JP2630251B2 - 集積化磁気抵抗センサ - Google Patents

集積化磁気抵抗センサ

Info

Publication number
JP2630251B2
JP2630251B2 JP6086647A JP8664794A JP2630251B2 JP 2630251 B2 JP2630251 B2 JP 2630251B2 JP 6086647 A JP6086647 A JP 6086647A JP 8664794 A JP8664794 A JP 8664794A JP 2630251 B2 JP2630251 B2 JP 2630251B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetoresistive element
magnetoresistive
pattern
terminal
waveform shaping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6086647A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07297463A (ja
Inventor
貴代美 石下
秀人 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
Priority to JP6086647A priority Critical patent/JP2630251B2/ja
Publication of JPH07297463A publication Critical patent/JPH07297463A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2630251B2 publication Critical patent/JP2630251B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)
  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転検出や位置検出等に
用いられる強磁性体磁気抵抗素子と波形整形処理回路と
を同一チップ上に集積化した磁気抵抗センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に磁気抵抗センサは、給湯器の流水
量メータや、自動車のスピードメータ等において、磁界
の変化を検出して回転検出に利用される他、スイッチン
グ動作させて、ロボットに内蔵されたシリンダの位置検
出にも利用されている。
【0003】図3は、従来の集積化磁気抵抗センサの一
例を示す等価回路図である。図において、従来の集積化
磁気抵抗センサは、4個の抵抗体11〜14がブリッジ
回路接続されている磁気抵抗素子部1と、その出力につ
いて波形整形を行う波形整形処理部2とを含んで構成さ
れている。磁気抵抗素子部1は、図3に示されているよ
うに、多数の磁気抵抗効果素子がアレイ状に整列されて
なり、各磁気抵抗効果素子はNi−Fe合金からなる強
磁性体薄膜で形成されている。各抵抗11〜14のパタ
ーン折り返し部(斜線部分)にはAu膜やAl膜などの
導体膜を形成されている。これは、抵抗体12の導体膜
間隔dの分だけ他の抵抗体11,13,14に比して長
くなっており、磁界が作用していないときの端子18の
電位が端子17の電位より高くなるようにして初期レベ
ルが固定されるようにするためである。
【0004】また、磁界の方向を検出するために、4個
の磁気抵抗効果素子はその隣接する素子どうしの最大検
出方向が互いに異なるように配置されている。つまり、
矢印A方向の磁界が与えられると、抵抗体11及び14
の抵抗値は最大となり、抵抗体12及び13の抵抗値は
最小となる。一方、矢印B方向の磁界が与えられると抵
抗体12及び13の抵抗値は最大となり、抵抗体11及
び14の抵抗値は最小となる。一般に、抵抗値が最大と
なる磁界の方向を磁化容易軸方向といい、抵抗値が最小
となる磁界の方向を磁化困難軸方向という。なお、抵抗
体11〜14はそれぞれ10KΩ以上の電気抵抗値を有
している。
【0005】磁気抵抗素子部1は、端子15に電源電圧
Vcc端子16にグランドレベルが各々接続され、かつ
端子18にコンパレータのプラス入力端子(非反転入力
端子)、端子17にコンパレータのマイナス入力端子が
各々接続される。ここで、端子15と電源端子31とが
接続され、端子16とグランド端子33とが接続されて
いる。また、端子18と波形整形処理部2内のコンパレ
ータ21のプラス入力端子(+)とが接続され、端子1
