JP2516939Y2 - 磁気抵抗素子 - Google Patents

磁気抵抗素子

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JP2516939Y2 JP1989125502U JP12550289U JP2516939Y2 JP 2516939 Y2 JP2516939 Y2 JP 2516939Y2 JP 1989125502 U JP1989125502 U JP 1989125502U JP 12550289 U JP12550289 U JP 12550289U JP 2516939 Y2 JP2516939 Y2 JP 2516939Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、磁場の回転や磁石の近接を検出するのに用
いる磁気抵抗素子に関する。
〔従来技術〕
磁石の回転を検出するのに、磁電変換素子が広く用い
られている。その代表的なものに磁気抵抗素子があり、
具体的には磁気抵抗素子で回転磁界を正弦波の電気信号
に変換し、コンパレータを用いた電子回路で矩形波に波
形整形し、この矩形波の出力信号を回転数の計測に活用
する。そして、コンパレータの出力のチャッタリングを
防止するために,適当なヒステリシスを持たせるため正
帰還をかけている。
この種の回転検出回路を第7図に示す。50は磁気抵抗
素子で、ガラスとか、表面がSiO2で被覆されたSiウエハ
ー等の絶縁性の基板上に、真空蒸着やスパッター等の方
法でNi−Co,Ni−Fe等の磁気抵抗効果を有する強磁性体
からなる膜が形成され、ホトリソグラフィーエッチング
により電流通路のパターンが形成され、電極が形成さ
れ、かつパターン上に保護膜が形成されて構成されてい
た。パターン形状としては、例えば特開昭57−48285号
公報で周知のように、ジグザグ状のパターンを有する電
流通路からなる2つの抵抗体が直列に接続され、両抵抗
体の電流通路同志が互いに90°の角度で交差しているも
のがある。第7図の磁気抵抗素子50はこのような2つの
抵抗体51,52を有し、両抵抗体の接続点である出力端子
はコンパレータ53の反転入力端子に接続されている。5
4,55,56は基準電圧発生回路57を構成する抵抗である。
抵抗55は可変型で、基準電圧発生回路57と磁気抵抗素子
50で構成されるブリッジの平衡をとるために調節するも
のである。Rfは回路にヒステリシスを持たせるために正
帰還をかける帰還抵抗である。V+は電源電圧を示す。
第8図の従来技術はブリッジ全体を磁気抵抗素子58で
構成したもので、この磁気抵抗素子58はブリッジの4辺
の各辺となる強磁性体膜の抵抗体51,52,59,60を有し、
ブリッジの出力端子61,62は夫々コンパレータ53の反転
入力と非反転入力に接続されている。Rfは帰還抵抗であ
る。この第8図の従来技術に使われている磁気抵抗素子
58は第9図に示すように、絶縁性の基板65上に、抵抗体
51,52,59,60の電流通路をなすパターンから形成された
四つの抵抗体が方形状に配置され、隣接する抵抗体の電
流通路同志は互いに90°の角をなす(このような構造の
磁気抵抗素子は特開昭57−48285号公報に記載されてい
る)。61,62は出力端子、63と64は電流供給端子であ
る。
この第12図の従来技術はブリッジの各辺を構成する抵
抗体51,52,59,60が基板65上に同一行程のリソグラフィ
ー技術で製作されるため、抵抗体51と52の抵抗値の比と
抵抗体59と60の抵抗値の比とが同じになるよう注意深く
作れば、ブリッジの平衡をとるための第7図のような可
変抵抗器を必要としない。しかも回転磁界によるブリッ
ジ出力電圧が第7図の場合の2倍得られる利点がある。
第10図(a),(b)は第8図の回路の電圧波形で、同
図(a)は第8図で帰還抵抗Rfを取り外したときの出力
端子61と62の波形、同図(b)はコンパレータ53の出力
波形を示す。
〔考案が解決しようとする課題〕
磁気抵抗素子の抵抗体は、回転磁界をセンシングした
ときの抵抗変化が±2%程度であり、通常、これによる
ブリッジ出力電圧(すなわち磁気抵抗素子の出力電圧)
の10〜50%程度のヒステリシスを持たせるので、第8図
