JP2517588Y2 - 計量用具および計量用具付容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は容器入りの粉末洗剤等の
計量に使用する計量用具および該計量用具付容器に関
し、特に洗剤容器内又は外に嵩張らずに取り付けられ
て、しかも容易に組み立てられて使い勝手の良い計量用
具および該計量用具付容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば小型粉末洗剤入り容器に
は、プラスチック製の計量スプーンがセットされていた
が、これはコストが高いというのが欠点であった。

【０００３】また、従来、この計量スプーンを容器へセ
ットする方法についても種々工夫されており、例えばプ
ラスチック製の成型蓋に引っかけて固定する構造とした
り、あるいは容器の内壁に一体又は別体でスプーンの柄
を差し込む構造とするものなどがあるが、いずれにおい
ても容器又は蓋を特殊な構造のものにしなければなら
ず、構造が複雑になって、一層のコスト高の原因になっ
ていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】本考案はこのような従
来の課題に鑑みなされたもので、その目的は、使用前は
容器の内又は外に嵩張らずに取り付けられて場所を取ら
ず、また使用時には構造が簡単で容易に組み立てられ、
しかも取手部が付いて使い勝手の良い計量用具および該
計量用具付容器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の計量用具は、方形の底板の対向する２辺に
それぞれ側板を連設すると共に他の１辺に後板を連設
し、該後板の前記底板に連設する側とは反対側に中央に
切込みを設けた折返し板を連設し、前記各側板にはそれ
ぞれ折り曲げて前記後板と重なり合う重合板を連設し、
さらに該重合板に前記折返し板の切込みに挿入して係止
される取手部を設けて成る構成としたものである。

【０００６】また、本考案の計量用具は、方形の底板の
対向する２辺にそれぞれ一部に切込みを有する側板を連
設すると共に他の１辺に後板を連設し、該後板の前記底
板に連設する側とは反対側に取手部を設け、さらに該後
板の残りの対向する２辺にそれぞれ前記側板の切込みに
挿入して係止される係止板を設けて成る構成としたもの
である。

【０００７】また、本考案の計量用具付容器は、上記計
量用具を展開した平板状で取り付けた構成とするもので
ある。

【０００８】

【作用】このような考案にあっては、使用前の計量用具
は容器の内又は外に展開した平板状で嵩張らずに取り付
けられており、場所を取らないので、輸送や保管の上で
便利である。使用にあたっては、容器から計量用具を取
り外し、構造が簡単であるため組み立ても容易に行え
る。しかも、組み立てた計量用具は取手部が付いている
ので使い勝手が非常に良い。また、本考案の計量用具は
従来のプラスチック製計量スプーンに比べて低コストで
あり、しかも紙を用いれば焼却できるので公害対策にも
なる。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照して本考案の好ましい実施
例を詳述する。

【００１０】図１は本考案の一実施例を示す計量用具の
展開平面図である。同図より明らかなように、方形の底
板１の対向する上下の２辺にそれぞれ折線10，10を介し
て三角形の側板２，２が連設されると共に左側辺に折線
12を介して後板３が連設され、該後板３の反対側には折
線14を介して折返し板４が連設されている。該折返し板
４の中央にはスリット状の切込み５が穿設され、該切込
み５の一端と交わる係止用切込み６及び折線15が設けら
れている。また、前記各側板２，２の左側辺にはそれぞ
れ折線11，11を介して組立時に折り曲げて前記後板３と
重なり合う重合板７，７が連設され、さらに該重合板
７，７の左側辺には折線13，13を介して凸形状の取手部
８，８が設けられ、該取手部８，８はその下方側辺部に
前記折返し板４のスリット状切込み５に挿入されて係止
切込み６と係止する係止部９，９を有している。なお、
この計量用具は紙又はこれに類似の焼却可能な材質で形
成される。

【００１１】図１の展開状態より組み立てるには、ま
ず、底板１に対して、２枚の側板２，２および後板３を
折り立て、２枚の重合板７，７を後板３の背面に重なり
合うようにして折り曲げ、２枚の取手部８，８同志を重
ね合わせ、その上端部分を折返し板４のスリット状切込
み５内に差し込んで、折返し板４をそのまま押し下げて
いき、取手部８の係止部９と折返し板４の係止用切込み
６とを係止させて組み立てが完了する（図２、図３参
照）。このように、各構成板を折り曲げて取手部をスリ
ット状切込み内に差し込むだけの極めて簡単な作業で組
み立てられる。しかも、取手部８，８を有するので使い
勝手が非常に良く、計量が簡単に行える。

【００１２】ところで、このような計量用具を例えば粉
末洗剤の計量に使用するべく洗剤容器に取り付ける場合
に、図１に示すような展開した平板状のブランクス状態
で取り付ける。このようにすると、嵩張らず場所を取ら
ないので、輸送や保管の上で普通の容器と同様に取扱え
て便利である。具体的に示すと、例えば図４のように、
容器本体20が紙製であれば、これを構成するフラップの
一部を延長し（あるいは場合によっては延長しなくとも
よい）、その先端にミシン目22を介して展開したブラン
クス状態の計量用具21を一体的に連設しておき、使用の
際にミシン目で切り取って組み立てる。なお、取扱い上
不便がないようにブランクスは容器本体20の側面に仮接
着しておくことが望ましい。また、図５に示すように、
計量用具のブランクスを袋23に詰めて容器本体20の側面
に貼付しておいてもよい。またさらには、容器本体に内
容物を充填した後、ブランクスを投げ込み、容器の蓋を
開けたときに容易にブランクスを取り出せるようにして
おくこともできる。