7と同コンパレータ21のマイナス入力端子(−)とが
接続されている。
【0006】波形整形処理回路部2内のコンパレータ2
1は、プラス入力端子に入力される電圧値とマイナス入
力端子に入力される電圧値との電位差を求める処理を行
うものである。このコンパレータ21には2つのスレッ
ショルドレベルが設けられており、電位差のレベルが第
1のスレッショルドレベルを越えると、コンパレータ2
1は出力端子32にローレベルの信号を出力する。ま
た、電位差のレベルが第2のスレッショルドレベルより
低下すると、コンパレータ21はハイレベルの信号を出
力する。すなわち、コンパレータ21はヒステリシスコ
ンパレータとして動作する。2つのスレッショルドレベ
ルの電位差は、帰還抵抗22により決定される。
【0007】帰還抵抗22は通常、コンパレータ21の
出力を正帰還するように接続されるが、本例ではコンパ
レータ21のプラス入力端子と端子34との間に接続さ
れている。これは、電池を電源とした場合において消費
電力を低減する必要性から本センサを間欠動作させる際
に、端子34を使用するためである。すなわち、前回の
出力レベルを一旦図示せぬ外部メモリに記憶させてお
き、その記憶させたレベルに応じて端子34に与える帰
還量を変化させて前回の動作の続きを行わせるためであ
る。図示せぬ外部メモリのアクセスは図示せぬCPUに
より行われる。間欠動作Xせずに連続動作させる場合
は、コンパレータ21の出力をそのプラス入力端子に帰
還させればよい。なお、抵抗22は1MΩ以上である。
【0008】コンパレータ21の出力側には、NPN型
のトランジスタ23が設けられており、そのオープンコ
レクタが出力端子32となっている。
【0009】次に、従来の磁気抵抗素子部の構造につい
て図面を参照して説明する。図5は従来の磁気抵抗素子
部の上面図であり、図6は図5中の点線部y部の断面図
である。図において、接続パッド部4には、図5中の端
子15に与えられる電源電圧が印加されるものである。
【0010】図6に示されるように、磁気抵抗素子部は
以下の説明する構造になっている。Si基板3に拡散層
2a,p層2b,n層2c,Al電極配線層2dなどか
ら構成されるバイポーラ型またはMOS型の波形整形処
理回路部2の一部が形成され、この波形整形処理回路部
2上には接続パッド部4を除く部分にSi−Nからなる
絶縁膜5が形成されている。この波形整形処理回路2上
の絶縁膜5上には、数10〜150 程度の、Crまた
はTiからなる導体下地薄膜1a,300〜600 程
度の、Ni−Fe合金またはNi−Fe−Co合金から
なる強磁性体薄膜1b,1〜1.5μm程度の、Auか
らなる導体層1cで構成される磁気抵抗素子部1が形成
されている。この磁気抵抗素子部1には接続パッド部4
を除く部分にSiO2からなる保護膜6が形成されてい
る。
【0011】次に、上記構成からなる従来の集積化磁気
センサの動作について説明する。
【0012】図5において、各抵抗体11〜14の抵抗
値をそれぞれR1〜R4とするとき、B方向と磁界方向
とのなす角をθとすると、飽和磁界以上の回転磁界中の
抵抗値変化は、 R1(θ)=R1min{sinθ×sinθ} +R1max{cosθ×cosθ} R2(θ)=R2min{sin(π/2−θ)×sin(π/2−θ)} +R2max{cos(π/2−θ)×cos(π/2−θ)} R3(θ)=R3min{sin(π/2−θ)×sin(π/2−θ)} +R3max{cos(π/2−θ)×cos(π/2−θ)} R4(θ)=R4min{sinθ×sinθ} +R4max{cosθ×cosθ} で表される。ここで、Rnmax(n=1〜4)は設計
抵抗値、Rnmin(n=1〜4)は困難軸方向に磁化
されたときの抵抗体11から14の抵抗値である。
【0013】一方、コンパレータ21のマイナス(−)
端子とプラス(+)端子からの出力電圧VIN1、VI
N2は、 VIN1=Vcc×R3/(R1+R3) VIN2=Vcc×R4/(R2+R4) で表される。ここでVccは、電源端子31とGND端
子16間の電源電圧である。
【0014】波形整形処理部2の出力端子32からの出
力レベルは、マイナス(−)端子とプラス(+)端子間
の電位差VIN(=VIN2−VIN1)が、コンパレ
ータ21に設けられているオフセット電圧VIOとヒス
テリシス幅VHYSとの和(第1のスレッショルドレベ
ル)を越えるとハイレベルからローレベルとなり、VI
O(第2のスレッショルドレベル)を切るとローレベル
からハイレベルとなる。
【0015】いま、Rn max(n=1〜4)=R0
とし、磁界印加による最大変化量をΔRとすると、VI
