    燃料噴射量フィードバック制御手段の燃料噴射量フィー
    ドバック制御開始時期を変更するフィードバック制御開
    始時期変更手段とを設け 上記O 2 センサ出力応答性検出手段が、O 2 センサ出力の
    応答性を上記O 2 センサ出力の所定時間内の変化量に基
    いて検出するようになっているとともに、上記燃料噴射
    量フィードバック制御手段が同O 2 センサ出力の所定時
    間内の変化量が小さい時ほどその燃料噴射量フィードバ
    ック補正量のリーン側下限値を小さくするようになって
    いる ことを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
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