の従来技術では、帰還抵抗Rfの抵抗値をブリッジの一辺
の抵抗値の50〜250倍程度の値(第7図の従来技術では
その半分の値)にする必要があり、磁気抵抗素子の抵抗
値を数百KΩとした場合、帰還抵抗Rfは数拾MΩという
高抵抗を要する。
このような高抵抗は大形になり、かつ長期安定性が悪
く、他の部品と集積化することができない。
又、第8図の磁場検出回路では、電源電圧が変化する
とコンパレータ53の出力パルスのデューティ比が変化す
る欠点があった。
そこで、高抵抗値の帰還抵抗を要しないヒステリシス
回路を出願人は創作した。
第2図(a),(b)がその回路で、54,55,56は第7
図の従来技術と同様に基準電圧発生回路57を構成する抵
抗で、可変抵抗55の可動端子はコンパレータ53の非反転
入力に接続されている。1,2,3は強磁性体膜の電流通路
からなる第1,第2,第3の抵抗体で、磁気抵抗素子MR1,MR
2の構成要素である。1と2は従来技術の抵抗体51,52と
同程度の抵抗値に、3はそれより比較的低い抵抗値、す
なわち抵抗体51や52の1〜4%程度の小さい値に定めて
ある。そして抵抗体1,2,3と、抵抗54,55,56とが図示の
ようにブリッジ接続され、第2図(a)の抵抗体1と2
の接続点である出力端子6と、第2図(b)の抵抗体1
と3の接続点である出力端子6とはコンパレータ53の反
転入力に接続されている。ブリッジのもう一方の出力端
子は可変抵抗55の可動端子がそれを構成している。
63と64は抵抗体1,2,3の直列接続の両端に設けらた電
流供給端子で、一方には電源電圧V+が供給され、他方は
電源の負端子GNDに接続されている。又、7はヒステリ
シス用の端子で、抵抗体3と並列に、すなわち、第2図
(a)では端子7と電源の負端子GNDとの間に、第2図
(b)では出力端子6とヒステリシス用の端子7との間
にスイッチSWが接続され、このスイッチSWはコンパレー
タ53の出力に連動して開閉する。すなわちコンパレータ
53の出力が“HIGH"のときに“ON"となって閉じ、“LOW"
のときに“OFF"となって開く。
このようなヒステリシス回路を用いると、磁気抵抗素
子の出力電圧すなわち、回転磁界による出力端子6の電
圧変動のピーク値の10〜50%のヒステリシスを持たせる
のに、抵抗体3の抵抗値を抵抗体1とか2の抵抗値の0.
8〜4%、すなわち8×10-3〜4×10-2の値にすれば良
く、従来技術のような高抵抗値の帰還抵抗Rfが不要にな
る利点がある。なお、厳密には基準電圧発生回路57から
コンパレータ53の非反転入力に印加される基準電圧を電
源電圧V+の1/2に定めた場合について述べると、抵抗体
3の抵抗値を抵抗体2の抵抗値の0.8〜4%の値に、抵
抗体2の値を抵抗体1の値より0.4〜2%小さく定める
と、通常使われる10〜50%のヒステリシスが得られる。
抵抗体3はヒステリシス電圧を与えるためのものであ
るから、本来強磁性体膜でなくてもヒステリシス特性が
得られるが、電子回路の常識として、極力、多くの素子
を集積化して、スペースの節減と、信頼性の向上を図り
たい。
そこで、本考案はヒステリシス電圧を印加するための
抵抗体3を磁気抵抗素子MR内に一体に集積化し、回転検
出回路の小形化、高信頼化、ローコスト化を寄与する磁
気抵抗素子を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案の磁気抵抗素子
は、絶縁性の基板(8)の上に磁気抵抗効果を有する強
磁性体膜からなる電流通路と、電極とが形成され、かつ
電流通路上に保護膜が形成された磁気抵抗素子であっ
て、夫々磁気抵抗効果を有する強磁性体の電流通路から
なり、順に直列に接続された第1,第2及び第3の抵抗体
(1),(2),(3)を有し、第1の抵抗体(1)を
形成する主たる電流通路(1a)と第2の抵抗体(2)を
形成する主たる電流通路(2a)とは互いに90°で交差す
るように、又、第3の抵抗体(3)を形成する主たる電
流通路(3a)は第2の抵抗体(2)の主たる電流通路
(2a)と平行に配置され、第3の抵抗体(3)の抵抗値
R3が第2の抵抗体(2)の抵抗値R2に比較して比較的小
さな値に定められており、第1と第2の抵抗体(1),
