JPH0712264Y2 - 組立箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、小物商品，宝石箱，菓子類，景品その他の物
品を包装収納するための組立箱に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に折線によって連結されている紙片を順次折り曲げ
係止片又は差込片で係合保持して物品を安定に収納する
サック函は用途に応じて多品種のパッケージが実用化さ
れて知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の組立箱では連接部分に、例えばサイド貼りを留金
或いは接着剤を使用して固定保形するものが多く、組立
又は折畳みが極めて煩雑であるため、糊代部片や接着剤
を使用せずに容易に組立てることができる紙函として差
込切目および差込片との組合せタイプのものも考案され
ているが、構成が複雑となってワンタッチ式組合箱にす
ることができにくいし、差込み固定のために差込片が外
れやすく組立箱崩壊に倒れるおそれが多かったり、開箱
が面倒であったり、また機械による自動多量包装生産が
困難であるなどの問題点があった。

本考案は、これら従来の欠点を適確に除去し、接着剤な
ど固定手段を用いることなく容易にワンタッチで組立て
折畳みでき、取扱い容易で生産及び包装作業を簡便化で
きるパッケージを構成簡単で安価な形態で提供すること
を目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、底板1,側板2,3,4,5及び蓋板６を折曲線10,1
1,12,13,14,15,16で区画連設され、函形に組立てられる
組立箱において、蓋板６の一端縁に折曲線16をもって蓋
板６及び側板５に重合するカバー板6₁，5₁を折曲線17を
介して連設し、また側板４の一端縁に折曲線14をもって
側板４に重合するカバー板4₁を連設し、さらに、二つの
カバー板4₁，5₁には所定位置に切り込み7,7₁を有する係
止板8,8₁を折曲線18,18₁で連設すると共に、前記側板2,
3には折曲線12₁，13₁をもって閉塞差込用フラップ9,9₁
をそれぞれ連設したことを特徴とする組立箱である。

〔作用〕

本考案の組立箱では、底板１に収納物品を載置し、折曲
線10,11,12,13,14,15,16より折ることにより側板2,3,4,
5を引き起こし角形の箱となり、箱内面又は外面に沿う
カバー板4₁，5₁，6₁を順に折り曲げて側板4,5,蓋板６及
び底板１に重合して組立て切り込み7,7₁のある場合に
は、これを係合して係止板8,8₁を連結したのち、側板2,
3又はカバー板4₁に連接されている閉塞差込用フラップ
9,9₁を蓋板６とカバー板6₁との重合間、或いは側板2,3
と底板１との隙間に差し込めば組立てが完了し、収納物
品を包装することが簡便に行うことができる。

〔実施例〕

本考案の請求項１の実施例を第１〜５図例について説明
すると、周囲を函形に裁断した板状材に底板1,側板2,3,
4,5及び蓋板６を折曲線10,11,12,13,14,15,16で区画連
設され、該蓋板６の一端縁に折曲線16をもって蓋板６及
び側板５に重合するカバー板6₁，5₁を折曲線17を介して
連設し、また側板４の一端縁に折曲線14をもって側板４
に重合するカバー板4₁を連設し、さらに二つのカバー板
4₁，5₁には所定位置に切り込み7,7₁を有する係止板8,8₁
を折曲線18,18₁で連設すると共に、前記側板2,3には折
曲線12₁，13₁をもって閉塞差込用フラップ9,9₁をそれぞ
れ連設して組立箱としてある。

この場合、前記側板4,5の両側にはコーナーフラップ19
を折曲線20で連設し、折曲げ組立時に他の二つの側板2,
3に重合され、箱のコーナーを閉塞できる形態とするの
がよく、第３図例のように底板１及び蓋板６が正方形の
宝石箱用の角形箱にしたり、第５図例のような長方形で
ネックレスケースを包装する組立箱とすることもでき
る。この例では側板４とカバー板4₁との間にある折曲線
14の略中央に切目27を設け、これに対応する位置の折曲
線17に接近して切線28で差込み舌片29を形成して蓋板６
とカバー板6₁の固定保持を適確にすることが必要に応じ
配慮される。

また本考案の請求項２の実施例を第６〜11図で説明する
と、底板1,側板2,3,4,5,蓋板６を折曲線10,11,12,13で
区画連設され、函形に組立てられると組立箱とするの
に、側板４の一端縁に折曲線14で前記蓋板６上に重合す
るカバー板6₁を区画連設し、前記二つの側板2,3又はカ
バー板6₁の両側縁に折曲線16,16₁で連設した係止板8,8₁
に折曲線18,18₁をもって閉塞差込用フラップ9,9₁にをそ
れぞれ連設したもので、材料節減タイプのワンピース箱
とし、カバー板6₁及び係止板8,8₁の外縁に直線又は曲線
の組合せでアクセントをつけたデザインとして体裁を良
好にしてあり、閉塞差込用フラップ9,9₁は側板2,3の下
端縁と底板１との間に形成される隙間に差し込んで閉蓋
組立てられるようになっている。この場合、底板１に折
曲線30,31をもって側板2,3に重合する補強片32,33を連
設してあるが、必要に応じ片方又は両方とも省略しても
よい。

