JPH0431867Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は車両の後部に開口を有し、この開口
に開閉可能なバツクドアが備えられたワンボツク
スカー等の車両における車室内への乗降用のリア
ステツプに関するものである。

（従来技術及びその問題点） 従来、ワンボツクスカー等においては車両の後
部に設けられたバツクドアを開け、車両の後部よ
り車室内い乗降する場合があるが、そのような場
合に車室内のフロア面が相当高い位置にあるた
め、子供とかタイトスカートの婦人等においては
車両の後部側より車室内に乗降することが困難で
あるという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記従来技術の問題点に鑑み案出した
ものであつて、ステツプ板と回動板とを軸を介し
て互いに所定の角度で一体で連結してなるステツ
プ部材を、前記リアバンパー内部に前記軸を介し
て回動可能に連結して、前記ステツプ板が前記リ
アバンパーに設けられた開口部を塞ぐとともに当
該リアバンパーの後面とほぼ面一をなす収納位置
と、前記開口部から後方に突出する使用位置とに
亘り出没可能に構成するとともに、前記ステツプ
部材を前記使用位置に向けて常に付勢するスプリ
ングを設け、かつ、前記回動板の前記軸と反対側
の端部には前記リアバンパーの上部に前後方向で
形成された溝を介して当該リアバンパーから上方
に突出するスライドレバーを設け、該スライドレ
バーは車両の後部開口に開閉可能に覆設されたバ
ツクドアの閉時に該バツクドアの下端により前記
スプリングに抗して車両内側に向けて移動され
て、前記ステツプ部材が前記使用位置から前記収
納位置に移動可能に構成したことである。

（作用） ステツプ部材は車両のバツクドアの閉時にはス
ライドレバーを介してリアバンパー内部の収納位
置に保持され、ステツプ板がリアバンパーに設け
られた開口部を塞ぐとともにリアバンパーの後面
とほぼ面一をなすため、リアバンパーからの突出
部がないスツキリとした外観を呈する。一方、バ
ツクドアを開けるとスプリングの付勢力によりス
テツプ部材は回動してステツプ板がリアバンパー
の開口部から後方に突出し、このステツプ板に脚
を掛けて容易に車両の後方開口より車室内に乗り
込むことができ、又、降りるときにもステツプ板
を介して容易に車室内より車外に出ることができ
る。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図〜第４図は本考案の一実施例を示し、図
において、ボデイ１の後方の開口部Ｋにはバツク
ドア２が開閉可能に設置されており、このバツク
ドア２の下方にはボデイ１より後方に突出状にリ
アバンパー３が設置されている。本例において
は、このリアバンパー３の長手方向中央部にステ
ツプ部材４が出没可能に取り付けられている。即
ち、ステツプ部材４は、第２図に示すように板状
に形成されたステツプ板４ａと、ステツプ板４ａ
と鋭角を成し軸４ｄを介しステツプ板４ａと一体
状に形成された回動板４ｂとにより構成されてお
り、回動板４ｂの長手方向両端部には上方に立設
した一対のスライドレバー４ｃ，４ｃが形成され
ている。本例においては、リアバンパー３の後面
側にステツプ部材４の前記ステツプ板４ａが遊嵌
し得る開口が穿設されており、この開口にステツ
プ板４ａがリアバンパー３の後面と面一状に設置
されており、その状態でステツプ部材の軸４ｄが
リアバンパー３の内壁に回動可能に枢着されてい
る。又、リアバンパー３の開口の上面側には前後
方向に沿つて一対のガイド溝３ａが穿設されてお
り、このガイド溝３ａ内に前記ステツプ部材４の
一対のスライドレバー４ｃ，４ｃが摺動可能に遊
嵌されており、スライドレバー４ｃ，４ｃの上端
部がリアバンパー３の上面よりガイド溝３ａを貫
通して上方に露出されている。

バツクドア２が閉止された状態にあつては、第
３図に示すように、リアバンパー３より上方に突
出した一対のスライドレバー４ｃ，４ｃがバツク
ドア２の内面側下端縁に当接して、バツクドア２
によりボデイ１側に押しやられており、その時に
ステツプ板４ａがリアバンパー３と面一状に一体
化され収納状態となる。尚、ボデイ１のリアバン
パー３の内面側にはスプリング５が設置されてお
り、このスプリング５は常にはその先端部をステ
ツプ部材４の回動板４ｂと当接して回動板４ｂを
後方側に押圧している。従つて、バツクドア２が
開かれた時には第４図に示すように、スライドレ
バー４ｃ，４ｃがバツクドア２による係止を解か
れてスプリング５に押圧されてガイド溝３ａに沿
つて後方側に移動し回動板４ｂはリアバンパー３
の後端部に回動される。その時にはステツプ板４
ａがほぼ水平状にリアバンパー３の後方側に突出
し静止される。それ故、バツクドア２が解放され
た時には、このステツプ板４ａに足を掛けてボデ
イ１の後方側より車室内に乗り込むことができ、
ステツプ板４ａの設置位置が車室内のフロア面よ
りも低い位置であるため、容易にこのステツプ板
４ａを介し車室内に乗り込むことができ、又、降
りる時にもこのステツプ板４ａに足を掛けて容易
に車外に降りることができる。又、バツクドア２
が閉止された時には第３図のように、スライドレ
バー４ｃ，４ｃがバツクドア２の下端縁により車
室内側に押圧移動されてステツプ板４ａはリアバ
ンパー３と一体状に収納される。