【００１３】図６は本考案の計量用具の別の実施例を示
すもので、方形の底板25の対向する上下の２辺にそれぞ
れ折線26，26′を介して台形状の側板27，27′が連設さ
れている。該側板27，27′にはそれぞれ中央よりやや上
部から垂下する切込み28，28′が穿設されている。ま
た、前記底板25の左側辺に折線29を介して後板30が連設
され、該後板30の反対側には折線31を介して取手部32が
連設されている。さらに、該後板30の対向する上下の２
辺にそれぞれ折線34，34′を介して係止板34，34′が連
設され、該係止板34，34′の先端に組立時前記側板の切
込み28，28′に挿入して係止される係止部34ａ，34ａ′
を有している。

【００１４】かかる展開状態より組み立てるには、まず
底板25に対して、２枚の側板27，27′および後板30を折
り立て、取手部32を水平に折り曲げ、さらに２枚の係止
板34，34′を各側板に重ねるようにして折り曲げ、その
先端の係止部34ａ，34ａ′を各側板の切込み28，28′に
差し込んで係止させれば組み立てが完了する（図６
（ｂ）参照）。

【００１５】また、図７は本考案の計量用具のまた別の
実施例を示すもので、方形の底板35の対向する上下の２
辺にそれぞれ折線36，36′を介して三角形状の側板37，
37′が連設され、該側板37，37′の左側辺にそれぞれ折
線38，38′を介して重合板39，39′が連設されており、
前記折線38，38′上のほぼ中央部分には切込み40，40′
が穿設されている。また、前記底板35の左側辺に折線41
を介して後板42が連設され、該後板42の反対側には折線
43を介して取手部44が連設され、さらに該後板42の対向
する上下の２辺のほぼ中央部にそれぞれ折線45，45′を
介して、組立時に前記側板の切込み40，40′に挿入して
係止される係止板46，46′が連設されている。なお、前
記重合板39，39′と、前記後板42及び係止板46，46′と
の間は分離されている。

【００１６】組み立ては、まず底板35に対して２枚の側
板37，37′を折り立て、２枚の重合板39，39′をそれぞ
れ内方へ折り曲げる。さらに、後板42を折り立てて２枚
の重合板39，39′の背面に重ね合わせ、取手部44を水平
に折り曲げると共に、２枚の係止板46，46′を各側板の
切込み40，40′に差し込んで係止させれば組み立てが完
了する（図７（ｂ）参照）。

【００１７】上述の如く、図６および図７に示す実施例
の計量用具も組立てが極めて簡単で、しかも取手部を有
するので使い勝手が非常に良い。また、洗剤容器に取り
付けるには、前述と同様にして展開したブランクス状態
で取り付けられる。

【００１８】

【考案の効果】以上詳細に説明したように、本考案によ
れば、使用前の計量用具は容器の内又は外に展開した平
板状で嵩張らずに取り付けられており、場所を取らない
ので、輸送や保管の上で普通の容器と同様に取扱うこと
ができ便利である。使用にあたっては、構造が簡単であ
るため、容器から取り外すか、切り離して極めて容易に
組み立てることができる。しかも、組み立てた計量用具
は取手部が付いているので使い勝手が非常に良く、計量
も容易に行える。また、本考案の計量用具は従来のプラ
スチック製計量スプーンに比べて低コストであり、しか
も紙を用いれば焼却できるので公害対策の面からも望ま
しい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の計量用具の一実施例を示す展開平面図
である。

【図２】計量用具の組み立て途中の斜視図である。

【図３】組み立てた計量用具の斜視図である。

【図４】本考案の計量用具付容器の一実施例を示す斜視
図である。

【図５】本考案の計量用具付容器の別の実施例を示す斜
視図である。

【図６】本考案の計量用具の別の実施例を示すもので、
（ａ）は展開平面図、（ｂ）は組み立てた状態の斜視図
である。

【図７】本考案の計量用具のまた別の実施例を示すもの
で、（ａ）は展開平面図、（ｂ）は組み立てた状態の斜
視図である。

【符号の説明】

１，25，35 底板 ２，27，27′，37，37′ 側板 ３，30，42 後板 ４ 折返し板 ５ スリット状切込み ７，39，39′ 重合板 ８，32，44 取手部 20 容器本体 21 計量用具 23 袋 28，28′，40，40′ 切込み 34，34′，46，46′ 係止板

Claims (3)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形の底板の対向する２辺にそれぞれ側
   板を連設すると共に他の１辺に後板を連設し、該後板の
   前記底板に連設する側とは反対側に中央に切込みを設け
   た折返し板を連設し、前記各側板にはそれぞれ折り曲げ
   て前記後板と重なり合う重合板を連設し、さらに該重合
   板に前記折返し板の切込みに挿入して係止される取手部
   を設けて成ることを特徴とする計量用具。
2. 【請求項２】 方形の底板の対向する２辺にそれぞれ一
   部に切込みを有する側板を連設すると共に他の１辺に後
   板を連設し、該後板の前記底板に連設する側とは反対側
   に取手部を設け、さらに該後板の残りの対向する２辺に
   それぞれ前記側板の切込みに挿入して係止される係止板
   を設けて成ることを特徴とする計量用具。
3. 【請求項３】 請求項１又は２の計量用具を展開した平
   板状で取り付けたことを特徴とする計量用具付容器。