(2)の接続点に出力端子(6)を、第2と第3の抵抗
体(2),(3)の接続点にヒステリシス用の端子
(7)を、第1と第3の抵抗体(1),(3)の他端に
電流供給端子(63),(64)を設けたことを特徴とす
る。
第2の抵抗体(2)と第3の抵抗体(3)の位置を置
き換えてもよい(請求項2)。
実用上要望されるヒステリシスを得るためには、第3
の抵抗体(3)の抵抗値R3と第2の抵抗体(2)の抵抗
値R2との比R3/R2が8×10-3から4×10-2であると効果
的である。
又、第1と第2の抵抗体の抵抗値は必ずしも同じであ
る必要はなく、第2の抵抗体(2)の抵抗値R2と第1の
抵抗体(1)の抵抗値R1との比R2/R1がほヾ0.5〜2であ
ってもよい。
又、ブリッジの4辺とも強磁性体からなる抵抗体にし
て、磁場検出感度をあげるために、請求項5の考案で
は、磁気抵抗素子の基板(8)と同様の基板(9)の上
に、夫々磁気抵抗効果を有する強磁性体の電流通路から
なり、直列に接続された第4と第5の抵抗体(4),
(5)を設け、第4の抵抗体(4)を形成する主たる電
流通路(4a)は第5の抵抗体(5)を形成する主たる電
流通路(5a)及び第1の抵抗体(1)を形成する主たる
電流通路(1a)と互いに90°で交差するように配置さ
れ、前記第4と第5の抵抗体(4),(5)の接続点に
第2の出力端子(10)を設け、第4と第5の抵抗体
(4),(5)の各他端を前記第1と第3の抵抗体
(1),(3)の各他端に接続した。
請求項2のように、第2と第3の抵抗体(2)と
(3)の位置を置き換えてもよい(請求項6)。
ブリッジの各辺を構成する抵抗体は、ブリッジの平衡
条件をほヾ満たすように定めると良く(請求項7)、各
辺の抵抗体4つを同じ値に定めてもよい(請求項8)。
そして、第1乃至第4の抵抗体をすべて強磁性体から
なる抵抗体にしたものでは、R3/R2を1.6×10-2〜8×10
-2にすると実用上ちょうどよいヒステリシスが得られ
る。
又、R1/R2とR4/R5はブリッジの最高感度である1に限
ることなく0.5〜2であればよい。
〔実施例〕
第1図(a),(b)はそれぞれ前記第2図(a),
(b)の回路に使う磁気抵抗素子MR1,MR2の実施例で、
ガラスとか、表面がSiO2で被覆されたSiウエハー等の絶
縁性の基板8上に、真空蒸着やスパッター等の方法でNi
−Co,Ni−Feの磁気抵抗効果を有する強磁性体からなる
膜が形成され、ホトリソグラフィーエッチングにより電
流通路のパターンが形成され、電極が形成され、かつパ
ターン上に保護膜が形成されて構成されている。電流通
路のパターンは、ジグザグ状で、直列に接続された第1,
第2及び第3の抵抗体1,2,3を形成し、第1の抵抗体1
を形成する主たる電流通路1aと第2の抵抗体2を形成す
る主たる電流通路2aとは互いに90°で交差するように、
又、第3の抵抗体3を形成する主たる電流通路3aは第2
の抵抗体2の主たる電流通路2aと平行に配置され、第3
の抵抗体3の抵抗値R3が第2の抵抗体2の抵抗値R2に比
較して小さな値に定められており、第1図(a)では第
1と第2の抵抗体1,2の接続点に第1図(b)では第1
と第3の抵抗体1,3の接続点に出力端子6を、第2と第
3の抵抗体2,3の接続点にヒステリシス用の端子7を、
さらに第1図(a)では第1と第3の抵抗体1,3の各他
端に第1図(b)では第1と第2の抵抗体1,2の各他端
にそれぞれ電流供給端子63,64を設けてある。
今、抵抗体1,2,3の各抵抗値R1,R2,R3がR1=R2,R3=0
で電源圧がV+の場合を考えると、第2図(a),(b)
のコンパレータ53の反転入力(すなわち出力端子6の電
圧)と非反転入力の電圧すなわち基準電圧は共にV+/2で
あるが、回転磁場による抵抗体1,2の抵抗変化が±2%
であり、ヒステリシスをこの抵抗変化±2%による出力
端子6の出力信号の値(V+/2)×2%×2の10%〜50%
(0.1〜0.5)にするには、次のようにすればよい。
先ず抵抗体2の抵抗値R2が抵抗体1の抵抗値R1に対
し、2%×(0.1〜0.5)×2だけ大きいと、第2図
(a),(b)のコンパレータ53の反転入力は出力端子
6の前記出力信号の0.1〜0.5倍だけ大きくなり、逆にR2