ステツプ部材４を、ステツプ板４ａと回動板４
ｂとを軸４ｄにより一体連結した簡単な構造と
し、しかも収納状態においてはリアバンパー３の
内部にステツプ部材４全体が収納されることから
構造が非常にコンパクトとなり、設置スペースを
とらない利点を有する。さらに、ステツプ部材４
はバツクドア２の開動作に伴なうスライドレバー
４ｃ，４ｃの解放によつて、スプリング５の付勢
力で自動的に使用位置に回動し、また逆に、バツ
クドア２を閉じれば自動的に収納位置に復元する
ものであるため、操作性が非常に優れている利点
を有する。

（考案の効果） 本考案のリアステツプは、ステツプ板と回動板
とを軸を介して互いに所定の角度で一体で連結し
てなるステツプ部材を、前記リアバンパー内部に
前記軸を介して回動可能に連結して、前記ステツ
プ板が前記リアバンパーに設けられた開口部を塞
ぐとともに当該リアバンパーの後面とほぼ面一を
なす収納位置と、前記開口部から後方に突出する
使用位置とに亘り出没可能に構成するとともに、
前記ステツプ部材を前記使用位置に向けて常に付
勢するスプリングを設け、かつ、前記回動板の前
記軸と反対側の端部には前記リアバンパーの上部
に前後方向で形成された溝を介して当該リアバン
パーから上方に突出するスライドレバーを設け、
該スライドレバーは車両の後部開口に開閉可能に
覆設されたバツクドアの閉時に該バツクドアの下
端により前記スプリングに抗して車両内側に向け
て移動されて、前記ステツプ部材が前記使用位置
から前記収納位置に移動可能に構成したものであ
り、ステツプ部材を、ステツプ板と回動板とを軸
により一体連結した簡単な構造とし、しかも収納
状態においてはリアバンパーの内部にステツプ部
材全体が収納されることから構造が非常にコンパ
クトとなり、設置スペースをとらない利点を有す
る。さらに、ステツプ部材はバツクドアの開動作
に伴なうスライドレバーの解放によつて、スプリ
ングの付勢力で自動的に使用位置に回動し、また
逆に、バツクドアを閉じれば自動的に収納位置に
復元するものであるため、操作性が非常に優れて
いる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の一実施例を示し、第
１図はリアバンパー周辺の斜視図、第２図はリア
バンパーに取り付けられるステツプ部材の斜視
図、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図を示しバツ
クドアの閉止状態におけるステツプ部材の配置構
成断面図、第４図はバツクドアを解放した時のス
テツプ部材の配置構成断面図である。 １……ボデイ、２……バツクドア、３……リア
バンパー、４，１１……ステツプ部材、４ａ……
ステツプ板、４ｂ……回動板、４ｃ……スライド
レバー、４ｄ……軸、５，１２……スプリング、
１１ａ……支持板、１３……ワイヤー、１４ａ，
１４ｂ，１４ｃ……ローラー、１５……ガスステ
イ、１６……ワイヤー取付片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステツプ板と回動板とを軸を介して互いに所定
   の角度で一体で連結してなるステツプ部材を、リ
   アバンパー内部に前記軸を介して回動可能に連結
   して、前記ステツプ板が前記リアバンパーに設け
   られた開口部を塞ぐとともに当該リアバンパーの
   後面とほぼ面一をなす収納位置と、前記開口部か
   ら後方に突出する使用位置とに亘り出没可能に構
   成するとともに、前記ステツプ部材を前記使用位
   置に向けて常に付勢するスプリングを設け、か
   つ、前記回動板の前記軸と反対側の端部には前記
   リアバンパーの上部に前後方向で形成された溝を
   介して当該リアバンパーから上方に突出するスラ
   イドレバーを設け、該スライドレバーは車両の後
   部開口に開閉可能に覆設されたバツクドアの閉時
   に該バツクドアの下端により前記スプリングに抗
   して車両内側に向けて移動されて、前記ステツプ
   部材が前記使用位置から前記収納位置に移動可能
   に構成したことを特徴とするリアステツプ。