Nの最大変化量ΔVは、 ΔV=|VIN(θ=0)−VIN(θ=π/2)| ≒VCC×ΔR/R0 となる。ただし、上記の式(1)は近似的に成立する。
【0016】図5に示される磁気抵抗素子部1では、4
個の磁気抵抗効果素子11から14のうち、磁界が与え
られていないときの抵抗値が、他の素子11,13及び
14に磁界が与えられといないときの抵抗値と異なるよ
うに形成されている。これは、抵抗体12の抵抗値を他
の3つの抵抗体11,13,14より小さく調整してブ
リッジ回路のバランスを崩すことで初期オフセット電圧
VOSを設けるためである。このようにして、初期出力
レベルをハイレベルに固定している。
【0017】ここで、初期オフセット電圧VOSは、 VIO+VHYS<VOS<(1/2)×ΔV である。なお、VIOは0±10mV程度、VHYSは
7〜35mV程度である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の集積化磁気抵抗
センサでは、磁気抵抗素子部の各抵抗体の抵抗値を、強
磁性体薄膜パターンの折り返し部の上層にAu膜または
Al膜などの導体膜を形成することにより設定し、この
導体膜をウェットエッチングで形成しているため、各抵
抗体の抵抗値の精度が低いという問題がある。また、ド
ライエッチングを用いた場合でも、強磁性体薄膜の膜厚
が薄いため、強磁性体薄膜パターンを損傷する恐れがあ
る。
【0019】また、磁気抵抗素子部の各抵抗体の抵抗値
が強磁性体薄膜パターンのみで形成されている場合に
は、折り返し部の磁化容易軸方向が他のパターン部の磁
化容易軸方向と異なるため、磁気特性を低下させるとい
う課題がある。
【0020】本発明の目的は、かかる問題に鑑みて、高
い精度をもち、磁気特性の低下しない磁気抵抗体からな
る磁気抵抗センサを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述の欠点を解決するた
めに、基板上に形成された強磁性体薄膜からなる磁気抵
抗体を備え、磁気抵抗体に外部から磁界が与えられると
電圧を出力する磁気抵抗センサにおいて、磁気抵抗体
は、近接して平行に形成された複数本の線状パターン
と、隣接する線状パターン間どうしを先端部で互い違い
に接続する接続線パターンから構成されるようにしてい
る。
【0022】そして、接続線パターンの線状パターン
方向の長さが、線状パターン幅方向の長さ以上であるこ
とを大きいことを特徴としている。
【0023】また、磁気抵抗体は近接して平行に形成さ
れた複数本の線状パターンと、線状パターン隣接する
線状パターン間どうしを先端部で互い違いに接続する接
続線パターンを含み、接続線の線状パターンの幅方向の
長さが、線状パターン長方向の長さよりも大きいことを
特徴としている。
【0024】本発明はまた、磁気抵抗体を少なくとも4
つ備え、少なくとも4つの接続点でブリッジ状に接続さ
れ、対向する各接続点より出力を取出す磁気抵抗素子部
が構成され、磁気抵抗素子部の接続点のうちコンパレー
タの+非反転端子の電位より高く設定されているしきい
値レベルをもつ波形整形処理回路を有し、磁気抵抗素子
部と波形整形処理部が同一チップ状に集積化され、磁界
が与えられると磁気抵抗素子部が電圧を出力し、波形整
形処理回路部がこの電圧レベルに応じて、電気信号を出
力することを特徴としている。
【0025】さらに、磁気抵抗のうち、少なくとも一
つは他の磁気抵抗と異なる抵抗値を有していることを
特徴としている。
【0026】また、磁気抵抗体は磁気抵抗体を形成する
線状パターンが、隣接する磁気抵抗体間で互いに垂直な
方向になるように配置されていることを特徴としてい
る。
【0027】
【作用】従来の磁気抵抗センサは、所望の抵抗値を得る
ために、またパターン折り返し部の磁気特性への影響を
排除するために、強磁性体薄膜の一部にさらにAu膜な
どの導体膜を被膜している。このため、導体膜の被膜状
態により抵抗値がばらついて高い精度が得られない。
【0028】これに対して、本発明の磁気抵抗センサは
強磁性体薄膜が形成された領域の一部のみに新たな膜を
被膜せず、全領域内で同一の膜構成としているでの、従
来のようなバラツキは生じ得ない。磁気抵抗体を構成す
る線状パターンの各隣接する線状パターン間を先端部で
互い違いに接続する接続部パターンを、線状パターンの
幅及び間隔に比べて一定以上とすることにより、折り返
し部での磁気特性への影響を排除することができる。ま
た、抵抗値の設定も強磁性体薄膜の折り返し部のパター
ン幅のみを変えることにより行っており、パターン幅は
製造上、高精度で再現できるので、磁気抵抗値も精度良
