JP3098300B2 - 1,3ジオキソランの精製法 - Google Patents
1,3ジオキソランの精製法Info
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- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
Description
アセタール樹脂の原料等として有用な1,3ジオキソラ
ンを高純度に精製する方法に関する。
は、アルデヒドまたはケトンとグリコールとの環化反
応、アルデヒドまたはケトンとアルキレンオキシドとの
環化反応による方法が知られている。アルデヒドまたは
ケトンとグリコールを原料とする1,3ジオキソランの
製造方法としては、例えば、西ドイツ特許191420
9号明細書に、酸触媒存在下でグリコールとホルムアル
デヒドを反応させ、7%の水分を含む1,3ジオキソラ
ンを96.5%の収率で得たことが開示されている。
媒の存在下でグリコールとパラホルムアルデヒドを反応
させ、反応蒸留液にシクロヘキサンを添加し、精製する
ことにより高純度の1,3ジオキソランが得られること
が開示されている。Ind.Eng.chem.,4
6,787(1954)には、酸触媒存在下、グリコー
ルとパラホルムアルデヒドを反応させ、反応蒸留液に食
塩を添加して2相に分離後、有機相を精留することによ
り、水分の少ない、高純度の1,3ジオキソランが得ら
れることが開示されている。
トンとグリコールとを原料とする製法では、精製した
1,3ジオキソランと副生物である水が共沸するため、
蒸留工程だけでは水を分離、除去する事が困難である。
高濃度、低含水量の1,3ジオキソランを得るために
は、抽出、塩析等の精製工程が更に必要となり、製造コ
ストが高くなる傾向にあった。
度な1,3ジオキソランの合理的な精製法を確立するこ
とである。
デヒドとエチレングリコールを原料とする1,3ジオキ
ソランの製造において、蒸留塔内で1,3ジオキソラン
および水を含む蒸気とエチレングリコールを含む液を気
液接触させることを特徴とする1,3ジオキソランの精
製法である。
ップよりエチレングリコールを供給して気液接触を行う
ことにより蒸気中の1,3ジオキソラン濃度を高め、
1,3ジオキソランを精製することができる。この精製
方法の一例を図1に示す。1,3ジオキソラン蒸留塔各
段の液中のエチレングリコール濃度は10%以上にして
気液接触させることが好ましい。さらに好ましいエチレ
ングリコールの濃度は20%以上である。
上にすると、1,3ジオキソランと水の共沸点における
1,3ジオキソラン濃度は高くなる。さらに液中のエチ
レングリコール濃度が20%を超えると共沸点は無くな
る。この様子を図2に示した。図2は1,3ジオキソラ
ンと水の気液平衡図である。蒸留による1,3ジオキソ
ラン精製工程において、蒸留塔内液中に10%以上のエ
チレングリコールを存在させることにより、共沸組成よ
り高濃度な1,3ジオキソランを取り出すことができ
る。液中のエチレングリコール濃度を20%にすると、
1,3ジオキソランと水の共沸点は無くなり、100%
分離可能となる。さらにエチレングリコールの濃度を高
くしていくと蒸気中の1,3ジオキソラン濃度は高くな
り、蒸留塔の段数を減らすことができる。
は、蒸留塔の中段部以上の上部に行う事により効率的に
実施できる。蒸留塔へ供給するエチレングリコールは、
吸着あるいはN2 によるストリッピング等の脱水操作に
よって含水量を減らしたものが好ましい。供給するエチ
レングリコール中の水分量が少ない程、高純度の1,3
ジオキソランを得る事ができる。
1,3ジオキソランは、ガス状、液状のいずれでもよ
い。また、低濃度の1,3ジオキソランの供給段は、蒸
留塔の中段以下の各段およびボトムのいずれも可能であ
るが、下部程、高純度の1,3ジオキソランが得られ
る。さらに、1,3ジオキソラン合成の原料であるホル
ムアルデヒドが、蒸留塔にフィードされる粗1,3ジオ
キソランに含まれていることが考えられるが、ホルムア
ルデヒドに関しても、蒸留塔でエチレングリコールと向
流接触させることにより、抽出分離する事が可能であ
る。すなわち、この発明は、1,3ジオキソラン、水お
よびホルムアルデヒドを含む蒸気とエチレングリコール
を含む液を気液接触させ、1,3ジオキソランを精製す
ることができる。
の蒸留塔の温度は、トップ温度が40℃以上、ボトム温
度が220℃以下で操作する事が好ましい。なお、蒸留
塔の段数をふやせば高純度の1,3ジオキソランを得る
ことができる。精製に使用する蒸留塔については、特に
種類を問わない。バブルキャップ、シーブトレイ、ユニ
フラックストレイ、フレキシトレイ、ナッターフロート
バルブトレイ、バラストトレイ、カスケードトレイ、ベ
ンチュリトレイ、キッテルトレイ、リサイクリングトレ
イ、チムニートレイ、ジェットトレイ、ターボグリッド
トレイ、リップルトレイ、デュアルフロートレイ、バッ
