JP2515297B2 - 自動車の小物入れロツク構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動車の小物入れロック構造の改良に関す
る。

（従来技術） 従来、自動車の小物入れ、例えば、インストルメント
パネルに設けられるグローブボックスでは、第５図に示
すように、インストルメントパネル１に回動自在に取付
けられたリッド２のフック３を、インストルメントパネ
ル１に設けられたストライカ1aに下方から係合させて、
リッド２を閉止位置にロックするロック構造が提案され
ている（実開昭51−74699号公報参照）。

ところが、上記のようなロック構造であれば、自動車
の衝突時などに乗員の頭部などでインストルメントパネ
ル１に斜め上方からの衝撃が加わり、インストルメント
パネル１を介してストライカ1aに車幅方向あるいは斜め
下方への移動力が作用すると、ストライカ1aがリッド２
のフック３から外れやすいという問題があった。

（発明の目的） 本発明は上記従来の問題を解消するためになされたも
ので、車体部材に設けられたストライカに車幅方向ある
いは斜め下方への移動力が作用しても、ストライカがリ
ッドのフックから外れないようにすることを目的とする
ものである。

（発明の構成） このため本発明は、車体部材にリッドが回動自在に取
付けられ、該リッドもしくは車体部材のいずれかに小物
入れが形成されていて、上記車体部材にはストライカが
取付けられ、上記リッドには、上記ストライカに下方か
ら係脱自在なフックが上下方向へ回動自在に取付けられ
ていて、該フック周囲のリッド内面には、フックの回動
を許容する凹溝と、ストライカの車幅方向の移動を阻止
する縦壁と、ストライカの斜め下方への移動を阻止する
水平壁とからなるリブが形成されていることを特徴とす
るものである。

（発明の効果） 本発明によれば、リッドの内面に、フックの回動を許
容する凹溝と、ストライカの車幅方向の移動を阻止する
縦壁と、斜め下方への移動を阻止する水平壁とからなる
リブを形成したものであるから、車体部材に斜め上方か
ら衝撃が加わってストライカに車幅方向あるいは斜め下
方への移動力が作用しても、リブの縦壁および水平壁で
ストライカの移動が阻止されるので、ストライカがリッ
ドのフックから外れることがなく、リッドが不意に開く
危険がなくなる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を添付図面について詳細に説明
する。

第３図に示すように、自動車の車体部材であるインス
トルメントパネル10内には、小物収納ボックス11が設け
られ、該収納ボックス11の前面開口11a側の下部には、
リッド12の芯材12aの下端ヒンジ部12bがねじ13で固定さ
れている。

該リッド12は、下端ヒンジ部12bの薄肉ヒンジ12cを中
心に上下回動されて、収納ボックス11の前面開口11aを
開閉するようになる。

該リッド12の芯材12aの外面は、クッション材14を介
して表皮15で被覆されている。

また、上記インストルメントパネル10も、芯材10aの
外面がクッション16を介して表皮17で被覆されている。

上記収納ボックス11の前面開口11a側の上部内面に
は、第４図にも示すようなストライカ20がインストルメ
ントパネル10にねじ21で固定されている。

上記リッド12の芯材12aの上部には、上記ストライカ2
0に下方から係脱自在なフック22が支持軸23で回動自在
に取付けられていて、該フック22に、外方から手操作す
るためのハンドル24が設けられている。

上記リッド12の芯材12aのフック22の周囲には、第１
図及び第２図に詳細に示すように、フック22の回動を許
容する凹溝12dと、ストライカ20の車幅方向Ｗの移動を
阻止する縦壁12e,12eと、ストライカ20の斜め下方Ｆへ
の移動を阻止する水平壁12f,12fとでなるリブ12gが一体
形成されている。

上記のような構成であれば、ハンドル24を操作してフ
ック22を下方へ回動させると、フック22がストライカ20
から外れてロック解除されるので、リッド12を下方へ回
動させて収納ボックス11の前面開口11aを開くことがで
きる。

このフック22の下方回動に際しては、リブ12gの凹溝1
2dで回動が許容されるので、フック22の回動操作に支障
が生じない。

一方、リッド12の閉止ロック時に、自動車の衝突など
により、乗員の頭部などでインストルメントパネル10に
斜め上方から衝撃が加わった場合、ストライカ20に車幅
方向Ｗの移動力が作用しても、ストライカ20がリッド12
のリブ12gの縦壁12e,12eに当接するので、フック22に対
するストライカ20の相対的な移動が阻止され、ストライ
カ20がフック22から外れることがない。

同様に、ストライカ20に斜め下方Ｆの移動力が作用し
ても、ストライカ20がリッド12のリブ12gの水平壁12f,1
2fに当接するので、フック22に対するストライカ20の相
対的な移動が阻止され、ストライカ20がフック22から外
れることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るリッドの内面側斜視図、第２図は
第３図のＩ−Ｉ断面図、第３図はグローブボックスの断
面図、第４図はストライカの斜視図、第５図は従来のグ
ローブボックスの断面図である。 10…インストルメントパネル、11…小物収納ケース、12
…リッド、12a…芯材、12c…薄肉ヒンジ、12d…凹溝、1
2e…縦壁、12f…水平壁、12g…リブ、20…ストライカ、
22…フック。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】車体部材にリッドが回動自在に取付られ、
   該リッドもしくは車体部材のいずれかに小物入れが形成
   されていて、上記車体部材にはストライカが取付けら
   れ、上記リッドには、上記ストライカに下方から係脱自
   在なフックが上下方向へ回動自在に取付けられていて、
   該フック周囲のリッド内面には、フックの回動を許容す
   る凹溝と、ストライカの車幅方向の移動を阻止する縦壁
   と、ストライカの斜め下方への移動を阻止する水平壁と
   からなるリブが形成されていることを特徴とする自動車
   の小物入れロック構造。