JP2517796B2 - アリルアルコ―ルの精製法 - Google Patents

アリルアルコ―ルの精製法

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JP2517796B2
JP2517796B2 JP2408483A JP40848390A JP2517796B2 JP 2517796 B2 JP2517796 B2 JP 2517796B2 JP 2408483 A JP2408483 A JP 2408483A JP 40848390 A JP40848390 A JP 40848390A JP 2517796 B2 JP2517796 B2 JP 2517796B2
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浩康 望月
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水−アリルアルコール
の共沸点混合物から、共沸化剤を用いてアリルアルコー
ルを分離精製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水−アリルアルコールの共沸点混合物か
ら純粋なアリルアルコールを得る方法としては、従来、
塩類を用いて水を抽出する方法が知られている(例えば
特公昭63−23408号公報)。
【0003】しかしながら、この方法において、アリル
アルコール中に含まれるアクロレインの重合あるいはア
リルアルコールとの縮合による高沸点物が生成するた
め、高沸点物を分離する蒸留塔が必要となること、また
塩類の析出が発生することにより詰り除去のため定期的
な洗浄が必要となるなど、運転費や設備費が増大する欠
点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、蒸留塔の装置が多くなる点および詰りを生じる点
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願は、アリルアルコー
ルの共沸化剤として優れていることが本発明により発見
された酢酸エチル、酢酸ビニルの少くとも一種をアリル
アルコールと水との混合物に添加し、蒸留塔に供給して
蒸留し、留出物を凝縮してデカンターに導き、2層分離
し、分離した上層の有機相の大部分を上記蒸留塔に戻す
工程を有する。
【0006】また、上記デカンターで2層分離した下層
の水相を、共沸化剤回収塔に供給して蒸留し、留出分を
蒸留塔に戻し、塔底から水を排出させる工程を合わせ有
せしめることにより、問題点を解決した。
【0007】図1は、本発明に係るアリルアルコールの
精製法を実施する装置のフローの一例を示すもので、図
中符号1は、蒸留塔である。蒸留塔1には、酢酸その他
の高沸物、アクロレインその他の低沸物を含有する、ア
リルアルコール製造装置において造られたアリルアルコ
ール水溶液11が供給されているとともに、スタート時
に予め酢酸エチル、酢酸ビニルの少くとも一種(以下共
沸化剤という)が添加されたデカンター2に貯留されて
いる液が連続添加され、蒸留が行われる。
【0008】この蒸留においては、共沸化剤の作用によ
り塔頂からは水、共沸化剤、アクロレンその他の低沸成
分との共沸混合物12が留出され、塔底からは酢酸その
他の高沸成分とアリルアルコールの混合物16が取出さ
れる。
【0009】上記塔頂より留出される共沸混合物は、デ
カンター2に導入され、上層の有機相、下層の水相の2
層に分けられる。上記有機相13には共沸化剤が多量に
含まれており、その大部分は、蒸留塔1に戻される。こ
の際運転を続けるに従って有機相の低沸成分が増量する
が、デカンター2の上下層の境界水位がほぼ所定の範囲
となるように、アクロンレンその他の低沸成分を間歇的
に系内から抜出す。この場合流失する共沸化剤は適時デ
カンター2に補給される。デカンター2の水相14は、
共沸化剤回収塔3に送られ、蒸留され、塔頂より留出す
る共沸化剤を含む留出物15はデカンター2に循環さ
れ、塔底から出る水17は系外に排出される。
【0010】上記蒸留塔1の塔底から出る高沸点成分1
6には、水が殆んど含まれていないので、成分相互間の
共沸関係がなく、製品蒸留塔4に供給され、高沸成分1
9が塔底から抜出されるとともに、純度の高いアリルア
ルコール18が塔頂から回収される。アリルアルコール
は、水分を含有していなければ、高沸成分を含有してい