がR1より小さいと、反転入力も小さくなる。そこで、新
たに第3の抵抗3として、その抵抗値R3が、(4×10-3
〜2×10-2)×2×R1のものを設け、その分だけ抵抗値
R2を小さく定め、コンパレータ53の出力に連動して開閉
されるスイッチSWによりコンパレータ53の出力の“LOW"
“HIGH"に応じてヒステリシス端子7と電源の負端子GND
の間を開閉することにより、希望する値のヒステリシス
電圧を印加できる。
なお、抵抗体1と2の抵抗値R1とR2はほヾ同じに定め
るとブリッジ回路の出力が最大となり最高の感度が得ら
れるが、必ずしも同一でなくても良く、その比率R2/R1
はほヾ0.5〜2の範囲にとればよい。
なお、第1図(a)の実施例の磁気抵抗素子MR1を第
2図(a)の回路に接続して使用する場合には、第1図
(a)の電流供給端子63と64を夫々第2図(a)の抵抗
体54の上端と抵抗体56の下端とに接続し、電流供給端子
64を電源の負端子GNDに、電流供給端子63を図示されて
いない電源の正端子に接続して電圧V+[V]を印加する
ようにしたが、異なる接続で使うこともできる。すなわ
ち第1図(a)の電流供給端子64と63を逆に夫々第2図
(a)の図示されていない電源の正端子と負端子とに接
続して使うこともできる。この場合でも、スイッチSWは
第3の抵抗体3と並列に接続する。つまり、一端をヒス
テリシス端子7に、他端を図示されていない電源の正端
子に接続する。そして、このスイッチSWは、コンパレー
タ53の出力に連動し、出力ガ“LOW"のときに“ON"とな
って閉じ、“HIGH"のときに“OFF"となって開く。つま
り、第2図(a)に示されている接続の回路の場合とは
スイッチSWの開閉とコンパレータ53の出力の“HIGH"又
は“LOW"の関係が逆に定められる。
同様に、第1図(b)の磁気抵抗素子MR2を磁場検出
回路に接続して使うのに、第2図(b)の接続とわずか
に変更し、磁気抵抗素子MR2の電流供給端子64と63を第
2図(b)のい図示されていない電源の正端子と負端子
3GNDとに接続し、コンパレータ53の出力とスイッチSWの
開閉との関係を第2図(b)の場合と逆にして用いるこ
ともできる。
第3図(a),(b)の実施例は第1図(a),
(b)の実施例の基板8より大きな基板9上に、第1図
(a),(b)と同じ抵抗体1,2,3と出力端子6とヒス
テリシス端子7と電流供給端子63,64の他に、夫々磁気
抵抗効果を有する強磁性体の電流通路からなり、直列に
接続された第4と第5の抵抗体4,5を設け、第4の抵抗
体4を形成する主たる電流通路4aは第5の抵抗体5を形
成する主たる電流通路5a及び第1の抵抗体1を形成する
主たる電流通路1aと互いに90°で交差するように配置さ
れ、さらに、前記第4と第5の抵抗体4,5の接続点に第
2の出力端子10を設け、第4と第5の抵抗体4,5の各他
端を第3図(a)では請求項1の前記第1と第3の抵抗
体1,3の各他端に第3図(b)では請求項2の前記第1
と第2の抵抗体1,2の各他端に接続して、磁気抵抗素子M
R3,MR4を構成してある。
これらの実施例では、磁気抵抗素子MR3,MR4の基板9
の面内で磁場が回転すると、各抵抗体1,2,4,5の抵抗値
が磁場の角度に応じて差動的に変化する。すなわち、抵
抗体1,5の抵抗値が増大すると抵抗体3,4の抵抗値が減少
する。
なお、第3図(a),(b)はそれぞれ請求項5,6の
実施例である。
第3図(a)の磁気抵抗素子MR3は第4図のように接
続して用いる。53はコンパレータ、SWはコンパレータ53
の出力に連動して開閉するスイッチで、コンパレータ53
の出力の“HIGH"“LOW"に応じて“OFF"“ON"となる。こ
のスイッチSWは磁気抵抗素子MR3のヒステリシス端子7
と電源の負端子GNDとの間に接続され、結果的に第3の
抵抗体3と並列接続されている。磁気抵抗素子MR3の電
流供給端子63,64は、夫々、電源の正端子と負端子GNDに
接続される。この回路は、コンパレータ53の二つの入力
間に印加される信号電圧、つまり回転磁界による電圧変
動は、第2図(a),(b)の場合の2倍になる。従っ
て、コンパレータ53の二つの入力間に印加される信号電
