JPH076127U - 振出口付きカートン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体を一枚のパネルから構成させながら、構
造簡単にして大量生産によって体裁よく組立生産できる
構成とし、また何回も繰り返して開閉が行えるようにし
た振出口付きカートンを提供すること。 【構成】 前後板１、３と２枚の側板２、４を折線を介
して一方向に連接して角筒状をなす胴部を形成する箱に
おいて、一方の側板４の左端に連接して内前板５及び内
側板６を折線を介して連接するとともに、側板２に接す
る前板１の上部端縁側に、側板２と平行な２本の切込線
ａ，ｂとその切込線下端を結ぶ折線ｃとで区画形成され
た蝶番片９と、その上端に付設した係止片１０とを設
け、また内側板６に接する内前板５の上部の端縁側にも
折線ｅを介して連接された振出口開閉板１１を前記蝶番
片９に対応させて形成するとともに、該開閉板の両側に
ほぼ扇形をした摺動板１２を形成してなり、組立時に前
記内前板５及び内側板６を箱の胴部内面に接するように
折り曲げ、かつ振出口開閉板１１の上に前記蝶番片９を
接着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、粒状菓子等を収容するカートンに関し、特に箱胴部に振出口を設け た振出口付きカートンに係わる。さらに詳しく述べると、単一のパネルから構造 簡単にして体裁よく形成させうる振出口付きカートンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

箱の側面部に振出口を設けた振出口付きカートンが従来から種々開発され実用 に供されている。例えば振出口を側板の一部を切取り用ミシン目線で区画形成し 、組立時、別体に形成した振出口開閉板を振出口に貼り付けたもの（特許庁公報 昭和５３年２１９号２３０頁）、あるいは別体に形成した振出口開閉板を連結片 で箱と一体的に連結構成し、振出口を手動で開閉させるようにしたものなどが提 案されている（実公昭５７−６３８８号）。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

しかるに前記従来のものは、別体に形成した振出口開閉板を振出口に貼り付け る手間が掛かり、あるいは別体に形成した振出口開閉板を連結片で箱と一体的に 連結構成する必要があり、いずれにしても手数が掛かりかつ材料を余分に使用し 、大量生産に適せず取扱い等に不便を余儀なくされている。

【０００４】 本考案はこのような問題点に鑑み、全体を一枚のパネルから構成させながら 、構造簡単にして大量生産によって体裁よく組立生産できる構成とし、また何回 も繰り返して開閉が行えるようにした振出口付きカートンを提供するものである 。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】

すなわち本考案は、前後板と２枚の側板を折線を介して一方向に連接して角筒 状をなす胴部を形成する箱において、一方の側板の左端に連接して内前板及び内 側板を折線を介して連接するとともに、前記側板に接する前板の上部端縁側に、 該側板と平行な２本の切込線とその切込線下端を結ぶ折線とで区画形成された蝶 番片と、その上端に付設した係止片とを設け、また内側板６に接する内前板の上 部の端縁側にも折線を介して連接された振出口開閉板を前記蝶番片に対応させて 形成するとともに、該開閉板の両側にほぼ扇形をした摺動板を形成してなり、組 立時に前記内前板及び内側板を箱の胴部内面に接するように折り曲げ、かつ振出 口開閉板の上に前記蝶番片を接着するようにしたものである。

【０００６】 また本考案では前記扇形周縁下部にストッパーを突出状態に形成することを可 とする。

【０００７】

【実施例】

以下図面を参照し、本考案の実施例を具体的に説明する。図１は本考案の一実 施例を示す展開図であって、板紙等より形成された１枚のブランクシートＢ上に 、角筒状をなすサック箱の胴部を構成する前後板１、３と側板２、４を折線を介 して一方向に連接する。また、一方の側板４の左端に連接して内前板５及び内側 板６を折線を介して連接するとともに、これらは後記するように組立時において 前記サック箱の胴部内面に接する寸法に形成する。後板３並びに内前板５の上下 両辺には蓋板７をそれぞれ連接する。また側板２、４の上下両辺には舌片８をそ れぞれ連接する。