ても差支えない用途もあり、この場合には製品蒸留塔4
は設けなくてもよい。
【0011】
【実施例】次に実施例を示して本発明の方法を具体的に
説明する。
【0012】
【実施例1】図1の装置を用い酢酸エチルを共沸化剤と
して予めデカンター2に貯留しこれをデカンター2の有
機相13として蒸留塔1に供給しながら、アリルアルコ
ール:70.42wt%、H2O:29.51wt%、
アクロレインその他の低沸成分:0.02wt%、酢酸
その他の高沸成分:0.05wt%からなる60.0重
量部/hrの原料アリルアルコール11を蒸留塔1に供
給して蒸留し、アリルアルコール:0.60wt%、H
2O:7.51wt%、酢酸エチル91.60wt%、
アクロレインその他の低沸物:0.29wt%からなる
565.2重量部/hrの共沸留出物12を得てデカン
ター2に供給した。
【0013】デカンター2においては、アリルアルコー
ル:0.62wt%、H2O:4.82wt%、酢酸エ
チル:94.27wt%、アクロレインその他の低沸成
分:0.29wt%からなる、549.2重量部/hr
のデカンターの有機相13、およびアリルアルコール:
0.88wt%、H2O:91.77wt%、酢酸エチ
ル:7.09wt%、アクロレインその他の低沸成分
0.26wt%からなる18.0重量部/hrのデカン
ターの水相14に分かれる。有機相13は、すべて還流
液として、蒸留塔1に還流し、水相14は共沸化剤回収
塔3に送られ、回収塔3の共沸留出物15はデカンター
2に送られ、回収塔3の塔底から得られる17.7重量
部/hrの水よりなる回収塔の塔底液17は系外に排出
される
【0014】一方蒸留塔1の塔底よりアリルアルコー
ル:99.87wt%、酢酸その他の高沸物:0.13
wt%からなる42.3重量部/hrの蒸留塔の塔底液
16は、製品蒸留塔4に送られ、塔頂からアリルアルコ
ール:99.99.wt%からなる37.5重量部/h
rの高純度のアリルアルコールが製品蒸留塔の留出物1
8として得られ、塔底から製品蒸留塔の塔底液19とし
て高沸分が得られた。
【0015】
【実施例2】原料として、低沸成分、高沸成分を含有し
たアリルアルコールを100重量部/hrで蒸留塔1に
供給し、共沸化剤として酢酸ビニルを用い常圧蒸留した
場合の各部分および全体の1時間当たりの流量を表1に
示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1より明かなように、共沸化剤は、循環
使用され、余剰有機相とともに排出される分が補給され
る。また、蒸留塔の塔底より排出されるアリルアルコー
ルは、微量の高沸物と極めて微量の水が含まれている
が、これらを含有していても差支えない場合には、製品
蒸留塔は必要ない。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るアリ
ルアルコールの精製法は、添加された共沸化剤を循環使
用することにより、水と共沸するアリルアルコールを脱
水し、簡単な蒸留システムによって、純度の高いアリル
アルコールが得られる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアリルアルコールの精製法を実施
する装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 蒸留塔 2 デカンター 3 共沸化剤回収塔(回収塔) 4 製品蒸留塔 11 原料アリルアルコール 12 蒸留塔の共沸溜出物 13 デカンターの有機層 14 デカンターの水層 15 回収塔の共沸留出物 16 蒸留塔の塔底液 17 回収塔の塔底液 18 製品蒸留塔の留出物 19 製品蒸留塔の塔底液

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸エチル、酢酸ビニルの少なくとも一
    種をアリルアルコールと水との混合物に添加した状態
    で、蒸留塔で蒸留し、留出物を凝縮してデカンターに導
    き2層に分離し、分離した上層の有機相の大部分を上記
    蒸留塔に戻す工程を有するアリルアルコールの精製法。
  2. 【請求項2】 デカンターで2層分離した下層の水相
    を、共沸剤回収塔に導き、留出分を蒸留塔に戻し、塔底
    から水を排出させる工程を有する請求項1のアリルアル
    コールの精製法。
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