圧すなわちブリッジの出力電圧の値の回転磁界による変
動のピーク値の10〜50%のヒステリシス電圧を印加する
ためには、前記第1図(a),(b)の実施例の場合に
比較し第3の抵抗体3の抵抗値は2倍の値に定める。つ
まり、R3/R2を1.6×10-2〜8×10-2にするとよい。
ブリッジを構成する抵抗体1,2,4,5の各抵抗値R1,R2,R
4,R5の関係はほヾ R1:R2=R4:R5 に定めるが、厳密にはR2を上式で定まるR1に対す比より
少し小さくし、Rに比して小さい値の抵抗値R3をもつ第
3の抵抗体3もブリッジの内に接続されている。
又、各抵抗値R1,R2,R4,R5はほヾ同じ値に定めるとブ
リッジの感度を最大で使うことができるが、必ずしもそ
の必要はなく、R1/R2とR4/R5はほヾ0.5〜2であればよ
い。
これらの抵抗値の選び方は第3図(b)の実施例の場
合も同じである。
第5図の実施例は、第3図(a)の実施例と比べて、
出力端子63と64が入れ代わっている。この磁場抵抗素子
MR5は第6図のような回路接続で使うことができる。こ
の場合、第3の抵抗体3と並列接続されるスイッチSW
は、ヒステリシス端子7と電源の正端子との間に接続さ
れ、コンパレータ53の出力の“HIGH"“LOW"に連動して
“OFF"“ON"させる。
〔考案の効果〕
本考案の磁気抵抗素子は、上記のように構成されてい
るので、従来の磁気抵抗素子に比較して殆ど同じ大きさ
の絶縁基板ですみ、その中にヒステリシス電圧を発生さ
せるための第3の抵抗体3を他の抵抗体1,2,4,5等と同
じ工程で作り込むことができるため、これを使用する磁
場検出回路のスペースの節減と、信頼性の向上と、コス
ト低減に寄与する。
又、電源電圧が変化しても、従来のようにヒステリシ
ス電圧が変動して、コンパレータ53の出力パルスのデュ
ーティ比が変化することがない。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)、第3図(a),(b)及び第5
図は本考案の異なる実施例の上面図、第2図(a),
(b)、第4図及び第6図はそれぞれ第1図(a),
(b)、第3(a)及び第5図の磁気抵抗素子を用いた
磁場検出回路の回路図、第7図と第8図は従来の磁場検
出回路の回路図、第9図は従来の磁気抵抗素子の上面
図、第10図は第8図の回路の電圧波形を示す図である。 1,2,3,4,5……抵抗体、1a,2a,3a,4a,5a……主たる電流
通路、6,10……出力端子、7……ヒステリシス用の端
子、8,9……基板、63,64……電流供給端子

Claims (10)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性の基板(8)の上に磁気抵抗効果を
    有する強磁性体膜からなる電流通路と、電極とが形成さ
    れ、かつ電流通路上に保護膜が形成された磁気抵抗素子
    であって、夫々磁気抵抗効果を有する強磁性体の電流通
    路からなり、順に直列に接続された第1,第2及び第3の
    抵抗体(1),(2),(3)を有し、第1の抵抗体
    (1)を形成する主たる電流通路(1a)と第2の抵抗体
    (2)を形成する主たる電流通路(2a)とは互いに90°
    で交差するように、又、第3の抵抗体(3)を形成する
    主たる電流通路(3a)は第2の抵抗体(2)の主たる電
    流通路(2a)と平行に配置され、第3の抵抗体(3)の
    抵抗値R3が第2の抵抗体(2)の抵抗値R2に比較して比
    較的小さな値に定められており、第1と第2の抵抗体
    (1),(2)の接続点に出力端子(6)を、第2と第
    3の抵抗体(2),(3)の接続点にヒステリシス用の
    端子(7)を、第1と第3の抵抗体(1),(3)の他
    端に電流供給端子(63),(64)を設けたことを特徴と
    する磁気抵抗素子。
  2. 【請求項2】絶縁性の基板(8)の上に磁気抵抗効果を
    有する強磁性体膜からなる電流通路と、電極とが形成さ
    れ、かつ電流通路上に保護膜が形成された磁気抵抗素子
    であって、夫々磁気抵抗効果を有する強磁性体の電流通
    路からなり、順に直列に接続された第1,第3及び第2の