く設定することができる。
【0029】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0030】図1は、本発明による集積化磁気抵抗セン
サにおける磁気抵抗素子部の形状を示す平面図であり、
図5と同等部分は同一符号により示されている。
【0031】図1において各抵抗体11〜14と隣接パ
ターン10は強磁性体薄膜で形成されている。各抵抗体
は、平行に近接して配置された線状パターン35と隣接
するこれらの線状パターンの先端部を互い違いに接続す
る接続部パターン36から構成されている。
【0032】隣接パターン10の幅は各抵抗体11〜1
4の線状パターン35のパターン幅以上で、隣接パター
ン10と各抵抗体11〜14の間隔は、各抵抗体11〜
14のパターン間隔と等しくなっている。各抵抗体11
〜14のパターン折り返し部は、パターン幅方向の長さ
aとパターン長方向の長さbがa≦bとなるように設定
する。
【0033】抵抗体12のパターン長は、間隔dの分だ
け他の抵抗体11,13,14に比して短く設定して、
磁界が作用していないときの端子18の電位が端子17
の電位より高くなるようにしてある。4つの磁気抵抗体
11〜14は、ブリッジ構成となっている。これら4つ
の磁気抵抗体11〜14を備える磁気抵抗素子部10の
電源端子15が図1に示されるように電源端子31に接
続され、GND端子16がGND端子33に接続されて
いる。
【0034】磁気抵抗素子部1の出力端子17がコンパ
レータ21のマイナス(−)端子に接続され、出力端子
18がコンパレータ21のプラス(+)端子に接続され
ている。波形整形処理回路部2のコンパレータ21は、
マイナス(−)端子とプラス(+)端子とに入力される
信号の波形整形処理をするものである。すなわち、コン
パレータ21は、マイナス(−)端子とプラス(+)端
子とに入力される電圧の電位差を求める処理をする。そ
して、コンパレータ21には2つのスレッショルドレベ
ルが設けられており、電位差のレベルが第一のスレッシ
ョルドレベルを越えると、コンパレータ21は出力端子
32にローレベルの信号を出力する。
【0035】また、電位差のレベルが第2のスレッショ
ルドレベルを切ると、コンパレータ21はハイレベルの
信号を出力する。なお、コンパレータ21のプラス
(+)端子と前回出力レベルをメモリするためのHin
端子34との間には、1MΩ以上のフィードバック用の
抵抗22が取り付けられている。また、コンパレータ2
1にはnpnトランジスタ23が取り付けられており、
オープンコレクタが出力端子32となっている。
【0036】図1の磁気抵抗素子部の構造について図面
を参照して説明する。
【0037】図2は、図1中の点線部y部の断面図であ
り、図5と同等部分は同一符号により示されている。図
2において、Si基板3に拡散層2a,p層2b,n層
2c,Al電極配線層2dなどから構成されるバイポー
ラ型またはMOS型の波形整形処理回路部2の一部が形
成され、この波形整形処理回路部2上には接続パッド部
4を除く部分にSi−Nからなる絶縁膜5が形成されて
いる。この波形整形処理回路2上の絶縁膜5上には、数
10〜150 程度の、CrまたはTiからなる導体下
地薄膜1a、300〜600程度の、Ni−Fe合金ま
たはNi−Fe−Co合金からなる強磁性体薄膜1bで
構成される磁気抵抗素子部1が形成されている。この磁
気抵抗素子部1には各抵抗体11〜14を除く部分に1
〜1.5μm程度のAuからなる導体膜1cが、接続パ
ッド部4を除く部分に0.5〜2.0μm程度のSiO
2からなる保護膜6が形成されている。
【0038】次に、本実施例の機能について説明する。
【0039】図1において、各抵抗体11〜14の最外
側のパターン幅は、他のパターン幅より細くなる傾向に
ある。隣接パターン15は各抵抗体11〜14の最外側
のパターン幅の細りを他のパターン幅の細りと同程度に
し、磁気抵抗変化率△R/Rを向上させる。なお、磁気
抵抗変化率は、線状パターン35における隣接パターン
と抵抗値の間隔に反比例し、隣接パターン幅が0〜10
0μmの範囲内では隣接パターン幅に比例する。各抵抗
体11〜14の磁化容易軸方向は、形状磁気異方性によ
る効果が大きいため、パターン長方向になる。
【0040】図4は、各抵抗体11〜14の折り返し部
のパターン幅方向の長さaに対するパターン長方向の長
さbの比率を変化させたときの、抵抗体の抵抗値への影
響を測定した結果を示すグラフである。図中、Rmは抵
抗体の実際の測定値を示し、Rdは設計値を示す。設計
値に対する測定値と設計値の差の割合により、上記影響