第９図例では、このタイプの変形例で閉塞差込用フラッ
プ9,9₁を側板2,3に設けた例であって、カバー板6₁及び
係止板8,8₁の外縁につけたアクセントを側板2,3及び蓋
板６にまたがって設けてもよく、さらに蓋板６だけに形
成することも選んでできる。

第10〜11図例では、側板2,3,4,5間を折線21を斜めに設
けた折込み連結片22を折曲線21,21₁で設け、天板となる
蓋板６を中央で分離する折曲線23で内側に沿うカバー板
6₁を連設し、さらに閉塞差込用フラップ9,9₁の中央に切
目24をそれぞれ設け、切り離れた差込用フラップ9,9₁を
前記蓋板６とカバー板6₁との間の隙間に差し込み閉蓋組
立てられるようにしたものである。

これらの場合、重合部が側面，底面，天面となって補強
された組立箱となり、且つ内面側に物品を押える緩衝材
が存在することとなって形崩れがなく、収納物品を安全
に収容することが可能である。

また前記差込用フラップ9,9₁を引き出しやすくするため
に、つまみ片25を切線26で側板2,3に設けることも選ん
でできる。

〔考案の効果〕 本考案は、蓋板或いは側板の一端縁に折曲線をもって蓋
板又はこれと側板に重合するカバー板を連設すると共
に、カバー板には所定位置に切り込みを有し、或いは切
り込みのない係止板を折曲線で連設すると共に、前記側
板又はカバー板には折曲線をもって閉塞差込用フラップ
をそれぞれ連設したことにより、ワンタッチで組立て折
畳みができ、取扱いが著しく簡易であって生産及び包装
作業を簡便化できるパッケージを構成簡単で安価な形態
で提供でき、接着剤を用いることなく適確強固な保形性
があり、開箱も容易で収容物の取出しが簡単にでき、展
開すれば板状体となって嵩ばらず保管が容易であるし、
用途上使用後は容易に捨てるのに抵抗を感じることなく
廃棄処分ができ、その事後処理も問題を生ずることのな
い実用上有効な効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は展開図、第２図
は組立途中の一形態の平面図、第３図は組立完了状態の
斜面図、第４図は他の実施例の展開図、第５図はその組
立状態の斜面図、第６図はさらに他例の展開図、第７図
は組立途中の一形態の平面図、第８図は組立完了状態の
斜面図、第９図及び第10図はそれぞれもう一つの実施例
の展開図、第11図は第10図例の組立完了状態の斜面図で
ある。 １…底板、2,3,4,5…側板、６…蓋板、4₁，5₁，6₁…カ
バー板、7,7₁…切り込み、8,8₁…係止板、10,11,12,13,
14,15,16,17,18,19,20…折曲線、19…コーナーフラッ
プ、22…連結片、25…つまみ片。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】底板（１），側板（２）（３）（４）
   （５）及び蓋板（６）を折曲線（10）（11）（12）（1
   3）（14）（15）（16）で区画連設され、函形に組立て
   られる組立箱において、蓋板（６）の一端縁に折曲線
   （16）をもって蓋板（６）及び側板（５）に重合するカ
   バー板（6₁）（5₁）を折曲線（17）を介して連設し、ま
   た側板（４）の一端縁に折曲線（14）をもって側板
   （４）に重合するカバー板（4₁）を連設し、さらに、二
   つのカバー板（4₁）（5₁）には所定位置に切り込み
   （７）（7₁）を有する係止板（８）（8₁）を折曲線（1
   8）（18₁）で連設すると共に、前記側板（２）（３）に
   は折曲線（12₁）（13₁）をもって閉塞差込用フラップ
   （９）（9₁）をそれぞれ連設したことを特徴とする組立
   箱。
2. 【請求項２】底板（１），側板（２）（３）（４）
   （５），蓋板（６）を折曲線（10）（11）（12）（13）
   で区画連設され、函形に組立てられる組立箱において、
   側板（４）の一端縁に折曲線（14）で前記蓋板（６）上
   に重合するカバー板（6₁）を区画連設し、前記二つの側
   板（２）（３）又はカバー板（6₁）の両側縁に折曲線
   （15）（16）で連設した係止板（８）（8₁）に折曲線
   （18）（18₁）をもって閉塞差込用フラップ（９）
   （9₁）をそれぞれ連設したことを特徴とする組立箱。