    抵抗体(1),(3),(2)を有し、第1の抵抗体
    (1)を形成する主たる電流通路(1a)と第2の抵抗体
    (2)を形成する主たる電流通路(2a)とは互いに90°
    で交差するように、又、第3の抵抗体(3)を形成する
    主たる電流通路(3a)は第2の抵抗体(2)の主たる電
    流通路(2a)と平行に配置され、第3の抵抗体(3)の
    抵抗値R3が第2の抵抗体(2)の抵抗値R2に比較して比
    較的小さな値に定められており、第1と第3の抵抗体
    (1),(3)の接続点に出力端子(6)を、第2と第
    3の抵抗体(2),(3)の接続点にヒステリシス用の
    端子(7)を、第1と第2の抵抗体(1),(2)の他
    端に電流供給端子(63),(64)を設けたことを特徴と
    する磁気抵抗素子。
  3. 【請求項3】第3の抵抗体(3)の抵抗値R3と第2の抵
    抗体(2)の抵抗値R2との比R3/R2が8×10-3から4×1
    0-2である請求項1又は2記載の磁気抵抗素子。
  4. 【請求項4】第2の抵抗体(2)の抵抗値R2と第1の抵
    抗体(1)の抵抗値R1との比R2/R1がほヾ0.5〜2である
    請求項1,2又は3記載の磁気抵抗素子。
  5. 【請求項5】請求項1記載の磁気抵抗素子の基板(8)
    と同様の基板(9)の上に、夫々磁気抵抗効果を有する
    強磁性体の電流通路からなり、直列に接続された第4と
    第5の抵抗体(4),(5)を設け、第4の抵抗体
    (4)を形成する主たる電流通路(4a)は第5の抵抗体
    (5)を形成する主たる電流通路(5a)及び第1の抵抗
    体(1)を形成する主たる電流通路(1a)と互いに90°
    で交差するように配置され、前記第4と第5の抵抗体
    (4),(5)の接続点に第2の出力端子(10)を設
    け、第4と第5の抵抗体(4),(5)の各他端を前記
    第1と第3の抵抗体(1),(3)の各他端に接続した
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗素子。
  6. 【請求項6】請求項2記載の磁気抵抗素子の基板(8)
    と同様の基板(9)の上に、夫々磁気抵抗効果を有する
    強磁性体の電流通路からなり、直列に接続された第4と
    第5の抵抗体(4),(5)を設け、第4の抵抗体
    (4)を形成する主たる電流通路(4a)は第5の抵抗体
    (5)を形成する主たる電流通路(5a)及び第1の抵抗
    体(1)を形成する主たる電流通路(1a)と互いに90°
    で交差するように配置され、前記第4と第5の抵抗体
    (4),(5)の接続点に第2の出力端子(10)を設
    け、第4と第5の抵抗体(4),(5)の各他端を前記
    第1と第2の抵抗体(1),(2)の各他端に接続した
    ことを特徴とする請求項2記載の磁気抵抗素子。
  7. 【請求項7】第1,第2,第4及び第5の抵抗体(1),
    (2),(4),(5)の各抵抗値R1,R2,R4,R5の関係
    をほヾR1:R2=R4:R5に定めた請求項5又は6記載の磁気
    抵抗素子。
  8. 【請求項8】第1,第2,第4及び第5の抵抗体(1),
    (2),(4),(5)の各抵抗値R1,R2,R4,R5の各値
    はほヾ同じ値に定めた請求項5又は6記載の磁気抵抗素
    子。
  9. 【請求項9】第3の抵抗体(3)の抵抗値R3と第2の抵
    抗体(2)の抵抗値R2との比R3/R2が1.6×10-2から8×
    10-2である請求項5,6,7又は8記載の磁気抵抗素子。
  10. 【請求項10】第1の抵抗体(1)の抵抗値R1と第2の
    抵抗体(2)の抵抗値R2との比R1/R2及び第4の抵抗体
    (4)の抵抗値R4と第5の抵抗体(5)の抵抗値R5との
    比R4/R5がほヾ0.5〜2である請求項4,5,6又は7記載の
    磁気抵抗素子。
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