が評価されている。図から明らかなように、b/aが小
さくなるに従って折り返し部の磁気特性の影響は大きく
なる。概ね、b/aが1、すなわち両幅がほぼ等しいと
折り返し部による磁気特性の影響を十分低減させること
ができる。
【0041】従って、各抵抗体11〜14の折り返し部
のパターン幅方向の長さaとパターン長方向の長さbを
a=bとなるように設定すれば、接続部パターン36か
らなる折り返し部の形状磁気異方性はほぼ無視できるた
め、折り返し部が各抵抗体11〜14の磁化容易軸方向
に及ぼす影響はほとんどなくなる。これに対して、a<
bにすると、形状異方性により折り返し部の磁化容易軸
方向は、各抵抗体11〜14の折り返し部以外と同一方
向となる。逆に、磁気抵抗変化率はパターン幅に比例す
るので、a<bの程度に応じて各抵抗体11〜14の磁
気抵抗変化率を向上させることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の集積化磁
気抵抗センサは、折り返し部のパターン幅方向の長さを
パターン長方向の長さ以上としているため、磁気特性を
低下させることなく、各抵抗体の抵抗値の精度を向上さ
せ、しかも容易に製造することができるようになる。各
抵抗値の高精度化によりオフセット電圧の高精度化が図
られこれにより、集積化磁気抵抗センサの電気的性能
であるデューティ比、オン磁界強度の高精度化等の効果
が得られるようになる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集積化磁気センサにおける磁気抵抗素
子部の形状の一実施例を示す平面図
【図2】図1の点線部yの構造を示す断面図
【図3】集積化磁気抵抗センサの構成を示す等価回路図
【図4】各抵抗体11〜14の折り返し部のパターン幅
方向の長さaに対するパターン長方向の長さbの比率を
変化させたときの、抵抗体の抵抗値への影響を測定した
結果を示す図
【図5】従来の集積化磁気センサにおける磁気抵抗素子
部の形状の一例を示す平面図
【図6】図5の点線部yの構造を示す断面図
【符号の説明】
1 ・・・ 磁気抵抗素子部 1a ・・・ 導体下地層膜 1b ・・・ 強磁性体薄膜 1c ・・・ 導体 2 ・・・ 波形整形処理回路部 2a ・・・ 拡散層 2b ・・・ p層 2c ・・・ n層 2d ・・・ Al電極配線層 3 ・・・ Si基板 4 ・・・ 接続パッド部 5 ・・・ 絶縁膜 6 ・・・ 保護膜 11〜14 ・・・ 磁気抵抗体 15〜18 ・・・ 端子 21 ・・・ コンパレータ 22 ・・・ 帰還抵抗 23 ・・・ npnトランジスタ 31 ・・・ 電源端子 32 ・・・ 出力端子 33 ・・・ GND端子 34 ・・・ 帰還端子 35 ・・・ 線状パターン 36 ・・・ 接続部パターン

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された強磁性体薄膜からな
    る磁気抵抗体を備え、前記磁気抵抗体に外部から磁界が
    与えられると電圧を出力する磁気抵抗センサにおいて、前記磁気抵抗体は、近接して平行に形成された複数本の
    線状パターンと、隣接する前記線状パターン間どうしを
    先端部で互い違いに接続する接続線パターンを含み、 前記接続線パターンの前記線状パターン長方向の長さ
    が、前記線状パターン幅方向の長さ以上である ことを特
    徴とする磁気抵抗センサ。
  2. 【請求項2】 前記磁気抵抗体を少なくとも4つ備え、 少なくとも4つの接続点でブリッジ状に接続され、対向
    する前記各接続点より出力を取出す磁気抵抗素子部が構
    成され、 前記磁気抵抗素子部の前記接続点のうちコンパレータの
    非反転端子の電位より高く設定されているしきい値レベ
    ルをもつ波形整形処理回路を有し、 前記磁気抵抗素子部と前記波形整形処理部が同一チップ
    状に集積化され、磁界が与えられると前記磁気抵抗素子
    部が電圧を出力し、 前記波形整形処理回路部がこの電圧レベルに応じて、電
    気信号を出力することを特徴とする請求項1記載の磁気
    抵抗センサ。
  3. 【請求項3】 前記磁気抵抗のうち、少なくとも一つ
    は他の前記磁気抵抗と異なる抵抗値を有していること
    を特徴とする請求項2記載の磁気抵抗センサ。
  4. 【請求項4】 前記磁気抵抗体は該磁気抵抗体を形成す
    る前記線状パターンが、隣接する前記磁気抵抗体間で互
    いに垂直な方向になるように配置されていることを特徴
    とする請求項3記載の磁気抵抗センサ。
  5. 【請求項5】 前記磁気抵抗素子部を構成する前記磁気