フルトレイ等あらゆる形式で精製が可能である。また、
充填塔でも可能である。充填物に関しても、リング型、
サドル型、スプレーパック、パナパック、グッドロイパ
ッキング、ステッドマンパッキング、デイクソンリン
グ、マクマホンパッキング、キャノン・プロトル−ディ
ッドメタル・パッキング、ヘリクス、クロススパイラル
パッキング等あらゆる形式で精製が可能である。
これは、本発明の内容を特に制限するものではない。
トムに1,3ジオキソランと水を、蒸留塔第一段よりエ
チレングリコールをフィードした。蒸留塔は、塔径50
mmのシーブトレイで、20段のものを使用し、還流比
は5とした。
トムフィード液量は、表1に示す3通りとした。ここ
で、トレイ上でのエチレングリコール濃度は、:10
%、:20%、:45%である。蒸留塔トップ温度
が安定したとき、蒸留塔トップよりの留出液の組成を測
定した。
組成を表2に示す。1,3ジオキソランの組成は、いず
れも水との共沸組成以上であった。
ムに1,3ジオキソランと水を仕込んだ。蒸留塔は、塔
径50mmのシープトレイで、20段のものを使用し、
還流比は5とした。
1のと同条件で運転した。
の1,3ジオキソランと水の組成は、 1,3ジオキソラン : 89.3 wt% 水 : 10.7 wt% であった。
実施例1のと同じにして実験を行った。留出液の組成
は、 1,3ジオキソラン : 99.5 wt% 水 : 0.50 wt% であった。
は、ボトムフィード液にホルムアルデヒドを加えた以外
は、実施例1のと同じにした。ボトムフィード液組成
は、 1,3ジオキソラン : 30.1 wt% ホルムアルデヒド : 38.4 wt% 水 : 31.5 wt% 留出液組成は、 1,3ジオキソラン : 94.8 wt% 水 : 5.2 wt% である。1,3ジオキソランの組成は、実施例1のの
結果と同程度である。ホルムアルデヒドの留出は無く、
ホルムアルデヒドもエチレングリコールにより、吸収さ
れている。
れば、高純度な1,3ジオキソランを得ることが可能で
ある。また、反応装置と組み合せることにより、従来よ
り困難とされていた高純度1,3ジオキソランの精製
を、非常に合理的に行うことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ホルムアルデヒドとエチレングリコール
を原料とする1,3ジオキソランの製造において、蒸留
塔内で1,3ジオキソランおよび水を含む蒸気とエチレ
ングリコールを含む液を気液接触させることを特徴とす
る1,3ジオキソランの精製法。 - 【請求項2】 1,3ジオキソラン蒸留塔のトップより
エチレングリコールを供給して気液接触させる請求項1
記載の1,3ジオキソランの精製法。 - 【請求項3】 1,3ジオキソラン蒸留塔で気液接触さ
せるエチレングリコールの各段の濃度を20%以上にす
る請求項1記載の1,3ジオキソランの精製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03321743A JP3098300B2 (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | 1,3ジオキソランの精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03321743A JP3098300B2 (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | 1,3ジオキソランの精製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05155878A JPH05155878A (ja) | 1993-06-22 |
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Family
ID=18135954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03321743A Expired - Fee Related JP3098300B2 (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | 1,3ジオキソランの精製法 |
Country Status (1)
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CN115260147A (zh) * | 2022-08-22 | 2022-11-01 | 凯瑞环保科技股份有限公司 | 一种利用萃取催化精馏合成二氧戊环的工艺装置和方法 |
-
1991
- 1991-12-05 JP JP03321743A patent/JP3098300B2/ja not_active Expired - Fee Related
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