【０００８】 側板２に接する前板１の上部端縁側に、側板２と平行な２本の切込線ａ，ｂと その切込線下端を結ぶ折線ｃとで区画形成された蝶番片９と、その上端に爪片１ ０ａを付設した係止片１０とを設ける。また、内側板６に接する内前板５の上部 の端縁側にも折線ｅを介して連接された振出口開閉板１１を前記蝶番片９に対応 させて形成するとともに、該開閉板１１の両側にほぼ扇形をした摺動板１２を形 成する。この扇形摺動板１２は内前板５と内側板６とに対して切り離し可能な点 繋状態に形成する事を可とし、かつその扇形摺動板１２の少なくとも一方の下部 にストッパー１３を突出状態に形成する。

【０００９】 本考案の振出口付きカートンは、上記ブランクシートＢをサックマシンを利用 して角筒状に組み立てるものであるが、組立に際しては、折線を介して前後板１ 、３と側板２、４を角筒状に折り曲げ、内前板５を前板１の裏面に固着し、内側 板６を側板２の裏面にそれぞれ折り曲げて箱の胴部内面に接するようにする。こ のとき、前記振出口開閉板１１の上に前記蝶番片９を接着する。次に、内容物を 収容して上下の舌片８を折り曲げた後、上下の蓋板７を順次重ね合わせて角筒状 をした胴部の開口部を閉鎖する。図２に示したように、振出口１４は蝶番片９並 びに振出口開閉板１１により閉鎖され、かつ該蝶番片９と振出口開閉板１１はそ の先端が凸型に突出する爪片１０ａにより振出口の端縁に掛け止められた構成と なるので、使用前の組立時、保管時、搬送時に振出口が簡単に開口する事がない 。

【００１０】 本考案のカートンを開封するときは、図３に示したように、蝶番片９の先端に 設けた係止片１０を指でつまみながら該振出口開閉板１１をこれと内前板５と境 界線ｅをヒンジ（支点）として、振出口の外側に向けて回動させると、扇形摺動 板１２は点繋された状態の内前板５と内側板６とから切り離され、かつ摺動板１ ２は内側に折れて振出口１４を開口させることができる。したがって、該振出口 から内容物を振り出すことができる。その際、扇形摺動板１２の扇形周縁下部に ストッパー１３が設けられているから、扇形摺動板１２が振り出し口から飛び出 ることがなく、所定の角度まで振出口開閉板１１を回動させて開くことができる 。

【００１１】 再封に当たっては、指先により振出口の端縁部に当たるまで係止片１０を押し 戻して爪片１０ａを振出口の端縁に掛け止めればよく、該振出口開閉板１１が振 出口内に落ち込むことがなく、何回も繰り返して開閉が行える。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように本考案の振出口付きカートンは、全体が単なる一枚のパネルから 構成でき、構造簡単にしてサックマシンにより大量生産によって体裁よく組立生 産できる。また本考案は簡単な操作で何回も繰り返して開閉が行える点で、菓子 類の容器として実用上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示した展開図。

【図２】組立状態を示した要部の拡大図。

【図３】使用状態を示した要部の拡大図。

【符号の説明】

１ 前板 ２ 側板 ３ 後板 ４ 側板 ５ 内前板 ６ 内側板 ９ 蝶番片 １０ 係止片 １１ 振出口開閉板 １２ 摺動板 １３ ストッパー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前後板１、３と側板２、４を折線を介し
   て一方向に連接して角筒状をなす胴部を形成する箱にお
   いて、一方の側板４の左端に連接して内前板５及び内側
   板６を折線を介して連接するとともに、一方の側板２に
   接する前板１の上部端縁側に、前記側板２と平行な２本
   の切込線ａ，ｂとその切込線下端を結ぶ折線ｃとで区画
   形成された蝶番片９と、その上端に付設した係止片１０
   とを設け、また内側板６に接する内前板５の上部の端縁
   側にも折線ｅを介して連接された振出口開閉板１１を前
   記蝶番片９に対応させて形成するとともに、該開閉板の
   両側にほぼ扇形をした摺動板１２を形成してなり、組立
   時に前記内前板５及び内側板６を箱の胴部内面に接する
   ように折り曲げ、かつ振出口開閉板１１の上に前記蝶番
   片９を接着するようにした特徴とする振出口付きカート
   ン。
2. 【請求項２】 前記扇形周縁下部にストッパー１３を突
   出状態に形成してなる請求項１記載の振出口付きカート
   ン。