    抵抗体の前記接続線パターンの幅が、前記磁気抵抗
    で異なっていることを特徴とする請求項4記載の磁気抵
    抗センサ。
JP6086647A 1994-04-25 1994-04-25 集積化磁気抵抗センサ Expired - Fee Related JP2630251B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6086647A JP2630251B2 (ja) 1994-04-25 1994-04-25 集積化磁気抵抗センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6086647A JP2630251B2 (ja) 1994-04-25 1994-04-25 集積化磁気抵抗センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07297463A JPH07297463A (ja) 1995-11-10
JP2630251B2 true JP2630251B2 (ja) 1997-07-16

Family

ID=13892831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6086647A Expired - Fee Related JP2630251B2 (ja) 1994-04-25 1994-04-25 集積化磁気抵抗センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2630251B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6522485B2 (ja) * 2015-11-19 2019-05-29 アルプスアルパイン株式会社 磁気センサの製造方法
KR102472732B1 (ko) * 2020-09-03 2022-12-06 주식회사 디엔제이테크 휘트스톤 브리지형 박막 자기저항 센서

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57140753U (ja) * 1981-02-26 1982-09-03

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07297463A (ja) 1995-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5585775A (en) Integrated magnetoresistive sensor
JP2655106B2 (ja) 磁気抵抗センサ
US7592803B1 (en) Highly sensitive AMR bridge for gear tooth sensor
US20030057938A1 (en) Magnetoresistive magnetic field sensors and motor control devices using same
JP2009250931A (ja) 磁気センサおよびその動作方法、および磁気センサシステム
JP2003234520A (ja) 磁気抵抗センサ
JP2630251B2 (ja) 集積化磁気抵抗センサ
JPH0943327A (ja) 磁気抵抗効果電流センサ
JPH08160114A (ja) 磁気センサ
JP2005069744A (ja) 磁気検出素子
JP3004926B2 (ja) 磁気エンコーダ
JP2888074B2 (ja) 磁気抵抗素子
JP3308123B2 (ja) 磁気抵抗効果センサ
JP2792523B2 (ja) 磁気センサ
JPH0778528B2 (ja) 磁気センサ
JP4984962B2 (ja) 磁気式角度センサ
JP3235553B2 (ja) 回転検出装置
JP3029581B2 (ja) 磁気エンコーダ
JP3555412B2 (ja) 磁気抵抗センサ
JP2516939Y2 (ja) 磁気抵抗素子
JPH06177454A (ja) 強磁性薄膜磁気抵抗素子とそれを用いた磁気センサ
JP2000337922A (ja) 回転検出装置
JP3016468B2 (ja) 磁電変換装置
JPH0634711Y2 (ja) 磁気センサ
JPH0197882A (ja) 磁気方位センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970304

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees